JP3613775B2 - 床暖房パネル用ヘッダー及びそのヘッダー接続部 - Google Patents

床暖房パネル用ヘッダー及びそのヘッダー接続部 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネル本体上に敷設された放熱管に接続される床暖房パネル用ヘッダー及びそのヘッダー接続部に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の床暖房パネルは熱媒体が流れる放熱管の入り口と戻り口にヘッダー(分配金具)がそれぞれ接続されており、放熱管はヘッダーを介して熱媒体の供給源等に連絡する連絡管に接続されている。そして、ヘッダーの接続部側には、該部分の断熱状態が損なわれないように、床暖房パネルのパネル本体と同様な断熱材により形成されている接続部カバーが敷込まれている。なお、パネル本体としては、一般に発泡ポリスチレンや発泡ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の半硬質或いは硬質の発泡体が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
接続部カバーには、ヘッダーや連絡管等との干渉を避けて該接続部カバーをパネル本体側と面一に敷込むことができるように、下面側に切込みによる凹み(逃げ)が設けられている。この凹みは放熱管を接続する関係でかなり深く設けられているため、接続部カバー自体の強度低下は避けられないし、また、接続部分の状態に合わせて凹みを深く設けるには手間がかかるという問題があった。
【0004】
本発明はかかる問題を解決したものであって、その第1の目的は連絡管との接続作業が容易にできて、かつ、接続部カバーには凹みを設ける必要がないように改良した床暖房パネル用ヘッダーを提供することにあり、また、第2の目的は該床暖房パネル用ヘッダーが用いられている床暖房パネルのヘッダー接続部を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
先ず、本発明の上記第1の目的を達成するために、本発明の特徴とする床暖房パネル用ヘッダーは、両端部が閉じられている水平管部と、この水平管体と連通して該水平管部の下面側に突設された垂直管部とによってほぼTの字に形成され、水平管部と垂直管部には接続口管が互いに反対方向へ向けて設けられている構成である。そして、上記垂直管部の接続口管には、連絡管との接続作業に便利であるように、接続工具掛け止め用の鍔が設けられているのが好ましい。
【0006】
また、本発明の上記第2の目的を達成するために、本発明の特徴とする床暖房パネルのヘッダー接続部は、両端部が閉じられている水平管部と、この水平管部と連通して該水平管部の下面側に突設された垂直管部とによってほぼTの字に形成され、水平管部と垂直管部には接続口管が互いに反対方向へ向けて設けられているヘッダーと、パネル本体上に放熱管が敷設されていると共に、その上面側には被覆材が被着され、また、パネル本体の側面部には上記ヘッダーの垂直管部の少なくとも一部と水平管部を該パネル本体の側面部と面一の状態で装着できる凹部が設けられている床暖房パネルとからなり、上記凹部にヘッダーが装着されていると共に、その水平管部の接続口管には上記放熱管が接続されている構成である。
【0007】
以上の構成によれば、ヘッダーに垂直管部が設けられているため、連絡管との接続作業は垂直管部の接続口管をパネル本体の下面より下に位置させて容易にできる。また、ヘッダーは、パネル本体の側面部に設けられている凹部によって接続部カバーの敷込みに邪魔にならないように、該パネル本体の側面部に装着できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。先ず、図1により請求項1と請求項2の発明に係るヘッダーについて説明すると、1は両端部1aが閉じられている水平管部、2は水平管部1の管内と連通して該水平管部1の下面側に突設された垂直管部であって、全体がほぼTの字に形成されている。水平管部1には通常複数個(図示の場合は2個)の接続口管3が、また垂直管部2には1個の接続口管4が互いに反対方向へ向けて設けられている。
【0009】
