JP3626101B2 - デジタルカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被写体像を光電変換して画像を生成するデジタルカメラに関し、特にフラッシュ撮影を行う場合のフラッシュ発光制御の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀塩フィルムカメラ等においてフラッシュを発光させる際のフラッシュ発光制御に関しては、被写体距離の測定値のみに基づいてフラッシュ発光量を決定する、比較的構造が簡単なフラッシュマチック制御が知られている。また、フラッシュを発光させる本撮影の前にプリ発光(予備発光)を行い、被写体からの反射光を測光して本撮影時のフラッシュ発光量を適正値に設定するプリ発光制御も知られている。
【0003】
これらはいずれも、デジタルカメラに対しても適応できる制御形態ではあるが、実際にデジタルカメラに適応する場合、プリ発光制御を採用するとプリ発光による電力消費が問題となる。一般にデジタルカメラは銀塩フィルムカメラと比較すると電力消費量が多いため、プリ発光による電力消費を避けることが望ましい。また、プリ発光制御の場合は、被写体の反射率の影響を受けるという問題もある。
【0004】
このため、デジタルカメラにおいてはフラッシュマチック制御によってフラッシュ発光量を決定することが好ましい構成となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フラッシュマチック制御の場合、上述のように被写体距離の測定値のみに基づいてフラッシュ発光量が決定されるため、測定した被写体距離に含まれる誤差が大きい場合には測距精度が低くなり、本撮影時においてフラッシュを最適な発光量で発光させることができないという問題がある。
【0006】
特にデジタルカメラはフィルムカメラに比べて、ラチチュードが低いため、誤差の影響を受けやすい。万一、撮像素子の飽和レベルまで露光オーバーとなると、いかなる修復も不可能になる。
【0007】
そこで、フラッシュマチック制御とプリ発光制御とを併用することも考えられるが、プリ発光を行う際には消費電力を考慮しつつ、測光精度を高くすることによって本撮影時におけるフラッシュの発光量を最適な状態に設定することが望まれる。
【0008】
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、プリ発光による電力消費量を抑えつつ、本撮影時には最適なフラッシュ発光量となるようなデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、撮影レンズを介して得られる被写体像を光電変換して画像を生成するデジタルカメラであって、被写体距離を測定する被写体距離測定手段と、前記被写体距離測定手段によって得られる被写体距離の測定精度が所定精度よりも高い場合に被写体距離に基づいて本撮影時におけるフラッシュの発光量を決定し、前記測定精度が前記所定精度よりも低い場合に前記フラッシュをプリ発光させる制御手段とを備え、前記制御手段は、前記フラッシュのプリ発光を行う場合、プリ発光によって求められる被写体距離と、前記被写体距離測定手段によって得られた被写体距離とを比較し、精度の高い被写体距離を採用して本撮影時におけるフラッシュの発光量を決定することを特徴とするものである。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記撮影レンズが、焦点距離可変のズームレンズであることを特徴としている。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御手段が、本撮影時における前記フラッシュの発光量を決定した後、前記発光量で前記フラッシュを発光させて本撮影動作を行うことにより得られる画像が露光不足であった場合に、前記本撮影動作で得られた画像の輝度レベルを高くするための処理を行うことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】
<1.デジタルカメラの構成>
図1ないし図4は、デジタルカメラ1の外観構成の一例を示す図であり、図1は正面図、図2は背面図、図3は側面図、図4は底面図である。
【0018】
デジタルカメラ1は、図1に示すように、箱型のカメラ本体部2と直方体状の撮像部3とから構成されている。
【0019】
撮像部3の前面側には、撮影レンズであるマクロ機能付きズームレンズ301が設けられるとともに、銀塩フィルムカメラと同様に、光学ファインダ31が設けられる。
【0020】
カメラ本体部2の前面側には左端部にグリップ部4、そのグリップ部4の上部側に外部器機と赤外線通信を行うためのIRDA(Infrared Data Association)インタフェース236、および中央上部に内蔵フラッシュ5が設けられ、上面側にはシャッタボタン8と、着脱可能な外部フラッシュを取り付けるためのフラッシュシュー241が設けられている。
【0021】
一方、図2に示すように、カメラ本体部2の背面側には、略中央に、撮像画像のライブビュー表示及び記録画像の再生表示等を行うための液晶ディスプレイ(LCD)10が設けられている。また、LCD10の下方には、デジタルカメラ1の操作を行うキースイッチ群221〜226および電源スイッチ227が設けられる。キースイッチ群221〜226のうちの一つのキースイッチは、内蔵フラッシュ5又はフラッシュシュー241に取り付けられる外部フラッシュを発光させて撮影するフラッシュ撮影モードを設定するためのキースイッチとなる。また、電源スイッチ227の左側には、電源がオン状態で点灯するLED228およびメモリカードへのアクセス中である旨を表示するLED229が配置される。
【0022】
さらに、カメラ本体部2の背面側には、「撮影モード」及び「再生モード」のモードを切り替えるモード設定スイッチ14が設けられる。撮影モードは写真撮影(本撮影)を行って被写体に関する記録用(保存用)の撮像画像を生成するモードであり、再生モードはメモリカードに記録された撮像画像を読み出してLCD10に再生表示するモードである。なお、撮影モードにおいて、シャッタボタン8の操作が行われて本撮影動作に移行するまでの間は、所定タイミングごとに得られる被写体確認用の画像をLCD10に逐次表示するいわゆるライブビュー表示が行われる。
【0023】
