JP3622398B2 - 橋梁の連結装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋梁において、隣接する桁と桁または桁と地盤との間に設置されて、これらの橋軸方向の変位に追随して伸縮し、橋面の連続性を保つための橋梁の連結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の装置としては、従来より、図11や図12において示すようなものが使用されてきた。
図11は、橋梁1の桁2の間に生じる間隙部3に対して設置された連結装置4の一例を示す図であって、(a)は、これを側面から視た際の状態を、(b)は、これを上方から見た場合の状態を示している。連結装置4は、その平面形状が櫛歯状とされた一対の鉄板5からなるものであり、図中Aとして示した橋梁1の橋軸方向に桁2等が伸縮して間隙部3の寸法が変化した際に、橋面6の連続性を保つ役割を果たす。
【0003】
図12は、連結装置4の別の例を示す図であり、橋梁1を側面からみた場合の図を示している。連結装置4は、桁2間に生じる間隙部3に対して設置されたゴム製の伸縮部材7からなるものであり、図中にAとして示した方向に橋梁1が変位した際には、伸縮部材7も同時に伸縮することによって、橋面6の連続性が保たれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの連結装置4は、その許容変形量が10〜30cm程度であり、大変形が想定される橋梁においては、使用が困難であるという問題点があった。また、大変形に対応可能なように改良したものは、かなり複雑な構造が必要となっていた。
【0005】
さらに、上記の連結装置4においては、橋軸方向と直交する方向の自由度がなく拘束されているため、例えば、これを地盤と桁の間に生じる間隙部に適用した場合には、地震等によって地盤が橋軸と直交する方向に水平変位した際、追随することが困難であり、その結果、橋面の連続性が保てなくなるという問題点があった。
【0006】
このような事情に鑑み、本発明の橋梁の連結装置においては、橋軸方向の大変形にも追随が可能であるとともに、橋軸と直交する水平方向の変位にも対応が可能な橋梁の連結装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1記載の橋梁の連結装置は、
橋梁において、隣接する桁と桁または桁と地盤との間に設置されて、これらの橋軸方向の変位に追随して伸縮し、橋面の連続性を保つための橋梁の連結装置であって、
前記隣接する桁と桁または桁と地盤との間に生じる間隙部をその上方から覆うように設置された板状の上部構成体と、前記桁または地盤の他方に対して、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が許容された状態でその一端側が係合された下部構成体とを備えてなり、
前記上部構成体は、前記桁または地盤の一方の側に固定されるとともに、前記桁または地盤の他方の側から、少なくとも橋軸方向に変位自在に支持され、
前記下部構成体は、その他端側が、前記桁または地盤の一方に対して、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、該橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続され、
前記上部構成体は、その下面の少なくとも一部が、該下部構成体により支持され、
前記下部構成体の前記他端側の先端に、前記橋軸方向に突出する棒状部が設けられ、
前記桁または地盤の一方における前記下部構成体と対向する端部には、該棒状部を受け入れる間隙が設けられる一方、
前記下部構成体の前記一端側の先端に、前記橋軸方向に突出する突出部が設けられ、
該突出部の先端に、上方または下方へ向けて延出する凸部が設けられ、
該桁または地盤の他方における前記下部構成体と対向する端部には、下方または上方を向いた状態で溝部が設けられ、
前記桁または地盤の他方と前記下部構成体とが係合する係合部は、該凸部と該溝部とが係合することによって形成されていることを特徴とする。
【0008】
この橋梁の連結装置においては、上部構成体が間隙部を上方から遮蔽することによって橋面の連続性が保たれる。また、この上部構成体が桁または地盤の一方に固定され、他方から橋軸方向に変位自在に支持されることよって、橋軸方向に橋梁または地盤が変位した際にも、橋面の連続性が損なわれることがない。
また、橋面を構成する上部構成体が下部構成体によって支持されることによって、上部構成体が、桁または地盤の他方に対して、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、該橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続することとなり、その結果、間隙部の寸法の変化にかかわらず、橋面の連続性が保たれる。
