JP3624842B2 - 蓋密封材形成用組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器本体との分離性能に優れた蓋用密封材を形成するための組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタンエラストマーは、高い引張り強度、耐疲労性、良好な低温柔軟性、耐摩耗性などの優れた物理的性質を有しているため、ロール類、パッキン類、各種機械部品、自動車部品、電子機器部品等の材料として広く使用されている。
【0003】
一般に、ポリウレタンエラストマーを製造する方法としては、例えば、高分子ポリヒドロキシル化合物及び鎖延長剤として低分子ポリヒドロキシル化合物と、有機ジイソシアネート化合物とを触媒の存在下又は不存在下で反応させる方法が知られている。
そして、この方法には大別して二つあり、前記3成分を同時に注形、反応を行うワンショット法と、あらかじめ高分子ポリヒドロキシル化合物と有機ジイソシアネート化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを主剤として、これに低分子ポリヒドロキシル化合物を架橋反応させるプレポリマー法とに分けることができる。
このプレポリマー法によるポリウレタンエラストマーの製造方法として、例えば特開昭63−8685号公報には、ポリエステルポリオールとジフェニルメタンジイソシアネートとからなるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを主剤として、これに1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとからなる混合物を架橋剤として、140℃で反応させて硬度78〜80(JIS A)のポリウレタンエラストマーを得る方法が記載されている。この方法により得られるポリウレタンエラストマーは機械的強度に優れており、特に電子写真複写機用クリーニング部材としてバランスが良い。
【0004】
ポリウレタン樹脂をペール缶やオープンドラム等の容器蓋用密封材に用いた例としては、特開昭61−9481号公報に記載された技術がある。この技術は、ポリウレタンプレポリマーを主成分とする第一液と、ポリオールを主成分とする第二液とからなり、この二液の混合の際に、0〜60℃の温度範囲における混合物の粘度を200〜20000mPa・sに調整したものである。
【0005】
このような二液を用いた注型操作では、主剤成分を入れるタンクと硬化剤成分を入れるタンクを用意し、それぞれのタンクより、一定の配合比率になるように定量ポンプにて混合装置へ送液する。機械的攪拌又は高圧衝突方式により二液を混合したのち、金型に注型し、一定時間熱処理して、エラストマー成型品を得ている。
【0006】
機械的攪拌は、一般に常圧で行われるので、金型に流し込む際、流動時間が必要であり、硬化時間を短縮しようとするには限界があった。また、高圧衝突混合方式では、能力のある高圧ポンプと密閉性のよい金型が必要であった。
【0007】
特開昭61−9481号公報に記載のような二液型組成物であっても、ブロックイソシアネートとポリヒドロキシル化合物からなる一液型組成物であっても、一般的にポリウレタンエラストマーは滑り性能に劣る高分子材料である。
蓋用密封材としてポリウレタンエラストマーを使用した場合、密封剤と容器本体の口が付着しやすく、蓋が開けにくいという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、開封作業を軽い力で行うことが出来るにもかかわらず、密閉性に優れた蓋用密封材を提供することにある。また、本発明の他の目的は、主剤/硬化剤の二液配合設備を使用することができ、また、一液化することもできる蓋密封材形成用組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の成分(a1)、(a2)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含有すること、を特徴とする蓋密封材形成用組成物である。
(a1)80℃以下で液状のブロック化有機イソシアネート
(a2)活性水素基含有化合物
(B)無機粉末
(C)有機滑剤
(D)金属石鹸
(E)熱分解型の発泡剤
【0010】
また本発明は、前記成分(a2)が、低分子活性水素基含有化合物である、前記蓋密封材形成用組成物である。
【0011】
更に本発明は、前記成分(B)が、平均粒径40μm以下の無機粉末である、前記の各蓋密封材形成用組成物である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明においては、(a1)80℃以下で液状のブロック化有機イソシアネートと(a2)活性水素基含有化合物とを反応させてポリウレタン樹脂を形成する。
