JP3617127B2 - 自動改札機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、例えば駅務で用いられるパスゲートのように利用者の通行の有効、無効を判別して通行を許可するような自動改札機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の自動改札機においては利用者が所有する切符(乗車券)や定期券などの有効、無効および真偽を判別して、有効時には開閉扉(いわゆるゲート)を開放して利用者の通行を許可する一方、無礼進入時および媒体無効時には開閉と扉を閉成して利用者の通行を禁止すべく構成している。
しかし、上記従来の自動改札機にあっては閉成された扉を不正かつ故意に突破する利用者があった場合、この不正利用者を容易に特定することが困難で、この特定は駅員の目視確認に頼らざるを得ない問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、利用者を斜め下方から撮像することで、不正利用者を容易に特定することができて、不正防止効果の向上を図ることができる自動改札機の提供を目的とする。
【0004】
さらに、撮像手段で入口センサで利用者を検知した際に撮像することで、ゲート入口側にあっては利用者の位置が略一定位置であり、利用者を特徴づける顔などを正確に撮像することができる自動改札機の提供を目的とする。
【0005】
さらに、撮像手段が撮像した情報を記憶する記憶手段と検索手段を備えることで、この記憶情報を目視可能な状態となして確認することで不正利用者および不正常習者を特定することができ、さらに記憶した複数の映像情報の検索ができる自動改札機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、利用者の通行の有効、無効を判別して通行を許可する自動改札機であって、利用者の不正通行を判別する不正判別手段と、利用者を撮像する撮像手段とを備え、上記撮像手段の撮像方向を、ゲート入口側へ斜め上方に向けて設定した自動改札機であることを特徴とする。
【0007】
実施の形態として、利用者の券を受け付ける受付手段を備えることができる。
【0008】
さらに、券の前記判別により券が無効の判別を受けて通行する利用者又は券の前記判別を受けずに通行する利用者を撮像することができる。
【0009】
さらに、ゲート入口側に利用者を検知する入口センサを設け、上記入口センサで利用者を検知した際に上記撮像手段による撮像を実行する制御手段を備えることができる。
【0010】
さらに、上記撮像手段で撮像した映像情報を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶した映像情報を検索する検索手段を備えることができる。
【0011】
【発明の作用及び効果】
この発明によれば、利用者の顔などを近距離において斜め下方から比較的正確に撮像することができる効果があり、不正利用者を容易に特定することができる効果があり、不正防止効果の向上を図ることができる効果がある。
【0012】
さらに、撮像手段は入口センサで利用者を検知した際に撮像する。つまりゲート入口側にあってはゲート出口側に対して利用者の位置が略一定位置であるため、利用者を特徴づける顔などを正確に撮像することができる効果がある。
【0013】
さらに、記憶手段は撮像手段が撮像した情報を記憶するので、この記憶情報を目視可能な状態となして確認することで不正利用者および不正常習者を特定することができる効果があり、さらに記憶した複数の映像情報の検索が容易となる。
【0014】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
(第1実施例)
図1、図2、図3は駅務で用いられる自動改札機に適用した実施例を示し、図1において、この自動改札機11,11は乗車券の投入口12と、放出口13とを有する装置本体14に開閉扉としてのゲート15を備えている。
【0015】
このゲート15は、上述の投入口12に乗車区間、有効期限などが有効な有効券が投入され、上述の投入口12に乗車区間、有効期限などが無効な無効券が投入された時、並びに無札進入時(投入口12に乗車券を投入することなく利用者が進入する時)に閉成されて利用者の通行を許可および禁止する。なお、利用者に対して返却が必要な乗車券および定期券は上述の放出口13から放出処理され、これらの制御は自動改札機11の内部装置により実行される。
【0016】
上述の自動改札機11はラインLを介して制御回路16に接続され、この制御回路16は撮像手段としてのCCDカメラ17および表示手段としてのモニタテレビ18を駆動制御する。
上述のCCDカメラ17は自動改札機11が設置された駅の天井面19に支持部材20を介して支持され、自動改札機11へ進入する利用者および自動改札機11を通過する利用者の例えば顔と対向する方向に指向支持されている。
【0017】
また上述のモニタテレビ18は駅係員室もしくは鉄道公安室などの監視部位に配設される。
図2は制御回路ブロック図を示し、上述の自動改札機11はラインLを介してメイン制御部21内のインタフェース22に接続され、このインタフェース22にライン23を介してCPU30が接続されている。
