JP3621479B2 - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示器による表示像を自動車運転席の前方に設備した透光性反射板(コンバイナ)に投影表示する据置き型のヘッドアップディスプレイ装置であって、特に上記透光性反射板の歪みを防止することができると共に、その透光性反射板の傾斜角度を運転者の目視位置に対応させて視認しやすい角度に任意に調整することができる。コンバイナ角度調整機構を具備せしめたヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車室内のインストルメントパネル上に据付けて使用する従来のヘッドアップディスプレイ装置としての概略構造として、例えば図17で示されるように、表示器1を内装したハウジング2に対して反射率を高めた透明又は半透明の例えばアクリル樹脂製の透明反射板3(以下これをコンバイナと称す)を支軸7を介して起伏可能に軸支させている。このコンバイナ3を起伏可能構造とする理由は、表示器1による表示像を必要としないときは、コンバイナ3を伏倒させておいて、そのコンバイナ3がフロントガラス内面の清拭時の障害物とならないようにするため、またはコンバイナ3及び表示器1表面への塵埃の付着防止のためである。
【0003】
そして表示器1の表示像を目視したときは、表示器1による表示像をコンバイナ3に反射させ、このコンバイナによる反射像で、前記の表示像を目視確認することができる。そしてこのコンバイナ3は、スプリング4の復元力により、常に起立する方向へ付勢させると共にコンバイナ3の辺縁に係止されるフック5の係止力によって、そのコンバイナ3の閉塞を維持させておき、該ヘッドアップディスプレイ装置を使用するときは、フック5に連結されている操作ノブ6を押圧すれば、フック5とコンバイナ3との係止力が外れ、これによってコンバイナ5はスプリングの復元力で所定の傾斜位置まで起立されるコンバイナ開閉構造である。
【0004】
このようにスプリングの復元力を用いてコンバイナをワンタッチで開放させることができる開閉構造にあっては、操作ノブ6のワンタッチ操作でコンバイナ3を起立させることができるという利点がある反面、スプリング4の弾性復元力により常時開放しようとしているコンバイナ3を、そのコンバイナ3の辺縁とフック5との係止力によって、そのコンバイナ3を閉塞維持していることから閉塞時におけるコンバイナ3にあってはスプリング4による応力が作用し、その応力と、例えば太陽光又は車室内の高温を受けることによってさらに応力の促進を受け、コンバイナ3に歪みが生じてコンバイナ3の平面精度が低下し、これにより表示像に歪みが生じるといった欠点があった。
【0005】
また、ドライバーの身長、運転姿勢等の変動によるアイポイントのずれに対応して、コンバイナ3の傾き角度を調整することができるようにした従来のヘッドアップディスプレイ装置として実開昭61−12834号公報に示されるものがある。これは、図18で示されるように、インストルメントパネル8上面に設備される表示器9の上方にヒンジ10を介してコンバイナ3を回動自在に軸支せしめ、該コンバイナ3による反射像により、前記表示器9による表示像を確認すると共に、前記コンバイナ3及びコンバイナ3の前方に位置されているフロントガラス11を透して車外の光量の一部を視認するものが知られている。
【0006】
またその他の従来例として図19に示される構造のものが知られている。これは実開昭62−181436号公報で示されるものである。このヘッドアップディスプレイ装置は、コンバイナ3を取り付けたホルダ12を固定プレート13に対して起伏可能に軸支し、該コンバイナ3に起伏状態を制御する駆動手段を設けている。さらに詳しくは、コンバイナ3の起伏制御手段は、モータ14及び減速歯車機構15を噛合設置した固定プレート13と、コンバイナ3を取り付けたホルダ12を装着した可動プレート16を有し、前記固定プレート13と可動プレート16とを蝶番17で連結すると共に、上記減速歯車機構15の最終段歯車18と可動プレート16に固定されている扇形ギヤ19とを噛合させて、上記ヘッドアップディスプレイ装置の組み立てをなしているものである。