JP3613599B2 - イミノクロリンアスパラギン酸誘導体 - Google Patents
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Description
本発明は、イミノクロリンアスパラギン酸誘導体またはその薬理学的に許容される塩に関する。さらに本発明は、該化合物を有効成分とするヒトあるいは動物の診断または治療に使用する光増感剤にも関する。
背景技術
癌の新しい治療法として、光物理化学的診断・治療法(PDT:Photodynamic Therapy)が行われている。これはある種のポルフィリン誘導体を静脈注射などの方法により投与して、癌組織に選択的に集積させた後、レーザー光を照射することにより癌組織のみを破壊するというものであり、ポルフィリン誘導体が有する癌組織への選択性と光増感作用という2つの性質を利用した療法である。
現在このPDTに臨床的に使用されている唯一のポルフィリン誘導体が、ポルフィマーナトリウムである。このポルフィマーナトリウムは、ヘマトポルフィリンを酢酸中硫酸で処理したのち、さらに0.1N水酸化ナトリウム水溶液で加水分解して得られる生成物の混合物であり、ヘマトポルフィリン誘導体のエーテル体および/またはエステル体からなる2〜6量体のポリマーである。
しかしながら、ポルフィマーナトリウムは、人体に投与した際に副作用として一時的な光過敏症を引き起こすことが知られており、また、ポルフィマーナトリウムの癌組織に対する選択性はまだ充分なものではなく、正常組織への集積性も認められる。
したがって、投与を受けた患者は、正常組織に集積したポルフィマーナトリウムによる光増感作用で正常細胞が破壊されないように、それが体外に排泄されるまで長時間に渡って暗所に留まることが必要であるが、ポルフィマーナトリウムは正常組織からの排出速度が遅いため、時として6週間以上もわたって光過敏症が残ることも報告されている。
加えて、ポルフィマーナトリウムによるPDTでは、使用されているレーザー光の組織透過性についても問題が内在している。ポルフィマーナトリウムは、その最長波長吸収端が630nmであり、モル吸光係数も3,000と低いものである。生体にはオキシヘモグロビンや水のように光の透過をさまたげる成分が多く存在し、この630nmのレーザー光では組織への透過性が悪く、深部まで十分に透過しないことより、ポルフィマーナトリウムを使用したPDTの対象は、5〜10mmの表層癌に限定されている。生体成分の光吸収による影響が最も少ない波長は650〜750nmであることからみれば、この波長間に最長波長吸収端をもつPDT用光増感剤が最も好ましいものといえる。
さらに、レーザー装置についても種々の問題がある。現在最もよく使用されている色素レーザーは、レーザー光自体の安定性が悪く、運用上取扱いが難しい。これに対してチタンサファイアレーザーを用いれば運用がかなり簡単になるが、このレーザーを使用する場合には励起可能な波長が670nm以上及び600nm以下に限られており、630nm付近に吸収波長をもつポルフィマーナトリウムには適用できない。
最近、半導体レーザー(670nm)が開発され670nm付近に吸収をもつ化合物にも適用できるようになり、更にごく最近になってOPO−YAGレーザーが開発され、ほとんどの可視波長をカバーできることがわかっている。
上述のように、現在使用されているPDT用光増感剤には種々の問題点があり、これらの問題点を解消した新しい薬剤の開発が強く望まれている。上記薬剤がもつ欠点を克服するものとして、単一化合物であり、かつより長波長領域(650〜800nm)に吸収をもつ化合物が第2世代の薬物として提案されている。
このような第2世代の薬物としては、プロトポルフィリン前駆体であるアミノレブリン酸(ALA)、クロリン誘導体としてアスパルチルクロリンe6(NPe6)、血色素由来のポルフィリンから構造変換された新規クロリン誘導体としてのベンゾポルフィリン誘導体(BPD)ならびにメタテトラヒドロキシフェニルクロリン(m−THPC)などである。
また、先に本発明者らはクロリン誘導体とそのアナログ体であるヒドロキシイミノクロリニルアスパラギン酸誘導体(NOH−P−Asp)を提案しており(特開平5−97857号公報及び特開平9−124652号)、これらの化合物がPDT用光増感剤として有効なものであることを確認している。
