JP3611985B2 - ディジタル式音声録音再生装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロフォンで集音されたアナログ音声信号をディジタル音声データに変換するA/D変換器と、このディジタル音声データを圧縮するディジタル圧縮回路を、この圧縮されたディジタル音声データを格納する内蔵固体メモリと、この内蔵メモリから読み出したディジタル音声データを伸長するディジタル伸長回路と、この伸長されたディジタル音声データをアナログ音声信号に変換するD/A変換器と、このアナログ音声信号を再生する再生手段とを具えるディジタル式録音再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より音声情報の記録再生には、磁気テープを用いるテープレコーダが広く用いられてきた。しかしながら、テープレコーダは機械的な駆動部分を有しているので、駆動部分の定期的なメンテナンスが必要であること、また、小形、軽量化が難しく携帯に不便であるとともに電力消費も大きく電池交換を頻繁に行わなければならないといった取扱上の問題だけでなく、磁気テープ自体の伸びや切断など、劣化する問題があるとともに、記録された音声情報の中から所望する情報を検索することが面倒であるといった機能上の問題もあった。
【0003】
さらに、光磁気を利用したものなども提案されているが、記録媒体自体の劣化による不都合はないが、記録媒体を駆動したり、記録再生ヘッドを駆動するための機械部品が必要なため、振動や衝撃に弱いという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するものとして、音声情報の記録媒体として固体メモリを内蔵したディジタル式音声録音再生装置が開発されている。このようなディジタル式音声録音再生装置は、例えば特開平2−238500号公報に記載されている。この既知のディジタル式音声録音再生装置においては、内蔵メモリとしてEEPROMのような半導体メモリを用い、アナログ音声信号をディジタル変換した後、圧縮して得られるディジタル音声データを半導体メモリへ格納し、この半導体メモリから読み出したディジタル音声データを伸長した後、アナログ音声信号に変換してスピーカやイヤホーンで再生するようになっている。
【0005】
このようにディジタル式音声録音再生装置においては、音声情報を圧縮したディジタル音声データを半導体メモリに格納しているので、機械的な駆動部分が必要でなくなり、小形、軽量化が可能であり、携帯に非常に便利であるとともに記録した音声情報のランダムアクセスが可能であるので、所望する情報を素早く再生することができるという利点がある。さらに、ディジタル音声データに色々のディジタル情報を付加して記録することができるので、例えば記録した音声情報に特定の認識データを付けることができ、所望する音声情報検索を行なう際に有用である。
【0006】
上述したディジタル式音声録音再生装置においては、録音時には、装置に内蔵した固体メモリ、例えば半導体メモリに音声情報を圧縮したディジタル音声データとして格納しているが、録音時間を長くしたり、録音したデータを他の同様の装置またはコンピュータへ入力するために外部メモリを挿脱自在に接続し、この外部メモリにディジタル音声データを格納するようにしている。この外部メモリとしては種々のメモリが提案されており、例えば特開平9−62811号公報や特開平10−111917号公報には、PCカードやリムーバブルメモリなどの半導体メモリを外部メモリとして使用することが提案されている。このような外部メモリを使用する場合には、これを内蔵固体メモリの代わりに使用する場合と、内蔵固体メモリと一緒に用いる場合とが考えられる。後者の場合には、内蔵固体メモリと外部メモリとが一体となって一つの記録エリアを構成しているものとが考えられる。
【0007】
上述したようにディジタル式音声録音再生装置においては、従来の磁気テープカセットを用いる音声録音再生装置に比べて、ランダムアクセスが可能であるという特長があり、この特長を生かして同じディジタル音声データファイルを繰り返し再生するリピート機能が設けられている。例えば、特開平10−187200号公報においては、内蔵固体メモリに格納されている任意のディジタル音声データファイルを繰り返し再生するリピート再生について記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のリピート機能付きのディジタル式音声録音再生装置においては、選択された一つのディジタル音声データファイルしか繰り返し再生することができないので、複数のディジタル音声データファイルがメモリに格納されている場合に、所望のファイルを探し出す際には余り役に立たないという問題がある。
【0009】
このような不具合を解決するために、内蔵固体メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルを連続して再生できるようにした複数ファイル連続再生機能を付加したディジタル式音声録音再生装置も提案されている。このような複数ファイル連続再生機能を有するディジタル式音声録音再生装置において、内臓固体メモリに格納された複数のディジタル音声データファイルの中から所望のファイルを探し出す手間は軽減されるが、複数のファイルを1回しか連続再生しないので、この1回の連続再生中に聞き逃すと再び連続再生をやり直す必要があり、操作性が悪いという問題がある。
【0010】
さらに、このような連続再生機能と上述したリピート機能との双方を有するディジタル式音声録音再生装置においても、リピート再生が優先されており、複数のディジタル音声データファイルを連続再生中にリピート釦を押すと、そのときに再生されているファイルが繰り返し再生されるだけであるので、このファイルが所望のファイルではない場合には、再び連続再生操作をやり直す必要があり、やはり操作性が悪いという問題は解消できない。
【0011】
