JP3612418B2 - 車両用電動ステップ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車に適する車両用電動ステップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用電動ステップ装置の概要は、側方ドアを開けるとステップが突出した使用状態となる。ドアを閉めるとステップが後退した格納状態とに切換わる構造となっており、走行中においてステップが邪魔にならないようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車両用電動ステップ装置のステップは、ドアの開閉に対応して突出した使用状態と後退した格納状態とに切換わるようになっているが、その代表例に、例えば、格納状態にあるステップが斜め下方へ伸長して使用状態となる実開昭61−179140号公報や、ステップがほぼ水平に伸長して使用状態となる実開平1−161135号公報が知られている。
【0004】
ステップが斜め下方へ伸長して使用状態となる前者にあっては、ステップの移動スペースが広い範囲にわたって必要となるため、取付け条件によっては制約を受けるようになる。
【0005】
また、ステップが水平に伸長して使用状態となる後者にあっては、ステップの使用状態時及び格納状態時において、拘束されていないため、不安定な状態になると共に、車両走行中の振動によりガタ付きが発生し易く品質感を損なう虞れがある。
【0006】
そこで、この発明は、確実な拘束状態を確保すると共に、部品点数の削減を図るうえでも大変好ましい車両用電動ステップ装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、車両の車体側方乗降口の下方に装着されたステップと、側方ドアの開閉作動に伴なって前記ステップを車体床下から水平方向へ突出させる突出位置と格納位置とに支持するステップ支持機構と、ステップ支持機構に駆動モータからの回転動力を伝達する駆動機構とを備えた車両用電動ステップ装置において、
前記駆動機構は、駆動モータによって所定の回転角度まで正転及び逆転可能な回転動力が与えられる第1回転体と、第1回転体に押動されて回転し、前記ステップが突出位置と格納位置とに切換わるよう前記ステップ支持機構に作動力を与える第2回転体と、前記ステップが突出位置と格納位置に到達した時に、各位置で第2回転体の動きを停止させるストッパー部材と、停止した第2回転体の動きを拘束する拘束部材とを有している。
【0008】
そして好ましい実施形態として、拘束部材を、第2回転体に装着され、ステップの格納位置の時にベース部材に設けられた第1のストライカと係脱自在に噛み合う第1ラッチと、ステップの突出位置の時にベース部材に設けられた第2のストライカと係脱自在に噛み合う第2ラッチとで構成する。
【0009】
また、第1ラッチと第2ラッチとを、同一形状とする。
【0010】
また、ストッパー部材の外周を、振動を吸収する防振ゴムで構成する。
【0011】
かかる車両用電動ステップ装置によれば、ステップは、ステップ支持機構により、突出位置と格納位置とに支持されるようになる。この時、ステップ支持機構に作動力を与える第2回転体は、突出位置の時と格納位置の時にストッパー部材に当接し、各位置で確実に停止する。一方、第1,第2のストライカと係脱自在に噛み合う第1,第2ラッチとによって拘束される結果、ステップの安定した支持状態が得られ、振れ等は起きない。
【0012】
一方、第1,第2ラッチは同一形状となっているため、同一形状のラッチを作り、それを組合せることで対応が図れる結果、ラッチの部品点数は一種類で済むようになる。
【0013】
それにより、ラッチ部品を2種類にした場合に発生の恐れのある異品組付け不良を防止できる等品質面とコスト面の効果を奏する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図10の図面を参照しながらこの発明の実施形態について具体的に説明する。
【0015】
図10において、1はワンボックスタイプの車両を示しており、側方ドア3を開けることで、車体側方乗降口5からの乗り降りが可能となっている。
【0016】
車体側方乗降口5の車体床下には、電動ステップ装置7が設けられている。
【0017】
電動ステップ装置7は、図1に示す如く、乗り降りするためのステップ9と、ステップ9を水平方向へ突出させる突出位置(図2,a)と格納位置(図2,b)とに支持するステップ支持機構11と、ステップ支持機構11に駆動モータ13からの回転動力を伝達する駆動機構15とを備えた構造となっている。
【0018】
駆動機構15は、四箇所の取付けブラケット16を介して車体17の床下に取付けられたベース部材19の上面に配置され、第1回転体21、第2回転体23、拘束部材25とを有している。
【0019】
第1回転体21は、第2回転体23と一体の回転軸27の回りを正転及び逆転自在に支持されたセンターギヤとなっており、第1回転体21のギヤ部29は、中間ギヤ31と、中間ギヤ31は駆動モータ13のモータギヤ33とそれぞれ噛み合っている。
【0020】
これにより、正転及び逆転可能な駆動モータ13からの回転動力は減速部35により減速されてモータギヤ33、中間ギヤ31を介して第1回転体21に伝達されることで、第1回転体21は、正転方向及び逆転方向に回転が可能となっている。
