JP3620919B2 - ファン付きフィルタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリーンルームやクリーンストッカー等を構成するために用いるファン付きフィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のファン付きフィルタ装置としては、例えば、特開平1−200137号公報に開示されるように、チャンバ内の上流側に複数個の軸流ファンを配置すると共に、前記チャンバの下流側にフィルタを配置したものがある。ところが、このようなファン付きフィルタ装置の場合、軸流ファンの隣接部において気流が集中する領域が生じ、その領域においては他の領域よりもかなり大きな風速の気流が衝突することになる。従って、チャンバ内での部分的な気流の乱れが生じることになり、フィルタの下流側での風速分布が不均一になるだけでなく、フィルタの寿命も短くなる不都合を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで発明者らは、特開平6−226022号公報に開示されるように、チャンバ内を4分割し、その内の3ヶ所にのみ軸流ファンを配置すると共に軸流ファン間に仕切板を設けたもの、或いは、特開平7−47217号公報や、実開平7−134176号公報に開示されるように、チャンバ内を4分割し、その対角線上に軸流ファンを配置すると共に軸流ファン間に仕切板を設けたものを提案した。
【0004】
ところが、従来、この種のファン付きフィルタ装置は、装置の大きさが400×400mm角が最小であったため、上記のようなファンの配置が可能であったが、250×250mm角というような更なる装置の小形化の要求があり、ファン1個で性能を満足させる必要がでてきた。
ファン1個の場合は、小形の軸流ファンよりも、遠心ファン、斜流ファン、或いは、シロッコファン等の方が風量を確保する上で有利であるが、騒音が大きくなり好ましくない。このため、風量は小さいが騒音が小さく且つ消費電力の小さい軸流ファンを採用する必要がある。ところが、軸流ファン1個を使用したものは、ファンを通った吹き込み風がフィルタに当たり、跳ね返り風が発生し、この跳ね返り風と吹き込み風がぶつかりあって乱流が発生し、風量低下や異音発生の問題が生じる。更に、跳ね返り風が強くなると、乱流による異音が増大すると同時に、ファンの空気吸込口から外部へ逆流し、塵埃を外部にまき散らす問題が生じる。このような理由から、ファン吹き出し面とフィルタ当たり面との距離を充分とる必要があり、厚味140mm程度の超薄形のファン付きフィルタ装置の実現は困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明のファン付きフィルタ装置は、前記不都合を解消するべく、軸流ファンを内蔵したチャンバの下流側にフィルタを配置したファン付きフィルタ装置において、前記ファンの上流側に該ファンの空気吸込口より小さな開口部を有する気流逆流防止板を設けたことを特徴とする。
また、請求項2記載のファン付きフィルタ装置は、前記空気吸込口と前記開口部との開口面積比が1:0.55〜1:0.80であることを特徴とする。
また、請求項3記載のファン付きフィルタ装置は、請求項1または2記載のファン付きフィルタ装置において、前記ファンと前記気流逆流防止板との間にプレフィルタを設けたことを特徴とする。
また、請求項4記載のファン付きフィルタ装置は、請求項1乃至3記載のファン付きフィルタ装置において、前記ファンが前記チャンバの中心ではなく端子台の反対壁側に寄せて設けられたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、軸流ファンの上流側に軸流ファンの空気吸込口より小さな開口部を有する気流逆流防止板を設けたことにより、軸流ファンを通った吹き込み風がフィルタに当たり跳ね返り風が発生しても、気流逆流防止板により再度フィルタ側へ跳ね返すことで吹き込み風と乱流を生じ難くなる。
【0007】
前記軸流ファンの空気吸込口と前記開口部との開口面積比は、軸流ファンの空気吸込口の開口面積を1とした場合に、0.55〜0.80の範囲にすることが好ましい。これは、0.80を越えると気流逆流防止板を設ける効果がなく、跳ね返り風がファンの空気吸込口から逆流してしまい、また、0.55未満では吹き込み風量(ファン吸い込み風量)が不足して風量不足と異音発生を生ずる結果となるからである。
【0008】
前記軸流ファンとフィルタの間隔は、11〜14mmの範囲にするのが好ましい。これは、14mmを越えると跳ね返り風及び異音の発生は少なくなるが、ファンユニット全体の高さ寸法が大きくなり、超薄形ファンユニットを実現することができなくなり、また、11mm未満では、異音の発生及び跳ね返り風が強く、気流逆流防止板を使用しても、軸流ファンの空気吹込口からの逆流及び異音の発生を防止することができなくなるからである。
【0009】
また、前記軸流ファンと気流逆流防止板との間にプレフィルタを設けることにより上記乱流を更に生じ難くできる。プレフィルタは粒径大の塵埃を捕りメインフィルタの寿命を向上させる通常の働きと共に跳ね返り風の逆流による塵埃まき散らしも防止できる。また、気流逆流防止板はプレフィルタの押さえとしても働くので、プレフィルタを設けても位置ズレすることがない。
【0010】
前記軸流ファンをチャンバの中心ではなく端子台の反対壁側に寄せて設けることにより、チャンバ内で端子台により空気の流れのバランスが崩れたことでフィルタからの吹出風速分布が不均一になることを補正して、風速分布を均一にできる。また、端子台を取り付ける端子台取付ベースは、軸流ファンからの空気の流れが端子台取付ベースに衝突して気流の乱れが生ずることを防止するために空気が通過しやすい構造、配置にして取り付けることが好ましい。
