JP3619813B2 - 回転工具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物、船舶、橋梁等における壁や床の表面を施工して当該表面に付着した塗料や接着剤等を除去するための回転工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種構造物の床面や壁面等を表面加工するための工具として、カップ状回転体の外周部分に複数の砥石を配設した回転式の研削具が知られている。この研削具を構成する各砥石には、例えば金属バインダ中に多量のダイヤモンド砥粒を焼結させたものが用いられており、当該砥石を含む研削具全体を高速回転させながら前記各砥石を施工面に接触させることにより、この施工面を研削することが可能となっている。
【0003】
ところが、コンクリート構造物の改修工事等において、前記研削具を例えば床面や壁面等に付着した旧塗膜(特にゴム系の弾性塗料や接着剤)等を除去するのに使用した場合、当該塗膜等と前記各砥石との摩擦熱によって当該塗膜等が熱融着して焼き付きを起こし、これによって良好な除去加工ができなくなるおそれがある。また、砥石の磨耗速度が比較的高く、長い刃先寿命が得られにくいという欠点もある。
【0004】
そこで、特開平7−185923号公報には、皿状の回転体の外周部位に設けられた切削具装着面に、複数の焼結ダイヤモンド製切削具を円周方向に等間隔で配設したものが開示されている。この工具によれば、その回転体を電動機の駆動軸に取付けて高速回転させながら、前記各切削具を施工面に押付けることにより、この施工面を焼き付きを起こさずに円滑に除去加工することが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報に示される工具では、ダイヤモンド焼結体で構成された刃先の切れ味が非常に高いため、当該刃先が施工面に深く切り込み過ぎてしまう問題がある。このような刃先の過度の食い込みは、施工面の下地にまで切削痕を残したり、刃先に必要以上の負担を与えて欠損等を誘発することにより却って刃先寿命を縮めたりしてしまう要因となる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑み、刃先の過度の食い込みを避けながら焼き付きを防止して良好な除去加工を可能にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、施工面に対向する対向面をもつ回転体と、その対向面上に並べて設けられ、回転周方向に施工面の表面部分を掻き取るための刃先を有する複数の刃部とを備え、前記対向面に対して直交する方向の軸回りに前記回転体が回転駆動されながら前記各刃部が施工面に押付けられることにより当該施工面の表面部分を掻き取る回転工具において、前記刃部として、その刃先の回転半径方向内側部分が砥粒を金属バインダで結合させた砥石で構成され、かつ、前記刃先の回転半径方向外側部分が前記砥石よりも硬質の焼結体で構成されている特定刃部を含むものである(請求項1)。
【0008】
この回転工具によれば、その特定刃部における刃先の回転半径方向外側部分、すなわち、回転周方向の速度が高くて切削仕事量の多い部分は、切れ味の鋭い硬質の焼結体で構成されているので、当該部分によって施工面の表面部分を高速で浅く除去することができ、焼き付きを防止することができる一方、それよりも回転半径方向内側の部分、すなわち回転周方向速度が低くて切削仕事量の少ない部分は、前記焼結体よりも硬度が低くて比較的切れ味の鈍い砥石(砥粒を金属バインダで結合させた砥石)で構成されているので、刃先全体が深く食い込み過ぎることが抑制される。さらに、前記硬質焼結体で構成された刃先による除去加工を前記砥石で構成された刃先によって補助し、また、前記硬質焼結体で構成された刃先による除去加工で生じた傷を前記砥石で構成された刃先によって低減ないし消滅させることも可能である。
【0009】
また、前記のように刃先において切削仕事量の多い回転半径方向外側部分を硬質の焼結体で構成する一方、切削仕事量の比較的少ない回転半径方向内側部分を前記砥石で構成することにより、刃先の磨耗速度をその回転半径方向にわたって均一化することができ、従来のように刃先全体が同一の材料で構成されているものと異なり、刃先の回転半径方向外側部分が回転半径方向内側部分よりも先行して磨耗する、いわゆるヘタリを防ぐことができ、これによって刃先寿命を長く維持することができる。
