JP2011012155A - 2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレポリマー法によるウレタンエラストマー成形品の製造に供されるウレタンエラストマー形成剤であって、大型成形品の製造をも可能とするものを提供する。
【解決手段】(A)数平均分子量Mnが500〜4000の高分子量ジオール、(B)数平均分子量Mnが100〜1000のトリオールおよび(C)芳香族ジイソシアネートを反応させて得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー〔I〕と(D)数平均分子量Mnが60〜200であり、鎖延長剤としての低分子量ジオールおよび(E)数平均分子量Mnが100〜1000であり、硬化剤としてのトリオールを含有する硬化剤成分〔II〕とからなる2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤。
【選択図】 なし
【解決手段】(A)数平均分子量Mnが500〜4000の高分子量ジオール、(B)数平均分子量Mnが100〜1000のトリオールおよび(C)芳香族ジイソシアネートを反応させて得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー〔I〕と(D)数平均分子量Mnが60〜200であり、鎖延長剤としての低分子量ジオールおよび(E)数平均分子量Mnが100〜1000であり、硬化剤としてのトリオールを含有する硬化剤成分〔II〕とからなる2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤。
【選択図】 なし
Description
本発明は、2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤に関する。さらに詳しくは、製品の大きさに関係なくウレタンエラストマー製品を形成し得る2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤に関する。
2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤としては、特許文献1〜5に記載されるようなものが知られている。
ポリイソシアネートと分子量1000〜3000のポリカプロラクトンエステルジオールとから調製されたイソシアネート含量8〜20%の擬プレポリマーに、分子量1000〜3000の高分子量ポリオールと分子量60〜250の低分子量ポリオールとからなる硬化剤を、OH/NCO当量比0.8〜0.9として混合攪拌し、所定の操作で電子写真複写機用クリーニング・ブレードを製造する。
(A)イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー、(B)硬化剤および(C)特定の触媒を混合した液状物を、所定の操作でウレタンエラストマーを製造するに際し、(A)成分がジフェニルメタンジイソシアネートとMn500〜3000の2官能性ポリオールとの反応により得られたものであり、(B)成分がMn300以下の短鎖ジオールとMn500以下の短鎖トリオールを用いる。
(a)ポリイソシアネート成分および(b)高分子ポリオール成分から得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマー、(b)高分子ポリオール成分および(c)低分子ポリマー成分からなるポリオール成分を反応させて得られるポリウレタンエラストマーであって、(b)高分子ポリオール成分が2官能高分子ポリオールと3官能以上の高分子ポリオールからなり、かつ(c)低分子ポリオール成分が直鎖状ジオールからなる、小径トナー用クリーニングブレードが提案されている。
ここで、(b)成分の3官能以上の高分子ポリオールのMnは500〜3000程度とされ、(b)成分はウレタンプレポリマーの成分としてあるいはウレタンポリマーと反応する成分として用いられるとされており、通常疑似ポリマー法において、(c)低分子ポリオール成分として使用されている3官能以上の成分を、(b)成分において用いることにより、ポリウレタンエラストマーの反発弾性を向上せしめると述べられているが、一方でウレタンプレポリマーの製造に用いる(b)成分は2官能性のものが好ましいと述べられ、その実施例では(b)成分はウレタンプレポリマーと反応する成分として用いられている。
また、(A)成分としてジフェニルメタンジイソシアネートとMn500〜3000の2官能性ポリオールを反応させて得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー主剤、(B)成分としてMn300以下の短鎖ジオールおよびMn500以下の短鎖トリオールを含む硬化剤および(C)成分触媒を含有するウレタン形成性組成物について提案もみられる。
さらに、本出願人は、往復動する2部材間の環状隙間に、液体圧側から外部側へバッファリング、ロッドシステムおよびダストシールを順番に配置した構成を有するロッドシーリングシステムにおいて、バッファリングとして(A)Mnが500〜6000の高分子量ポリカーボネートジオール、(B)芳香族ジイソシアネートおよび(C)鎖延長剤としての低分子量ジオールをNCO/OH比0.95〜1.20で反応させて得られた熱可塑性ポリウレタン成形品を、特定の条件下で加熱処理したものが用いられたロッドシーリングシステムを提案している。