また、ディジタル式音声録音再生装置の使用態様の一つとして、店頭における宣伝用の音声を繰り返し再生するものがあるが、従来のリピート再生機能では1つのディジタル音声データファイルしか繰り返し再生することができないので、用途が制限されてしまう欠点がある。すなわち、複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生することによって宣伝効果をより高めたり、使い勝手を向上できる可能性がある場合にも、そのような使用法ができないという問題がある。例えば、毎日毎日再生して使用できるメッセージと、日毎に変えたいメッセージとがあるが、従来のディジタル式音声録音再生装置では、日毎に変えたいメッセージが含まれている場合には、必ずファイルを変更しなければならず、使い勝手が悪いという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、上述した従来に欠点を除去し、メモリに格納された複数のディジタル音声データファイルから所望のファイルを探し出す動作を簡単な操作で行うことができ、複数のディジタル音声データファイルから成るメッセージを繰り返し再生できるようにしたディジタル式音声録音再生装置を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、マイクロフォンで集音されたアナログ音声信号をディジタル音声データに変換するA/D変換回路と、このディジタル音声データを圧縮するディジタル圧縮回路と、この圧縮されたディジタル音声データを格納する内蔵固体メモリと、この内蔵固体メモリから読み出したディジタル音声データを伸長するディジタル伸長回路と、この伸長されたディジタル音声データをアナログ音声信号に変換するD/A変換回路と、このアナログ信号を再生するための再生手段とを具え、前記内蔵固体メモリの代わりにまたはそれと共に圧縮されたディジタル音声データを格納する挿脱自在の外部メモリをも使用できるように構成されたディジタル式音声録音再生装置において、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した任意の1つのディジタル音声データファイルを1回だけ再生する通常再生モードと、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した任意の1つのディジタル音声データファイルを繰り返し再生する単独ファイルリピート再生モードと、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択される複数のディジタル音声データファイを連続して1回だけ再生する複数ファイル連続再生モードと、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生する複数ファイルリピート再生モードとを設けたことを特徴とするものである。
【0014】
上述した本発明によるディジタル式音声録音再生装置においては、内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納された複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生できる複数ファイルリピート再生機能を設けたため、複数のファイルの中から所望のファイルを見つける作業を簡単に行うことができる。さらに、複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生できるので、上述した店頭での宣伝の場合に、宣伝メッセージの作成が容易となり、使い勝手が向上する。
【0015】
本発明によるディジタル式音声録音再生装置においては、複数ファイルリピート再生モードにおいては、内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている全ディジタル音声データファイルまたは予め指定した複数のディジタル音声データファイルが繰り返し再生されるように構成することができる。
【0016】
さらに本発明によるディジタル式音声録音再生装置においては、内蔵固体メモリおよび/または外部メモリには複数のディジタル音声データファイルに順番を付けて格納し、前記複数ファイル連続再生モードにおいては、前記内蔵固体メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中の指定されたディジタル音声データファイルから最後のディジタル音声データファイルまでを連続して再生するように構成するのが好適である。このように構成することによって、再生する必要のないファイルは再生されないので、検索時間は短縮されると共に検索の精度も上がるという利点が得られる。
【0017】
また、本発明によるディジタル式音声録音再生装置においては、複数ファイル連続再生または複数ファイルリピート再生モードによって複数のファイルを順次に再生しているときに、所望のディジタル音声データファイルが見つかったときには当該ディジタル音声データファイルを前記単独ファイルリピート再生モードで繰り返し再生できるように構成するのが好適である。このように構成すると、複数ファイル連続再生または複数ファイルリピート再生モードによる複数のファイルの再生中に所望のディジタル音声データファイルが見つかったと思われたときに、このファイルの内容を繰り返し聞くことができるので、所望のファイルを正確かつ確実に検索することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるディジタル式音声録音再生装置の基本的な構成を示すブロック図であり、図2は同じくその外観を示す正面図である。マイクロホン11で集音した音声信号をアナログ音声信号処理回路12で適当に処理した後、A/D変換器13でディジタル音声データに変換する。この場合のサンプリングは、例えば8ビット、8KHzとすると、サンプリング定理によれば、4KHz以下の音声信号を忠実に再現することができ、少なくとも言語の再生には十分である。
【0019】
次に、A/D変換器13からのディジタル音声データを圧縮回路14へ供給して得られる圧縮されたディジタル音声データをメイン処理ユニット15に設けられた中央処理ユニット(CPU)16の制御の下で、データバス17を介して内臓メモリ18または着脱自在の外部メモリとして使用される挿脱自在のリムーバブルメモリ19の何れかに記録する。例えば、リムーバブルメモリ19が挿入されているときには、このリムーバブルメモリへ優先的に記録されるように構成することができるが、ユーザが何れかを指定しても良い。
【0020】
さらに、各種のコマンドや指示情報を表示するために液晶表示器20と、ユーザがコマンドを入力するための操作スイッチ21と、装置全体に給電するバッテリ22とを設ける。また、メイン処理ユニット15には、上述したCPU16の他に、ROM23およびRAM24を設ける。このRAM24には、ディジタル音声データをメモリに格納する際に、データを記録したセクタのアドレス、データ量、分散情報などのデータ情報を記憶しておき、録音の終了時にこのデータ情報を内蔵メモリ18または外部半導体メモリであるリムーバブルメモリ19のFAT領域に記憶して書込を完了するようにしている。