従ってモータ14の駆動力が減速歯車機構15を介して扇形ギヤ19に伝達され、その結果モータ14を正逆転せしめることにより、コンバイナ3が起伏動作され角度調整及び倒伏可能となるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが前記図18で示される構造のヘッドアップディスプレイ装置にあっては、コンバイナ3を起立させるための操作をワンタッチで行なうことができず、例えば自動車の運転走行中にコンバイナ3を運転者のアイポイントに合せて適当な傾斜位置に起立位置せしめるに操作性が悪いものがあった。また図19で示される従来例にあってはモータ13及び複数のギヤ群からなる減速歯車機構15を具備せしめていることから、ヘッドアップディスプレイ装置全体が大型化されてしまうと共に、コストが高くなるものであった。
【0008】
さらに従来のヘッドアップディスプレイ装置にあっては、運転者のアイポイント位置に応じて傾き位置を調整したコンバイナの調整傾き位置の記憶手段がないために、そのコンバイナを倒伏した後、再度所望の傾き位置としたとき、その都度コンバイナの角度調整を行なわなければならないものであった。
【0009】
本発明はかかる従来のことに着目してなされたもので、ヘッドアップディスプレイ装置におけるコンバイナの倒伏維持時において、そのコンバイナがスプリングによる応力及び熱影響により歪まされることがないコンバイナ係止機構を具備せしめて、コンバイナの平面精度を、長期に亙って高精度で維持できるプッシュアップ方式(ワンタッチ式)のコンバイナ倒伏維持構造の提供を第1の目的としている。
【0010】
次にコンバイナは、その起立時の傾き角度を自由に調整することができる構造に加えて、傾き角度調整を済ませた後のコンバイナを倒伏させ、再度そのコンバイナを起立させたとき、前記調整された傾き角度に再現させることができる傾き位置記憶機構を具備せしめてコンバイナの傾き角度を再度調整するまでは、コンバイナの起状操作を繰返し行なっても、前に調整された調整角度に再現させることができるコンバイナの起立角度調整構造の提供を第2の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために請求項1及び請求項2では、ハウジングに対して起伏可能に軸支されているコンバイナを、ばねの復元力を利用して起立する方向へ付勢しているプッシュオープナー式のヘッドアップディスプレイ装置において、前記コンバイナの軸支部に、コンバイナの反射表示面に対して直交方向へ延びる起立リブを形成し、上記アッパハウジングには、前記起立リブに係止されて、コンバイナの起立動作を阻止するためのロックレバーを軸支せしめてなるコンバイナ係止機構を具備せしめたヘッドアップディスプレイ装置及び該請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置に加えロックレバーには、該ロックレバーを起立リブに係止させ、コンバイナの倒伏状態を位置せしめるためのばねを当接し、さらにハウジングには操作ノブを保持させると共に、この操作ノブを前記ロックレバーと係合させて、該操作ノブを押動操作したとき前記ロックレバーが、ばねの弾圧力に抗して、起立リブから外れるコンバイナ係止機構を具備せしめているヘッドアップディスプレイ装置であることを特徴としている。
【0012】
また上記第2の目的を達成するために請求項3及び請求項4では、ハウジングに対して起伏可能に軸支されているコンバイナを、ばねの復元力を利用して起立する方向へ付勢しているプッシュオープナー式のヘッドアップディスプレイ装置において、前記コンバイナには、ストッパ片を設け、ハウジングには、前記ストッパ片の移動軌跡線上で変位可能であるスリーブを設けて、該スリーブの位置調整によってコンバイナの起立時の傾きが任意に設定できるコンバイナ傾き位置記憶機構を具備しているヘッドアップディスプレイ装置及び該請求項3記載のヘッドアップディスプレイ装置に加えストッパは、ハウジングに取り付けられているクラッチブラケットに穿設されている長孔内を遊嵌状態で貫通されると共に、そのクラッチブラケットの側面で摩擦接触される摩擦板を介して摩擦的に保持されている中空スリーブ内で貫通支持されており、さらに前記ストッパは、ハウジングにより押動可能に支持されているアジャスタノブに連結されていて、該アジャスタノブの押動操作力で中空スリーブの軸方向へ変位して、コンバイナと結合し、該コンバイナの傾き動作と連動してストッパが、前記摩擦力に抗して長孔内で変位が位置決めされるコンバイナ傾き位置記憶機構を具備しているヘッドアップディスプレイ装置であることを特徴としている。
