JP3618609B2 - 成形金型及びそれを用いた成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ゴム材料やその他の樹脂材料の射出成形に用いられる成形金型、及びそれを用いた成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、別工程で成形された樹脂製品にゴム材料を注入し樹脂製品と一体型のパッキン、ゴム栓などを成形する射出成形(液状成形)方法として、図9に示すような射出成形機1が用いた方法がある。この射出成形機1は、基台2に立設された射出装置3と、この基台2に回転可能に設けられたターンテーブル4とを備え、ターンテーブル4上に金型5が載置・保持されるようになっている。そして、同図に示すように、金型5はターンテーブル4の回転に伴って、射出装置3の射出ノズルの下方の射出・加硫位置と、樹脂製品の取り付け取り出しを行う取付・取出位置Aとの間を移動するようになっている。
【0003】
この射出成形機1で用いられる金型5は、射出・加硫位置で昇降動作を行って型締め、型開きを行う1つの上型5Aと、ターンテーブル2の上に載置、固定された2つ下型5Bとがある。
【0004】
この射出成形機1を用いた成形方法では、取付・取出位置Aで下型5Bに樹脂製品をセットし、ターンテーブル2を回転させて射出・加硫位置で上型5Aの型締めを行い、ゴム材料の射出を行っている。図10は、射出装置3の射出ノズル3Aを上型5Aのノズルタッチ部6に押し付けて金型5のキャビティ(図示省略する)内にゴム材料を注入している状態を示している。この状態で主に下型5Bを加熱することにより、ゴム材料を加硫させている。
【0005】
しかしながら、上記した射出成形機1では、ゴム材料がある程度固化するまで射出ノズル3Aを上型5Aのノズルタッチ部6に押し付けた状態を保持する必要がある。すなわち、図11に示すようにゴム材料が粘度の低い状態では、射出ノズル3Aをノズルタッチ部6から引き離すと、キャビティ内のゴム材料7が内圧によってノズルタッチ部6から逆流して金型5の外に吐出してしまうため、加硫がある程度進むまでの時間は射出ノズル3Aをノズルタッチ部6から離すことができないものであった。このため、ゴム材料の成形方法の1サイクルの動作は、順次、下型5Bへの樹脂製品のセット、ターンテーブル2の回転、上型5Aの型締め、ゴム材料の射出・加硫、ターンテーブル2の回転、型開きとなり、長い時間が必要であった。このように、従来の射出成形機1では、生産効率が成形材料の固化時間に影響を受けるものであった。
【0006】
この他の従来技術としては、上記した射出成形機1のように射出・加硫位置と取付・取出位置との2ステーションではなく、特開平7−223235号公報に開示された、多ステーションに金型を移動させる構成の成形装置が知られている。この成形装置では、ロータリ装置によって型装置(金型)が各ステーションを移動する間に、熱硬化性樹脂の射出、硬化及び脱型など行うものであるが、射出ノズルから型装置に樹脂材料を注入する部分から樹脂材料が逆流して吐出することは避けられ得ないものであった。このため、ともすると成形された製品の精度が低下したり、製品にばりが形成されるという問題点が発生していた。また、型装置に注入する樹脂材料の量を射出装置側で計量して供給する構成であるため、異なる規格の製品を成形する場合には射出装置側の制御を必要とするものであった。このため、この従来装置では、1つ成形装置で複数品番の製品を成形することは困難であった。上記した諸問題は、温度条件が逆になるが、熱可塑性樹脂材料を成形する場合にも同様であった。
【0007】
そこで、本発明は成形効率を飛躍的に向上させ、複数品番の(複数種類の)製品の成形も容易に行える成形金型及びそれを用いた成形方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上型と下型とを備え、前記上型に射出装置の射出ノズルから成形材料が導入される材料受入口を有し、且つ前記上型と前記下型との接合部分に形成される成形品キャビティに前記成形材料が導入されて成形が行われる成形金型であって、前記上型に、前記材料受入口に連通する材料供給流路が上下方向に沿って形成され、該材料供給流路内に上方へ向けて常時付勢される逆流防止ロッドが昇降可能に嵌合されると共に、該逆流防止ロッドの上端が前記材料受入口から突出した状態で当該材料受入口を閉塞し、前記射出ノズルが下降して前記逆流防止ロッドの前記上端を下方へ押圧することにより、前記材料供給流路内へ前記成形材料が射出可能となることを特徴とする。
