JP3620861B2 - 光重合性導電ペースト及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、写真製版技術によりパターン化し、その後の焼成工程により導体回路を形成するための光重合性導電性ペーストの改良に関するものであり、近年用途が拡大している高周波回路などのファインライン導体として利用される。
【0002】
【従来の技術】
従来、高密度回路基板上あるいは多層基板にパターンを形成するのに、有機バインダーに金属粉末を混合した非感光性のペーストをスクリーン印刷により基板上にパターン形成し、その後、高温度で有機バインダーを焼き飛ばし、金属粉末を焼結させて回路を形成していた。
【0003】
従来のスクリーン印刷法では、工業的に安定して100μm以下の線幅の導体回路を安定に形成することは困難であった。即ち、この限界付近ではスクリーンの製版制度も悪く誤差を生じ易いという問題点があり、高密度化が困難であった。
これまでに、スクリーン印刷法の限界を打ち破る高密度パターンを得ることを目的にして感光性樹脂組成物と金属粉末とを混合した感光性を有する導電性ペーストの検討が行われてきた(例えば、特開昭54−121967号公報、特開昭54−13591号公報、特開昭59−143149号公報、ヨーロッパ特許414167号)。
【0004】
高い電気伝導性、高い寸法安定性のみならず電気的あるいは製品不良率の関係から低残存カーボン量の金属粉末を得るために、導電性金属粉末の高濃度化、導電性金属粉末の焼成時での耐酸化性が必要になる。
これまでに、導電性金属粉末に用いられているものとして、銀、銀−パラジウム、金、銀−白金、銅などがある。このうちでも、銅を除いたものは空気中での焼成が可能であり、有機バインダーを完全に焼き飛ばせるため、残存カーボン量による不良などの問題がない替わりに、銀は100μm以下のファインパターンとした場合、導体回路間でのマイグレーションが問題になる。
【0005】
銀−パラジウムではファインパターン回路での抵抗値が大きくて使用できない。金、銀−白金はコスト高であるのみならず、銀マイグレーション、ハンダ食われが起こり使用できない。
銅は本来導電性、ハンダ食われ、耐マイグレーション性が良く、ファインパターン導体としても一番の高いポテンシャルを有するが、以下の欠点があり、これまでに広く実用とされるに至っていない。
【0006】
つまり、光重合性導電性ペーストを写真製版技術を用いてパターン化した後に数百度の温度で焼成するが、銅の場合、酸化の問題から窒素雰囲気中で焼成される。この時、形成された塗布パターン中の有機物を焼き飛ばすため、焼成中に微量の酸素(〜20ppm)をドープするが、酸素ドープ量が少ないと多量の残存カーボンが残りファインライン回路での製品の不良率が高くなる。酸素ドープ量を増加すると、銅粉末が焼結する前に酸化されて高い導電性が得られないし、バンダ付けもできない。
【0007】
特に、工業的な生産ラインでは、管理が困難で多くの問題が存在する。また、銅の表面に銀をメッキで被覆した粉末も導電金属粉末として提案されているが、銅微粉末の表面を銀で完全に覆うのは困難で銅の酸化防止にならないし、メッキ銀のマイグレーションの防止が十分できない。銅合金粉末として、銅−パラジウム合金などもあるが、導電性が低下するのと焼結性が悪いため実用に耐えない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、導電性が高く、耐酸化性も高く、そのため焼成時の生産管理も容易な厚膜ファインパターンの形成が可能である光重合性導電ペーストの改良及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【問題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を検討した結果、特定の銀濃度傾向を有する銅合金粉末を、それぞれ特定範囲量の、カルボキシル基含有モノマーユニットを有するバインダーポリマー(A)、重合性多官能モノマー(B)、光ラジカル発生剤(C)を含む感光性樹脂組成物に添加した光重合性導電ペーストの主要導電成分とすることにより、高い導電性を有し、焼成時に高酸素ドープができ、残存カーボンも殆どない優れた耐酸化性を有するファインライン化が可能な光重合性導電性ペーストを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は:
(1) 一般式AgxCu1-x (ただし、0.001≦X≦0.4 であり、Xは原子比を示す)で表され、粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度の2.1倍より高く、粒子表面近傍で内部から表面に向かって銀濃度が増加する領域を有する銅合金粉末100重量部に対して、以下の(A)、(B)、(C)3成分からなる感光性樹脂組成物0.5〜100重量部を添加してなる光重合性導電ペーストを提供する。また、
(A);1重量%以上のカルボキシル基含有モノマーユニットを有し、かつ分子量10〜50万のバインダーポリマー 50重量部
(B);重合性多官能モノマー 20〜100重量部
(C);光ラジカル発生剤 0.1〜10重量部
(2) (1)記載の光重合性導電ペーストに、銅合金粉末100重量部に対してガラスフリット0.01〜30重量部添加してなる点に特徴を有する。また、
(3) (1)又は(2)記載の光重合性導電ペーストに、銅合金粉末100重量部に対して、酸化第一銅、酸化ビスマス、酸化第二銅、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化バリウム、酸化ベリリウム、酸化すず、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化ネオジウム、酸化カドミウム、酸化鉄、酸化ランタン、酸化タングステン、酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、酸化ヒソ、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉛、アルミン酸亜鉛、アルミン酸銅、四三酸化鉛、金属タングステンから選ばれた平均粒子径0.01〜30μmの粉末1種以上を0.01〜30重量部添加してなる点に特徴を有する。また、
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載の光重合性導電ペーストを、基板上に塗布し、露光し、現像し、焼成する工程を含むことを特徴とする導電体の製造方法。
【0011】
以下に説明する。
本発明で使用できる銅合金粉末は、少量の銀を含み粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度の2.1倍以上であり、粒子表面に向かって銀が増加する領域を有していることを要する。
該銅合金粉末の作製法にあたっては、既に本出願人により出願され開示されている米国特許第5,091,114号明細書などに記載の方法で構わない。該明細書の開示内容によれば、銀と銅の溶融物を高圧のガスによりアトマイズし、急冷凝固する方法である。特に、不活性ガスアトマイズ法が好ましい。