【0011】
また、軸流ファンの中心からのズレはチャンバの縦横幅の大きさを1とすると0.05〜0.12の範囲にするのが好ましい。これは、0.12を越えるとファンを寄せた側の風速が大きくなり、風速分布の不均一が生ずる結果となり、また、0.05未満ではチャンバ内に設けた端子台によって生ずる整流効果の影響で、風速分布の不均一を招く結果となるからである。
【0012】
【実施例】
次に、本発明のファン付きフィルタ装置の実施例について図面により説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す縦断面図、図2はそのA−A線断面図である。
図中1はチャンバを示し、チャンバ1内には1個の軸流ファン2が設けられ、このチャンバ1の下流側にはフィルタ3が設けられている。
前記軸流ファン2は、中心位置にモータ部2aを備え、このモータ部2aの周囲に4枚の羽根2b,2b,2b,2bが設けられ、これらの羽根2b、2b,2b,2bを円筒状のベンチュリーケース2cで囲繞する構成となっている。
【0013】
本実施例では、軸流ファン2はチャンバ1の中心ではなく、端子台4の反対壁1a側に寄せて設けられている。前記端子台4を取り付ける端子台取付ベース5は、平板を折り曲げてその底面部5aに端子台4を載置するようにしたもので、開口部5b,5bを軸流ファン2側に向けて配置することより、軸流ファン2からの気流が該開口部5b,5bを通過して端子台取付ベース5に衝突しにくくされている。
【0014】
軸流ファン2の上流側には軸流ファン2の空気吸込口2dより小さな開口部6aを有する気流逆流防止板6が設けられている。尚、前記軸流ファン2と気流逆流防止板6との間には、プレフィルタを設けるようにしてもよい。
尚、本実施例では、軸流ファン2として標準パーキーファン(15W)を使用し、フィルタ3として低圧損フィルタを使用し、通風体7としてパンチングメタル(φ3×5P,SUS)を用いた。また、チャンバ1の高さは45mm、フィルタ3の高さは65mm、フィルタ3の縦横幅は各250mm、空気吸込口2dはφ130mm、気流逆流防止板6の開口部6aはφ110mmとした。即ち、ファン付きフィルタ装置は、250×250mm角の小形に構成すると共に110mmの薄形に構成し、前記空気吸込口2dと開口部6aとの開口面積比を1:0.72とした。
【0015】
次に、上記のように構成された実施例のファン付きフィルタ装置の風速分布について、図3に示す各測定点において風速を測定し、その風速分布測定結果を表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
次に、比較例として、気流逆流防止板を除いた以外は前記実施例と同様の構成のファン付きフィルタ装置を構成し、前記実施例と同様に風速分布について測定し、その風速分布測定結果を表2に示した。
【0018】
【表2】
【0019】
前記表1及び表2の測定結果から明らかなように、250×250mm角の小形且つ、110mmの超薄形に構成されているにも関わらず、比較例に比して、実施例のファン付きフィルタ装置の方が騒音が少なくしかも風速分布が均一であった。
【0020】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、小形且つ薄形に構成でき、しかも騒音が少なく、風速分布の均一なファン付きフィルタ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】ファン付きフィルタ装置の風速分布測定点を示す図
【符号の説明】
1 チャンバ
1a 反対壁
2 軸流ファン
2a モータ部
2b 羽根
2c ベンチュリーケース
2d 空気吸込口
3 フィルタ
4 端子台
5 端子台取付ベース
5a 底面部
5b 開口部
6 気流逆流防止板
6a 開口部
7 通風体
Claims (4)
- 軸流ファンを内蔵したチャンバの下流側にフィルタを配置したファン付きフィルタ装置において、前記軸流ファンの上流側に該軸流ファンの空気吸込口より小さな開口部を有する気流逆流防止板を設けたことを特徴とするファン付きフィルタ装置。
- 前記空気吸込口と前記開口部との開口面積比が1:0.55〜1:0.80であることを特徴とする請求項1記載のファン付きフィルタ装置。
- 前記軸流ファンと前記気流逆流防止板との間にプレフィルタを設けたことを特徴とする請求項1または2記載のファン付きフィルタ装置。
- 前記軸流ファンが前記チャンバの中心ではなく端子台の反対壁側に寄せて設けられたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のファン付きフィルタ装置。
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JP13435696A JP3620919B2 (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | ファン付きフィルタ装置 |
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1996
- 1996-04-30 JP JP13435696A patent/JP3620919B2/ja not_active Expired - Fee Related
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