しかしながら、さらなる安全性と薬効強化への要望が強く、高い治療効果が得られるPDT用光増感剤の開発が求められている。
したがって本発明は、単一成分であり、安定かつ癌組織に対する良好な集積性を維持したまま、正常組織からは排出速度が速く光毒性を低減させ、しかもチタンサファイアレーザー(670nm以上及び600nm以下の波長)ならびに半導体レーザー(670nm)の使用が可能であるポルフィリン誘導体を探索し、PDTに適した光増感剤を提供することを課題とする。
本発明者らは先に、ポルフィリン誘導体のなかで、血液由来のプロトポルフィリン ジメチルエステルより合成誘導したクロリンの側鎖に、ヒドロキシイミノ基およびアスパラギン酸の残基を結合させると、下記式(I)及び式(II):
(各式中、Aspはアスパラギン酸残基を表す)
で示される二種の位置異性体の混合物が得られることを開示している(特開平5−97857号公報)。
今回本発明者らは、この二種の位置異性体の混合物をクロマトグラフィーまたは再結晶法により分離したところ、A環にイミノ基をもつ化合物(I)が、B環にイミノ基をもつ化合物(II)に比較して、癌組織に対して格段に優れた集積性を有することを見いだした。しかも、当該式(I)の化合物は、光増感反応による強力な細胞破壊効果と正常組織からの速やかな排出性、ならびに670nm以上に最長波長吸収端をも有していることを確認した。
また本発明者の1人が法則性を見い出したアルブミンテスト(クロリン誘導体とアルブミンの混液の紫外線吸収(UV)スペクトルの動向を判定し、癌への親和性を簡便に評価する方法)およびダンシルメチオニンテスト(薄層クロマトグラフィー(TLC)や高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により光に対する反応性の強弱を簡便に評価する方法)(特開平5−97857号参照)により、式(I)の化合物を評価したところ、強い癌組織移行性、光増感作用を持つことも確認できた。
発明の開示
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであって、その態様として、次式(I):
(式中、Aspはアスパラギン酸残基を表す)
で示されるイミノクロリンアスパラギン酸誘導体またはその薬理学的に許容される塩を提供する。
また、本発明はその別の態様として、式(I)で示されるイミノクロリンアスパラギン酸誘導体またはその薬理学的に許容される塩を含有する診断用または治療用光増感剤を提供する。
本発明の特に好ましい態様としては、癌の診断または治療に使用する式(I)で示されるイミノクロリンアスパラギン酸誘導体またはその薬理学的に許容される塩を含有する光増感剤である。
更に別の好ましい態様としては、眼科領域における新生血管の診断または治療に使用する式(I)で示されるイミノクロリンアスパラギン酸誘導体またはその薬理学的に許容される塩を含有する光増感剤である。
これらの光増感剤は、ヒトあるいは動物の診断または治療に使用されるものでもある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の式(I)で示されるイミノクロリンアスパラギン酸誘導体(NOH−P−Asp)のNa塩の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明が提供する式(I)で示されるイミノクロリンアスパラギン酸誘導体は、以下のようにして製造される。
すなわち、プロトポルフィリン ジメチルエステルをアルデヒド基を有するクロリン誘導体に変換するクロリン化工程(a)、次いで得られたクロリン誘導体のアルデヒド基にヒドロキシルアミンを結合させる工程(b)、さらに得られた化合物にアスパラギン酸をアミド結合させる工程(c)を順次実施することにより製造することができる。この場合の製造工程においては、工程(b)と工程(c)の順序は必ずしもこの順で行う必要はなく、先に工程(c)の反応を行った後に、工程(b)の反応を行うというように工程順が入れ代わってもよい。
