JP3155976B2 - コ−ン型スピ−カ−及びその製造のために用いる治具 - Google Patents

コ−ン型スピ−カ−及びその製造のために用いる治具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動電型のコ−ン型スピ
−カ−、及び、その製造のために用いる治具に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】動電型のコ−ン型スピ−カ−は一般に、
振動系を構成する振動板(コ−ン)、エッジ、ボイス・
コイル、ダンパ−、ダストキャップと、磁気回路を構成
するマグネット、センタ−ポ−ル、ヨ−ク、プレ−ト
と、本体部分を構成するフレ−ム、ガスケット、入力端
子、錦糸線等から成っている。普通それを組み立てるに
当っては、先ず磁気回路にフレ−ムを固定し、次いでボ
イス・コイルにダンパ−とコ−ンを接着した後、コ−ン
にダストキャップを接着する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の組立て方法
によった場合は、寸法が不規則であって、位置的に不安
定な状態のフレ−ム並びに磁気回路上にコ−ン、ボイス
・コイル、ダンパ−等の振動系を接着固定することにな
るので、各部品の位置管理が非常に難しく、周波数特性
に直接影響する各振動部品の重量、材料、形状等の均一
化を如何に厳格に管理しても、組立に当ってバラつきを
生じてしまうために、性能が安定しないという問題があ
った。殊に、高域特性を支配するダストキャップの取付
状態と位置を一定に管理することが難しく、量産工程に
おいてダストキャップが受け持つ高域特性を厳しく管理
することはできない。そのために多くのメ−カ−は、ス
ピ−カ−装置設計に当り、高額なツイ−タ−を用いるこ
とにより、高域周波数特性を管理している。
【0004】また、磁気回路内に異物が入り込んだり、
ノリ付作業ミス等により生ずる不良品が組立完了後の検
査で発見されても、それを修理することはできなかっ
た。更に、上記従来の組立て方法の場合は接着個所が多
いので、作業に手間がかかるだけでなく、多量の接着剤
が用いられるために振動系の重量が重くなり、周波数特
性に悪影響を及ぼすという問題もあった。
【0005】本発明はこのような従来方法における問題
点を解決するためになされたものであって、振動系部品
の接着工程におけるそれら部品の位置管理を容易且つ確
実に行なうことができ、以て安定した周波数特性が得ら
れ、接着個所が少ないために作業効率がよく、バスケッ
ト(フレ−ム)に可動部品を組立てた後でもゴミや異物
の混入を容易にチェックでき、また、振動系の交換修理
も簡単に行なうことが可能な動電型のコ−ン型スピ−カ
−及びその製造のために用いる治具を提供することを課
題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決する手段として、コ−ンよりダストキャップを軽く且
つ薄手にして両者を一体成形し、前記コ−ンの外周縁に
設置されるエッジの外周端部とダンパ−の外周端部をバ
スケットに同時に熱溶着し、また、ボイス・コイルの引
出し線と錦糸線の接続部を接着剤供給部内に位置させ、
前記錦糸線とバスケット外引出し線の接続部を、前記バ
スケット側面に配備した弾性チュ−ブ内に収めたことを
特徴とするコ−ン型スピ−カ−、を提供するものであ
る。
【0007】本発明はまた、上記課題を解決する手段と
して、中央部に電熱線を内蔵した支持柱を立設し、前記
支持柱に対し所定の間隙を保持した円筒状の押上筒を上
下動可能に設置し、外周端部にスピ−カ−のバスケット
の位置決めをするための位置決め壁を形成すると共に、
上部に高周波加熱コイル及び予熱用電熱線を内蔵した熱
溶着リングを設けて成る下側治具と、中央部裏面に、電
熱線を内蔵し、下端面をコ−ンからダストキャップにか
けての形状に対応する形状とすると共に、中心にダスト
キャップを逃がす凹陥部を形成した予熱部を突設し、外
周端に位置決め嵌合スカ−トを形成し、前記位置決め嵌
合スカ−トの内側に、高周波加熱コイル及び予熱用電熱
線を内蔵した熱溶着リングを設置して成る上側治具とか
ら成るスピ−カ−製造用治具、を提供するものである。
【0008】