モード設定スイッチ14は2接点のスライドスイッチであり、下方位置にスライドセットすると撮影モードが機能し、上方位置にスライドセットすると再生モードが機能するように構成される。
【0024】
また、カメラ背面右側には、4ウェイスイッチ230が設けられ、撮影モードにおいてはボタン231,232を押すことによりズーミング倍率の変更が行われ、ボタン233,234を押すことによって露出補正が行われる。また、撮像部3の背面には、図2に示すように、LCD10をオン/オフさせるためのLCDボタン321およびマクロボタン322が設けられる。LCDボタン321が押されるとLCD表示のオン/オフが切り替わる。例えば、専ら光学ファインダ31のみを用いて撮影するときには、節電の目的でLCD表示をオフにする。マクロ撮影(接写)時には、マクロボタン322を押すことにより、撮像部3においてマクロ撮影が可能な状態になる。
【0025】
カメラ本体部2の側面には、図3に示すように端子部235が設けられており、端子部235にはDC入力端子235aと、LCD10に表示されている内容を外部のビデオモニタに出力するためのビデオ出力端子235bとが設けられている。
【0026】
カメラ本体部2の底面には、図4に示すように、電池装填室18とカードスロット(カード装填室)17とが設けられる。カードスロット17は、本撮影によって得られる撮像画像等を記録するためのメモリカード91等を装着するためのものである。メモリカード91は撮像画像等を記録するための着脱自在な記録媒体である。カードスロット17及び電池装填室18は、クラムシェルタイプの蓋15により開閉自在になっている。
【0027】
<2.デジタルカメラの内部構成>
次に、デジタルカメラ1における内部構成について説明する。図5は、デジタルカメラ1の機能的構成を示すブロック図である。
【0028】
撮像部3におけるズームレンズ301の後方位置の適所にはCCD撮像素子303を備えた撮像回路が設けられている。また、撮像部3の内部には、上記ズームレンズ301のズーム比(焦点距離f)の変更を行うためのズームモータM1、自動的に合焦を行うためのオートフォーカスモータ(AFモータ)M2、ズームレンズ301内に設けられた絞りの開口径を調整するための絞りモータM3とが設けられている。これらズームモータM1、AFモータM2及び絞りモータM3は、カメラ本体部2に設けられたズームモータ駆動回路215、AFモータ駆動回路214及び絞りモータ駆動回路216によってそれぞれ駆動される。また、各駆動回路214〜216はカメラ本体部2の全体制御部211から与えられる制御信号に基づいて各モータM1〜M3を駆動する。
【0029】
CCD撮像素子303は、ズームレンズ301によって結像される被写体の光像(被写体像)を、R(赤)、G(緑)、B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0030】
撮像部3における露出制御は、ズームレンズ301における絞りの調整と、CCD撮像素子303の露光量、すなわちシャッタスピードに相当するCCD撮像素子303の電荷蓄積時間とを調整して行われる。
【0031】
タイミングジェネレータ314は、カメラ本体部2のタイミング制御回路202から送信される基準クロックに基づきCCD撮像素子303の駆動制御信号を生成するものである。タイミングジェネレータ314は、例えば、積分開始/終了(露出開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)等のクロック信号を生成し、CCD撮像素子303に出力する。
【0032】
信号処理回路313は、CCD撮像素子303から出力される画像信号(アナログ信号)に所定のアナログ信号処理を施すものである。信号処理回路313は、CDS(相関二重サンプリング)回路313aとAGC(オートゲインコントロール)回路313bとを有し、CDS回路313aにより画像信号のノイズの低減を行い、AGC回路313bでゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。
【0033】
次に、カメラ本体部2の内部ブロックについて説明する。
【0034】
カメラ本体部2内において、A/D変換器205は、画像信号の各画素信号を例えば10ビットのデジタル信号に変換するものである。A/D変換器205は、タイミング制御回路202から入力されるA/D変換用のクロックに基づいて各画素信号(アナログ信号)を10ビットのデジタル信号に変換する。
【0035】
タイミング制御回路202は、基準クロック、タイミングジェネレータ314、A/D変換器205に対するクロックを生成するように構成されている。このタイミング制御回路202は、CPU(Central Processing Unit)で構成される全体制御部211によって制御される。
【0036】
黒レベル補正回路206は、A/D変換された撮像画像の黒レベルを所定の基準レベルに補正するものである。黒レベル補正回路206で黒レベルの補正が行われた画像はWB(ホワイトバランス)回路207に与えられる。また、オートフォーカス制御やフラッシュ制御を行うために、黒レベル補正回路206から出力される画像は全体制御部211にも与えられる。
【0037】
WB回路207は、γ補正後にホワイトバランスも併せて調整されるように、R、G、Bの各色成分の画素データのレベル変換を行うものである。WB回路207は、全体制御部211から入力されるレベル変換テーブルを用いてR、G、Bの各色成分の画素データのレベルを変換する。
【0038】
γ補正回路208は、撮像画像のγ特性を補正するものであり、全体制御部211から指定されるのγテーブルに基づいた変換処理が行われる。またγ補正回路208は10ビットのデジタル信号を8ビットに変換し、画素信号を256階調に変換する作用も有する。
【0039】
画像メモリ209は、γ補正回路208から出力される撮像画像データを記憶するメモリである。画像メモリ209は、1フレーム分の記憶容量を有している。すなわち、画像メモリ209は、CCD撮像素子303がn行m列の画素を有している場合、n×m画素分の画素データの記憶容量を有し、各画素データが対応する画素位置に記憶されるようになっている。
【0040】
VRAM(ビデオRAM)210は、LCD10に再生表示される撮像画像のバッファメモリである。VRAM210は、LCD10の画素数に対応した画像データを格納することが可能な記憶容量を有している。