また、下部構成体の先端に設けられた棒状部と、桁または地盤の一方に設けられた棒状部を受け入れる間隙とによって、下部構成体と桁または地盤の一方とが、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続される。また、上記の溝部および凸部が嵌合することによって、下部構成体と桁または地盤の他方とが、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が許容された状態で接続することとなる。
【0009】
請求項2記載の橋梁の連結装置は、橋梁において、隣接する桁と桁または桁と地盤との間に設置されて、これらの橋軸方向の変位に追随して伸縮し、橋面の連続性を保つための橋梁の連結装置であって、
前記隣接する桁と桁または桁と地盤との間に生じる間隙部をその上方から覆うように設置された板状の上部構成体と、前記桁または地盤の他方に対して、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が許容された状態でその一端側が係合された下部構成体を備えてなり、
前記上部構成体は、前記桁または地盤の一方の側に固定されるとともに、前記桁または地盤の他方の側から、少なくとも橋軸方向に変位自在に支持され、
前記下部構成体は、その他端側が、前記桁または地盤の一方に対して、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、該橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続され、
前記上部構成体は、その下面の少なくとも一部が、該下部構成体により支持され
前記上部構成体は、前記橋面を形成する第一の主壁部と、該第一の主壁部の下面から、前記橋軸方向に直交する断面を視た場合に櫛歯状に下方に突出する複数の下方突出壁部とを備えてなり、
前記下部構成体は、前記棒状部がその先端に形成された板状の第二の主壁部と、該第二の主壁部の上面から、前記橋軸方向に直交する断面を視た場合に櫛歯状に上方に突出する複数の上方突出壁部とを備えてなり、
これら上部構成体および下部構成体は、前記上方突出壁部間に形成される溝に前記下方突出壁部を位置させ、前記下方突出壁部間に形成される溝に前記上方突出壁部を位置させた状態で互いに嵌合していることを特徴とする。
【0010】
この橋梁の連結装置によれば、上部構成体が間隙部を上方から遮蔽することによって橋面の連続性が保たれる。また、この上部構成体が桁または地盤の一方に固定され、他方から橋軸方向に変位自在に支持されることよって、橋軸方向に橋梁または地盤が変位した際にも、橋面の連続性が損なわれることがない。
また、橋面を構成する上部構成体が下部構成体によって支持されることによって、上部構成体が、桁または地盤の他方に対して、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、該橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続することとなり、その結果、間隙部の寸法の変化にかかわらず、橋面の連続性が保たれる。
また、上部構成体および下部構成体は、上方突出壁部間に形成される溝に下方突出壁部を位置させ、下方突出壁部間に形成される溝に上方突出壁部を位置させた状態で互いに嵌合している構成とされていることから、下部構成体が上部構成体を、橋軸方向に変位自在に支持することが可能である。
【0011】
請求項3記載の橋梁の連結装置は、請求項2記載の橋梁の連結装置であって、前記下部構成体の前記他端側の先端に、前記橋軸方向に突出する棒状部が設けられ、
前記桁または地盤の一方における前記下部構成体と対向する端部には、該棒状部を受け入れる間隙が設けられる一方、
前記下部構成体の前記一端側の先端に、前記橋軸方向に突出する突出部が設けられ、
該突出部の先端に、上方または下方へ向けて延出する凸部が設けられ、
該桁または地盤の他方における前記下部構成体と対向する端部には、下方または上方を向いた状態で溝部が設けられ、
前記桁または地盤の他方と前記下部構成体とが係合する係合部は、該凸部と該溝部とが係合することによって形成されていることを特徴とする。
【0012】
この橋梁の連結装置においては、下部構成体の先端に設けられた棒状部と、桁または地盤の一方に設けられた棒状部を受け入れる間隙とによって、下部構成体と桁または地盤の一方とが、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続される。
また、上記の溝部および凸部が嵌合することによって、下部構成体と桁または地盤の他方とが、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が許容された状態で接続することとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
ここで説明する実施の形態は、本発明を、橋桁構造形式が浮体式である橋梁において、桁と地盤との間を連絡する際に適用したものである。