【0009】
このような構成の請求項1記載の発明では、成形金型の材料受入口を開閉する逆流防止機構を備えるため、射出部の射出ノズルから材料受入口内へ成形材料が射出された後に、射出ノズルを材料受入口から離しても逆流防止機構で材料受入口を閉じることにより、成形材料が成形金型から逆流することがなく、射出工程の時間を削減することができる。具体的には、逆流防止ロッドが上方へ常時付勢されているため、射出ノズルが下降して逆流防止ロッドの上端を押すことにより、射出ノズルと材料受入口との連通が可能となる。また、射出ノズルが材料受入口から離れると逆流防止ロッドを押圧する力は解除されて、同時に材料受入口が逆流防止ロッドで閉塞される。このように、請求項1記載の発明では、複雑な操作を要することなく、成形金型から成形材料が逆流するのを防止すると共に、成形金型内の成形材料の圧力低下を抑制でき、確実に成形を行うことができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の成形金型であって、前記上型に、前記材料供給流路に連通する材料取り込み流路が形成され、金型内への材料注入口を開閉するピストン機構が備えられていること特徴としている。
【0011】
したがって、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明の作用に加えて、ピストン機構により、金型内への材料注入口が開閉される。
【0012】
さらに、請求項3記載の発明は、請求項2記載の成形金型であって、前記ピストン機構は、前記材料取り込み流路の上部に形成されたシリンダ部と、該シリンダ部に昇降可能に嵌合されたピストン部と、前記ピストン部の可動領域の上側及び下側に位置する前記シリンダ部にそれぞれ連通する一対の圧力媒体流路とを備え、当該材料取り込み流路の下部は前記成形品キャビティに連通し、該圧力媒体流路内の圧力媒体の圧力を相対的に制御することにより前記ピストン部が昇降駆動されて前記成形品キャビティ内へ前記成形材料を射出することを特徴とする。
【0013】
したがって、請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明の作用に加えて、一対の圧力媒体流路の相対的な圧力制御を行うことで、ピストン部を移動させることができ、成形品キャビティ内へ成形材料を確実且つ精度よく導入することができる。このため、成形品の寸法精度が向上して品質の良好な成形品を提供することが可能となる。
【0014】
また、請求項4記載の発明は、成形金型を用いた成形方法であって、上型と下型とを備えた複数の成型金型の前記上型は、射出装置の射出ノズルから成形材料が導入される材料受入口が形成されると共に、前記材料受入口に連通する材料供給流路が上下方向に沿って形成され、該材料供給流路内に上方へ向けて常時付勢される前記逆流防止ロッドが昇降可能に嵌合されると共に、該逆流防止ロッドの上端が前記材料受入口から突出した状態で当該材料受入口を閉塞し、前記射出ノズルが下降して前記逆流防止ロッドの前記上端を下方へ押圧することにより、前記材料供給流路内へ前記成形材料が射出可能であり、前記成形金型を射出装置の射出ノズルが設けられた位置に対応する射出位置に順次移動、停止させ、前記射出ノズルを前記材料受入口に当接させて成形材料を前記成形金型内に射出し、前記射出ノズルを前記材料受入口から離すと同時に前記逆流防止ロッドにより当該材料受入口を閉塞し、射出処理が終了した前記成形金型を移動させることを特徴とする。
【0015】
このような構成の請求項4記載の発明では、成形金型に逆流防止ロッドを備えるため、射出終了後に射出ノズルを材料受入口から直ちに離すことができ、射出位置において射出動作のみを行えばよく、成形金型の射出位置での滞在時間を短くすることができ、生産効率を向上することができる。また、逆流防止ロッドが上方へ常時付勢されているため、射出ノズルが下降して逆流防止ロッドの上端を押すことにより、射出ノズルと材料受入口との連通が可能となる。このため、射出ノズルが材料受入口から離れると逆流防止ロッドを押圧する力は解除されて、自動的に材料受入口が逆流防止ロッドで閉塞される。このため、請求項4記載の発明では、複雑な操作を要することなく、成形金型から成形材料が逆流するのを防止できる。