【0041】
撮影モードにおける撮影待機状態では、LCDボタン321によってLCD表示がオン状態となっているときに、LCD10にライブビュー表示が行われる。具体的には、撮像部3から所定間隔ごとに得られる各撮像画像に対して、A/D変換器205〜γ補正回路208において各種の信号処理を施した後、全体制御部211が画像メモリ209に格納される撮像画像を取得し、それをVRAM210に転送することで、LCD10に撮像画像を表示する。そしてLCD10に表示される撮像画像を所定時間ごとに更新することで、ライブビュー表示が行われるのである。このライブビュー表示により、撮影者はLCD10に表示されるライブビュー画像で被写体を視認することができる。
【0042】
また、再生モードにおいては、メモリカード91から読み出された画像が全体制御部211で所定の信号処理が施された後、VRAM210に転送され、LCD10に再生表示される。
【0043】
カードインタフェース212は、デジタルカメラ1に着脱自在なメモリカード91への撮像画像の書き込み及び読み出しを行うためのインタフェースであり、カードスロット17に装着されるメモリカード91に対して全体制御部211がアクセスするためのインタフェースとして機能する。
【0044】
フラッシュ発光回路217は、フラッシュ撮影モードにおいて、内蔵フラッシュ5又はフラッシュシュー241に装着される外部フラッシュ510を発光させるための発光回路であり、全体制御部211からの制御信号に基づいて内蔵フラッシュ5又は外部フラッシュ510を発光させる。フラッシュ発光回路217はフラッシュシュー241に外部フラッシュ510が装着されている場合には、それを検出して全体制御部211に伝達するとともに、内蔵フラッシュ5を発光させることなく、外部フラッシュ510のみを発光させてフラッシュ撮影を行うように構成されている。また、フラッシュシュー241に外部フラッシュ510が装着されていない場合には、内蔵フラッシュ5を発光させてフラッシュ撮影を行うように構成されている。
【0045】
操作部250は、上述した、各種スイッチ及びボタン(シャッタボタン8を含む。)を包括するものであり、ユーザによって操作入力される情報は、操作部250を介して全体制御部211に伝達される。シャッタボタン8は、銀塩フィルムカメラで採用されているような半押し状態と全押し状態とが検出可能な2段階スイッチになっている。
【0046】
全体制御部211は、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現され、上述した撮像部3内及びカメラ本体部2内の各部材の駆動を有機的に制御してデジタルカメラ1の撮影動作を総括的に制御する。特に、この実施の形態において全体制御部211は、AF(オートフォーカス)制御部10及びフラッシュ制御部20として機能し、フラッシュ5を発光させる際の発光量が最適な状態となるように各部を制御する制御手段として機能する。
【0047】
また、全体制御部211は、IRDAインタフェース236を介して他の外部コンピュータ500と赤外線無線通信を行うように構成され、撮像画像の無線転送等を行うことが可能となっている。
【0048】
図6は全体制御部211の詳細な機能的構成を示すブロック図である。
【0049】
AF制御部10は自動的に被写体像の合焦状態を実現する合焦手段として機能するものであり、いわゆるコントラスト方式のオートフォーカスを行うように構成され、コントラスト演算部11、被写体距離特定部12及び駆動制御部13を備えている。AF制御部10は黒レベル補正回路206から出力される撮像画像を入力し、コントラスト演算部11においてその撮像画像のコントラストを求める。このコントラストは、AF制御部10においては自動合焦用の評価値として用いられる。
【0050】
被写体距離特定部12は、被写体距離を測定する被写体距離測定手段として機能するものであり、撮像画像のコントラストに基づいて被写体とデジタルカメラ1との距離である被写体距離を、所定の演算を行うことによって特定する。この被写体距離特定部12によって特定される被写体距離により、ズームレンズ301を介して入射する被写体像を合焦状態にするためのAFモータM2の駆動量が決定する。AF制御部10の駆動制御部13は、被写体距離特定部12から得られる被写体距離に基づいてAFモータM2の駆動量を決定し、AFモータ駆動回路214に駆動信号を与える。この結果、ズームレンズ301が駆動されて被写体像の合焦状態が実現される。
【0051】
フラッシュ制御部20は、フラッシュマチック制御とプリ発光制御との双方によるフラッシュ発光制御を行うことが可能なように構成されており、被写体距離判定部21、プリ発光制御部22及びフラッシュ発光量決定部25を備えている。
【0052】
被写体距離判定部21は、AF制御部10の被写体距離特定部12が求めた被写体距離を入力し、AF制御部10で検出された被写体距離が所定精度以上の測定精度で得られている場合には、その被写体距離をフラッシュ発光量決定部25に与える。一方、AF制御部10で検出された被写体距離が所定精度以上の測定精度で得られていない場合には、プリ発光制御部22に対してプリ発光制御部22を機能させる信号が与えられる。
【0053】
プリ発光制御部22が機能すると、まずプリ発光部23が機能して所定のプリ発光レベルの発光量でフラッシュ5を発光させる。プリ発光は本撮影動作に伴う本発光の直前に行われるため、プリ発光レベルは本発光時の発光エネルギーの全てが損なわれないように十分に小さな発光量として設定される。例えば、プリ発光レベルは本発光レベルの1/16以下のレベルに設定される。
【0054】
また、AF制御部10より得られる被写体距離により、比較的近い位置に被写体があると判断される場合にはプリ発光レベルを所定のレベルよりも小さく設定し、比較的遠い位置にあると判断される場合には所定のレベルよりも大きく設定することで、プリ発光時に得られる画像の輝度レベルから本撮影時の発光量を決定する際の信頼性を向上させることができる。
【0055】
さらに、プリ発光前に得られる画像(ライブビュー画像等)から輝度レベルを評価したときに、その輝度レベルが所定値以下である場合や、AF制御部10から得られる被写体距離が所定距離以上であると判断される場合であって、プリ発光レベルを大きく設定することが制限される場合には、AGC回路313bにおいて設定されるゲイン値を上昇させ、十分な輝度レベルの信号が得られるように構成される。