その際に、銀量Xが0.001未満であると銅の酸化防止が不十分で焼成時の製品不良率(ハンダ付け不良、導電性不良)が増加する。Xが0.4を超える場合には、ファインパターンにした場合の銀のマイグレーションの問題が生じる。好ましくは、0.005〜0.2である。好ましくは、0.001≦X≦0.4である。
【0012】
本発明で用いることのできる銅合金粉末は粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度の2.1倍より高いことが必要である。銀濃度が2.1倍以下の場合には銅の酸化防止が充分でなく且つ、ハンダ付け性も悪い。好ましくは、2.3〜70倍である。
本発明で使用される銅合金粉末は、表面に銀が濃縮しているために、焼成時の有機バインダーを焼き飛ばすための酸素ドープを十分に添加することができ、且つ粒子の焼結性が良いためファインライン回路導体としての安定性が良い。
また、銀が内部に粒子内部に向かって減少しているため、主に100μm以下での回路であるファインライン間でのマイグレーションの問題が銀の場合に比べて極力低減できることにある。
【0013】
ここで、表面の銀濃度とは、XPS(X線光電子分光分析装置)で測定した値であり、以下の条件で測定される。
1) 装置; X線光電子分光分析装置XSAM800(KRATOS社製) 2) 試料; 試料台に導電性両面接着テープを張り付け、本発明で用いる粉末を両面テープ上を完全に覆うように、かつ粉末の形状に変化を与えないように付着させた。
3) 測定条件; マグネシウムのKα線(電圧12keV、電流10mA)を入射させ、光電子の取り出し角度は試料面に対して90度、室内圧力10-8torrで行った。銀濃度の測定は、測定、次にエッチングし、これを5回繰り返し行った。
【0014】
4) エッチング条件;アルゴイオンガスを加速電圧2keV、アルゴンイオンビームの試料面に対する入射角45度、室内圧力10-7torrで毎回5分間行った。最初の2回の測定値の平均値を表面の銀濃度、表面の銅濃度とした。
表面の銀濃度とはAg/(Ag+Cu)であり、表面の銅濃度はCu/(Ag+Cu)(原子比)である。
平均の銀、銅濃度は銅合金粉末を濃硝酸中に溶解してICP(高周波誘導結合型プラズマ発光分析計;セイコー電子製)で分析した。
【0015】
本発明で用いることのできる銅合金粉末の粒子径は、形成する導電体(パターン)の大きさ及び膜厚によって異なるが、一般に100μm程度の線幅のパターンを形成する場合には、50μm以下の粒径のものが使用できる。特に線幅が50μm程度のパターンを得るためには0.01〜10μmの範囲のものを使用するのが好ましい。また、粒径がこの範囲に分布している粉末を使用することもできる。
0.01〜10μmの粒径の粒子が80体積%以上含有する粉末を使用するのが好ましい。10μmを超える場合には、パターンの解像度が悪い。0.01μm未満の場合には、粒子が酸化され易くなり好ましくない。
【0016】
本発明の銅合金粉末の粒子径及び粒径分布の測定は、レーザー回折型粒径分布測定装置(SALD1100;島津製作所)を用いて、エチレングリコールに粉末を超音波を使って分散させ体積積算粒径分布及び体積積算の平均粒子径を測定した。
【0017】
また、銅合金粉末の含有酸素量が多い粉末である場合に、ペーストの粘度が増加したりするため、酸素含有量が少ないものが好ましく、例えば、2重量%以下、好ましくは0.5重量%、より好ましくは0.2重量%以下である。
銅合金粉末の形状は特に制限されないが、球状、柱状、薄片状やそれらの混合物を用いることもできる。薄片状のものを用いる場合には、球状の銅合金粉末を公知の方法で機械的に変形させるのが良い。例えば、スタンプミル、ボールミル、振動式ミル等の方法が好ましい。
薄片状とは、長径(電子顕微鏡で見たときの最大粒子径)/厚さが2以上であるものを指す。2未満のものは、球状粉末として取り扱う。
【0018】
本発明の光重合性導電ペーストは、上記特定の銅合金粉末100重量部に対して、以下の(A)、(B)、(C)3成分からなる感光性樹脂組成物0.5〜100重量部を添加している。
(A);1重量%以上のカルボキシル基含有モノマーユニットを有し、かつ分子量10〜50万のバインダーポリマー 50重量部
(B);重合性多官能モノマー 20〜100重量部
(C);光ラジカル発生剤 0.1〜10重量部
・上記特定の銅合金粉末を添加した感光性樹脂組成物からなる光重合性導電ペーストを露光、現像する工程とその後に焼成する工程により、導電体を製造するものである(請求項4)。
【0019】
本発明に用いるバインダーポリマーとは、ラジカル重合性モノマーと相互侵入網目構造を形成するための高分子量体であり、アクリル系、アミド系、イミド系、ポリアルキレングリコール系、スチレン系、エポキシ系、ポリオレフィン系など各種の高分子量体を用いることができる。特に限定しないが、1種以上のエチレン性不飽和化合物より形成される重合体であって、カルボキシル基を1個以上含有するエチレン性不飽和化合物のモノマーユニットを少なくとも1モル%含有する重合体が特に好ましい。エチレン性不飽和化合物として各種の化合物が使用できるが、熱によって容易に解重合あるいは分解し、カーボンその他の物質が殆ど残存しない重合体を形成するモノマーが好ましい。
【0020】
本発明に使用できるモノマー単位の例としては、各種の重合性モノマーが使用できるが、例えば、下記式(1) で示した化合物あるいは無水マレイン酸の様な環状酸無水物型化合物を挙げることができる。
【0021】
【化1】
【0022】
〔式中、R1,R2,R3,R4 水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、エステル基、アミノ基、アシル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アセトキシ基、低級アルキル基、フェニル基、あるいはハロゲン原子、カルボキシル基、エステル基、ヒドロキシル基、アミノ基等の置換基で置換された低級アルキル基、あるいは一般式−COOR5 または−CONHR5 (式中、R5 は水素原子、アシル基、炭素数1〜18のアルキル基、またはアルキル基のエステル基、ヒドロキシル基、アリル基、アシル基、エチレンオキシド基、カルボン酸無水物基、アクリル基、メタアクリル基等による置換基、または式(CH2 −CHR6 −O)n R7 (式中、R6 は水素またはメチル基、R7 は炭素数1〜4のアルキル基、n=1〜9)で示される基)またはハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基等の置換基で置換されたフェニル基を示す。〕
【0023】
その具体例としては、例えば以下のようなモノマーが挙げられる。
メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート、イソブチルメタアクリレート、ラウリルメタアクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、ステアリルアクリレート、2−ヒドロキシメタアクリレート、ヒドロキシプロピルメタアクリレート、ヒドロキシブチルメタアクリレートグリシジルメタアクリレート等のメタアクリレート類あるいはアクリレート類;