【0016】
さらに、請求項5記載の発明は、請求項4記載の成形方法であって、前記複数の成形金型を回転テーブルの周縁に沿って所定回転角度毎に配置し、前記回転テーブルを前記所定回転角度毎に順次回転移動させて、前記成形金型を前記射出位置に移動、停止させ、該射出位置の前の取出位置で成形品の取り出しを行い、前記射出位置の後の位置から前記取出位置に至るまでの位置で前記成形材料の固化処理を行うことを特徴とする。
【0017】
したがって、請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明の作用に加えて、回転テーブルを回転制御することにより、成形金型を成形品の取出位置、射出位置、固化処理を行う位置に移動させることができ、各工程を位置的に独立させることができ、速いテンポで射出処理を行うことが可能となる。このため、成形品の量産効率を向上することができる。
【0018】
また、請求項6記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の成形方法であって、前記上型に、前記材料供給流路に連通する材料取り込み流路が形成され、金型内への材料注入口を開閉するピストン機構が備えられていること特徴とする。
【0019】
したがって、請求項6記載の発明では、請求項4又は請求項5に記載の発明の作用に加えて、ピストン機構により、金型内への材料注入口が開閉される
【0020】
さらに、請求項7記載の発明は、請求項6記載の成形方法であって、前記ピストン機構は、前記材料取り込み流路の上部に形成されたシリンダ部と、該シリンダ部に昇降可能に嵌合されたピストン部と、前記ピストン部の可動領域の上側及び下側に位置する前記シリンダ部にそれぞれ連通する一対の圧力媒体流路とを備え、該圧力媒体流路内の圧力媒体の圧力を相対的に制御することにより前記ピストン部が昇降駆動されて前記成形品キャビティ内へ前記成形材料を射出することを特徴とする。
【0021】
したがって、請求項7記載の発明では、請求項6記載の発明の作用に加えて、一対の圧力媒体流路の相対的な圧力制御を行うことで、ピストン部を移動させることができ、成形品キャビティ内へ成形材料を確実且つ精度よく導入することができる。このため、成形品の寸法精度が向上して品質の良好な成形品を提供することが可能となる
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る成形金型、及び成形方法の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1は本実施形態の成形金型が用いられ且つ成形方法が適用された成形機10を示す平面図、図2は成形機10の側面図である。なお、本実施形態は、樹脂などで成形された1次成形品であるコネクタハウジングに、ゴム材料などの成形材料を一体的に成形して2次成形品を製造する場合に本発明を適用した例である。
【0025】
まず、成形金型及び成形方法の説明に先駆けて、これらが適用された成形機の構成の概略を説明する。本実施形態の成形機10は、基台11と、基台11の上方に水平に配置され且つ回転軸12を中心に回転可能なターンテーブル(回転テーブル)13と、ターンテーブル13の周囲の所定位置に立設された支柱14、14に昇降可能に設けられた射出部15とを備えている。
【0026】
基台11は回転駆動部16を備えており、この回転駆動部16が、例えば歯車などの回転伝達手段を介して回転軸12を回転駆動するようになっている。ターンテーブル13の周縁部には、円周方向に沿って60°の回転角度毎に成形金型17が配置・固定されるようになっている。そして、回転駆動部16は、ターンテーブル13に配置された成形金型17を、60°の回転角度毎に設定された複数(本実施形態では6箇所)のステーションに順次回転移動させるように駆動制御されるようになっている。
【0027】
射出部15は下部先端に射出ノズル15Aを備え、図示しない昇降駆動部により昇降駆動されて成形金型17へ例えばゴム材料などの成形材料を注入するように設定されている。
【0028】