【0013】
さらに上記第1の目的及び第2の目的を達成するために請求項5では請求項2記載のコンバイナ係止機構と、請求項4記載のコンバイナ傾き位置記憶機構を備えたヘッドアップディスプレイ装置であることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を図面に示す実施の形態に基いて詳細に説明する。
【0015】
先ずは、本実施形態であるコンバイナ係止機構とその作用について図1乃至図11を基にして説明する。
【0016】
図1乃至図4において、21は装置のロアハウジング、22はそのロアハウジング21の開口部に被着合体されるアッパハウジングであって、このアッパハウジング22の上面には、開口23が形成されており、該開口23の外側から該開口23を塞ぐようにして位置される樹脂製のコンバイナ24が、アッパハウジング22に取付けられている支軸25を介して起伏可能に軸支されている。26はロアハウジング21の内部に取付けられている表示器であって、この表示器26によって表示される表示像は、前記の開口23を透して図2の鎖線で示すように傾めに起立されたコンバイナ24によって運転者のアイポイント方向へ反射され、表示器による表示像が、コンバイナ24による反射像となって運転者に目視されるものである。
【0017】
そこで上記コンバイナ24は、使用しないときは、アッパハウジング22に設けられている開口23を塞ぐように、後記するコンバイナ係止機構によって維持されている。
【0018】
コンバイナ24の軸支機構は、該コンバイナ24の左右両側端が支軸25を介してアッパハウジング22に軸支されているが、該コンバイナ24の軸支部の左右両側端縁からは、コンバイナ24の平面(反射面)と直交する方向へそれぞれの起立リブ27A,27Bが一体形成されている。
【0019】
そして一方の起立リブ27Aには、アッパハウジング22の裏側に、取付ねじ28によって取付けられているダンパー29にギヤ結合される扇形ギヤ30が設けられており、また他方の起立リブ27Bには、アッパハウジング22の裏側に設けられている支軸31によって軸支されているロックレバー32と係止し得る構造となっている。さらにこのコンバイナ24は、図5,図6で示すように、支軸25の外周に巻回支持されているコイルばね33の復元力を受けて常に起立する方向へ付勢されているが、前記起立リブ27Bが、図4で示されているようにロックレバー32と係止されることで、前記コンバイナ24の起立動作が阻止されている。
【0020】
34はアッパハウジングの裏側に取付けられている支軸35に軸されているL型のロックレバ作動杆であってこのロックレバ作動杆34の一端は、図7,図8で示すようにロックレバ32に形成されている溝36内に係合されており、またそのロックレバ作動杆34の他端は、アッパハウジング22の正面中央部に貫通保持されている操作ノブ37に当接されている。
【0021】
上記ロックレバー32には、前記起立リブ27Bと係止される爪38と、アッパハウジングの裏側に取付けられているクラッチブラケット39の突起40と係合されてロックレバー32の回動位置を規制するストッパー41とが設けられている。また前記のクラッチブラケット39の側面とロックレバ作動杆34の一端部側面との間には、そのロックレバ作動杆一端に係合されるロックレバー32の爪38を起立リブ27Bと係止する方向へ付勢するための帯形状の板ばね42が位置されている(この板ばね42の構造については後で説明する)。
【0022】
従ってこの板ばね42の弾圧力で起立リブ27Bとロックレバー32の爪38とに係止力が働き、これによってコイルばね33の復元力によるコンバイナ24の起立動作が防止されている。
【0023】