【0013】
(a1)80℃以下で液状のブロック化有機イソシアネートは、有機イソシアネートにブロック化剤を反応させて得られ、これは一液化して使用することが可能となるため、密封剤の製造上有利であり、また、取り扱いやすい。
ブロック化に使用される有機イソシアネートとしては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、これらの変性体が挙げられる。これらは単独であるいは2種類以上を混合して使用することができる。これらの化合物の平均官能基数は、2〜3が好ましい。
具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、キシリレン−1,2−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、また、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、また、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート、更に、これら有機ジイソシアネートのウレタン変性体、アロファネート変性体、ウレア変性体、ビウレット変性体、カルボジイミド変性体、ウレトンイミン変性体、ウレトジオン変性体、イソシアヌレート変性体等を挙げることができる。このうち、2,4−及び2,6−トリレンジイソシアネート(以下TDIと略す)の混合物、ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド化ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
【0014】
ブロック化に使用されるブロック化剤としては、ε−カプロラクタム、メチルエチルケトンオキシム、アセト酢酸エチル等を挙げることができる。
ブロック化は、有機イソシアネートと同モル又はわずかに過剰量のブロック化剤を使用して行うのが好ましい。
【0015】
本発明に使用される(a2)活性水素基含有化合物としては、高分子ポリオール、低分子ポリオール、ポリアミン、アミノアルコール等を挙げることができる。これらは単独であるいは2種以上を混合して使用することができ、このうち、低分子活性水素基含有化合物が好ましい。これらの化合物の数平均分子量は62〜12,000の範囲が好ましく、平均官能基数は2〜3が好ましい。
【0016】
高分子ポリオールとしては、アジペート系ポリオール、ラクトン系ポリオール、カーボネート系ポリオール、エーテル系ポリオール等を挙げることができる。このうち、好ましい高分子ポリオールはエーテル系ポリオールであり、更に好ましい具体例として、ポリオキシアルキレンポリオールを挙げることができる。このポリオールは、2〜4官能の低分子活性水素基含有化合物を開始剤として、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させた、数平均分子量500〜10,000のものが好ましい。また、更に具体的にはポリテトラメチレンエーテルグリコールが好ましい。
【0017】
低分子ポリオールとは数平均分子量500未満のポリオールであり、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ジメチロールヘプタン、ダイマー酸ジオール、トリメチロールプロパン(以下TMPと略す)、グリセリン、ヘキサントリオール、クオドロール、あるいはビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA及びこれらのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等を挙げることができる。更に、N,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンも挙げられる。
【0018】
ポリアミンとしては、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3−アミノ−1−シクロヘキシルアミノプロパン、イソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の数平均分子量500未満の低分子ポリアミンや、数平均分子量500以上の高分子ポリアミンを挙げることができる。数平均分子量500以上の高分子ポリアミンとしては、例えば、ポリエーテルポリオールの末端水酸基をアミノ基に変換したポリオキシアルキレンポリアミンを挙げることができ、具体的には、数平均分子量1,000〜5,000、アミノ官能基数2〜3のものがハンツマン社から入手できる。
