JP3621480B2 - 鉄骨柱の耐火被覆構造 - Google Patents

鉄骨柱の耐火被覆構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の鉄骨柱の表面を耐火ボードで被覆する、鉄骨柱の耐火被覆構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄骨柱の表面を耐火ボードで被覆する構造としては、例えば、特開昭63−210331号公報(以下、第1の従来技術という)、または特開平1−230839号公報(以下、第2の従来技術という)に記載される技術が知られている。
【0003】
上記第1の従来技術においては、ロックウール板にV字型の切り欠き溝を形成し、この溝に沿って内側に折り込むことにより、断面口型のコラムを形成し、これで柱の外周を覆うものである。そして、ビスを用いて、ロックウール板を柱の周囲に張り付けたランナーや捨板に固定することにより、柱を覆って、耐火被覆構造を構築している。
【0004】
また、上記第2の従来技術においては、ブラケットとなる柱プレートを柱の表面に取り付ける一方、耐火ボード裏面に調整金物を取り付け、この調整金物を柱プレートに係合させることにより、柱の外周面に耐火ボードを取り付けている。この従来技術によっては、調整金物により、耐火ボードの位置決めを行うことができ、柱の状態に関らず、これを補正して、建て入れ精度に優れた耐火被覆構造を構築することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1の従来技術では、ロックウール板を柱に対してランナーや捨板を介してビスを用いて取り付けるため、鉄骨構造体の施工精度がそのまま柱の被覆部材に反映されてしまい、鉄骨構造体の施工精度が悪くまたは変形等がある場合、ロックウール板が外面をなす柱の建て入れ精度も悪くなってしまうという問題点があった。
【0006】
また、第2の従来技術では、上記したように、調整金物を用いて柱の施工精度を補正しながら耐火ボードを位置決めすることができるが、耐火ボードの取り付け構造が複雑で、かつ柱プレート及び調整金物など複数種類の部品を要し、部品点数も多く、施工工程が複雑になる。そのため、施工コスト及び部品コストが高くなるという問題点があった。
【0007】
そこで本発明は、鉄骨柱の耐火被覆構造に耐火ボードを用い、その取り付け精度を鉄骨柱の立設精度に依存させない構造として、耐火ボードの建て入れ精度を向上させるとともに、接着材を用いることにより施工が容易で、部品点数も少ない、施工コスト及び部品コストに優れた耐火被覆構造を提案する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建物の鉄骨柱を耐火ボードで被覆した耐火被覆構造において、床面に形成された耐火ボードの外周面の基準となる基準線に基づいて耐火ボードを建物の壁面又は床面に位置決めする位置決め部材が前記壁面又は床面に固定され、前記耐火ボードは前記鉄骨柱との間に所定の間隔を保って前記位置決め部材に位置決めされ、前記鉄骨柱の表面と前記耐火ボードの間の空間に接着剤が充填されることによって前記鉄骨柱と前記耐火ボードとが接着固定されている鉄骨柱の耐火被覆構造を提案して、上記課題を解決している。
【0009】
また、少なくとも鉄骨柱の一面が壁面に接近している場合は、該鉄骨柱の壁面に面する表面以外の面に前記耐火ボードが被覆され、位置決め部材が前記壁面の二ヶ所に固定され、前記各位置決め部材に前記耐火ボードの端縁部が支持される耐火被覆構造とすることができる。
【0010】
さらに、前記鉄骨柱が前記壁面から離れている場合は、該鉄骨柱の外周面に前記耐火ボードが被覆され、前記位置決め部材が前記鉄骨柱の少なくとも二つの外周位置に近接させてそれぞれ床面に固定され、前記各位置決め部材に前記耐火ボードの下端部が支持される耐火被覆構造とすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例を図1乃至図7に基づいて説明する。本実施例は、鉄骨柱の少なくとも一面が外壁に接している場合の耐火被覆構造を示す。図1は第1実施例の、鉄骨柱の一面が壁面に接近した耐火被覆構造の分解斜視図であり、図2は同耐火被覆構造の断面図である。また、図3は本実施例に使用する耐火ボードの側面図であり、図4は同壁面位置決め部材の部分斜視図、図5は同床面位置決め部材の斜視図である。さらに、図6はコラムジョイナーの説明図、図7は鉄骨柱の二面が壁面に接近した耐火被覆構造の断面図である。