【0021】
次に、録音した音声データを再生する場合には、メイン処理ユニット15の中央処理ユニット16の制御の下で内蔵メモリ18またはリムーバブルメモリ19のFAT領域に記憶したデータ情報を先ず読み出してRAM24に格納し、このデータ情報に基づいて所望のディジタル音声データを読み出し、伸張回路25へ供給し、ここでデータの伸張を行う。伸張されたディジタルデータはD/A変換器26に入力され、アナログ音声信号に変換された後、アナログ音声信号処理回路27よりスピーカー28へ供給され、音声として再生することができる。勿論、スピーカー28の代わりにイヤーホーンで再生するためにジャックを設けても良い。
【0022】
図2に示すように、ディジタル式音声録音再生装置にはLED29を設け、録音中および再生中はこれを点灯させるようにしており、各々のモードで点灯色を変えている。例えば、録音中は赤色、再生中は緑色の点灯を行うことができる。さらに、操作スイッチ21としては、録音釦21a、再生釦21b、停止釦21c、消去釦21dの他に、ホールド/リピート釦21e、メニュー釦21f、ディジタル音声データのファイル番号を読み出すためのファイル釦21g、ディジタル音声データのファイル番号を昇降するためのアップ/ダウンのセレクト釦21hおよび21iが設けられている。
【0023】
以上の基本的な構成は、従来のディジタル式音声録音再生装置と同様である。本例では、メニューの中に、1つのディジタル音声データファイルを1回だけ再生する通常の再生モード(これはデフォルトとなっている)と、1つのディジタル音声データファイルを繰り返し再生する通常の単独ファイルリピートモードと、複数のディジタル音声データファイルを1回だけ連続的に再生する複数ファイル連続再生モードと、複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生する複数ファイルリピート再生モードとを設け、それらの何れかを選択できるように構成する。
【0024】
通常の再生モードが選択されたときの動作は従来のものと全く同じであるので説明は省略する。また、複数ファイル連続再生モードでの動作も従来とほぼ同様であるが、一部相違している。さらに、複数ファイルリピート再生モードは従来にない機能である。したがって、複数ファイル連続再生モードおよび複数ファイルリピート再生モードの動作について説明する。ただし、以下の説明では簡単のために、内蔵固体メモリ18に複数のディジタル音声データファイルが格納されており、これら複数のファイルを再生するものとして説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、外部メモリであるリムーバブルメモリ19に格納されている複数のファイルを再生したり、内蔵固体メモリ18およびリムーバブルメモリ19に格納されている複数のファイルを再生することもできる。
【0025】
図3は、複数ファイル連続再生モードでの動作を示すフローチャートである。このモードが選択されたときは、内蔵固体メモリ18のFAT領域に記憶されているデータ管理情報からメモリに格納されている全ファイルのファイル番号を読み出し(ステップS1)、次に最初に再生すべきファイルのファイル番号(これはユーザによって指定される)を設定した(ステップS2)後、最初のファイルを再生する(ステップS3)。このファイルの再生中には、停止信号があるか否かをチェックしており(ステップS4)、停止信号が入力された場合には、直ちに再生を終了する。
【0026】
一方、停止信号が入力されることなく最初のファイルの再生が終了したら、ファイル番号を1つ増やし(ステップS5)、この増やしたファイル番号が最初に読み出した全ファイルの番号の中にあるか否かをチェックし(ステップS6)、読み出したファイル番号の中にはないと判定された場合には、さらにステップS5に戻ってファイル番号をさらに1つ増やす。このようにして一つづつ増やしたファイル番号が読み出したファイル番号の中にあると判定された場合には、最後のファイル番号に1を加えた数に等しいか否かを判別し(ステップS7)、そうでない場合にはこの番号を増やしたファイルを再生する。
【0027】
一方、ステップS7において、1つ増やされたファイル番号が読み出されたファイル番号の中で最も大きいファイル番号、すなわち最後のファイル番号に1を加えた数に等しいと判断された場合には、複数ファイル連続再生モードを終了する。このように本例では、ユーザが指定したファイルから最後のファイルまでを連続して再生することができるので、明らかにチェックする必要のないファイルは再生されることがないので、検索を迅速に行うことができると共に検索の精度も向上することになる。また、図3のフローチャートでは示していないが、複数ファイル連続再生モードが選択されたときには、内蔵固体メモリ18に格納されている全てのファイルを連続して再生するように構成しても良い。この場合には、ステップS2において、読み出された全てのファイル番号の中から最も小さいファイル番号を最初に再生すべきファイルの番号として設定すれば良い。
【0028】
図4は、複数ファイルリピート再生モードが選択されたときの動作を示すフローチャートである。本例では、内蔵固体メモリ18に格納されている全てのディジタル音声データファイルを繰り返し再生するものである。内蔵固体メモリ18のFAT領域に記憶されているデータ管理情報からメモリに格納されている全ファイルのファイル番号を読み出し(ステップS1)、次にこれらのファイルの中で最も小さいファイル番号を最初のファイル番号として抽出し(ステップS2)た後、この最初のファイルを再生する(ステップS3)。このファイルの再生中には、停止信号があるか否かをチェックしており(ステップS4)、停止信号が入力された場合には、直ちに再生を終了する。
【0029】
一方、停止信号が入力されることなく最初のファイルの再生が終了したら、ファイル番号を1つ増やし(ステップS5)、この増やしたファイル番号が最初に読み出した全ファイルの番号の中にあるか否かをチェックし(ステップS6)、読み出したファイル番号の中にはないと判定された場合には、さらにステップS5に戻ってファイル番号をさらに1つ増やす。このようにして1つづつ増やしたファイル番号が読み出したファイル番号の中にあると判定された場合には、最後のファイル番号に1を加えた数に等しいか否かを判別し(ステップS7)、そうでない場合にはこの番号を増やしたファイルを再生する。
【0030】
