JP3620127B2 - スピーカの組立治具およびこれを用いたスピーカの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は音響機器に使用されるスピーカの組立治具およびこれを用いたスピーカの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を図6により説明する。まず、同図によりスピーカを要部である磁気回路を中心に説明すると、1は磁気回路であり、中央に円柱状のセンターポール部2を一体に有する円板状の下部プレート3と、この下部プレート3上に載置されたリング状の磁石4と、このリング状の磁石4上に載置されたリング状の上部プレート5とによって構成されている。
【0003】
なお、特に図示しないがスピーカは上記磁気回路部1と上記上部プレート5上に結合されたフレームと、上記センターポール部2と上部プレート5の隙間に挿入され、外周部が上記フレームと接合されたダンパーに支持されたボイスコイルボビンと、このボイスコイルボビンに巻回されたボイスコイルと、外周部が上記フレームに接合され、内周部が上記ボイスコイルボビンに接合された振動板とで構成されている。
【0004】
次に磁気回路部1の組立に用いられるスピーカの組立治具について説明する。6は下部に円筒状の上部プレート位置決め用の円筒部6aを有するスピーカの組立治具であり、上部プレート5を磁石4上に載置後、この組立治具6の円筒部6aの凹部6bをセンターポール部2に嵌め込み、この嵌め込んだ状態で磁石4と上部プレート5を接着剤で接合固定し、上記ボイスコイルボビンが挿入される上部プレート5とセンターポール部2の隙間aを確保して磁気回路1を完成するものである。
【0005】
なお、図6では図示していないが、上記組立治具6はチャッキング手段を有し、上記組立治具6を上下動させて、上記上部プレート5を位置決めする位置決め装置に装着されて用いられるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成においては上部プレート5の内径の製造上のバラツキ、センターポール部2の外径の製造上のバラツキや組立治具6の円筒部6aの内外径のバラツキおよびセンターポール部2への組立治具6の円筒部6aの嵌め込みの作業性を考慮して上記円筒部6aの内外径を設定しているので、上部プレート5がセンターポール部2に対して偏心し、ボイスコイルが上部プレート5の内周部分と接触して異音が発生するギャップ不良の原因となっていた。
【0007】
本発明は上部プレートの磁石への接合時の偏心を少なくし、ギャップの片寄り不良の削減を図り、スピーカの品質の向上を目指すものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のスピーカの組立治具は、上下夫々にセンターポール部と上部プレートの隙間に挿入される壁部と上記センターポール部に嵌まり込む凹部とで形成した上部プレート位置決め用の円筒部を設けるとともに、この円筒部の上記壁部の外側面を先端部からテーパー状に形成し、更に上記上下に設けた上部プレート位置決め用の円筒部の上記夫々の凹部の内径を異ならせたものである。
【0009】
上記構成により、上記円筒部をセンターポール部2へ嵌め込むとき、上部プレートが偏心していると、上部プレートの内周面が上記円筒部のテーパー状の壁部に押され、上部プレートは常に略中央位置に設定され、偏心を防止して、ギャップの片寄り不良が解消されるとともに、上下の凹部の内径を異ならせることで、センターポール部の外径の異なる2種類の下部プレートに使用できるものであり、汎用性の高いスピーカの組立治具を提供できるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、センターポール部と上部プレートの隙間に挿入される壁部と上記センターポール部に嵌まり込む凹部からなる上部プレート位置決め用の円筒部に、この円筒部の上記壁部の外側面を先端部から上方に向かってテーパー状に形成したため、上記凹部をセンターポール部に嵌め込むことによって、上部プレートを略中央位置に設定でき、偏心が防止でき、ギャップの片寄り不良が防止できるものである。
【0011】
