JP3618875B2 - パルス幅変調制御電力変換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、三相交流を直流にまたは直流電源を三相交流にパルス幅変調制御変換を行うパルス幅変調制御電力変換器に、関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は従来技術の理解を容易にするための三相インバータ,コンバータの一般的な交流制御系を示すものであって、1はパルス幅変調制御変換器(以下単に変換器という)、2は交流回路、3は交流制御器、4は三角波変調比較器である。すなわち、変換器1はスイッチング素子で構成されるインバータまたはコンバータであって、また、交流回路2がインバータの場合に変換器1に接続される電動機等の誘導負荷になり、コンバータの場合には変換器1と接続する三相リアクトルと電源回路になる。
交流制御器3は、制御量AVを与えられる制御指令値*AVに一致するように、その制御誤差eを制御部分で増幅して三相の制御入力指令信号を出力する。
ここで、u1 ,u2 ,u3 は交流制御入力指令値である。
三角波変調比較器4は、与えられた比較指令値v1 ,v2 ,v3 をパルス幅変調し、変換器1を構成するスイッチング素子の開閉信号を出力することによって、変換器1を制御する目的を果たす。
【0003】
そして、三角波変調比較器4に与える比較指令値v1 ,v2 ,v3 の生成法は、代表的に2種類の方法がある。
第1には、最も簡単に交流制御器3の出力値を直接的に比較指令値とする方法である。
第2には、交流制御器3の出力値にその三倍の周波数をもつ補償値を重畳して比較指令値を得る方法である。
【0004】
さらには、その補償値を得る生成方法は、つぎの手順で求められる。
(ステップ1):交流制御器出力の交流制御入力指令値の振幅と位相角を求める。
その交流制御入力指令値u1 ,u2 ,u3 の信号は、三相の対称した正弦波なため、式(1)のようにのように表せる。
ただし、U,θは各々正弦波信号の振幅値と位相角を表し、添字の1 ,2 ,3 は各相の番号である。
かように(ステップ1)では、交流制御入力指令値u1 ,u2 ,u3 の瞬時値から、振幅値Uおよび位相角θを得る。
【0005】
【数1】
【0006】
(ステップ2):位相角θの三倍の余弦値( cos3θ)を、(3θ)を索引にして、三角関数テ−ブルから検出する。
(ステップ3):重畳するための補償信号を、(ステップ1)で求められた基本波の振幅値Uと(ステップ2)で求められた三倍調波の余弦値( cos3θ)との積(U cos3θ)に、比例した値とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の従来技術においては、第1の方法では変調率が1以下しか得られず、インバータの場合は高い出力が得られない。また、コンバータの場合は出力直流電圧値を高く設定しなければならない。さらには、交流波形のひずみ率が高いことは周知である。
第2の方法は、第1の方法の改善策として提案されているものの、前述した如くに補償信号の計算は複雑である。
特に、手順の(ステップ1)で振幅値Uを求めるとき、平方根演算,位相角θを求めるのに逆三角関数演算を必要とするため、実現が難しい。
また、(ステップ2)を実現するためには、予め三角関数テーブルを作っておく必要があって、経済的ではない。
【0008】
しかして本発明の目的とするところは、交流制御器出力に補償信号が重畳された比較指令値を簡便かつ直接的に得るようにしたパルス幅変調制御電力変換器を提供する、ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述したような点に鑑みなされてものであって、つぎの如くに構成したものである。すなわち、
パルス幅変調制御される三相交流電源から供給される交流を直流にまたは直流電源から供給される直流を三相交流に変換する変換器と、制御量と制御指令値とを比較しその差を増幅して交流制御入力指令値(u1 ,u2 ,u3 )を出力する交流制御器と、与えられた比較指令値(v1 ,v2 ,v3 )をパルス幅変調して変換器のスイッチング素子の開閉信号を出力する三角波変調比較器とを備えて成るパルス幅変調制御電力変換器において、
交流制御入力指令値(u1 ,u2 ,u3 )の積をその自乗和で除算した値に比例した補償値(u0 )を求めかつ補償値(u0 )を交流制御入力指令値(u1 ,u2 ,u3 )それぞれに重畳した比較指令値(v11,v21,v31)を発生する三倍調波重畳機能部を、
具備して構成したものである。
【0010】
かかる解決手段より、つぎの如き作用効果を奏し得る。
一般に、三角波変調比較器に入力する三つの比較指令値に同じ量の信号を重畳しても、制御効果が変わらないことが知られている。
ここで、その重畳する量を交流制御入力指令値の三倍周波数をもつものとすると、変調率が1以上に上げることができ、また、ひずみ率を下げる効果もある。特に、その三倍調波の振幅を、基本制御入力信号の振幅の6分の1にすると変調率が最大に1.15まで上げられ、4分の1にするとひずみ率を最小に抑えることができる。
そして、前述の三倍調波重畳機能部を用いることにより、三倍調波の補償値を複雑な演算をすることなく生成でき、かつ三角波変調比較器に与える比較指令値を格別に得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