一方、ステップS7において、1つ増やされたファイル番号が最後のファイル番号に1を加えた数に等しいと判断された場合には、停止信号があるか否かをチェックし(ステップS8)、停止信号が入力された場合には、直ちに再生を終了する。一方、停止信号が入力されない場合には、ステップS2に戻って最も小さいファイル番号を設定し、続いて上述したステップS3〜S8を繰り返す。この動作は、停止信号が入力されるまで繰り返されるので、内蔵固体メモリ18に格納されている全てのファイルを繰り返し再生する複数ファイルリピート再生を行うことができる。
【0031】
さらに、本実施例では上述した複数ファイル連続再生モードまたは複数ファイルリピート再生モードでの動作が行なわれているときに、所望のファイルが再生されていると判断される場合に、リピート釦21eを押すと、複数ファイル連続再生モードまたは複数ファイルリピート再生モードが中断されると共に単独ファイルリピート再生モードとなり、当該ファイルが繰り返し再生される。このようにして所望のファイルであるかどうかの確認を容易かつ正確に行うことができる。この場合、リピート再生されるファイルが所望のファイルではないと判断されたり、次の所望のファイルを検索したい場合には、リピート釦21eを再度押すか、停止釦21cを押すことによって中断していた複数ファイル連続再生モードまたは複数ファイルリピート再生モードが再開されるように構成されている。
【0032】
本発明は上述した実施例にのみ限定されるものではなく、幾多の変更や変形が可能である。例えば、複数ファイル連続再生モードを開始させる釦や、複数ファイルリピート再生モードを開始させる釦を操作キー21の中に設けることもできる。さらに、上述した実施例では、複数ファイルリピート再生モードでは、メモリに格納した複数のディジタル音声データファイルをファイル番号が小さい順に繰り返し再生するようにしたが、再生されるファイルの順番を指定できるように構成することもできる。
【0033】
【発明の効果】
上述したように本発明によるディジタル式音声録音再生装置によれば、内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中の所望のファイルを繰り返し再生する単独ファイルリピート再生モードおよびこれらの複数のファイルを連続的に再生する複数ファイル連続再生モードの他に、これらの複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生する複数ファイルリピート再生モードを設けたものであるから、複数のファイルの中から所望のファイルを検索するための操作性が向上し、所望のファイルを短時間で、しかも容易かつ正確に検索することができる。
【0034】
さらに、上述した実施例では、複数ファイルリピート再生モードにおいては、メモリに格納されている複数のファイルの中から選択した複数のファイルを繰り返し再生するようにしたので、ファイル検索だけではなく、複数のファイルによって構成されるメッセージを繰り返し再生することができるので、例えば店頭における宣伝用の音声メッセージとして使用する場合にきわめて便利となる。この場合、特に繰り返し再生されるファイルの再生順番を任意に選択できるようにすればさらに使い勝手の良いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるディジタル式音声録音再生装置の基本的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明によるディジタル式音声録音再生装置の一実施例の外観を示す正面図である。
【図3】図3は、本発明における複数ファイル連続再生モードの動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は、本発明における複数ファイルリピート再生モードの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 マイクロホン、 12 アナログ音声信号処理回路、 13 A/D変換器、14 圧縮回路、 15 メイン処理ユニット、 16 中央処理ユニット、 17 データバス、 18 内蔵固体メモリ、 19 リムーバブルメモリ、20 表示器、 21 操作スイッチ、 22 バッテリ、 23 ROM、 24 RAM、 25 伸張回路、 26 D/A変換器、 27 アナログ音声信号処理回路、 28 スピーカ、 29 LED
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロフォンで集音されたアナログ音声信号をディジタル音声データに変換するA/D変換器と、このディジタル音声データを圧縮するディジタル圧縮回路を、この圧縮されたディジタル音声データを格納する内蔵固体メモリと、この内蔵メモリから読み出したディジタル音声データを伸長するディジタル伸長回路と、この伸長されたディジタル音声データをアナログ音声信号に変換するD/A変換器と、このアナログ音声信号を再生する再生手段とを具えるディジタル式録音再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より音声情報の記録再生には、磁気テープを用いるテープレコーダが広く用いられてきた。しかしながら、テープレコーダは機械的な駆動部分を有しているので、駆動部分の定期的なメンテナンスが必要であること、また、小形、軽量化が難しく携帯に不便であるとともに電力消費も大きく電池交換を頻繁に行わなければならないといった取扱上の問題だけでなく、磁気テープ自体の伸びや切断など、劣化する問題があるとともに、記録された音声情報の中から所望する情報を検索することが面倒であるといった機能上の問題もあった。
【0003】
さらに、光磁気を利用したものなども提案されているが、記録媒体自体の劣化による不都合はないが、記録媒体を駆動したり、記録再生ヘッドを駆動するための機械部品が必要なため、振動や衝撃に弱いという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するものとして、音声情報の記録媒体として固体メモリを内蔵したディジタル式音声録音再生装置が開発されている。このようなディジタル式音声録音再生装置は、例えば特開平2−238500号公報に記載されている。この既知のディジタル式音声録音再生装置においては、内蔵メモリとしてEEPROMのような半導体メモリを用い、アナログ音声信号をディジタル変換した後、圧縮して得られるディジタル音声データを半導体メモリへ格納し、この半導体メモリから読み出したディジタル音声データを伸長した後、アナログ音声信号に変換してスピーカやイヤホーンで再生するようになっている。
