JP3618830B2 - コンクリート混和剤 - Google Patents

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    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
    • C04B40/0039Premixtures of ingredients

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンクリート混和剤に関する。更に詳しくはコンクリート温度が30℃を超える高温領域において、流動性の経時的な低下を改善することを目的としたコンクリート混和剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、水硬性組成物の流動性を向上させる目的で使用されるコンクリート混和剤にはナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩(以下ナフタレン系と称す)、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩(以下メラミン系と称す)、ポリカルボン酸塩(以下ポリカルボン酸系と称す)等が使用されている。しかしこれらの混和剤は流動性に優れるもののスランプロス(流動性の経時的な低下)が大きいという問題点を抱えている。このスランプロスを改善するために反応性高分子や架橋ポリマーを混和剤に配合する方法〔セメント協会発行、セメントコンクリート、No546. Aug,1992,p24 〕が一般に知られている。これらのスランプ保持剤を配合することにより、ある程度の効果は認められるが、コンクリート温度が30℃を超える夏期シーズンにおいては充分なスランプ保持性を示さず、対策が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を改善すべく、鋭意研究の結果、混和剤の基剤自体にスランプ保持機能を持たせ、オキシカルボン酸もしくはその塩、糖類および糖アルコール類からなる群から選ばれる1種以上の化合物と併用することにより、高温領域においてもスランプ保持性に極めて優れる混和剤を完成するに至った。
【0004】
即ち、従来の混和剤は基剤自体に分散保持性がなく、スランプ保持剤を配合する必要がある。このスランプ保持剤はセメント中のアルカリによって加水分解されて分散剤となり流動性の低下を防ぐ作用を示すものであるが、高温になると初期の段階で加水分解され、スランプ保持剤としての機能を示さなくなる。
【0005】
従って、本発明のように経時的な凝集を防ぐ、スランプ保持機能を持たせた混和剤が有効となる。さらにオキシカルボン酸もしくはその塩、糖類および糖アルコール類からなる群から選ばれる1種以上の化合物を併用することで、スランプ保持機能がさらに高まるものである。一般に糖類は遅延剤として知られており、分散作用はなくスランプ保持としての作用は示さないものであるが、しかし、本発明の基剤と併用することで、高温域において相乗的にスランプ保持性が高まることを見出したものである。
【0006】
即ち、本発明は、下記の(イ)成分と(ロ)成分を必須とするコンクリート混和剤である。
【0007】
(イ)成分:炭素数2〜3のオキシアルキレン基1〜300 モルを導入した芳香族化合物の中から選ばれる1種又は2種以上(A)とスルホン酸基を有する芳香族化合物の中から選ばれる1種又は2種以上(B)とカルボキシル基を有する芳香族化合物の中から選ばれる1種又は2種以上(C)とのホルムアルデヒド共縮合物の中和塩。
【0008】
(ロ)成分:オキシカルボン酸もしくはその塩、糖および糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の化合物。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のコンクリート混和剤について詳細に説明する。
本発明における(イ)成分はホルムアルデヒド共縮合系に、スルホン酸基とカルボキシル基を適度に配位したもので、セメント粒子に対する吸着特性を改善したものである。即ち、初期分散時の吸着には吸着力の強いカルボキシル基が有効であり、時間的な分散保持にはスルホン酸基が経時的に吸着して流動性を維持するものと考察の上、設計したものである。
【0010】
しかも構造中のオキシアルキレン基が立体障壁的な吸着形体をとることから分散性および分散維持に有効と考えられる。
【0011】
本発明に用いる芳香族化合物(A)は、炭素数2〜3のオキシアルキレン基1〜300 モルを導入したポリオキシアルキレンアルキルフェノール又はポリオキシアルキレンアルキルナフトール類が使用される。一例を挙げれば、フェノール、クレゾール、ノニルフェノール、ナフトール、メチルナフトール、ブチルナフトール、ビスフェノール等へのオキシアルキレン基1〜300 モル付加物である。
【0012】
共縮合性の面から、ベンゼン環誘導体、即ちポリオキシアルキレンアルキルフェノールが好ましく、特に、フェノールのオキシアルキレン基付加物が好ましい。
【0013】
炭素数2〜3のオキシアルキレン基とはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドを意味し、その導入形態はランダム状、ブロック状のいずれでもよく、限定されるものではない。又オキシアルキレン基の末端が水酸基、アルキルエーテル、アルキルエステルのいずれも使用することができる。
【0014】
又、オキシアルキレン基が 300モルを超えると分散性が低下して好ましくない。フェノールの炭素数2〜3のアルキレンオキサイド付加物は、付加モル数が平均で1以上であればよく、付加していない物が含有されている場合や、配合されている場合のいずれでも使用することができる。
