JP3614027B2 - ヘッドレスト装置 - Google Patents
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Description
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明は、ステーに対してヘツドレスト本体を回動させることでヘツドレスト本体の可動がなされる共にヘツドレスト本体のステーに対する回動に抵抗を持たせこの抵抗によりヘツドレスト本体の不用意な可動が阻止されるようにしたヘツドレスト装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、この種のヘツドレスト装置としては、実公平4−14045号公報に示されるものが知られている。これは、ステーと、ステーに回動自在に支持されたヘツドレスト本体と、ステーとヘツドレスト本体との間に配設されヘツドレスト本体のステーに対する回動に抵抗を付与する抵抗発生手段とを有するものである。
【0004】
この従来装置においては、ステーにステーとは別体のストッパをヘッドレスト本体のフレームと当接可能に固着し、ヘッドレスト本体のステーに対する回動時において、このストッパをヘッドレスト本体のフレームと当接させることでヘッドレスト本体のステーに対する回動の範囲を規定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来装置であると、ヘッドレスト本体のステーに対する回動の範囲を規定するために、ステーとは別体のストッパを必要とする。このため、部品点数が増え、ヘッドレスト装置が複雑なものとなる。
【0006】
故に、本発明は、より簡素化されたヘッドレスト装置を提供することを、その技術的課題とするものである。
【0007】
【発明の構成】
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するために本発明において講じた技術的手段は、シートバックに取り付けられたステーと、該ステーに回動自在に支持されたヘッドレスト本体と、前記ステーと前記ヘッドレスト本体との間に配設され前記ヘッドレスト本体の前記ステーに対する回動に抵抗を付与する抵抗発生手段とを有するヘッドレスト装置において、前記ステーを前記シートバックに取り付けられる対の垂直部及び該垂直部を連結し前記ヘッドレスト本体を支持する水平部を備えて構成すると共に前記ヘッドレスト本体を前記ステーの前記水平部に支持され前後側壁を有して構成される空間が形成されたフレームを備えて構成し、前記ステーの前記水平部に前記フレームの前記空間内に配置され前記ヘッドレスト本体の前記ステーに対する回動により前記前後側壁と当接可能な延在部を屈曲形成し、前記抵抗発生手段は、前記ステーの前記水平部の外周面に形成された微小凹凸面と、前記ヘッドレスト本体に備えられた弾性体に形成された微小凹凸面とによって構成され、前記ステー側の前記微小凹凸面と前記ヘッドレスト側の前記微小凹凸面とが係合するようになっていることを特徴とする、ことである。
【0009】
この技術的手段によれば、ヘッドレスト本体のステーに対する回動時において、延在部が前後側壁と当接することで、ヘッドレスト本体のステーに対する回動の範囲が規定され得る。また、抵抗発生手段としてのステー側の微小凹凸面とヘッドレスト側の微小凹凸面とにより、ヘッドレスト本体のステーに対する回動に抵抗を付与することができる。よって、従来に比べて、より簡素化されたヘッドレスト装置とし得る。
【0010】
より好ましくは、前記ステーの前記延在部及び前記フレームの前記前後側壁が前記ヘッドレスト本体の前記ステーに対する可動の範囲を規制するストッパを構成する、と良い。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
図1ないし図6に示されるように、ヘツドレスト装置1は、ステー2とヘツドレスト本体3から構成されている。
【0013】
ステー2は、対の垂直部21,22と両垂直部21,22を連結する水平部23を持つものであつて、水平部23の略中央部には上方に延在する延在部231が屈曲形成されている。又、水平部23の延在部231より垂直部21側の外周面23aには軸方向に渡り所定の範囲で微小な突起が形成された微小凹凸面24が形成されている。この微小凹凸面24を構成するための突起はセレーシヨン形状に形成されたものやランダムに形成されたものとなつている。尚、垂直部21,22は、ヘツドレスト装置1が支持されるシートバツク(図示せず)への取付け部となる。
【0014】