ステーションは、図3の説明図に示すように、ステーションA〜ステーションFまでの6ステーションが設定されている。Aは成形金型17が射出部15の位置にある射出ステーションであり、Fは成形・加硫が終了した2次成形品を取り出すと共に、1次成形品をセットする位置にあるセット取出ステーションである。ステーションAからステーションFに至るまでに成形金型17が通過するB、C、D、Eでは、加硫が継続して行われる加硫ステーションである。
【0029】
成形金型17は、図4に示すように、下型18と上型19とで構成されている。下型18は、図2に示すように、ターンテーブル13の下方に設けられた下型昇降装置8により昇降可能になっている。また、下型18の上面には、1次成形品を収納、配置する成形用凹部18Aが形成されている。一方、上型19は上部にフランジ部19Aが形成されている。上型19は、このフランジ部19Aが、ターンテーブル13から立設された支柱19Bの上端に固定されることにより、ターンテーブル13の上方に位置するように固定されている。また、上型19の上面には、後記するノズル当接部33が設けられ、下面には下型18の成形用凹部18Aに収容される1次成形品との間にキャビティを形成するための成形用凸部19Cが突設されている。この成形用凸部19Cには、湯口22が形成されている。
【0030】
また、上型18における湯口22には、上下方向に沿って形成された材料取り込み流路23の下端が連通するように形成されている。この材料取り込み流路23の中間部には、連結流路24を介して上下方向に沿って形成された材料供給流路25が連通して形成されている。
【0031】
材料取り込み流路23の上部には、上下方向に中心軸を有するシリンダ部26が形成されている。このシリンダ部26内には、上下方向に摺動するピストン部27が密に嵌合されている。このピストン部27の下端には、材料取り込み流路23内に嵌合された昇降ロッド28が一体に設けられている。この昇降ロッド28は、材料取り込み流路23内をピストン部27が昇降駆動されることにより、昇降動作を行い、下端の尖端部28Bが材料取り込み流路23における湯口22に近い細径部23Aの開閉を行うようになっている。なお、昇降ロッド28の下半部と材料取り込み流路23との横断面は図8に示す通りであり、昇降ロッド28の両側にがたつきの防止と成形材料の流通を確保するためのフィン28Aが形成されている。
【0032】
さらに、昇降ロッド28の上部には、材料取り込み流路23の上部に摺動可能に密接して嵌合する材料画成用フランジ29が一体に形成されている。また、昇降ロッド28における材料画成用フランジ29の上方には、材料取り込み流路23上部の内壁に摺接して昇降ロッド28の昇降動作を安定させる摺動案内部30が形成されている。
【0033】
上記したシリンダ部26における、ピストン部27の可動領域の上側及び下側には、このシリンダ部26に連通する圧力媒体流路31、32が形成されている。これら圧力媒体流路31、32には、圧力媒体として空気が図示しないエアーポンプで送られて圧力制御されるようになっており、この結果、ピストン部27の昇降動作を制御している。
【0034】
材料供給流路25は、上型19の上部に設けられたノズル当接部33上面に開口された材料受入口34に連通するように形成されている。材料受入口34の径寸法は材料供給流路25の径寸法より短く設定され、材料供給流路25の上部が材料受入口34へ向けて漸次縮径している。このような構造の材料供給流路25内には、逆流防止ロッド35が昇降可能に嵌合されている。
【0035】
この逆流防止ロッド35の上端部は材料受入口34より細い径に設定され、上端部より下の部分は材料受入口34から抜け出るのを防止するため、材料受入口34の径より太く且つ材料供給流路25の径より細く形成されている。また、逆流防止ロッド35の下端には、上型19に形成されたシリンダ状のバネ収納空隙36に昇降可能に密接に嵌合する付勢用フランジ部37が一体に設けられている。バネ収納空隙36には、付勢用フランジ部37を上方へ向けて常時付勢する逆流防止用バネ38が収納されている。このため、逆流防止ロッド35は上方へ向けて常時付勢され、材料受入口34が逆流防止ロッド35の上部で閉塞されている。このため、材料供給流路25、連結流路24及び材料取り込み流路23内に収納された成形材料が材料受入口34から外側へ流出することが防止されるようになっている。
【0036】
