JP3618899B2 - ファクシミリ装置、及び該装置の制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明はファクシミリ装置に関し、詳細には、複数の制御部で構成されていると共に、可視表示部を備えたファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のファクシミリ装置では、送信又は受信、コピー等の動作を行っていない待機時にも、各制御部に電源から電力が供給されており、各制御部に含まれるCPUやI/O、メモリは動作状態にあってプログラムを実行している。また、操作部の可視表示部にファクシミリやコピー等の複数の操作内容を表示する場合、表示の切り替えは操作部のスイッチを押下して行われ、かつ起動時にはいずれかの操作画面を常に表示をしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来のファクシミリ装置では以下に掲げる問題があった。
【0004】
(l)送信、受信、コピー等に関する動作をしていない待機状態で、各制御部は電力を消費し、CPUやI/O(入出力装置)はプログラム実行やクロック動作に電力を消費し、動作の必要がない回路においても余分の電力が消費されていた。
【0005】
(2)操作部の表示画面は、ファクシミリやコピー等を行うごとに操作部のスイッチを押下して切り替えて操作するために、例えばハンドセットをオフフックして通信する場合でも再度前記スイッチを押下して通信画面に切り替える手間が生じていた。また、夜間等の待機時に通信回線から着信信号を検知して自動的にファクシミリの受信を行う場合も操作画面を表示するために、画面表示のための電力が消費されていた。
【0006】
本発明の目的は、待機時に消費電力を低減することができるファクシミリ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、互いに独立した複数の制御手段と、待機時から起動時に移行する際の起動要因を検知する起動検知手段と、前記複数の制御手段に電源を供給する第2電源と、待機時は前記第2電源をオフし、前記起動検知手段が通信回線からの着信信号を検知したときは、前記第2電源をオンする待機制御手段と、前記起動検知手段と前記待機制御手段とに電源を供給する第1電源と、可視表示部を含む操作手段とを備え、前記起動検知手段が前記通信回線からの着信信号を検知したときに、受信モードが手動受信に設定されている場合、前記複数の制御手段のうちの1つは前記可視表示部にファクシミリの操作画面を表示するように制御することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参照しながら本発明のファクシミリ装置の実施の形態の構成について説明する。
【0020】
図1はファクシミリ装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態におけるファクシミリ装置は、メイン制御部l0、画像処理制御部11、入出力制御部12、及びメモリ制御部14を備える。これらの制御部10、11、12、14は互いに独立して動作する。メイン制御部10は、起動検知手段18及び電圧監視回路22を含む。該ファクシミリ装置は、さらに、共有メモリ13、第1電源16、第2電源17、待機制御手段としてのスタンバイ制御手段19、イメージスキャナ20、プリンタ21、及び操作部30を有する。操作部30は可視表示部31を含む。共有メモリ13は、原稿データGD1、伸長データGD2、送信用圧縮データCD1及び受信用データCD2を含む。画像処理制御装置11は、共有メモリ13の各データを圧縮/伸長する圧縮/伸長回路25を含む。
【0021】
メモリ制御部14は、共有メモリ13に通信線を介して接続されている。メイン制御部10、画像処理制御部11及び入出力制御部12は、メモリ制御部14に通信線を介してそれぞれ接続されている。イメージスキャナ20及びプリンタ21は、入出制御部12に通信線を介してそれぞれ接続されている。操作部30はメイン制御部10に通信線を介して接続されている。モデム26は通信制御部27を介して通信回線に接続されている。また、操作部30は、モデム26及び通信制御部27を介して通信回線よりアナログ信号を受け取り、この受け取ったアナログ信号をデジタル信号に変換し、またその逆を行う。
【0022】
第1電源16及び第2電源17は、装置電源に電力線を介して接続されている。
【0023】