【0005】
このようにディジタル式音声録音再生装置においては、音声情報を圧縮したディジタル音声データを半導体メモリに格納しているので、機械的な駆動部分が必要でなくなり、小形、軽量化が可能であり、携帯に非常に便利であるとともに記録した音声情報のランダムアクセスが可能であるので、所望する情報を素早く再生することができるという利点がある。さらに、ディジタル音声データに色々のディジタル情報を付加して記録することができるので、例えば記録した音声情報に特定の認識データを付けることができ、所望する音声情報検索を行なう際に有用である。
【0006】
上述したディジタル式音声録音再生装置においては、録音時には、装置に内蔵した固体メモリ、例えば半導体メモリに音声情報を圧縮したディジタル音声データとして格納しているが、録音時間を長くしたり、録音したデータを他の同様の装置またはコンピュータへ入力するために外部メモリを挿脱自在に接続し、この外部メモリにディジタル音声データを格納するようにしている。この外部メモリとしては種々のメモリが提案されており、例えば特開平9−62811号公報や特開平10−111917号公報には、PCカードやリムーバブルメモリなどの半導体メモリを外部メモリとして使用することが提案されている。このような外部メモリを使用する場合には、これを内蔵固体メモリの代わりに使用する場合と、内蔵固体メモリと一緒に用いる場合とが考えられる。後者の場合には、内蔵固体メモリと外部メモリとが一体となって一つの記録エリアを構成しているものとが考えられる。
【0007】
上述したようにディジタル式音声録音再生装置においては、従来の磁気テープカセットを用いる音声録音再生装置に比べて、ランダムアクセスが可能であるという特長があり、この特長を生かして同じディジタル音声データファイルを繰り返し再生するリピート機能が設けられている。例えば、特開平10−187200号公報においては、内蔵固体メモリに格納されている任意のディジタル音声データファイルを繰り返し再生するリピート再生について記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のリピート機能付きのディジタル式音声録音再生装置においては、選択された一つのディジタル音声データファイルしか繰り返し再生することができないので、複数のディジタル音声データファイルがメモリに格納されている場合に、所望のファイルを探し出す際には余り役に立たないという問題がある。
【0009】
このような不具合を解決するために、内蔵固体メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルを連続して再生できるようにした複数ファイル連続再生機能を付加したディジタル式音声録音再生装置も提案されている。このような複数ファイル連続再生機能を有するディジタル式音声録音再生装置において、内臓固体メモリに格納された複数のディジタル音声データファイルの中から所望のファイルを探し出す手間は軽減されるが、複数のファイルを1回しか連続再生しないので、この1回の連続再生中に聞き逃すと再び連続再生をやり直す必要があり、操作性が悪いという問題がある。
【0010】
さらに、このような連続再生機能と上述したリピート機能との双方を有するディジタル式音声録音再生装置においても、リピート再生が優先されており、複数のディジタル音声データファイルを連続再生中にリピート釦を押すと、そのときに再生されているファイルが繰り返し再生されるだけであるので、このファイルが所望のファイルではない場合には、再び連続再生操作をやり直す必要があり、やはり操作性が悪いという問題は解消できない。
【0011】
また、ディジタル式音声録音再生装置の使用態様の一つとして、店頭における宣伝用の音声を繰り返し再生するものがあるが、従来のリピート再生機能では1つのディジタル音声データファイルしか繰り返し再生することができないので、用途が制限されてしまう欠点がある。すなわち、複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生することによって宣伝効果をより高めたり、使い勝手を向上できる可能性がある場合にも、そのような使用法ができないという問題がある。例えば、毎日毎日再生して使用できるメッセージと、日毎に変えたいメッセージとがあるが、従来のディジタル式音声録音再生装置では、日毎に変えたいメッセージが含まれている場合には、必ずファイルを変更しなければならず、使い勝手が悪いという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、上述した従来に欠点を除去し、メモリに格納された複数のディジタル音声データファイルから所望のファイルを探し出す動作を簡単な操作で行うことができ、複数のディジタル音声データファイルから成るメッセージを繰り返し再生できるようにしたディジタル式音声録音再生装置を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、マイクロフォンで集音されたアナログ音声信号をディジタル音声データに変換するA/D変換回路と、このディジタル音声データを圧縮するディジタル圧縮回路と、この圧縮されたディジタル音声データを格納する内蔵固体メモリと、この内蔵固体メモリから読み出したディジタル音声データを伸長するディジタル伸長回路と、この伸長されたディジタル音声データをアナログ音声信号に変換するD/A変換回路と、このアナログ信号を再生するための再生手段とを具え、前記内蔵固体メモリの代わりにまたはそれと共に圧縮されたディジタル音声データを格納する挿脱自在の外部メモリをも使用できるように構成されたディジタル式音声録音再生装置において、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した任意の1つのディジタル音声データファイルを1回だけ再生する通常再生モードと、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した任意の1つのディジタル音声データファイルを繰り返し再生する単独ファイルリピート再生モードと、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択される複数のディジタル音声データファイを連続して1回だけ再生する複数ファイル連続再生モードと、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生する複数ファイルリピート再生モードとを設けたことを特徴とするものである。