なお、上記の工程(a)の実施により、アルデヒド基がA環に生成した化合物およびB環に生成した化合物の2種の位置異性体の混合物が得られるが、この位置異性体を分離・精製することによって目的とするA環にアルデヒド基が生成したクロリン誘導体を単離し、その後工程(b)および工程(c)を行うことにより、本発明の式(I)で示されるイミノクロリンアスパラギン酸誘導体を単一化合物として得ることができる。また、工程(a)で得られた2種の位置異性体混合物を分離・精製することなく、そのまま用いて次の各工程を行った後、適宜工程(b)あるいは工程(c)の終了後に分離・精製を行うことにより、目的とする式(I)で示される化合物を単一化合物として得ることもできる。
以下に、各工程について詳細に説明する。
上記のクロリン化工程(a)は、J.E.Falk著[Porphyrins and Metalloporphyrins](Elsevier発行、1975年)およびD.Dolphin著[The Porphyrins](Academic Press発行、1978年)等に記載された常套の方法によってこれを行うことが出来る。
すなわち、クロリン化工程(a)においては、プロトポルフィリン ジメチルエステル(以下、PP−Meという)を、光化学反応処理に付すことにより、式(I)の本発明化合物の前駆体である2−ホルミルエチリデン−1−ヒドロキシ−4−ビニル−デュ−テロポルフィリン ジメチルエステル(以下、P−Me(I)という)と、その位置異性体である4−ホルミルエチリデン−3−ヒドロキシ−2−ビニル−デュ−テロポルフィリン ジメチルエステル(以下、P−Me(II)という)の混合物が得られる。この混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは適当な溶媒を用いる再結晶法により分離・精製し、P−ME(I)およびP−Me(II)をそれぞれ得た。
上記で得られるP−Me(I)の構造は、以下のNOE実験結果に基づき決定される。
(1)9α位の水素(δ9.79)を照射した際のスペクトルにおいて、7位の水素(δ8.63)および3位のメチル水素(δ3.51)にNOEが観察された。
2)9βの水素(δ10.18)を照射した際のスペクトルにおいて6位のメチレン水素(δ6.43)および8位の水素(δ8.39)にNOEが観察された。
(3)9δ位の水素(δ9.70)を照射した際のスペクトルにおいて、1位のメチル水素(δ2.56)および2位のメチレン水素にNOEが観察された。
(4)9γ位の水素(δ10.20)を照射した際のスペクトルにおいて、2位のメチレン水素(δ3.33〜3.38)および5位のメチレン水素(δ4.34〜4.43)にNOEが観察された。
(5)6位のメチレン水素(δ6.43及び6.17)のそれぞれを照射した際のスペクトルにおいて、6位のもう一方のメチレン水素(δ6.17および6.43)にNOEが観察された。
(6)1位のメチル水素(δ2.56)を照射した際のスペクトルにおいて、9δ位の水素および10位の水素(δ10.25)にNOEが観察された。
次に、上記工程(a)で得られたクロリン化合物P−Me(I)を工程(b)に付す。P−Me(I)とヒドロキシルアミンとを反応させて、2−ヒドロキシイミノエチリデン−1−ヒドロキシ−4−ビニル−デュ−テロポルフィリン ジメチルエステル(以下、NOH−P−Me(I)という)を製造する。
この反応は、一般有機化学実験書中「ヒドロキシルアミンとアルデヒド化合物との縮合反応」に記載された通常の方法によって行うことが出来る。
以上のようにして製造されたNOH−P−Me(I)を工程(c)に付す。すなわちNOH−P−Me(I)を常法によりアルカリ加水分解した後、アスパラギン酸メチルエステルとアミド反応させることにより2−ヒドロキシイミノエチリデン−1−ヒドロキシ−4−ビニル−デュ−テロポルフィニル ジアスパラギン酸メチルエステル(以下、NOH−P−Asp(OMe)(I)という)を得る。
この反応は泉屋ら著「ペプチド合成の基礎と実験」(丸善発行、1985年)等に記載された常套の方法によって行うことができ、特に特開平64−61481号、特公平7−25763号、特開平2−138280号、特開平4−59779号、特開平5−97857号および特開平9−124652号に記載された方法に従って実施すればよい。
かくして得られた本発明の化合物(I)のメチルエステル体をエタノールに溶解・懸濁した後、水酸化ナトリウム水溶液にて加水分解を行うことにより、本発明の化合物(I)のナトリウム塩を得ることができる。またこのナトリウム塩を適当な弱酸で処理することにより遊離カルボン酸を得ることができる。