第1の電源は、共有メモリ13、メモリ制御部14、起動検知手段18、スタンバイ制御手段19にそれぞれ電力線を介して接続されている。第2の電源は、メイン制御部10、画像処理制御部11、入出力制御部12、イメージスキャナ20、及びプリンタ21にそれぞれ電力線を介して接続されている。図示しないコピー、電話、ファクシミリの回線インターフェースは操作部30に接続されている。ファクシミリは、図示しないハンドセットを有する。
【0024】
メイン制御部10及び起動検知手段18はそれぞれ通信線を介してスタンバイ制御手段19に接続されている。スタンバイ制御手段19は通信線を介して第2電源に接続されている。電圧監視回路には通信線を介してメモリ制御部14に接続されている。
【0025】
メイン制御部10は操作部30を介してコピー、電話、ファクシミリの回線インタフェースを制御する。画像処理制御部11は画像データの圧縮/伸長及び解像度変換等を菅理する。入出力制御部12はイメージスキャナ20やプリンタ21の入出力を制御する。メイン制御部10、画像制御部11、及び入出力制御部12のそれぞれは、制御の中枢となるCPU、制御プログラムなどを格納したROM、バスマスタとなるI/Oを備え、CPUで制御プログラムを実行することにより各種処理を実行し、またバスマスタとなるI/Oによりデータ処理して制御する。共有メモリ13はDRAM等の半導体メモリで構成されており、メイン制御部14により制御される。
【0026】
メイン制御部10、画像処理制御部11及び入出力制御部12は、メモリ制御部14を介して共有メモリ13に独立かつ任意に送信又は受信のアクセスができる。メイン制御部10が送信側の制御部である時には、画像処理制御部11及び入出力制御部12が受信側の制御部となり得、画像処理制御部11が送信側の制御部である時には、メイン制御部10及び入出力及び画像処理制御部11が受信側の制御部となり得る。これにより、上記送信側の制御部が共有メモリ13に書き込まんだ画像データを上記受信側の制御部が読み出すことによって、各制御部で処理された画像データを交換できる。
【0027】
また、このファクシミリ装置おいては、第l電源16及び第2電源17が各構成部に電源を供給する。すなわち、第1電源16はメイン制御部10に含まれる起動検知手段18、スタンバイ制御手段19、メモリ制御部14及び共有メモリ13に電源を供給し、第2電源17はメイン制御部10の起動検知手段18を除く部分、画像処理制御部11、入出力制御部12、プリンタ21及びイメージスキャナ20へ電源を供給する。
【0028】
起動検知手段18は、電話又はファクシミリの送信及び受信、コピー等に関する操作や通信回線からの着信信号を検知して起動信号18aをスタンバイ制御手段l9に送出する。スタンバイ制御手段19は起動検知手段l8から起動信号18aを受信したときに第2電源17をオンにする。一方、メイン制御部10が予め規定された時間の経過前に上記の着信信号を検知しなくなったときは、メイン制御部10がスタンバイ信号10aを送出し、スタンバイ制御手段19がスタンバイ信号10aを受信したときに第2電源17をオフにする。
【0029】
メイン制御部10に設けられた電圧監視回路22は、第2電源17の電圧を検知して電圧検知信号22aをメモリ制御部14に送出する。
【0030】
操作部30は可視表示部31を有しており、コピー動作時には図2(A)に示すコピー換作画面30aを表示し、ファクシミリ動作時は図2(B)に示すファクシミリ操作画面30bを表示することが可能である。ここに、図2は、操作部30の可視表示部31の操作画面を示す。
【0031】
以下、本発明のファクシミリ装置の実施の形態に係る動作について説明する。
【0032】
まず、ファクシミリ装置が送信又は受信を行っていない待機状態では、第1電源16はオンであり、メイン制御部10からスタンバイ信号10aを受けているスタンバイ制御手段19の制御により、第2電源17はオフである。
【0033】
ファクシミリ送信を行う場合、起動検知手段18が、送信すべき原稿のセット又は図示しないハンドセットのオフフックなどの発呼に関する操作を検知すると、スタンバイ制御手段19は起動検知回路18から送出される起動信号18aを受け取り、待機時にオフであった第2電源17をオンにする。これにより、第2電源17はメイン制御部10、画像処理制御部11、入出力制御部l2、プリンタ21及びイメージスキャナ20に電源を供給し、ファクシミリ装置は動作可能な状態に立ち上がる。
【0034】
この状態で、イメージスキャナ20で読み込まれた原稿の画像データは、入出力制御部12により共有メモリ13に原稿データGD1として蓄積された後、画像処理制御部11内の圧縮/伸長回路25によりファクシミリ圧縮データCD1に変換されて共有メモリl3に転送される。ホスト制御部10は圧縮データCD1を読み出し、送信すべきファクシミリデータを生成し、生成されたファクシミリデータをモデム26及び通信制御部27を介して通信回線に出力する。通信が終了して予め規定された時間が経過した後、メイン制御部10はスタンバイ信号10aをスタンバイ制御手段19に送出する。スタンバイ制御手段19はメイン制御部10からスタンバイ信号10aを受け取り、第2電源l7をオフにする。
