JP3625607B2 - 冷蔵庫 - Google Patents
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外箱と内箱間に断熱材を充填した断熱箱体下部に機械室を構成して成る冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種冷蔵庫は、例えば特開平8−338681号公報(F25D23/00)に示される如く、鋼板製の外箱と硬質樹脂製の内箱間に断熱材を発泡充填した断熱箱体から構成されており、この断熱箱体の下部には圧縮機などを設置するための機械室を構成している。
【0003】
また、大型の冷蔵庫では、搬入時の運搬のために断熱箱体の前下部と背面上部に把手を形成し、各把手を二人の作業者がそれぞれ持って運搬できるように構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、従来では外箱を構成する底板前端に固定された鋼板製の横板を曲げ加工することにより、断熱箱体前下部の把手を構成していたが、板金加工のために持ち易い形状に加工することが困難であると共に、強度上弱く、容易に曲がってしまう問題があった。
【0005】
また、格別な把手部材を底板に取り付け、断熱材に一部を埋設することによって強度を確保しているものもあるが、把手を取り付けるために底板下方に広い空間が必要となり、機械室内の機器と干渉が生じてしまう問題があった。
【0006】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、小型にして強度も充分であり、且つ、持ち易い運搬用の把手を備えた冷蔵庫を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷蔵庫は、外箱と内箱間に断熱材を充填した断熱箱体から構成され、この断熱箱体の下部には機械室を構成して成るものであって、外箱底板と、この外箱底板の前端に取り付けられた外箱横板と、この外箱横板に形成された透孔と、この透孔の内側に対応して配置され、一端が外箱底板に固定されると共に、他端が外箱横板に固定された樹脂製把手部材とを備え、この把手部材には手指挿入用の貫通孔を前後方向に形成したものである。
【0008】
本発明によれば、外箱と内箱間に断熱材を充填した断熱箱体から構成され、この断熱箱体の下部には機械室を構成して成る冷蔵庫において、外箱底板の前端に取り付けられた外箱横板に透孔を形成し、この透孔の内側に対応して配置され、一端が外箱底板に固定されると共に、他端が外箱横板に固定された樹脂製把手部材を設け、この把手部材には手指挿入用の貫通孔を前後方向に形成したので、把手部材の下側から手を回し、貫通孔に指を後から挿入することによって、断熱箱体の前下部を極めて容易に持つことができるようになる。また、把手部材は樹脂製であるので、持ち易い形状に成形し易く、これらによって、断熱箱体の前下部に極めて持ち易い把手を構成することができるようになる。
【0009】
特に、把手部材は外箱底板と外箱横板の双方に固定されているので、強度も強固となると共に、外箱底板と外箱横板の成す前隅部に位置することになるので、機械室内の機器との干渉も生じ難くなる。更に、把手部材には手指挿入用の貫通孔を前後方向に形成したので、外箱横板の透孔とこの貫通孔を通って機械室には外気が円滑に導入されるようになる。これによって、機械室内の通風も確保することができるようになるものである。
【0010】
請求項2の発明の冷蔵庫は、上記において把手部材後方の機械室内には凝縮器を設け、この凝縮器の前端を上方に屈曲させたものである。
【0011】
請求項2の発明によれば、上記に加えて把手部材後方の機械室内に凝縮器を設け、この凝縮器の前端を上方に屈曲させたので、把手部材の貫通孔に手指を挿入する際に、凝縮器の前端にて負傷する危険性が無くなるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の実施例の冷蔵庫1下部の縦断側面図、図2は同じく冷蔵庫1下部の正面図、図3は冷蔵庫1の機械室2内の平面図である。
【0013】
実施例の冷蔵庫1は、鋼板製の前面に開口する外箱3と、これも前面に開口する硬質合成樹脂製の内箱4と、これら両箱3、4間に現場発泡方式にて充填されたポリウレタン断熱材6とから成る断熱箱体7によって本体を構成されている。そして、上記内箱4内に貯蔵室(冷凍室、冷蔵室或いは野菜室など)8が形成されると共に、断熱箱体7の下部には外側となる位置に機械室2が構成されている。
【0014】
この場合、機械室2の天井には外箱3の底板11(鋼板製)が位置し、前面には外箱3の横板12(鋼板製)が位置する。底板11は前部が低く後部が高い階段形状を呈しており、横板12はこの底板11の前端に固定されて左右に渡っており、この横板12には横長の透孔13、13が左右に形成されている。また、各透孔13、13の下方に位置する下縁には機械室2側に折曲されたフランジ14、14が形成されている(後述する図6参照)。
【0015】
