JP3625456B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の運転状態に応じてクランクシャフトに対するカムシャフトの相対位相(カム角)を制御して吸気および排気のバルブタイミングを制御する装置に関し、特にクランク角信号およびカム角信号に基づくカム角の算出誤差を低減することにより、ドライバビリティ、燃費および排ガスの悪化を防止した内燃機関のバルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車などに搭載された内燃機関(エンジン)においては、環境に対する配慮から、エンジンから大気中に放出される排気ガス中の有害物質に対する規制が厳しくなっており、排気ガス中の有害物質を低減することが要求されている。
【0003】
一般に、有害な排気ガスを低減させるためには、2通りの方法が知られており、1つは、エンジンから直接排出される有害ガスを低減する方法であり、他の1つは、排気管の途中に設けられた触媒コンバータ(以下、単に「触媒」という)により後処理して低減する方法である。
【0004】
この種の触媒は、周知のように、ある程度の温度に達しないと有害ガスを無害化する反応が起こらないので、たとえばエンジンの冷機始動時においても、触媒を早く昇温させて活性化させることが重要な課題となる。
【0005】
近年、エンジン出力を向上させるため、また、排気ガスおよび燃費を低減させるために、運転状態に応じてシリンダへの吸排気用のバルブタイミングを変更可能なバルブタイミング制御装置が採用されるようになってきた。
【0006】
この種の従来装置においては、エンジンのクランクシャフトに対するカムシャフトの相対位置を変更する可変手段(アクチュエータ)を設け、クランク角位置およびカムシャフトの相対位相を検出して可変手段の基準位置を記憶し、エンジン運転状態に応じてカムシャフトの相対位相を制御するようになっている。
【0007】
従来、この種のバルブタイミング制御装置として、たとえば特開平6−299876号公報に示されたものがある。
上記公報に記載の従来装置は、吸気用および排気用のカムシャフトの少なくとも一方に、OCV(オイル制御バルブ)およびアクチュエータからなるカム角変更手段を取り付けて、カム角変更手段の非作動時にクランク角とカム角との相対位相差を学習して、バルブタイミング(カム角)を制御するようになっている。
【0008】
ただし、上記従来装置のクランク角センサは、クランク角信号として、内燃機関の各気筒の制御行程に対する1パルスのみ(制御基準となるクランク角位置に対応)を生成しており、このクランク角信号とカム角信号とに基づいて相対位相(カム角)を検出している。
【0009】
しかしながら、このように1行程に対して1パルスのクランク角信号を用いた場合、カム角を算出するためには、各パルス間の時間を計測する必要がある。
また、1行程に対して複数パルスからなるクランク角信号を用いた場合でも、カム角を検出するためには、同様に各パルス間の時間を計測する必要がある。
【0010】
図8は一般的な内燃機関のバルブタイミング制御装置を示すブロック構成図であり、エンジン1の周辺部と関連付けて示している。
図8において、エンジン1には、エアクリーナ2およびエアフローセンサ3を介して、吸気管4からの吸入空気が供給される。
【0011】
エアクリーナ2は、エンジン1に対する吸入空気を浄化し、エアフローセンサ3は、エンジン1の吸入空気量を計測する。
吸気管4内には、スロットルバルブ5、アイドルスピードコントロールバルブ(以下、「ISCV」という)6およびインジェクタ7が設けられている。
【0012】
スロットルバルブ5は、吸気管4を通過する吸入空気量を調節してエンジン1の出力を制御し、ISCV6は、スロットルバルブ5をバイパスして通過する吸入空気を調節して、アイドリング時の回転数制御などを行う。
インジェクタ7は、吸入空気量に見合った燃料を吸気管4内に供給する。
【0013】
エンジン1の燃焼室内には点火プラグ8が設けられており、点火プラグ8は、燃焼室内の混合気を燃焼させるための火花を発生する。
点火コイル9は、点火プラグ8に高電圧エネルギを供給する。
【0014】
排気管10は、エンジン1内で燃焼した排気ガスを排出する。
排気管10内には、O2センサ11および触媒12が設けられており、O2センサ11は、排気ガス内の残存酸素量を検出する。
触媒12は、周知の三元触媒からなり、排気ガス内の有害ガス(THC、CO、NOx)を同時に浄化することができる。
【0015】
クランク角検出用のセンサプレート13は、エンジン1により回転されるクランクシャフト(図示せず)と一体に回転しており、所定クランク角(たとえば、10°CA)毎に突起(図示せず)が設けられている。また、各気筒の基準位置に対応するクランク角位置に欠け歯部分が設けられている。
【0016】
クランク角センサ14は、センサプレート13に対向配置されており、センサプレート13上の突起がクランク角センサ14を横切るときに電気信号(クランク角信号のパルス)を生成して、クランクシャフトの回転位置(クランク角)を検出する。
【0017】