図2(a)は、本発明の実施の形態を示す図であり、符号11は、橋梁の連結装置を表す。橋梁の連結装置11は、地盤12上に設置された舗装板13と、桁14側に連結された連結板15との間の間隙部16に対して設置されたものであり、舗装板13に固定され、橋面17の一部を構成する板状の上部構成体18と、上部構成体18を支持するとともに、連結板15と係合する下部構成体20とを備えて構成されている。
【0016】
桁14は、地盤12に建設された橋台21によって、支承22を介して支持されている。支承22は、橋軸方向(図中Aとして示した方向)に橋台21上を滑動することが可能とされており、これにより桁14は、橋台21に対して橋軸方向(A方向)に相対変位することが可能となっている。
【0017】
図2(b)は、地盤12が何らかの原因により橋軸方向に移動した場合の状況を示した図である。図中には、地盤12が、図2(a)において示した状態から、図中B方向にδ変位した場合の状況が示されている。
桁14に対して固定された連結板15、および連結板15に係合された下部構成体20は、橋台21に設けられた連結板支持部23、および地盤12に設けられた連結装置基礎24によって橋軸方向(A方向)に変位自在に支持されており、これら連結板15および下部構成体20は、図2(b)においては、(a)に示した状態と比べて、橋台21に対してC方向にδ変位している。
【0018】
図3は、上部構成体18の構造を拡大して示した図である。このように上部構成体18は、板状の第一の主壁部25と、第一の主壁部の下面25aから橋軸方向(A方向)に直交する断面を視た場合に、下方に櫛歯状に突出する複数の下方突出壁部26、26、…とを備えて構成されている。
また、図4は、下部構成体20の構造を拡大して示した図である。下部構成体は、板状に形成された第二の主壁部28と、第二の主壁部28の上面28aから橋軸方向(A方向)に直交する断面を視た場合に、上方に櫛歯状に突出する複数の上方突出壁部29、29、…とを備えて構成されている。
また、第二の主壁部28の先端は、橋軸方向(A方向)に突出し、舗装板13に受け入れられる棒状部30、30、…とされている。
【0019】
図2(a)、(b)において示した橋梁の連結装置11を拡大して示した図が図1(a)、(b)であり、これら図1(a)、(b)は、それぞれ図2における(a)、(b)と対応している。
図中に示すように、上部構成体18は、間隙部16を上方から覆うように設置されており、その上面18aが橋面17の一部として形成されるとともに、舗装板13側の端部18bは、舗装板13に対して固定され、連結板15側の端部18cは、連結板15によって図中A方向に変位自在に支持されている。さらに、その下面18dにおいては、下方突出壁部26、26、…が、上方突出壁部29、29、…に対して嵌合した状態で配置されている。
また、下部構成体20は、その棒状部30が、舗装板13側に向くように配置される。さらに、舗装板13には、棒状部30を受け入れるための間隙32が設けられており、間隙32内に棒状部30が配置された状態とされる。また、下部構成体20の連結板15側の端部20aには突出部35が設けられ、突出部35は連結板15の端部15aとともに、係合部36を形成している。
【0020】
図5ないし図9は、図1(b)におけるD−DないしH−H断面の構造をそれぞれ示したものである。図5は、図1(b)におけるD−D断面を示した図であり、図中に示すように、間隙32、32、…は、舗装板13の下面13aにおいて、その断面がコの字状の切欠として形成された構成とされている。また、図6は、図1(b)におけるE−E断面を示した図であり、このように、棒状部30は、その少なくとも先端が間隙32、32、…の内部側に位置するように配置されている。これにより、下部構成体20は、舗装板13に対して、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続することとなる。
図7は、図1(b)におけるF−F断面を示した図であり、図中に示すように、上部構成体18は、最も舗装板13寄りの位置においては、下方突出壁部26が、下部構成体20における棒状部30に上方から接するように、下部構成体20に対して配置され、これにより、下部構成体20によって支持されることとなる。
【0021】
また、図8に示すように、図1(b)におけるG−G断面の近傍においては、上部構成体18と下部構成体20は、下方突出壁部26、26、…が上方突出壁部29間に形成される溝38間に位置するように、また上方突出壁部29、29、…が下方突出壁部26、26、…間に形成される溝39間に位置するように配置され、互いに嵌合する状態とされる。
図9は、図1(b)におけるH−H断面を示した図であり、図中に示すように、上部構成体18および下部構成体20は、その最も連絡板15に近い側においては、第一の主壁部25が、上方突出壁部29の上側に載置された状態となるように接している。
また、図5ないし図8に示した上部構成体18および下部構成体20の接触部においては、これらの間に生じる摩擦を減少させるためのグリース等の界面活性剤が塗布されている。