【0018】
上述のCPU30はROM24に格納されたプログラムに従って、CCDカメラ制御部25および表示制御部26を駆動制御し、またRAM27は必要なデータを記憶する。
ここで、上述の自動改札機11はその内部に備えたセンサで乗車券の有効、無効を判定して無札又は無効時にインタフェース22を介してCPU30に判定信号aを送る。
【0019】
CPU30は判定信号aの入力を受けてCCDカメラ制御部25に撮影指令信号b(以下単に撮影信号と略記する)を出力すると共に、表示制御部26に表示指令信号c(以下単に表示信号と略記する)を出力する。
また上述のCCDカメラ17はCCDカメラ制御部25により動作し、このCCDカメラ17で撮影した映像情報(画像情報)dを表示制御部26を介してモニタテレビ18へ送る。
【0020】
さらに上述のモニタテレビ18は表示制御部26により駆動制御され、必要時に上述のCCDカメラ17が撮影した映像情報を可視表示する。
このように構成した自動改札機作用を、図3に示すフローチャートを参照して以下に詳述する。
【0021】
第1ステップS1で自動改札機11に利用者が図1に矢印方向へ進入すると、次の第2ステップS2で、自動改札機11内のCPU(図示せず)は投入口センサもしくは券データ判別センサの出力に基づいて無札もしくは無効券かを判定し、投入口12に投入された乗車券、定期券が有効で正当な場合には第10ステップS10にスキップする一方、無札進入時、並びに投入口12に投入された乗車券、定期券が無効で不正な場合には次の第3ステップS3に移行する。
【0022】
この第3ステップS3で、自動改札機11はメイン制御部21のCPU30に判定信号aを送る。
上述の判定信号aがインタフェース22を介してCPU30に入力されると、第4ステップS4で、CPU30はCCDカメラ制御部25に撮影信号bを出力する。
【0023】
次に第5ステップS5で、CCDカメラ制御部25によりCCDカメラ17が制御され、このCCDカメラ17で不正利用者の撮影を開始する。
次に第6ステップS6で、メイン制御部21のCPU30は表示制御部26に表示信号cを出力するので、次の第7ステップS7ではCCDカメラ17からの映像情報dによりモニタテレビ18による表示が開始される。
【0024】
次に第8ステップS8で、利用客の操作やり直し又は係員によるリセットを待機した後、第9ステップS9でCCDカメラ17による撮影を終了すると共に、モニタテレビ18による表示を終了し、さらに次の第10ステップS10で、終了処理(有効券の放出処理その他)を実行する。
【0025】
このように、上述の不正判別手段(図3のフローチャートにおける第2ステップS2参照)が利用者の不正通行を判別すると、撮像手段(CCDカメラ17参照)は該不正判別手段(第2ステップS2参照)の出力に基づいて不正通行時の利用者を撮像する。このため不正利用者を容易に特定することができる効果があり、不正防止効果の向上を図ることができる効果がある。
また、駅務で使用される自動改札機11に適用したので、不正乗車客を撮像して、この不正乗車客を容易に特定することができる効果があり、加えて、不正乗車防止効果の向上を図ることができる。
【0026】
(第2実施例)
図4は自動改札機の他の実施例(請求項に対応する実施例)を示す制御回路ブロック図で、この第2実施例においては先の第1実施例の構成に加えて、CCDカメラ17で撮影した映像情報dを記憶する光ディスク等の記憶装置28およびコンピュータ29を備えている。図4においてはCPU30に上述の記憶装置28およびコンピュータ29を接続したが、これらは表示制御部26およびモニタテレビ18からなる表示部に接続してもよい。
【0027】
そして、この第2実施例においてはCCDカメラ17から送られる映像情報dを上述の記憶装置28で記憶する。
このように、上述の記憶手段(記憶装置28参照)は撮像手段(CCDカメラ17参照)が撮像した情報を記憶するので、この記憶情報を目視可能な状態となして確認することで不正利用者および不正常習者を特定することができる効果がある。
【0028】
また、上述のコンピュータ29の接続により記憶した複数の映像情報の検索が容易となる。
なお、この第2実施例においても、その他の点については先の第1実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図4において図2と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0029】
(第3実施例)
図5は自動改札機のさらに他の実施例示し、自動改札機11の入口側ゲート15、出口側ゲート15のうちの出口側ゲート15における開閉基端部側の上方位置に、閉成状態の該ゲート15を飛び超えようとする利用者を検知する第1検知手段としてのセンサ31,32を設けたものである。
【0030】
上述のセンサ31,32は例えば発光要素と受光要素とからなる光学式センサなどを用いる。
そして、このセンサ31,32からの飛び越え検知出力による判定を図3のフローチャートにおける第2ステップS2の判定と置き換えることで、飛び超え検知時に、CCDカメラ17で当該利用者を撮影すべく構成している。