ハードセグメントを構成する低分子ポリアミンとしては、イソシアネート基との反応性がやや小さいものがよい。低分子ポリアミンのアミノ基としては、反応性の面から、芳香環についたもので、芳香環の隣接位置にアルキル基があるものや芳香環についた2級アミノ基が好ましい。イソシアネート基との反応性が大きすぎる脂肪族1級ジアミンでは、高分子化したエラストマーを得ることが難しい。
【0019】
アミノアルコールとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等を挙げることができる。
【0020】
水酸基とアミノ基では、イソシアネート基との反応性が極端に異なり、アミノ基が先に反応して、水酸基が未反応となりやすいので、分子量が伸びず、得られる樹脂は機械強度の劣ったものができやすい。そのため、ポリオールとポリアミンとの併用系では、反応バランスを考慮して配合する必要があり、高分子ポリオールは、イソシアネート末端プレポリマーに組み込み、高分子化合物はアミノ基末端とすることが好ましい。また、低分子ポリオールとしては、3級アミノ基を有するヒドロキシル基末端化合物を用いることが好ましい。
【0021】
本発明において、(a1)80℃以下で液状のブロック化有機イソシアネートと(a2)活性水素基含有化合物とを反応させてポリウレタン樹脂を合成するに際し、(a1)80℃以下で液状のブロック化有機イソシアネートは(a2)活性水素基含有化合物に対し、該活性水素原子1モル当たりの潜在イソシアネート基のモル数が0.9〜1.5モルとなる割合で使用するのが好ましく、1.00〜1.10モル程度となる割合で使用することが更に好ましい。
【0022】
本発明に使用される(B)無機粉末としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化カルシウム、クレー、ケイソウ土、シリカ、塩化亜鉛、酸化亜鉛、及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。これらは平均粒径40μm以下のものが好ましい。
【0023】
本発明に使用される(C)有機滑剤としては、有機脂肪酸系滑剤を好適に例示することができ、具体的には例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステルや、オレイン酸アミドなどの脂肪酸アミド、及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。
【0024】
本発明に使用される(D)金属石鹸とは、有機脂肪酸の金属塩であり、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。
【0025】
本発明に使用される(E)熱分解型の発泡剤としては、例えば、炭酸ナトリウム系、ヒドラジン系、ニトロソ系、アゾ系等の各化合物、及びこれらの2種以上の混合物を挙げる ことができる。好ましい熱分解型発泡剤はアゾ系化合物であり、更に具体的には、アソビスイソブチロニトリル、アゾジカーボンアミド等を挙げることができる。引張り強さの向上を目指して、ウレタン基やウレア基からなるハードセグメント量を増やすと、それにつれて樹脂は硬くなる。無発泡では硬すぎて密封材として使用できない組成でも、発泡した樹脂では柔らかくなるので、密封材として利用できるようになる。(E)熱分解型の発泡剤の添加量は、目的とする硬さや比重、その他物性のバランスを考慮して決定される。添加量が多くなればなるほど、発泡倍率が大きくなり、比重は小さくなる。それにつれて柔らかくなるが、圧縮永久歪み等は逆に悪化する。
【0026】
また、本発明においては触媒を併用することもでき、具体的には、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート、トリエチルアミン、ネオデカン酸ビスマス、ジアザビシクロウンデセン等の公知のウレタン化触媒を挙げることができる。
【0027】
更に、本発明においては公知の各種添加剤を併用することができる。添加剤としては例えば、密封材の着色を目的とした染料、顔料や、密封材の保形性及び曲げ強度の向上を目的としたガラス繊維等の無機フィラーや、難燃性向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、電気絶縁性向上剤、防かび剤等を挙げることができる。
【0028】
