JP3622618B2 - 変位履歴確認センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変位履歴確認センサに係り、特に、被評価部材の累積変形量に基づいてその損傷状態を確認するうえで好適な変位履歴確認センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、地震時に建物の揺れを抑える装置として、鋼材の塑性変形を利用したダンパー装置が知られている。このダンパー装置は、建物の架構または架構に組み込まれる耐震要素の一部に低降伏点鋼からなる部材(リンク材)を設け、建物が揺れた際に、その揺れに応じてリンク材を降伏させることにより、地震のエネルギーを吸収するものである。このようにリンク材は建物の揺れに応じて繰り返し塑性変形するため、リンク材の損傷状態を適切に評価して、破損が起きる前に交換等の措置を講ずることが必要である。
【0003】
リンク材の損傷状態を評価する手法として、リンク材の累積変形量が所定値に達するとリンク材が破損するという知見に基づき、累積変位メータと称される変位メータを用いてリンク材の累積変形量を検出する方法が知られている。累積変位メータは、リンク材の変形に応じて回転できるように構成された回転部と、この回転部の回転を一方向に規制する爪部とを供えており、回転部はリンク材の一の向きの変形量に応じた角度だけ回転する。従って、累積変位メータによれば、回転部の回転角を目視で読み取ることにより、リンク材の累積変形量を検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダンパー装置は建物の架構に組み込まれるものであるため、通常は、壁内部のように外部から見えない場所に設置される。一方、上記の如く、累積変位メータを用いる方法では、リンク材の累積変形量を累積変位メータから目視で読み取る必要がある。このため、累積変位メータを用いる方法では、リンク材の損傷状態を常時監視することは困難である。また、リンク材の損傷状態は累積塑性変形量に依存するため、リンク材の損傷状態をより正確に評価するうえでは、リンク材の弾性変形分を累積変形量に含めないことが好ましい。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、繰り返して変形する部材の損傷状態を、この部材が外部から見えない場所に設置された場合にも常時確認することが可能であり、かつ、弾性変形分を含まない累積変形量を評価することが可能な変位履歴確認センサを提供することを目的とする。
【0006】
上記の目的は、被評価部材の変形に応じて変位するラックと、前記ラックに噛合し、前記ラックの変位に応じて回転する歯車と、回転可能に支持されたローラと、前記歯車の一方向への回転にのみ応じて前記ローラを回転させるラチェット機構と、前記ローラの回転量に応じた電気抵抗値を示す抵抗変化手段と、該抵抗変化手段の電気抵抗値を検出する抵抗検出手段と、を備える変位履歴確認センサであって、
前記ラックと前記被評価部材との間に、前記被評価部材の弾性限度に相当する所定量を超える変位のみを前記ラックに伝達する結合部材を備えることを特徴とする変位履歴確認センサにより達成される。
【0008】
また、請求項2に記載する如く、請求項1記載の変位履歴確認センサにおいて、前記結合部材は、前記ラック側に連結された第1の部材と、前記被評価部材側に連結された第2の部材とを有し、
前記第2の部材は、前記被評価部材の変形量が前記所定量に達するまで前記第1の部材に当接しないように、前記被評価部材に変形が生じていない状態で前記第1の部材に対して前記所定量の隙間を隔てて配置されていることとしてもよい。
【0010】
また、請求項3に記載する如く、請求項2記載の変位履歴確認センサにおいて、前記所定量の隙間を調整するネジ部材を備えることとしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、変位履歴確認センサによって、建物の揺れを抑えるダンパー装置のリンク材の損傷状態を検出する。
【0013】