上記した成形機10は、このような構成の成形金型17をターンテーブル13上の所定位置に載置・固定した状態で射出成形を行う。以下、このような構成の成形金型17及び成形方法を適用した成形機10の動作及び作用を説明する。
【0037】
まず、既に射出成形が完了した2次成形品を取り出すと共に、射出成形が未完了の1次成形品21をセットする位置であるステーションFに位置するターンテーブル13上の成形金型17内に1次成形品21をセットする。具体的には、下型18を下型昇降装置8により下降させ、成形用凹部18A内に1次成形品21を配置し、下型18を上昇駆動させて下型18の上面と上型19の下面とを組み付ける。この状態では、上型19のシリンダ部26内のピストン部27は可動領域の最下位に位置するように圧力媒体流路31、32内の圧力媒体(エアー)の圧力が適宜設定されている。
【0038】
次に、このように取出・セット位置であるステーションFで1次成形品21がセットされた成形金型17は、ターンテーブル13が回転駆動部16で回転されて射出部15の射出ノズル15Aの下のステーションAに移動する。すなわち、ターンテーブル13は、図3において反時計回り方向に60°回転移動して、上型19のノズル当接部33が射出ノズル15Aの下に位置するように配置される。図5は成形金型17がステーションAにある状態の断面図である。
【0039】
ステーションAに成形金型17が移動、停止した後は、射出部15が図示しな昇降駆動装置により下降して図6に示すように、射出ノズル15Aが逆流防止ロッド35の先端に当接して、逆流防止用バネ38の付勢力に抗して逆流防止ロッド35を下に押し下げる。そして、射出ノズル15Aから液状の成形材料を所定圧力で射出することにより逆流防止ロッド35をさらに押し下げて材料供給流出25内に成形材料を注入することが可能となる。これと同時に、圧力媒体流路31、32内の媒体圧力を適宜制御してピストン部27を可動領域の最上位置まで押し上げることで、材料供給流路25内に取り込まれた成形材料を連結流路24を介して材料取り込み流路23へ取り込むことができる。ここで、材料取り込み流路23へ取り込まれる成形材料の量は、材料画成用フランジ29の移動量に相関する。このため、成形品キャビティ(成形用凹部18Aに収容された1次成形品と成形用凸部19Cとで形成された空隙であり、以下、キャビティという)に注入すべき成形材料の量に応じて、材料画成用フランジ29の昇降距離と径寸法などが予め適宜決定されている。
【0040】
次に、材料取り込み流路23に所定量の成形材料が取り込まれた後に、図7に示すように射出部15を上昇させる。すると、逆流防止ロッド35は逆流防止用バネ38の付勢力により瞬時に上昇して材料受入口34を閉塞して成形材料の逆流を防止する。続いて、図示しないが、圧力媒体流路31、32の媒体圧力を制御してピストン部27を下降させることにより、昇降ロッド28の尖端部28Bが湯口22の近傍で材料取り込み流路23の材料注入口を閉塞する。
【0041】
次に、ステーションAで射出が行われた成形金型17は、ターンテーブル13の回転により、図3に示す加硫位置Bに移動される。これに先駆け、取出・セット位置であるステーションFでは、加硫が完了した2次成形品が取り出され、1次成形品が新たにセットされる。ステーションAでは、上型19に成形材料を射出した後に、射出ノズル15Aとノズル当接部33との当接状態を保持する必要がなく、成形材料を射出した後にただちに成形金型17の移動を行うことができる。なお、射出が終了した成形金型17は、図3に示すように、順次加硫位置であるステーションB〜Eへの移動を行う。この移動の間に成形金型17、主に下型18が加熱されてキャビティ内に注入された成形材料が加硫して2次成形品が形成される。
【0042】
本実施形態では、1サイクルの動作が、ターンテーブル13の回転に伴い、射出部15の下降、射出動作、成形金型17を順次加硫位置であるステーションB〜Eへの移動動作、ステーションFでの2次成形品の取り出し、1次成形品の21のセット動作となる。ステーションAに成形金型17が滞在する時間は、成形材料の固化(加硫)時間に関係なく、射出動作に要する時間だけでよいため、次々に射出成形を連続して行うことができ、ハイサイクル成形が可能となる。
【0043】
