JPH11165262A - カップ型回転砥石 - Google Patents

カップ型回転砥石

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JPH11165262A
JPH11165262A JP33726797A JP33726797A JPH11165262A JP H11165262 A JPH11165262 A JP H11165262A JP 33726797 A JP33726797 A JP 33726797A JP 33726797 A JP33726797 A JP 33726797A JP H11165262 A JPH11165262 A JP H11165262A
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JP
Japan
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segment
cup
cutting
base metal
cutting edge
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Application number
JP33726797A
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English (en)
Inventor
Masahiko Okada
正彦 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Noritake Diamond Industries Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Noritake Diamond Industries Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11165262A publication Critical patent/JPH11165262A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ダイヤモンド焼結体からなる切刃部12
bを有するセグメント12をカップ型台金11の外周縁
11aに沿って取り付けたカップ型回転砥石10におい
て、カップ型台金11の外周縁11aの上面を外方向に
向かって下り勾配となる傾斜面に形成し、この傾斜面に
セグメント12を取り付けた。 【効果】 チルト加工の場合に砥石軸の傾斜角をセグメ
ントの切削面の傾斜角に合わせることによって、セグメ
ントの切削面の全面が一様に被研削面に接触することに
なり、切刃部の欠損が防止され、さらに加工能率も従来
の回転砥石に比べて向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被研削物の表面加工
に用いるカップ型回転砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からコンクリート、石材、ブロッ
ク、レンガ、その他の高脆性材料の研削用にカップ型回
転砥石が広く用いられている。カップ型回転砥石の基本
的な構造は、カップ型の台金の外周縁に沿って、連続的
または間欠的に砥石部を設けたものであり、回転する砥
石部を被研削物の表面に摺接させて平面研削を行うもの
である。
【0003】カップ型の台金の外周縁に沿って連続的に
砥石部を設けた回転砥石は、連続的な砥石部が被研削物
に接触するので、研削時の振動が少なく、またチッピン
グが少ない。さらに研削面粗さが細かく、面精度が良好
であるという長所を有する。他方、切粉の排出が悪いた
め、目詰まりが発生しやすく、また被研削材との接触面
積が大きいため、砥石部の被研削材に対する食い込みが
悪く、切れ味に劣るという短所も持ち合わせている。
【0004】カップ型の台金の外周縁に沿って間欠的に
砥石部を設けた回転砥石は、間欠的な砥石部の間からの
切粉の排出が良く、目詰まりしにくい。また被研削材と
の接触面積が小さいので、砥石部の被研削材に対する食
い込みが良く、切れ味に優れるという長所を有する。他
方、研削時の振動が大きくてチッピングが大きい、面粗
さが粗いという短所も持ち合わせている。
【0005】これらのカップ型回転砥石において、砥石
部を形成する砥材、または切刃部となる材料としては、
アルミナを主成分としたA系砥粒、炭化珪素(SiC)
を主成分としたC系砥粒、CBN(立方晶窒化ホウ素)
砥粒、ダイヤモンド砥粒、ダイヤモンド焼結体(Pol
ycrystalline Diamond)などが、
被研削物の材質や研削条件に応じて用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カップ型回
転砥石の使用対象となる被研削材は、材料面からみた場
合、単一の材料からなるものと、複数の材料を組み合わ