本発明において、(a1)80℃以下で液状のブロック化有機イソシアネートと(a2)活性水素基含有化合物との合計100質量部に対して、(B)無機粉末は2〜40質量部、(C)有機滑剤は0.5〜5質量部、(D)金属石鹸は0.5〜5質量部、そして(E)熱分解型の発泡剤は4質量部以下であることが好ましく、更に触媒は150ppm以下であることが好ましい。
【0029】
本発明の密封材付き蓋の製造は、(a1)80℃以下で液状のブロック化有機イソシアネート、(a2)活性水素基含有化合物、(B)無機粉末、(C)有機滑剤、(D)金属石鹸及び(E)熱分解型の発泡剤を含有する蓋密封材形成用組成物を蓋内にライニングし、次いで加熱し反応させて蓋用密封材を製造し、蓋用密封材と蓋とを一体化させることにより行なう。
具体的には例えば、まず、(a2)活性水素基含有化合物に(B)無機粉末を混合分散した後、この中に(C)有機滑剤と(D)金属石鹸及び(E)熱分解型の発泡剤と(a1)80℃以下で液状のブロック化有機イソシアネートとを添加し混合して分散液を調製するのが好ましい。次いで、この分散液は蓋の溝内にライニングし、好ましくは180℃〜260℃で40〜240秒間加熱し反応させて、密封材と蓋とを一体化させる。
本発明の組成物は一液或いは二液として使用することができるが、主剤と硬化剤とからなる二液の組成物の場合は、混合操作及び混合後のポットライフ時間内で蓋の溝内にライニングする必要がある。
本発明においては、容量の小さな吐出機や手作業でのライニングも可能であるが、加熱によりブロック剤がはずれて硬化反応するので、注入物を急激に昇温できる金型や装置を使用するのが好ましい。薄い金型を高温のオーブンに入れる方法や金型を熱媒で急激に加熱し、硬化した後に急冷して型から取り出す等の方法が採用できる。そのため、成形される密封材は、熱伝導により内部が分解温度以上になる必要があるため、0.1〜10mm、更には1〜7mmの厚みであることが好ましい。
また、離型剤を使用すれば硬化樹脂組成物のみからなる密封材が得られ、離型剤を用いない溝付きの蓋を用いれば、蓋と硬化樹脂組成物が一体化した密封材付きの蓋が得られる。
【0030】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定して解釈されるものではない。
【0031】
使用した原料について下記に示す。
【0032】
実施例1
ラロミンC−260を5.8gと、THPEAを3.3gと、C−2532を100g混合した後、更に、熱分解発泡剤を2gと、酸化亜鉛を0.5gと、ステアリン酸亜鉛を3gと、ダイヤミッド0200を3g加えて均一に混合した。次いで、この中に、炭酸カルシウムを2gと、ニップジェルAZ200を2g加えて、均一に分散されるまで攪拌した。
更に、この混合分散液を減圧して気泡を除去した後、深さ7mm、幅8.5mm、外円周940mmの溝(シール部)を有する金属ペール缶の蓋の溝内に、発泡後の厚みが7mmになるように、蓋を回転させながら前記混合分散液を流し込んだ。蓋が1周したところで吐出を終了した。吐出の終了した蓋を200℃の加熱炉に3分間入れ、蓋に密封材が一体化成形された金属ペール缶の蓋を得た。
成形密封材の肉厚は平均化されたものであった。また、液切れが良く、溝以外への樹脂の付着は無かった。
この金属ペール缶の密封材付き蓋について、漏れ性試験を行った。また、蓋の溝に離型剤を塗り、上記と同様にして物性測定用の密封材を得て、JIS K 7312に準拠してその物性を測定した。
これらの結果を表1に示す。
【0033】
実施例2
THPEAを7gと、C−2532を100g混合した後、更に、熱分解発泡剤を2gと、酸化亜鉛を0.5gと、ステアリン酸亜鉛を3gと、リケマールL−250Aを3g加えて均一に混合した。次いで、この中に、炭酸カルシウムを4g加えて、均一に分散されるまで攪拌した。
更に、この混合分散液を用いて実施例1と同様にして、蓋に密封材が一体化成形された金属ペール缶の蓋を得た。
成形密封材の肉厚は平均化されたものであった。また、液切れが良く、溝以外への樹脂の付着は無かった。
この金属ペール缶の密封材付き蓋について、漏れ性試験を行った。また、蓋の溝に離型剤を塗り、上記と同様にして物性測定用の密封材を得て、JIS K 7312に準拠してその物性を測定した。
これらの結果を表1に示す。
【0034】
実施例3
TMPを2.2gと、ラロミンC−260を6.0gと、C−2532を100g混合した後、更に、熱分解発泡剤を2gと、酸化亜鉛を0.5gと、ステアリン酸亜鉛を3gと、ダイヤミッド0200を1.5gと、リケマールL−250Aを1.5g加えて均一に混合した。次いで、この中に、炭酸カルシウムを4g加え、各粉末が均一に分散されるまで攪拌した。
更に、この混合分散液を用いて実施例1と同様にして、蓋に密封材が一体化成形された金属ペール缶の蓋を得た。