【0021】
駆動モータ13は、ドア検知スイッチ(図示していない)により、側方ドア3を開け始めた時と、閉め終った時の検知信号によって通電されたオンとなる。その時、例えば、開扉時には、モータギヤ33に正転の回転動力を与える。全閉時には、逆転の回転動力を与えると共に、後述する位置検知スイッチ37,39からの検知信号によって、通電が遮断されたオフとなるよう作動制御される。これにより、第1回転体21は、正転方向及び逆転方向にほぼ180度の回転が得られるようになる。
【0022】
第2回転体23は、図3に示す如く、前記回転軸27に対して一体に固着され、第1回転体21に押動されて正転方向及び逆転方向にほぼ180度回転自在に支持されている。
【0023】
第2回転体23には、正転方向及び逆転方向にそれぞれほぼ180度回転した時に、ベース部材19から立上がるストッパー部材41と当接し合う一対の当接部43,44と、各当接部43,44がストッパー部材41と当接し停止した位置で第2回転体23を拘束する拘束部材25がそれぞれ設けられている。
【0024】
ストッパー部材41は、その外周を防振ゴムで構成されていて、例えば、走行中に回転軸27を介して伝達される揺れを阻止する振れ止め阻止機能と、振動伝達を吸収する振動吸収機能とを備えている。
【0025】
拘束部材25は、駆動機構15が図3の格納状態にある時、ベース部材19から立上がる第1のストライカ45と係脱自在に噛み合う第1ラッチ47と、図5の突出状態の時に、前記第1のストライカ45と180度反対位置に配置されたベース部材19から立上がる第2のストライカ49と係脱自在に噛み合う第2ラッチ51とで構成されている。
【0026】
第1ラッチ47は、第1のストライカ45と係脱自在に噛み合う噛み合い部47aとアーム部47bとで形成されている。第2ラッチ51は、第2のストライカ49と係脱自在に噛み合う噛み合い部51aとアーム51bとで形成され、第1,第2ラッチ47,51はそれぞれ同一形状となっている。
【0027】
図7は、第1ラッチ47を示したものであるが、裏がえして組付けることで第2ラッチ51として使用可能となる。
【0028】
即ち、第2回転体23のラッチ軸53に対して、図7に示す第1ラッチ47の取付孔55を挿入した後、別途用意した第1ラッチ47を裏がえして組付けることで、図3に示す如く第1のストライカ45と噛み合う第1ラッチ47と、180度反対側で、噛み合い待機状態となる第2ラッチ51が得られるようになる。
【0029】
第1,第2ラッチ47,51の各アーム部47b,51bは、第1回転体21に設けられたアーム作動ピン57を付勢ばね59によって挟みつけている。これにより、第1ラッチ47の噛み合い部47aは、第1のストライカ45と噛み合う反時計方向に付勢され、第2ラッチ51の噛み合い部51aは、第2のストライカ49と噛み合う時計方向へ付勢されるようになっている。
【0030】
アーム作動ピン57は、駆動機構15が図3の格納状態において、第1回転体21が例えば正転し、矢印方向へ回転した時に、第2回転体23の第1ラッチ47のアーム部47bを押圧し、図4の如く第1のストライカ45から噛み合い部47aを後退させた噛み合い解除状態とする。なお、噛み合い解除状態から、更にアーム作動ピン57がアーム部47bを押圧することで、第2回転体23は回動を続け、突出状態となる図5に示す如く第2ラッチ51は第2のストライカ49と噛み合うようになる。
【0031】
同様に、駆動機構15が図5の突出状態において、第1回転体21が、例えば、逆転し矢印方向へ回転した時に、第2ラッチ51のアーム部51bを押圧し、図6の如く第2のストライカ49から噛み合い部51aを後退させた噛み合い解除状態とするよう機能する。なお、噛み合い解除状態から、更にアーム作動ピン57がアーム部51bを押圧することで、第2回転体23は回動を続け、格納状態となる図3に示す如く第1ラッチ47は第1のストライカ45と噛み合うようになる。
【0032】
なお、第1,第2ラッチ47,51の噛み合い部47a,51aの噛み合い解除時に、各噛み合い部47a,51aが必要以上に後退することがないよう第2回転体23に設けられた規制ピン61によって動きが規制されるようになっている。
【0033】
一方、位置検知スイッチ37,39は、第1,第2のストライカ45,49に近接して配置されており、第1,第2ラッチ47,51の噛み合い部47a,51aが、第1,第2のストライカ45,49と噛み合う時に各位置検知スイッチ37,39の各スイッチ端子37a,39aを叩くことで、駆動モータ13の作動をオフとするよう制御機能する。
【0034】
ステップ支持機構11は、図1に示す如く、ベース部材19から延長された左右一対の第1リンク63,63と、第1リンク63,63からリンク軸65を介して延長されステップ9を支持する左右一対の第2リンク67,67と、各第1リンク63,63に設けられたリンクアーム69,69と、リンクアーム69,69間を連結する連結ロッド71から成り、ステップ9がほぼ水平に移動可能な平行リンク機構を構成している。
【0035】
第1リンク63の一方、図面左側は、第2回転体23の回転軸27に固着された駆動リンクとなっている。第1リンク63の他方、図面右側はベース部材19から垂下する取付軸73に回動自在に取付けられた従動リンクとなっている。
【0036】