【0035】
ファクシミリ受信を行う場合、起動検知手段l8が通信回線からの着信信号又は受信に関する操作を検知すると、起動検知手段18はスタンバイ制御手段19にスタンバイ信号10aを送出する。スタンバイ制御手段19は起動検知手段18から送出される起動信号18aを受け取り、待機時にメイン制御部10、画像処理制御部11、入出力制御部12への電源供給をオフにしていた第2電源17をオンにする。これにより、ファクシミリ装置は動作可能な状態に立ち上げる。
【0036】
この状態で、通信回線から受信されたファクシミリデータは、メイン制御部10によりファクシミリ圧縮データCD2として共有メモリl3に転送された後、画像処理制御部l1内の圧縮/伸長回路25により伸長データGD2に変換されて共有メモリ13に転送される。そして、入出力制御部12が伸長データGD2を読み出し、プリンタへ21に出力する。受信によるプリントアウトが全て終了し、予め規定された時間が経過した後に、スタンバイ制御手段19はメイン制御部10からスタンバイ信号10aを受け取って第2電源17をオフにする。
【0037】
なお、スキャナ20により読み出され蓄積された原稿データGDlを符号化データCDlに圧縮して送信する場合、又は通信回線から受信された符号化データCD2を印字する伸張データGD2に変換してプリンタへ出力する場合、共有メモリl3内の原稿データGD1及び伸長データGD2に対して、メイン制御部10が文字データを付加したり、原稿データGDlに対して画像処理制御部l1が画像の拡大/縮小等の変換処理を行って共有メモリ13に転送することができる。このように、各制御部10、11、12は共通に共有メモリ13にアクセスすることができる。
【0038】
以下、図3を参照しながら待機時におけるメイン操作部30の可視表示部31の画面表示の状態遷移を説明する。
【0039】
図3のフローチャートにおいて、本実施例のファクシミリ装置は、ステップS31では第1電源オン、第2電源オフの待機状態である(ステップS31)。ステップS32で、ファクシミリ装置が通信回線から着信信号を受信して、起動検知手段18が通信回線からの着信信号を検知するとスタンバイ制御手段19に起動信号18aを送出する。次いで、ステップS33に進み、スタンバイ制御手段l9は起動検知手段18から起動信号18aを受け取ると、第2電源17をオンにする。これにより、ファクシミリ装置は動作可能な状態に立ち上がる。
【0040】
次いで、ステップS34で、ファクシミリ装置の受信モードが自動着信に設定されているか否かを判別する。ファクシミリ装置の受信モードが予め自動着信に設定されている場合、ステップS35に進み、メイン制御部10は操作部30内の可視表示部31に待機時と同様に画面表示させず、表示部の電力消費を抑さえた状態で、前述のシーケンスに従ってファクシミリ受信を行う(ステップS36)。ステップS34で、ファクシミリ装置の受信モードが予め自動着信に設定されていない場合、ステップS37に進み、メイン制御部10は操作部30内の可視表示部31に図2(B)の表示画面を表示させる。次いで、ハンドセットのオフフックを検知してから(ステップS38)、受信動作を行い(ステップS36)、本プログラムを終了する。
【0041】
以下、図4を参照しながら待機時におけるメイン操作部30の可視表示部31の他の画面表示の状態遷移を説明する。
【0042】
図4のフローチャートにおいて、本実施例のファクシミリ装置は、ステップS41では第1電源オン、第2電源オフの待機状態である(ステップS41)。待機時にファクシミリ装置のハンドセットをオフフックして通信を行う際、起動検知手段18がハンドセットのオフフックを検知するとスタンバイ制御手段19に起動信号18aを送出する(ステップS42)。スタンバイ制御手段19は起動検知手段18から起動信号18aを受け取ると、第2電源l7をオンにする(ステップS43)。これにより、ファクシミリ装置は動作可能な状態に立ち上がり、メイン制御部10はハンドセットがオフフック状態にあることで、メイン操作部30内の可視表示部3lをファクシミリの操作画面に設定し(図2(B))、通信操作がすぐに可能な状態にして(ステップS45)、本プログラムを終了する。
【0043】
以下、図5を参照しながら起動時におけるメイン操作部30の可視表示部31の画面表示の状態遷移を説明する。
【0044】