図1は、ダンパー装置10が組み込まれた建物(例えば共同住宅)の平面図である。図1に示す如く、本実施形態において、ダンパー装置10は住戸間を仕切る壁12の内部に組み込まれている。図2は、ダンパー装置10を表す立面図である。図2に示す如く、ダンパー装置10は、リンク材14と、一対のブレース16とを備えている。リンク材14は、建物の架構やブレース16に比べて低い降伏点を有する材料(例えば低降伏点鋼)よりなる板状の部材である。リンク材14の一端は下部の梁18に連結されており、また、他端は各ブレース16の下端部に連結されている。ブレース16は斜め上方へ互いに対称に伸び、それらの他端において上部の梁20の両脇部に連結されている。このように、ダンパー装置10はY型のブレースダンパとして構成されている。リンク材14には、変位履歴確認センサ22が取り付けられている。
【0014】
上記したダンパー装置10によれば、地震によって建物が揺れると、リンク材14に繰り返し横方向の塑性変形が生ずることで、地震のエネルギーが吸収される。なお、リンク材14およびブレース16の配置は図2に示すものに限らず、例えば、図2に示す配置を上下反転させてもよい。
【0015】
本実施形態では、リンク材14の損傷状態を検知すべく、変位履歴確認センサ22によりリンク材14の累積塑性変形量を検出する。ここで、リンク材14の累積塑性変形量とは、左右各方向へのせん断塑性変形量の総和を意味する。すなわち、例えば、リンク材14の変形挙動が図3に示す変位―荷重曲線で表されるとする。この場合、図4に示す如く、累積塑性変形量は各方向の塑性変形(図3および図4に点線矢印▲1▼〜▲5▼で示す)の変形量の絶対値の累積値δ1となる。一般に、累積変形量δ1と弾性限界δ0との比率δ1/δ0と部材の損傷状態との間に相関があることが知られており、この知見に基づいて、リンク材14の累積変形量よりその損傷状態を評価することができるのである。
【0016】
なお、本実施形態では、構成を簡易にするため、リンク材14の左右へのせん断変形の累積量は互いに等しいとみなして一方向の累積変形量のみ(つまり、実際の累積変形量の半分)を検出するものとする。以下、本実施形態の変位履歴確認センサ22について詳細に説明する。
【0017】
図5は、変位履歴確認センサ22の概略構成図である。図5に示す如く、変位履歴確認センサ22はラック24を備えている。ラック24は図示しないガイド部材により、図5中左右方向に変位可能に保持されている。ラック24の一端(図5における右端)はリンク材14の上端部に連結されている。
【0018】
ラック24には、第1歯車26が噛合している。第1歯車26の内側には第2歯車28が配設されている。第1歯車26には、第2歯車28に噛合するラッチェット機構30が取り付けられている。ラチェット機構30は、第1歯車26の第2歯車28に対する一方向(図5における反時計回り方向)の相対回転を許容し、他方向(図5における時計回り方向)の相対回転を阻止するように構成されている。このため、第1歯車26が時計回り方向に回転した場合には、第2歯車28は第1歯車26と共に回転し、一方、第1歯車26が反時計周り方向に回転した場合には、この回転は第2歯車28に伝達されない。したがって、リンク材14が図5中左向きにせん断変形して、ラック24が左向きに変位すると、その変位量に応じた角度だけ第1歯車26および第2歯車28が共に時計回り方向に回転する。一方、リンク材14が図5中右向きにせん断変形して、ラック24が右向きに変位すると、その変位量に応じた角度だけ第1歯車26のみが時計回り方向に回転し、第2歯車28は回転しない。その結果、第2歯車28は、リンク材14の図5中左向きのせん断変形の累積量に応じた角度だけ回転することになる。
【0019】
第2歯車28には、巻取りローラ32が同軸に固定されている。巻取りローラ32には、テープ34の一端部(図5における右端部)が巻き付けられている。テープ34は、巻取りローラ32から図5中左向きに伸び、ローラ対35の間を下向きに通過した後、再び上向きに通過し、左端部において固定部41に固定されている。
【0020】
図6は、テープ34の拡大断面図である。図6に示す如く、テープ34は、絶縁体36と、2本の抵抗体38,40とにより構成されている。抵抗体38,40は、何れも単位長さ当たり所定の電気抵抗値rを有している。抵抗体38は絶縁体36により完全に覆われており、一方、抵抗体40はテープ34の表面に露出している。