以下、代表的合成例を挙げて本発明化合物(I)の前駆体であるP−Me(I)の分離・精製を更に具体的に説明する。
まず、工程(a)において得られたP−Me(I)とP−Me(II)の混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離・精製する場合には、適当な溶出溶媒たとえばヘキサン−クロロホルムの混合溶媒等を用いることができる。最初に未反応のPP−Meが溶出し、次いでP−Me(II)、P−Me(I)の順に溶出してくるため、後に溶出するP−Me(I)の分画を濃縮することにより目的物が得られる。
一方、上記化合物を再結晶法により分離・精製する場合には、適当な溶媒、すなわちテトラヒドロフラン−ヘキサンの混合溶媒等を用いて数回の再結晶化をくりかえす。最初に未反応のPP−Meが析出し、次いで、P−Me(II)が、そして最後に目的物たるP−Me(I)が析出してくるので、これを収集する。
なお、上記クロマトグラフィーまたは再結晶法を、工程(a)の後でなく工程(b)あるいは工程(c)の後に実施しても同様に位置異性体を分離することができる。
上記方法によって得られたP−Me(I)を、前述のとおり工程(b)および工程(c)に付した後、生成物を加水分解することにより本発明の式(I)で示されるイミノクロリンアスパラギン酸誘導体(NOH−P−Asp(I))を得た。
また、P−Me(I)の単離精製時に副生成物として得られるP−Me(II)を、同様に工程(b)および(c)に付した後、生成物を加水分解することにより、本発明の式(I)で示される化合物の位置異性体である式(II)のNOH−P−Asp(II)を得た。これを、後記実施例における試験での対照化合物として用いた。
本発明による式(I)のイミノクロリンアスパラギン酸誘導体を含有する製剤の調製は自体公知の方法により実施でき、本発明による誘導体が遊離酸の場合は適当な緩衝液、あるいはそれがNa塩の場合は生理食塩水で溶解するだけで製剤を調製することができる。好適な添加物として例えば医薬的に認容できる溶解補助剤(例えば有機溶媒)、pH調整剤(例えば酸、塩基、緩衝液)、安定剤(例えばアスコルビン酸)、賦形剤(例えばマルトース)、等張化剤(例えば塩化ナトリウム)などを配合しても良い。
本発明の式(I)の化合物はPDT用光増感剤としての必要十分な特性すなわち長燐光寿命、アルブミンに対する親和性、特定臓器特に癌に対する特異的集積性、ダンシルメチオニン評価による光殺細胞効果、吸収波長、水溶性、純度などを充分満足しているものである。本発明の化合物は、その良好な水溶性により、高濃度溶液(50mg/ml)の製造を可能とし、また更に試験管内だけでなく生体内でも高い安定性を示す。一般に、PDT用光増感剤として適用するためには本発明の化合物を1mg〜5mg/kg体重の量で投与するのが望ましい。
本発明の式(I)の化合物は、クロリン骨格のA環にヒドロキシイミノ基およびその骨格のプロピオン酸側鎖にアスパラギン酸残基を有する点に化学構造上の特徴を有し、その結果種々の生理学的もしくは薬理学的特性を発揮する。
その特性として、癌細胞に選択的に集積し、かつ癌細胞からの排泄が遅いことが挙げられる。しかし、正常な臓器や細胞からは速やかに排泄されるため、それらに損傷を与えることはなく、光毒性の発現を回避することができる。
また、ポルフィリンをクロリン誘導体とすることによって吸収波長がレッドシフトし、これにより深部の癌に対しても治療効果を発揮することが可能となった。したがって本発明のポルフィリン誘導体は、癌、悪性腫瘍や眼科領域における脈絡膜新生血管で生ずる加齢性黄色斑変性症、また、網膜新生血管の発生で生ずる糖尿病性網膜症に対するPDT用光増感剤として極めて有用である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
フォトプロトポルフィリン ジメチルエステル(P−Me(A、B環位置異性体の混合物))の合成