上記(A)、(B)、(C)各成分は、ワンショット法あるいはプレポリマー法により、射出成形機、押出機等を用いてシート状等の所定の形状に成形した後、得られた熱可塑性ポリウレタン成形品について加熱処理が行われるが、加熱処理された熱可塑性ポリウレタン成形品がバッファリングということもあって、これが直ちに大型成形品すべてに適用できる訳ではない。
本発明の目的は、プレポリマー法によるウレタンエラストマー成形品の製造に供されるウレタンエラストマー形成剤であって、大型成形品の製造をも可能とするものを提供することにある。
かかる本発明の目的は、(A)数平均分子量Mnが500〜4000の高分子量ジオール、(B)数平均分子量Mnが100〜1000のトリオールおよび(C)芳香族ジイソシアネートを反応させて得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー〔I〕と(D)数平均分子量Mnが60〜200であり、鎖延長剤としての低分子量ジオールおよび(E)数平均分子量Mnが100〜1000であり、硬化剤としてのトリオールを含有する硬化剤成分〔II〕とからなる2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤によって達成される。
本発明に係る2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤は、ウレタンプレポリマー成分および硬化剤成分の2液性の自己硬化型とするに際し、ウレタンプレポリマー成分中にMnが100〜1000のトリオール成分を加えて用いることにより、耐圧縮永久歪特性、低温特性、常態物性などにすぐれ、また注型用とすることにより、大型成形が困難であった射出成形品と同等な特性を示す大型成形品の注型による製造を可能としている。
このような効果を奏する本発明の2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤は、建設機械用の注型タイプダストシール、パッキンや自動車、船舶等に用いられる大型成形部品の成形を可能とする。
2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤の1成分を構成するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーは、(A)Mn500〜4000の高分子量ジオール、(B)Mn100〜1000のトリオールおよび(C)芳香族ジイソシアネートを反応させて得られる。
(A)成分のMn500〜4000の高分子量ジオールとしては、ポリカーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール等を用いることができるが、グリコールとエチレンカーボネート等のカーボネートとの反応により得られ、耐加水分解性、耐熱性に富むポリウレタンを与えるポリカーボネートジオールが好んで用いられる。
高分子量ポリカーボネートジオールとしては、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2-メチルプロパンジオール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール等のジオール類またはこれらのジオール類としゅう酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、ヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸との反応生成物と、ジフェニルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、ジナフチルカーボネート、フェニルトルイルカーボネート、フェニルクロロフェニルカーボネート、2-トリル-4-トリルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジエチレンカーボネート、炭酸エチレン等の芳香族系カーボネートまたは脂肪族系カーボネートとを重縮合反応して得られるもの、あるいは次の一般式で表わされる化合物
HO(CnH2nOCOO)mCnH2nOH
や、アルキレンカーボネート(R′O)2COとアルキレングリコールHOROHとのエステル交換反応で得られる、次の一般式で表わされる化合物
HO(ROCOO)nROH
等の分子中にカーボネート構造を2つ以上有する化合物であって、その数平均分子量Mnが500〜4000、好ましくは1000〜3000のものが用いられる。これ以下の分子量のものを用いると、材料用途に適したゴム弾性のものが得られず、一方これ以上の分子量のものを用いると、十分なゴム硬度のものが得られない。
HO(CnH2nOCOO)mCnH2nOH
や、アルキレンカーボネート(R′O)2COとアルキレングリコールHOROHとのエステル交換反応で得られる、次の一般式で表わされる化合物