【0010】
さらに、前記硬質焼結体で構成された刃先で除去しきれなかった部分を前記砥石で構成された刃先によって補助的に加工することが可能であり、また、前記硬質焼結体で構成された刃先による除去加工で加工面に傷が生じてしまった場合にその傷を前記砥石で構成された刃先により低減ないし消滅させることも可能である。
【0011】
前記硬質焼結体としては、例えば超硬合金やセラミックス、サーメット等でもよいが、特に多結晶ダイヤモンド焼結体(PCD)や多結晶立方晶窒化ホウ素焼結体(PCBN)が好適である(請求項2)。このように特に硬質の焼結体を用いることにより、焼き付きをより確実に防止できるとともに、さらに長い工具寿命を享受できる。
【0012】
また、金属バインダにより結合される砥粒としてはダイヤモンド砥粒やCBN砥粒が好適である。
【0013】
なお、実開平3−7470号マイクロフィルムには、鉄筋コンクリートを切削することを目的としてメタルボンド型ダイヤモンド砥石と超硬合金とを交互に並べて配設したカッタビットが開示されているが、このカッタビットは前記砥石と超硬合金とが(半径方向ではなく)周方向に並んで配設された構成であるので、本願発明のように刃先の過度の食い込みを防ぎながら焼き付きを防止するという効果を得ることはできない。
【0014】
本発明では、刃先の回転半径方向内側部分のみならず、当該部分も含め、前記焼結体で構成された刃先部分を除く刃部全体が砥粒を金属バインダで結合させた砥石で構成されていることが、より好ましい(請求項3)。この構成によれば、刃部全体の構造を簡素化しながら、上述の効果を得ることができる。
【0015】
本発明において、前記硬質焼結体で構成される刃先部分(回転半径方向外側部分)の長さとそれ以外の部分(回転半径方向内側部分)の長さとの比率は、各部分の材質や回転速度に応じて適宜選定すればよいが、一般に、焼き付き防止と過度の切り込み防止の双方を享受するには、前記焼結体で構成された刃先の長さを刃先全長の1%〜67%の範囲に設定するのがよい(請求項4)。
【0016】
本発明では、必ずしも全ての刃部が前記特定刃部で構成されていなくてもよいが、全ての刃部が前記特定刃部であって周方向に等間隔で配設されている構成とすれば(請求項5)、切削能力を周方向に均一化させて、より円滑な除去加工を実現することができる。
【0017】
また、前記特定刃部からなる第1の刃部と、前記砥石により構成された刃先を有する第2の刃部とを含み、この第2の刃部における前記砥石により構成された刃先が前記第1の刃部における前記焼結体により構成された刃先よりも前記回転体の回転半径方向内側に位置するように前記第1の刃部及び第2の刃部が配設されている構成としても(請求項6)、焼き付き防止効果及び過度の食い込み抑制の効果を享受することが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施の形態では施工面Sの表面に塗布された塗膜を除去加工する場合を示すが、本発明の加工対象はこれに限らず、施工面に付着した接着剤や樹脂製シート、樹脂製タイルといったその他の「塗膜」、あるいは他の材質で構成された施工面を除去加工するのに広く適用が可能である。
【0019】
図1〜図4に示す回転工具Tは、金属板からなる回転体10と、これに取付けられる複数の刃部20とからなっている。
【0020】
前記回転体10は、平板状の外周部11と、その内側に形成された内側部12とを一体に有している。
【0021】
上記内側部12は、外周部11の内側縁から略円錐台状に上方へ膨出し、その中央部分には前記外周部11と平行な平板部14が形成されている。この平板部14の中心には駆動軸挿通孔18が穿設され、当該挿通孔18に図略の駆動源の駆動軸が装着されることにより、この駆動軸と一体に回転工具全体が中心軸O(図2)回りに旋回駆動されるようになっている。また、前記平板部14よりも回転半径方向外側の膨出部分(すなわち回転中心軸Oと外周部11との間の部分)には、周方向に並ぶ複数の貫通孔17が穿設されている。
【0022】
前記外周部11の底面は、図3に示すような施工面Sに対して平行な状態で対向するように配される面(以下、単に「対向面」と称する。)とされ、この対向面上に複数の刃部(特定刃部)20が周方向に並べて配設されている。図例では、8個の刃部20が周方向に等間隔で配列され、前記対向面上にロー付けやねじ止めといった手段で固着されている。