ヘツドレスト本体3は、弾性体31,フレーム32及びパツド33から構成されている。弾性体31は、ある程度の弾性力を持つ材料(例えば、軟質樹脂やゴム)からなり、外周が矩形形状面31aとされ且つ内周が軸方向に渡り所定の範囲で微小な突起が形成された微小凹凸面34とされている。この微小凹凸面34を構成するための突起はステー2側の微小凹凸面24と相対するセレーシヨン形状に形成されたものやランダムに形成されたものとなつており、ヘツドレスト本体3側の微小凹凸面34とステー2側の微小凹凸面24とが係合するようになつている。このステー2側の微小凹凸面24及びヘツドレスト本体3側の微小凹凸面34が後述するヘツドレスト本体3のステー2に対する回動に抵抗を付与する抵抗発生手段を構成する。フレーム32は、硬質樹脂材料よりなり、ヘツドレスト装置1の剛体を構成するものである。このフレーム32にはステー2の水平部23の外周面23aと相対する円形状面321a及び弾性体31の矩形形状面31aと相対する矩形形状面321bが形成された支持部321,ステー2の水平部23の外周面23aと相対する円形状面322aが形成された支持部322及びステー2の水平部23の延在部231が配置される空間Aを構成する前後側壁324,323,左右側壁325,326及び上側壁327が一体に形成されている。この弾性体31の矩形形状面31aとフレーム32の矩形形状面321bとが相対することで弾性体31とフレーム32とが一体回動される。又、このステー2の延在部231及びフレーム32の前後側壁324,323が後述するヘツドレスト本体3のステー2に対する回動の範囲を規制するストツパを構成する共に前側壁324はヘツドレスト装置1としての荷重受面を構成する。更に、後側壁323は、折り曲げ自在であつて、空間Aを構成するために左右側壁325,326と係合する爪部323aが一体に形成されている。パツド33は、発泡ウレタン材料よりなり、ヘツドレスト装置1のクツシヨン体を構成するものである。
【0015】
上記した構成のヘツドレスト装置1は以下のようにして製造される。
【0016】
ステー2の微小凹凸面24を含む水平部23に離型剤(図示せず)を塗布し、このステー2を第1の成形型(図示せず)内にセツトしてキヤビテイ(図示せず)内に材料を注入する。これにより、弾性体31がステー2に対して形成と同時に組付けられる。この時、微小凹凸面24を利用して微小凹凸面34が形成される。この際、微小凹凸面24と微小凹凸面34とは離型剤の存在により固着されるようなことはない。この後、弾性体31が組付けされたステー2を第2の形成型(図示せず)内にセツトしてキヤビテイ(図示せず)内に材料を注入する。これによりフレーム32がステー2及び弾性体31に対して形成と同時に組付けされる。この時、ステー2の水平部23の外周面23aを利用して円形状面321a,322aが形成され弾性体31の矩形形状面31aを利用して矩形形状面321bが形成される。この際、外周面23aと円形状面321a,322aとは離型剤の存在により固着されるようなことない。尚、フレーム31の後側壁323は型の抜き方向の関係から図4及び図5示す二点鎖線の如く形成される。さらにこの後、後側壁323を折り曲げその爪部323aを左右側壁325,326と係合させて空間Aを構成した後、弾性体31及びフレーム32が組付けられたステー2を第3の成形型(図示せず)内にセツトしてキヤビテイ(図示せず)内に材料を注入する。これにより、パツド33がフレーム32及びステー2に対して形成と同時に組付けられる。この時、ステー2の延在部231周りには閉塞された空間Aが構成されているため、パツド33の形成時、延在部231周りにパツド33が侵入するようなことはない。
【0017】
このような工程により、結果、ヘツドレスト本体3がステー2に成形と同時に組付けられてヘツドレスト装置1が製造される。
【0018】
上記したヘツドレスト装置1の作動について説明する。
【0019】
ヘツドレスト本体3をステー2に対して前後方向に動かすと、微小凹凸面34が弾性変形して微小凹凸面24を乗り越えていきながらヘツドレスト本体3がステー2の水平部23を中心にステー2に対して延在部231と前後側壁324,323とが当接するまでの範囲内で回動する。これにより、ヘツドレスト本体3が可動してヘツドレスト装置1の前後調整がなされる。この時、この微小凹凸面34の微小凹凸面24に対する乗り越えでヘツドレスト本体3のステー2に対する回動に抵抗が付与されることとなるので、この抵抗によりヘツドレスト本体2の不用意な可動が阻止されることとなる。
【0020】
上記したように、微小凹凸面24に対して微小凹凸面34が乗り越えていきながらヘツドレスト本体3がステー2に対して回動し、この微小凹凸面23の微小凹凸面34に対する乗り越えでヘツドレスト本体3のステー2に対する回動に抵抗が付与される。これにより、ヘツドレスト本体3をステー2にインサート成形により形成し微小凹凸面24を利用して微小凹凸面34を形成することができる。よつて、微小凹凸面34の弾性変形を考慮した材料選定のみで高精度な管理を必要とせずに適正なヘツドレスト本体3の可動及び可動阻止を実現される。結果、ヘツドレスト装置1の製造を簡素化することができる。