HO(ROCOO)nROH
等の分子中にカーボネート構造を2つ以上有する化合物であって、その数平均分子量Mnが500〜4000、好ましくは1000〜3000のものが用いられる。これ以下の分子量のものを用いると、材料用途に適したゴム弾性のものが得られず、一方これ以上の分子量のものを用いると、十分なゴム硬度のものが得られない。
これらの高分子量ジオール成分(A)は、(A)、(B)、(C)3成分の合計量中30〜90重量%、好ましくは40〜70重量%の割合で用いられ、これより少なく用いられると成形性が悪化し、多く用いられると耐熱性、耐圧縮永久歪性が悪化する。
(B)成分のMn100〜1000、好ましくは300〜800のトリオールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、トリエタノールアミン等の低分子量トリオールまたはこれらをベースとし、ポリプロピレングリコールやポリカプロラクトントリオール等のポリオールで長鎖化された高分子トリオールが用いられる。
これらのトリオール成分(B)は、(A)、(B)、(C)3成分の合計量中0.5〜3.5重量%、好ましくは1.0〜3.0重量%の割合で用いられ、これより少なく用いられると耐圧縮永久歪特性が低下し、多く用いられると成形性および低温特性が悪化するようになる。
(C)成分の芳香族ジイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、3,3′-ジメチルビフェニル-4,4′-ジイソシアネート〔TODI〕、p-フェニレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、ポリメリックMDI等が用いられるが、取扱性、成形性の観点から3,3′-ジメチルビフェニル-4,4′-ジイソシアネート〔TODI〕が好ましい。
これらの各成分を用いたプレポリマー化反応では、芳香族ジイソシアネートのNCO基と高分子量ジオールおよびトリオールのOH基のNCO/OH当量比が2.0〜5.0、好ましくは3.0〜4.0となる割合で反応させ、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを形成させる。
このようにして形成されるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー〔I〕は、(D)Mnが60〜200であり、鎖延長剤としての低分子量ジオールおよび(E)Mnが100〜1000であり、硬化剤としてのトリオールを含有する硬化剤成分〔II〕と共に、2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤を形成させる。
鎖延長剤(D)の低分子量ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,3-ブタンジオール、1,4-ビス(β-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、p-キシリレングリコール、グリセリンモノアリルエーテル、ジメチロールジヒドロピラン等が用いられる。
また、硬化剤(E)のトリオールとしては、前記(B)成分トリオールと同じ系統の化合物であって、そのMnの範囲についても同じものが用いられる。硬化剤は、低温特性と圧縮永久歪とのバランスの点から、ウレタンプレポリマーを形成する(A)成分高分子量ジオール100重量部に対し、0.1〜5.0重量部、好ましくは0.1〜3.0重量部の割合で用いられる。
鎖延長剤(D)と硬化剤(E)とは、前者の70〜98重量%、好ましくは80〜98重量%に対し、後者が2〜30重量%、好ましくは2〜20重量%となる混合割合の混合物として用いられる。なお、トリオールを(B)成分として用いず、(E)成分量を増やして用いた場合には、耐圧縮永久歪特性は良好となるものの、低温特性および破断時伸びの値が小さくなり、低温使用時の割れが懸念される。
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー〔I〕と硬化剤成分〔II〕とは、(A)〜(E)各成分のイソシアネート基および水酸基において、NCO/OH当量比が0.95〜1.20の割合で用いられ、これらを短時間攪拌した後、予め80〜150℃程度に予熱した金型に流し込み、約10〜60分間後に金型より離型することにより、大型成形品も成形可能な注型タイプのウレタンエラストマー成形品が成形される。この際、2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤は、注型時の流し込みの際の粘度も適当である。
一方、同様用途でも、大型成形品を射出成形しようとすると、射出成形機や金型が大きくなり、また成形が非常に難しく、さらに単位時間当りの生産数量が少なく、コストアップになったりするので、金型に直接注型用ウレタンエラストマー形成剤を流し込んで注型するという成形法が一般にとられるが、本発明の2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤はこの種の目的を十分に達成させる。