【0022】
図10は、図1に示した下部構成体20と連結板15との係合部36の構造を拡大して示した図である。
下部構成体20の端部20aに設けられた突出部35には、下方へ向けて延出する凸部41が形成されており、また、連結板15の端部15aにおいては、上方へ向いた溝部42が形成されている。
係合部36は、これら凸部41および溝部42が嵌合することによって形成され、下部構成体20と連結板15との橋軸方向(A方向)との相対変位を規制するとともに、橋軸方向と直交する方向の水平方向の相対変位を許容する機能を果たす。
【0023】
以上が、本実施の形態の主要な構成であるが、次に、地盤12が変位したときに、橋梁の連結装置11がどのように作用するかについて述べる。
地盤12が図2(a)に示された状態から、(b)に示された状態に距離δだけB方向に変位した場合、上部構成体18は、地盤12に対して設置された舗装板13に固定されているため、同様にB方向に変位することとなる。しかし、桁14側に固定された連結板15には変位は生じないため、上部構成体18は、下部構成体20に対して、B方向にδだけ変位することとなる。
【0024】
このとき、橋梁の連結装置11は、図1(b)において示したような状態となるが、この状態においても、図1(a)において示した状態と同様に、上部構成体18は下部構成体20から支持され、また、端部18bは連結板15に接続した状態とされる。したがって、舗装板13と連結板15との間に段差が発生せず、橋面17の連続性が確保されるだけでなく、重量物が上部構成体18上を通過した際にも、輪荷重が地盤12に確実に伝達されることとなる。
また、橋梁の連結装置11においては、連結板15と下部構成体20とが橋軸方向と直交する水平方向に相対変位することが可能とれているため、地震が発生した際などにおいて、同方向の力が作用した場合においてもその衝撃力が緩和される。
【0025】
このように、橋梁の連結装置11は、橋梁または地盤の橋軸方向の水平変位に追随して、橋面の連続性を保つことができ、その許容変形量は、従来の連結装置に比較して、非常に大きいものとすることができる。このため、本実施の形態の橋梁の連結装置11においては、例えば、大水深の海上人工島に対して建設された連絡橋のように、長期に渡って、大規模な地盤の沈下や、それに伴う水平方向への地盤の移動が想定され、橋梁の桁と桁、または桁と地盤間に比較的大きな変位が生じると考えられる場合などにも適用することができる。
【0026】
また、本実施の形態の橋梁の連結装置11は、橋軸方向、および橋軸と直交する水平方向に自由度を有しているため、地震発生時に、橋梁または橋梁と地盤との間に発生する相対変位を吸収することができ、その結果、橋梁の安全性を高めることもできる。
【0027】
なお、本実施の形態によれば、橋梁の連結装置11は、桁14と地盤12とを連結する際に用いられているが、本発明を、隣接する桁と桁とを連結する際に使用するようにしても構わない。
また、本実施の形態の橋梁の連結装置11に対して、地震が発生した場合に、装置に過度の負担がかかることを防ぐために防衝装置を設けるようにしてもよい。
また、上部構成体18および下部構成体20の間の摩擦を減少させるために、これらの間にグリースを塗布するだけでなく、四フッ化エチレンからなる材料を用いて表面処理を施すようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る橋梁の連結装置によれば、板状に形成された上部構成体が、桁と桁、または桁と地盤との間に生じる間隙部を上方から覆うように設置され、この上部構成体が、桁または地盤の一方の側から固定されるとともに、他方の側から少なくとも橋軸方向に変位自在に支持されることにより、橋梁もしくは地盤が橋軸方向に変位した場合にも、橋面の連続性が保たれ、また、従来の装置に比較して、許容変形量が大きなものが実現可能である。
また、下部構成体が、桁または地盤の一方に対しては、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、橋軸と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続し、桁または地盤の他方に対しては、その一端が、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸と直交する方向の相対変位が許容された状態で係合する構成とされ、さらに、上部構成体が下部構成体によって支持される。したがって、本発明によれば、請求項1に係る発明が実現可能であり、また、桁と桁または桁と地盤との間に橋軸と直交する方向の水平方向の変位が生じた場合にも、その変位に追随することが可能である。したがって、本発明によれば、地震時などに橋梁および地盤間等に作用する衝撃を減少させることが可能であり、橋梁の安全性を向上させることが可能となる。