【0014】
上述した本発明によるディジタル式音声録音再生装置においては、内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納された複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生できる複数ファイルリピート再生機能を設けたため、複数のファイルの中から所望のファイルを見つける作業を簡単に行うことができる。さらに、複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生できるので、上述した店頭での宣伝の場合に、宣伝メッセージの作成が容易となり、使い勝手が向上する。
【0015】
本発明によるディジタル式音声録音再生装置においては、複数ファイルリピート再生モードにおいては、内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている全ディジタル音声データファイルまたは予め指定した複数のディジタル音声データファイルが繰り返し再生されるように構成することができる。
【0016】
さらに本発明によるディジタル式音声録音再生装置においては、内蔵固体メモリおよび/または外部メモリには複数のディジタル音声データファイルに順番を付けて格納し、前記複数ファイル連続再生モードにおいては、前記内蔵固体メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中の指定されたディジタル音声データファイルから最後のディジタル音声データファイルまでを連続して再生するように構成するのが好適である。このように構成することによって、再生する必要のないファイルは再生されないので、検索時間は短縮されると共に検索の精度も上がるという利点が得られる。
【0017】
また、本発明によるディジタル式音声録音再生装置においては、複数ファイル連続再生または複数ファイルリピート再生モードによって複数のファイルを順次に再生しているときに、所望のディジタル音声データファイルが見つかったときには当該ディジタル音声データファイルを前記単独ファイルリピート再生モードで繰り返し再生できるように構成するのが好適である。このように構成すると、複数ファイル連続再生または複数ファイルリピート再生モードによる複数のファイルの再生中に所望のディジタル音声データファイルが見つかったと思われたときに、このファイルの内容を繰り返し聞くことができるので、所望のファイルを正確かつ確実に検索することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるディジタル式音声録音再生装置の基本的な構成を示すブロック図であり、図2は同じくその外観を示す正面図である。マイクロホン11で集音した音声信号をアナログ音声信号処理回路12で適当に処理した後、A/D変換器13でディジタル音声データに変換する。この場合のサンプリングは、例えば8ビット、8KHzとすると、サンプリング定理によれば、4KHz以下の音声信号を忠実に再現することができ、少なくとも言語の再生には十分である。
【0019】
次に、A/D変換器13からのディジタル音声データを圧縮回路14へ供給して得られる圧縮されたディジタル音声データをメイン処理ユニット15に設けられた中央処理ユニット(CPU)16の制御の下で、データバス17を介して内臓メモリ18または着脱自在の外部メモリとして使用される挿脱自在のリムーバブルメモリ19の何れかに記録する。例えば、リムーバブルメモリ19が挿入されているときには、このリムーバブルメモリへ優先的に記録されるように構成することができるが、ユーザが何れかを指定しても良い。
【0020】
さらに、各種のコマンドや指示情報を表示するために液晶表示器20と、ユーザがコマンドを入力するための操作スイッチ21と、装置全体に給電するバッテリ22とを設ける。また、メイン処理ユニット15には、上述したCPU16の他に、ROM23およびRAM24を設ける。このRAM24には、ディジタル音声データをメモリに格納する際に、データを記録したセクタのアドレス、データ量、分散情報などのデータ情報を記憶しておき、録音の終了時にこのデータ情報を内蔵メモリ18または外部半導体メモリであるリムーバブルメモリ19のFAT領域に記憶して書込を完了するようにしている。
【0021】
次に、録音した音声データを再生する場合には、メイン処理ユニット15の中央処理ユニット16の制御の下で内蔵メモリ18またはリムーバブルメモリ19のFAT領域に記憶したデータ情報を先ず読み出してRAM24に格納し、このデータ情報に基づいて所望のディジタル音声データを読み出し、伸張回路25へ供給し、ここでデータの伸張を行う。伸張されたディジタルデータはD/A変換器26に入力され、アナログ音声信号に変換された後、アナログ音声信号処理回路27よりスピーカー28へ供給され、音声として再生することができる。勿論、スピーカー28の代わりにイヤーホーンで再生するためにジャックを設けても良い。
【0022】
図2に示すように、ディジタル式音声録音再生装置にはLED29を設け、録音中および再生中はこれを点灯させるようにしており、各々のモードで点灯色を変えている。例えば、録音中は赤色、再生中は緑色の点灯を行うことができる。さらに、操作スイッチ21としては、録音釦21a、再生釦21b、停止釦21c、消去釦21dの他に、ホールド/リピート釦21e、メニュー釦21f、ディジタル音声データのファイル番号を読み出すためのファイル釦21g、ディジタル音声データのファイル番号を昇降するためのアップ/ダウンのセレクト釦21hおよび21iが設けられている。
【0023】
以上の基本的な構成は、従来のディジタル式音声録音再生装置と同様である。本例では、メニューの中に、1つのディジタル音声データファイルを1回だけ再生する通常の再生モード(これはデフォルトとなっている)と、1つのディジタル音声データファイルを繰り返し再生する通常の単独ファイルリピートモードと、複数のディジタル音声データファイルを1回だけ連続的に再生する複数ファイル連続再生モードと、複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生する複数ファイルリピート再生モードとを設け、それらの何れかを選択できるように構成する。
【0024】