【0021】
図7は、ローラ対35の近傍におけるテープ34を拡大して示す図である。図7に示す如く、テープ34の表面に露出した抵抗体40がローラ対35の通過部分において短絡される。なお、ローラ対35における短絡状態が確実に維持されるように、ローラ対35を互いに押圧するバネ等の付勢手段を設けてもよい。
【0022】
抵抗体38および40の両端部には、それぞれ、配線42および44を介して抵抗検出器48が接続されている。抵抗検出器48は、抵抗体38,40にそれぞれ定電流を供給した際に現れる電圧値に基づいて、抵抗体38,40の各電気抵抗値を検出し、その検出結果を表示する。
【0023】
上述の如く、第2歯車28は、リンク材14の累積変形量に比例した角度だけ回転する。したがって、テープ34は、リンク材14の累積変形量に比例した長さだけ巻取りローラ32に巻き取られることになる。テープ34が巻取りローラ32に巻き取られると、その巻き取られた長さだけ、ローラ対35から垂れ下がる部分の長さ(つまり、抵抗体40が短絡された2点間の長さ;以下、短絡長さxと称す)は短くなる。
【0024】
ここで、テープ34の全長をLとすると、抵抗体38,40の単位長さ当たりの抵抗値はrであるから、抵抗体38の抵抗値R0および抵抗体40の抵抗値R1は、それぞれ次のように表される。
R0=r・L
R1=r(L−x)
したがって、
x=L・(1−R1/R0)
が成り立つ。
【0025】
上記したように、短絡長さxは、リンク材14の累積変形量に比例した長さだけ短くなる。このため、抵抗体38および40の抵抗値の比R1/R0に基づいてリンク材14の累積変形量を検出することができるのである。なお、抵抗体の抵抗値は温度に依存して変化するが、2本の抵抗体38,40の抵抗値の比R1/R0を用いることで、抵抗値の温度変化を補償することが可能となっている。
【0026】
より具体的には、初期状態(リンク材14の累積変形量がゼロの状態)での短絡長さx、および抵抗体40の抵抗値R1の値を、それぞれ、x0およびR1,0とすると、
x0=L・(1−R1,0/R0)
が成り立つから、初期状態からのテープ34の巻き取り長さは
x−x0=L(R1,0/R0−R1/R0)
となる。この巻取り長さ(x−x0)がリンク材14の累積変形量に比例するので、初期状態での抵抗体40の抵抗値R1,0を予め求めておくことにより、抵抗体40の抵抗値R1からリンク材14の累積変形量を求めることができる。
【0027】
なお、抵抗検出手段48により上記の計算を行ってリンク材14の累積変形量を直接表示することとしてもよい。あるいは、計算された累積変形量からリンク材14の損傷状態をレベル分けしてその損傷レベルを表示することとしてもよく、また、累積変形量が所定値を超えた場合に、例えばランプを点灯すること等により警報を発することとしてもよい。
【0028】
上述の如く、本実施形態では、リンク材14の累積変形量に応じて抵抗体40の抵抗値が変化し、この抵抗値変化を抵抗検出器48により電気的に検出する構成となっている。このため、抵抗検出器48を配線42,44によって壁の外部に引き出すことで、リンク材14の損傷状態を常時監視することが可能となる。
【0029】
また、上記実施形態では、2本の抵抗体38および40を1本のテープ34に一体化したうえで一方の抵抗体40のみをローラ対35で短絡させることとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、2本の抵抗体を別体とし、一方の抵抗体のみをローラ対35に通して短絡させることとしてもよい。また、抵抗値の温度変化がさほど問題にならないような場合は、1本の抵抗体のみを用いてローラ対35で短絡させ、この抵抗体の抵抗値自体からリンク材14の累積変形量を求めることとしてもよい。
【0030】
更に、上記実施形態では、リンク材14の左右へのせん断変形の累積量が互いに等しいとみなして、片方へのせん断変形の累積量のみを検出したが、図8に示すように、第1歯車26および第2歯車28とはラチェットの方向を逆向きにした第1歯車26aおよび第2歯車28aを設け、テープ34の両端が第2歯車28、28aの回転に応じてそれぞれ巻き取られるように構成することにより、両方向へのせん断変形の累積量を検出することができる。