【0012】
図1に示すように、この耐火被覆構造は、ALC板やPC板である外壁51の壁面51aに近接している鉄骨柱52の周囲に折り曲げられ、コ字型コラムに形成された耐火ボード2を取り付ける構造を示す。
【0013】
図3に示すように、厚さ約20mmの強化石膏ボードである耐火ボード2の表面には、二本のV字型の切り溝2aが形成されており、その間のパネル部2bを切り溝2a側に折り曲げてコ字型のコラムを構成するものである。耐火ボード2は、その表面に紙製シート2cを有しており、折り曲げる際には、切り溝2aと反対側の紙製シート2cをヒンジとして使用するので、それぞれのパネル部2bが分離することはない。
【0014】
図4に示すように、壁面位置決め部材3は断面L字状の鋼製ランナーであって、一方の辺3aを外壁51の壁面51aに取り付け、他方の辺3bによって耐火ボード2の位置決めを行うものである。それぞれの辺3a、3bは40mm程度の幅を有する。
【0015】
図5に示すように、床面位置決め部材4はL字金具であって、やはり一方の辺4aを床面53に取り付け、他方の辺4bによって耐火ボード2の位置決めを行うものである。辺4aには、ビス留め用の孔4cが穿孔されている。
【0016】
次に、図1及び図2を用いて、本実施例の耐火被覆構造の施工方法を説明する。図1に示すように、鉄骨柱52の周囲の床面53に耐火ボード2を取り付けようとする、耐火ボード2の外周面の位置を墨出しし、これを基準線8とする。そして、この基準線8に基づき、壁面位置決め部材3の辺3aを壁面51aに当てるようにして、二本の壁面位置決め部材3をスクリュービス6を用いて外壁51に固定する。この際、柱の左右どちらかの外壁51に下げ振りを、床面53に打った基準線8に合わせてから壁面51aに縦墨を打つ。そして、他方の取り付け基準線として、先の縦墨の基準線を平行移動し、これら二本の基準線に沿って壁面位置決め部材3を取り付ける。
【0017】
なお、壁面位置決め部材3は、耐火ボード2の内面を支持するために、その辺3bが基準線8から耐火ボード2の厚さ分だけ鉄骨柱52側に下がった位置に配置される。また、このとき、壁面位置決め部材3は、その辺3bと鉄骨柱52との間が、所定の間隔、例えば5mm前後の間隔を保つように配置される。また、この壁面位置決め部材3を留め付けるスクリュービス6は、450mm程度の間隔で打ち付けていく。
【0018】
次に、基準線8により、床面位置決め部材4の辺4aを床面53に当てて、スクリュービス7を用いて取り付ける。図2に示すように、床面位置決め部材4は耐火ボード2の内側を支持するので、やはり、同辺4bも基準線8から耐火ボード2の厚さ分だけ鉄骨柱52側に下がった位置に配置される。なお、耐火ボード2と鉄骨柱52との間の間隔が5mm以下の場合は、この床面位置決め部材4を使用しなくてもよい。
【0019】
以上、位置決め部材である、壁面位置決め部材3及び床面位置決め部材4の配置が完了すると、次に耐火ボード2の取り付け作業を行う。この耐火ボード2は、先に図3に示したようにV字型の切り溝2aを形成しており、各ボード部2bを折り曲げることによってコ字型コラムが形成される。耐火ボード2の裏面には展開した状態で、接着剤9を塗布する。なお、通常、接着剤9は一面に2mm程度の厚さで塗布するが、耐火ボード2と鉄骨柱52との空間Sが大きいとき、例えば5mm以上空くときは、半球状(団子状)に点付けする。
【0020】