【0015】
本発明に用いる芳香族化合物(B)は、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルフェノールスルホン酸、アニリンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸等で、一例を挙げればナフタレンスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、アニリンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等が挙げられる。
【0016】
又、これらの異性体及びすでにこれらの縮合されたものを用いることも可能である。例えば、リグニンスルホン酸やナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を使用することができる。
【0017】
しかし、共縮合性の面から考慮すると、フェノール誘導体からなるスルホン酸化合物、即ちアルキルフェノールスルホン酸が好ましく、特にフェノールスルホン酸が好ましい。
【0018】
本発明に用いる芳香族化合物(C)は、イソフタル酸、オキシナフトエ酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸等やこれらの異性体が使用される。
【0019】
しかし、共縮合性の面から考慮すると、下記の一般式(a)で示す化合物が好ましい。
【0020】
【化2】
Figure 0003618830
【0021】
即ち、o−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸が挙げられる。
【0022】
共縮合物は、酸性のままコンクリート混和剤として用いることもできるが、貯蔵面と使用の面からは中和塩として用いることが好ましい。中和塩としては1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、アミン塩又は置換アミン塩が挙げられる。
【0023】
又、共縮合の反応モル比としては、(A)/(B)/(C)=1〜98/1〜98/1〜98の範囲が適当であり、5〜50/10〜90/10〜90の範囲が特に分散性と分散保持性に優れる。
【0024】
本発明における共縮合物の標準的製造法を示すが、これによって本発明は何ら限定されるものではない。
【0025】
所定量の芳香族アルキレンオキシド付加物と芳香族スルホン酸とカルボキシル基を有する芳香族化合物とを反応容器に仕込み、70〜90℃の攪拌下で所定量のホルマリン水を1〜4時間かけて滴下、滴下後、還流下で3〜30時間攪拌して冷却、中和することにより得ることができる。
【0026】
共縮合系において、縮合粘度と縮合時間をコントロールするために水の添加調整で行う。反応は芳香族スルホン酸やこれに含まれる未反応の酸により酸性下になっており、このままの酸性領域で縮合を行う。また、反応系によって、酸性にならない場合は、予め硫酸などを加えてpH2以下にして反応を行う。
【0027】
本発明における共縮合物の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフ法/ポリスチレンスルホン酸Na換算による分子量から縮合度を算出)は 3,000〜100,000 が好ましく、 5,000〜50,000がより好ましい。
【0028】
また、本発明における(ロ)成分のオキシカルボン酸としては、グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸またはクエン酸が挙げられる。これらの塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールアミン等の無機塩または有機塩が挙げられる。また、糖としては、グルコース、フラクトース、ガラクトース、サッカロース、キシロース、アビトース、リポーズ、異性化糖などの単糖類や、二糖、三糖などのオリゴ糖、またはデキストリンなどのオリゴ糖、またはデキストランなどの多糖類などが挙げられる。またこれらを含む糖蜜類も含まれる。更に、糖アルコールとしてはソルビトールなどが挙げられる。
【0029】
本発明に於いて、(イ)と(ロ)の配合比は(イ)/(ロ)= 100/1〜50(固形分重量比)が好ましく、(イ)と(ロ)の配合比が 100/1未満では充分なスランプ保持性を示さず、また、(イ)と(ロ)の配合比が 100/50を超えるとコンクリートの硬化遅延を来して好ましくない。
【0030】
さらに本発明の(イ)と(ロ)成分のコンクリートへの添加量はセメントに対して固形分量で(イ)と(ロ)成分合計で 0.1〜3.0 重量%程度が使用範囲であり、 0.2〜0.5 重量%が好ましく使用される。
【0031】
また、本発明の(イ)と(ロ)成分を添加する場合、予め(イ)と(ロ)を配合したものを添加しても、あるいは別々に添加してもよく、限定するものではない。
【0032】
本発明のコンクリート混和剤の使用に当たっては他の分散剤との併用も可能である。
【0033】
該分散剤とは一般にコンクリート用混和剤として使用されているものであればよいが、ナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物、メラミンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物、ポリカルボン酸もしくはそのエステルもしくはその塩、精製リグニンスルホン酸もしくはその塩、ポリスチレンスルホン酸塩、フェノール骨格を有するセメント分散剤(例えば、フェノールスルホン酸と共重合可能な他の単量体とのホルムアルデヒド共縮合物)、アニリンスルホン酸を主成分とするセメント分散剤(例えば、アニリンスルホン酸共縮合可能な他の単量体とのホルムアルデヒド共縮合物)など、従来高性能減水剤と称されるものが好ましく使用される。