さらに、下部構成体の先端に設けられた棒状部を、桁または地盤の一方の端部に対して設けられた間隙が受け入れる構成とされる。また、下部構成体において、棒状部とは反対側の端部に設けられた突出部には、上方または下方に向けて延出する凸部が設けられるとともに、桁または地盤の他方における該突出部と対向する端部には、下方または上方へ向いた溝部が設けられ、これら凸部および溝部が係合する構成とされている。この棒状部と間隙によって、下部構成体は、桁または地盤の一方に対して、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制されるように接続され、また、凸部および溝部によって、下部構成体は、桁または地盤の他方に対して、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸方向と直交する水平方向の相対変位が許容されるように係合することができる。このため、上述したような状態で係合する下部構成体が、簡易な構造で良好に実現可能とされる。
【0029】
請求項2に係る橋梁の連結装置においては、板状に形成された上部構成体が、桁と桁、または桁と地盤との間に生じる間隙部を上方から覆うように設置され、この上部構成体が、桁または地盤の一方の側から固定されるとともに、他方の側から少なくとも橋軸方向に変位自在に支持されることにより、橋梁もしくは地盤が橋軸方向に変位した場合にも、橋面の連続性が保たれ、また、従来の装置に比較して、許容変形量が大きなものが実現可能である。
また、下部構成体が、桁または地盤の一方に対しては、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、橋軸と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続し、桁または地盤の他方に対しては、その一端が、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸と直交する方向の相対変位が許容された状態で係合する構成とされ、さらに、上部構成体が下部構成体によって支持される。したがって、本発明によれば、請求項1に係る発明が実現可能であり、また、桁と桁または桁と地盤との間に橋軸と直交する方向の水平方向の変位が生じた場合にも、その変位に追随することが可能である。したがって、本発明によれば、地震時などに橋梁および地盤間等に作用する衝撃を減少させることが可能であり、橋梁の安全性を向上させることが可能となる。
さらに、上部構成体の下面に設けられた下方突出壁部と、下部構成体の上面に設けられた上方突出壁部が嵌合する構成とされているために、上部構成体が、下部構成体により、橋軸方向の相対変位が可能とされるとともに、橋軸と直交する方向の相対変位が規制された状態で支持されることとなり、請求項1ないし3に記載された発明が安定な構造で実現可能である。
【0030】
請求項3に係る橋梁の連結装置においては、上述した請求項2に係る発明の効果に加えて、下部構成体の先端に設けられた棒状部を、桁または地盤の一方の端部に対して設けられた間隙が受け入れる構成とされる。また、下部構成体において、棒状部とは反対側の端部に設けられた突出部には、上方または下方に向けて延出する凸部が設けられるとともに、桁または地盤の他方における該突出部と対向する端部には、下方または上方へ向いた溝部が設けられ、これら凸部および溝部が係合する構成とされている。この棒状部と間隙によって、下部構成体は、桁または地盤の一方に対して、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制されるように接続され、また、凸部および溝部によって、下部構成体は、桁または地盤の他方に対して、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸方向と直交する水平方向の相対変位が許容されるように係合することができる。このため、請求項2に係る発明が、簡易な構造で良好に実現可能とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の形態を模式的に示す橋梁の連結装置の拡大断面図であって、(a)は、通常の状態を、(b)は、地盤が橋軸方向に水平変位した際の状況を示す図である。
【図2】図1に示した橋梁の連結装置が橋梁に対して適用された場合の状態を示す断面図であって、(a)は、通常の状態を、(b)は、地盤が橋軸方向に水平変位した際の状況を示す図である。
【図3】本発明の橋梁の連結装置における上部構成体の外観を示す斜視図である。
【図4】本発明の橋梁の連結装置における下部構成体の外観を示す斜視図である。
【図5】図1(b)に示した橋梁の連結装置におけるD−D矢視断面図である。
【図6】図1(b)に示した橋梁の連結装置におけるE−E矢視断面図である。
【図7】図1(b)に示した橋梁の連結装置におけるF−F矢視断面図である。
【図8】図1(b)に示した橋梁の連結装置におけるG−G矢視断面図である。
【図9】図1(b)に示した橋梁の連結装置におけるH−H矢視断面図である。
【図10】図1に示した橋梁の連結装置における下部構成体と連結板との係合部を拡大して示した断面図である。
