JP3622035B2 - 内燃機関における燃料供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、燃料ポンプによって加圧された燃料を、燃料噴射弁を介して吸気管に向けて噴射供給する内燃機関における燃料供給装置に関し、そのうち特に、複数の燃料噴射弁が取着され、それらの燃料噴射弁に燃料を分配する燃料分配管の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プレッシャーレギュレターを、燃料タンク内あるいは燃料タンクの近傍に配置し、プレッシャーレギュレターと燃料タンクとを接続するリターン配管を廃止した燃料供給装置は特開平6−129325号公報に示される。
かかる燃料供給装置によると、燃料タンク内の燃料は、燃料ポンプによって燃料分配管内へ圧送され、燃料噴射弁より吸気管に向けて噴射される。燃料分配管から各燃料噴射弁に燃料を分配する各コネクタの少なくとも1つを燃料分配管内の上部に開口させる。
燃料分配管上流の燃料配管より分岐した燃料パイプを燃料分配管の上部に設置し、この燃料パイプと燃料分配管とを連通部絞りによって連通する。
以上によると、空気及びベーパーガスは、燃料パイプに貯留された後に連通部絞りを介して燃料分配管内に少しづつ導入され、コネクタを介して燃料噴射弁より燃料とともにこの空気が吸気管内へ排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来の燃料供給装置によると、燃料パイプ内に貯留された空気は、連通部絞りを介して微細化されて燃料分配管内に流入するものであるが、この連通部絞りが単一に設けられていることから、燃料パイプ内に貯留した空気を効果的に微細化することができない。
これは、1の燃料噴射弁は連通部絞りに対向して配置されるものの残余の燃料噴射弁は直接的に連通部絞りに対向して配置されるものでなく、残余の燃料噴射弁の動作時において生起する脈動圧力を直接的に連通部絞りに作用させることができないからである。
又、微細化された空気が流入する燃料分配管は長手方向に延びるものであり、連通部絞りが開口する側の燃料分配管内における空気の微細化は図られるものの後流側の燃料分配管内の空気にあっては徐々に集合して大きな気泡となる傾向があり、全ての燃料噴射弁から微細化された空気を均一に排出することができない。更に又、燃料パイプと燃料分配管とが格別に用意され、それらが連通部絞り、あるいは鋼管配管からの分岐部によって接続されなければならないこと及び燃料分配管内にはその長手方向に複数のコネクタを突出して設けなければならないこと、から製造コストが上昇して好ましいものではない。
【0004】
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、プレッシャーレギュレターが燃料タンク内あるいは燃料タンクの近傍に配置されて、燃料リターン配管が廃止された燃料供給装置において、
燃料分配管内に貯まる、燃料ポンプから給送されてきた空気あるいは燃料分配管が内燃機関によって暖められたことによって貯留されるベーパーを、確実に燃料分配管内において微細化し、この微細化された空気を燃料噴射弁より吸気管内に向けて排出し、空気やベーパーによる燃料噴射量の低下を防止することのできる燃料供給装置を提供することを第1の目的とする。
又、前記燃料噴射装置を安価に提供することを第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
前記目的を達成する為に、本発明の内燃機関における燃料供給装置は、燃料タンク内の燃料を、燃料ポンプ、プレッシャーレギュレター、メインフィルターを介して燃料分配管に取着された燃料噴射弁に供給し、燃料噴射弁より吸気管内に向けて燃料を噴射する内燃機関における燃料供給装置において、
燃料分配管は、一次側流路と、二次側流路と、一次側流路と二次側流路とを接続する接続流路と、を備えるとともに燃料ポンプによって昇圧された燃料を、一次側流路、接続流路を介して二次側流路に供給し、
一方、二次側流路内には、複数の燃料噴射弁を取着する複数の燃料噴射弁取付け孔と、各燃料噴射弁取付け孔の長手軸心線X−Xと略同一軸心線にある複数のチャンバーと、を対向して開口し、
前記各チャンバーには、一次側流路に向かって開口するそれぞれのオリフィス通路を穿設したことを第1の特徴とする。
