JP2007080304A - オーディオ装置及び楽曲再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ユーザが複数の楽曲データの中から特定の楽曲データを検索する場合に、楽曲データの特徴部分のみを順次再生しながら検索を行うことができるオーディオ装置を提供する。
【解決手段】 ユーザがハードディスク7に記録された楽曲データの再生を行う場合に、楽曲データ中の音量が最大である位置近傍のデータを抽出してサビデータ記憶部7bに予め記憶しておく。ユーザが楽曲データの検索を行う場合、記憶してあるデータを順次再生する。楽曲データの音量が最大である位置近傍は、楽曲のサビである可能性が高く、またサビでない場合であっても、ユーザがこの部分を覚えている可能性が高いため、この部分を再生することでユーザが楽曲を特定しやすく、楽曲の検索を行いやすくできる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ハードディスク又はメモリIC等の記録媒体に記録された楽曲データの特定部分のみの再生を行うことができるオーディオ装置に関し、また、楽曲データの特定部分を再生する楽曲再生方法に関する。
近年では、記録媒体としてハードディスク又はメモリIC等を備えるオーディオ装置が普及している。これらのオーディオ装置では、ハードディスク又はメモリIC等が数GB〜数十GB程度の記憶容量を有しているため、MP3形式で圧縮された演奏時間5分程度の楽曲データを、数百曲〜数千曲程度記録しておくことが可能である。
記録された楽曲データには、楽曲のタイトル、演奏しているアーティスト名、楽曲が含まれるアルバム名、演奏時間及び記録日時等の情報が付加されているため、これらの情報を基に複数の楽曲データから1つの楽曲データを特定することができる。しかし、記録媒体に数百曲〜数千曲程度の楽曲が記録されている場合、これらの情報のみで1つの楽曲データを特定することは困難であることが多い。例えば、ユーザが楽曲のタイトル及びアーティスト名を覚えていない場合、又は楽曲のタイトルは同じであるが演奏しているアーティストが異なる場合等に、楽曲データの特定が困難となる可能性がある。
ユーザは、楽曲データを再生して聞くことにより、楽曲データを特定することができる。このため、記録されている楽曲データを順次再生して楽曲データの検索を行うことができるが、再生された楽曲の開始から数秒程度を聞いたのみでは楽曲データを特定することは難しく、楽曲の特徴部分、所謂楽曲の「サビ」の部分まで再生を続けるか、又はサビの部分まで早送りするかして楽曲データを特定しなければならない。
また、自動車に搭載されたオーディオ装置の場合には、ユーザが運転中にオーディオ装置の液晶パネルに表示される楽曲のタイトル又はアーティスト名等を確認することは難しいため、同様に楽曲の一部を聞いて楽曲データの特定を行う必要がある。
特許文献1においては、音響信号の2乗平均平方、発音非周期性及び平均発音数等から音響の特徴量を算出し、特徴量から音響変節点の尤度を示す評価関数を算出し、評価関数の極大値が所定値以上の点を音響変節点、即ちサビの部分として抽出する音響変節点抽出装置が提案されている。
特開2003−177784号公報
しかしながら、特許文献1に記載の音響変節点抽出装置においては、音響信号の2乗平均平方、発音非周期性及び平均発音数等から抽出した点が、必ずしも楽曲のサビの部分であるという保証はないにもかかわらず、予め複雑な演算を行って楽曲のサビの部分を抽出しなければならないため、長い処理時間が必要であり、ユーザがストレスを感じる虞がある。又は処理時間を短縮するために、高性能の演算回路を搭載する必要があり、コストが増加する虞がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、楽曲データ中の音量が最大である音量最大位置を検索し、音量最大位置を含む楽曲データの特定部分を再生する構成とすることにより、記録媒体に記録された多くの楽曲データから1つの楽曲データを特定する場合に、ユーザが特定を行いやすく、また、楽曲データから簡単に特定部分を取り出すことができるため、高性能の演算回路等を搭載する必要がないオーディオ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、ユーザが楽曲データの通常再生を行う場合に、楽曲データ中の音量最大位置の検索を自動的に行う構成とすることにより、楽曲データの特定部分を取り出すための処理時間がユーザに対してストレスを与える虞がないオーディオ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、楽曲データ中の音量最大位置を含む特定部分を予め抽出し、別に記憶しておく構成とすることにより、ユーザが楽曲データの検索を行う場合に、簡単に、且つ高速に楽曲データの特定部分を順次再生することができるオーディオ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、圧縮された楽曲データから特定部分を抽出し、特定部分を伸張された状態で記憶しておく構成とすることにより、楽曲データの特定部分をより高速に順次再生することができるオーディオ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、複数の楽曲データの特定部分を連続して再生し、再生している特定部分に係る楽曲データの全体再生を行う指示をユーザから受け付けて、楽曲データの全体再生を行う構成とすることにより、ユーザが複数の楽曲データから1つの楽曲データを簡単に選択して再生