【0021】
尚、本実施例において抵抗発生手段は、ステー2の水平部23の延在部231より垂直部21側のみに構成したが、ステー2の水平部23の延在部231より垂直部22側のみ及び両側に形成するようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、ステーに形成された延在部をヘッドレスト本体のフレームに形成された壁部により構成される空間内に配置したので、延在部と壁部との当接によりヘッドレスト本体のステーに対する回動の範囲を規定させることができ、抵抗発生手段としてのステー側の微小凹凸面とヘッドレスト側の微小凹凸面とにより、ヘッドレスト本体のステーに対する回動に抵抗を付与することができる。よって、従来に比べて、より簡素なヘッドレスト装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヘツドレスト装置の前側から見た斜視図である。
【図2】本発明に係るヘツドレスト装置の前側から見た平面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】本発明に係るヘツドレスト装置の後側から見た斜視図である。
【図5】図4の縦断面図である。
【符号の説明】
2 ステー
3 ヘツドレスト本体
A 空間
21、22 水平部
23 垂直部
24 微小凹凸面(抵抗発生手段)
32 フレーム
34 微小凹凸面(抵抗発生手段)
231 延在部
323、324 前後側壁(壁部)
Claims (2)
- シートバックに取り付けられたステーと、該ステーに回動自在に支持されたヘッドレスト本体と、前記ステーと前記ヘッドレスト本体との間に配設され前記ヘッドレスト本体の前記ステーに対する回動に抵抗を付与する抵抗発生手段とを有するヘッドレスト装置において、前記ステーを前記シートバックに取り付けられる対の垂直部及び該垂直部を連結し前記ヘッドレスト本体を支持する水平部を備えて構成すると共に前記ヘッドレスト本体を前記ステーの前記水平部に支持され前後側壁を有して構成される空間が形成されたフレームを備えて構成し、前記ステーの前記水平部に前記フレームの前記空間内に配置され前記ヘッドレスト本体の前記ステーに対する回動により前記前後側壁と当接可能な延在部を屈曲形成し、前記抵抗発生手段は、前記ステーの前記水平部の外周面に形成された微小凹凸面と、前記ヘッドレスト本体に備えられた弾性体に形成された微小凹凸面とによって構成され、前記ステー側の前記微小凹凸面と前記ヘッドレスト側の前記微小凹凸面とが係合するようになっていることを特徴とするヘッドレスト装置。
- 前記ステーの前記延在部及び前記フレームの前記前後側壁が前記ヘッドレスト本体の前記ステーに対する可動の範囲を規制するストッパを構成する、請求項1記載のヘッドレスト装置。
Priority Applications (1)
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JP08276299A JP3614027B2 (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | ヘッドレスト装置 |
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JP08276299A JP3614027B2 (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | ヘッドレスト装置 |
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JPH11313726A JPH11313726A (ja) | 1999-11-16 |
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Family Applications (1)
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JP08276299A Expired - Fee Related JP3614027B2 (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | ヘッドレスト装置 |
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1999
- 1999-03-26 JP JP08276299A patent/JP3614027B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11313726A (ja) | 1999-11-16 |
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