【0056】
プリ発光部23は、上記のようにして決定されるプリ発光の発光量をフラッシュ発光量決定部25に与える。これにより、フラッシュ発光量決定部25はプリ発光の発光量に応じてフラッシュ発光回路217に発光信号を送り、内蔵フラッシュ5を発光させる。
【0057】
そして、プリ発光制御部22においては測光部24が機能し、黒レベル補正回路206から得られるプリ発光時の画像を取り込んで測光演算を行う。
【0058】
CCD撮像素子303から得られる画像はCCD撮像素子303の画素配列に対応する複数の画素信号によって構成されており、測光部24はその画像において設定される測光領域の画像成分を抽出する。
【0059】
図7は画像に設定される測光領域100を示す図である。この測光領域100はオートフォーカスの際のコントラスト演算の対象になるオートフォーカス領域とほぼ一致した領域となっている。このため、オートフォーカスの対象と測光の対象とを一致させることができる。
【0060】
図8は測光領域100の詳細構成を示す図である。測光領域100は複数の部分測光領域101〜115に分割されている。部分測光領域101〜106は測光領域100を6等分した場合の6箇所に配置される。
【0061】
部分測光領域107は左半分の領域が部分測光領域101に、右半分の領域が部分測光領域102に対して重複するように部分測光領域101と102との横方向(水平方向)の中間位置に配置される。また、部分測光領域108は部分測光領域102と103との横方向の中間位置に、部分測光領域109は部分測光領域104と105との横方向の中間位置に、部分測光領域110は部分測光領域105と106との横方向の中間位置に、それぞれ配置される。
【0062】
部分測光領域111は上半分の領域が部分測光領域101に、下半分の領域が部分測光領域104に対して重複するように部分測光領域101と104との縦方向(垂直方向)の中間位置に配置される。また、部分測光領域112は部分測光領域102と105との縦方向の中間位置に、部分測光領域113は部分測光領域103と106との縦方向の中間位置に、それぞれ配置される。
【0063】
さらに、部分測光領域114は上半分の領域が部分測光領域107に、下半分の領域が部分測光領域109に対して重複するように配置されるとともに、左半分の領域が部分測光領域111に、右半分の領域が部分測光領域112に対して重複するように配置される。また、部分測光領域115は上半分の領域が部分測光領域108に、下半分の領域が部分測光領域110に対して重複するように配置されるとともに、左半分の領域が部分測光領域112に、右半分の領域が部分測光領域113に対して重複するように配置される。
【0064】
このように、測光領域100に設定される複数の部分測光領域101〜115は、近傍に位置する部分測光領域どうしが互いに重なる領域を有するように配置されている。図9は、互いに重複する領域を有する部分測光領域で測光処理を行う場合の概念図である。例えば、図9に示すように主被写体9を部分測光領域101,102及び107で測光可能な状態となっていたとする。図9の場合、部分測光領域101及び102に含まれる画像成分には、主被写体9と、主被写体以外の被写体(すなわち背景部分)とが約半分程度ずつ含まれている。これに対し、部分測光領域107(破線枠内)に含まれる画像成分のほぼ全てが主被写体9となっている。したがって、主被写体9について測光処理を行う場合、部分測光領域101及び102の画像成分を対象として測光処理を行うよりも、部分測光領域107の画像成分を対象として測光処理を行うことの方が、測光精度が向上するというメリットがある。また、このような部分測光は、主被写体9の位置がずれたとしてもいずれかの部分測光領域が主被写体9の一部をカバーしていることとなるとともに、測光領域として使用する大きさの自由度を増すことにも繋がる。
【0065】
すなわち、測光領域100に対して複数の部分測光領域を設定し、かつ、近傍に位置する部分測光領域どうしが互いに重なる領域を有するように配置することで、測光精度を向上させることが可能になり、プリ発光によって測光処理を行い本撮影時の発光量を決定する場合に主被写体9に最適な発光量を決定することが可能になるのである。
【0066】
そして測光部24は、上記のような各部分測光領域101〜115で検出されるプリ発光測光値を求める。このプリ発光測光値は、プリ発光による輝度と定常光による輝度との輝度差によって表現される。
【0067】
そして測光部24は、部分測光領域ごとのプリ発光測光値のうちから最大値を特定し、その最大値に基づいて被写体距離を推定する。各部分測光領域101〜115で検出されるプリ発光測光値の最大値は、上記のように主被写体9の画像成分を最も多く測光した値であるため、換言すれば最も撮影距離が短い部分に相当するため、測光部24は高精度に被写体距離を推定することができる。そして、測光部24は推定した被写体距離をフラッシュ発光量決定部25に与える。
【0068】
フラッシュ発光量決定部25は、プリ発光によって推定された被写体距離に基づいて本撮影時におけるフラッシュ5の発光量を決定し、その発光量でフラッシュ5を発光させるべく、フラッシュ発光回路217に対して発光信号を送出する。
【0069】
全体制御部211は、フラッシュシュー241に外部フラッシュ510が装着されていない場合には、上記のような処理を行うことで本撮影時のフラッシュ5の発光量が適正発光量となるように制御される。一方、フラッシュシュー241に外部フラッシュ510が装着されている場合には、外部フラッシュ510からの光を直接被写体に当てるのではなく、一度天井等にバウンスさせてから被写体を照明するようなバウンス照明として使用される形態や、デジタルカメラ1と有線又は無線で接続し、デジタルカメラ1との被写体距離に関係しない状態で外部フラッシュ510が配置されるクリップオフ状態で使用される形態等、様々な使用形態が想定されるため、外部フラッシュ510の発光量と被写体距離との相関関係が一義的に定まらないので、上記のようなフラッシュ発光量の決定は行わず、被写体距離に関する情報を用いることのないプリ発光制御で発光量を決定する。すなわち、外部フラッシュ510が装着された場合には、所定のプリ発光レベルでプリ発光を行ってプリ発光時に得られる画像の輝度レベルを参照し、その輝度レベルを適正レベルとするために必要な発光量が本撮影時の発光量として決定される。