せたものとがある。とくに近年は非金属系の複合体が種
々開発されてきており、これらの新しい複合体の研削に
適した回転砥石が要求されている。
【0007】たとえば、コンクリートブロックやコンク
リート構造物において、コンクリート表面に防水用の塗
装被膜や樹脂被膜を施したり、コンクリート表面に補強
用のFRP(繊維強化プラスチック)シートを貼付した
りしたコンクリート体がある。これらのコンクリート体
の表面の補修にあたっては、被膜やFRPの一部あるい
は全部を除去する必要がある。このために用いる回転砥
石としては、現状では専用の回転砥石がないので、従来
の回転砥石を利用して被膜やFRPの切削除去が行われ
ている。ところが、このような加工において従来の回転
砥石を用いた場合、次のような問題点がある。
【0008】被研削物が樹脂を主体としたものである場
合、ダイヤモンド焼結体が切刃として最も加工に適して
いる。ダイヤモンド焼結体を切刃部とした回転砥石とし
ては、図3に示すようなものがある。図3の回転砥石5
0は、カップ型の台金51の外周縁51aに、超硬層の
基台52aの回転方向前方側にダイヤモンド焼結体層の
切刃部52bを固着したセグメント52を周方向に一定
の間隔で6個取り付けたものであり、この回転砥石50
を電動工具に装着し、セグメント52を被研削物表面に
押し当てながら回転摺動させ、コンクリート体の表面の
被膜やFRPを切削除去する。
【0009】ここで、コンクリート体の表面の被膜やF
RPを完全に切削除去するためには、場合によっては基
体であるコンクリートの表層部も同時に切削することに
なる。回転砥石50の場合、切削時にセグメント52が
コンクリートに接触すると、ダイヤモンド焼結体は靱性
が低いため、その衝撃により切刃部52bが欠けて短時
間で切削不能になるという問題がある。
【0010】とくに、回転砥石50を携帯式の電動工具
に装着して手動で操作する場合は、切削抵抗および電動
モータ出力の制約などから、図4に示すように砥石軸C
を角度θaだけ傾斜させて切削する、いわゆるチルト加
工法がとられることが多く、このチルト加工においては
とくに切刃部52bの外周側が欠けやすい。また、切刃
部52bの外周エッジ部しか作用しないため、加工効率
も悪い。
【0011】本発明は、チルト加工においてもセグメン
トの切刃部の欠けの生じにくいカップ型回転砥石を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のカップ型回転砥
石は、ダイヤモンド焼結体からなる切刃部を有するセグ
メントをカップ型台金の外周縁に沿って取り付けたカッ
プ型回転砥石において、前記セグメントの切刃部が外方
向に向かって下り勾配となる傾斜面をなすようにセグメ
ントを取り付けたことを特徴とする。
【0013】本発明においては、カップ型回転砥石のセ
グメントの切刃部が外方向に向かって下り勾配となる傾
斜面をなすようにセグメントを取り付けることにより、
チルト加工の場合に砥石軸の傾斜角をセグメントの切削
面の傾斜角に合わせることによって、セグメントの切削
面が一様に被研削面に接触することになり、切刃部の欠
損が防止されるとともに、加工能率も向上する。
【0014】前記セグメントの切削面に傾斜面を形成さ
せるには、セグメント自体の切削面を傾斜させたセグメ
ントを従来型のカップ型台金の外周縁に取り付けるか、
あるいは、カップ型台金の外周縁の上面を外方向に向か
って下り勾配となる傾斜面に形成し、この傾斜面にセグ
メントをを取り付けるか、いずれであってもよいが、カ
ップ型台金の外周縁に傾斜を形成するほうが、傾斜角を
正確に設定でき、かつセグメントの製作コストの上昇を
抑えるという点から望ましい。
【0015】前記傾斜面の傾斜角は、チルト加工におけ
る砥石軸の傾斜角に対応させて設定するものとし、その
好ましい範囲は5〜20度である。傾斜角が5度未満で
は傾斜させたことによる効果がほとんど期待できず、一
方、チルト加工における砥石軸の傾斜角は通常20度以
下であるので、傾斜面の傾斜角は上記の範囲とするのが
好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態である
カップ型回転砥石の平面図、図2は図1のA−A線断面
図である。
【0017】本実施形態の回転砥石10は、コンクリー
ト表面に塗装被膜や樹脂被膜を施したコンクリート体
や、コンクリート表面にFRPを貼付したコンクリート
体の表面補修にあたって被膜やFRPを切削除去するた
めの回転砥石であり、カップ型の台金11の外周縁11
aに、周方向に一定の間隔で、超硬層の基台12aの回
転方向前方側にダイヤモンド焼結体層の切刃部12bを
固着した6個のセグメント12をロウ付けにより接着し
て取り付けたものである。
【0018】台金11は、基本的な形状は従来のカップ
型回転砥石の台金と同様な皿型をしているが、本実施形
態においては、台金11の外周縁11aの上面を外方向
