JP3619978B2 - 粉末状化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩化ナトリウムを含有する粉末状化粧料に関し、さらに詳細には、経時的な変臭が低減され、安定性に優れ、使用性の良好な粉末状化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、海洋療法(タラソテラピー)が着目され、各種のミネラル成分を配合した化粧料が検討されている。皮膚化粧料や浴用剤においても、収斂効果を高め、肌を引き締める目的で塩化ナトリウムを配合したものが市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、塩化ナトリウムを主成分とする化粧料は、長期保存中に系中の香料が劣化したり、油剤が酸敗するため、経時的に変臭を生じるという問題があった。この現象は、高温状態に放置されたり、光照射によってより著しく促進されるので、製品の保管条件や容器の材質等に制約を受けるものであった。そのため、抗酸化剤であるビタミンEの配合を試みたが、ほとんど満足のいく結果は得られなかった。従って、塩化ナトリウムが本来有する効果を損ねることなく、経時的な変臭が低減され、品質の長期安定性に優れた化粧料の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記実情に鑑み、本発明者らは鋭意研究の結果、特定成分を含有することによって課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、(A)塩化ナトリウム10〜95重量%並びに(B)シリコーン油0.1〜30重量%及び/又は香料0.1〜5重量%を含有する粉末化粧料において、(C)ゴマ油、(D)キレート剤及び(E)結晶セルロースを配合したことを特徴とする粉末状化粧料である。以下、詳細に説明する。
【0005】
本発明の(A)成分である塩化ナトリウムは、精製されているものでも、精製されていない粗塩や並塩等のいずれでも使用することができる。粒径は特に限定されないが、使用性を考慮した場合、好ましくは平均粒径50μm〜2mmであり、この範囲において適度なマッサージ効果が得られる。本発明における塩化ナトリウムの含有量は10〜95重量%(以下、単に「%」と記す)の範囲であり、好ましくは30〜80%である。
【0006】
本発明の(B)成分は、シリコーン油であって、具体的にはメチルポリシロキサン等である。シリコーン油の含有量は0.1〜30%であり、好ましくは5〜15%である。
【0007】
また、香料としては、所望に応じて天然香料、合成香料のいずれをも使用することができる。香料の含有量は0.01〜5%であり、好ましくは0.1〜3%である。
【0008】
本発明の(C)成分であるゴマ油は、ゴマの種子から得た脂肪油であり、脂肪酸構成としてリノール酸を多量に含み、その他、セサミン、セサモール、セサモリンを含むものである。該ゴマ油は圧搾したもの、さらにそれを精製したもののいずれをも使用することができる。ゴマ油の配合量は、好ましくは0.01〜1%であり、より好ましくは0.1〜0.5%である。
【0009】
本発明の(D)成分であるキレート剤としては、エデト酸やヒドロキシエタンジホスホン酸及びそれらの塩等が例示され、好ましくはエデト酸及びその塩である。キレート剤の配合量は、好ましくは0.01〜1%であり、より好ましくは0.05〜0.5%である。
【0010】
さらに、成分(E)として結晶セルロースを配合させる。結晶セルロースを配合させることにより、塩化ナトリウムとシリコーン油及び/又は香料との直接接触を低減することができるため、より経時的な変臭を抑制することができる。結晶セルロースとしては、市販品のアビセルPH102(旭化成工業社製)等を使用することができる。結晶セルロース配合量は、特に限定されないが、好ましくは5〜50%であり、より好ましくは15〜35%である。
【0011】
さらに、本発明の粉末状化粧料においては、水分含有量が5%未満であることが好ましい。水分含有量が5%以上であると、塩化ナトリウムが溶解し、製品安定性上好ましくない場合がある。
【0012】
本発明の粉末状化粧料は、マッサージ化粧料、パック化粧料、浴用剤等として用いることができる。
【0013】
本発明の粉末状化粧料には、上記必須成分の他に、界面活性剤、有機又は無機の粉体、固形状又はペースト状の油剤、水溶性高分子粉末、美容成分、保湿剤、色素等を本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
【0014】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0015】
実施例1〜2及び比較例1〜5 粉末状化粧料
下記表1に示す組成の粉末状化粧料を製造し、安定性を評価した。
【0016】
【表1】
【0017】
(製造方法)成分2〜8を混合し、これを成分1に添加混合して粉末化粧料を得た。
【0018】
(評価方法)
1.室温安定性試験製造した粉末状化粧料を、室温に4週間放置した後、変臭の程度を評価した。
2.耐熱性試験製造した粉末化粧料を、50℃恒温槽に2週間放置した後、変臭の程度を評価した。
3.耐光性試験製造した粉末化粧料を、環境試験装置BEC−II−350型(照度3万Lux;島津製作所製)に2週間放置した後、変臭の程度を評価した。変臭の程度については、いずれも香料専門パネルが下記基準より評価した。
【0019】
上記評価方法により得られた結果を表1に併せて示す。
【0020】
評価結果から明らかなように、本発明に係わる実施例は、従来品と比較して変臭の程度が抑制され、熱や光に対して耐性を有し、品質安定性に優れたものであった。
【0021】
【0022】
(製造方法)
成分2〜7を混合し、成分1に添加混合して浴用剤を得た。実施例3は、品質安定性に優れ、長期保存してもローズ系の香りの変化が少ない粉末状浴用剤であった。
【0023】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の粉末状化粧料は、塩化ナトリウムが本来有する効果を損ねることなく、経時的な変臭が低減され、熱や光に対して耐性を有し、品質の長期安定性に優れたものである。
Claims (1)
- (A)塩化ナトリウム10〜95重量%並びに(B)シリコーン油0.1〜30重量%及び/又は香料0.1〜5重量%を含有する粉末化粧料において、(C)ゴマ油、(D)キレート剤及び(E)結晶セルロースを配合したことを特徴とする粉末状化粧料。
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- 1997-05-29 JP JP15588797A patent/JP3619978B2/ja not_active Expired - Fee Related
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