【作 用】コ−ンとダストキャップが一体成形されるた
め、軽量のダストキャップを常に定位置に配備すること
ができ、高域周波数特性を管理できる。組立てに際し接
着加工する部分が少ないので、生産効率がよく低コスト
化を実現できる。本発明に係る治具においては、予熱状
態の下側治具の支持柱にボイス・コイルを嵌装し、押上
筒と熱溶着リング上にダンパ−を置くと共に位置決め壁
にバスケットをセットし、接着部に接着剤を供給した
後、一体成形したコ−ンとダストキャップを載置する。
そして、その上に上側治具を載せた後、高周波加熱コイ
ルの作用でエッジとダンパ−の端部をバスケットに熱溶
着する。
【0009】このように、寸法精度のよいバスケットに
対し、各可動部品が上下の治具を用いて組み込まれるの
で、寸法管理が正しくなされ、位置決めと同時に熱溶着
が行なわれ、且つ、予熱された接着剤が押上筒に押され
て均一に広がることにより確実に接着が行なわれ、硬化
も速くなる。
【0010】
【実施例】本発明の好ましい実施例を添付図面に依拠し
て説明する。図1は本発明に係るスピ−カ−及びその組
立用治具の縦断面を示すもので、図中1はコ−ン、2は
コ−ンの外周縁に接着されたエッジ(サラウンド)、3
はコ−ン1の中心に配備されたダストキャップを示す。
コ−ン1とダストキャップ3は、1つの金型で以て一体
成形される。このことにより、コ−ン1に対するダスト
キャップ3の位置が安定し、且つ、コ−ン1とダストキ
ャップ3との接着工程を省くことができるので、コスト
的に有利となるだけでなく振動部分を軽量化することが
でき、以て、高域特性を改善することができるのであ
る。
【0011】ダストキャップ3を重いコ−ン1から機械
的に分離させ、ボイス・コイル6のボビン7に機械的に
直接取り付けて高域特性を向上させるために、コ−ン1
に対しダストキャップ3の厚さを薄手にすると共に、両
者の境に、コンプライアンスの高い分離溝4を環状に形
成する(図3参照)。この分離溝4は、後述するボイス
・コイル6の接着のためにも用いられる。即ち、ボイス
・コイル6のボビン7の上端が分離溝4内に嵌入する。
低域と中域特性をカバ−するコ−ン1は形状が大きくな
り、大きく振動することによって受ける空気抵抗によっ
て変形しない頑丈な物とするため、ダストキャップ3に
比べて厚く且つ重いものとなる。
【0012】5はダンパ−であり、ボイス・コイル6の
ボビン7とコ−ン1並びにダンパ−5との接着部分は、
苛酷な機械振動とボイス・コイル6から受ける高い熱に
対し、良好な接着耐久性を有することが必要となる。高
域特性を考慮して硬い接着剤を使用すると、柔らかい材
料のコ−ン1やダンパ−5との接着状態が悪くなり、強
い振動で剥がれたり破損したりする事故が起きやすい。
しかし、本発明においては、上述したように高域特性の
改善が図られていて、ダストキャップ3が受け持つ高域
特性を考慮しなくてよいため、この部分の接着剤として
接着効果のよい比較的柔らかいものを用いることがで
き、以てその部分の接着耐久性を向上させることができ
る。
【0013】図4はボイス・コイル6の構成例を示すも
ので、円筒状ボビン7の下部に巻線8が巻装され、その
上部には、巻線8からのリ−ド線8aを止めると共に、
ダンパ−5とボイス・コイル6の接着性を向上させるた
めのテ−プ9が巻かれる。ボビン7の上端部には凹陥部
10が適宜数形成される。この凹陥部10は、後述する
ようにしてコ−ン1とダンパ−5との接着部に供給され
る接着剤を、そこを通してダストキャップ3側に導くた
めのものである。11は錦糸線である。
【0014】12は上記コ−ン1、エッジ2、ダストキ
ャップ3、ダンパ−5、ボイス・コイル6等を組み込む
円筒状のバスケット(フレ−ム)で、通例プラスチック
成形される。バスケット12の上面には、エッジ2の端
部を固定するための台座13が形成され、内側面の中程
には、ダンパ−5の端部を固定するための段部14が周
設されると共に、その下部に、磁気回路を設置するため
の支持溝15が適宜間隔置きに形成される。
【0015】支持溝15はバスケット12の下端面から
形成され、その上部が横に延長されたものであり(図5
参照)、そこに、磁気回路上面のフロントプレ−ト16
周面に適宜間隔置きに形成された凸部17が嵌合する。
即ち、磁気回路は、中心にポ−ル18を有するヨ−ク1