エンジン1には、吸気管4および排気管10への連通および遮断を行うバルブが設けられており、吸気用および排気用の各バルブの駆動タイミングは、クランクシャフトの1/2の速度で回転するカムシャフト(後述する)により決定されている。
【0018】
カム位相可変用のアクチュエータ15および16は、吸気用および排気用の各バルブタイミングを個別に変更する。
具体的には、各アクチュエータ15および16は、互いに区分された遅角油圧室および進角油圧室(図示せず)を有し、クランクシャフトに対する各カムシャフト15Cおよび16Cの回転位置(回転位相:カム角)を相対的に変更する。
【0019】
カム角センサ17および18は、カム角検出用センサプレート(図示せず)に対向配置されており、クランク角センサ14と同様に、カム角検出用センサプレート上の突起によりパルス信号(カム角信号)を生成してカム角を検出する。
【0020】
カム角信号に含まれるパルスは、気筒識別信号として機能するとともに、カム角変更手段により変更されたカムシャフトのカム角を検出するためにも用いられる。
【0021】
オイルコントロールバルブ(以下、「OCV」という)19および20は、オイルポンプ(図示せず)とともに油圧供給装置を構成しており、各アクチュエータ15および16に供給される油圧を切り替えて、カム位相を制御する。なお、オイルポンプは、クランクシャフトにより駆動されてオイルを供給するようになっている。
【0022】
マイクロコンピュータからなるECU21は、エンジン1の制御手段を構成しており、各種センサ手段3、11、14、17および18により検出される運転状態に応じて、インジェクタ7および点火プラグ8を制御するとともに、各カムシャフト15Cおよび16Cのカム角位相を制御する。
【0023】
また、ここでは図示されていないが、スロットルバルブ5には、スロットル開度を検出するスロットル開度センサが設けられ、エンジン1には、冷却水温を検出する水温センサが設けられており、スロットル開度および冷却水温は、上記各種センサ情報と同様に、エンジン1の運転状態を示す情報として、ECU21に入力されている。
【0024】
図8のように、VVT機構を有するエンジン1においては、クランクシャフトとカムシャフト15Cおよび16Cとの相対的な位相位置を変更するためのアクチュエータ15および16が設けられている。
【0025】
次に、図8に示した従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置による一般的なエンジン制御動作について具体的に説明する。
まず、エアフローセンサ3は、エンジン1の吸入空気量を計測し、運転状態を示す検出情報としてECU21に入力する。
【0026】
ECU21は、計測された吸入空気量に見合った燃料量を演算して、インジェクタ7を駆動するとともに、点火コイル9の通電時間および遮断タイミングを制御して点火プラグ8を駆動し、エンジン1の燃焼室内の混合気を適切なタイミングで点火する。
【0027】
また、スロットルバルブ5は、エンジン1への吸入空気量を調節し、エンジン1の出力トルクを制御する。
エンジン1のシリンダ内で燃焼した後の排気ガスは、排気管10を通って排出される。
【0028】
このとき、排気管10の途中に設けられた触媒12は、排気ガス中の有害物質であるHC(未燃焼ガス)、COおよびNOxを、無害なCO2およびH2Oに浄化して大気中に排出する。
【0029】
ここで、触媒12による浄化効率を最大限に引き出すために、排気管10にはO2センサ11が取り付けられており、O2センサ11は、排気ガス中の残存酸素量を検出してECU21に入力している。
【0030】
これにより、ECU21は、燃焼前の混合気が理論空燃比となるように、インジェクタ7から噴射される燃料量をフィードバック制御する。
また、ECU21は、運転状態に応じて、アクチュエータ15および16(VVT機構)を制御して、吸気用および排気用のバルブタイミングを変更する。
【0031】
図9はクランク角信号およびカム角信号の各パルス波形を示すタイミングチャートである。
図9において、各クランク角位置は、各気筒#1〜#4の圧縮上死点の手前の角度で表されている。
【0032】
すなわち、B05(BTDC5°)は上死点(TDC)の手前5°を示し、B75は上死点の手前75°を示している。#1〜#4は、それぞれ圧縮上死点となる気筒を示している。
【0033】
クランク角センサ14は、所定間隔のクランク角(10°CA)毎のパルスをクランク角信号として生成する。
また、図9内の破線パルス位置で示すように、クランク角信号は、所定位置(B95、または、B95およびB105)に、パルスが生成されない部分(欠け歯部分に対応)を有している。
【0034】
一方、カム角センサ17、18は、カム角信号として、所定位置(B135、または、B135およびB100)でパルスを生成するようになっている。
なお、図9内のクランク角信号およびカム角信号の出力位置(クランク角位置)は、製造誤差などを含まない理想的な設計値として示されている。
【0035】
ECU21は、クランク角信号の欠け歯部分に基づいてクランク角の基準位置(B75)を算出し、クランク角信号の基準位置間における欠け歯数(1歯欠け:B95のみ欠け歯、または、2歯欠け:B95およびB105が欠け歯)と、カム角信号のパルス数とに基づいて気筒識別を行う。