【0024】
スチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、エチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等を挙げることができる。
これらの中、特に、メチルメタアクリレート、スチレンおよびα−メチルスチレンを含有するポリマーが、非酸化性雰囲気中における焼成においても熱分解性が特に優れているので好ましい。
【0025】
式(1) で代表される不飽和化合物の1例であるカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物として好ましいものとして、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
H2 Oまたはアルカリ等と容易に反応しカルボン酸やカルボキシレートを生成する置換基、例えば各種のカルボン酸無水物もカルボキシル基と同様な作用を発現する。
【0026】
その例としては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基に低級脂肪酸無水物;低級脂肪酸ハロゲン化合物等を反応させて得られる前記カルボキシル基を有するエチレン性不飽和脂肪酸のカルボン酸無水物を挙げることができる。あるいは、無水マレイン酸等の環状酸無水物型化合物を用いることができる。
【0027】
用いるバインダーポリマーの分子量は、通常分子量が1,000〜300万の重合体が使用される。
分子量が1,000より小さい低分子量重合体を用いると増粘度しやすくなり好ましくない。また、分子量が300万を超えると溶剤及び現像液への溶解性が悪くなり、ペースト組成物の作製工程および現像工程において問題になる。
本発明では、特に10万〜50万のバインダーポリマーを選択する必要がある。
また、分子量分布の揃った重合体を使用することが現像特性を向上させるためには好ましい。
【0028】
本発明で用いるバインダーポリマーにおいて、1重量%以上のカルボキシル基含有モノマーユニットを有するポリマーを使用することが、銅合金粉末の樹脂中での分散性を向上させるので必要である。
バインダーポリマー中のカルボキシル基の含有量により、現像工程において水系現像液および有機溶剤系現像液を使うことができる。ラジカル重合性モノマーとの兼ね合いによるもので一概に言えないが、水系現像液を使用するためには、ポリマー中のカルボシキル基の含有率は5重量%以上、好ましくは10重量%以上、特に好ましくは15重量%以上である。カルボキシル基の含有率が5重量%より少ない場合、水系現像液に難溶となるので好ましくない。
【0029】
また、極性有機溶剤で現像する場合には、カルボキシル基の含有率の上限は特に限定しないが、非極性有機溶剤で現像する場合には、カルボキシル基の含有率は10重量%以下が好ましく、5重量%以下である。10重量%を超えてカルボキシル基が含有されると非極性有機溶剤に難溶となるので好ましくない。
【0030】
本発明に使用される多官能性ラジカル重合性モノマー(B)とは、光ラジカル発生剤の作用によりラジカル重合反応する官能基を分子内に2個以上含有する化合物である。
例えば、アクリル基、メタアクリル基、アクリルアミド基、マレイン酸エステル、アリル基、ビニルエーテル、ビニルアミノ基、アセチレン性不飽和基等を分子内に含有する化合物を挙げることができる。
これらの化合物は光重合開始剤の作用により重合反応し、前記バインダーポリマーと相互侵入網目構造を形成することによりゲル化して現像液に不溶となる重合物を形成する。
【0031】
ラジカル反応するモノマーとしては各種の化合物を使用できるが、多官能性アクリレートまたは多官能性メタアクリレートモノマーが特に重合性が高くゲル化しやいので好ましい。
例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート等のポリエチレングリコールジアクリレート、あるいはポリウレタンジアクリレート類およびそれ等に対応するメタクリレート類;
【0032】
ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールメタントリアクリレート、下記化2に構造を示したエチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、下記化3に構造を示したプロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、下記化4に構造を示したエピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、
【0033】
下記化5に構造を示したエチレンオキシド変性リン酸トリアクリレート、下記化6に構造を示したエピクロルヒドリン変性グリセロールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート等に代表される多官能アクリレートあるいはそれ等に対応するメタアクリレートモノマーを選択することができる。
【0034】
【化2】
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】
また、ポリメタアクリル酸、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸等のカルボキシル基含有ポリマーにブタンジオールモノアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート等をエステル化、アミド化反応させアクリレート基を導入した多官能アクリレート類を用いることができる。
特に、2官能、3官能および4官能モノマーを用いた系で光重合感度の高い感光性導電性ペーストが得られた。これらの多官能性ラジカル重合性モノマーは、単独あるいは混合物であっても良い。
本発明における感光性樹脂組成物には、単官能性モノマーが入っていても構わない。その含有量はラジカル重合性モノマー全量の50重量%以下、好ましくは、30重量%以下である。
単官能性モノマーを50重量部を超えて含有させると、ペースト組成物の露光部の重合体との相互侵入網目構造の形成が不十分になり、ゲル化の低下をもたらすため好ましくない。
【0040】
本発明における光ラジカル発生剤(C)は、バインダーポリマー(A)50重量部に対して0.1〜10重量部添加する。
0.1重量部より少ないと光重合開始剤(光ラジカル発生剤)の添加量では、ペースト組成物の光硬化性が低く好ましくない。また、10重量部を超える場合には光硬化性の向上は見られない。
本発明の光重合開始剤として、可視、近紫外または紫外光線照射後の光化学反応によってラジカルを発生する通常の化合物を使用することができるが、作業性等を考慮すると紫外線光領域に分光感度の高い化合物が好ましい。
【0041】
ラジカル重合反応を誘起する化合物(光ラジカル発生剤)として、ベンゾフェノン類、ビシナルケトン類例えばジアセチル、ベンジル、α−ピリジル、アシロイン類例えばベンゾイン、ピバロン、α−ピリドイン;
ベンゾイン類例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール;