9上にド−ナツ型のマグネット20が設置され、マグネ
ット20の上にフロントプレ−ト16を載置して成るも
ので(図2参照)、これを、その凸部17を支持溝15
に合わせるようにして下方からバスケット12内に装入
し、フロントプレ−ト16が支持溝15の上面に当接し
たところで回転させる。すると、凸部17が支持溝15
の横方向延長部内に嵌合し、以て磁気回路がバスケット
12に固定される。
【0016】また、バスケット12の外側面下部には、
本スピ−カ−を箱板21に固定するスピ−ドナットリン
グ22をネジ付けるためのネジ山23が形成され(図8
参照)、また、外側面上部には、箱板21との間の空気
漏れを防止すると共に、振動を吸収するためのOリング
24を嵌め付けるOリング溝25が形成される。バスケ
ット12にはその全面に亘り、内外を連通させる多数の
空気穴26が透設される。錦糸線11は空気穴26から
バスケット12外に出されるが、好ましくは、その部分
に錦糸線11の振動を防止するための手段が講じられ
る。
【0017】即ち、錦糸線11はボイス・コイル6の巻
線8の振動に伴って不規則に揺動させられるが、その端
子に接合されるカシメ又はハンダ付け処理部は振動に弱
いため、端子の部分が破損する事故が少なくない。そこ
で、本発明では、錦糸線11と引出線27との接合部
に、振動ダンパ−として機能するゴム等のチュ−ブ28
が嵌装される。そして、錦糸線11を引出す空気穴26
の中程を窪ませて横穴29を形成し、そこにチュ−ブ2
8を嵌入する(図7参照)。かくして錦糸線11が受け
た振動はチュ−ブ28に吸収され、引出線接続部に直接
伝達されないので、端子の部分における破損事故は殆ど
なくなる。また、バスケット12の外側面には、引出線
27を収める縦溝30が形成される。
【0018】次に、上記構成のスピ−カ−を製造するた
めに用いられる治具について説明する。治具は図1に示
されるように、バスケット12を載置して位置決めする
下側治具31と、バスケット12上にセットされる上側
治具32とから成る。下側治具31の中心には、予熱用
の電熱線33を組み込んだ支持柱34が立設される。支
持柱34の径は、ボビン7の内径より僅かに小となし、
上方からボビン7を嵌装できるようにする。
【0019】そして、支持柱34を取り巻くようにして
円筒状の押上筒35が、上下動可能に設置される。支持
柱34と押上筒35の間には、ボイス・コイル6を挿入
し得る間隙が保持される。下側治具31の外周部には、
上部に高周波加熱コイル36と予熱用の電熱線36aを
内蔵した円形の熱溶着リング37が設置され、その下端
部に、バスケット12を嵌合させることによってバスケ
ット12の位置決めをする位置決め壁38が形成され
る。また、熱溶着リング37には、適宜冷却用の通気孔
37aが形成ささる。
【0020】上側治具32の下面中央部には、予熱用の
電熱線39を内蔵した予熱部40が設けられる。予熱部
40の下端は、コ−ン1からダストキャップ3にかけて
の形状に対応する形状とされ(図9参照)、その下面に
は、ダストキャップ3を逃すための凹陥部41が形成さ
れる。上側治具32の外周端には位置決め嵌合スカ−ト
42が形成され、その内側に、バスケット12の台座1
3との間にエッジ2の端部を挾持し、エッジ2を台座1
3に溶着する熱溶着リング43が設置される。熱溶着リ
ング43には高周波加熱コイル44と予熱用の電熱線4
4aが内蔵される。なお、上側治具32と下側治具31
には、それぞれ冷却用の空気導入孔46が形成され、ま
た、上側治具32には更に、嵌合スカ−ト42内冷却用
の通気孔46aが形成される。
【0021】上記治具を用いてスピ−カ−を製造するに
当たっては、先ず、下側治具31の支持柱34にボイス
・コイル6を嵌装する。そして、ダンパ−5を載せる
と、ダンパ−5の外周端部は熱溶着リング37上に乗
り、その最も内側の波底部は押上筒35上に乗る。その
際、押上筒35は下がった位置にある。なお、その際、
ダンパ−5の中心孔がボビン7のテ−プ9の表面上に位
置し、ダンパ−5は正常取付位置より少し下がった所に
位置する。
【0022】次いで、バスケット12を位置決め壁38
に嵌合して所定位置に配し、チュ−ブ25を介して錦糸
線11と引出線24とを横穴26に取り付ける。バスケ