P.K.Dinelloらの方法[The Porphyrins、Academic Press発行、Vol.1,303(1978)]に従って標記化合物を合成した。すなわち、プロトポルフィリン ジメチルエステル(PP−Me)100gをクロロホルム10lに溶解し、光照射下一週間反応させることによりポルフィリンのクロリン誘導体を得た。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、残渣として標記化合物(P−Me)100gを得た。
実施例2
シリカゲルカラムクロマトグラフィーによるA、B環位置異性体(P−Me(I、II))の分離・精製
実施例1で得られたP−Me(100g)をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、10%(n−ヘキサン/クロロホルム)ステップワイズ法にて溶出した。まず50%クロロホルム溶液で未反応のPP−Meが溶出し、80%クロロホルム溶液でP−Me(II)(B環位置異性体;式(II)の化合物の前駆体)が溶出、次いで90%クロロホルム溶液で本発明の化合物(I)の前駆体であるP−Me(I)(A環位置異性体)が溶出した。これら溶出液の各々を減圧濃縮し、PP−Me 23.3g(23.3%)、P−Me(II)20.0g(18.2%)およびP−Me(I)10.0g(9.1%)をそれぞれ得た。
実施例3
再結晶法によるA、B環位置異性体[P−Me(I、II)]の分離・精製
実施例1で得られたP−Me(100g)をピリジン1lに溶解し、10℃にて結晶化を行って生成した未反応のPP−Me 20.6g(20.6%)を瀘集した。次いで瀘液を2/3に減圧濃縮し、−10℃にて再度結晶化を行って生成した未反応のPP−Me 10.5g(10.5%)を回収した。かくして得られた瀘液を減圧濃縮し、テトラヒドロフランに溶解後n−ヘキサンを加えて、室温にて再結晶を行い、P−Me(II)8.9g(8.1%)を瀘取した。その後、瀘液を減圧濃縮し、テトラヒドロフランにて再結晶を繰返し行うことにより、本発明の化合物(I)の前駆体であるP−Me(I)4.5g(4.1%)を得た。
1H−NMR:δ1.7(3H,s,CH 3 −C−OH)、7.0(1H,d,=CH−CHO)、11.0(1H,d,=CH−CHO)
MS:M+622
実施例4
P−Me(I)とP−Me(II)のヒドロキシイミノ化および加水分解
実施例3で得られたP−Me(I)とP−Me(II)各10gを別々に量り採り、ピリジン190mlにそれぞれ溶解した。各溶液にヒドロキシルアミン塩酸塩のピリジン溶液(2g/200ml)を加え室温攪拌下、1.5時間反応させた。反応後、反応液を氷水中に注ぎ込み結晶を析出させてそれを濾集乾燥した。以上の操作により、P−Me(I)からは本発明の化合物(I)の前駆体であるヒドロキシイミノ−P−Me(NOH−P−Me(I))10g(98%)を得、P−Me(II)からはその位置異性体であるNOH−P−Me(II)10g(98%)を得た。
1H−NMR:δ2.5(3H,s,CH 3 −C−OH)、8.6(1H,d,=CH−CH=NOH)、10.2(1H,d,=CH−CH=NOH)
MS:M+637
上記で得られたNOH−P−Me(I)とNOH−P−Me(II)全量をそれぞれ別々にテトラヒドロフラン200mlに溶解した。各溶液に1N水酸化ナトリウム液を加えて常法により加水分解を行い、次いで20%クエン酸溶液を加えて中和し沈澱を析出させた。析出した沈殿物を瀘集し乾燥した。以上の操作により、NOH−P−Me(I)からは本発明の化合物(I)の前駆体であるヒドロキシイミノ−P(NOH−P(I))9.1g(95%)を得、NOH−P−Me(II)からはその位置異性体であるNOH−P(II)9.1g(95%)を得た。
MS:M+609
実施例5
NOH−P(I)とNOH−P(II)のアスパラギン酸誘導体化
先の実施例4で得られたNOH−P(I)とNOH−P(II)各2gを量り採ってそれぞれジメチルホルムアミドに溶解し、ジシクロヘキシルアミン(DCHA)にて常法によりDCHA塩(各2.0g)とした。各々のDCHA塩をそれぞれジメチルホルムアミド100mlに溶解し、アスパラギン酸ジメチルエステル(AspOMe)塩酸塩2gを加え、さらに水溶性カルボジイミド(WSC)2gを撹拌下徐々に加えて10時間反応させた。反応後(TLCにて反応終末点を確認)、各反応液に水を加えて沈殿を析出させた。各沈殿物を水洗し乾燥後、アセトン−酢酸エチルにて再結晶を繰り返し行った。以上の操作により、NOH−P(I)からは本発明の化合物(I)のメチルエステルであるヒドロキシイミノエチリデンクロリニル ジアスパラギン酸メチルエステル(NOH−P−Asp(OMe)(I))0.4g(13.8%)を暗緑褐色結晶として得、NOH−P(II)からはその位置異性体であるNOH−P−Asp(OMe)(II)0.5g(17.2%)を暗緑褐色結晶として得た。