【0006】
又、本発明は前記第1の特徴に加え、前記複数のチャンバーの上部には、上方に向かう円錐面が形成され、その円錐頂部に一次側流路に開口するオリフィス通路を穿設したことを第2の特徴とする。
【0007】
又、本発明は前記第1の特徴に加え、前記複数のチャンバーの上部には、上方に向かう傾斜面が形成されその傾斜面の上部に一次側流路に開口するオリフィス通路を穿設したことを第3の特徴とする。
【0008】
更に本発明は前記第1の特徴に加え、前記複数のオリフィス通路の横断面形状を、互いに対向する直線部をもって構成したことを第4の特徴とする。
【0009】
更に又、本発明は、前記第1の特徴に加え、前記複数のチャンバーの孔径D又は深さHをかえて形成することにより、前記複数のチャンバーの共振周波数を変えたことを第5の特徴とする。
【0010】
【作用】
上記請求項1記載の発明によると、燃料タンク内の燃料は燃料ポンプによって燃料分配管の一次側流路内へ給送され、一次側流路内の燃料は接続流路を介して二次側流路内へと給送され、二次側流路内の燃料は、複数の燃料噴射弁より吸気管内に向けて噴射される。
燃料ポンプから一次側流路内へ給送される燃料中に含まれる空気は、接続流路を介して二次側流路内へ給送された後に各燃料噴射弁取付け孔に対向して設けられた各チャンバー内へと流入する。
複数の燃料噴射弁の開閉動作によると、各燃料噴射弁には、燃料の流入側に向かう脈動圧が生起し、この脈動圧はそれぞれのチャンバー内へ作用し、それぞれのチャンバー内に流入した空気をそれぞれのオリフィス通路によって微細化する。
微細化された空気の一部は二次側流路からそれぞれの燃料噴射弁に向かう燃料中に混入してそれぞれの燃料噴射弁より噴射されて排出され、一方残余の微細化された空気はそれぞれのオリフィス通路から再び一次側流路内へと噴射される。
前記微細化された一次側流路内の空気は、接続流路から再び二次側流路内へと流れ、この燃料によく混合された微細化された空気は燃料噴射弁より噴射されて排出される。
【0011】
又、請求項2記載の発明によれば、各チャンバー内に流入せる空気は、円錐面に沿って流れ、円錐頂部に穿設されるオリフィス通路に向かって収束される。
一方、各チャンバー内に作用する脈動圧もまた円錐面に沿うとともに円錐頂部に向かって指向するので、強い脈動圧をオリフィス通路に加えることができ、オリフィス通路による空気の微細化を一層向上できる。
【0012】
又、請求項3記載の発明によれば、各チャンバー内に流入せる空気は、傾斜面に沿って流れ、傾斜面の上部に穿設されるオリフィス通路に向かって収束される。
一方、各チャンバー内に作用する脈動圧もまた傾斜面に沿うとともに傾斜面の上部に向かって指向するので、強い脈動圧をオリフィス通路に加えることができ、オリフィス通路による空気の微細化を一層向上できる。
特に各燃料噴射弁が機関に対して傾斜して配置されるとき有効である。
【0013】
又、請求項4記載の発明によれば、脈動圧によって衝撃力を受ける空気の気泡が各オリフィス通路の直線部によって剪断力を受け易いので、空気の分散が効果的に行なわれ、空気の微細化を一層向上できる。
【0014】
更に、請求項5記載の発明によると、チャンバーの孔径又は深さを変えることによって脈動圧による各チャンバーの共振周波数を変えることができる。
この共振周波数を機関の回転数と合わせることにより、その共振時における空気の微細効果を一層高めることができ、例えば燃料噴射弁からの噴射燃料量が少なく空気がもっとも微細化されることが望まれる機関のアイドリング運転時において空気の効果的な排出を行なうことができる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明になる内燃機関における燃料供給装置の一実施例について図1、図2により説明する。
図1は燃料噴射弁が複数取着された燃料分配管の縦断面図、図2は図1のA−A線における縦断面図、である。
1は、図1において左右方向にのびる燃料分配管であって以下の構成よりなる。2は、燃料分配管1の右側端1Aから左側端1Bに向かって長手方向に貫通して穿設された一次側流路であり、左側端1Bに開口する一次側流路2には燃料ジョイント3が取着される。
4は燃料分配管1の右側端1Aから左側端1Bの近傍に向かって長手方向に穿設された二次側流路であり、前記一次側流路2と二次側流路4とは右側端1Aに開口する接続流路5によって接続される。