【0034】
本発明のコンクリート混和剤は、土木、建築、二次製品等のセメント類の水硬性組成物に使用するもので、特に限定するものではない。
【0035】
また、本発明のコンクリート混和剤は公知の添加剤(材)と併用することができる。一例を挙げれば、AE剤、AE減水剤、流動化剤、高性能減水剤、遅延剤、早強剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、保水剤、増粘剤、防水剤、消泡剤、水溶性高分子、消泡剤、界面活性剤各種等やセメントペーストモルタル、コンクリートを構成する各種セメント類、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム等を使用する水硬性組成物が挙げられる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。使用した(イ)成分の内容を以下に示す。
【0037】
実施例中の分子量は、重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフ法/ポリスチレンスルホン酸Na換算による分子量)を表す。
【0038】
実施例中に使用した芳香族化合物(A)、芳香族化合物(B)、芳香族化合物(C)の内容を以下に示す。
【0039】
尚、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドを、数値は平均の付加モル数を表す。
【0040】
〈芳香族化合物(A)〉
A−1;フェノールEO10モル付加物
A−2;フェノールEO25モル付加物
A−3;フェノールEO75モル付加物
A−4;フェノールEO120モル付加物
A−5;フェノールEO250モル/PO20ブロック付加物
A−6;ナフトールEO2モル付加物
A−7;フェノールEO370モル付加物
〈芳香族化合物(B)〉
B−1;フェノールスルホン酸
B−2;パラクレゾールスルホン酸
B−3;ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物(分子量4,500)
〈芳香族化合物(C)〉
C−1;パラヒドロキシ安息香酸
C−2;オルトヒドロキシ安息香酸
C−3;オキシナフトエ酸
製造例1
攪拌機付き反応容器にA−1 0.3 モル、B−1 0.3モル、C−1 0.6 モル、水4モルを仕込み、37%ホルムアルデヒド 0.9モルを80℃で3時間で滴下する。
滴下終了後、 105℃に昇温、10時間反応後、冷却して、50%水酸化ナトリウムでpH8に調整して水を加えて固形分を30%に調整して、分子量12,000の共縮合物を得た。この縮合物をD−1と称する。
【0041】
製造例2
攪拌機付き反応容器にA−2 0.3 モル、B−2 0.3 モル、C−1 0.6 モル、水5モルを仕込み、37%ホルムアルデヒド 0.9モルを80℃で3時間で滴下する。
滴下終了後、 105℃に昇温、12時間反応後、冷却して、50%水酸化ナトリウムでpH8に調整して水を加えて固形分を30%に調整して、分子量17,000の共縮合物を得た。この縮合物をD−2と称する。
【0042】
製造例3
攪拌機付き反応容器にA−3 0.2 モル、B−3 0.1 モル(ナフタレン骨格として)、C−1 0.7 モル、水5モルを仕込み、37%ホルムアルデヒド 0.9モルを80℃で3時間で滴下する。
滴下終了後、 105℃に昇温、8時間反応後、冷却して、50%水酸化ナトリウムでpH8に調整して水を加えて固形分を20%に調整して、分子量25,000の共縮合物を得た。この縮合物をD−3と称する。
【0043】
製造例4
攪拌機付き反応容器にA−4 0.2 モル、B−1 0.3 モル、C−2 0.5 モル、水5モルを仕込み、37%ホルムアルデヒド 0.9モルを80℃で3時間で滴下する。
滴下終了後、 105℃に昇温、12時間反応後、冷却して、50%水酸化ナトリウムでpH8に調整して水を加えて固形分を20%に調整して、分子量31,000の共縮合物を得た。この縮合物をD−4と称する。
【0044】
製造例5
攪拌機付き反応容器にA−5 0.1 モル、B−1 0.4 モル、C−2 0.5 モル、水6モルを仕込み、37%ホルムアルデヒド 0.9モルを80℃で3時間で滴下する。
滴下終了後、 105℃に昇温、15時間反応後、冷却して、50%水酸化ナトリウムでpH8に調整して水を加えて固形分を20%に調整して、分子量33,000の共縮合物を得た。この縮合物をD−5と称する。
【0045】
製造例6
攪拌機付き反応容器にA−6 0.3 モル、B−1 0.4 モル、C−2 0.3 モル、水6モルを仕込み、37%ホルムアルデヒド 0.9モルを80℃で3時間で滴下する。
滴下終了後、 105℃に昇温、25時間反応後、冷却して、50%水酸化ナトリウムでpH8に調整して水を加えて固形分を20%に調整して、分子量11,000の共縮合物を得た。この縮合物をD−6と称する。
【0046】
製造例7
攪拌機付き反応容器にA−4 0.1 モル、B−1 0.3 モル、C−2 0.6 モル、水6モルを仕込み、37%ホルムアルデヒド 0.9モルを80℃で3時間で滴下する。
滴下終了後、 105℃に昇温、18時間反応後、冷却して、50%水酸化ナトリウムでpH8に調整して水を加えて固形分を20%に調整して、分子量26,000の共縮合物を得た。この縮合物をD−7と称する。
【0047】
製造例8
攪拌機付き反応容器にA−3 0.3 モル、B−1 0.6 モル、C−3 0.1 モル、水3モルを仕込み、37%ホルムアルデヒド 0.9モルを80℃で3時間で滴下する。
滴下終了後、 105℃に昇温、25時間反応後、冷却して、50%水酸化ナトリウムでpH8に調整して水を加えて固形分を30%に調整して、分子量11,000の共縮合物を得た。この縮合物をD−8と称する。