そして前記操作ノブ37を押動(プッシュ)すればロックレバ作動杆34は、図4において支軸35を支点として板ばね42の弾圧力に抗して時計方向に回動し、このロックレバ作動杆34の動作に連動して、支軸31に軸支されているロックレバー32は、図4において反時計方向に回動するため、爪38と起立リブ27Bとの係止が解け、これにより、コンバイナ24は、コイルばね33の復元力で図2の鎖線で示すように起立動作される。このコンバイナ24の起立動作時に他方の起立リブ27Aに設けられている扇形ギヤ30を介してダンパー29に係合されているため、コンバイナ24の起立動作はゆっくりとなされ起動衝撃を生じることはない。
【0024】
以上はコンバイナ係止機構の構造と作用説明であったが、次にコンバイナ傾き位置記憶機構(クラッチ機構)とその作用について述べる。
【0025】
前記の一方のリブ27Bの外側面には、図12で示すように取付ねじ43によってストッパプレート44が固定されているが、このストッパプレート44には、外方へ鈎状に折り曲げられたストッパ片45が設けられており、さらにこのストッパ片45に接近して透孔46が穿設されている。
【0026】
前記アッパハウジング22に固定されている黄銅材等からクラッチブラケット39には、前記ストッパ片45が係止し得るストッパピン47を貫通保持させるため、円弧状の長孔48を穿設している。先ずこの長孔48内には、中空でありかつ鍔50付きのスリーブ49を貫通保持させるが、このスリーブ49を貫通保持させるに当り、このスリーブ49の鍔50と、クラッチブラケット39との間に、クラッチブラケット39の片側面に摩擦接触されるステンレス材等からなる摩擦板51と、この摩擦板51をクラッチプレート側面に押圧せしめるための板ばね52を介在せしめ、さらに前記長孔48を貫通した貫通端側には、クラッチブラケット39の他側面に摩擦接触されるステンレス材等からなる摩擦板53、ワッシャ54,55及び前記摩擦板53をクラッチブラケット39の他側面に押圧するための歯付ばね座56をスリーブ49に結合させている。従ってスリーブ49は、クラッチブラケット39に対して摩擦板51,53により摩擦保持されていて長孔48の長手方向に対して変位可能に適宜の摩擦力で係合支持されているものである。
【0027】
そのスリーブ49内には、前記のストッパピン47を貫通状態で嵌合保持させている。該ストッパピン47のアッパハウジング外側壁方向端部には円周溝57が形成されており、その他端はフランジ状のストッパ部58に形成されている。
【0028】
図11,図14において59は、一端部が、取付ねじ60によってクラッチブラケット39に取付けられる板ばね製のリセットプレートであって、このリセットプレート59の他端部(自由端側)には、前記ストッパピン47に設けられている円周溝57内に係合される口径である長孔61が形成されている。
【0029】
そして図14に示すように、クラッチブラケット39に取付ねじ60を介して取付けられたリセットプレート59の長孔61の口縁を、筒状のスリーブ49内に挿通保持されるストッパピン47の円周溝内に遊嵌合させることにより、上記ストッパピン47はそのリセットプレート59の弾性復元力により矢方向aに常時付勢されている。
【0030】
さらに前記のリセットプレート59には、前記の帯形状の板ばね42と、後述するアジャスタノブ62を操作したときに、リセットプレート59の長孔部へつながる脚部を撓ませ、また該アジャスタノブ62を復元せしめるための弾性片63が一体に形成されている。
【0031】
前記アジャスタノブ62は、アッパハウジング22の周縁部に穿設されている透孔64を貫通し、前記アッパハウジング22の裏側に設けられている軸支部65により矢方向b及びc方向へ回動可能に軸支されており、このアジャスタノブ62のアッパハウジング22内先端には前記の弾性片63が弾圧的に当接されていて、その弾性片63の弾圧力でアジャスタノブ62は常時矢方向cへ付勢されている。
【0032】
以上はコンバイナ傾き位置記憶機構の構造説明であるのが、次にその作用について述べる。前記操作ノブ37を押動すれば、ロックレバ作動杆34の変位によりロックレバー32が連動し、その結果コンバイナ24の起立リブ27Bと爪38との係止力が解け、そのため倒伏されていたコンバイナ24は、コイルばね33の弾性復元力で図5の状態から図6に示す状態の起立方向へ回動する(この動作は既に説明した通りである)。
【0033】