そして、前記機械室2内後部には左右に渡って圧縮機台16が取り付けられており、この圧縮機台16上には左から圧縮機17、ファン18及びファンモータ19が並設されている。尚、21はファン18の周囲に位置したファン仕切であり、27は機械室2の背面を覆うカバーである。
【0016】
また、圧縮機台16の前方の機械室2内には凝縮器22が取り付けられている。この凝縮器22は放熱性の良い鋼板23上に冷媒パイプ24を交熱的、且つ、蛇行状に固定したものである。更に、この鋼板23の前端23Aは上方に屈曲されている。
【0017】
他方、この機械室2内における前記底板11と横板12とが作る隅部左右には把手部材31、31が取り付けられる。この把手部材31は硬質合成樹脂にて成形されており、図4及び図5に示す如く上壁32と、この上壁32の両端から前下方に降下する側壁33、33と、側壁33、33の下端間に渡る下壁34とから構成されている。
【0018】
この上壁32の左右にはネジ孔36、36が形成されている。また、側壁33は相互に間隔を存した二層の壁33A、33Aから構成され、各壁33A、33A間は下部程拡開している。そして、これら各壁33A、33A間に位置する下壁34にはそれぞれネジ孔37、37が形成されている。また、この下壁34の後端は、両側壁33、33間において所定曲率にて湾曲しながら立ち上がる湾曲部34Aとされており、この湾曲部34Aと上壁32間に前後に貫通する貫通孔38が構成されている。尚、この貫通孔38は手指が挿入可能な寸法に設定されており、39・・は湾曲部34Aの内側に形成された補強壁である。
【0019】
そして、係る把手部材31、31を横板12の各透孔13、13の内側に対応して配置し、上壁32を底板11前部下面に当接させ、ネジ孔36、36及び底板11にネジ41を螺合させて固定すると共に、下壁34を横板12のフランジ14上面に当接させ、ネジ孔37、37及びフランジ14にネジ42を螺合させて固定する。尚、図6において43は脚である。
【0020】
これによって、把手部材31の上端は底板11に、下端は横板12に固定される。また、この状態で各把手部材31、31の貫通孔38、38は横板12の各透孔13、13に対応する。また、凝縮器22の鋼板23の前端23Aと湾曲部34A間には手指が進入できる充分な間隔が形成される。更に、ネジ42は各壁33A、33A間に進入して内部に格納されるかたちとなるので、後述する如く貫通孔38に手指が挿入されてもネジ42にて怪我をする危険性は無い。
【0021】
以上の構成で、圧縮機17及びファンモータ19が運転されると、圧縮機17から吐出された高温冷媒はこの凝縮器22の冷媒パイプ24を通過しながら凝縮され、その後、ホットラインと称される開口縁の高温冷媒配管26に入る(図6参照)。これらを通過する過程で液化した冷媒は図示しないキャピラリチューブにて減圧された後、これも図示しない冷却器に流入して蒸発する。このときに生じる吸熱作用によって貯蔵室8内を冷却する。
【0022】
一方、ファンモータ19によりファン18が回転されると、図3中左側から空気を吸引して右方の圧縮機17に吹き付ける。これによって、機械室2内には横板12の透孔13、13及び把手部材31、31の貫通孔38、38を通過した外気が吸引され、図3に矢印で示す如く凝縮器22上を熱交換しながら通過した後、ファン18に吸引される。その後、圧縮機17に吹き付けられ、最終的にはカバー27のスリット27Sから放出される。
【0023】
次ぎに、冷蔵庫1を運搬する際には、一人が冷蔵庫1の背面上部を持つ。そして、もう一人が横板12のフランジ14(把手部材31)の下側から手を回し、指を把手部材31、31と鋼板23の前端23A間の間隔を通過させて貫通孔38に後方から挿入することにより持ち上げるものである。
【0024】
このように、本発明では底板11の前端に取り付けられた横板12に透孔13、13を形成し、この透孔13、13の内側に対応して樹脂製の把手部材31、31を配置すると共に、この把手部材31の一端を底板11に固定し、他端を横板12に固定している。そして、把手部材31には手指挿入用の貫通孔38を前後方向に形成したので、下側から手を回し、貫通孔38に指を後から挿入することによって、冷蔵庫1の前下部を極めて容易に持つことができるようになる。また、把手部材31は樹脂製であるので、持ち易い湾曲形状に成形し易く、これらによって、断熱箱体7の前下部に極めて持ち易い把手を構成することができるようになる。
【0025】
特に、把手部材31は底板11と横板12の双方に固定されているので、強度も強固となると共に、底板11と横板12の成す前隅部に位置することになるので、機械室2内の凝縮器22との干渉も生じ難くなる。更に、把手部材31には手指挿入用の貫通孔38を前後方向に形成したので、横板12の透孔13とこの貫通孔38を通って機械室2には外気が円滑に導入されるようになる。これによって、機械室2内の通風も確保することができるようになる。
【0026】
また、把手部材31後方の機械室2内に設けた凝縮器22の鋼板23の前端23Aを上方に屈曲させたので、把手部材31の貫通孔38に手指を挿入する際に、この前端23Aにて負傷する危険性も無くなる。