このように構成された車両用電動ステップ装置7によれば、側方ドア3の全閉時において、ステップ9は格納位置(図2,b)にある。この時、駆動機構15は、図3に示す如く、拘束部材25の第1ラッチ47が、第1のストライカ45と噛み合い状態にあるため、拘束状態が確保される。同時に、第2回転体23の当接部43はストッパー部材41と当接し合うため、車両走行中の振動の吸収及び振れを阻止する。
【0037】
次に、側方ドア3を開けると、ドア検知スイッチの検知信号によって駆動モータ13が、例えば、正転方向に動き駆動機構15によって回転軸27を介してステップ支持機構11の駆動リンクに正転方向の回転動力が伝達され、それが従動リンクに伝達されるから、格納位置(図2,b)にあるステップ9を、車体床下から水平方向へ突出させた突出位置(図2,a)へ切換え支持する。この時、第2回転体23は、図3の状態から反時計方向へ回転し、図5に示す如く当接部44がストッパー部材41と当接し合うと共に、第2ラッチ51は第2のストライカ49と噛み合う。この噛み合い時に位置検知スイッチ39のスイッチ端子39aを叩くため駆動モータ13はオフとなる。
【0038】
これにより、ステップ9の突出位置(図2,a)が得られ、車体側方乗降口5からの乗り降りが可能となる。
【0039】
この場合、突出位置(図2,a)のステップ9は、第2のストライカ49と噛み合う第2ラッチ51とストッパー部材41と当接し合う当接部44と相俟って、振動の吸収及び振れを阻止すると共に安定した確実な支持状態が得られる。
【0040】
また、側方ドア3を閉めた場合には、ドア検知スイッチの検知信号によって駆動モータ13が、例えば、逆転方向に動き、駆動機構15によって、回転軸27を介して、ステップ支持機構の駆動リンクに逆転方向の回転動力が伝達され、それが従動リンクに伝達されることから、ステップ9は格納位置(図2,b)へ戻ると共に、駆動機構15の第2回転体23は、開けた時とは逆に、図5,図6から前記した図3の状態となる。この時、当接部44がストッパー部材41と当接し合うと共に、第1ラッチ47が第1のストライカ45と噛み合う。この噛み合い時に、位置検知スイッチ37のスイッチ端子37aを叩くため駆動モータ13はオフとなる。したがって、側方ドア3の開閉に対応して、ステップ9の安定した突出位置(図2,a)と格納位置(図2,b)がそれぞれ得られるようになる。
【0041】
【発明の効果】
以上、説明したように、この発明の車両用電動ステップ装置によれば、拘束機構及びストッパー部材とにより、走行中に発生する振動及び振れを抑えられ、品質の向上が図れる。しかも、突出位置と格納位置のステップを、確実に支持することが出来る。
【0042】
また、拘束部材を構成するラッチは、一種類の部品で済むため、部品点数の面でも大変好ましいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる車両用電動ステップ装置の概要平面図。
【図2】ステップの突出位置と格納位置の動作図。
【図3】ステップが格納位置の時の駆動機構の状態説明図。
【図4】格納位置から突出位置へ動く動き始め初期の駆動機構の動作説明図。
【図5】ステップが突出位置の時の駆動機構の状態説明図。
【図6】突出位置から格納位置へ動く動き始め初期の駆動機構の動作説明図。
【図7】拘束機構を構成する一方の第1ラッチの説明図。
【図8】車両用電動ステップ装置の概要側面図。
【図9】車両用電動ステップ装置の概要平面図。
【図10】本発明を実施したワンボックスタイプの車両を示した概要説明図。
【符号の説明】
3 側方ドア
9 ステップ
11 ステップ支持機構
13 駆動モータ
15 駆動機構
21 第1回転体
23 第2回転体
25 拘束部材
41 ストッパー部材

Claims (4)

  1. 車両の車体側方乗降口の下方に装着されたステップと、側方ドアの開閉作動に伴なって前記ステップを車体床下から水平方向へ突出させる突出位置と格納位置とに支持するステップ支持機構と、ステップ支持機構に駆動モータからの回転動力を伝達する駆動機構とを備えた車両用電動ステップ装置において、
    前記駆動機構は、駆動モータによって所定の回転角度まで正転及び逆転可能な回転動力が与えられる第1回転体と、第1回転体に押動されて回転し、前記ステップが突出位置と格納位置とに切換わるよう前記ステップ支持機構に作動力を与える第2回転体と、前記ステップが突出位置と格納位置に到達した時に、各位置で第2回転体の動きを停止させるストッパー部材と、停止した第2回転体の動きを拘束する拘束部材とを有していることを特徴とする車両用電動ステップ装置。
  2. 拘束部材は、第2回転体に装着され、ステップの格納位置の時にベース部材に設けられた第1のストライカと係脱自在に噛み合う第1ラッチと、ステップの突出位置の時にベース部材に設けられた第2のストライカと係脱自在に噛み合う第2ラッチとで構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用電動ステップ装置。
  3. 第1ラッチと第2ラッチは、同一形状であることを特徴とする請求項2記載の車両用電動ステップ装置。
  4. ストッパー部材の外周は、振動を吸収する防振ゴムで構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用電動ステップ装置。
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