JP3627756B2 - 吸気加熱装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ディーゼル機関の冷間始動時などに有効な内燃機関の吸気加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼル機関の冷間始動時などに有効な内燃機関の吸気加熱装置として、従来、正の温度抵抗係数を有した格子状あるいはハニカム状の形状からなるセラミック発熱体(以下,PTC発熱体と言う)を使用することによって吸気加熱する装置が、例えば、実開昭58−104347号公報に開示されている。
【0003】
しかしながら、前記公報に開示される如き従来技術においては、PTC発熱体表面に吸気が直接に接触する構造が採用されていることから、PTC発熱体を通過する吸入空気の量が増大すると、PTC発熱体が冷却されてしまうことがある。この場合、PTC発熱体の電気抵抗値が減少し、大きな電流が流れるために電源であるバッテリーに大きな負担がかかるということがあり、また、格子状あるいはハニカム状の形状からなるPTC発熱体には、急激に大きな電流が流れるために熱衝撃を引き起こし、破壊してしまうという状況が発生することもあることから早急のうちに対策することが余儀なくされていた。
【0004】
上記の如き状況を打開すべく鋭意研究がなされ、特開昭62−107261号公報に開示されている。前記公報は、正の抵抗温度係数を有するセラミック発熱体と、該発熱体に押圧され、熱伝導により前記発熱体の熱を受けることで吸気を加熱する放熱ブロックとを備えた構成とすることによって対策がなされてきている。
【0005】
しかしながら、前記開示において、さらに詳しくは、吸気加熱ヒータが、コルゲートフィンとPTC発熱体とから構成されたものとなっている。このような吸気加熱装置では、該装置を通過する吸気の流れに垂直な面のほぼ全面がコルゲートフィンによって構成されるため、吸気のほぼ全量が、コルゲートフィンを通過する。ところが、エンジンの圧縮工程と爆発工程においてピストンリングの間隙よりクランクケースに漏れ出るブローバイガスを再びエンジンの吸気系へ戻すことによって大気への放出を防止するブローバイガス還元装置を搭載するものでは、吸気中にエンジンオイル等の油分が含まれている。そのために、油分がコルゲートフィンに付着して、更に吸気中に含まれるダストが付着することによって、通気抵抗が増大することがある。そのため、エンジンが空気を吸入する際に悪影響を及ぼすだろうことが予期される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の如き事態を重視して、コルゲートフィンにオイル、ダストが付着しても、通気抵抗が充分に低いレベルを維持出来るように構成することによって、エンジンが空気を吸入する際に悪影響を及ぼさないような吸気加熱装置を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、少なくとも、発熱体素子と、該発熱体に電流を供給して発熱させるための通電手段と、前記発熱体素子の熱を受けて吸入空気(以下、吸気と略す)を加熱する蛇行状に屈曲形成された放熱フィン及び該放熱フィンが結合された伝熱プレートからなる放熱ブロックと、前記発熱体素子及び前記通電手段及び前記放熱ブロックを組付ける為のハウジングと、前記ハウジング内側面に配置されて前記発熱体素子および前記放熱ブロックを押圧するバネとから構成され、しかも吸気が前記放熱フィン以外に、ハウジングに特に設けられた放熱フィンの付設されていない空間部である通風路を通過できるようにしたことで課題解決するものである。
【0008】
【作用】
上記の構成によって、即ち、吸気が放熱フィン部以外に、特に設けられたフィン部の存在しない空間部を通過できるように通風路を設けることで、前記フィンにオイル、ダストが付着して通気抵抗が多少大きくなっても、特に設けられたフィン部の存在しない空間部を通過できるように通風路を前記吸気が通過できる作用を備えることが出来た。
【0009】
【発明の効果】
上記作用によって、通気抵抗は低く維持されるので、エンジンが空気を吸入する際に悪影響を及ぼさないような吸気加熱装置を提供することが可能となる。
【0010】
【実施例】
(第1実施例)
以下本発明を図に示す実施例に基づいて詳細に説明する。