具体的には、特に、
制御量と制御指令値とを比較しその差を増幅して交流制御入力指令値を得る交流制御器と、交流制御入力指令値それぞれに補償値を重畳した比較指令値を得る三倍調波重畳機能部と、比較指令値をパルス幅変調して変換器のスイッチング素子の開閉信号を出力する三角波変調比較器とを備えて成り、
その三倍調波重畳機能部は交流制御入力指令値の積を交流制御入力指令値の自乗和で除算した値に比例した補償値を求めるようにしたものである。
さらに、本発明を図面を参照して、詳細説明する。
【0012】
【実施例】
図1は本発明の説明のため図2に類して示したものであって、5は三倍調波重畳機能部である。
すなわち、三倍調波重畳機能部5が設けられてなり、交流制御器3出力の交流制御入力値u1 ,u2 ,u3 を得て比較指令値v11,v21,v31を信号発生し得るものである。
その三倍調波重畳機能部5においては、後述する如く、交流制御入力指令値u1 ,u2 ,u3 の積Aをその自乗和Bで除算して得られる値に比例した三倍調波補償値u0 を補償信号として、交流制御入力指令値u1 ,u2 ,u3 それぞれに三倍調波補償値u0 を重畳して得た比較指令値(v11=u1 −u0 ,v21=u2 −u0 ,v31=u3 −u0 )を与えるものであって、これより、変調率1以上にすることが可能でかつ波形ひずみ率が低いパルス幅変調制御信号が発生され、よって、変換器1を構成するスイッチング素子の開閉動作を制御し得るものである。
これを、さらに説明する。
【0013】
まず、ゲインKを除いた部分を計算してみる。
交流制御器出力の交流制御入力指令値(u1 ,u2 ,u3 )を得て、ここで、その積Aを自乗和Bで除算するに、式(1)より式(2)の如くである。
さらに、式(2)の分子部分は式(3)となり、式(2)の分母部分は式(4)となる。
故に式(2)は式(5)となって、これは、丁度振幅値が基本波の6分の1になる3倍調波、となる。
【0014】
【数2】
【数3】
【0015】
よって、三倍調波重畳機能部5を効用することにより、制御性能を劣化せずに変調率とひずみ率を改善することができる。
特に、三倍調波重畳機能部5のゲインKを、最大変調率を得るために(K=1)にし、また最小ひずみ率を得るためには(K=1.5 )にすればよい。
【0016】
本発明はあらゆる変換器すなわち三相コンバータ,インバータに適用できる。
つぎに、一例として最大変調率を得るための三倍調波重畳機能部5の演算手順を示す。なおこの場合、ゲインが(K=1)なので最も簡単になる。
(ステップ1):交流制御ループからの交流制御入力指令値u1 ,u2 ,u3 を入力する。
(ステップ2):三つの入力(u1 ,u2 ,u3 )の積Aを求める。
(ステップ3):三つの入力(u1 ,u2 ,u3 )の自乗和Bを求める。
(ステップ4):(ステップ2)で求められた積Aを(ステップ3)で求められた自乗和Bでで割算し、三倍調波補償値u0 を得る。
(ステップ5):(ステップ4)で得た三倍調波補償値u0 を、元の交流制御入力指令値u1 ,u2 ,u3 に、重畳(u1 −u0 ,u2 −u0 u3 −u0 )して比較指令値v11,v21,v31を得る。
(ステップ6):(ステップ5)で得られた比較指令値v11,v21,v31を、三角波変調比較器4へ出力する。
【0017】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、つぎの効果を得ることができる。
(イ) 複雑な演算を必要とせず三角関数テーブルも設けずに、交流制御入力指令値の三倍調波補償値信号を、直接的にかつ簡単に生成できる。
(ロ) その三倍調波補償値を元の交流制御入力指令値に重畳して三角波変調比較器に信号送出し、ひずみ率と変調率とも改善することができる。
(ハ) 変調率を上げることによりインバータの最大出力を上げることができ、コンバータの出力直流電圧を低く設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の説明のため示した系統ブロック図である。
【図2】図2は従来技術の説明のため示した系統ブロック図である。
【符号の説明】
1 パルス幅変調制御電力変換器(変換器)
2 交流回路
3 交流制御器
4 三角波変調比較器
5 三倍調波重畳機能部
*AV 制御指令値
AV 制御量
e 制御誤差
u1 交流制御入力指令値
v1 比較指令値
u0 三倍調波補償値
v11 比較指令値
Claims (1)
- パルス幅変調制御される三相交流電源から供給される交流を直流にまたは直流電源から供給される直流を三相交流に変換するパルス幅変調制御電力変換器1と、制御量と制御指令値とを比較しその差を増幅して交流制御入力指令値を出力する交流制御器3と、該交流制御入力指令値にその三倍調波信号を重畳するようにした三倍調波重畳機能部5を具備し、その出力である比較指令値をパルス幅変調して前記パルス幅変調制御変換器を構成するスイッチング素子の開閉信号を出力する三角波変調比較器4とを備えて成るパルス幅変調制御電力変換器において、
前記三倍調波重畳機能部5は、前記各相の交流制御入力指令値の積をそれらの自乗和で除算した値に比例した補償値u0を求めかつ該補償値を前記交流制御入力指令値それぞれに重畳した前記比較指令値を発生するように構成したことを特徴とするパルス幅変調制御電力変換器。
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