通常の再生モードが選択されたときの動作は従来のものと全く同じであるので説明は省略する。また、複数ファイル連続再生モードでの動作も従来とほぼ同様であるが、一部相違している。さらに、複数ファイルリピート再生モードは従来にない機能である。したがって、複数ファイル連続再生モードおよび複数ファイルリピート再生モードの動作について説明する。ただし、以下の説明では簡単のために、内蔵固体メモリ18に複数のディジタル音声データファイルが格納されており、これら複数のファイルを再生するものとして説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、外部メモリであるリムーバブルメモリ19に格納されている複数のファイルを再生したり、内蔵固体メモリ18およびリムーバブルメモリ19に格納されている複数のファイルを再生することもできる。
【0025】
図3は、複数ファイル連続再生モードでの動作を示すフローチャートである。このモードが選択されたときは、内蔵固体メモリ18のFAT領域に記憶されているデータ管理情報からメモリに格納されている全ファイルのファイル番号を読み出し(ステップS1)、次に最初に再生すべきファイルのファイル番号(これはユーザによって指定される)を設定した(ステップS2)後、最初のファイルを再生する(ステップS3)。このファイルの再生中には、停止信号があるか否かをチェックしており(ステップS4)、停止信号が入力された場合には、直ちに再生を終了する。
【0026】
一方、停止信号が入力されることなく最初のファイルの再生が終了したら、ファイル番号を1つ増やし(ステップS5)、この増やしたファイル番号が最初に読み出した全ファイルの番号の中にあるか否かをチェックし(ステップS6)、読み出したファイル番号の中にはないと判定された場合には、さらにステップS5に戻ってファイル番号をさらに1つ増やす。このようにして一つづつ増やしたファイル番号が読み出したファイル番号の中にあると判定された場合には、最後のファイル番号に1を加えた数に等しいか否かを判別し(ステップS7)、そうでない場合にはこの番号を増やしたファイルを再生する。
【0027】
一方、ステップS7において、1つ増やされたファイル番号が読み出されたファイル番号の中で最も大きいファイル番号、すなわち最後のファイル番号に1を加えた数に等しいと判断された場合には、複数ファイル連続再生モードを終了する。このように本例では、ユーザが指定したファイルから最後のファイルまでを連続して再生することができるので、明らかにチェックする必要のないファイルは再生されることがないので、検索を迅速に行うことができると共に検索の精度も向上することになる。また、図3のフローチャートでは示していないが、複数ファイル連続再生モードが選択されたときには、内蔵固体メモリ18に格納されている全てのファイルを連続して再生するように構成しても良い。この場合には、ステップS2において、読み出された全てのファイル番号の中から最も小さいファイル番号を最初に再生すべきファイルの番号として設定すれば良い。
【0028】
図4は、複数ファイルリピート再生モードが選択されたときの動作を示すフローチャートである。本例では、内蔵固体メモリ18に格納されている全てのディジタル音声データファイルを繰り返し再生するものである。内蔵固体メモリ18のFAT領域に記憶されているデータ管理情報からメモリに格納されている全ファイルのファイル番号を読み出し(ステップS1)、次にこれらのファイルの中で最も小さいファイル番号を最初のファイル番号として抽出し(ステップS2)た後、この最初のファイルを再生する(ステップS3)。このファイルの再生中には、停止信号があるか否かをチェックしており(ステップS4)、停止信号が入力された場合には、直ちに再生を終了する。
【0029】
一方、停止信号が入力されることなく最初のファイルの再生が終了したら、ファイル番号を1つ増やし(ステップS5)、この増やしたファイル番号が最初に読み出した全ファイルの番号の中にあるか否かをチェックし(ステップS6)、読み出したファイル番号の中にはないと判定された場合には、さらにステップS5に戻ってファイル番号をさらに1つ増やす。このようにして1つづつ増やしたファイル番号が読み出したファイル番号の中にあると判定された場合には、最後のファイル番号に1を加えた数に等しいか否かを判別し(ステップS7)、そうでない場合にはこの番号を増やしたファイルを再生する。
【0030】
一方、ステップS7において、1つ増やされたファイル番号が最後のファイル番号に1を加えた数に等しいと判断された場合には、停止信号があるか否かをチェックし(ステップS8)、停止信号が入力された場合には、直ちに再生を終了する。一方、停止信号が入力されない場合には、ステップS2に戻って最も小さいファイル番号を設定し、続いて上述したステップS3〜S8を繰り返す。この動作は、停止信号が入力されるまで繰り返されるので、内蔵固体メモリ18に格納されている全てのファイルを繰り返し再生する複数ファイルリピート再生を行うことができる。
【0031】
さらに、本実施例では上述した複数ファイル連続再生モードまたは複数ファイルリピート再生モードでの動作が行なわれているときに、所望のファイルが再生されていると判断される場合に、リピート釦21eを押すと、複数ファイル連続再生モードまたは複数ファイルリピート再生モードが中断されると共に単独ファイルリピート再生モードとなり、当該ファイルが繰り返し再生される。このようにして所望のファイルであるかどうかの確認を容易かつ正確に行うことができる。この場合、リピート再生されるファイルが所望のファイルではないと判断されたり、次の所望のファイルを検索したい場合には、リピート釦21eを再度押すか、停止釦21cを押すことによって中断していた複数ファイル連続再生モードまたは複数ファイルリピート再生モードが再開されるように構成されている。
【0032】
本発明は上述した実施例にのみ限定されるものではなく、幾多の変更や変形が可能である。例えば、複数ファイル連続再生モードを開始させる釦や、複数ファイルリピート再生モードを開始させる釦を操作キー21の中に設けることもできる。さらに、上述した実施例では、複数ファイルリピート再生モードでは、メモリに格納した複数のディジタル音声データファイルをファイル番号が小さい順に繰り返し再生するようにしたが、再生されるファイルの順番を指定できるように構成することもできる。
【0033】
【発明の効果】
上述したように本発明によるディジタル式音声録音再生装置によれば、内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中の所望のファイルを繰り返し再生する単独ファイルリピート再生モードおよびこれらの複数のファイルを連続的に再生する複数ファイル連続再生モードの他に、これらの複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生する複数ファイルリピート再生モードを設けたものであるから、複数のファイルの中から所望のファイルを検索するための操作性が向上し、所望のファイルを短時間で、しかも容易かつ正確に検索することができる。