また、本実施形態では、1次成形品としてコネクタハウジングを設定し、コネクタハウジングにゴム材料を加えて成形して2次成形品(コネクタハウジングの完成品)を作成したが、上記した成形機10及び成形金型17を用いて成形することにより、キャビティ内の圧力を適切に保持できるため、成形品の寸法精度誤差の増大を抑制できる。このため、シール性の高いコネクタハウジングを成形することが可能になる。
【0044】
特に、本実施形態の成形金型17を用いることにより、成形機10側の設定を変えることなく、異なる品番の成形を容易に行うことができる。
【0045】
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、構成の要旨に付随する各種の変更が可能である。例えば、上記した実施形態では、上型19に逆流防止ロッド35を昇降させることにより材料受入口34を開閉する機構を用いたが、逆流防止のために材料受入口34に弁を設ける構成としてもよい。
【0046】
また、上記した実施形態では、成形材料として熱硬化性のゴム材料を用いたが、熱可塑性樹脂を成形材料とすることも可能である。なお、この場合は温度管理条件が熱硬化性樹脂と反対の条件とすればよい。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、複雑な操作を要することなく、成形金型から成形材料が逆流するのを防止すると共に、成形金型内の成形材料の圧力低下を抑制でき、確実に成形を行うことができる。
【0048】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、ピストン機構により、金型内への材料注入口を確実に開閉することができる。
【0049】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、一対の圧力媒体流路の相対的な圧力制御を行うことで、ピストン部を移動させることができ、成形品キャビティ内へ成形材料を確実且つ精度よく導入することができる。このため、成形品の寸法精度が向上して品質の良好な成形品を提供することが可能となる。
【0050】
請求項4記載の発明によれば、成形金型に逆流防止ロッドを備えるため、射出終了後に射出ノズルを材料受入口から直ちに離すことができ、射出位置において射出動作のみを行えばよく、成形金型の射出位置での滞在時間を短くすることができ、生産効率を向上することができる。また、複雑な操作を要することなく、成形金型から成形材料が逆流するのを防止できるという効果を奏する。
【0051】
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明の効果に加えて、回転テーブルを回転制御することにより、成形金型を成形品の取出位置、射出位置、固化処理を行う位置に移動させることができ、速いテンポで射出処理を行うことが可能となる。このため、成形品の量産効率を向上することができる。
【0052】
請求項6記載の発明によれば、請求項4又は請求項5に記載の発明の効果に加えて、各成形金型で、独立して成形材料の押し出し量を設定することができるため、射出装置側に特別な制御を要することなく、1つの回転テーブルでの成形において少量、多品種化を可能にする効果がある
【0053】
請求項7記載の発明によれば、請求項6記載の発明の効果に加えて、一対の圧力媒体流路の相対的な圧力制御を行うことで、ピストン部を移動させることができ、成形品キャビティ内へ成形材料を確実且つ精度よく導入することができる。このため、成形品の寸法精度が向上して品質の良好な成形品を提供することが可能となる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成形金型を用いた成形機の実施形態を示す平面図である。
【図2】実施形態に係る成形機を示す側面図である。
【図3】実施形態に係る成形機におけるステーション配置を示す平面説明図である。
【図4】実施形態に係る成形金型の動作を示す側面説明図である。
【図5】実施形態に係る成形金型の動作を示す断面図である。
【図6】実施形態に係る成形金型の動作を示す断面図である。
【図7】実施形態に係る成形機及び成形金型の動作を示す断面図である。
【図8】実施形態に係る成形金型の昇降ロッドと上型19との要部断面図である。
【図9】従来の成形機を示す平面図である。
【図10】従来の成形金型と成形ノズルを示す側面図である。
【図11】従来の成形金型と成形ノズルを示す側面図である。