第1図(ア)は、本発明のディーゼル機関用吸気加熱装置1を上から見た図であり、(イ)は、そのA−A断面図である。図において、2は、矩形平板状に形成された発熱体素子であり、2枚を1組として2組、2列に配列されている。前記発熱体素子2は、チタン酸バリウム系セラミクッス等の焼結体からなり、温度上昇とともにキュリー点に達すると電気抵抗値の著しい増大を示す正温度特性を持った感熱抵抗素子である(以下、PTC素子と言う)。3は、放熱ブロックであり、一つの放熱ブロック3は、銅或いはアルミニウム製のプレートを蛇行状に折り曲げて形成した放熱フィン3aと、該フィン3aの両側の屈曲部で、銅或いはアルミニウム製の伝熱プレート3bに、はんだ付けされて一体化されたものである。また、前記放熱フィン3aの表面には、吸気流れ方向に垂直に切り起こしたルーバ3gを設けることで、熱伝導面積を増大する形状としてある。尚、熱交換が充分に行われるのであれば特に前記ルーバ3gを設ける必要はない。第2図に、前記ルーバ3gを設けた前記放熱ブロック3の一部の斜視図を記す。図中、矢印Cは、吸気流れ方向である。そして、2列の前記PTC素子2の間に、前記放熱ブロック3が3個挟持されて中間部放熱ブロック3’ を構成し、また、2列の前記PTC素子1の外側に、それぞれ1個の前記放熱ブロック3が備えられて外側放熱ブロック3” を構成し、前記中間部放熱ブロック3’ と前記外側放熱ブロック3” とを一体化してポリフェニレンサルファイド等の耐熱製樹脂やセラミックス等からなるケース4に収納され、更に、該ケース4はアルミニウム製のハウジング5の中に備えられている。前記ケース4は、上蓋のない箱形状の隣あう二側面を取り除いた下ケース4aと、下蓋のない箱形状の隣あう二側面を取り除いた上ケース4bとを組み合わせて箱形状を形成している。そして、前記上ケース4bの外側面4’ bと前記ハウジング5の内側面5’ との間に形成された空間部6内に、U字状に折り曲げ形成した板バネ7が前記ハウジング5の前記内側面5’ にネジによって固定されており、前記板バネ7が前記ケース4の側面によって押圧されることで発生する復元力でもって前記ケース4の側面を押圧して、前記ケース4内に収められた前記PTC素子1並びに前記放熱ブロック2をも一括して押圧されて装着されている。ここで、前記ハウジング5は、前記ケース4に収められた前記放熱フィン3bに吸気を通過させるために必要な枠状にくり抜かれた形状を有した空間部である窓部5a(図3参照:図3は、図1に記した本発明の実施例を下から見た図である)と、吸気を前記放熱フィン3bを通過させること無く下流部へ通過させるために必要な枠状にくり抜かれた形状を有した空間部である通風路5bとが備えられている。前記のPTC素子2に挟まれた前記中間部放熱ブロック3’ を構成している一つの前記放熱ブロック3の前記伝熱プレート3bから前記下ケース4aの図1に示してない切り欠き部を介して、プラス側ターミナル3dが引き出され(図4参照:図の例では放熱ブロックを構成する伝熱プレートの片方を長めにしてて前記プラス側ターミナル3cを兼ねている)、ボルト9a,インシュレータ8,ナット9bにより前記ハウジング5に対して固定されているが、前記プラス側ターミナル3cは前記ハウジング5に対して電気的に絶縁されている(図5参照:図5は、図1に記した本発明の実施例をB−B断面から見た図である)。尚、前記ハウジング5への前記ケース4の固定は、前記下ケース4aに設けられた枠部3dで前記ボルト9a,前記インシュレータ8,前記ナット9bによりしっかりと固定されている。また、前記外側放熱ブロック3”を構成する放熱ブロック3の外側の伝熱プレート3bからは、マイナス側ターミナル3fが、各々前記下ケース4aの外に引き出されネジ12で前記ハウジング5に固定されて、アースを形成している。尚、13は、前記ケース4を前記ハウジング5に固定するためのクリップである。
【0011】
図7は、本発明の前記吸気加熱装置1をディーゼルエンジンの排気系に装着した状態を示したもので、エンジン21とエアクリーナ22の間のインテークマニホルド23に前記吸気加熱装置1が、吸気が前記放熱フィン3aを通過するように取り付けられている。
次に、前記吸気加熱装置1の作動について説明する。
【0012】
図に示されてないバッテリーから供給された電流は、前記ボルト9a、ナット9bを介して前記プラス側ターミナル3c、前記中間部放熱ブロック3’ を介して前記PTC素子2を厚さ方向に流れ、前記外側放熱ブロック3” を経て前記マイナス側ターミナル3fに至り、前記ネジ12を介して前記ハウジング5にアースされている。尚、2、3’ 、3” 、3c、3f、5、9a、9b、12は、通電手段である。
【0013】
以上に記した如く電流が流れ前記PTC素子1が発熱し、この熱は、前記放熱ブロック3に伝わる。一方、吸気は、前記放熱ブロック3を構成する前記放熱フィン3aの間隙を流れることによって熱を受けて温められる。これより、温められた吸気をエンジンに送り込むことが出来る。