アセトフェノン類例えば4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−tert−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン;
チオキサントン系例えば、2、4−ジエチルチオキサントン、2、4−ジメチルチオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2、4−ジクロロチオキサントン、2、4−ジプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;
アントラキノン類例えばエチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、ジアミノアントラキノン、これらの他にもカンファーキノン、4、4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、ジベンゾスベロン、4、4′−ジエチルイソフタロフェノン、アシルフォスフィンオキシドを選択することができる。
特に、ベンゾフェノン類、チオキサントン及びその誘導体、アントラキノン類が好ましい。これらの単独あるいは2種類以上の混合物として用いることができる。
【0042】
また、アミン系光開始助剤を添加することができる。光開始助剤とはそれ自身は紫外線照射により活性化はしないが、ラジカル反応を誘起させる光開始剤と併用すると光開始助剤単独使用より光重合開始反応が促進され、硬化反応を効率的にするものであり、主として脂肪族、芳香族アミンが使用される。
例えば、トリエチレンテトラミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、n−ブチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジエチルアミノエチルメタアクリレート、ミヒラーケトン、4,4′−ジエチルアミノフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等を挙げることができる。特に、ミヒラーケトン、4、4′−ジエチルアミノフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル酸の芳香族アミンが好ましい。
光開始助剤は、光開始剤(光ラジカル発生剤)1重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜5重量部の範囲で添加できる。上記範囲以外の添加は、ペースト組成物の光硬化性の向上に寄与しないので好ましくはない。
【0043】
本発明に用いる感光性樹脂組成物中の特定のバインダーポリマー(A)と多官能性ラジカル重合性モノマー(B)との割合は、光重合性導電ペースト組成物のパターン形成特性に重要である。
それぞれの割合は、次の範囲にあることが必要である。
バインダーポリマー(A) : 50重量部
多官能性ラジカル重合性モノマー(B): 20〜100重量部
【0044】
多官能性ラジカル重合性モノマー(B)が100重量部を超える場合には、ペーストとして良好な粘度を維持することが困難となる。また、露光、現像工程におけるパターン形成性が悪くなり好ましくない。また、多官能性ラジカル重合性モノマーが20重量部未満になると露光部と未露光部の現像工程における溶解性の差が少なくなり、パターン形成性が悪化し好ましくない。好ましくは、30〜80重量部の多官能性ラジカル重合性モノマーをバインダーポリマーに添加する。
【0045】
又、溶剤の添加は本発明の光重合性ペースト組成物を基板上に塗布する時のペースト粘度を調整するために行うためのものである。溶剤の沸点としては60℃〜300℃のものが操作性が良い。60℃以下のものは揮発性が高く、ペースト混練時に高粘度化をもたらし、保存性も低下する。また、300℃を超える物については乾燥が不十分になり、露光時にマスク面を密着させることが困難になる。
【0046】
適当な溶剤としては公知の溶剤を用いることができるが、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコルモノブチルエーテルなどの多価アルコール及びそれらのエステル類、芳香族類、テルペン類、ジブチルフタレート、2、2、4−トリメチル−1、3−ペンタンジオールモノイソブチレート、テキサノール、フェノキシプロパノールなどが挙げられるが、特に制限されるものではない。
【0047】
銅合金粉末と感光性樹脂組成物との割合は、銅合金粉末100重量部に対して感光性樹脂組成物の合計量が0.5〜100重量部の範囲で選択する必要がある。
100重量部を超える場合には銅合金粉末の充填密度が上がらず、焼成時の焼結密度が上がらず導電性が悪くなる。また、残存カーボン量が多く不良率が高い。0.5未満の場合には、ファインパターンの形成ができない。好ましくは、1〜50重量部である。
【0048】
本発明の光重合性ペーストを焼結後、基板に対して充分な接着強度を持たせるためと焼結体中のボイドを埋めるため、ペーストにガラスフリットを添加して用いるのが良い。
本発明に用いることのできるガラスフリットは、焼結温度以下で溶融し金属粉末同士、あるいは金属導電体と基板とを強固に固着させるためであり、公知のもので構わない。
【0049】
例えば、ガラスフリットを構成する組み合わせとして、PbO−B2 O3 −
ZnO,CaO−Al2 O3 −SiO2 、PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2 、PbO−SiO2 −B2 O3 ,SiO2 −ZnO−BaO、SiO2 −ZnO−MgO,SiO2 −ZnO−CaO、SiO2 −B2 O3 −MgO,SiO2 −B2 O3 −BaO,SiO2 −B2 O3 −CaO、SiO2 −Al2 O3 −
BaO、SiO2 −Al2 O3 −MgO、SiO2 −Al2 O3 −CaO、
SiO2 −B2 O3 −Al2 O3 、SiO2 −B2 O3 −Na2 O、SiO2 −B2 O3 −K2 O、SiO2 −B2 O3 −Li2 O、SiO2 −B2 O3 −
SrO、SiO2 −B2 O3 、SiO2 −PbO−CaO、SiO2 −PbO−ZnO、SiO2 −B2 O3 −Bi2 O3 などを主成分にしたものが挙げられる。
【0050】
好ましくは、ホウケイ酸亜鉛、ホウケイ酸鉛、ホウケイ酸ビスマスなどを主成分にしたものである。添加量としては0.01〜30重量部の範囲をとりうる0.01未満の場合では十分な接着強度が得られない。また、30重量部を超える場合には、焼結性を阻害する。好ましくは、0.03〜15重量部である。
ガラスフリットの軟化点は、焼結性の点から700℃以下300℃以上が良い。さらに400℃以上600℃以下が良い。
【0051】
ガラスフリットの粒子径は、銅合金粉末と同等かさらに細かいものが好ましく、0.01〜10μmのものを80%以上含むものが好ましい。