そしてこのコンバイナ24の起立動作は、起立リブ27Bの側面に一体に取付けられているストッパプレート44のストッパ片45が、クラッチブラケット39において摩擦力で支持されているスリーブ49の外筒部に当接されるまで回動し、前記ストッパ片45とスリーブ49の外筒部との当接位置でコンバイナ24の回動は停止する。
【0034】
そこで該コンバイナ24の回動傾斜位置を、図2の鎖線Eで示される当初の位置より鎖線F(Fは最大起立位置)で示される位置までの間でコンバイナの傾斜が急となるように変動(調整)したいときは、そのコンバイナ24を人為的にE位置からF位置方向へ回動させると図6においてストッパ片45に当接されているスリーブ49は、コンバイナ24の回動力に伴なって回動するストッパ片45に押されて、クラッチブラケット39の長孔48内で摩擦板51,53の摩擦力に抗して変動し、スリーブ49の位置が変位される。
【0035】
このスリーブ49は、クラッチブラケット39に対して、摩擦板51,53を介して摩擦保持されているために、変位調整されたスリーブ位置は、そのスリーブ49が再度位置調整されるまでは、その調整位置で保たれている。
【0036】
従って、コンバイナ24を倒伏してもスリーブ49の調整位置が変動することはなく(コンバイナ24を倒伏させる場合は、スリーブ49からストッパ片45が離れていく方向)、そのコンバイナ24を再度起立させたときは、前記調整されたスリーブ位置でコンバイナの傾斜位置が規制されるので、再度スリーブ49の位置が調整されるまでは、コンバイナの起伏動作を繰返しても一定の傾斜位置で起立保持される。
【0037】
次に例えば鎖線F位置まで起立されるように位置調整がなされているコンバイナを鎖線E位置までの間で、傾斜が緩やかとなるように調整したいときは、そのコンバイナ24が鎖線Fに起立されている状態でアジャスタノブ62を図14においてb方向へ押動する。この操作により、アッパハウジングに回動自在に保持されているアジャスタノブ62の軸66が回動され、該アジャスタノブの脚部(2本)がリセットプレート59の弾性片63と当接し、押圧されることにより、リセットプレート59の長孔部61へつながる脚部がa方向とは逆方向に撓み、前記ストッパピン47がスリーブ49の軸内を移動し、ストッパピン47のストッパ部58が、コンバイナ24に取付けられているストッパプレート44の透孔46内に入り込む。
【0038】
ストッパ部58が透孔46内に入り込まれることによりストッパピン47とストッパプレート44とは、該ストッパプレート44の回動方向には係合されるため、今、アジャスタノブ62の押動状態を継続して、ストッパピン47とストッパプレート44との係合を維持しながらコンバイナ24をF位置からE位置方向へ傾きを変えると、そのストッパプレート44の移動に伴なってクラッチブラケット39に摩擦結合されているストッパピン47は長孔48内を、図6において右方向へ移動する。
【0039】
そしてコンバイナ24の傾きが、所望の位置に調整されたところでアジャスタノブ62の押動力を解けばストッパピン47とストッパプレート44との係合が外れ、ストッパピン47はその調整位置にクラッチブラケット39との摩擦力で止どめられる。その後はコンバイナ24を倒伏してもストッパプレート44とストッパピン47との係合が外れているために、コンバイナ24を完全倒伏させることができ、再度コンバイナ24を起立させれば位置調整されているスリーブ49の設定位置で、ストッパ片45が当接されて、コンバイナ24の起立傾斜位置が、例えばE位置で停止するように位置決めされる。
【0040】
従って上記のコンバイナ傾き位置記憶機構によってコンバイナ24を起立させる度に、該コンバイナの傾むき度合を調整する必要がなく、一度設定したコンバイナ傾斜角度に再現させることができる。
【0041】
図15、図16に示されるロアハウジング21の内側においては、そのロアハウジング21の背面近傍に、例えば傾斜計、高度計等のセンサ67を嵌合保持せしめるためのセンサ嵌入保持部68が設けられており、このセンサ嵌入保持部68に嵌入されたセンサ67にはプリント回路板69の回路を接続されている。
【0042】