注型して得られたポリウレタン成形品は、昨今の耐高温化仕様(最大120℃)にも対応でき、耐久性にもすぐれているので、破損や油漏れなどの不具合を生ずる可能性が小さい。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例
数平均分子量Mnが2000のポリカーボネートポリオール100部(重量、以下同じ)を120℃で溶融させた後、120℃に予熱した反応器内に仕込み、数平均分子量Mnが550のトリオール(ダイセル化学工業製品プラクセル305;低分子量トリオールをベースとしたポリカプロラクトントリオール)2.8部を分散させた後、攪拌しながら3,3′-ジメチルビフェニル-4,4′-ジイソシアネート〔TODI〕55部(NCO/OH当量比3.62)を加え、約30分間反応させて得られたウレタンプレポリマーに、予め調製された1,4-ブタンジオール-トリメチロールプロパン(重量比950:50)混合液12.7部(NCO/OH当量比1.05で、またポリカーボネートポリオール100部に対しトリメチロールプロパンが0.64部の割合で用いられたことになる)を添加し、約1分間攪拌した後、予め120℃に予熱した金型に流し込み、約15分間後に金型より離型し、注型タイプのポリウレタンエラストマーを得た。
数平均分子量Mnが2000のポリカーボネートポリオール100部(重量、以下同じ)を120℃で溶融させた後、120℃に予熱した反応器内に仕込み、数平均分子量Mnが550のトリオール(ダイセル化学工業製品プラクセル305;低分子量トリオールをベースとしたポリカプロラクトントリオール)2.8部を分散させた後、攪拌しながら3,3′-ジメチルビフェニル-4,4′-ジイソシアネート〔TODI〕55部(NCO/OH当量比3.62)を加え、約30分間反応させて得られたウレタンプレポリマーに、予め調製された1,4-ブタンジオール-トリメチロールプロパン(重量比950:50)混合液12.7部(NCO/OH当量比1.05で、またポリカーボネートポリオール100部に対しトリメチロールプロパンが0.64部の割合で用いられたことになる)を添加し、約1分間攪拌した後、予め120℃に予熱した金型に流し込み、約15分間後に金型より離型し、注型タイプのポリウレタンエラストマーを得た。
比較例1
実施例1において、数平均分子量Mnが550のトリオールを分散させる工程を省略し、TODI量が60重量部に、また1,4-ブタンジオール-トリメチロールプロパン混合液の混合割合(重量比)が700:300にそれぞれ変更し、注型タイプのポリウレタンエラストマーを得た。
実施例1において、数平均分子量Mnが550のトリオールを分散させる工程を省略し、TODI量が60重量部に、また1,4-ブタンジオール-トリメチロールプロパン混合液の混合割合(重量比)が700:300にそれぞれ変更し、注型タイプのポリウレタンエラストマーを得た。
比較例2
実施例1において、数平均分子量Mnが550のトリオールを分散させる工程を省略し、TODI量が60重量部に変更された。
実施例1において、数平均分子量Mnが550のトリオールを分散させる工程を省略し、TODI量が60重量部に変更された。
比較例3
実施例1において、数平均分子量Mnが550のトリオールを分散させる工程を省略し、TODI量が50重量部に変更され、注型タイプのポリウレタンエラストマーを得た。
実施例1において、数平均分子量Mnが550のトリオールを分散させる工程を省略し、TODI量が50重量部に変更され、注型タイプのポリウレタンエラストマーを得た。
参考例
数平均分子量Mnが2000のポリカーボネートポリオール100部を120℃で溶融させた後、120℃に予熱した反応器に仕込み、攪拌しながらTODI 60.0部を加えて30分間反応させて得られたプレポリマーに、予め調製された1,4-ブタンジオール-トリメチロールプロパン(重量比950:50)混合液15.0部(NCO/OH当量比1.05で、またポリカーボネートポリオール100部に対しトリメチロールプロパンが0.75部の割合で用いられたことになる)を添加し、約1分間攪拌した後、熱盤上に流し込み、板状の生地を得た。得られた板状の生地を射出成形機で成形可能な大きさに粉砕した後、射出成形機で成形し、熱可塑性ポリウレタンエラストマー射出成形品を得た。
数平均分子量Mnが2000のポリカーボネートポリオール100部を120℃で溶融させた後、120℃に予熱した反応器に仕込み、攪拌しながらTODI 60.0部を加えて30分間反応させて得られたプレポリマーに、予め調製された1,4-ブタンジオール-トリメチロールプロパン(重量比950:50)混合液15.0部(NCO/OH当量比1.05で、またポリカーボネートポリオール100部に対しトリメチロールプロパンが0.75部の割合で用いられたことになる)を添加し、約1分間攪拌した後、熱盤上に流し込み、板状の生地を得た。得られた板状の生地を射出成形機で成形可能な大きさに粉砕した後、射出成形機で成形し、熱可塑性ポリウレタンエラストマー射出成形品を得た。
以上の実施例、各比較例および参考例でそれぞれ得られたポリウレタンエラストマーについて、次の各項目の測定を行った。得られた結果は、下記表に示される。
圧縮永久歪:JIS K6262準拠(120℃、70時間)