さらに接着性を向上するために、酸化ビスマス、酸化マンガン、酸化第一銅、酸化第二銅、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化バリウム、酸化ベリリウム、酸化スズ、酸化モリブテン、酸化バンジウム、酸化ネオジウム、酸化カドミウム、酸化鉄、酸化ランタン、酸化タングステン、酸化ヒソ、酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、酸化クロム、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉛、アルミン酸亜鉛、アルミン酸銅、四三酸化鉛、金属タングステンなどの微粉末(好ましくは0.1〜20μm平均粒子径)を添加することができる。
この場合も、銅合金粉末100重量部に対して0.01〜30重量部添加することにより、接着強度をさらに向上できる。0.01未満では十分な接着強度が得られず、30重量部以上では焼結性を阻害する。
【0052】
また、本発明の光重合性ペーストに必要に応じて可塑剤、潤滑剤、酸化防止剤、粘度調整剤などの添加剤を添加することができる。
可塑剤として、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジベンジルフタレート、ポリアルキレングリコール、トリエチレングリコールジアセテート、ポリエチレノキシド等が好ましい。銅合金粉末100重量部に対して5重量部を超えて添加すると、感光性樹脂組成物の光硬化性感度を低下させる。
【0053】
また、カップリング剤、潤滑剤、可塑剤、酸化防止剤、粘度調整剤として、例えば、シランカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤;大豆レシチン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリブチルフォスフェート、炭素数20〜炭素数50のマイクロワックス、炭素数20〜35のパラフィン、ステアリン酸、オレイン酸、ジオクチルフタレート等の可塑剤;炭素数20までのカルボン酸、ハイドロキノン、フェノール等のフェノール誘導体、アセチルアセトン等の酸化防止剤を添加することができる。上記添加剤の使用量は、銅合金粉末に対して合計で0.001〜40重量部が使用できる。
【0054】
本発明の光重合性導電ペースト組成物の基板への塗布方法としては、スクリーン印刷、ロールコーターあるいはドクターブレード等など公知の方法を用いることができる。
光重合性ペーストを印刷して乾燥後、近紫外光線または紫外光線を用いて露光する。光重合性導電ペースト組成物の調製およびパターン化工程の操作性を考慮すると、光重合開始剤として近紫外線あるいは紫外線領域の波長範囲に分光感度を有する化合物を用いることが好ましいので、450nmより短波長側の光が発生する光源を用いることが好ましい。例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノン灯、あるいはこの波長範囲の光を発生するレーザー等の光源を用いることができる。
【0055】
本発明でバインダーポリマーとしてカルボキシル基含有バインダーポリマーを用いた場合には、有機バインダー中での銅合金粉末の分散性が極めて高い。そのため、露光後に水系現像液あるいは有機溶剤系現像液で現像する場合、未露光部の銅合金粉末は微粒子状に系外にほぐれ出し、しかも高濃度に銅合金粉末を含有した組成物においても、そのほぐれ出す速度が極めて早い等で従来知られていたポリメタアクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等の有機バインダーにカルボキシル基を含有していないポリマーを使用した、従来の感光性樹脂組成物を有機溶媒で現像する場合よりもはるかに優れた現像特性を示すことを新たに見出した。
【0056】
その結果、銅合金粉末とカルボキシル基を含有した有機バインダーを混合したペースト組成物において、これまで不可能であった高濃度に銅合金粉末を含有したペースト組成物における微細パターンの形成が可能になった。
水系現像液としては弱アルカリ性水溶液が好ましい。アルカリ現像液の例としては、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機アルカリおよびヒドロキシトリメチルアンモニウム、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、エタノールアミン等の有機アミン類等の有機アルカリ水溶液を使用することができる。
【0057】
アルカリ水溶液の濃度は、0.1重量%以上5重量%以下、好ましくは0.3重量%以上2重量%以下である。5重量%より高濃度のアルカリ水溶液を用いても現像速度は向上せず、また0.1重量%より希薄な水溶液を用いた場合には現像速度が遅くなるので好ましくない。アルカリ水溶液で未露光部を溶出させた後、水を用いて余分なアルカリ溶液を除くリンス工程を設けることが有効である。 有機溶剤系現像液としては、本発明で使用する感光性樹脂組成物を溶解する溶剤であれば使用することができる。
【0058】
本発明で使用する現像方法としては通常の方法を用いることができる。例えば、現像液中にディップする方法、現像液を噴霧するスプレー法等を挙げることができる。特に、微細配線パターン形成のためにはスプレー現像法が極めて有効である。
【0059】
本発明において、現像工程により形成されたペースト組成物パターンを焼成する工程とは、ペースト組成物中の有機物を焼き飛ばし、且つ銅合金粉末を焼結させる工程を指す。この場合に、不活性雰囲気中が好ましく、窒素、アルゴン、ヘリウムなどが挙げられる。酸素をドープすることによって有機物を完全に焼き飛ばし、残存カーボン量を低減することができるが、本発明の銅合金粉末は耐酸化性に優れるため、数百ppmの酸素をドープすることができる。
【0060】
焼成温度は、使用する感光性有機バインダーの種類によっても異なるが、少なくとも有機物に分解温度以上及び銅合金粉末の焼結できる温度以上が好ましい。例えば300℃〜1000℃の範囲、好ましくは400℃〜1000℃の範囲が使用される。
【0061】
印刷基板としては、アルミナ、フォルステライト、ステアライト、コージェライト、ムライト、窒化アルミ、炭化ケイ素、ガラスを主成分にした硬質基板、あるいはこれらを主成分にしたグリーンシート基板(焼成温度300℃〜1050℃)、あるいはフレキシブルなセラミックス基板、ステンレス、鉄−ニッケル合金等の金属基板、ほうろう基板などが挙げられるがこれに限るものではない。
【0062】
【実施例】
以下に本発明の実施例、比較例を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を制限しない。
(粉末作製例1)
銀粒子(平均粒子径2mmφ、以下の作製例同じ)5.35g,銅粒子(平均粒子径3mmφ、以下の作製例同じ)314.007gをボロンナイトライドるつぼに入れ、窒素ガス雰囲気中(99.9%以上)で高周波誘導加熱を用いて1700℃まで加熱溶解した。融解後、るつぼ先端に取り付けたノズルより窒素ガス雰囲気中へ噴出した。同時に、ガス圧30kg/cm2 Gの窒素ガス(99.9%以上)を融液に対してガス/融液質量速度比0.7の条件で噴出し、アトマイズした。