【0036】
カム角変更手段を構成するアクチュエータ15、16の作動により、カム角が進角側に動作すると、カム角センサ17、18の信号も進角側に動作する。
アクチュエータ15、16の動作範囲が50°CAであれば、最進角時(図9内の下段参照)におけるカム角信号のパルスは、最遅角時(図9の中段参照)よりも50°CAだけ進角した位置に生成される。
【0037】
次に、図9を参照しながら、従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置によるカム角の検出動作について説明する。
図8内のECU21は、カム角の算出基準となるクランク角信号のクランク角位置(B75)を用いて、カム角信号(B135)のクランク角位置までの角度θcを算出し、この角度θcに基づいて、バルブタイミングに対応したカム角を算出する。
【0038】
このとき、クランク角信号の基準位置(B75)からカム角信号のパルス検出位置(B135)までの角度θcを算出するためには、クランク角信号の各基準位置(B75)の時間間隔と、クランク角信号の基準位置(B75)からカム角信号(B135)までの時間Tcとの関係が用いられる。
【0039】
図10はエンジン1の定常運転時(たとえば、1667[r/m]で運転中)における一定クランク角(10°CA)毎の回転に要する時間を示す説明図である。図10において、横軸はクランク角[degCA]、縦軸は時間[ms]を示している。
【0040】
図10において、たとえば55[degCA]は、B65からB55まで(10°CA)の回転に要した時間を示している。
また、圧縮上死点となる0[degCA]付近においては、吸入空気の圧縮抵抗により、10°CAだけ回転するのに要する時間が長くなる。
【0041】
逆に、圧縮上死点以降は、燃焼によって発生するトルクにより、10°CAだけ回転するのに要する時間は短くなる。
図10に示すように、定常運転中であっても、180[degCA]毎に圧縮上死点付近で最大値となる正弦波周期に近似した時間変動が発生する。
【0042】
図11は図10の時間変動をテーブルとして示す説明図である。
図11に示すように、エンジン1の回転速度が1667[r/m]の場合には、180[degCA]だけ回転するためには18[ms]の時間を要し、このとき、10[degCA]間の平均時間は、1[ms]である。
【0043】
また、エンジン1の圧縮および燃焼による周期変動により、カム角信号のパルス信号位置(B135)からクランク角信号の基準位置(B75)までの60[degCA]間の回転に要する時間は、5.568[ms]となる。
【0044】
したがって、上記従来装置のように周期時間を用いてカム角を算出した場合、カム角信号(B135)からクランク角信号の基準位置(B75)までの角度θc’は、以下の式(1)により表される。
【0045】
【0046】
したがって、算出角度θc’と実際の角度θcとの間の計測誤差Δθは、以下の式(2)により表される。
【0047】
【0048】
【発明が解決しようとする課題】
従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置は以上のように、内燃機関が定常運転されている場合であっても、圧縮、燃焼などの各工程により角速度変動があり、カム角を算出するのにクランク角センサの基準信号間の時間とクランク角信号とカム角信号との時間により算出しているため、算出したカム角は角速度変動の影響により誤差を生じるという問題点があった。
【0049】
また、各基準位置(B75)の時間間隔と、クランク角信号の基準位置(B75)からカム角信号(B135)までの時間Tcとの関係を用いているので、算出角度θc’と実際の角度θcとの間に計測誤差Δθが発生し、特に加速時や減速時においては、定常運転時よりもカム角の算出誤差が大きくなるという問題点があった。
【0050】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、カム角の算出誤差を低減することにより、カム角を高精度に算出して高精度に制御可能とし、ドライバビリティ、燃費および排ガスの悪化を防止した内燃機関のバルブタイミング制御装置を得ることを目的とする。
【0051】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置は、内燃機関の運転状態を検出するセンサ手段と、内燃機関のクランクシャフトの回転角度に対応して複数のパルスからなるクランク角信号を生成するクランク角センサと、クランクシャフトの回転に同期して内燃機関の吸気用および排気用の各バルブを駆動する吸気用および排気用のカムシャフトと、吸気用および排気用のカムシャフトの少なくとも一方に取り付けられて、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対位相を変更するためのカム角変更手段と、カム角変更手段により変更されるカムシャフトに取り付けられて、内燃機関の各気筒を識別するとともに、カム角変更手段により変更されたカムシャフトのカム角を検出するためのカム角信号を生成するカム角センサと、クランク角信号に基づいて基