ット12は、位置決め壁38によって所定位置に保持さ
れ、その段部14の下面が、熱溶着リング37上面との
間にダンパ−5の外周端部を挾圧する。なお、下側治具
31と上側治具32は、それぞれ電熱線36a、44a
の作用で、バスケット12の素材の融点近くまで予熱さ
れる。
【0023】上記状態において、ボイス・コイル6とダ
ンパ−5の接触部に接着剤45を適量供給した後、ダス
トキャップ3と一体成形されたコ−ン1を載置する。接
着剤(2液混合エポキシ)45は電熱線33によって予
熱されるため、柔らかくなって接着部に均一に塗布さ
れ、且つ、速く固まる。そして、上側治具32を載せ、
予熱部40で以てコ−ン1の接着部を加圧しつつ、電熱
線39によって加熱することで、接着剤の硬化を速め
る。その際、押上筒35が上昇し、ダンパ−5の内端部
をボイス・コイル6に沿ってずり上げ、正常位置に位置
させる。これにより接着剤45が少し押し出され、一部
はボイス・コイル6の凹陥部10を通ってダストキャッ
プ3の裏面に流れ、コ−ン1、ダストキャップ3、ダン
パ−5及びボイス・コイル6の4者相互間における接着
面積が拡大するので、それら相互間における接着力が増
大する。
【0024】また、上記押上筒35は所定位置まで上昇
するので、押上筒35と溶着部40の間隙、換言すれ
ば、コ−ン1、ダストキャップ3、タンパ−5及びボイ
ス・コイル6の組立間隙は常に一定のものとなるので、
これらの部品を厳しい寸法管理にて組み立てることが可
能となる。
【0025】上記上側治具32の載置により、エッジ2
の外側端は、上側治具32の熱溶着リング43と台座1
3との間に挾圧される。そして、このエッジ2の被挾圧
部と上記ダンパ−5の被挾圧部は、高周波加熱コイル4
4、36に電流を流すことにより、それぞれ瞬時にバス
ケット12の台座13、並びに、段部14に熱溶着され
る。このようにこれらの部分の固定には接着剤を使わ
ず、且つ、電熱線33、36a、39、44aの容量は
低く抑えたまま、高周波加熱コイル36、44の作用で
温度変化を速くすることができるので、生産効率が向上
する。
【0026】台座13と段部14における熱溶着が完了
した後、冷却用の空気を空気導入孔46から治具内に導
入し、通気孔37aを通して通流させることにより、熱
容量の少ない熱溶着リング37、43の温度を短時間の
内に下げることができ、以て溶着部分を迅速に安定させ
ることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明は上述した通りであって、次のよ
うな数多くの効果を奏する非常に有用なものである。 (1) バスケット上に周波数特性に直接関係するコ−
ン、ボイス・コイル、ダンパ−等を定位置に正確に組み
込むことかでき、以て安定した性能の一体化モジュ−ル
が得られる。しかも、この一体化モジュ−ルの製造に当
っては接着処理個所が少なく、組立作業効率がよい。
【0028】(2) 上記一体化モジュ−ルを、形状が
不規則で寸法管理の難しい磁気回路と別個に量産するこ
とができるので、安定した特性の製品が得られ、しか
も、一体化モジュ−ルを磁気回路に組み込む前に目視検
査ができるので、作業ミスにより入り込んだ異物や塵埃
を事前に除去することができるので、異物等進入に起因
する事故を未然に防止できる。また、最も故障を起こし
やすい振動部分に不良が生じても、一体化モジュ−ルの
みを交換することができるので、経済的である。
【0029】(3) 磁気回路は上記一体化モジュ−ル
と別個に独立して生産することかできるので、自動組立
機器を用いて容易且つ迅速に組み立てることができ、生
産効率が向上する。また、磁気回路は小型で寸法が一定
なため、着磁する際に小型の着磁器を用い、且つ、着磁
器を近接させることができるので、消費電力を低く抑え
ることができ、生産コストの低廉化が図れる。 (4) コ−ンとダストキャップが一体化されるため、
両者を接合する接着剤が不要であって、重量を軽く抑え
られると共に、高域特性を受け持つダストキャップを常
に定位置に位置させることができるので、高額なツイ−
タ−を用いることなく高域周波数特性を管理することが
できる。
【0030】(5) ボイス・コイルの機械振動が、コ
−ンよりも軽量のダストキャップに直接効率よく伝達さ