【0031】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図9は、本実施形態の変位履歴確認センサ122の構成図である。なお、図9において、上記図5と同様の構成部分については同一の符号を付してその説明を省略する。図9に示す如く、本実施形態において、履歴確認センサ122はテープ134を備えている。図10はテープ134の拡大断面図である。図10に示す如く、テープ134は、絶縁体136と、絶縁体136の上面に設けられた抵抗体138とにより構成されている。
【0032】
図9に示す如く、テープ134の一端部は、巻取りローラ32に巻き付けられている。一方、テープ134の他端部は、回転可能に支持された補助ローラ100に巻き付けられている。テープ134の、巻取りローラ32と補助ローラ100との中間部分の上面(すなわち抵抗体138)には電極102が接触している。電極102とテープ134を隔てて対向する部位にはパッド104が設けられており、このパッド104をバネ等の付勢手段で付勢してテープ134を電極102へ向けて押圧することにより、抵抗体138と電極102との接触状態が確保されるようになっている。
【0033】
抵抗検出器48には、配線142を介して抵抗体138の両端が接続されていると共に、配線106を介して電極102が接続されている。本実施形態において、抵抗検出器48は、抵抗体138に定電流を供給した際に現れる電圧値に基づいて、抵抗体138の両端間の抵抗値、および、電極102と抵抗体138の一端(例えば、巻取りローラ32側の端部)との間の抵抗値を検出する。
【0034】
第1の実施形態で説明したように、テープ134は、リンク材14の累積変形量に比例した長さだけ巻取りローラ32に巻き取られる。そして、その巻取られた長さだけ、抵抗体138の、電極102と巻取りローラ32側の端部との間の長さは大きくなる。すなわち、テープ134の全長をL、抵抗体138の単位長さ当たりの抵抗値をr、テープ134の巻取りローラ32への巻取り長さをyとすると、抵抗体138の両端間の抵抗値R0、および電極102と巻取りローラ32側の端部との間の抵抗値R1は、それぞれ、次のように表される。
【0035】
R0=r・L
R1=r・y
これらの関係より、
y=L・(R1/R0)
が成り立つ。
【0036】
したがって、抵抗検出器48により検出される抵抗値R0およびR1の比R1/R0に基づいて巻取り長さyを求め、この巻取り長さyよりリンク材14の累積変形量を検出することができる。なお、第1の実施形態の場合と同様に、抵抗値の比R1/R0を用いることで、抵抗値の温度変化を補償することが可能となっている。
【0037】
上記の如く、本実施形態でも、リンク材14の累積変形量を電気的に検出する構成となっているため、抵抗検出器48を配線142、106によって壁の外部に引き出すことで、リンク材14の損傷状態を常時監視することが可能となる。また、本実施形態では、テープ134に単一の抵抗体138を設ければ足りるので、上記第1の実施形態のテープ34に比べてテープ134の構成が簡単になる。更に、本実施形態では、テープ134の両端がローラに巻き取られる構成である(つまり、テープを外部に固定する部分がない)ので、巻取りローラ32、補助ローラ100、およびテープ134をカセットテープのようにユニット化することが可能となり、これにより、変位履歴確認センサ122のコンパクト化を図れると共に、交換を容易に行うことができる。
【0038】
なお、上記第1および第2の実施形態では、本発明がY型のダンパー装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、例えば、図11に示すように、2本の間柱の間にリンク材114を設けてなるダンパー装置の場合にも、変位履歴確認センサ22(又は122)をラック24がリンク材114のせん断変形に応じて変位するように構成すればよい。また、図12に示すように、上下の梁の間に斜めに架け渡した部材の一部をリンク材214とした場合は、リンク材214が伸縮変形することになるが、この場合にも同図中に示すように、リンク材214の伸縮変形に応じてラック24が変位するように構成すればよい。
【0039】