そして、燃料分配管1の右側端1A上に閉塞板6を、例えば螺着することにより、右側端1Aに開口する一次側流路2、接続流路5、二次側流路4が閉塞され、燃料の流れ方向に、燃料ジョイント3、一次側流路2、接続流路5、二次側流路4、が単一の流路として形成される。
本実施例において、一次側流路2は重力方向における上方に位置し、
二次側流路4は重力方向における下方に位置する。
【0016】
そして、前記二次側流路4内には複数の燃料噴射弁取付け孔7と複数のチャンバー8とが開口する。
燃料噴射弁取付け孔7は二次側流路4内の重力方向における下方位置に開口し、チャンバー8は、燃料噴射弁取付け孔7の長手軸心線X−Xに略同一軸心線上に穿設され、且つ二次側流路4内の重力方向における上方位置に開口する。
すなわち、燃料噴射弁取付け孔7の開口とチャンバー8の開口とは、二次側流路4をはさんで対向する。
本実施例における燃料噴射弁取付け孔7は、燃料分配管1の右側端1A方向から左方に向かい、一番目の燃料噴射弁取付け孔7から四番目の燃料噴射弁取付け孔7迄、4個穿設された。
又、チャンバー8は、前記4個の燃料噴射弁取付け孔7に対応して4個穿設された。
【0017】
そして、前記各チャンバー8には、チャンバー8から一次側流路2に向かう横断面円形のオリフィス通路9が穿設された。
尚、本実施例におけるチャンバー8の上部は円錐面8Aをなし、その円錐面の頂部、すなわち円錐頂部8Bに一次側流路2に向かって開口するオリフィス通路9が穿設された。
そして、前記各燃料噴射弁取付け孔7内には、公知の燃料噴射弁Jがそれぞれ挿入されて取着されるもので、燃料噴射弁Jの上流側流路J1が燃料噴射弁取付け孔7内に開口する。
【0018】
かかる燃料噴射弁Jが取着された燃料分配管1は燃料供給装置として以下の如く内燃機関(以下単に機関)に取着される。
機関のシリンダブロック10の上面に配置されたシリンダヘッド11には、燃焼室12に連なる吸気ポート13と排気ポート14とが開口し、この吸気ポート13には、吸気管15と絞り弁を備えたスロットルボデー16が接続され、さらにスロットルボデー16の上流側にはエアクリーナ17が配置される。
そして、吸気管15には、燃料分配管1に取着された各燃料噴射弁Jの先端部が挿入配置され、各燃料噴射弁Jの各噴孔(図示せず)が吸気管15内に向かって開口する。
【0019】
18は内部に燃料が貯留される燃料タンクであり、19は燃料タンク18内の燃料を吸入して吐出する燃料ポンプであり、20は燃料ポンプ19から吐出される燃料圧力を大気圧又は吸気管負圧に対して一定に保つ働きをするプレッシャーレギュレターであり、燃料タンク18内もしくは燃料タンク18の近傍に配置される。
21は燃料中に含まれる異物を除去するメインフィルターである。
【0020】
そして、燃料タンク18内の燃料は、燃料ポンプ19にて加圧され、プレッシャーレギュレター20、メインフィルター21、燃料ジョイント3を介して燃料分配管1内へ給送される。
以上は図3に明示される。
【0021】
次にその作用について説明する。
機関の運転時において、燃料ポンプ19から給送される燃料は、燃料ジョイント3から燃料分配管1の一次側流路2に流入し、接続流路5を経て二次側流路4内へ流入する燃料流れを生ずる。
これは機関の運転によって各燃料噴射弁Jが動作し、各燃料噴射弁Jより吸気管15内に向けて燃料が噴射(消費)されるからである。
一方、前記燃料分配管1内へ給送される燃料中には、何らかの理由によって空気が含まれるもので、この燃料中に含まれる空気は、一次側流路2内に流入した後に燃料とともに、接続流路5を介して二次側流路4内へ流入し、このとき二次側流路4内の空気はそれぞれのチャンバー8内へ流入する。
【0022】
それぞれのチャンバー8内へ燃料中に含まれる空気が流入するのは、各チャンバー8が二次側流路4内へ開口し、二次側流路4に対して凹部を形成することによる。
【0023】
一方、機関の運転と同期して各燃料噴射弁Jが動作することによると、各燃料噴射弁Jのニードル弁は弁座孔を断続的に開閉動作するものであり、(ニードル弁、弁座孔は公知であるので図示されない)これによると各燃料噴射弁Jの上流側流路J1に向けて脈動圧を発生する。