【符号の説明】
A 射出ステーション
B、C、D、E 加硫ステーション
F セット取出ステーション
10 成形機
13 ターンテーブル
15 射出部
15A 射出ノズル
17 成形金型
18 下型
19 上型
21 1次成形品
23 材料取り込み流路
25 材料供給流路
26 シリンダ部
27 ピストン部
34 材料受入口
35 逆流防止ロッド
37 付勢用フランジ部
38 逆流防止用バネ

Claims (7)

  1. 上型と下型とを備え、前記上型に射出装置の射出ノズルから成形材料が導入される材料受入口を有し、且つ前記上型と前記下型との接合部分に形成される成形品キャビティに前記成形材料が導入されて成形が行われる成形金型であって、
    前記上型に、前記材料受入口に連通する材料供給流路が上下方向に沿って形成され、該材料供給流路内に上方へ向けて常時付勢される逆流防止ロッドが昇降可能に嵌合されると共に、該逆流防止ロッドの上端が前記材料受入口から突出した状態で当該材料受入口を閉塞し、前記射出ノズルが下降して前記逆流防止ロッドの前記上端を下方へ押圧することにより、前記材料供給流路内へ前記成形材料が射出可能となることを特徴とする成形金型。
  2. 請求項1記載の成形金型であって、
    前記上型に、前記材料供給流路に連通する材料取り込み流路が形成され、金型内への材料注入口を開閉するピストン機構が備えられていること特徴とする成形金型。
  3. 請求項2記載の成形金型であって、
    前記ピストン機構は、前記材料取り込み流路の上部に形成されたシリンダ部と、該シリンダ部に昇降可能に嵌合されたピストン部と、前記ピストン部の可動領域の上側及び下側に位置する前記シリンダ部にそれぞれ連通する一対の圧力媒体流路とを備え、当該材料取り込み流路の下部は前記成形品キャビティに連通し、前記圧力媒体流路内の圧力媒体の圧力を相対的に制御することにより前記ピストン部が昇降駆動されて前記成形品キャビティ内へ前記成形材料を射出することを特徴とする成形金型。
  4. 上型と下型とを備えた複数の成型金型の前記上型は、射出装置の射出ノズルから成形材料が導入される材料受入口が形成されると共に、前記材料受入口に連通する材料供給流路が上下方向に沿って形成され、該材料供給流路内に上方へ向けて常時付勢される前記逆流防止ロッドが昇降可能に嵌合されると共に、該逆流防止ロッドの上端が前記材料受入口から突出した状態で当該材料受入口を閉塞し、前記射出ノズルが下降して前記逆流防止ロッドの前記上端を下方へ押圧することにより、前記材料供給流路内へ前記成形材料が射出可能であり、前記成形金型を射出装置の射出ノズルが設けられた位置に対応する射出位置に順次移動、停止させ、前記射出ノズルを前記材料受入口に当接させて成形材料を前記成形金型内に射出し、前記射出ノズルを前記材料受入口から離すと同時に前記逆流防止ロッドにより当該材料受入口を閉塞し、射出処理が終了した前記成形金型を移動させることを特徴とする成形方法。
  5. 請求項4記載の成形方法であって、
    前記複数の成形金型を回転テーブルの周縁に沿って所定回転角度毎に順次配置し、前記回転テーブルを前記所定回転角度毎に順次回転移動させて、前記成形金型を前記射出位置に移動、停止させ、該射出位置の前の取出位置で成形品の取り出しを行い、前記射出位置の後の位置から前記取出位置に至るまでの位置で前記成形材料の固化処理を行うことを特徴とする成形方法。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の成形方法であって、
    前記上型に、前記材料供給流路に連通する材料取り込み流路が形成され、金型内への材料注入口を開閉するピストン機構が備えられていること特徴とする成形方法。
  7. 請求項6記載の成形方法であって、
    前記ピストン機構は、前記材料取り込み流路の上部に形成されたシリンダ部と、該シリンダ部に昇降可能に嵌合されたピストン部と、前記ピストン部の可動領域の上側及び下側に位置する前記シリンダ部にそれぞれ連通する一対の圧力媒体流路とを備え、該圧力媒体流路内の圧力媒体の圧力を相対的に制御することにより前記ピストン部が昇降駆動されて前記成形品キャビティ内へ前記成形材料を射出することを特徴とする成形方法。
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