準クランク角を算出する基準クランク角算出手段と、クランク角信号およびカム角信号に基づいてカム角を算出するカム角算出手段と、内燃機関の運転状態とカム角算出手段により算出されたカム角とに基づいてカム角変更手段を制御し、運転状態に応じた目標カム角と一致するようにカムシャフトの相対位相を制御するカム角制御手段とを備え、カム角算出手段は、クランク角信号のパルス数を計数してカム角を算出する内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、カム角算出手段は、クランクシャフトのクランク角位置を記憶する記憶手段を含み、クランク角信号の前回パルスの検出タイミングから今回パルスの検出タイミングまでの間にカム角信号が検出された場合には、今回パルスの検出タイミングのクランク角位置を記憶手段に記憶させ、記憶されたクランク角位置を用いてカム角を算出するものである。
【0053】
また、この発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置によるカム角算出手段は、クランク角信号の各パルス間でカム角信号が検出された場合には、各パルス間の計測時間と、カム角信号とクランク角信号との間の計測時間とを用いてカム角を算出するものである。
【0054】
また、この発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置によるカム角制御手段は、カム角の基準位置を学習するカム角学習手段を含み、カム角学習手段は、カム角変更手段の非作動時に、カム角算出手段により算出されたカム角とクランク角位置の設計値との角度偏差を学習するものである。
【0055】
また、この発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置によるカム角制御手段は、カム角の基準位置を学習するカム角学習手段を含み、カム角学習手段は、カム角変更手段の非作動時に、カム角算出手段により算出されたカム角に相当するクランク角位置を学習するものである。
【0056】
また、この発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置によるカム角制御手段は、カム角学習手段により学習された基準位置を用いてカム角変更手段を制御するものである。
【0057】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1を示すブロック構成図であり、図1において、前述(図8参照)と同様のものについては同一符号を付して詳述を省略する。
【0058】
また、図1内のECU21Aは、前述と同様に、アクチュエータ15、16を制御してカム角(相対位相)を制御するとともに、エンジン1を制御するようになっている。
【0059】
すなわち、ECU21Aは、クランク角信号に基づいて基準クランク角を算出する基準クランク角算出手段と、クランク角信号およびカム角信号に基づいてカム角を算出するカム角算出手段と、カムシャフトの相対位相を制御するカム角制御手段とを備えている。
【0060】
ECU21A内のカム角制御手段は、エンジン1の運転状態と、カム角算出手段により算出されたカム角とに基づいて、アクチュエータ15、16(カム角変更手段)を制御し、運転状態に応じた目標カム角と一致するようにカムシャフト15C、16Cの相対位相を制御する。
【0061】
この場合、ECU21A内において、カム角制御手段の一部の機能のみが前述(図8参照)のECU21と異なる。
すなわち、ECU21A内のカム角算出手段は、図9のように多数のパルスからなるクランク角信号を用いて、カム角信号の検出位置(B135)からクランク角信号の基準位置(B75)までに検出されるクランク角信号のパルス数(クランク角信号による割り込み発生回数)を計数してカム角を算出するようになっている。
【0062】
この場合、クランク角センサ14からのクランク角信号およびカム角センサ17、18からのカム角信号が設計値通りに生成されれば、クランク角信号のクランク角位置(B135)とカム角信号のパルス位置(B135)とが一致するので、時間差は発生しない。
【0063】
図9において、カム角信号の検出位置(B135)から、クランク角信号の基準位置(B75)までの、クランク角信号のパルス数を計数すると、#3気筒のクランク角位置(B05)の手前の基準位置(B75)の検出時点においては、クランク角信号のパルス数は「4」となる。
【0064】
このときの基準位置(B75)の手前の欠け歯数は「2歯欠け」なので、欠け歯部分のクランク角間隔は、30[degCA]となる。
したがって、カム角信号(B135)からクランク角信号の基準位置(B75)までの角度θcは、以下の式(3)により表される。
【0065】
【0066】
上記式(3)から算出される角度θcは、実際の角度θcに対して計測誤差が発生することはない。
【0067】
上記式(3)においては、クランク角信号の基準位置(B75)からの角度差をカム角として算出しているが、図9のパルス信号の場合、クランク角信号毎のクランク角位置の絶対値が分かるので、カム角信号の検出位置(B135)のパルス発生角度を、絶対値(または、設計値)との角度差として算出してもよい。