【0031】
このように、上述の第1検知手段(センサ31,32参照)は利用者のゲート飛び越えを検知し、撮像手段(CCDカメラ17参照)はこの第1検知手段による飛び越え検知時に当該利用者の撮像を実行する。この結果、ゲートを飛び越えて不正を行なうような悪質な不正利用者を選定および特定することができる効果がある。
【0032】
なお、この第3実施例においても、その他の点については先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図5において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0033】
(図4実施例)
図6は自動改札機のさらに他の実施例示し、自動改札機11の入口側ゲート15、出口側ゲート15のうちの出口側ゲート15における開閉基端部33側に、該ゲート15の開閉によりスイッチングされ、利用者のゲート強行開放を検知する第2検知手段としてのリミットスイッチ34を設けている。
【0034】
このリミットスイッチ34は上述のゲート15に取付けられたスイッチング部材35によりON、OFF操作され、ゲート15が図6に実線で示すように閉成(クローズ)されている時はONになり、この閉成されたゲート15を図6に仮想線で示すように強制的に開放すると、本来ONであるべきリミットスイッチ34がOFFになることにより、ゲート強行開放を検知する。
【0035】
而して、このリミットスイッチ34からのゲート強行開放検知出力による判定を、図3のフローチャートにおける第2ステップS2の判定と置き換えることで、ゲート強行開放時にCCDカメラ17で当該利用者を撮影すべく構成している。
【0036】
このように、上述の第2検知手段(リミットスイッチ34参照)は利用者のゲート強行開放を検知し、撮像手段(CCDカメラ17参照)はこの第2検知手段による強行開放検知時に当該利用者の撮像を実行する。この結果、ゲートを強行開放して不正を行なうような悪質な不正利用者を選定および特定することができる効果がある。
【0037】
なお、この第4実施例においても、その他の点については先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図6において前図と同一の部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0038】
(第5実施例)
図7は自動改札機のさらに他の実施例(請求項に対応する実施例)を示し、撮像手段としてのCCDカメラ17で自動改札機11に進入(図7に矢印参照)する利用者をそのゲート入口側において撮像する目的で、装置本体14の入口側に利用者を検知する入口センサ36を設けている。
この入口センサ36は例えば光電センサ、赤外線センサ等により構成することができる。なお、この実施例においても既に図2で示した制御回路を用いる。
【0039】
次に、上述の第5実施例の作用を、図8に示すフローチャートを参照して以下に詳述する。
第1ステップS11で、自動改札機11に利用者が図7の矢印方向へ進入すると、第2ステップS12で入口センサ36がONになるので、次の第3ステップS13で、メイン制御部21のCPU30はCCDカメラ制御部25に撮影信号bを出力する。
【0040】
この撮影信号bを受けて上述のCCDカメラ制御部25はCCDカメラ17を駆動するので、次の第4ステップS14で、該CCDカメラ17による自動改札機11入口側の利用者の撮影が開始される。
【0041】
次に第5ステップS15で、自動改札機11内のCPU(図示せず)は投入口センサもしくは券データ判別センサの出力に基づいて無札もしくは無効券か否かを判定し、投入口12に投入された乗車券、定期券が有効で正当な場合には第10ステップS20にスキップする一方、無札進入時、並びに投入口12に投入された乗車券、定期券が無効で不正な場合には次の第6ステップS16に移行する。
【0042】
この第6ステップS16で、自動改札機11はメイン制御部21のCPU30に対して判定信号aを送ると共に、CPU30はこの判定信号aを受けて表示制御部26に表示信号cを出力する。
次に第7ステップS17で、モニタテレビ18は上述の表示信号cを受けて、CCDカメラ17からの影像情報dによる表示を開始する。
【0043】
次に第8ステップS18で、利用客の操作やり直しまたは係員によるリセットを待機した後、第9ステップS19でモニタテレビ18による表示を終了し、さらに次の第10ステップS20で、終了処理を実行する。
【0044】
このように、上述の撮像手段(CCDカメラ17参照)はゲート入口側の利用者を撮像する。つまりゲート入口側にあってはゲート出口側に対して利用者の位置が略一定位置であるため、利用者を特徴づける顔などを正確に撮像することができる効果がある。
【0045】
なお、この第5実施例においても、その他の点については先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図7において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0046】
(第6実施例)