そして、接続口管3,4には、これに接続されるプラスチック管(放熱管や連絡管)との接続状態が強固となるように、それらの外周面上には円周方向に沿って複数の刻み3a,4aをそれぞれ設けて、ヘッダーを構成する。なお、垂直管部2の接続口管4には、該接続口管4の付け根部側に位置させて接続工具掛け止め用の鍔4bを設けるのが好ましく、後記連絡管との接続作業に際して、接続工具の一方の挟持部を鍔4bに掛け止めることができて、接続作業を行な上に便利である。
【0010】
次に、上記構成のヘッダーを用いた請求項3の発明に係る床暖房パネルの接続部を図2及び図3により説明すると、5は合成樹脂発泡体製である断熱性のパネル本体、6はパネル本体5上に配管溝7を介して敷設された放熱管(図示の場合は2本で仮想線により示されている)であって、その上面側にアルミニウム箔等の被覆材8が被着されている。パネル本体5の側面部5aには、前記ヘッダーの垂直管部2の少なくとも一部と水平管部1を該パネル本体5の側面部5aと面一の状態で装着できる一対の凹部9a,9bが設けられている。
【0011】
そして、両凹部9a,9bに本ヘッダーをそれぞれ装着した後、それらの接続口管3に各放熱管6の入り口側と戻り口側(何れも図示省略)をそれぞれ接続して、床暖房パネルの接続部を構成する。なお、本接続部には、従来の接続部と同様に連絡管11を接続口管4に接続した後、パネル本体5の側面部5aに当接させるようにして接続部カバー12を敷込むもので、連絡管11との接続はパネル本体5下面より下側に接続口管4を位置させて行なうことができる。
【0012】
接続部カバー12はパネル本体5と同様な断熱材により形成されており、その接続部カバー12はパネル本体5と折畳み自在に連結されているものでも、また分離したものでもよい。図2に示すように接続カバー12が折畳み自在に連結されている場合は、被覆材8の延長した縁片8aがヒンジ部として機能している。なお、ヘッダーの装着状態によっては、接続口管4の逃げ用の凹みを接続部カバー12の下面に浅く設けることもある。
【0013】
【発明の効果】
本発明は上記の如くであって、連絡管が接続される接続口管が水平管部の下面側に突設された垂直管部に設けられているため、それらの接続作業が容易になることは勿論、接続部側に敷込まれる接続部カバーに切込みによる凹みを設ける必要もなくなって、接続部カバーの強度を保持してヘッダー接続部を保護する上に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2の発明に係るヘッダーの実施の形態を示す斜視図である。
【図2】請求項3の発明に係るヘッダー接続部の実施の形態を示す部分斜視図である。
【図3】図2のものから接続部カバーを取除き、被覆材の一部を剥離して示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1は水平管部
1aは端部
2は垂直管部
3,4は接続口管
4bは鍔
5はパネル本体
5aは側面部
6は放熱管
8は被覆材
9a,9bは凹部

Claims (3)

  1. 両端部が閉じられている水平管部と、この水平管部と連通して該水平管部の下面側に突設された垂直管部とによってほぼTの字に形成され、水平管部と垂直管部には接続口管が互いに対方向へ向けて設けられていることを特徴とする床暖房パネル用ヘッダー。
  2. 垂直管部の接続口管には接続工具掛け止め用の鍔が設けられている請求項1記載の床暖房パネル用ヘッダー。
  3. 両端部が閉じられている水平管部と、この水平管部と連通して該水平管体の下面側に突設された垂直管部とによってほぼTの字に形成され、水平管部と垂直管部には接続口管が互いに反対方向へ向けて設けられているヘッダーと、パネル本体上に放熱管が敷設されていると共に、その上面側には被覆材が被着され、また、パネル本体の側面部には上記ヘッダーの垂直管部の少なくとも一部と水平管部を該パネル本体の側面部と面一の状態で装着できる凹部が設けられている床暖房パネルとからなり、上記凹部にヘッダーが装着されていると共に、その水平管部の接続口管には上記放熱管が接続されていることを特徴とする床暖房パネルのヘッダー接続部。
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