耐火ボード2に塗布する接着剤9は、適度な粘度を有する乾燥硬化型無機質系接着剤が用いられる。これら接着剤は、結合材として合成樹脂エマルジョン接着剤である炭酸カルシウム等、混和材として増粘材、防錆材、防カビ材を原料としている。この接着剤は、流動性が低く、盛り上げ塗布することができる。その後、耐火ボード2をコ字型コラムに折り曲げ、壁面位置決め部材3及び床面位置決め部材4をガイドとして鉄骨柱53の外周を覆い、さらにコラムには下げ振りを取り付け、垂直方向の建て入れをみて、コラムが垂直になるように調整する。そして、耐火ボード2と鉄骨柱52との間の空間Sが接着剤9で充填されるので、これが硬化することによって耐火ボード2が鉄骨柱52に接着材9を介して固定される。
【0021】
耐火ボード2は、その内面が壁面位置決め部材3の辺3b及び床面位置決め部材4の辺4bにより支持されて位置決めされる。この際、耐火ボード2は床面及び壁面の基準線にその外周を合わせるように配置する。そして、スクリュービス10を用いて、ピッチ約300mmで耐火ボード2端部を壁面位置決め部材3に固定する。また、耐火ボード2と床面位置決め部材4も図示しないスクリュービスを用いて固定することもできる。
【0022】
その後、コ字型に折り曲げた耐火ボード2の角部をコラムジョイナー11で覆い、角部の補強を行っている。図6に示すように、このコラムジョイナー11は長尺のスチールアングル材11aの上に、紙製シート11bを貼ることによって構成されている。このコラムジョイナー11は、紙部分に澱粉系接着剤を塗布して角部に貼りつけ、さらに、ステープル13を用いてスチールアングル材11aの上から耐火ボード2に固定される。そして、最後に、耐火ボード2と壁面位置決め部材3との隙間を乾燥硬化型無機質充填剤15を用いて充填し、整形する。
【0023】
図7に鉄骨柱の二面が建物の外壁に近接している場合の、耐火ボードの施工方法を説明する。同図に示すように、鉄骨柱55は外壁54の角部に配置されており、耐火ボード12は鉄骨柱55の二面を被覆する。この耐火ボード12は、V字型の切り溝を一本形成し、これを折り曲げてL字型コラムが形成される。そして、スクリュービス10によって壁面54aに取り付けた壁面位置決め部材3をガイドとし、耐火ボード12を位置決めする。
【0024】
このとき、やはり耐火ボード12の内側には、上記した接着剤9を盛り上げて塗布し、接着剤9が耐火ボード12と鉄骨柱55との間の空間Sを充填して、これが硬化することにより耐火ボード12を鉄骨柱55に固定する。耐火ボード12の建て入れ調整は、接着剤9の硬化前に行う。なお、図7の施工方法では、先に説明した床面位置決め部材4を用いていないが、鉄骨柱と耐火ボードとの間隔が5mm以上空く場合は、同床面位置決め部材4を用いることができるのは勿論である。
【0025】
以上の工程をもって、鉄骨柱の耐火被覆構造の施工作業を完了するが、この状態にあっては、これら耐火ボード2、12は、鉄骨柱52、55ではなく、これから独立させて位置決めするので、鉄骨構造体に歪みがあっても、その影響を受けることはなく、建て入れ精度を向上させることができる。また、上記したように、耐火ボード2、12の取り付け金具としてL型アングル材やスクリュービスを用い、特殊な部材を必要とせず、また、施工作業も複雑ではないため、部品コスト及び施工コストに優れた耐火被覆構造とすることができる。
【0026】
さらに、本実施例においては、耐火ボード2、12として表面に紙性シートが貼られている石膏ボードを用いたので、ロックウール板を用いる場合に比べて、切り溝で分けられる各ボード部がばらばらになることはなく、作業効率に優れた耐火被覆構造とすることができる。
【0027】
次に、本件発明の第2実施例を、図8乃至図11を用いて以下に説明する。本実施例は、鉄骨柱が外壁から離れて配置されている独立柱である場合の耐火被覆構造である。図8は本実施例の壁面から離れた鉄骨柱の耐火被覆構造の分解斜視図であり、図9は同耐火被覆構造の断面図である。また、図10は同床面位置決め部材の説明図、図11は耐火ボードの連結部及びコラムジョイナーの取り付け状態の説明図である。
【0028】
図8に示すように、この耐火被覆構造は、独立柱である鉄骨柱52をコ字型コラムである第1の耐火ボード22と平型コラムである第2の耐火ボード32を用いて囲むものである。この耐火ボード22、32の位置決めには床面位置決め部材14が用いられる。
【0029】