得られた粉末の平均粒子径は16μmであった。得られた粉末を10μmで気流分級機で分級し得られた粉末は平均粒子径5μmで0.01〜10μmの存在が99.9%以上であった。粒子の表面の銀濃度は表面より、0.09、0.08、0.07、0.05、0.04であり、表面の銀濃xは0.085であった。また、平均の銀濃度は0.01であり、表面の銀濃度は平均の銀濃度の8.5倍であった。
【0063】
(粉末作製例2)
銀粒子26.9g,銅粒子301.6gを黒鉛るつぼに入れ、窒素雰囲気中(99.9%以上)で高周波誘導加熱を用いた1750℃まで加熱溶解した。融液をるつぼ先端のノズルより窒素ガス雰囲気中へ噴出した。噴出と同時に、ガス圧40kg/cm2 Gの窒素ガス(99.9%以上)を融液に対してガス/融液質量速度比2.1で噴出しアトマイズした。得られた粉末の平均粒子径は14μmであった。
得られた粉末の中、5μm以下を気流分級した。平均粒子径2μmであり、0.01〜10μmの存在が99.9%以上であった。粒子表面の銀濃度は0.8、0.7、0.67、0.5、0.45であり、表面の銀濃度は0.75であった。平均の銀濃度は0.05であり、表面の銀濃度は平均の銀濃度の15倍であった。
【0064】
(粉末作製例3)
銀粒子378g、銅粒子413gを黒鉛るつぼに入れ、窒素雰囲気中(99.9%以上)で高周波誘導加熱を用いて1700℃まで加熱溶解した。融液をるつぼ先端に取り付けたノズルより窒素雰囲気中へ噴出した。噴出と同時に、ガス圧50kg/cm2 Gの窒素ガス(99.9%以上)を融液に対して噴出しアトマイズした。
得られた粉末は球状で平均粒子径11μmであった。3μm以下を気流分級機で分級した。得られた粉末は平均1μmであった。0.01〜10μmの存在は99.9%以上であった。表面の銀濃度を測定したところ、表面より銀濃度は0.9、0.86、0.76、0.7、0.6であり、表面の銀濃度は0.88であった。平均の銀濃度は0.35であり、表面の銀濃度は平均の銀濃度の2.5倍であった。
【0065】
(実施例1)
メチルメタアクリレート65モル%、メタアクリル酸25モル%およびブチルアクリレート10モル%からなる分子量13万の共重合体50重量部に対して、化7に示されるようなエチレンオキシド変性トリメチロールプロパンアクリレート50重量部、2、4−ジエチルチオキサントン1.5重量部、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル3.5重量部、およびn−メチルピロリドン135重量部を十分に混合して感光性樹脂組成物を得た。
【0066】
【化7】
【0067】
作製例1で得られた平均粒子径5μmの銅合金粉末100重量部に対して、感光性樹脂組成物11重量部を混合して光重合性導電ペーストを得た。このペーストをアルミナ基板上にロールコーターを用いて塗布した。70℃のオーブン中で乾燥した。乾燥後の膜厚は18μmであった。次に、露光マスクを介して250W超高圧水銀灯の光を窒素雰囲気下で600秒照射し、15分間70℃で熱処理した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を現像液としてスプレー現像した。
【0068】
パターンの形成に用いたフォトマスクを図1に示した。このパターンにおいて40μmの線幅までパターン化できた。これを、連続炉を用いて窒素雰囲気中で900℃で10分間焼成した。この時、500℃まで酸素を300ppmドープした。基板上に形成した導体の厚さは14μmであった。導電性を測定したところ、2.3μΩ・cmで良好であった。
また、クリームハンダを塗布してハンダ付け試験を230℃ 20秒のリフロー炉で試験したところ、良好なハンダ付け性を示した。さらに、230℃ 5秒ハンダ浴中で浸漬試験を繰り返ししたところ、17回行ってもハンダ食われは少なく導電性を維持していた。
【0069】
(実施例2)
メチルメタアクリレート95モル%、メタアクリル酸5モル%からなる分子量11万の共重合体50重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート100重量部、イソプロピルチオキサントン3重量部、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル10重量部、エチレングリコールモノエチルエーテル130重量部を混合し、感光性樹脂組成物を得た。
作製例2で得られた平均粒子径2μmの銅合金粉末100重量部に対して、感光性樹脂組成物20重量部、PbO−B2 O3 −ZnO(平均粒子径1μm)ガラスフリット5重量部を混合し、光重合性導電ペーストを作製した。このペーストをムライト基板上にロールコーターを用いて塗布した。さらに、70℃で乾燥した。乾燥後の膜厚は20μmであった。その後、紫外線光線である250W超高圧水銀灯で600秒フォトマスクを通して露光した。さらに、これを1、1、1−トリクロロエタンを現像液としてスプレー現像法により現像した。
【0070】
図1に示したフォトマスクを用いて像を形成した結果、40μmのパターンまで現像できた。さらに、連続焼成炉を用いて窒素雰囲気中850℃、10分間で焼成した。この時、500℃まで、酸素500ppmドープした。基板上に形成した導体厚は13μmであった。導電性は2.4μΩ・cmと良好であった。
クリームハンダを塗布して230℃ 20秒リフロー炉でハンダ付け性を見たところ、良好であった。また、230℃の共晶ハンダ浴中に5秒間浸漬を繰り返し行ったところ、17回行っても導電性が得られハンダ食われが起こらなかった。
【0071】
(実施例3)
作製例3で得られた銅合金粉末(平均粒子径1μm)100重量部に対してPbO−SiO2 −B2 O2 (平均粒子径1μm)ガラスフリット1重量部、酸化第一銅粉末(平均粒子径1μm)0.5重量部、酸化第二銅0.01重量部、酸化ビスマス0.01重量部(平均粒子径0.5μm)、感光性樹脂組成物(実施例1と同じ組成)3重量部を十分に混合し、光重合性ペースト組成物を得た。ロールコーターを用いてフォルステライト基板上に10μmの膜を塗布した。実施例1と同様な条件で露光、現像、焼成を行った。その結果、図1に示したフォトマスクパターンにおいて60μmのパターンを得ることができた。
得られた導電体の抵抗値は2.3μΩ・cmと良好であった。また、クリームハンダペーストを導電体に塗布して230℃ 20秒リフロー炉を通したところ良好なハンダ付け性が得られた。さらに、230℃ 共晶ハンダ浴中 5秒浸漬を繰り返し行ったところ、17回行ってもハンダ食われは起こらず良好な導電性を示した。
【0072】
(実施例4)
作製例3で得られた銅合金粉末(平均粒子径1μm)100重量部に対して、PbO−B2 O3 −CaO−SiO2 (平均粒子径0.5μm)ガラスフリット0.5重量部、酸化カドミウム粉末(平均粒子径0.3μm)5重量部、アルミン酸亜鉛粉末(平均粒子径1μm)0.01重量部、アルミン酸銅粉末(平均粒子径1μm)0.01重量部及び実施例1で作製した感光性樹脂組成物30重量部を混合し、光重合性導電ペーストを作製した。このペーストを15μmの膜厚でアルミナ基板上にロールコーターで塗布した。実施例1と同様にして、露光、現像を行い50μmのパターンを形成した。さらに、同様にして750℃ 窒素雰囲気中で20分間焼成した。この時、500℃まで酸素100ppmドープした。