【図11】本発明の従来の技術を示すための図であって、(a)は、連結装置の側面図、(b)は同平面図である。
【図12】本発明の従来の技術を示すための連結装置の側面図である。
【符号の説明】
11 橋梁の連結装置
12 地盤
14 桁
16 間隙部
17 橋面
25 第一の主壁部
25a 下面
26 下方突出壁部
28 第二の主壁部
28a 上面
29 上方突出壁部
30 棒状部
32 間隙
35 突出部
36 係合部
38 溝
39 溝
41 凸部
42 溝部

Claims (3)

  1. 橋梁において、隣接する桁と桁または桁と地盤との間に設置されて、これらの橋軸方向の変位に追随して伸縮し、橋面の連続性を保つための橋梁の連結装置であって、
    前記隣接する桁と桁または桁と地盤との間に生じる間隙部をその上方から覆うように設置された板状の上部構成体と、前記桁または地盤の他方に対して、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が許容された状態でその一端側が係合された下部構成体とを備えてなり、
    前記上部構成体は、前記桁または地盤の一方の側に固定されるとともに、前記桁または地盤の他方の側から、少なくとも橋軸方向に変位自在に支持され、
    前記下部構成体は、その他端側が、前記桁または地盤の一方に対して、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、該橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続され、
    前記上部構成体は、その下面の少なくとも一部が、該下部構成体により支持され、
    前記下部構成体の前記他端側の先端に、前記橋軸方向に突出する棒状部が設けられ、
    前記桁または地盤の一方における前記下部構成体と対向する端部には、該棒状部を受け入れる間隙が設けられる一方、
    前記下部構成体の前記一端側の先端に、前記橋軸方向に突出する突出部が設けられ、
    該突出部の先端に、上方または下方へ向けて延出する凸部が設けられ、
    該桁または地盤の他方における前記下部構成体と対向する端部には、下方または上方を向いた状態で溝部が設けられ、
    前記桁または地盤の他方と前記下部構成体とが係合する係合部は、該凸部と該溝部とが係合することによって形成されていることを特徴とする橋梁の連結装置。
  2. 橋梁において、隣接する桁と桁または桁と地盤との間に設置されて、これらの橋軸方向の変位に追随して伸縮し、橋面の連続性を保つための橋梁の連結装置であって、
    前記隣接する桁と桁または桁と地盤との間に生じる間隙部をその上方から覆うように設置された板状の上部構成体と、前記桁または地盤の他方に対して、橋軸方向の相対変位が規制されるとともに、橋軸方向と直交する方向の相対変位が許容された状態でその一端側が係合された下部構成体とを備えてなり、
    前記上部構成体は、前記桁または地盤の一方の側に固定されるとともに、前記桁または地盤の他方の側から、少なくとも橋軸方向に変位自在に支持され、
    前記下部構成体は、その他端側が、前記桁または地盤の一方に対して、橋軸方向の相対変位が許容されるとともに、該橋軸方向と直交する方向の相対変位が規制された状態で接続され、
    前記上部構成体は、その下面の少なくとも一部が、該下部構成体により支持され、
    前記上部構成体は、前記橋面を形成する第一の主壁部と、該第一の主壁部の下面から、前記橋軸方向に直交する断面を視た場合に櫛歯状に下方に突出する複数の下方突出壁部とを備えてなり、
    前記下部構成体は、前記棒状部がその先端に形成された板状の第二の主壁部と、該第二の主壁部の上面から、前記橋軸方向に直交する断面を視た場合に櫛歯状に上方に突出する複数の上方突出壁部とを備えてなり、
    これら上部構成体および下部構成体は、前記上方突出壁部間に形成される溝に前記下方突出壁部を位置させ、前記下方突出壁部間に形成される溝に前記上方突出壁部を位置させた状態で互いに嵌合していることを特徴とする橋梁の連結装置。
  3. 請求項2記載の橋梁の連結装置であって、
    前記下部構成体の前記他端側の先端に、前記橋軸方向に突出する棒状部が設けられ、
    前記桁または地盤の一方における前記下部構成体と対向する端部には、該棒状部を受け入れる間隙が設けられる一方、
    前記下部構成体の前記一端側の先端に、前記橋軸方向に突出する突出部が設けられ、
    該突出部の先端に、上方または下方へ向けて延出する凸部が設けられ、
    該桁または地盤の他方における前記下部構成体と対向する端部には、下方または上方を向いた状態で溝部が設けられ、
    前記桁または地盤の他方と前記下部構成体とが係合する係合部は、該凸部と該溝部とが係合することによって形成されていることを特徴とする橋梁の連結装置。
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