1H−NMR:δ2.5(3H,s,CH 3 −C−OH)、5.2(1H,m,−CONH−CH−CH2COOCH3)、8.6(1H,d,=CH−CH=NOH)、10.2(1H,d,=CH−CH=NOH)
MS:M+895
実施例6
NOH−P−Asp(OMe)(IとII)の加水分解(Na塩の製造)
実施例5で得られたNOH−P−Asp(OMe)(I)とNOH−P−Asp(OMe)(II)各1gを別々に量り採り、それぞれにエチルアルコール20mlと1N水酸化ナトリウム液30mlを徐々に加え、常法により加水分解した。反応後(TLCにて反応終末点を確認)、各反応液にエチルアルコールを加えて沈殿を析出させた。各沈殿物を瀘集して水に溶解し再度エチルアルコールを加えて沈殿を析出させた後、沈殿物を瀘集した。本操作を数回繰り返して精製を行った。以上の操作により、NOH−P−Asp(OMe)(I)からは本発明の化合物NOH−P−Asp(I)のナトリウム塩(0.9g;87.4%)を得、NOH−P−Asp(OMe)(II)からはその位置異性体であるNOH−P−Asp(II)のナトリウム塩(0.98g;95.1%)を得た。MS:M+927
NOH−P−Asp(I)のナトリウム塩の赤外線吸収スペクトルを、図1として示す。
実施例7
NOH−P−Asp(OMe)(IとII)の加水分解(遊離酸の製造)
実施例5で得たNOH−P−Asp(OMe)(I)とNOH−P−Asp(II)各1gを別々に量り採り、実施例6を同様にして操作にて加水分解を行った。各反応液に倍量の水を加えた後5%クエン酸液にて中和し、沈殿を析出させた。析出した沈殿を瀘集し、水洗後乾燥した。以上の操作により、NOH−P−Asp(OMe)(I)からは本発明の式(I)の化合物であるNOH−P−Asp(I)(0.8g;850.%)を得、NOH−P−Asp(OMe)(II)からはその位置異性体である式(II)の化合物(0.9g;95.4%)を得た。
MS M+839
実施例8
摘出器官でのレーザー照射(臓器表面の励起蛍光スペクトル)
結腸癌Colon26を移植した2週間目のCDF1マウス(1群5匹)に、注射用蒸留水にて溶解した式(I)の化合物と式(II)の化合物のそれぞれのナトリウム塩(各10mg/kg)を静注した。投与後3時間、6時間および12時間において、採血ならびに癌を含む各臓器を摘出してN2−pulsed laser(N2、波長337nm、2ns)を照射し、励起蛍光スペクトルを測定した。470nmでのNADHのピーク波長を基準として600〜900nmでの波長を検討した(N2−PLS(N2−pulsed laser spectrophotometry)の表面蛍光法による試験化合物の生体内分布の測定)。すなわち、470nmでのピーク波長を基準値1として、600〜900nmでのピーク波長を算出することにより癌/臓器(または血清)比を求めた。その結果を表1および表2に示す。
表1は式(I)の化合物のナトリウム塩を投与した場合の値を示し、表2は式(II)の化合物のナトリウム塩を投与した場合の値を示す
上記表に示すとおり、本発明の式(I)で示される化合物は、その位置異性体に比べて格段に癌組織への集積性が高いことが確認された。
実施例9
HeLa細胞を5×103個/wellずつ96穴プレートに撒き、100μlの培養液中37℃で一晩培養した。培養液を除去し、本発明の化合物(I)のナトリウム塩とその位置異性体のナトリウム塩をそれぞれ0、6.25、12.5、25、50および100μM/mlに調製した薬液各100μlを加え(各群3個ずつ)、37℃で6時間培養した。各wellをPBS(−)で1回洗浄後、新鮮培地を100μl添加した。ダイオードレーザー(672nm)を用い、レーザー強度0.44W、照射面積0.785cm2(直径1cm)、レーザーエネルギー25J/cm2の条件で光照射を行った。照射後、37℃で一晩培養し、各wellをPBS(−)で1回洗浄して新鮮培地を100μ添加した。MTS−PMS試薬を20μlずつ各wellへ添加し、37℃で2〜4時間培養した。マイクロプレートリーダで492nmの吸光度を測定し、試験化合物0μM/ml添加群の値を100%として各濃度での細胞生存率を算出した。