また、更に、上部プレート位置決め用の円筒部を上下両側に設け、それぞれ内径の異なる凹部を設けたものであり、センターポール部の外径の異なる2種類の下部プレートに使用できるものであり、より汎用性の高いスピーカの組立治具を提供できるものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1のスピーカの組立治具を用いてセンターポール部を有する下部プレート上にリング状の磁石を載置し、その上に上部プレートを載置し、さらに、上記センターポール部に上記スピーカ組立治具の凹部を嵌め込むようにして上記センターポール部と上部プレートの隙間に上記スピーカの組立治具の上部プレート位置決め用の円筒部を挿入し、この円筒部のテーパー状の外側面を上部プレートの内周部に当接、上記上部プレートを移動させて上記センターポール部と上部プレートの隙間を設定してスピーカの磁気回路を形成するものであり、上記センターポール部の偏心を少なくし、ギャップの片寄り不良の削減を図り、スピーカの品質の向上を目指す製造方法を提供できるものである。
【0013】
以下本発明の実施の形態について図4〜図5により説明する。なお、説明にあたっては従来技術と同一部分は同一番号を付し、説明を省略して説明するとともに、まず、発明の実施の形態の説明の前に、発明に至る改善例について図1〜図3により説明する。
【0014】
(改善例1)
図1は磁気回路の上部プレートを本発明のスピーカの組立治具で位置決めする状態を説明する側断面図であり、同図によると、7はスピーカの組立治具であり、センターポール部2と上部プレート5の隙間aに挿入される壁部7bを有する円筒部7aを有するとともに、この円筒部7aはセンターポール部2が嵌まり込む凹部7cと上記壁部7bの外側に先端部から上方に向かって全周に亘ってテーパー状に傾斜させた傾斜部7dを有している。
【0015】
従って、位置決め装置(図示せず)に上記スピーカの組立治具7をチャッキングして上記スピーカの組立治具7を下方向に動作させ、上記組立治具7の凹部7cを嵌め合わせる時、上部プレート5がセンターポール部2に対して偏心していると、上記円筒部7aの傾斜部7dに上部プレート5の内周部5aが押され、偏心が略中央位置に修正されて適度な隙間aが得られるものである。
【0016】
(表1)は上部プレート5の内周とセンターポール部2の隙間aを図2に示す4ヶ所(A〜D点)で測定して、従来のスピーカの組立治具の場合と比較したものである。
【0017】
【表1】
【0018】
(表1)で明らかなように、従来のスピーカの組立治具を用いたものにあっては、隙間aのバラツキは0.133mmであったが、本実施の形態のスピーカの組立治具を用いたものにあってはバラツキは0.002mmと極めて僅少となり、偏心の少ないものの提供を可能としたものである。
【0019】
(改善例2)
図3はスピーカの組立治具の側断面図であり、図1の改善例との差異のみ説明すると、8はスライド部であり、調節用ネジ9によって、凹部7c内を移動して位置調節可能としたものである。なお、10はバネで調節用ネジ9と、スライド部8間に多少の圧縮状態となるよう配置されている。
【0020】
従って、スピーカの磁気回路の下部プレート3に設けられたセンターポール部2の高さによってスライド部8の位置調節を行うことが可能となり、汎用性にすぐれたスピーカの組立治具が提供できるものである。
【0021】
(実施の形態1)
図4は本発明の一実施の形態のスピーカの組立治具の側断面図であり、従来技術および図1の改善例1との差異のみ説明すると、7eはスピーカの組立治具7の下側の円筒部7aの凹部7cと内径の異なる凹部7fを有する上記スピーカの組立治具7の上側に設けられた他の円筒部である。
【0022】
以上の構成によって、センターポール部2の外径寸法の違いに応じて、下側の円筒部7aまたは上側の円筒部7eを選択して位置決め装置にチャッキングすることにより、外径の異なる2つのセンターポール部を有する2つのスピーカの組立に使用できるとともに、スピーカの組立治具の種類の半減ができ、管理を容易にすることができるものである。
【0023】
(実施の形態2)
図5は本発明の他の実施の形態のスピーカの組立治具の側断面図であり、改善例2および実施の形態1の特徴を併せ持つものであり、改善例2、実施の形態1との差異のみ説明すると、11は頭部治具であり、調節用ネジ9によってバネ10およびスピーカの組立治具7を介してスライド部8に装着されるとともに、スライド部8の調節を可能としたものである。
【0024】