そして、チャンバー8を燃料噴射弁取付け孔7の長手軸心線X−Xと略同一軸心線であって対向して配置したことによると、前記燃料噴射弁に発生した脈動圧は、二次側流路4を横断して各燃料噴射弁Jに対向する各チャンバー8内へ効果的に作用する。
【0024】
以上によると、各チャンバー8内へ流入した空気は、前記各燃料噴射弁Jからの脈動圧を受けるもので、脈動圧を受けた空気は、オリフィス通路9によってその通路面積が絞られることから大きな圧力変化を受け、各チャンバー8内の空気は各オリフィス通路9によって微細な気泡に細分化される。
【0025】
そして、この微細化された気泡の一部は、浮力が大きく減少することから各燃料噴射弁Jが燃料を噴射する際、その燃料とともに吸気管15に向けて噴射されて排出され、残余の微細化された気泡は、各オリフィス通路9から一次側流路2内へと噴出される。
この一次側流路2内へ噴出された微細化された気泡は再び接続流路5から二次側流路4内へと流れこみ、この微細化された気泡は燃料とよく混合して二次側流路4内を流れ、各燃料噴射弁Jより吸気管15内に向けて排出される。
仮に、二次側流路4内を流れる微細化された気泡が集合して大きな空気に成長した際には再びその浮力の増加によって各チャンバー8内へ流入し、前述と同様に各チャンバー8内にて微細化される。
【0026】
以上のように、燃料ポンプ19から給送される燃料中に含まれる空気は、各チャンバー8内に一旦流入し、該チャンバー内において各燃料噴射弁Jに生起する脈動圧によって微細化された後に各燃料噴射弁Jより吸気管15内に向けて噴射され、しかも各燃料噴射弁Jから排出される空気が微細であって且つ極めて少量づつに制限されるので、各燃料噴射弁Jの噴射時において、空気の噛みこみによる燃料噴射量の低下が抑止される。
【0027】
而して、プレッシャーレギュレター20を燃料タンク18又は燃料タンク18の近傍に配置した際において、燃料分配管1中にある空気は自動的に微細化されて各燃料噴射弁Jより順次排出されるので、燃料分配管1内に空気が滞留したり、あるいは大きな気泡の空気が一気に燃料噴射弁Jから排出されるという不具合は解消される。
【0028】
尚、燃料分配管1は機関の比較的近傍に配置され、機関の熱を受けることから燃料分配管1が暖められてその内部にベーパーが発生することがあるが、かかるベーパーにあっても前記と同様に微細化されて各燃料噴射弁Jより噴射される燃料とともに吸気管15内へ排出される。
【0029】
そして、特に燃料分配管1において、一次側流路2を二次側流路4より重力方向における上方位置に配置し、各燃料噴射弁取付け孔7を二次側流路4の重力方向における下方位置に開口し、各チャンバー8を二次側流路4の重力方向における上方位置にして且つ各燃料噴射弁取付け孔7と対向して開口し、更に各オリフィス通路9をチャンバー8の重力方向における上方位置に開口したこと(図1に示される)、によると、二次側流路4内に流入する大きな空気は二次側流路4の上部内壁4Aに沿って流れ、この空気はその浮力によって各チャンバー8内へ流れこみ易く、しかもチャンバー8内へ流入した空気は、その浮力によってオリフィス通路9に集合し易いものである。
一方、各燃料噴射弁Jの動作によって生ずる脈動圧が各チャンバー8内に作用した際、オリフィス通路9の部位においてはその通路面積が絞られることからオリフィス通路9に大きな圧力変化を与える。従って、前記空気がこのオリフィス通路9に集合していることは、空気が大きな圧力変化を受け易いもので効果的に空気を微細化できるものである。
【0030】
又、図1に示されるように、各チャンバー8の上部に、上方に向かう円錐面8Aを形成し、円錐面8Aの上部、すなわち円錐頂部8Bに一次側流路2に向かうオリフィス通路9を開口したことによると、各チャンバー8内に流入した空気は円錐面8Aに沿って上方へ移動し、その円錐頂部8Bに開口するオリフィス通路9に確実に集合する。一方、各チャンバー8内に作用する脈動圧もまた円錐面8Aに沿うとともに円錐頂部8Bに向かって集中的に作用するので、空気の微細化を一層向上できる。
更に、この円錐面8Aの形成はドリル加工時において、ドリルの先端刃角によって極めて容易に形成することができる。
【0031】
又、図4にはチャンバー8の他の実施例を示す。
このチャンバー8は、図1,図2に示された実施例と以下が異なる。
すなわち、各チャンバー8の上部には、図4に示すごとく(左側)上方に向かう傾斜面8Cが形成され、この傾斜面8Cの上部に一次側流路2に向かって開口するオリフィス通路9が穿設される。