図10(a) に示すように、床面位置決め部材14は、床面56側に固定されるL字型辺14aとこのL字型辺14aに対して垂直に立上り、また互いに直交する二枚の辺14b、14bから構成される。また、L字型辺14aには、スクリュービスを差し込む孔14cが二つ穿孔されている。
【0030】
第1の耐火ボードは、第1実施例と同様、厚さ約20mmの強化石膏ボードをコ字型に折り曲げたものであり、また、第2の耐火ボード32は同様の強化石膏ボードを長尺の平板に切断したものである。
【0031】
次に、図8乃至図11を用いて、本実施例の耐火被覆構造の施工方法を説明する。図8に示すように、外壁58から離れて立設された鉄骨柱57の周囲に基準線8を墨出しし、この基準線8に基づき、床面位置決め部材14を配置する。床面位置決め部材4は、辺14bが基準線8から耐火ボード22、32の厚さ分だけ鉄骨柱57側に下がった位置であって、且つ、辺14bと鉄骨柱57との間が、所定の間隔、例えば5mm前後の間隔を保つように配置する。そして、スクリュービス17を孔14cに差し込み、床面位置決め部材14を固定する。図9に示すように、床面位置決め部材14は、鉄骨柱57の対角部に一組が配置されるが、四つの角部に配置してもよいことは勿論である。
【0032】
以上、床面位置決め部材14の固定が完了すると、次に耐火ボード22、32の取り付け作業を行う。まず、第1実施例と同様の手順で、第1の耐火ボード22を折り曲げ、コ字型コラムを構成する。また、平板コラムである第2の耐火ボード32は、建て入れ調整のために、1/5から1/3程度の長さに上部を切断し、下板32A、上板32Bの二つに分けておく。そのうえで、それぞれの耐火ボード22、32の裏面に、接着剤9を塗布する。接着剤9は、第1実施例と同種のものを用い、耐火ボード2と鉄骨柱57間の隙間Sが小さいときは全面に所定の厚さで塗布し、また、隙間Sが大きい場合は団子状に盛り上げて点付けする。
【0033】
そして、図11に示すように、第1の耐火ボード22を折り曲げながら床面位置決め部材14をガイドとして鉄骨柱57に巻き付け、その三面を覆う。図10(b) に図示するように、第1の耐火ボード22の下端を床面位置決め部材14の辺14b、14bにスクリュービス19を用いて止めつける。
【0034】
次に、露出した一面に蓋をするように、第2の耐火ボード32の下部32Aを第1の耐火ボード22に取り付ける。図11に示すように、第2の耐火ボード32の端部は段差部32aを設けており、この段差32aに第1の耐火ボード22の端部をはめ込んで接合させる。
【0035】
これら耐火ボード22、32は、その建て入れの際、第1の耐火ボード22の一部に下げ振りを取り付けて垂直調整し、さらに第2の耐火ボード32の下板32A上方の、鉄骨柱57が露出した部分から中を覗きこんで、接着剤9の鉄骨柱57への接触状態を調整する。
【0036】
すなわち、図9に示すように、X−X方向については、第1の耐火ボード22の外面A、A’を押して、内面に塗布された接着剤の、鉄骨柱57への接触具合をみながら、垂直の建て入れ調整を行う。このとき、鉄骨柱57と各耐火ボード22、32との間に大きな隙間が生じた場合、石膏ボード片などをパッキング材として上方から挟み込んで固定する。また、Y−Y方向についても、耐火ボード22、32の外面B,Cを押しながら建て入れを調整し、大きな隙間が生じた場合は、面Cの内側にやはり石膏ボード片などのパッキング材をつめて固定する。
【0037】
以上のように、建て入れ調整が完了すると、第2の耐火ボード32の上板32Bの内面に接着剤を塗布して、これを第1の耐火ボード22に固定し、耐火ボード22、32による鉄骨柱57の被覆を完了する。このとき、第2の耐火ボード32の下板32Aと上板32Bとの合わせ目には、図示しない厚さ1mm程度のスチール板を当てて、ステープルを用いて固定する。そして、第2の耐火ボード32の両端部にスクリュービス18をピッチ300mm程度で打ちつけて、第2の耐火ボード32を第1の耐火ボード22に固定する。
【0038】