【0070】
デジタルカメラ1は上記のように構成されており、フラッシュ撮影モードが設定されている場合には、最適な発光量で本撮影が行われるようになっている。
【0071】
<3.フラッシュ制御の詳細>
次に、この実施の形態におけるフラッシュ制御の詳細について説明する。
【0072】
まず、第1にフラッシュマチック制御について説明する。上述のようにこの実施の形態では、AF制御部10で検出される被写体距離が所定精度以上で検出されている否かの判断が行われる。
【0073】
ズームレンズ301を無限位置に合焦したときを基準とし、そこから被写体距離d0の距離に合焦した場合のデフォーカス量をdf0とすると、一般に、
【0074】
【数1】
Figure 0003626101
【0075】
が成立する。ただし、数1の式において、Fはズームレンズ301のFナンバーであり、δは許容錯乱円(CCD撮像素子303の画素間ピッチ)であり、fはズームレンズ301の焦点距離である。
【0076】
AF制御部10で得られる被写体距離d0は、ズームレンズ301の焦点距離f、FナンバーF、実際の被写体距離が変動すると、測距精度も変動する。すなわち、被写体深度が深くなる場合にAF制御部10で検出される被写体距離d0の測距精度が悪化するため、焦点距離fが小さくなる程精度が悪くなり、実際の被写体距離が大きくなる程精度が悪くなり、またFナンバーFが大きくなる程精度が悪くなる。
【0077】
数1の式において、被写体距離d0をAF制御部10から得られた被写体距離とすると、その被写体距離d0に含まれる誤差はデジタルカメラ1に固有の値nに起因し、デフォーカス量df0は「(df0−n)≦df0≦(df0+n)」のデフォーカス範囲の任意の値をとる。デフォーカス量df0がデフォーカス範囲の最大値(df0+n)を示す場合に被写体距離は最小となり、その被写体距離をdminとすると、数1の式より、
【0078】
【数2】
Figure 0003626101
【0079】
が成り立つ。同様に、デフォーカス量df0がデフォーカス範囲の最小値(df0−n)を示す場合に被写体距離は最大となり、その被写体距離をdmaxとすると、数1の式より、
【0080】
【数3】
Figure 0003626101
【0081】
が成り立つ。
【0082】
ここで、被写体距離d0を2を底とする指数で表現する、いわゆるAPEX(Additive System of Photographic Exposure)の関係式によると、
【0083】
【数4】
Figure 0003626101
【0084】
となる。なお、DV0は被写体距離d0をAPEX方式で表現した値(APEX値)である。このようなAPEX方式で表現した値を用いると、指数演算を加減算に変換することができるので、演算処理の簡略化、効率化を図ることができる。
【0085】
また、数2及び数3の式における被写体距離dmin,dmaxについても同様にAPEX方式で表現して演算すると、
【0086】
【数5】
Figure 0003626101
【0087】
及び
【0088】
【数6】
Figure 0003626101
【0089】
となる。数5及び数6の式において、値nはデジタルカメラ1に固有の値であるので予め知ることができる。また、許容錯乱円δはCCD撮像素子303の特性により予め知ることができ、FナンバF及び焦点距離fについてはズームレンズ301の設定状態に応じて知ることができる。したがって、AF制御部10から被写体距離d0が得られれば、数5及び数6の式より、被写体距離の指標値(APEX値)DVmin,DVmaxの各値を演算することは可能である。
【0090】
図10は被写体距離d0と測距精度との関係を示す図であり、上記数5及び数6の式に基づき、被写体距離d0の変化に伴って、DVmax及びDVminがどのように変化するかを示した図である。図10に示すように、被写体距離d0が大きくなるに従って、DVmaxとDVminとの間隔は大きくなることが分かる。このことは、デジタルカメラ1における設定状態(Fナンバや焦点距離等)が一定の場合であっても被写体距離d0が大きくなれば、それに含まれる測距誤差が大きくなり、被写体距離d0の測定精度が低下することを示している。
【0091】
そこで、この実施の形態では、AF制御部10で得られた被写体距離d0の測定精度が高い場合には、その被写体距離d0を用いて本撮影時のフラッシュ発光量を決定する一方、その測定精度が低い場合にはプリ発光によって本撮影時のフラッシュ発光量を決定するために、図10に示すように所定の閾値THを設定する。そして、
【0092】
【数7】
Figure 0003626101
【0093】
が成立する場合には、AF制御部10で得られた被写体距離d0の測定精度が高いものとして、その被写体距離d0が本撮影時のフラッシュ発光量を決定する際の基準値となる。具体的には、本撮影時のフラッシュ発光量をガイドナンバGNで表現することができ、
【0094】
【数8】
Figure 0003626101
【0095】
の演算を行うことにより、本撮影時のフラッシュ発光量を求めることができる。すなわち、ズームレンズ301のFナンバFと、AF制御部10から得られた被写体距離d0と、CCD撮像素子303の感度(AGC回路313bのゲイン設定値を含む。)をISOの感度値で表現したISO値と、を用いて数8の式の演算を行うことにより、本撮影時のフラッシュ発光量を特定することができるのである。この場合、被写体距離d0は比較的高精度に測定された距離情報であるので、数8の式の演算によって導かれる本撮影時のフラッシュ発光量も最適な発光量となる。
【0096】
上記のようにしてフラッシュマチック制御による本撮影時のフラッシュ発光量が決定される。
【0097】
なお、図10では被写体距離d0の変化に伴って、DVmax及びDVminがどのように変化するかを一例として示したが、デジタルカメラ1の構成によれば、ズームレンズ301が焦点距離fを変更することができ、また、FナンバFを変更することも可能なように構成されているので、これらのデジタルカメラ1の設定状態によっても被写体距離d0の測距精度は変動する。しかしその場合であっても、上記数7の式の条件を満たす限りは、測距精度は比較的に高精度な状態であるため、フラッシュマチック制御によって本撮影時の発光量を決定するようにしておけば問題は生じない。