【0027】
尚、実施例では把手部材31を底板11や横板12にネジ止めしたが、それに限らず、係合爪などにより係合或いは嵌合して取り付ける方式でも差し支えないものである。
【0028】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、外箱と内箱間に断熱材を充填した断熱箱体から構成され、この断熱箱体の下部には機械室を構成して成る冷蔵庫において、外箱底板の前端に取り付けられた外箱横板に透孔を形成し、この透孔の内側に対応して配置され、一端が外箱底板に固定されると共に、他端が外箱横板に固定された樹脂製把手部材を設け、この把手部材には手指挿入用の貫通孔を前後方向に形成したので、把手部材の下側から手を回し、貫通孔に指を後から挿入することによって、断熱箱体の前下部を極めて容易に持つことができるようになる。また、把手部材は樹脂製であるので、持ち易い形状に成形し易く、これらによって、断熱箱体の前下部に極めて持ち易い把手を構成することができるようになる。
【0029】
特に、把手部材は外箱底板と外箱横板の双方に固定されているので、強度も強固となると共に、外箱底板と外箱横板の成す前隅部に位置することになるので、機械室内の機器との干渉も生じ難くなる。更に、把手部材には手指挿入用の貫通孔を前後方向に形成したので、外箱横板の透孔とこの貫通孔を通って機械室には外気が円滑に導入されるようになる。これによって、機械室内の通風も確保することができるようになるものである。
【0030】
また、請求項2の発明によれば、上記に加えて把手部材後方の機械室内に凝縮器を設け、この凝縮器の前端を上方に屈曲させたので、把手部材の貫通孔に手指を挿入する際に、凝縮器の前端にて負傷する危険性が無くなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の冷蔵庫下部の縦断側面図である。
【図2】本発明の冷蔵庫下部の正面図である。
【図3】本発明の冷蔵庫の機械室内の平面図である。
【図4】把手部材の斜視図である。
【図5】把手部材の断面図である。
【図6】本発明の冷蔵庫の外箱及び内箱、把手部材などの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫
2 機械室
3 外箱
4 内箱
6 断熱箱体
8 貯蔵室
11 底板
12 横板
13 透孔
22 凝縮器
23 鋼板
23A 前端
31 把手部材
32 上壁
34 下壁
38 貫通孔
Claims (2)
- 外箱と内箱間に断熱材を充填した断熱箱体から構成され、この断熱箱体の下部には機械室を構成して成る冷蔵庫において、
前記外箱底板と、この外箱底板の前端に取り付けられた外箱横板と、この外箱横板に形成された透孔と、この透孔の内側に対応して配置され、一端が前記外箱底板に固定されると共に、他端が前記外箱横板に固定された樹脂製把手部材とを備え、この把手部材には手指挿入用の貫通孔を前後方向に形成したことを特徴とする冷蔵庫。 - 把手部材後方の機械室内には凝縮器を設け、この凝縮器の前端を上方に屈曲させたことを特徴とする請求項1の冷蔵庫。
Priority Applications (1)
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JP08455897A JP3625607B2 (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | 冷蔵庫 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10253232A JPH10253232A (ja) | 1998-09-25 |
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ID=13833981
Family Applications (1)
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JP08455897A Expired - Fee Related JP3625607B2 (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | 冷蔵庫 |
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Families Citing this family (2)
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1997
- 1997-03-17 JP JP08455897A patent/JP3625607B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10253232A (ja) | 1998-09-25 |
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