【0068】
図2はパルス位置が設計値と異なる場合のクランク角信号およびカム角信号を示す説明図である。
たとえば、カム角信号の検出位置(B135)がセンサ取り付け誤差などにより設計値からずれている場合には、図2に示すように、クランク角信号のパルス間にカム角信号が生成されるようになる。
【0069】
また、バルブタイミングが進角側に制御されている場合においても、図2のようなパルスパターンが多々発生する。
この場合、カム角信号の検出位置(B135)をはさむクランク角信号のパルス間の時間Δtと、カム角信号の検出位置(B135)とクランク角信号のパルス位置との間の時間差Δtcとを用いて、時間差Δtcに相当する角度を算出することができる。なお、具体的な算出方法については後述する。
【0070】
図3〜図6はこの発明の実施の形態1によるバルブタイミング算出処理からバルブタイミング制御処理までの動作を示すフローチャートである。
図3はカム角信号の検出時におけるパルス間の時間算出処理および角度算出処理を示している。
【0071】
また、図4はバルブタイミング制御モードの算出処理を示し、図5は図4内の実バルブタイミングの算出処理を示し、図6はバルブタイミング制御の制御量算出処理を示している。
【0072】
図3の割り込み処理は、クランク角センサ14から一定クランク角(10°CA)毎のクランク角信号のパルスが発生したときに実行される。また、図4〜図6の割り込み処理は、クランク角信号の基準位置(B75)が検出される毎に実行される。
【0073】
以下、図3を参照しながら、クランク角信号のパルス間の角度(ΔAng)の算出処理動作について説明する。
図3において、まず、前回のクランク角信号から今回のクランク角信号までの間にカム角信号があったか否かを判定する(ステップS1)。
【0074】
なお、カム角信号に関しては、別の割り込み処理(図示せず)が実行されており、その割り込み処理内で、カム角信号があったことをフラグとして記憶するようになっている。
【0075】
ステップS1において、カム角信号が無し(すなわち、NO)と判定されれば、他の処理を実行せずに図3の処理ルーチンを抜け出る。
また、カム角信号が有り(すなわち、YES)と判定されれば、今回のクランク角信号の発生時刻tと前回のクランク角信号発生時刻t[i−1]との差、すなわちクランク角信号のパルス発生間の時間をクランク信号周期時間Δt(=t−t[i−1])として記憶する(ステップS2)。
【0076】
続いて、今回のクランク角信号の発生時刻tとカム角信号の発生時刻tcとの差を、カム信号周期時間Δtc(=t−tc)として記憶し(ステップS3)、この処理を実行している時刻におけるクランク角位置Angを記憶する(ステップS4)。
【0077】
このとき、前述のように、クランク角信号には、決まったクランク角位置に欠け歯が存在するので、現在のクランク角位置Angを把握することができる。
次に、現在のクランク角位置Angから前回のクランク角位置Ang[i−1]を減算して、クランク角信号のパルス間の角度ΔAng(=Ang−Ang[i−1])を算出し(ステップS5)、図3の処理ルーチンを抜け出る。
【0078】
クランク角信号のパルス間の角度ΔAngは、図11のように、通常は10[degCA]であるが、欠け歯部分においては、20[degCA]または30[degCA]のいずれかとなる。
【0079】
次に、図4を参照しながら、バルブタイミング制御モードを決定するための算出処理について説明する。
図4において、まず、運転状態から目標バルブタイミングVtを算出する(ステップS11)。
【0080】
このとき、ECU21A内のメモリには、たとえば、エンジン1の回転速度および負荷(充填効率)から参照可能な2次元マップとして、目標バルブタイミングVtが設定されている。したがって、ステップS11の算出処理時点でのエンジン回転速度と充填効率とから、2次元マップを参照して目標バルブタイミングVtを求めることができる。
【0081】
次に、図5(後述する)の算出処理を用いて、実バルブタイミングVdを算出し(ステップS12)、目標バルブタイミングVtから実バルブタイミングVtを減算して、タイミング偏差量Veを算出する(ステップS13)。
【0082】
続いて、目標バルブタイミングVtが0か否かを判定し(ステップS14)、Vt=0(すなわち、YES)と判定されれば、最遅角モードとして(ステップS15)、図4の処理ルーチンを抜け出る。
【0083】
一方、ステップS14において、Vt≠0(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、タイミング偏差量Veが1[degCA]よりも大きいか否かを判定する(ステップS16)。
【0084】
ステップS16において、Ve>1[degCA](すなわち、YES)と判定されれば、フィードバック制御用のPDモードとして(ステップS17)、図4の処理ルーチンを抜け出る。
【0085】
また、ステップS16において、Ve≦1[degCA](すなわち、NO)と判定されれば、保持モードとして(ステップS18)、図4の処理ルーチンを抜け出る。
【0086】