【0023】
各刃部20は、刃部本体22と、この刃部本体22に超硬合金23を介して部分的に固着された硬質焼結体24とを有している。
【0024】
刃部本体22は、砥粒(例えばダイヤモンド砥粒やCBN砥粒)を金属バインダ(例えば鉄、コバルト、タングステンなど)で固めたものでブロック状に形成されている。図例では、前記外周部11の外周縁に沿う底面視円弧状の外周面と、外周部11の内周縁に沿う底面視円弧状の内周面と、工具Tの半径方向に延びる底面視直線状の両側面とを有し、全体が均一な厚み寸法を有している。そして、この刃部本体22は、その回転方向下流側部分であって回転半径方向外側部分が局所的に切欠かれた形状をなし、その切欠部分に当該切欠部分を補う形状の超硬合金23及び硬質焼結体24が固着されている。
【0025】
硬質焼結体24は、前記刃部本体22よりも硬質の焼結体で構成されたものであればよく、例えば超硬合金やセラミックス、サーメット等でもよいが、特に硬度に優れた多結晶ダイヤモンド焼結体やそれに次ぐ硬度をもつ多結晶立方晶窒化ホウ素焼結体が好適である。このような硬質焼結体24を製造して前記刃部本体22に固定する方法としては、例えば、前記超硬合金23からなる基板の表面に硬質焼結体24の原料となるダイヤモンド粉体を載せて圧力をかけることにより全体を一体に焼結してダイヤモンド焼結体工具素材を生成し、この工具素材を前記刃部本体22の切欠部分に対応する形状に切断してその超硬合金23側の面を刃部本体22にロー付けで固着する方法が好適である。
【0026】
この硬質焼結体24が刃部本体22に固定された状態で、当該硬質焼結体24の回転半径方向下流側の下縁24aと刃部本体22の回転半径方向下流側の下縁22aとが一直線上に並んでおり、前記硬質焼結体24の下縁24aが刃先の回転半径方向外側部分を構成し、刃部本体22の下縁22aが刃先の回転半径方向内側部分を構成している。
【0027】
なお、図例では刃先角度が90°ですくい角が0°のものを示しているが、これらの角度は刃部の具体的な材質や用途に応じて適宜設定すればよい。
【0028】
また、図1に示すような刃先全長Loに対する下縁24aの長さLsの割合は、硬質焼結体24の材質にもよるが、この硬質焼結体24が多結晶ダイヤモンド焼結体や多結晶立方晶窒化ホウ素焼結体である場合には、1%〜67%とするのが好ましい。1%未満であると焼き付きが生じるおそれが高く、逆に67%を超えると過度の切り込みによる不都合が生じ易くなる。
【0029】
硬質焼結体24の厚み寸法は、刃部本体22の厚み寸法より小さくてもよいが、両厚み寸法を同等とすることにより刃部20の寿命を最大限延ばすことができる。
【0030】
次に、この工具Tの使用要領並びに作用を説明する。
【0031】
1)駆動機への装着
まず、工具Tを駆動機に装着する。その一例としてハンディタイプの駆動機30を図4に示す。この駆動機30は、把持部32と、その先端に設けられた工具カバー36とを有し、この工具カバー36内に図略の駆動軸が突出するとともに、この駆動軸を高速で回転駆動するモータ等が駆動機本体に内蔵されている。また、前記工具カバー36内はエア配管34を介して図略の排気ポンプに接続されている。
【0032】
この駆動機30の駆動軸を前記工具Tの駆動軸挿通孔18に挿通し、前記駆動軸の先端に形成された雄ねじ部分にナットを装着する等して回転体10を駆動軸先端に連結、固定する。これにより、工具T全体が図4に示す工具カバー36内に装着され、この工具カバー36によって裏側(施工面Sと反対の側)から覆われた状態となる。
【0033】
2)工具Tによる施工
前記駆動軸及び工具Tを一体に高速回転させ(すなわち対向面に対して直交する向きの軸回りに回転させ)、かつ、図略の排気ポンプにより工具カバー36内を排気しながら、駆動機30の把持部32を把持し、各刃具20を施工面(例えば壁面)Sに押し当てて、当該施工面Sに沿い走査する。これにより、高速回転する各刃具20の刃先が施工面S上の塗膜を薄く掻き取っていく。
【0034】