その結果を表3に示す。
上記表に示すとおり、本発明の式(I)の化合物は、その位置異性体に比べて格段に腫瘍細胞に対する殺細胞効果が高いことが確認された。
実施例10
眼脈絡膜新生血管の閉塞試験
本発明の化合物とダイオードレーザー(浜松ホトニクス社製、波長672nm)とを組み合わせたPDTによる、脈絡膜新生血管の選択的閉塞のための最適パラメーター(化合物投与後のレーザー照射のタイミングおよび光照射量)を探索するため、以下の実験を行った。
1.方法
ラット(体重200〜300g、ロングエバンスラット)の眼底の網膜乳頭付近にアルゴン・グリーンレーザー(照射径100μm、140mW、0.1秒)を当てて光凝固を生起させた。10日間経過後に眼底写真およびフルオレセイン蛍光造影によって脈絡膜新生血管の生成が確認された個体を、11日目に試験に用いた。
本発明の化合物の投与はラット尾静脈より行い、投与量は16mg/kgとした。投与後の眼球組織への経時的分布を蛍光顕微鏡により確認した。
レーザー照射は前記ダイオードレーザーを用いて行った。レーザーは、網膜表面に対して直径500μmの範囲に及ぶことを確認した。照射時間は4分とし、このときの照射強度は網膜表面において30.6,91.7,152.9および244.9mW/cm2とした。この強度はそれぞれ7.4,22.0,36.7および58.8J/cm2に該当する。
本発明の化合物を用いたPDTの評価は、レーザー照射後1時間および24時間において眼底カメラ(ジェネシス興和社製)による眼底写真に基づき行った。このとき、新生血管の閉塞と周辺組織の損傷を、フルオレセイン蛍光造影および組織学的検査によって確認し、治療効果の選択性を評価した。
2.結果
(1)本発明化合物の経時的分布
1)ラットおよび家兎を用いた予備実験では、本発明の化合物は静脈内投与後の血中半減期が30分であり、24時間後には血中には検出できなかった。
2)本発明化合物の投与後5分で、脈絡膜新生血管の組織全体に本発明化合物に起因する弱い蛍光が確認された。しかし、新生血管と他の周辺組織との間には蛍光強度に明確な差は認められなかった。脈絡膜においては、蛍光は、脈絡膜毛細血管、脈絡膜動脈および静脈の管腔内で確認された。また、脈絡膜動脈壁に本発明化合物による蛍光が見られた。網膜では、動脈壁に著名な蛍光が、また毛細血管の管腔内に弱い蛍光が認められた。
3)投与30分〜1時間後には新生血管全体からの蛍光強度は増大した。
4)投与2時間後になると、脈絡膜動脈壁では著明な蛍光が見られたが、脈絡膜の太い血管の管腔および網膜の動脈壁からの蛍光は減弱した。また、脈絡膜毛細血管からの蛍光は消滅した。
5)投与後4時間で、脈絡膜の動脈壁および網膜の血管壁では蛍光が次第に弱くなっていったが、脈絡膜新生血管では蛍光は維持された。
6)24時間後には、脈絡膜新生血管およびその他の血管の蛍光は全て消滅した。
(2)レーザー照射による効果
レーザー照射24時間後に組織学的検査によって観察した結果を下記表4に示す。
上記表から明らかなとおり、脈絡膜新生血管、脈絡膜毛細血管、網膜毛細血管、および脈絡膜の動・静脈の閉塞の程度は、レーザー照射量と本発明化合物の投与から照射までの時間に依存した。すなわち、該化合物を投与して直ちに7.4J/cm2のレーザー照射を行った場合、および投与から2〜4時間経過後に22.0J/cm2のレーザー照射を行った場合に、網膜毛細血管や脈絡膜の動・静脈血管に対する重篤な損傷を与えることなく、脈絡膜新生血管および脈絡膜毛細血管の選択的な閉塞を得ることができた。
産業上の利用可能性
本発明が提供するイミノクロリンアスパラギン酸誘導体は、癌細胞への集積性、外部エネルギーに対する反応性ならびに癌細胞の破壊作用を有し、しかも生体内代謝が早いために正常細胞に対して毒性を発現することがないから、癌や眼科における新生血管の診断あるいは治療薬として極めて有用である。
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