成形密封剤の肉厚は平均化されたものであった。また、液切れが良く、溝以外への樹脂の付着は無かった。
この金属ペール缶の密封材付き蓋について、漏れ性試験を行った。また、蓋の溝に離型剤を塗り、上記と同様にして物性測定用の密封材を得て、JIS K 7312に準拠してその物性を測定した。
これらの結果を表1に示す。
【0035】
比較例1
ラロミンC−260を5.8gと、THPEAを3.3gと、C−2532を100g混合した後、更に、熱分解発泡剤を2gと、酸化亜鉛を0.5gと、ダイヤミッド0200を3g加えて均一に混合した。次いで、炭酸カルシウムを2gと、ニップジェルAZ200を2g加えて、均一に攪拌混合した。
次いで、この混合分散液を用いて実施例1と同様にして、蓋に密封材が一体化成形された金属ペール缶の蓋を得た。
成形密封材の肉厚は平均化されたものであった。また、液切れが良く、溝以外への樹脂の付着は無かった。
この金属ペール缶の密封材付き蓋について、漏れ性試験を行った。また、蓋の溝に離型剤を塗り、上記と同様にして物性測定用の密封材を得て、JIS K 7312に準拠してその物性を測定した。
これらの結果を表1に示す。
【0036】
比較例2
ラロミンC−260を5.8gと、THPEAを3.3gと、C−2532を100g混合した後、更に、熱分解発泡剤を2gと、酸化亜鉛を0.5gと、ステアリン酸亜鉛を3g加えて均一に混合した。次いで、炭酸カルシウムを2gと、ニップジェルAZ200を2g加えて、均一に攪拌混合した。
次いで、この混合分散液を用いて実施例1と同様にして、蓋に密封材が一体化成形された金属ペール缶の蓋を得た。
成形密封材の肉厚は平均化されたものであった。また、液切れが良く、溝以外への樹脂の付着は無かった。
この金属ペール缶の密封材付き蓋について、漏れ性試験を行った。また、蓋の溝に離型剤を塗り、上記と同様にして物性測定用の密封材を得て、JIS K 7312に準拠してその物性を測定した。
これらの結果を表1に示す。
【0037】
比較例3
ラロミンC−260を5.8gと、THPEAを3.3gと、C−2532を100g混合した後、更に、熱分解発泡剤を2gと、ステアリン酸亜鉛を3gと、ダイヤミッド0200を3g加えて均一に混合した。
次いで、この混合分散液を用いて実施例1と同様にして、蓋に密封材が一体化成形された金属ペール缶の蓋を得た。
成形密封材の肉厚は不均一なものであった。また、液切れが悪く、溝以外へ樹脂が付着した。
この金属ペール缶の密封材付き蓋について、漏れ性試験を行った。また、蓋の溝に離型剤を塗り、上記と同様にして物性測定用の密封材を得て、JIS K 7312に準拠してその物性を測定した。
これらの結果を表1に示す。
【0038】
[ペ−ル缶の漏れ性試験]
製造したペール缶内に表2に記載した試験液体をその1/2量充填し、ペール缶を横倒しにして、雰囲気温度50℃で1ヶ月間放置し、試験液体の漏れを確認した。1品種の試験液体に対し10缶の試験ペール缶を使用し、漏れた缶があるかどうかを観察した。
この結果を表2に示す。
評価基準
○:液漏れした缶なし
×:液漏れした缶あり
【0039】
[蓋の開封性]
製造したペール缶にはなにも詰めないで栓をし、蓋の上に50kgの荷重を掛けて雰囲気温度50℃で1カ月間放置した後、蓋のみをそのまま持ち上げてその開封性を観察した。
この結果を表3に示す。
評価基準;
○:蓋は缶本体の口から容易に離脱できる。
△:蓋を缶本体の口から離脱させるのに抵抗がある。
×:蓋を缶本体の口から離脱させるのが困難である。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の蓋用密封材は、容器接触部との分離性能が優れているため、開封作業を軽い力で行うことができ、しかも密閉性に優れている。また、本発明の蓋密封材形成用組成物には、主剤/硬化剤の二液配合設備を使用することができ、また、一液化することもできるため、1液システム、2液システムのいずれも採用することができる。
Claims (3)
- 下記の成分(a1)、(a2)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含有すること、を特徴とする蓋密封材形成用組成物。
(a1)80℃以下で液状のブロック化有機イソシアネート
(a2)活性水素基含有化合物
(B)無機粉末
(C)有機滑剤
(D)金属石鹸
(E)熱分解型の発泡剤 - 前記成分(a2)が、低分子活性水素基含有化合物である、請求項1に記載の蓋密封材形成用組成物。
- 前記成分(B)が、平均粒径40μm以下の無機粉末である、請求項1又は2に記載の蓋密封材形成用組成物。
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