最後に、図11に示すように、耐火ボード22、32の角部にコラムジョイナー11を取り付けてこの部分を補強する。また、耐火ボード22、32の端部と、床面または天井との間に隙間が生じる場合は、耐火ボード22、32と鉄骨柱57間の接着剤が硬化したのち、パッキング材を挟み込んで固定する。
【0039】
以上説明したように、本実施例によっては、耐火被覆を行う鉄骨柱が壁面から離れて配置される独立柱であっても、簡単に且つ精度よく耐火ボードを建て込むことができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の耐火被覆構造によっては、床面に形成された耐火ボードの外周面の基準となる基準線に基づいて壁面又は床面に固定された位置決め部材に耐火ボードを支持することで、耐火ボードと鉄骨柱との間に隙間を空け、この間を適度な粘度を有する接着剤で充填して両者を固定する。そのため、耐火ボードは、鉄骨柱の施工精度や製造時の変形の影響を受けることなく、接着剤が硬化する前に、耐火ボードをバランス良く、且つ垂直な状態となるように建て入れ調整を行うことができ、内装仕上げの下地として良好な状態を得ることができる。
【0041】
また、耐火ボードの取り付けるための部品として特殊なものを必要とせず、さらに部品点数が少なくて済むために部品コストを低減することができる。
【0042】
また、耐火ボードの取り付け構造が単純で施工に関して特殊な技術を必要としないためにに、専門工が不要となり、また、施工時間も短縮することができる。そのため、施工コストを大幅に低減することができる。
【0043】
さらに、常時は、位置決め部材と接着剤で耐火ボードを鉄骨柱に対して保持するが、火災時において、たとえ、床面や壁面に対する耐火ボードの固定部分が焼け落ちても、広い面積で耐火ボードを固定する接着剤がこれを鉄骨柱に固定してこれを保護するので、耐久性に優れた耐火被覆構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の、鉄骨柱の一面が壁面に接近した耐火被覆構造の分解斜視図である。
【図2】第1実施例の耐火被覆構造の断面図である。
【図3】耐火ボードの側面図である。
【図4】壁面位置決め部材の部分斜視図である。
【図5】床面位置決め部材の斜視図である。
【図6】コラムジョイナーの部分斜視図である。
【図7】鉄骨柱の二面が壁面に接近した耐火被覆構造の断面図である。
【図8】第2実施例の、壁面から離れた鉄骨柱の耐火被覆構造の分解斜視図である。
【図9】第2実施例の耐火被覆構造の断面図である。
【図10】床面位置決め部材の説明図である。
【図11】耐火ボードの接合部及びコラムジョイナーの取り付け状態の説明図である。
【符号の説明】
2、12、22、32…耐火ボード、
3…壁面位置決め部材、
4、14…床面位置決め部材、
9…接着剤
51、54、58…外壁、
52、55、57…鉄骨柱、
53、56…床面、
S…鉄骨柱と耐火ボード間の隙間

Claims (3)

  1. 建物の鉄骨柱を耐火ボードで被覆した耐火被覆構造において、床面に形成された耐火ボードの外周面の基準となる基準線に基づいて耐火ボードを建物の壁面又は床面に位置決めする位置決め部材が前記壁面又は床面に固定され、前記耐火ボードは前記鉄骨柱との間に所定の間隔を保って前記位置決め部材に位置決めされ、前記鉄骨柱の表面と前記耐火ボードの間の空間に接着剤が充填されることによって前記鉄骨柱と前記耐火ボードとが接着固定されていることを特徴とする鉄骨柱の耐火被覆構造。
  2. 前記鉄骨柱が前記壁面に接近して立設され、該鉄骨柱の壁面に面する表面以外の面に前記耐火ボードが被覆され、位置決め部材が前記壁面の二カ所に固定され、前記各位置決め部材に前記耐火ボードの端縁部が支持される請求項1記載の鉄骨柱の耐火被覆構造。
  3. 前記鉄骨柱が前記壁面から離れて立設され。該鉄骨柱の外周面に前記耐火ボードが被覆され、前記位置決め部材が前記鉄骨柱の少なくとも二つの外周位置に近接させてそれぞれ床面に固定され、前記各位置決め部材に前記耐火ボードの下端部が支持されている請求項1記載の鉄骨柱の耐火被覆構造。
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