ここで、刃先の回転半径方向外側部分、すなわち、回転周方向の速度が高くて切削仕事量の多い部分は切れ味の鋭い硬質焼結体24で構成されているので、当該部分によって施工面Sの塗膜を高速で浅く除去することができ、塗膜の熱融着による焼き付きを防止することができる。その一方、回転半径方向内側の部分、すなわち回転周方向速度が低くて切削仕事量の少ない部分は、前記焼結体よりも硬度が低くて比較的切れ味の鈍い金属バインダ砥石(刃部本体22を構成する砥石)で構成されているので、刃先全体が深く食い込み過ぎることが抑制される。
【0035】
また、前記のように刃先において切削仕事量の多い回転半径方向外側部分を硬質の焼結体24で構成する一方、切削仕事量の比較的少ない回転半径方向内側部分を前記砥石(刃部本体22を構成する砥石)で構成することにより、刃先の磨耗速度をその回転半径方向にわたって均一化することができ、従来のように刃先全体が同一の材料で構成されているものと異なり、刃先の回転半径方向外側部分が回転半径方向内側部分よりも先行して磨耗する(いわゆるヘタリ)を防ぐことができ、これによって刃先寿命を長く維持することができる。
【0036】
さらに、前記硬質焼結体24の下縁24aで構成された刃先(以下「硬質焼結体製刃先24a」と表記する。)による除去加工を、前記砥石製の刃部本体22で構成された刃先(以下「砥石製刃先22a」と表記する。)によって補助することが可能である。例えば、この工具を塗膜除去に用いた場合、硬質焼結体製刃先24aで取りきれなかった塗膜を砥石製刃先22aによって補助的に除去することが可能になる。また、前記硬質焼結体製刃先24aによる除去加工で傷が生じてしまった場合、その傷を前記砥石製刃先22aによって低減ないし消滅させる効果も期待できる。
【0037】
このような掻き取りにより発生した切粉は、各貫通孔17を通じて工具カバー36側(施工面Sと反対側)に吸引される。
【0038】
ところで、図1〜図4は、ハンディタイプの駆動機30に工具Tを装着して使用する形態を示しているが、本発明はこれに限らず、例えば、いわゆる「塗り床」の施工を行う場合には、床上を走行可能な手押し式加工機あるいは乗用式加工機に工具Tを装着することにより、楽な姿勢で効率良く塗膜除去施工をすることが可能である。そのための工具Tの一例を図5に示す。図示の回転工具Tでは、回転体10が単純な円板状に形成されており、その外周部に複数の刃部20が配列されている。図示の刃部20では、その刃部本体22が底面視三角形状に形成されているが、その回転半径方向外側部分に局所的に焼結体24が設けられている点は前記図1〜図4に示したものと全く同様である。
【0039】
本発明の施工対象となる施工面も建築物の壁や床に限らず、例えば船舶や橋梁の塗装改修にも本発明を有効に適用することが可能である。
【0040】
また、図示の刃部20では、刃先の回転半径方向内側部分を構成する金属バインダ砥石がそのまま刃部本体22を構成しているが、本発明はこれに限らず、例えば刃部本体を別材料(超硬合金等)で構成し、この刃部本体に、刃先の回転半径方向外側部分を構成する硬質焼結体と刃先の回転半径方向内側部分を構成する砥石(砥粒を金属バインダで固めた砥石)とを並べて固着させることも可能である。
【0041】
本発明では、複数の刃部が対向面に対して内外二重あるいは多重にわたり(すなわち複数の同心円上に)配設されたものでもよい。
【0042】
また、本発明にかかる回転工具では、必ずしも全ての刃部が前記刃部20のように砥石製刃先22a及び硬質焼結体製刃先24aを併有するものでなくてもよく、少なくとも硬質焼結体製刃先を含む第1の刃部と、刃先全体が砥粒を金属バインダで固めた砥石で構成された第2の刃部とが混在して対向面に設けられているものでもよい。
【0043】
例えば、第2の実施の形態として図6及び図7に示すように、前記砥石製刃先22a及び硬質焼結体製24aを併せ持つ刃部(第1の刃部)20が周方向に間欠的に並べて配列されるとともに、各刃部20同士の間に前記砥石(砥粒を金属バインダで結合させた砥石)で構成された刃先26aのみを有する刃部(第2の刃部)26が介在する配置でもよい。さらに、第3の実施の形態として図8及び図9に示すように、刃部26の刃先26aの外接円Cが刃部20の硬質焼結体製刃先24aよりも回転体10の回転半径方向内側に位置する配置であれば、各刃部26によって各刃部20における前記砥石製の刃先22aの負荷を軽減することが可能である。
【0044】