このように各センサ67は車体のインストルメルトパネル上に固定されるロアハウジング21の背面近傍に配置することができるので、自動車のフロントガラス内面と、前記ヘッドアップディスプレイ装置のコンバイナ24との間で生じるデットスペースを上記センサ67の設置位置として有効利用することができる。尚、図1において示されている70は、表示の選択操作ノブである。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、アッパハウジング22によって起伏可能に軸支され、かつコイルばね33の弾性復元力によって常時起立方向へ付勢されているコンバイナ24に、このコンバイナの反射面に対して直交する起立リブ27A,27Bを該コンバイナの軸支部に形成し、この起立リブをアッパハウジング22に軸支されているロックレバー32に係止させることで、前記コイルばね33の復元力によるコンバイナ24の起立動作を阻止する構造となしていることからそのコンバイナ24の反対表示面にコイルばね33の弾性復元力による応力が作用されることがなく、これによって例えばコンバイナに高温が作用しても、コンバイナが変形されることがなく平面精度(反射表示精度)の高いコンバイナに長期に亘って維持できる。
【0044】
また前記コンバイナの起立傾き位置を規制するスリーブ49及びストッパピン47は、アッパハウジング22に固定されているクラッチブラケット39に対して変位可能に摩擦結合させているものであるから、そのスリーブ49及びストッパピン47の位置をクラッチブラケット39に対して変位させることによりコンバイナの起立傾き位置を運転者のアイポイント位置に対応させて自由に調整(変化)させることができる。
【0045】
さらに上記スリーブ49及びストッパピン47の位置設定は、手動によるコンバイナの傾き度合の位置調整時においてそのコンバイナ24の傾動と連動し、コンバイナ24の傾き位置が決められた時点で上記スリーブ49及びストッパピン47の位置が設定され、上記スリーブ49及びストッパピン47が再度位置設定されるまでは、初期の設定位置に保たれるので、コンバイナの起伏動作を繰返し行っても再度の位置設定を行なうまでは、初期の傾き設定位置でコンバイナ24の傾きが保たれる。従ってコンバイナを起立させる度にそのコンバイナの傾き度合を調整しなければならないという不便が解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態を示す平面図。
【図2】図1におけるA−A線断面図。
【図3】図1におけるB−B線断面図。
【図4】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態である全体構造を示したアッパハウジングアッシー裏面図。
【図5】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態である特にコンバイナ傾き位置記憶機構を示した側面図(コンバイナ倒伏時)。
【図6】図5の動作説明図(コンバイナ起立時)。
【図7】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態である特にコンバイナ係止機構を示したアッパハウジングアッシー裏面図。
【図8】図7の動作説明図(コンバイナの係止リリース時)。
【図9】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態である特にコンバイナのみの背面図。
【図10】図9におけるC−C線断面図。
【図11】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態である構成部材を示す分解斜視図。
【図12】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態のコンバイナ要部斜視図。
【図13】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態のコンバイナ要部側面図。
【図14】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態のコンバイナ傾き位置記憶機構の断面図。
【図15】本発明によりなるヘッドアップディスプレイ装置の実施形態のロアハウジング側内部を示した平面図。
【図16】図15におけるD−D線断面図。
【図17】従来のヘッドアップディスプレイ装置を示した概略説明図。
【図18】他の従来例のヘッドアップディスプレイ装置を示した概略説明図。