かかる傾斜面8Cを有するチャンバー8を備えた燃料分配管1は、燃料噴射弁Jを図5に示すように斜め左下方に向けて配置する際において効果的である。
すなわち、かかる配置状態において、傾斜面8Cは上下方向にのびる壁面をなし、その上方位置にオリフィス通路9が開口する。
以上によると、各チャンバー8内に流入した空気は上下方向にのびる傾斜面8Cに沿って上方へ集中して流れ、上方位置に開口するオリフィス通路9に空気が集合する。一方、各チャンバー8内に作用する脈動圧もまた傾斜面8Cに沿って上方のオリフィス通路9に向かって集中的に作用するもので、燃料噴射弁Jが斜め下方に向かって配置されたものにおいてチャンバー8内に流入した空気を効果的に微細化できたものである。
【0032】
又、前記図1等によって示されたオリフィス通路9の横断面形状は図6に示す如き円形断面をなすものであるが、以下の形状にするとよい。
図7に示す横断面形状はひし形をなし、
図8に示す横断面形状は矩形をなし、
図9に示す横断面形状は長円形をなす。
これら、図7から図9に示すオリフィス通路9の横断面形状は、何れの形状にあっても少なくとも一対の直線部9A,9Aを有する。
かかる一対の直線部9A,9Aを備えるオリフィス通路9によると、一点鎖線で示す如き大きな空気がオリフィス通路9に流入し、この空気が脈動圧を受けた際、この直線部9Aによって空気は大きな剪断力を受けるものである。
これによると、図6に示された円形断面のオリフィス通路9に比較して空気を一層効果的に微細化でき、もって燃料噴射弁Jの燃料噴射量に影響与えることなく燃料分配管1内の空気を排出できる。
【0033】
又、図1に示す如く、オリフィス通路9を含む各チャンバー8を、全ての燃料噴射弁取付け孔7に対向して配置したことによると、二次側流路4内に流入する空気は、それぞれの燃料噴射弁Jが生起する脈動圧によってくり返し微細化されるので空気の微細化を一層確実に行なうことができる。
特に二次側流路4内の下流側、すなわち左端側にあっては、流路が袋孔となって燃料の流れ速度が低下し、微細化された空気が再び集合して気泡が大きくなる傾向があるが、この比較的大きな気泡は、左端側にある燃料噴射弁Jによる脈動圧を受けて微細化されるので大きな気泡に成長することを阻止できる。
【0034】
又、燃料噴射弁取付け孔7、チャンバー8、オリフィス通路9を同一軸心線上に穿設したことによると、段付きドリルで、それら燃料噴射弁取付け孔7、チャンバー8、オリフィス通路9を一度に加工することができ、それらの製造コストを大きく低減できる。
又、それらの構成において、格別な部材を用意する必要がないことから部品点数と組みつけ工数の削減を達成できる。
【0035】
更に又、各チャンバー8の孔径Dあるいは深さHをかえることによると、各チャンバー8の共振周波数を変えることができるものであり、このチャンバー8の共振周波数を機関の回転数と合わせることによると、オリフィス通路9を含む各チャンバー8による空気の微細化を一層効果的に高めることができる。
例えば、図1において、右方から1番目と3番目のチャンバー8の共振周波数を機関のアイドリング運転時における回転数と共振させることによって機関のアイドリング運転時における1番目と3番目のチャンバー8における空気の微細化効果を高めることができ、一方、右方から2番目と4番目のチャンバー8の共振周波数を機関の高速運転時における回転数と共振させることによって機関の高速運転時における2番目と4番目のチャンバー8における空気の微細化効果を高めることができ、もって燃料分配管1内における空気の排出性を一層向上できたものである。
【0036】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載のものによると、燃料分配管の二次側流路内に流入した空気は、各チャンバー内にその浮力によって流入し、一方、各燃料噴射弁の動作によって生起する脈動圧は各チャンバーに作用する。
従って、各チャンバー内にある空気は、チャンバーとオリフィス通路とにより微細化された気泡となり、この微細化された気泡は燃料とよく混合し、各燃料噴射弁より噴射される燃料とともに吸気管内に向けて噴射される。
而して、燃料噴射弁の燃料噴射量に影響を与えることなく燃料分配管内にある空気を排出できたものである。