以上の実施の形態によって、少なくとも2つの外径が異なり、さらに全高の異なるセンターポール部を有する磁気回路で構成されるスピーカの組立に使用できる汎用性のより高いスピーカの組立治具が提供できるものである。なお、図5においては、頭部治具11は凹部7fの内径と略同じ外径を持つものとなっているが、凹部7fの底面と頭部治具11の当接面の略中心近辺に対応する凹凸を設けて位置決め可能とすることで、内径の異なる凹部7cにも対応する凹または凸部を設け、頭部治具11を内径の異なる凹部に使用可能として頭部治具の汎用性を高めることも可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明のスピーカの組立治具は、センターポール部と上部プレートの隙間に挿入される壁部と上記センターポール部に嵌まり込む凹部からなる上部プレート位置決め用の円筒部に、この円筒部の上記壁部の外側面を先端部から上方に向かってテーパー状に形成して上部プレートの偏心を防止し、ギャップの片寄り不良を解消できるスピーカの組立治具を提供するとともに、更に、上部プレート位置決め用の円筒部を上下両側に設け、それぞれ内径の異なる凹部を設けたものであり、センターポール部の外径の異なる2種類の下部プレートに使用できるものであり、より汎用性の高いスピーカの組立治具を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に至る改善例におけるスピーカの組立治具を用いてスピーカの要部である磁気回路の組立を行う状態を説明する側断面図
【図2】同要部であるセンターポール部と上プレート部の関係を説明する上面図
【図3】同他の改善例のスピーカの組立治具の側断面図
【図4】本発明の一実施の形態のスピーカ組み立て治具の側断面図
【図5】同他の実施の形態の側断面図
【図6】従来のスピーカの組立治具を用いてスピーカの要部である磁気回路の組立を行う状態を説明する側断面図
【符号の説明】
1 磁気回路
2 センターポール部
3 下部プレート
4 磁石
5 上部プレート
5a 内周部
7 スピーカの組立治具
7a,7e 円筒部
7b 壁部
7c,7f 凹部
7d 傾斜部
8 スライド部
Claims (2)
- 少なくとも上下夫々にセンターポール部と上部プレートの隙間に挿入される壁部とこの壁部の外側面が先端部から上方に向かってテーパー状に形成した上記センターボール部に嵌まり込む凹部とで形成した上部プレート位置決め用の円筒部を設けるとともに、この円筒部の上記壁部の外側面を先端部からテーパー状に形成したスピーカの組立治具であって、上記センターポール部に嵌り込む上記上下に設けられた上部プレート位置決め用の円筒部の上記夫々の凹部の内径を異ならせたスピーカの組立治具。
- センターポール部を有する下部プレート上にリング状の磁石を載置し、その上に上部プレートを載置し、さらに、上記センターポール部にスピーカ組立治具の凹部を嵌め込むようにして上記センターポール部と上部プレートの隙間に上記スピーカの組立治具の上部プレート位置決め用の円筒部を挿入し、この円筒部のテーパー状の外側面を上部プレートの内周部に当接させ、上記上部プレートを移動させて上記センターポール部と上部プレートの隙間を設定して磁気回路を形成する請求項1記載のスピーカの組立治具を用いたスピーカの製造方法。
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JP30869795A JP3620127B2 (ja) | 1995-11-28 | 1995-11-28 | スピーカの組立治具およびこれを用いたスピーカの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP30869795A JP3620127B2 (ja) | 1995-11-28 | 1995-11-28 | スピーカの組立治具およびこれを用いたスピーカの製造方法 |
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JPH09149498A JPH09149498A (ja) | 1997-06-06 |
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JP2011211577A (ja) | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Panasonic Corp | スピーカの製造方法 |
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