【0048】
製造例9(比較例)
攪拌機付き反応容器にA−7 0.1 モル、B−1 0.4 モル、C−2 0.5 モル、水7モルを仕込み、37%ホルムアルデヒド 0.9モルを80℃で3時間で滴下する。
滴下終了後、 105℃に昇温、15時間反応後、冷却して、50%水酸化ナトリウムでpH8に調整して水を加えて固形分を20%に調整して、分子量41,000の共縮合物を得た。この縮合物をD−9と称する。
【0049】
〈比較例に使用した減水剤の内容〉
実施例の記号NS;ナフタレン系混和剤(マイティ150 ; 花王(株)製)
実施例に使用した化合物(ロ)の内容と記号を表1に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0003618830
【0051】
〈コンクリート混和剤としての評価〉
コンクリートの配合条件を表2に示す。
【0052】
【表2】
Figure 0003618830
【0053】
コンクリートの製造は、表2に示すコンクリート材料とコンクリート混和剤を傾胴ミキサーで25rpm ×3分間混練りして調整した。スランプ値を測定後、さらに4rpm で60分間回転させ、60分後のスランプ値を測定した。
コンクリートの温度は32℃で行った。
混和剤の添加量は初期スランプ値が20±1cmになるよう添加した。
スランプ値は JIS−A1101法により測定した。
硬化速度はコンクリート中のモルタルを採取して ASTM−C403法により、終結時間を測定した。
測定結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
Figure 0003618830
【0055】
〈評価結果〉
表3に示すように、本発明のコンクリート混和剤は比較品に比べて少ない添加量で流動性が得られ、しかもスランプ値の直後と60分後の差が小さい。即ち、優れた減水効果とスランプロス防止に顕著な効果を示すものである。
【0056】
【発明の効果】
本発明によるコンクリート混和剤をセメント組成物に添加すれば、夏期の高温時においてもスランプロスがないため、ポンプ圧送による輸送トラブルが解消される。
さらに、本発明によるコンクリート混和剤はセメント組成物の流動性を向上させることから、型枠への充填作業を容易にし、また本発明によるコンクリート混和剤は減水効果も大きいことから、高強度コンクリートへの応用も期待される。

Claims (13)

  1. 下記の(イ)成分と(ロ)成分を必須とするコンクリート混和剤。
    (イ)成分:炭素数2〜3のオキシアルキレン基1〜300 モルを導入した芳香族化合物の中から選ばれる1種又は2種以上(A)とスルホン酸基を有する芳香族化合物の中から選ばれる1種又は2種以上(B)とカルボキシル基を有する芳香族化合物中から選ばれる1種又は2種以上(C)とのホルムアルデヒド共縮合物の中和塩。
    (ロ)成分:オキシカルボン酸もしくはその塩、糖および糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の化合物。
  2. 炭素数2〜3のオキシアルキレン基1〜300 モルを導入した芳香族化合物がベンゼン環誘導体である請求項1記載のコンクリート混和剤。
  3. 炭素数2〜3のオキシアルキレン基1〜300 モルを導入した芳香族化合物がフェノールのオキシアルキレン基誘導体である請求項1又は2記載のコンクリート混和剤。
  4. スルホン酸基を有する芳香族化合物がフェノール環誘導体である請求項1〜3の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
  5. スルホン酸基を有する芳香族化合物がフェノールスルホン酸である請求項4記載のコンクリート混和剤。
  6. カルボキシル基を有する芳香族化合物がナフタレン環又はベンゼン環誘導体である請求項1〜5の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
  7. カルボキシル基を有する芳香族化合物が下記の一般式(a)である請求項6記載のコンクリート混和剤。
    Figure 0003618830
  8. (A)、(B)、(C)の反応モル比が(A)/(B)/(C)=1〜98/1 〜98/1〜98である請求項1〜7の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
  9. 共縮合物の重量平均分子量が 3,000〜100,000 である請求項1〜8の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
  10. オキシカルボン酸がグルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸またはクエン酸である請求項1〜9の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
  11. 糖が単糖類、オリゴ糖類または多糖類である請求項1〜10の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
  12. 糖アルコールがソルビトールである請求項1〜11の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
  13. (イ)と(ロ)の配合比が(イ)/(ロ)= 100/1〜50(固形分重量比)である請求項1〜12の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
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