図9は自動改札機のさらに他の実施例(請求項に対応する実施例)を示し、この実施例では撮像手段としてのCCDカメラ17を自動改札機11における装置本体14の内部に配設している。
【0047】
すなわち、装置本体14内の余剰空間を有効利用して、取付け座37を設け、この取付け座37に支持ブラケット38を介して上述のCCDカメラ17を指向調整可能に配設し、装置本体14のトップデッキ(いわゆる天板)14aに開口された撮影用の開口部39の上面を透明部材40で囲繞している。なお、この透明部材40は光学フィルタで構成してもよい。
【0048】
また上述のCCDカメラ17は利用者を特徴づける顔部分を撮影できるように、所定方向へ予め指向調整されている。
さらに図9に示す構成と併せて既に説明した図2の制御回路、図3のフローチャートにより第6実施例の自動改札機が構成される。
【0049】
このように、上述の撮像手段(CCDカメラ17参照)を自動改札機(自動改札機11参照)内部に配設したので、次のような効果がある。すなわち、自動改札機11内部の余剰スペースを有効利用してCCDカメラ17を配設することができるので、このCCDカメラ17を自動改札機11が設置された駅構内の天井部に取付ける構造と比較して省スペース化を図ることができると共に、利用者の顔などを近距離において斜め下方から比較的正確に撮像することができる効果がある。
【0050】
なお、この第6実施例においても、その他の点については先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図9において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0051】
(第7実施例)
図10は自動改札機のさらに他の実施例示し、駅の天井面19にCCDカメラ17を水平方向へ揺動駆動する第1駆動装置41と、CCDカメラ17を仮想垂直面内で上下方向へ揺動駆動する第2駆動装置42とを介して前述のCCDカメラ17を取付けると共に、このCCDカメラ17と一体的に揺動するようにブラケット43を介して利用者照明手段としてのスポットライト44を取付けている。
【0052】
しかも、CCDカメラ17が撮影した映像情報から利用者の位置を検出する画像処理部45を設けると共に、この画像処理部45の出力に基づいてCCDカメラ17およびスポットライト44で利用者を自動追尾するために上述の各駆動装置41,42を介してCCDカメラ17、スポットライト44の方向、角度を変化させる駆動制御部46を備えている。
【0053】
このように構成すると、利用者の不正が検出された時、メイン制御部21からの信号によりCCDカメラ17が不正利用者を撮影すると共に、このCCDカメラ17からの映像情報により画像処理部45が利用者の位置を検出し、駆動制御部46は画像処理部45の出力を受けて、当該利用者を追跡すべく各駆動装置41,42を介してCCDカメラ17の方向、角度を変化させ、併せてスポットライト44で当該利用者を照明する。さらに追跡撮影中の利用者をモニタテレビ18で表示する。
【0054】
したがってスポットライト44で不正利用者を照明しつつ追跡するので、利用者の現在位置を駅係員に明確に認識させることができる効果があり、不正利用者のより一層良好な特定を図ることができると共に、不正防止効果をさらに向上させることができる効果がある。
【0055】
なお、この第7実施例においても、その他の点については先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図10において前図と同一の部分には同一の符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0056】
(第8実施例)
図11は自動改札機のさらに他の実施例示し、利用者を自動追尾可能な2台(複数台)のCCDカメラ17A,17Bを設け、一方の第1CCDカメラ17Aで先の不正利用者Aを追跡しつつ、他方の第2CCDカメラ17Bで次の利用者Bを監視すべく構成したものである。なお、図11においては図示の便宜上、画像処理部45、モニタテレビ18、メイン制御部21、駆動制御部46(前図参照)の図示を省略したが、図11で示す構成に対してこれらの各要素を併用することは勿論である。
【0057】
このように構成した第8実施例の自動改札機の作用を、図12に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
第1ステップS21で、自動改札機11に内蔵したCPU(図示せず)が先の利用者Aによるゲート不正突破を検出、判別すると、次の第2ステップS22で第1CCDカメラ17Aが先の利用者Aの追跡を開始し、該第1CCDカメラ17Aによる映像情報はモニタテレビ18に表示されると共に、スポットライト44が不正利用者Aを照明する。
【0058】
次に第3ステップS23で、係員が自動改札機11をリセットし、次の第4ステップS24で、CPU30(前図参照)は第2CCDカメラ17Bによる次の利用者Bの監視を継続する。
次に第5ステップS25で、不正利用者の逮捕が判定(逮捕時に駅係員が押ボタンをONする等により判定が可能となる)されると、第7ステップS27に移行する一方、未逮捕が判定されると別の第6ステップS26に移行する。