次に、図5を参照しながら、図4内のステップS12(実バルブタイミング算出処理動作)について具体的に説明する。
図5において、まず、カム信号周期時間Δtcをクランク角周期時間Δtで除算した値に、クランク角信号のパルス間角度ΔAngを乗算し、さらに現在のクランク角位置Angを加算して、以下の式(4)により、検出バルブタイミングAcを算出する(ステップS21)。
【0087】
Ac=(Δtc/Δt)×ΔAng+Ang ・・・(4)
【0088】
次に、最遅角学習条件が成立しているか否かを判定する(ステップS22)。最遅角学習条件は、たとえば、最遅角モード(図4内のステップS15)となってから所定時間(たとえば、1[sec])が経過したときに成立する。
【0089】
ステップS22において、最遅角学習条件が成立している(すなわち、YES)と判定されれば、検出バルブタイミングAcからバルブタイミング設計値Adを減算して、最遅角学習値ALr(=Ac−Ad)を算出する(ステップS23)。
【0090】
このように、最遅角学習値ALrとして、検出バルブタイミングAcとバルブタイミング設計値Adとのタイミング偏差が学習される。
なお、ステップS22において、最遅角学習条件が成立していない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS23は実行されない。
【0091】
最遅角学習値ALrは、車載バッテリによりバックアップされるECU21A内のRAMに記憶され、イグニッションスイッチがオフされた後(エンジン1の停止後)も記憶保持される。
【0092】
最後に、検出バルブタイミングAcから、バルブタイミング設計値Adおよび最遅角学習値ALrを減算して、実バルブタイミングVdを算出し(ステップS24)、図5の処理ルーチンを抜け出る。
【0093】
次に、図6を算出しながら、実バルブタイミングVdを目標バルブタイミングVtに追従制御させるための制御量の算出処理について説明する。
図6において、まず、最遅角モードであるか否かを判定し(ステップS31)、最遅角モードである(すなわち、YES)と判定されれば、制御電流値Iを0[mA]に設定し(ステップS32)、図6の処理ルーチンを抜け出る。
【0094】
一方、ステップS31において、最遅角モードでない(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、保持モードであるかを判定する(ステップS33)。
ステップS32において、保持モードである(すなわち、YES)と判定されれば、制御電流値Iに保持電流学習値Hを設定し(ステップS34)、図6の処理ルーチンを抜け出る。
【0095】
保持電流学習値Hは、実バルブタイミングVdが目標バルブタイミングVtにほぼ追従している状態(たとえば、バルブタイミング偏差量Ve≦1[degCA])での制御電流値を学習した値である。
【0096】
一方、ステップS33において、保持モードでない(すなわち、NO)と判定されれば、PDモードであると見なし、偏差量Veと比例ゲインPgainとを乗算して、比例値Pを算出する(ステップS35)。
【0097】
続いて、偏差量Veから前回の偏差量Ve[i−1]を減算したものに微分ゲインDgainを乗算して、微分値Dを算出する(ステップS36)。
また、比例値Pと微分値Dと保持電流学習値Hとを加算して、制御電流値Iを算出し(ステップS37)、図6の処理ルーチンを抜け出る。
【0098】
こうして、制御電流値Iが算出された後は、OCV駆動回路から検出される電流値が制御電流値Iと一致するように、Duty値をフィードバック制御することにより、OCVからアクチュエータ15、16(図1参照)への油量が調節される。この結果、実バルブタイミングVdは、目標バルブタイミングVtと一致するように制御される。
【0099】
このように、多数のパルス列からなるクランク角信号を用いて、カム角信号の検出直後のクランク角信号の検出時刻でのクランク角位置と、クランク角信号のパルス間の時間と、カム角信号とクランク角信号との間の時間計数とに基づいて、検出バルブタイミングAcを算出することができる。
【0100】
したがって、周期変動時や過渡運転時における検出バルブタイミングAcの検出誤差をなくすることができ、バルブタイミング(カム角)を正確に制御することができる。
【0101】
また、カム角の算出誤差を抑制されるので、高精度にカム角を算出することができ、且つ、カム角を高精度に制御することができ、エンジン1の運転性能を向上させて、排ガス、燃費およびドライバビリティの性能を向上させることができる。
【0102】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、ステップS23、S24において、バルブタイミング設計値Adを減算して最遅角学習値ALrおよび実バルブタイミングVdを算出したが、バルブタイミング設計値Adを減算せずに、最遅角学習値ALrおよび実バルブタイミングVdを算出してもよい。
【0103】
図7はこの発明の実施の形態2による最遅角学習値ALrおよび実バルブタイミングVdの算出処理動作を示すフローチャートである。
図7において、ステップS21およびS22は、前述(図5参照)と同様の処理であり、ここでは詳述を省略する。