【0098】
また、この実施の形態においては、AF制御部10が画像のコントラストに基づいて被写体距離d0を特定するように構成されている。コントラスト方式によるAF制御において、画像のコントラストが比較的高い場合はズームレンズ301を介して入射する被写体像は合焦状態に近い状態にあることになる。つまり、画像のコントラストが比較的高い場合は、AF制御部10において比較的高精度に被写体距離が測定され、その結果、AF制御による合焦状態に近い状態が実現されているということになる。
【0099】
このため、図6に示すように、被写体距離判定部21に対して、コントラスト演算部11から出力されるコントラストを入力するように構成する。被写体距離判定部21はコントラスト演算部11から得られるコントラストが所定値よりも高いと判断した場合に、デジタルカメラ1に固有の誤差パラメータである値nを小さく設定し、逆に所定値よりも低いと判断した場合に値nを大きく設定するように構成してもよい。つまり、被写体距離判定部21は画像のコントラストを評価し、そのコントラストに応じてAF制御部10から得られる被写体距離d0の測定精度を修正するのである。コントラストが高い場合、上記各数式に適用される値nを小さくすることで、AF制御部10から得られた被写体距離d0に基づいて本撮影時のフラッシュ発光量が決定される領域を広げることができ、それによって、フラッシュマチック制御による領域が大きくなってプリ発光が行われる機会を低減することが可能になる。
【0100】
第2にプリ発光制御について説明する。なお、以下においては、上述した複数の部分測光領域のうちから測光演算に用いるための一つの部分測光領域が既に特定されており、その特定された部分測光領域の画像成分を用いて処理する場合について説明する。
【0101】
プリ発光を行って測光演算を行う場合、まず、プリ発光時に得られた輝度レベルから定常光成分を取り除くことが必要になる。デジタルカメラ1で本撮影のための動作が開始される前の段階では、いわゆるライブビュー表示のための画像取得が繰り返し行われている。定常光成分は、このライブビュー画像から導かれる。
【0102】
すなわち、プリ発光時の画像の輝度レベルG1からライブビュー時の画像の輝度レベルG0を差し引いた成分が、プリ発光成分Gpreに相当するため、
【0103】
【数9】
Figure 0003626101
【0104】
が成り立つ。なお、ライブビュー画像を取得する際の各露出パラメータ(感度、絞り値、シャッタ速度等)は、プリ発光時に画像取得する際の各露出パラメータと異なるのが通常であるので、上記数9の式の演算を行う際には、一方の輝度レベルを補正した状態で演算を行うことになる。
【0105】
また、プリ発光時における各露出パラメータをAPEX方式で表現して、プリ発光の発光量IVpre、感度SVpre、絞り値AVpreであるとすると、そのプリ発光に対して適正露出となる被写体距離の指標値(APEX値)DVpreは、
【0106】
【数10】
Figure 0003626101
【0107】
として表現される。
【0108】
一方、本撮影時に得られる画像の目標輝度レベルをGtgとすると、この目標輝度レベルGtgに対するプリ発光成分Gpreの不足分と、プリ発光で適正露出となる被写体距離の指標値DVpreとから、本撮影時における被写体距離の指標値DVmainを、
【0109】
【数11】
Figure 0003626101
【0110】
として求めることができる。この本撮影時における被写体距離の指標値DVmainは、プリ発光時の被写体からの反射光に基づいて被写体距離を推定した指標値である。なお、ここではAPEX方式による演算方法を示しているため、被写体距離の指標値(APEX値)として説明しているが、上記数11によってDVmainを求めることは本撮影時における実際の被写体距離の推定値を求めることと等価である。
【0111】
このようにして得られる被写体距離の推定値DVmainは、上述のようにプリ発光時の反射光を検出して得られた値であるので、被写体の反射率によってその精度が異なったものとなる。
【0112】
そこで、前述のフラッシュマチック制御によって得られた被写体距離の指標値DVmin,DVmaxの各値と、プリ発光制御によって得られた被写体距離の指標値DVmainとを比較し、精度の高い指標値を採用する。
【0113】
具体的には、図10に示すように、DVmain<DVminならばAF制御部10で検出された被写体距離の指標値DVminの方が精度が高いため、DVminの値を新たな指標値DVmainとして採用する。また、DVmin≦DVmain≦DVmaxならばプリ発光による被写体距離の推定値DVmainの方が精度が高いため、DVmainをそのまま使用する。さらに、DVmain>DVmaxならばAF制御部10で検出された被写体距離の指標値DVmaxの方が精度が高いため、DVmaxの値を新たな指標値DVmainとして採用する。
【0114】
すなわち、図10に示す領域RP1ではプリ発光によって推定された被写体距離の精度がAF制御部10で得られる被写体距離の精度よりも低いので、AF制御部10で得られる被写体距離を採用し、領域RP2ではプリ発光によって推定された被写体距離の精度がAF制御部10で得られる被写体距離の精度よりも高いので、プリ発光によって推定された被写体距離を採用するように構成される。
【0115】
このように精度の高い被写体距離を採用することで、被写体の反射率の影響で被写体距離の推定値が精度低下している場合に反射率の影響を軽減して、より最適な状態でフラッシュの発光量を求めることが可能になるのである。
【0116】
そしてプリ発光制御では、上記のようにして求められる被写体距離の指標値DVmainに基づいて本撮影時のフラッシュ発光量が決定される。本撮影時のフラッシュの発光量をAPEX方式でIVmainとして表現すると、
【0117】
【数12】
Figure 0003626101
【0118】
で表すことができる。なお、AVmainは本撮影時の絞り値を、SVmainは本撮影時の感度を、DVmainは上記のようにして採用された被写体距離の指標値である。そして本撮影時のフラッシュ発光量をガイドナンバGNで表現するために、
【0119】