得られた導電体の抵抗値は2.2μΩ・cmと良好であった。また、クリームハンダを塗布して230℃ 20秒リフロー炉を通したところ良好なハンダ付け性が得られた。さらに、230℃ 共晶ハンダ浴に5秒間繰り返し浸漬したところ、17回行ってもハンダ食われが起こらず導電性が得られた。
【0073】
(実施例5)
無水マレイン酸3モル%、スチレン3モル%、メタアクリル酸メチル94モル%からなる共重合体50重量部に対して、ペンタエリスリトールトリクリレート100重量部、イソプロピルチオキサントン3重量部、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル10重量部、ジエチレングリコールモノブチルエーテル100重量部を混合して感光性樹脂組成物を得た。
作製例2で得られた銅合金粉末(平均粒子径2μm)100重量部、PbO−SiO2 −ZnO−MnO−B2 O3 (平均粒子径0.5μm)ガラスフリット10重量部、酸化亜鉛粉末(平均粒子径1μm)0.1重量部、酸化モリブデン粉末(平均粒子径1μm)0.01重量部、酸化ゲルマニウム粉末(平均粒子径0.5μm)0.01重量部、感光性樹脂組成物70重量部、銅酸化防止剤0.5重量部を混合して光重合導電ペーストとした。さらに、このペーストを用いて実施例2と同様にして露光した。さらに、1%コリン水溶液を用いて現像した。膜厚20μm線幅60μmのパターンが得られた。さらに、600℃窒素雰囲気中で20分間焼成した。この時、500℃まで700ppm酸素をドープした。 得られた導電体の抵抗値は2.1μΩ・cmと良好であった。クリームハンダペーストを導電体に塗布し、230℃ リフロー炉で20秒間通したところ、良好なハンダ付け性が得られた。また、230℃ 共晶ハンダ浴中に5秒間繰り返し浸漬したところ、17回行ってもハンダ食われが起きなかった。
【0074】
(比較例8)
ポリメチルメタクリレート(エステル基含有ポリマーであり、本発明のようにカルボキシル基含有ポリマーでない)の分子量36万のもの50重量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート100重量部、イソプロピルチオキサントン3重量部、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル10重量部、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート100重量部を混合して感光性樹脂組成物とした。作製例1で得られた銅合金粉末(平均粒子径5μm)100重量部に対して、PbO−B2 O3 −SiO2 −CaO(平均粒子径0.5μm)ガラスフリット0.1重量部、感光性樹脂組成物1重量部を加えて光重合性導電ペーストとした。ロールコーターでペーストをコージュライト基板に13μm厚で塗布した。
図1のフォトマスクを用いて像を形成し、40μmのパターンを実施例2と同様にして現像した。さらに、550℃ 窒素雰囲気中で30分間焼成した。この時、500℃まで酸素を500ppmドープした。
得られた導電体の抵抗値は、2.4μΩ・cmであり、ハンダ付け性は良好であった。また、ハンダ食われも17回まで行っても良好で、銅並であった。
【0075】
(実施例6)
実施例1の感光性樹脂組成物の中、光ラジカル発生剤として2、4−ジエチルチオキサントン1.5重量部の代わりに、ベンジル1.5重量部を用いる以外は実施例1と同じ感光性樹脂組成物を作製した。
作製例2で得られた銅合金粉末(平均粒子径2μm、x=0.05)100重量部、PbO−B2 O3 −SiO2 (平均粒子径1μm)ガラスフリット1重量部上記感光性樹脂組成物20重量部を混合して光重合性導電性ペーストを作製した実施例1と同様にして、パターンの形成を試みた。導電性、ハンダ付け性、耐ハンダ食われ性共(2μΩ・cm、良好、17回以上)に良好であった。線幅50μmのパターンにおいても焼結性の良い膜が得られた。
【0076】
(実施例7)
実施例1の感光性樹脂組成物の中、光ラジカル発生剤として2、4−ジエチルチオキサントン1.5重量部の代わりに、ベンゾフェノン5重量部及びミヒラーケトン0.8重量部を用いる以外は、実施例1と同じ感光性樹脂組成物を作製した。
作製例2で得られた銅合金粉末(平均粒子径2μm、x=0.05)100重量部、PbO−B2 O3 −SiO2 (平均粒子径1μm)ガラスフリット1重量部、酸化ランタン粉末(平均粒子径1μm)0.01重量部、上記感光性樹脂組成物20重量部を混合して光重合性導電性ペーストを作製した。導電性、ハンダ付け性、耐ハンダ食われ性ともに良好であった。
【0077】
(粉末作製比較例4)
銅粒子317.5g、銀粒子540gを黒鉛るつぼに入れ1700℃まで窒素雰囲気中で溶解した。融液を黒鉛るつぼ先端より窒素雰囲気中へ噴出し、噴出と同時に50kg/cm2 Gの窒素ガスを融液に対して噴出し、アトマイズした。得られた粉末は、平均粒子径10μmであった。気流分級機で4μm以下を分級した。
得られた銅合金粉末は平均粒子径2μm(0.01〜10μmの存在割合99.9%以上)であり、表面の銀濃度は、0.9、0.8、0.7、0.6、0.55であり、表面の銀濃度は0.85、平均の銀濃度は0.5で表面の銀濃度は平均の1.6倍であった。
【0078】
(粉末作製比較例5)
銅粒子1000gを黒鉛るつぼに入れ、1700℃まで加熱溶解した。融液を窒素雰囲気中へ噴出し、噴出と同時に、50kg/cm2 Gの窒素ガスを融液に対して噴出し、アトマイズした。得られた粉末は平均粒子径15μmであった。気流分級機で5μm以下の粉末を分級した。得られた粉末は平均粒子径2.2μmであった。
【0079】
(参考粉末作製例1)
作製例2と同じ銅、銀仕込量(平均の銀濃度0.05)で同様にして1700℃まで黒鉛るつぼ中で溶解した。融液を空気中へ噴出し、噴出と同時に、50kg/cm2 Gの空気を噴出して融液をアトマイズした。
得られた銅合金粉末は平均粒子径20μmと大きく、気流分級機で5μm以下の粉末を分級したところ、平均粒子径2μm、表面の銀濃度は0.001、0.008、0.01、0、02、0.03と表面の銀濃度は0.0045で、平均の銀濃度0.05より低かった。
【0080】
(比較例1)
作製比較例4(銅濃度が1.6倍であり、2.1倍より高い本発明の範囲外)で得られた銅合金粉末(平均粒子径2μm、x=0.5)100重量部に対して、PbO−B2 O3 −ZnO(平均粒子径1μm)ガラスフリット1重量部、四三酸化鉛粉末(平均粒子径1μm)0.02重量部、酸化セリウム粉末(平均粒子径1μm)0.5重量部、実施例1で用いた感光性樹脂組成物10重量部を混合して光重合性導電性ペーストを作製した。実施例1と同様にして、塗布、露光、現像を行い、900℃窒素雰囲気中で10分間焼成した。この時、500℃まで酸素200ppmドープした。
得られた導体パターンは50μmであった。抵抗値は2.4μΩ・cmと良好であった。しかしマイグレーション試験をしたところ、100秒とマイグレーションしやすく、導体回路間での短絡が起きた。
【0081】
(比較例2)