に向けて下り勾配となる傾斜面として、この上にセグメ
ント12を取り付けている。なお、図中の符号11bで
示す孔は本回転砥石10を電動工具の回転軸に取り付け
るための取り付け用孔であり、符号11cで示す孔は切
粉排出用の孔である。
【0019】台金11の外周縁上面の傾斜角は、図2中
の部分拡大図に示すように直方体状のセグメント12を
取り付けたとき、セグメント12の上面(切削面)の傾
斜角θsがチルト加工時の砥石軸の傾斜角θa(図4参
照)と同じになるような角度とする。本実施形態におい
ては、傾斜角θsは10°としている。台金11の外周
縁上面に傾斜角θsの傾斜を設けることにより、通常の
直方体状のセグメント12を取り付けるだけで、セグメ
ント12の上面が傾斜角θsをもつ傾斜面となり、チル
ト加工時にセグメント12の切刃部12bの全面が一様
に被切削面に接触することになり、切刃部12bの欠損
が防止され、さらに加工能率も従来の回転砥石に比べて
向上する。
【0020】なお、上記の実施形態においては、台金の
外周縁の上面を外方向に向けて下り勾配となる傾斜面と
して、この傾斜をつけた外周縁上面にセグメントを取り
付けているが、外周縁上面に傾斜を設けない従来型の台
金の外周縁上面に、セグメント自体の切削面に傾斜を設
けたセグメントを取り付けることもできる。
【0021】〔実験例〕本発明の効果を確認するため
に、図1に示した回転砥石(本発明品)と、傾斜角をつ
けない従来のカップ型回転砥石(比較品)とを用いて、
切削実験を行った。切削条件は下記の通りである。 切削条件 ・加工機 :携帯式電動工具 ・ワーク :コンクリート体表面に厚さ2mmのFRPを貼付 ・切削対象:切削範囲 FRP貼付面の1000mm×1000mm FRPの総重量 3kg ・チルト加工:砥石軸の傾斜角 θa=10°
【0022】実験結果を表1に示す。
【表1】
【0023】表1に示すように、比較品では、切削の早
い段階で切刃部の外周部に大きな欠けが発生して以後の
切削が不能となった。これに対し本発明品の回転砥石
は、比較品の回転砥石よりも高い切削率で、しかも切削
途中で小さな欠けが発生したものの、その後継続して切
削は可能であり、FRPの全量を切削除去することがで
き、チルト加工においてすぐれた性能を発揮することが
確認できた。
【0024】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0025】(1)カップ型回転砥石のセグメントの切
刃部が外方向に向かって下り勾配となる傾斜面をなすよ
うにセグメントを取り付けることにより、チルト加工の
場合に砥石軸の傾斜角をセグメントの切削面の傾斜角に
合わせることによって、セグメントの切刃部の全面が一
様に被研削面に接触することになり、切刃部の欠損が防
止され、さらに加工能率も従来の回転砥石に比べて向上
する。とくにダイヤモンド焼結体からなる切刃部を有す
るセグメントの場合にこの効果が高く発揮される。
【0026】(2)セグメントの切刃部に傾斜面を設け
るにあたり、カップ型台金の外周縁の上面を外方向に向
かって下り勾配となる傾斜面に形成し、この傾斜面にセ
グメントをを取り付けることにより、傾斜角を正確に設
定でき、かつセグメントの製作コストの上昇を抑えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態であるカップ型回転砥石
の平面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 従来の回転砥石の例を示す斜視図である。
【図4】 チルト加工を説明する図である。
【符号の説明】
10 回転砥石 11 台金 11a 外周縁 11b 取り付け用孔 11c 切粉排出用孔 12 セグメント 12a 基台 12b 切刃部 C 砥石軸 θa 砥石軸の傾斜角 θs セグメント切削面の傾斜角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヤモンド焼結体からなる切刃部を有
    するセグメントをカップ型台金の外周縁に沿って取り付
    けたカップ型回転砥石において、セグメントの切刃部が
    外方向に向かって下り勾配となる傾斜面をなすようにセ
    グメントを取り付けたことを特徴とするカップ型回転砥
    石。
  2. 【請求項2】 前記カップ型台金の外周縁の上面を外方
    向に向かって下り勾配となる傾斜面に形成し、この傾斜
    面にセグメントを取り付けた請求項1記載のカップ型回
    転砥石。
  3. 【請求項3】 前記セグメントの切刃部の傾斜角が5〜
    20度の範囲である請求項1,2記載のカップ型回転砥
    石。
JP33726797A 1997-12-08 1997-12-08 カップ型回転砥石 Pending JPH11165262A (ja)

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