【数13】
Figure 0003626101
【0120】
の演算を行うことにより、本撮影時のフラッシュ発光量を求めることができる。
【0121】
以上のようなフラッシュ制御を行うことによって、本撮影時におけるフラッシュ5の最適な発光量が決定される。また、原則としてフラッシュマチック制御が適用され、AF制御部10で検出される被写体距離の精度が高い場合には、プリ発光が行われることがないので電力消費を抑えることができる。また、プリ発光制御を行う場合であっても、プリ発光で推定する被写体距離の信頼性が低い場合には、AF制御部10で検出された被写体距離に基づいてフラッシュ5の発光量を決定するように構成されているので、被写体の反射率の影響を受けることなく発光量を決定することができ、本撮影時のフラッシュ発光量を最適な発光量に設定して本撮影を行うことが可能である。
【0122】
<4.処理シーケンス>
次に、デジタルカメラ1においてフラッシュ撮影を行う場合の処理シーケンスについて説明する。図11及び図12はフラッシュ撮影を行う場合の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【0123】
まず、ユーザによってシャッタボタン8が操作され、撮影指示が与えられると、全体制御部211は外部フラッシュ510が接続されているか否かを判断する(ステップS10)。
【0124】
外部フラッシュ510が接続されている場合は、上述したようなフラッシュ制御を行うことができないため、被写体距離を参考にしない方法で外部フラッシュ510の発光量が決定される。すなわち、外部フラッシュ510をプリ発光させ(ステップS40)、そのプリ発光時に得られる画像の輝度レベルを目標レベルにするための所定の演算によって本撮影時の発光量が決定される(ステップS42)。
【0125】
一方、外部フラッシュ510が接続されていない場合は、内蔵フラッシュ5を発光させるために上述したフラッシュ制御が行われる。まず、AF制御部10において被写体距離の測定が行われる(ステップS12)。その被写体距離の測定値はフラッシュ制御部20に与えられ、被写体距離の測定精度の評価が行われる(ステップS14)。このとき、上述したように画像のコントラストを参照してコントラストが高い場合には測定精度が高いものとして評価してもよい。
【0126】
そして被写体距離の測定値が所定精度以上で得られているか否かを判断し(ステップS16)、所定精度以上である場合には、AF制御部10で検出された被写体距離を用いて本撮影時のフラッシュ発光量を決定するためにステップS28に進む。一方、被写体距離の測定値が所定精度以上で得られていない場合には、ステップS18に進んでプリ発光制御のための処理を行うことになる。
【0127】
プリ発光制御に進むと、全体制御部211はまずゲイン調整を行う(ステップS18)。
【0128】
図12はゲイン調整の処理の詳細を示すフローチャートである。ゲイン調整はライブビュー画像等を取得した際に、その画像の輝度レベルが所定値以下であるか否かを判断し(ステップS180)、輝度レベルが所定値以下である場合はステップS182に進む。一方、輝度レベルが所定値以下でない場合はプリ発光でも十分な輝度レベルが得られると考えられるため、ゲイン調整の処理を抜けて、図11のフローチャートに戻る。
【0129】
輝度レベルが所定値以下であった場合は、さらにAF制御部10で検出された被写体距離が所定値以上であるか否かの判断する(ステップS182)。ステップS182においてYESと判断される場合は、輝度レベルが所定値以下であって、かつ、被写体距離が所定値以上である場合であるので、プリ発光を行ったとしても測光処理を適切に行うことができないことが予想される。したがって、その場合には全体制御部211がAGC回路313bのゲイン値を上昇させることでプリ発光時に得られる画像が十分な輝度レベルの信号として得られるようにして、測光処理を適切に行うための準備を整える(ステップS184)。
【0130】
一方、ステップS182においてYESと判断される場合は、被写体は近い位置に存在している可能性が高いことになるので、プリ発光による光が被写体に対して十分に到達する状態にあり、その状態でゲイン値を上昇させてしまうと、プリ発光時に得られる画像が白飛びする可能性がある。そこで、この場合にはそのような事態を避けるためにゲイン値を上昇させることなく処理を終了させて、図11のフローチャートに戻る。
【0131】
次に、ステップS20(図11参照)に進み、プリ発光部23がプリ発光を行う際の発光量を設定する。プリ発光部23はその設定された発光量に基づいてフラッシュ5によるプリ発光を行い(ステップS22)、測光部24はプリ発光時の画像を黒レベル補正回路206から取得する(ステップS24)。
【0132】
測光部24はプリ発光時の画像のうちから各部分測光領域101〜115に含まれる画像成分を抽出し、輝度レベル(より厳密には、輝度レベルの重心値又は平均値)が最も高い部分測光領域を特定する。そして、その部分測光領域の画像成分に基づいて上述の測光演算を行い、被写体距離の推定値を求める(ステップS26)。
【0133】
そしてフラッシュ発光量決定部25が機能し、被写体距離に基づいて本撮影時のフラッシュ5の発光量が決定される(ステップS28)。AF制御部10で検出された被写体距離が所定精度以上であった場合は、その被写体距離に基づき、上記数8の式による演算を行ってフラッシュ発光量を示すガイドナンバGNを決定する。一方、プリ発光を行った場合は、AF制御部10で検出された被写体距離とプリ発光制御で推定された被写体距離とのうちの信頼性の高い方の被写体距離を用いて上記数12及び数13の式の演算を行い、フラッシュ発光量を示すガイドナンバGNを決定する。
【0134】
全体制御部211は本撮影のための制御動作に移り、フラッシュ発光量決定部25はフラッシュ5の本発光を行うために、ステップS28又はS42で決定された本発光量に基づいてフラッシュ発光回路217に発光信号を送出する(ステップS30)。本撮影動作が行われることにより、フラッシュ撮影が行われた記録用の画像が取得される(ステップS32)。
【0135】
そして全体制御部211は本撮影によって得られた画像の輝度レベルは適切か否かを判断する(ステップS34)。この判断はフラッシュ撮影によって得られた画像が適正露出となっているかを判断するためのものである。輝度レベルが適切である場合は、本撮影によって得られた画像をメモリカード91に記録するために、記録処理が行われる(ステップS38)。