作製比較例5で得られた銅粉末(平均粒子径2.2μm)(銅粉末のみから構成され、本発明のように銀と銅との化合物でない)100重量部に対して、PbO−B2 O3 −ZnO(平均粒子径1μm)ガラスフリット1重量部、実施例1の感光性樹脂組成物10重量部を混合して光重合性導電性ペーストを作製した。実施例1と同様にして、塗布、露光、現像を行い、900℃窒素雰囲気中で10分間焼成した。この時、500℃まで100ppm酸素をドープした。得られた導電体の抵抗値は高く、5μΩ・cmであった。また、クリームハンダによりハンダ付け性を見たところ、50%以下の濡れ面積であった。
【0082】
(比較例3)
作製例2で得られた銅合金粉末(平均粒子径2μm、x=0.05)100重量部、PbO−B2 O3 −SiO2 (平均粒子径1μm)ガラスフリット1重量部、酸化ベリリウム粉末(平均粒子径1μm)0.02重量部、実施例1と同じ感光性樹脂組成物200重量部(0.5〜100重量部である本発明の範囲外)を混合して光重合性導電性ペーストを作製した。実施例1と同様にして、15μmに塗布し、露光、現像した。この時、60μmのパターンが形成された。さらに、900℃ 20分間窒素中で焼成した。この時、500℃まで酸素200ppmドープした。
得られた導電体は、パターンがかなり荒れており、また、残存カーボンが多く十分な焼結が行われていなかった。抵抗値も、10μΩ・cmと高かった。
【0083】
(比較例4)
作製例2で得られた銅合金粉末(平均粒子径2μm、x=0.05)100重量部、PbO−SiO2 −CaO(平均粒子径0.7μm)ガラスフリット1重量部、実施例1と同じ感光性樹脂組成物0.1重量部(0.5〜100重量部である本発明の場合の範囲外)を混合して光重合性導電性ペーストを作製した。実施例1と同様にして、15μmに塗布した。しかし、露光し、現像しようとしたが、十分な感光性樹脂量が足りずパターンは形成されなかった。
【0084】
(比較例5)
実施例1の感光性樹脂組成物の中、光ラジカル発生剤として2、4−ジエチルチオキサントン1.5重量部の代わりに、ベンジル50重量部(0.1〜10重量部である本発明の範囲外)を用いる以外は実施例1と同じ感光性樹脂組成物を作製した。
作製例2で得られた銅合金粉末(平均粒子径2μm、x=0.05)100重量部、PbO−B2 O3 −SiO2 (平均粒子径1μm)ガラスフリット1重量部、上記感光性樹脂組成物10重量部を混合して光重合性導電性ペーストを作製した。実施例1と同様にして、パターンの形成を試みたが、表面の光硬化性が悪く、先幅200μmのパターンにおいても欠陥の多い物しか得られなかった。
【0085】
(比較例6)
実施例1の感光性樹脂組成物の中、光ラジカル発生剤として2、4−ジエチルチオキサントン1.5重量部の代わりに、ベンゾフェノン0.001重量部(0.1〜10重量部である本発明の範囲外)及びミヒラーケトン0.8重量部を用いる以外は、実施例1と同じ感光性樹脂組成物を作製した。
作製例2で得られた銅合金粉末(平均粒子径2μm、x=0.05)100重量部、PbO−B2 O3 −SiO2 (平均粒子径1μm)ガラスフリット1重量部、上記感光性樹脂組成物10重量部を混合して光重合性導電性ペーストを作製した。実施例1と同様にしてパターンの形成を試みたが、未露光部の溶解性が著しく悪いために露光部と未露光部のコントラストが悪く、ファインパターンは得られなかった。
【0086】
(比較例7)
粉末作製参考例1で示される銅合金粉末(表面銀濃度が平均の銀濃度の0.1倍以下;2.1倍より高い本発明の範囲外)(平均粒子径2μm)を用いて実施例1と同じ割合で光重合導電性ペーストを作製した。実施例1と同様にして塗布、露光、焼成したところ、焼成過程で酸化が起こり、抵抗値が9μΩ・cmと高かった。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したとおり、特定の銀濃度傾向を有する銅合金粉末に、それぞれ特定範囲量の、カルボキシル基含有モノマーユニットを有するバインダーポリマー(A)、重合性多官能モノマー(B)、光ラジカル発生剤(C)を含む感光性樹脂組成物を添加したので、高い導電性を有するのみならず、焼成時に高酸素ドープができ、残存カーボンも殆どない優れた耐酸化性、焼結を有するファインライン化が可能な光重合性導電性ペーストを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】露光時に用いたフォトマスクパターンを示す説明図である。
【符号の説明】
20 パターンの線幅(μm)
40 パターンの線幅(μm)
60 パターンの線幅(μm)
80 パターンの線幅(μm)
100 パターンの線幅(μm)
120 パターンの線幅(μm)
140 パターンの線幅(μm)
160 パターンの線幅(μm)
200 パターンの線幅(μm)
A パターンの線幅の2倍
B パターンの線幅の1.5倍
Claims (4)
- 一般式AgxCu1-x (ただし、0.001≦X≦0.4
であり、Xは原子比を示す)で表され、粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度の2.1倍より高く、粒子表面近傍で内部から表面に向かって銀濃度が増加する領域を有する銅合金粉末100重量部に対して、以下の(A)、(B)、(C)3成分からなる感光性樹脂組成物0.5〜100重量部を添加してなる光重合性導電ペースト。
(A);1重量%以上のカルボキシル基含有モノマーユニットを有し、かつ分子量10〜50万のバインダーポリマー 50重量部
(B);重合性多官能モノマー 20〜100重量部
(C);光ラジカル発生剤 0.1〜10重量部 - 請求項1記載の光重合性導電ペーストに、銅合金粉末100重量部に対してガラスフリット0.01〜30重量部添加してなることを特徴とする、光重合性焼成用導電ペースト。
- 請求項1又は2記載の光重合性導電ペーストに、銅合金粉末100重量部に対して、酸化第一銅、酸化ビスマス、酸化第二銅、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化バリウム、酸化ベリリウム、酸化すず、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化ネオジウム、酸化カドミウム、酸化鉄、酸化ランタン、酸化タングステン、酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、酸化ヒソ、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉛、アルミン酸亜鉛、アルミン酸銅、四三酸化鉛、金属タングステンから選ばれた平均粒子径0.01〜30μmの粉末1種以上を0.01〜30重量部添加してなることを特徴とする、光重合性導電ペースト。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の光重合性導電ペーストを、基板上に塗布し、露光し、現像し、焼成する工程を含むことを特徴とする、導電体の製造方法。
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