することができるオーディオ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、楽曲データの特定部分として、音量最大位置より所定時間前の位置から音量最大位置まで、音量最大位置から音量最大位置より所定時間後の位置まで、又は音量最大位置より所定時間前の位置から音量最大位置より所定時間後の位置までを取り出す構成とすることにより、楽曲データ中の音量最大位置前後の特徴的な部分を取り出して再生することができ、ユーザが楽曲データの特定を行いやすいオーディオ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、楽曲データから特定部分を取り出す場合に、楽曲データ中の音量最大位置から前後どの程度の時間分を特定部分として取り出すかを、ユーザが変更できる構成とすることにより、ユーザが記録した楽曲の種類に応じて取り出す量を調整できるオーディオ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、楽曲データから取り出す特定部分の時間をユーザが変更した場合に、変更以前に抽出したデータを更新する構成とすることにより、楽曲データの特定部分を順次再生していく場合に、各楽曲ごとの再生時間を統一できるオーディオ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、ユーザが楽曲データの通常再生を行う場合に、楽曲データ中の音量最大位置の検索を自動的に行い、音量最大位置を含む楽曲データの特定部分を再生することにより、楽曲データから簡単に特定部分を取り出すことができ、記録媒体に記録された多くの楽曲データから1つの楽曲データを特定しやすい楽曲再生方法を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、楽曲データ中の音量最大位置を含む特定部分を予め抽出し、別に記憶しておくことにより、特定部分を高速に再生することができる楽曲再生方法を提供することにある。
本発明に係るオーディオ装置は、楽曲データを記録する記録手段と、楽曲データの再生を行う再生手段とを備えるオーディオ装置において、楽曲データの音量情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得した音量情報を基に、楽曲データ中の音量が最大である最大位置を検出する検出手段と、該検出手段が検出した最大位置を含む楽曲データの特定部分に係る情報を、前記記録手段が記録した楽曲データに対応付けて記憶する記憶手段とを備え、前記特定部分の再生を行うようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、楽曲データ中の音量が最大である位置に関する情報を予め検索して記憶しておく。ユーザが楽曲の検索を行う場合、記憶してある情報を基に、楽曲データの音量最大位置を含む特定部分を再生する。楽曲データの音量が最大である位置近傍は、楽曲のサビである可能性が高く、またサビでない場合であっても、ユーザがこの部分を覚えている可能性が高いため、この部分を再生することでユーザが楽曲を特定しやすく、楽曲の検索を行いやすくできる。また、音量の大小のみを判断すればよいため処理が簡単である。
また、本発明に係るオーディオ装置は、前記検出手段が、前記再生手段により楽曲データの再生が行われた場合に検出を行うようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、楽曲データを記録媒体に記録した後、ユーザが楽曲データの通常再生を行う場合に、楽曲データ中の音量最大位置を自動的に検索して記憶する。楽曲データの再生処理と平行して音量最大位置を検索できるため、音量最大位置の検索を行う時間中にユーザがオーディオ装置を利用できないという状況が発生しない。
また、本発明に係るオーディオ装置は、前記検出手段が検出した最大位置を含む楽曲データの特定部分を抽出する抽出手段を備え、前記記憶手段は、前記抽出手段が抽出した楽曲データの特定部分を記憶するようにしてあり、前記記憶手段が記憶した楽曲データの特定部分の再生を行うようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、楽曲データ中の音量最大位置を含む特定部分を予め抽出し、抽出したデータを別に記憶しておく。検索を行う場合は、予め記憶した特定部分のデータを順次読み出して再生すればよいため、処理を高速に行うことができる。
また、本発明に係るオーディオ装置は、前記記録手段が、圧縮された楽曲データを記録するようにしてあり、前記記憶手段は、圧縮されていない楽曲データの特定部分を記憶するようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、記録媒体には圧縮された楽曲データを記録しておく。楽曲データから抽出した特定部分は伸張した状態で記憶しておく。特定部分の再生を行う場合に、データの伸張を行う必要がないため、より高速に再生が行える。
また、本発明に係るオーディオ装置は、前記記録手段により記録された複数の楽曲データそれぞれの特定部分を連続して再生する手段と、該手段による再生を行うための指示を受け付ける手段と、特定部分の再生中に、該特定部分に係る楽曲データの全体を再生するための指示を受け付ける手段と、該手段が指示を受け付けた場合に、前記特定部分に係る楽曲データを開始部分から再生する手段とを備えることを特徴とする。