低温特性:熱機械分析法により、ガラス転移点Tgを測定
プレポリマー粘度:回転粘度計により、100℃の粘度を測定
常態物性:JIS K6251、K6253準拠
表
測定項目 実施例 比較例1 比較例2 比較例3 参考例
圧縮永久歪 (%) 68 65 73 84 63
低温特性Tg (℃) -10 +13 -12 -15 -11
プレポリマー粘度(mPa・s) 1900 1320 1960 1200 −
常態物性
硬さ (JIS A) 96 95 96 95 96
引張強さ (MPa) 48.5 46.2 45.2 58.9 54.2
破断時伸び (%) 440 280 470 520 480
圧縮永久歪:JIS K6262準拠(120℃、70時間)
低温特性:熱機械分析法により、ガラス転移点Tgを測定
プレポリマー粘度:回転粘度計により、100℃の粘度を測定
常態物性:JIS K6251、K6253準拠
表
測定項目 実施例 比較例1 比較例2 比較例3 参考例
圧縮永久歪 (%) 68 65 73 84 63
低温特性Tg (℃) -10 +13 -12 -15 -11
プレポリマー粘度(mPa・s) 1900 1320 1960 1200 −
常態物性
硬さ (JIS A) 96 95 96 95 96
引張強さ (MPa) 48.5 46.2 45.2 58.9 54.2
破断時伸び (%) 440 280 470 520 480
以上の結果から、次のようなことがいえる。
(1)比較例1では、1,4-ブタンジオール-トリメチロールプロパン混合液中のトリオール成分を増すことにより、圧縮永久歪は改良されるが、低温特性および破断時伸びが小さく、低温時の割れが懸念される。
(2)比較例2〜3では、低温性は改良されるが、圧縮永久歪の値が悪化する。
(3)参考例と比較して、実施例では遜色のない特性が示されているが、比較例1〜3では同等以下の特性であり、実使用上では使用できないかあるいは使用できてもその適用範囲が限定される。
(1)比較例1では、1,4-ブタンジオール-トリメチロールプロパン混合液中のトリオール成分を増すことにより、圧縮永久歪は改良されるが、低温特性および破断時伸びが小さく、低温時の割れが懸念される。
(2)比較例2〜3では、低温性は改良されるが、圧縮永久歪の値が悪化する。
(3)参考例と比較して、実施例では遜色のない特性が示されているが、比較例1〜3では同等以下の特性であり、実使用上では使用できないかあるいは使用できてもその適用範囲が限定される。
Claims (8)
- (A)数平均分子量Mnが500〜4000の高分子量ジオール、(B)数平均分子量Mnが100〜1000のトリオールおよび(C)芳香族ジイソシアネートを反応させて得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー〔I〕と(D)数平均分子量Mnが60〜200であり、鎖延長剤としての低分子量ジオールおよび(E)数平均分子量Mnが100〜1000であり、硬化剤としてのトリオールを含有する硬化剤成分〔II〕とからなる2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤。
- (A)成分高分子量ジオールがポリカーボネートジオールである請求項1記載の2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤。
- (C)成分芳香族ジイソシアネートが3,3′-ジメチルビフェニル-4,4′-ジイソシアネート、4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネートまたは1,5-ナフタレンジイソシアネートである請求項1記載の2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤。
- (A)、(B)、(C)3成分の合計量中、(A)成分が30〜90重量%、(B)成分が0.5〜3.5重量%の割合で用いられ、(C)成分のNCO基と(A)、(B)両成分のOH基のNCO/OH当量比が2.0〜5.0となる割合で(A)、(B)、(C)各成分が用いられた請求項1、2または3記載の2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤。
- (A)〜(E)各成分のイソシアネート基および水酸基において、NCO/OH当量比が0.95〜1.20の割合で用いられた請求項1記載の2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤。
- (A)成分100重量部に対し、(E)成分が0.1〜5.0重量部の割合で用いられた請求項1記載の2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤。
- 請求項1記載の2液性注型用ウレタンエラストマー形成剤から注型されたポリウレタンエラストマー成形品。
- 建設機械用のダストシールまたはパッキンである請求項7記載のポリウレタンエラストマー成形品。
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