れるので、空気抵抗が少なくて接着剤のコンプライアン
スに影響されず、高域特性が改善される。 (6) 接着剤として接着効果の高い柔らかいものを用
いることができ、しかも、接着面積を十分取ることがで
きるので接着耐久性を大幅に向上させることができる。
【0031】(7) ボイス・コイルの引出線と錦糸線
との接続部が接着剤中に固められるので、その部分の振
動による事故が軽減される。また、錦糸線とバスケット
外引出線との接続部は、バスケットに固定されたチュ−
ブ内に収められるので、振動によるその部分の破損事故
が極力回避される。 (8) 本発明に係る治具によれば、各部品を安定した
状態に保持しつつ接着及び熱溶着することができるの
で、厳しい位置管理が可能であり、すぐれた性能のスピ
−カ−を効率よく低コストにて製造することができる。
【0032】(9) 従来の生産方法の場合は、部品を
多くの工程を経てバスケットに組み込んでいくため、設
備が大掛かりとなり、200〜600m2 もの床面積が
必要となる。しかし、本発明の場合には、各工程(主に
3工程)をテ−ブル上にタ−レット式に配置することが
できるので、設備が小型となり、設置床面積も10〜2
0m2 程で足り、生産効率が格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る治具の使用状態を示す縦断面図
である。
【図2】 本発明に係るスピ−カ−の部分断面正面図で
ある。
【図3】 コ−ンとダストキャップの接続関係を示す断
面図である。
【図4】 ボイス・コイルを示す斜視図である。
【図5】 磁気回路のバスケットへの取付方法を示す図
である。
【図6】 錦糸線と引出線の接続方法を示す図である。
【図7】 錦糸線と引出線を結合するチュ−ブの設置方
法を示す図である。
【図8】 スピ−カ−の箱板への取付方法を示す図であ
る。
【図9】 振動系部品の接着方法を示す図である。
【符号の説明】
1 コ−ン 2 エッジ 3 ダストキャップ 5 ダンパ− 6 ボイス・コイル 11 錦糸線 12 バスケット 27 引出線 28 チュ−ブ 31 下側治具 32 上側治具 33 電熱線 34 支持柱 35 押上筒 36 高周波加熱コイル 36a 電熱線 37 熱溶着リング 37a 通気孔 38 位置決め壁 39 電熱線 40 予熱部 41 凹陥部 42 位置決め嵌合スカ−ト 43 熱溶着リング 44 高周波加熱コイル 44a 電熱線 45 接着剤 46 空気導入孔
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 7/20 H04R 9/02 H04R 9/04 105 H04R 31/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コ−ンよりダストキャップを軽く且つ薄
    手にして両者を一体成形し、前記コ−ンの外周縁に設置
    されるエッジの外周端部とダンパ−の外周端部をバスケ
    ットに同時に熱溶着し、また、ボイス・コイルの引出し
    線と錦糸線の接続部を接着剤供給部内に位置させ、前記
    錦糸線とバスケット外引出し線の接続部を、前記バスケ
    ット側面に配備した弾性チュ−ブ内に収めたことを特徴
    とするコ−ン型スピ−カ−。
  2. 【請求項2】 中央部に電熱線を内蔵した支持柱を立設
    し、前記支持柱に対し所定の間隙を保持した円筒状の押
    上筒を上下動可能に設置し、外周端部にスピ−カ−のバ
    スケットの位置決めをするための位置決め壁を形成する
    と共に、上部に高周波加熱コイル及び予熱用電熱線を内
    蔵した熱溶着リングを設けて成る下側治具と、中央部裏
    面に、電熱線を内蔵し、下端面をコ−ンからダストキャ
    ップにかけての形状に対応する形状とすると共に、中心
    にダストキャップを逃がす凹陥部を形成した予熱部を突
    設し、外周端に位置決め嵌合スカ−トを形成し、前記位
    置決め嵌合スカ−トの内側に、高周波加熱コイル及び予
    熱用電熱線を内蔵した熱溶着リングを設置して成る上側
    治具とから成るスピ−カ−製造用治具。
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