【0034】
さらに、上述した実施例では、複数ファイルリピート再生モードにおいては、メモリに格納されている複数のファイルの中から選択した複数のファイルを繰り返し再生するようにしたので、ファイル検索だけではなく、複数のファイルによって構成されるメッセージを繰り返し再生することができるので、例えば店頭における宣伝用の音声メッセージとして使用する場合にきわめて便利となる。この場合、特に繰り返し再生されるファイルの再生順番を任意に選択できるようにすればさらに使い勝手の良いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるディジタル式音声録音再生装置の基本的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明によるディジタル式音声録音再生装置の一実施例の外観を示す正面図である。
【図3】図3は、本発明における複数ファイル連続再生モードの動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は、本発明における複数ファイルリピート再生モードの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 マイクロホン、 12 アナログ音声信号処理回路、 13 A/D変換器、14 圧縮回路、 15 メイン処理ユニット、 16 中央処理ユニット、 17 データバス、 18 内蔵固体メモリ、 19 リムーバブルメモリ、20 表示器、 21 操作スイッチ、 22 バッテリ、 23 ROM、 24 RAM、 25 伸張回路、 26 D/A変換器、 27 アナログ音声信号処理回路、 28 スピーカ、 29 LED
Claims (7)
- マイクロフォンで集音されたアナログ音声信号をディジタル音声データに変換するA/D変換回路と、このディジタル音声データを圧縮するディジタル圧縮回路と、この圧縮されたディジタル音声データを格納する内蔵固体メモリと、この内蔵固体メモリから読み出したディジタル音声データを伸長するディジタル伸長回路と、この伸長されたディジタル音声データをアナログ音声信号に変換するD/A変換回路と、このアナログ信号を再生するための再生手段とを具え、前記内蔵固体メモリの代わりにまたはそれと共に圧縮されたディジタル音声データを格納する挿脱自在の外部メモリをも使用できるように構成されたディジタル式音声録音再生装置において、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した任意の1つのディジタル音声データファイルを1回だけ再生する通常再生モードと、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した任意の1つのディジタル音声データファイルを繰り返し再生する単独ファイルリピート再生モードと、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択される複数のディジタル音声データファイを連続して1回だけ再生する複数ファイル連続再生モードと、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した複数のディジタル音声データファイルを繰り返し再生する複数ファイルリピート再生モードとを設けたことを特徴とするディジタル式音声録音再生装置。
- 前記複数ファイルリピート再生モードにおいては、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている全ディジタル音声データファイルが繰り返し再生されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のディジタル式音声録音再生装置。
- 前記複数ファイルリピート再生モードにおいては、前記内蔵固体メモリおよび/または外部メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中から選択した複数のディジタル音声データファイルが繰り返し再生されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のディジタル式音声録音再生装置。
- 前記複数ファイルリピート再生モードにおいては、繰り返し再生される複数のディジタル音声データファイルの再生順序を指定できるように構成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のディジタル式音声録音再生装置。
- 前記内蔵固体メモリには複数のディジタル音声データファイルに順番を付けて格納し、前記複数ファイル連続再生モードにおいては、前記内蔵固体メモリに格納されている複数のディジタル音声データファイルの中の指定されたディジタル音声データファイルから最後のディジタル音声データファイルまでを連続して再生するように構成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のディジタル式音声録音再生装置。
- 前記複数ファイル連続再生または複数ファイルリピート再生モードによって複数のファイルを順次に再生しているときに、所望のディジタル音声データファイルが見つかったときには当該ディジタル音声データファイルを前記単独ファイルリピート再生モードで繰り返し再生できるように構成したことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のディジタル式音声録音再生装置。
- 前記複数ファイル連続再生または複数ファイルリピート再生モードによって複数のファイルを順次に再生しているときに所望のディジタル音声データファイルが見つかったときには、複数ファイル連続再生または複数ファイルリピート再生モードを中断し、ディジタル音声データファイルの単独ファイルリピート再生モードでの繰り返し再生を停止したときに、中断していた複数ファイル連続再生または複数ファイルリピート再生モードを再開するように構成したことを特徴とする請求項6に記載のディジタル式音声録音再生装置。
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