【0136】
一方、輝度レベルが適切でない場合は、露光アンダー(露光不足)であると考えられるため、画像の輝度レベルの補正が行われる(ステップS38)。例えば、γ補正回路208においてγ補正を行う際に輝度レベルが高く補正されるようにγテーブルを設定し、本撮影によってCCD撮像素子303で得られた画像がγ補正回路208で処理される際に、輝度レベルの適正化も実現されるような処理が行われる。このような輝度レベル補正処理を行うことにより、本撮影時のフラッシュ5の発光量が適正発光量に満たなかった場合であっても画像処理によって適正露光の画像を得ることが可能になる。
【0137】
輝度レベルが適正レベルに変換された画像は画像メモリ209に格納され、その後メモリカード91に記録される(ステップS38)。
【0138】
以上で、フラッシュ撮影を行う場合の処理が終了する。上記のような処理を行うことにより、フラッシュ撮影によってメモリカード91に記録される画像は、最適な明るさの画像となる。
【0139】
<5.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0140】
例えば、上記説明では、プリ発光制御の際に、被写体距離を推定して本撮影時のフラッシュ発光量を決定する例について説明したが、プリ発光制御において被写体距離を推定することなく本撮影時の発光量を決定するように構成してもよい。
【0141】
また、上記説明では、APEX方式による演算が行われる制御形態を例示したが、これに限定されるものでもない。
【0142】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、被写体距離測定手段で測定される被写体距離の測定精度が所定精度よりも高い場合にその被写体距離に基づいて本撮影時におけるフラッシュの発光量を決定するように構成されているため、被写体距離測定手段で測定される被写体距離の測定精度が所定精度よりも高い場合はプリ発光が行われず、電力消費を抑えることができる。また、被写体距離測定手段で測定される被写体距離の測定精度が所定精度よりも低い場合には、フラッシュをプリ発光させるように構成されている。そして、フラッシュのプリ発光を行う場合、プリ発光によって求められる被写体距離と、被写体距離測定手段によって得られた被写体距離とを比較し、精度の高い被写体距離を採用して本撮影時におけるフラッシュの発光量を決定するので、最適な状態でフラッシュの発光量を求めることができる。
【0145】
請求項に記載の発明によれば、撮影レンズがズームレンズであるため、ズームレンズを駆動して被写体距離の測定精度が変動する場合であっても、プリ発光による電力消費量を抑えつつ、本撮影時には最適な状態となるようにフラッシュ発光量を決定することができる。
【0148】
請求項に記載の発明によれば、フラッシュを発光させて本撮影動作を行うことにより得られる画像が露光不足であった場合に、本撮影動作で得られた画像の輝度レベルを高くするための処理を行うように構成されているため、露光不足の場合でも最適な画像を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの外観構成の一例を示す正面図である。
【図2】デジタルカメラの外観構成の一例を示す背面図である。
【図3】デジタルカメラの外観構成の一例を示す側面図である。
【図4】デジタルカメラの外観構成の一例を示す底面図である。
【図5】デジタルカメラの機能的構成を示すブロック図である。
【図6】全体制御部の詳細な機能的構成を示すブロック図である。
【図7】画像に設定される測光領域を示す図である。
【図8】測光領域の詳細を示す図である。
【図9】部分測光領域で測光処理を行う場合の概念図である。
【図10】被写体距離と距離精度との関係を示す図である。
【図11】フラッシュ撮影を行う場合の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図12】フラッシュ撮影を行う場合の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
5 内蔵フラッシュ
10 AF制御部(合焦手段)
11 コントラスト演算部
12 被写体距離特定部(被写体距離測定手段)
13 駆動制御部
20 フラッシュ制御部
21 被写体距離判定部
22 プリ発光制御部
23 プリ発光部
24 測光部
25 フラッシュ発光量決定部
100 測光領域
101〜115 部分測光領域
301 ズームレンズ(撮影レンズ)
303 CCD撮像素子(撮像手段)

Claims (3)

  1. 撮影レンズを介して得られる被写体像を光電変換して画像を生成するデジタルカメラであって、
    被写体距離を測定する被写体距離測定手段と、
    前記被写体距離測定手段によって得られる被写体距離の測定精度が所定精度よりも高い場合に該被写体距離に基づいて本撮影時におけるフラッシュの発光量を決定し、前記測定精度が前記所定精度よりも低い場合に前記フラッシュをプリ発光させる制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記フラッシュのプリ発光を行う場合、プリ発光によって求められる被写体距離と、前記被写体距離測定手段によって得られた被写体距離とを比較し、精度の高い被写体距離を採用して本撮影時におけるフラッシュの発光量を決定することを特徴とするデジタルカメラ。
  2. 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
    前記撮影レンズは焦点距離が可変のズームレンズであることを特徴とするデジタルカメラ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、
    前記制御手段が、本撮影時における前記フラッシュの発光量を決定した後、前記発光量で前記フラッシュを発光させて本撮影動作を行うことにより得られる画像が露光不足であった場合に、前記本撮影動作で得られた画像の輝度レベルを高くするための処理を行うことを特徴とするデジタルカメラ。
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