ただし、前記第1の実施の形態のように全ての刃部が本発明にかかる刃部で構成されていて当該刃部が周方向に等間隔で配設されている構成とすれば、切削能力を周方向に均一化させることができ、より円滑な除去加工及び長い工具寿命を実現することができる利点が得られる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明は、複数の刃部をもつ回転工具において、前記刃部として、その刃先の回転半径方向内側部分が砥粒を金属バインダで結合させた砥石で構成され、かつ、前記刃先の回転半径方向外側部分が前記砥石よりも硬質の焼結体で構成されている特定刃部を含むものであるので、刃先の過度の食い込みを避けながら焼き付きを防止して良好な除去加工をすることができるとともに、刃先全体の磨耗速度を均一化して刃先寿命を延ばすことができる効果がある。さらに、前記硬質焼結体で構成された刃先による除去加工を前記砥石によって補助し、また、前記硬質焼結体で構成された刃先による除去加工で生じた傷を前記砥石によって低減ないし消滅させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる回転工具を底面側から見た斜視図である。
【図2】前記回転工具を上面側から見た斜視図である。
【図3】前記回転工具の側面図である。
【図4】前記回転工具が装着される駆動機の例を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる回転工具であって塗り床施工用に構成された回転工具を底面側から見た斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる回転工具を底面側から見た斜視図である。
【図7】図6の回転工具の底面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態にかかる回転工具を底面側から見た斜視図である。
【図9】図8の回転工具の底面図である。
【符号の説明】
10 回転体
20 刃部(特定刃部及び第1の刃部)
22 刃部本体
22a 刃部本体の下縁(砥石製刃先)
24 硬質焼結体
24a 硬質焼結体の下縁(硬質焼結体製刃先)
26 刃部(第2の刃部)
26a 刃部26の刃先
28 砥石
S 施工面
T 回転工具
Claims (6)
- 施工面に対向する対向面をもつ回転体と、その対向面上に並べて設けられ、回転周方向に施工面の表面部分を掻き取るための刃先を有する複数の刃部とを備え、前記対向面に対して直交する方向の軸回りに前記回転体が回転駆動されながら前記各刃部が施工面に押付けられることにより当該施工面の表面部分を掻き取る回転工具において、前記刃部として、その刃先の回転半径方向内側部分が砥粒を金属バインダで結合させた砥石で構成され、かつ、前記刃先の回転半径方向外側部分が前記砥石よりも硬質の焼結体で構成されている特定刃部を含むことを特徴とする回転工具。
- 請求項1記載の回転工具において、前記特定刃部の刃先の回転半径方向外側部分が多結晶ダイヤモンド焼結体または多結晶立方晶窒化ホウ素焼結体で構成されていることを特徴とする回転工具。
- 請求項1または2記載の回転工具において、前記特定刃部のうち前記焼結体で構成された刃先部分を除く刃部全体が砥粒を金属バインダで結合させた砥石で構成されていることを特徴とする回転工具。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の回転工具において、前記焼結体で構成された刃先の長さが刃先全長の1%〜67%の範囲内に設定されていることを特徴とする回転工具。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の回転工具において、その全ての刃部が前記特定刃部により構成され、かつ、これらの特定刃部が周方向に等間隔で配設されていることを特徴とする回転工具。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の回転工具において、前記特定刃部からなる第1の刃部と、前記砥石により構成された刃先を有する第2の刃部とを含み、この第2の刃部における前記砥石により構成された刃先が前記第1の刃部における前記焼結体により構成された刃先よりも前記回転体の回転半径方向内側に位置するように前記第1の刃部及び第2の刃部が配設されていることを特徴とする回転工具。
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