ところで、従来は、エンジンの圧縮工程と爆発工程においてピストンリングの間隙よりクランクケースに漏れ出るブローバイガスを再びエンジンの吸気系へ戻すことによって大気への放出を防止するブローバイガス還元装置を搭載するものでは、吸気中にエンジンオイル等の油分が含まれている。そのために、油分が前記放熱フィン3aに付着して、更に吸気中に含まれるダストが前記放熱フィン3aに付着することによって、通気抵抗が増大し、そのため、エンジンが空気を吸入する際に悪影響を及ぼすことがあったが、本発明では、通風路が設けられているために、通気抵抗の影響無くエンジンに吸気させることが可能となる。
【0014】
次に、他の実施例について説明する。上記の実施例では前記ハウジング5に通風路5bを設けたが、外部寸法が前記放熱ブロック3と同じ大きさで、しかも貫通した空間部である通風路13aを備えたアルミニウムなどからなる金属製の通風路ブロック13を、上記実施例に記した前記放熱ブロック3の替わりに用いてもよい。図8は、前記通風路ブロック13の斜視図である。また、図9は、前記通風路ブロック13を備えた吸気加熱装置1である。5’ は、ハウジングであり、上記実施例に記した前記ハウジング5に備えられた通風路5bは、前記ハウジング5’ には備えられていない。
【0015】
尚、通風路は、ケ−スとハウジングによって形成される空間部でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(ア)は、本発明の実施例を上から見た図である。
(イ)は、本発明の実施例のA−A断面図である。
【図2】ルーバを設けた本発明の実施例の一部品である放熱ブロックの一部の斜視図を記したものである。
【図3】本発明の実施例を下から見た図である。
【図4】プラス側ターミナルを設けた本発明の実施例の一部品である放熱ブロックの一部の斜視図を記したものである。
【図5】本発明の実施例のB−B断面図である。
【図6】マイナス側ターミナルを設けた本発明の実施例の一部品である放熱ブロックの一部の斜視図を記したものである。
【図7】本発明の吸気加熱装置の取り付け場所を示した模式図である。
【図8】本発明の他の実施例に用いる通風路ブロックの斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例を上から見た図である。
【符号の説明】
1 吸気加熱装置
2 発熱体素子であるPTC素子
3 放熱ブロック
3’ 中間部放熱ブロック
3” 外側放熱ブロック
3a 放熱フィン
3b 伝熱プレート
3c プラス側ターミナル
3d はんだ
3e 孔部
3f マイナス側ターミナル
3g ルーバ
4 ケース
4a 下ケース
4b 上ケース
4’ b 外側面
4c 枠部
5 ハウジング
5’ 内側面
5a 窓部
5b 通風路
6 空間部
7 板バネ
8 インシュレータ
9a ボルト
9b ナット
10 Oリング
11 ネジ
12 ワッシャ
13 クリップ
2、3’ 、3” 、3c、3f、5、9a、9b、12 通電手段
Claims (1)
- 少なくとも、発熱体素子と、該発熱体に電流を供給して発熱させるための通電手段と、前記発熱体素子の熱を受けて吸入空気(以下、吸気と略す)を加熱する蛇行状に屈曲形成された放熱フィン及び該放熱フィンが結合された伝熱プレートからなる放熱ブロックと、前記発熱体素子及び前記通電手段及び前記放熱ブロックを組付ける為のハウジングと、前記ハウジング内側面に配置されて前記発熱体素子および前記放熱ブロックを押圧するバネとから構成され、しかも吸気が前記放熱フィン以外に、ハウジングに特に設けられた放熱フィンの付設されていない空間部である通風路を通過できるようにしたことを特徴とする吸気加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29199193A JP3627756B2 (ja) | 1993-11-22 | 1993-11-22 | 吸気加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29199193A JP3627756B2 (ja) | 1993-11-22 | 1993-11-22 | 吸気加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07145759A JPH07145759A (ja) | 1995-06-06 |
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1993
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