【0104】
図7において、まず、検出バルブタイミングAcを算出して(ステップS21)、最遅角学習条件が成立したか否かを判定し(ステップS22)、最遅角学習条件が成立した(すなわち、YES)と判定されれば、検出バルブタイミングAcをそのまま最遅角学習値ALrとして算出する(ステップS43)。
【0105】
また、検出バルブタイミングAcから最遅角学習値ALrを減算した値を実バルブタイミングVdとして算出し(ステップS44)、図7の処理ルーチンを抜け出る。
【0106】
このように、検出バルブタイミングAcをそのまま最遅角学習値ALrとして学習し、検出バルブタイミングAcと最遅角学習値ALrとの偏差を実バルブタイミングVdとして算出する。
【0107】
これにより、実バルブタイミングVdを目標バルブタイミングVtに追従させるための制御を実行しても、上記実施の形態1とほぼ同等の効果が得られる。
すなわち、カム角の検出誤差を抑制することができ、排ガス、燃費およびドライバビリティの性能を向上させることができる。
【0108】
なお、上記実施の形態1、2では、吸気用および排気用の両方のバルブに関連してカム角変更手段(アクチュエータ15、16およびOCV19、20)を設けたが、吸気用または排気用のいずれか一方のバルブのみに関連してカム角変更手段を設けてもよい。
【0109】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、内燃機関の運転状態を検出するセンサ手段と、内燃機関のクランクシャフトの回転角度に対応して複数のパルスからなるクランク角信号を生成するクランク角センサと、クランクシャフトの回転に同期して内燃機関の吸気用および排気用の各バルブを駆動する吸気用および排気用のカムシャフトと、吸気用および排気用のカムシャフトの少なくとも一方に取り付けられて、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対位相を変更するためのカム角変更手段と、カム角変更手段により変更されるカムシャフトに取り付けられて、内燃機関の各気筒を識別するとともに、カム角変更手段により変更されたカムシャフトのカム角を検出するためのカム角信号を生成するカム角センサと、クランク角信号に基づいて基準クランク角を算出する基準クランク角算出手段と、クランク角信号およびカム角信号に基づいてカム角を算出するカム角算出手段と、内燃機関の運転状態とカム角算出手段により算出されたカム角とに基づいてカム角変更手段を制御し、運転状態に応じた目標カム角と一致するようにカムシャフトの相対位相を制御するカム角制御手段とを備え、カム角算出手段は、クランク角信号のパルス数を計数してカム角を算出する内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、カム角算出手段は、クランクシャフトのクランク角位置を記憶する記憶手段を含み、クランク角信号の前回パルスの検出タイミングから今回パルスの検出タイミングまでの間にカム角信号が検出された場合には、今回パルスの検出タイミングのクランク角位置を記憶手段に記憶させ、記憶されたクランク角位置を用いてカム角を算出し、カム角の算出誤差を低減するようにしたので、カム角を高精度に算出して高精度に制御可能とし、ドライバビリティ、燃費および排ガスの悪化を防止した内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0111】
また、この発明によれば、カム角算出手段は、クランク角信号の各パルス間でカム角信号が検出された場合には、各パルス間の計測時間と、カム角信号とクランク角信号との間の計測時間とを用いてカム角を算出するようにしたので、カム角を高精度に算出して高精度に制御可能とした内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0112】
また、この発明によれば、カム角制御手段は、カム角の基準位置を学習するカム角学習手段を含み、カム角学習手段は、カム角変更手段の非作動時に、カム角算出手段により算出されたカム角とクランク角位置の設計値との角度偏差を学習するようにしたので、カム角を高精度に算出して高精度に制御可能とした内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0113】
また、この発明によれば、カム角制御手段は、カム角の基準位置を学習するカム角学習手段を含み、カム角学習手段は、カム角変更手段の非作動時に、カム角算出手段により算出されたカム角に相当するクランク角位置を学習するようにしたので、カム角を高精度に算出して高精度に制御可能とした内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0114】
また、この発明によれば、カム角制御手段は、カム角学習手段により学習された基準位置を用いてカム角変更手段を制御するようにしたので、カム角を高精度に算出して高精度に制御可能とした内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるカム角算出処理動作を示すタイミングチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1によるクランク角信号のパルス間角度を算出するための処理動作を示すフローチャートである。