図5のフローチャートにおいて、本実施例のファクシミリ装置は、ステップS51では第1電源オン、第2電源オンの起動時状態である(ステップS51)。起動時にファクシミリ装置のハンドセットをオフフックして通信を行う際、メイン制御部10はハンドセットがオフフックしたことにより(ステップS52)、ステップS53に進み、メイン操作部30内の可視表示部31の操作画面は、ファクシミリの操作画面以外、具体的にはコピーの操作画面(図2(A))が表示されている場合は(ステップS53)、ファクシミリの操作画面(図2(B))に切り替えて表示する(ステップS54)。これにより、ファクシミリ装置はハンドセットのオフフックと同時に、ファクシミリの操作画面を表示して通信操作を行うことができる(ステップS55)。
【0045】
本実施の形態のファクシミリ装置によれば、電話やファクシミリによる発呼または着信の検知やハンドセットのオフフック、コビーなどの操作などを検知して起動する場合、各種サービス動作を実行する各制御部への電源供給をオンにし、サービス動作を終了後、前記各制御部への電源供給をオフにすることにより、待機時の消費電力を低くすることができる。また、本実施の形態におけるファクシミリ装置は、複数の制御部が共通にアクセスできるイメージスキヤナやプリンタの入出力用又は送信/受信用に共有メモリを設け、その共有メモリを用いて各制御部間のデータ転送を行うことでハードウエア構成を小型化し、かつ制御部間インタフェースを高速に行うことができる。
【0046】
なお、ファクシミリ装置は複数の機器から構成されるシステムでも、単一の機器から構成されるものであってもよい。また、本発明は、ハードウェア構成により達成される場合に限らず、システム又は装置にプログラムを供給することによってソフトウェアにより達成される場合にも適用できることはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1の発明によれば、待機時に第2電源をオフすると共に、起動検知手段により待機時から起動時に移行する際の起動要因が検知され時に第2電源をオンにするので、待機時の消費電力を低減することができる。
【0048】
また、可視表示部への電源供給はオフされている状態で、通信回線から着信信号を検出し、かつ、ファクシミリ装置の受信モードが手動受信に設定されている場合に、可視表示部への電源供給をオンすることによって、ファクシミリの操作画面が表示され、すぐに通信操作を行なうことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はファクシミリ装置の構成を示すブロツク図である。
【図2】図2は操作部30の可視表示部31の操作画面を示す説明図である。
【図3】図3は、待機時におけるメイン操作部30の可視部表示部31の画面表示の状態遷移を示すフローチャートである。
【図4】図4は、待機時におけるメイン操作部30の可視部表示部31の画面表示の状態遷移を示す他のフローチャートである。
【図5】図5は、起動時におけるメイン操作部30の可視表示部31の画面表示の状態遷移を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ホスト制御部
11 画像処理制御部
12 入出力制御部
13 共有メモリ
14 メモリ制御部
16 第1電源
17 第2電源
18 起動検知手段
19 スタンバイ制御手段
20 イメージスキヤナ
21 プリンタ
Claims (1)
- 互いに独立した複数の制御手段と、
待機時から起動時に移行する際の起動要因を検知する起動検知手段と、
前記複数の制御手段に電源を供給する第2電源と、
待機時は前記第2電源をオフし、前記起動検知手段が通信回線からの着信信号を検知したときは、前記第2電源をオンする待機制御手段と、
前記起動検知手段と前記待機制御手段とに電源を供給する第1電源と、
可視表示部を含む操作手段とを備え、
前記起動検知手段が前記通信回線からの着信信号を検知したときに、受信モードが手動受信に設定されている場合、前記複数の制御手段のうちの1つは前記可視表示部にファクシミリの操作画面を表示するように制御することを特徴とするファクシミリ装置。
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JP12634496A JP3618899B2 (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | ファクシミリ装置、及び該装置の制御方法 |
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1996
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