ところで、上述の如く、厳密には、リンク材14の損傷状態は累積塑性変形量に依存する。このため、リンク材14の損傷状態をより正確に評価するうえでは、リンク材14の弾性変形分を累積変形量に含めないことが好ましい。図13および図14は、リンク材14の弾性変形分を累積変形量から除外することが可能な構成の側面図および平面図を示す。図13および図14に示す構成では、リンク材14とラック24との間に結合部材50および52を介在させている。ラック24側に連結された結合部材50には、先端面が互いに離間して対向するネジ部材54,56が設けられている。そして、リンク材14側に連結された結合部材52は、リンク材14に変形が生じていない状態で、その当接部52aがネジ部材54,56の先端から弾性限度δ0に相当する隙間を隔てるように配置されている。かかる構成によれば、リンク材14の変形量が弾性限度δ0に達するまでは、当接部52aとネジ部材54,56とは当接しないため、リンク材14の変形はラック24に伝達されない。すなわち、ラック24には、リンク材14の弾性変形分を除いた塑性変形のみが伝達されることになる。なお、当接部52aとネジ部材54,56との間の隙間は、ネジ部材54,56で調整することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被評価部材の弾性変形分を含まない累積変形量を電気的に検出することができるため、被評価部材が外部から見えない場合にも、その損傷状態を常時確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変位履歴確認センサが適用されるダンパー装置が組み込まれた建物の平面図である。
【図2】ダンパー装置を表す立面図である
【図3】リンク材の変形挙動を表す変位―荷重曲線の一例である。
【図4】リンク材の累積変形量を説明するための図である。
【図5】変位履歴確認センサの概略構成図である。
【図6】テープの拡大断面図である。
【図7】ローラ対の近傍におけるテープを拡大して示す図である。
【図8】リンク材の両方向へのせん断変形の累積量を検出可能な構成を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態である変位履歴センサの概略構成図である。
【図10】本実施形態におけるテープの拡大断面図である。
【図11】本発明の変位履歴確認センサが異なる構成のダンパー装置に適用された場合の構成を示す図である。
【図12】本発明の変位履歴確認センサが更に異なる構成のダンパー装置に適用された場合の構成を示す図である。
【図13】リンク材の弾性変形分を累積変形量から除外することが可能な構成の側面図である。
【図14】図13に示す構成の平面図である。
【符号の説明】
14 リンク材
22 変位履歴確認センサ
24 ラック
26 第1歯車
28 第2歯車
30 ラチェット
34 テープ
38,40,138 抵抗体
48 抵抗検出器
102 電極

Claims (3)

  1. 被評価部材の変形に応じて変位するラックと、前記ラックに噛合し、前記ラックの変位に応じて回転する歯車と、回転可能に支持されたローラと、前記歯車の一方向への回転にのみ応じて前記ローラを回転させるラチェット機構と、前記ローラの回転量に応じた電気抵抗値を示す抵抗変化手段と、該抵抗変化手段の電気抵抗値を検出する抵抗検出手段と、を備える変位履歴確認センサであって、
    前記ラックと前記被評価部材との間に、前記被評価部材の弾性限度に相当する所定量を超える変位のみを前記ラックに伝達する結合部材を備えることを特徴とする変位履歴確認センサ。
  2. 前記結合部材は、前記ラック側に連結された第1の部材と、前記被評価部材側に連結された第2の部材とを有し、
    前記第2の部材は、前記被評価部材の変形量が前記所定量に達するまで前記第1の部材に当接しないように、前記被評価部材に変形が生じていない状態で前記第1の部材に対して前記所定量の隙間を隔てて配置されていることを特徴とする請求項1記載の変位履歴確認センサ。
  3. 前記所定量の隙間を調整するネジ部材を備えることを特徴とする請求項2記載の変位履歴確認センサ。
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