【図4】この発明の実施の形態1によるバルブタイミング制御モードの算出処理を示すフローチャートである。
【図5】図4内の実バルブタイミングの算出処理を具体的に示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態1によるバルブタイミング制御の制御量算出処理を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態2による実バルブタイミングの算出処理を示すフローチャートである。
【図8】従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置を示すブロック構成図である。
【図9】多数のパルス信号からなるクランク角信号の生成パターンをカム角信号とともに示すタイミングチャートである。
【図10】従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置によるカム角算出処理動作を波形により示す説明図である。
【図11】従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置によるカム角算出処理動作をテーブルにより示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン、3 エアフローセンサ、4 吸気管、7 インジェクタ、8 点火プラグ、9 点火コイル、10 排気管、11 O2センサ、12 触媒、14 クランク角センサ、17、18 カム角センサ、15、16 アクチュエータ、19、20 OCV(オイルコントロールバルブ)、21A ECU。
Claims (5)
- 内燃機関の運転状態を検出するセンサ手段と、
前記内燃機関のクランクシャフトの回転角度に対応して複数のパルスからなるクランク角信号を生成するクランク角センサと、
前記クランクシャフトの回転に同期して前記内燃機関の吸気用および排気用の各バルブを駆動する吸気用および排気用のカムシャフトと、
前記吸気用および排気用のカムシャフトの少なくとも一方に取り付けられて、前記クランクシャフトに対する前記カムシャフトの相対位相を変更するためのカム角変更手段と、
前記カム角変更手段により変更されるカムシャフトに取り付けられて、前記内燃機関の各気筒を識別するとともに、前記カム角変更手段により変更されたカムシャフトのカム角を検出するためのカム角信号を生成するカム角センサと、
前記クランク角信号に基づいて基準クランク角を算出する基準クランク角算出手段と、
前記クランク角信号および前記カム角信号に基づいて前記カム角を算出するカム角算出手段と、
前記内燃機関の運転状態と前記カム角算出手段により算出されたカム角とに基づいて前記カム角変更手段を制御し、前記運転状態に応じた目標カム角と一致するように前記カムシャフトの相対位相を制御するカム角制御手段とを備え、
前記カム角算出手段は、前記クランク角信号のパルス数を計数して前記カム角を算出する内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記カム角算出手段は、
前記クランクシャフトのクランク角位置を記憶する記憶手段を含み、
前記クランク角信号の前回パルスの検出タイミングから今回パルスの検出タイミングまでの間に前記カム角信号が検出された場合には、前記今回パルスの検出タイミングのクランク角位置を前記記憶手段に記憶させ、記憶された前記クランク角位置を用いて前記カム角を算出することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 前記カム角算出手段は、前記クランク角信号の各パルス間で前記カム角信号が検出された場合には、前記各パルス間の計測時間と、前記カム角信号と前記クランク角信号との間の計測時間とを用いて前記カム角を算出することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
- 前記カム角制御手段は、前記カム角の基準位置を学習するカム角学習手段を含み、
前記カム角学習手段は、前記カム角変更手段の非作動時に、前記カム角算出手段により算出されたカム角とクランク角位置の設計値との角度偏差を学習することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 前記カム角制御手段は、前記カム角の基準位置を学習するカム角学習手段を含み、
前記カム角学習手段は、前記カム角変更手段の非作動時に、前記カム角算出手段により算出されたカム角に相当するクランク角位置を学習することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 前記カム角制御手段は、前記カム角学習手段により学習された基準位置を用いて前記カム角変更手段を制御することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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