【図19】さらに他の従来例のヘッドアップディスプレイ装置を示した概略説明図。
【符号の説明】
21…ロアハウジング 22…アッパハウジング
23…開口 24…コンバイナ
25…支軸 26…表示器
27A,27B…起立リブ 28…取付ねじ
29…ダンパー 30…扇形ギヤ
31…支軸 32…ロックレバー
33…コイルばね 34…ロックレバ作動杆
35…支軸 36…溝
37…操作ノブ 38…爪
39…クラッチブラケット 40…突起
41…ストッパー 42…板ばね
43…取付ねじ 44…ストッパプレート
45…ストッパ片 46…透孔
47…ストッパピン 48…長孔
49…中空スリーブ 50…鍔
51…摩擦板 52…板ばね
53…摩擦板 54…ワッシャ
55…ワッシャ 56…ばね座
57…円周溝 58…ストッパ部
59…リセットプレート 60…取付ねじ
61…口縁 62…アジャスタノブ
63…弾性片 64…透孔
63…軸支部 66…軸
67…センサ 68…センサ嵌入保持部
69…プリント回路板

Claims (5)

  1. ハウジング(22)に対して起伏可能に軸支されているコンバイナ(24)を、ばね(33)の復元力を利用して起立する方向へ付勢しているプッシュオープナー式のヘッドアップディスプレイ装置において、前記コンバイナ(24)の軸支部に、コンバイナ(24)の反射表示面に対して直交方向へ延びる起立リブ(27B)を形成し、前記ハウジング(22)には、前記起立リブ(27B)に係止されて、コンバイナ(24)の起立動作を阻止するためのロックレバー(32)を軸支せしめてなるコンバイナ係止機構を具備せしめたことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. ロックレバー(32)には、該ロックレバー(32)を起立リブ(27B)に係止させ、コンバイナ(24)の倒伏状態を位置せしめるためのばね(42)を当接し、さらにハウジング(22)には操作ノブ(37)を保持させると共に、該操作ノブ(37)を前記ロックレバー(32)と係合させて、該操作ノブ(37)を押動操作したとき前記ロックレバー(32)が、ばね(42)の弾圧力に抗して、起立リブ(27B)から外れるコンバイナ係止機構を具備せしめていることを特徴とする請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. ハウジング(22)に対して起伏可能に軸支されているコンバイナ(24)を、ばね(33)の復元力を利用して起立する方向へ付勢しているプッシュオープナー式のヘッドアップディスプレイ装置において、前記コンバイナ(24)には、ストッパ片(45)を設け、ハウジング(22)には、前記ストッパ片(45)の移動軌跡線上で変位可能であるスリーブ(49)を設けて、該スリーブ(49)の位置調整によってコンバイナ(24)の起立時の傾きが任意に設定できるコンバイナ傾き位置記憶機構を具備していることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  4. ストッパ(47)は、ハウジング(22)に取り付けられているクラッチブラケット(39)に穿設されている長孔(48)内を遊嵌状態で貫通されると共に、そのクラッチブラケット(39)の側面で摩擦接触される摩擦板(51)(53)を介して摩擦的に保持されている中空スリーブ(49)内で貫通支持されており、さらに前記ストッパ(47)は、ハウジング(22)により押動可能に支持されているアジャスタノブ(62)に連結されていて、該アジャスタノブ(62)の押動操作力で中空スリーブ(49)の軸方向へ変位して、コンバイナ(24)と結合し、該コンバイナ(24)の傾き動作と連動してストッパ(47)が、前記摩擦力に抗して長孔(48)内で変位が位置決めされるコンバイナ傾き位置記憶機構を具備していることを特徴とする請求項3記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 請求項2記載のコンバイナ係止機構と、請求項4記載のコンバイナ傾き位置記憶機構を備えたことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
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