【0059】
上述の第6ステップS26では、CPU30は第1CCDカメラ17Aによる不正利用者Aの追跡を継続処理した後に前述の第4ステップS24にリターンする一方、第7ステップS27では、CPU30は第1CCDカメラ17Aおよび同側のスポットライト44をリセットする。次に第8ステップS28で通常処理を行なう。
【0060】
このように撮像手段としてのCCDカメラ17と、照明手段としてのスポットライト44とを複数設けると共に、これら各要素17,44に自動追尾機能を付加すると、一方のCCDカメラ17Aで先の不正利用者Aを追跡しながら、他方のCCDカメラ17Bで次の利用者Bを監視することができるので、集団不正を監視および防止することができる効果がある。
【0061】
(第9実施例)
図13は自動改札機のさらに他の実施例示し、この第9実施例では先のモニタテレビ18と併せて自動改札機11のトップデッキ14aに、利用者の視線方向へ向けてスラント配置した表示装置47を設け、CCDカメラ17の映像情報dによりこれら両者18,47に同時表示すべく構成したものである。
【0062】
そして、図13に示す構成と併せて図2の制御回路、図3のフローチャートにより第9実施例の自動改札機が構成される。
このように構成すると、モニタテレビ18は不正利用者の挙動を駅係員に対して表示することができると共に、表示装置47は不正利用者本人にその旨を報知することができる。
【0063】
なお、この第9実施例においてもその他の点については先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図13において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0064】
以上の各実施例においては1台のCCDカメラ17で、1台の自動改札機11の利用者を撮像すべく構成したが、1台のCCDカメラ17により複数台の自動改札機11を通過する複数人の利用者を同時に撮像すべく構成すると(請求項6に対応)、自動改札機11台数に対する必要CCDカメラの数量(個数)を大幅に低減することができる効果がある。
【0065】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の自動改札機は、実施例の自動改札機11に対応し、
以下同様に、
不正判別手段は、各ステップS2,S15,S21を処理する自動改札機11内のCPUの処理機能に対応し、
撮像手段は、CCDカメラ17,17A,17Bに対応し、
記憶手段は、光ディスクなどの記憶装置28に対応し、
検索手段は、コンピュータ29に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0066】
例えば、上述のCCDカメラに代えてテレビカメラ等の他の監視用撮像手段を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動改札機を示す系統図。
【図2】図1の自動改札機の制御回路ブロック図。
【図3】不正判別時の撮影処理を示すフローチャート。
【図4】制御回路の他の実施例を示すブロック図。
【図5】飛び越え検知手段を示す正面図。
【図6】強行開放検知手段を示す平面視図。
【図7】入口センサの配設構造を示す平面図。
【図8】不正判別時の撮影処理の他の実施例を示すフローチャート。
【図9】CCDカメラ内蔵構成の一例を示す説明図。
【図10】本発明の自動改札機の他の実施例を示す系統図。
【図11】本発明の自動改札機のさらに他の実施例を示す系統図。
【図12】図11で示した自動改札機の作用を示すフローチャート。
【図13】本発明の自動改札機のさらに他の実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
11…自動改札機
17,17A,17B…CCDカメラ
28…記憶装置
36…入口センサ
S2,S15,S21…不正判別手段

Claims (5)

  1. 利用者の通行の有効、無効を判別して通行を許可する自動改札機であって、
    利用者の不正通行を判別する不正判別手段と、
    利用者を撮像する撮像手段とを備え、
    上記撮像手段の撮像方向を、ゲート入口側へ斜め上方に向けて設定した
    自動改札機。
  2. 利用者の券を受け付ける受付手段を備えた
    請求項1記載の自動改札機。
  3. 券の前記判別により券が無効の判別を受けて通行する利用者又は券の前記判別を受けずに通行する利用者を撮像する
    請求項記載の自動改札機。
  4. ゲート入口側に利用者を検知する入口センサを設け、
    上記入口センサで利用者を検知した際に上記撮像手段による撮像を実行する制御手段を備えた
    請求項1、2又は3記載の自動改札機。
  5. 上記撮像手段で撮像した映像情報を記憶する記憶手段と、
    上記記憶手段に記憶した映像情報を検索する検索手段を備えた
    請求項1から4のいずれか1つに記載の自動改札機。
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