又、各燃料噴射弁によって生起する脈動圧のエネルギーは各チャンバー及びオリフィス通路における空気の微細化エネルギーとして使用される為にこの脈動圧は減衰されるもので、これによると、燃料分配管の上流側の配管内への脈動伝達を低減し、騒音の効果的な低減を図ることができたものである。
【0037】
又、請求項2記載のものによると、各チャンバー内に流入した空気は円錐面に沿って移動して円錐頂部に開口するオリフィス通路に集合し易く、且つ脈動圧もまたオリフィス通路に作用し易いもので、空気の微細化を効果的に行なえるものである。
【0038】
又、請求項3記載のものによると、前記請求項2の効果に加え、特に燃料噴射弁を斜め下方に配置した燃料供給装置において効果的に空気の微細化を行なうことができたものである。
【0039】
又、請求項4記載のものによると、オリフィス通路の直線部において空気に大きな剪断力を加えることができるもので、空気を微細化する上で効果的である。
【0040】
更に又、請求項5記載のものによると、各チャンバーの共振周波数を機関の回転数と合わせることができるもので、これにより空気の微細化を一層向上できたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関における燃料供給装置に用いられる燃料分配管の一実施例を示す要部縦断面図。
【図2】図1のA−A線における要部縦断面図。
【図3】図1に示された燃料分配管を内燃機関に装着した状態を示す系統図。
【図4】燃料分配管の他の実施例を示す要部縦断面図。
【図5】図4に示された燃料分配管を吸気管に装着した状態を示す要部縦断面図。
【図6】図2に示されたオリフィス通路の簡略横断面図。
【図7】オリフィス通路の他の例を示す簡略横断面図。
【図8】オリフィス通路の他の例を示す簡略横断面図。
【図9】オリフィス通路の更に他の例を示す簡略横断面図。
【符号の説明】
1 燃料分配管
2 一次側流路
4 二次側流路
5 接続流路
7 燃料噴射弁取付け孔
8 チャンバー
8A 円錐面
8B 円錐頂部
8C 傾斜面
9 オリフィス通路
J 燃料噴射弁

Claims (5)

  1. 燃料タンク内の燃料を、燃料ポンプ、プレッシャーレギュレター、メインフィルターを介して燃料分配管に取着された燃料噴射弁に供給し、燃料噴射弁より吸気管内に向けて燃料を噴射する内燃機関における燃料供給装置において、
    燃料分配管1は、一次側流路2と、二次側流路4と、一次側流路2と二次側流路4とを接続する接続流路5と、を備えるとともに燃料ポンプ19によって昇圧された燃料を、一次側流路2、接続流路5を介して二次側流路4に供給し、
    一方、二次側流路4内には、複数の燃料噴射弁Jを取着する複数の燃料噴射弁取付け孔7と、各燃料噴射弁取付け孔7の長手軸心線X−Xと略同一軸心線にある複数のチャンバー8と、を対向して開口し、
    前記各チャンバーには、一次側流路2に向かって開口するそれぞれのオリフィス通路9を穿設したことを特徴とする内燃機関における燃料供給装置。
  2. 前記複数のチャンバー8の上部には、上方に向かう円錐面8Aが形成され、その円錐頂部8Bに一次側流路2に開口するオリフィス通路9を穿設してなる請求項1記載の内燃機関における燃料供給装置。
  3. 前記複数のチャンバー8の上部には、上方に向かう傾斜面8Cが形成され、その傾斜面8Cの上部に一次側流路2に開口するオリフィス通路9を穿設してなる請求項1記載の内燃機関における燃料供給装置。
  4. 前記複数のオリフィス通路9の横断面形状を、互いに対向する直線部9A,9Aをもって構成したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関における燃料供給装置。
  5. 前記複数のチャンバー8の孔径D又は深さHをかえて形成することにより、前記複数のチャンバー8の共振周波数を変えたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関における燃料供給装置。
JP02227495A 1995-01-17 1995-01-17 内燃機関における燃料供給装置 Expired - Fee Related JP3622035B2 (ja)

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