本発明においては、ユーザからの指示により、複数の楽曲データの特定部分のみを連続して再生する。更に、連続再生中にユーザからの指示を受け付けた場合は、再生中の特定部分に係る楽曲データを全体の最初の部分から再生する。ユーザは、連続再生される数秒程度の特定部分を聞き、所望の楽曲の特定部分が再生されたときに、ボタン又はスイッチ等を操作することで簡単に所望の楽曲を再生できる。
また、本発明に係るオーディオ装置は、前記特定部分が、前記最大位置より所定時間前の位置から、前記最大位置まで、前記最大位置から、前記最大位置より所定時間後の位置まで、又は前記最大位置より所定時間前の位置から、前記最大位置より所定時間後の位置までであることを特徴とする。
本発明においては、楽曲データ中の音量最大位置より所定時間前の位置から音量最大位置まで、音量最大位置から音量最大位置より所定時間後の位置まで、又は音量最大位置より所定時間前の位置から音量最大位置より所定時間後の位置までを特定部分として取り出す。音量最大位置の前後が楽曲のサビの部分である可能性が高く、ユーザが記憶している可能性が高いため、これを確実に取り出すことができる。
また、本発明に係るオーディオ装置は、前記所定時間が変更可能にしてあり、所定時間の値を受け付ける受付手段を備えることを特徴とする。
本発明においては、楽曲データ中の音量最大位置から前後どの程度の時間分を取り出すかをユーザが設定し、この設定に応じて取り出すようにする。記録された楽曲データのジャンル、例えばポップス、ジャズ及びクラシック等によって、楽曲を特定するために必要な音量最大位置前後の再生時間が異なる可能性がある。また、ユーザ毎に楽曲を記憶している記憶力に差がある可能性がある。よって、取り出す楽曲の時間をユーザが調節することで、オーディオ装置の使用状況又はユーザの記憶力等に応じた楽曲の特定部分の再生を行うことができる。
また、本発明に係るオーディオ装置は、前記受付手段が所定時間の値を受け付けた場合、前記記憶手段に記憶された情報を更新するようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、楽曲データ中の音量最大位置から前後どの程度の時間分を取り出すかの設定をユーザが変更した場合、変更の前後で取り出されたデータの時間が異なり、楽曲の検索時に時間の異なるデータが順次再生されるため、ユーザが扱いにくくなる虞がある。このため、設定変更の以前に取出したデータを変更後の設定に合わせて更新し、楽曲データの検索を行いやすくする。
また、本発明に係る楽曲再生方法は、楽曲データを記録する記録手段と、楽曲データの再生を行う再生手段とを備えるオーディオ装置を用いて、楽曲データの特定部分の再生を行う楽曲再生方法において、前記記録手段に記録された楽曲データが再生された場合に、楽曲データの音量情報を取得するステップと、取得した音量情報を基に、楽曲データ中の音量が最大である最大位置を検出するステップと、検出した最大位置を含む楽曲データの特定部分に係る情報を記憶するステップと、記憶した情報を基に、前記特定部分を再生するステップとを含むことを特徴とする。
本発明においては、ユーザが楽曲データの通常再生を行う場合に、楽曲データ中の音量最大位置の検索を自動的に行い、音量最大位置に関する情報を記憶しておく。ユーザが楽曲の検索を行う場合、記憶してある情報を基に、楽曲データの音量最大位置を含む特定部分を再生する。楽曲データの音量が最大である位置近傍は、楽曲のサビである可能性が高く、またサビでない場合であっても、ユーザがこの部分を覚えている可能性が高いため、この部分を再生することでユーザが楽曲を特定しやすく、楽曲の検索を行いやすくできる。また、音量の大小のみを判断すればよいため処理が簡単である。
また、本発明に係る楽曲再生方法は、前記最大位置を検出するステップの後に、検出した最大位置を含む楽曲データの特定部分を抽出するステップを実行し、前記情報を記憶するステップは、抽出された前記特定部分のデータを記憶し、前記再生するステップは、記憶された前記特定部分のデータを読み出して再生することを特徴とする。
本発明においては、楽曲データの特定部分を予め抽出して記憶しておく。特定部分の再生を行う場合には、予め記憶したデータを再生する。これにより、複数の楽曲データの特定部分を連続して再生する場合に、再生を高速にできる。
本発明による場合は、楽曲データ中の音量最大位置を検索し、音量最大位置を含む楽曲データの特定部分を再生する構成とすることにより、楽曲データ中のユーザが記憶している可能性が高い部分を再生することができるため、記録媒体に記録された多くの楽曲データから1つの楽曲データを特定する場合に、ユーザが特定を行いやすく、オーディオ装置の使い勝手が向上する。また、音量の大小のみを判断すればよいため処理が簡単であり、楽曲データの特定部分を抽出する処理を行うための高性能の演算回路等を搭載する必要がないため、オーディオ装置のコスト増加を抑制できる。
また、本発明による場合は、ユーザが楽曲データの通常再生を行う場合に、楽曲データ中の音量最大位置の検索を自動的に行う構成とすることにより、楽曲データの再生処理と平行して音量最大位置を検索でき、音量最大位置の検索を行う時間中にユーザがオーディオ装置を利用できないという状況が発生しないため、楽曲データの特定部分の検索を行うための処理時間がユーザに対してストレスを与える虞がなく、オーディオ装置の使い勝手を向上させることができる。
また、本発明による場合は、楽曲データ中の音量最大位置を含む特定部分を予め抽出し、別に記憶しておく構成とすることにより、ユーザが楽曲データの検索を行う場合に、予め記憶した特定部分のデータを順次読み出して再生すればよいため、簡単に、且つ高速に楽曲データの特定部分を順次再生することができ、オーディオ装置の使い勝手を向上させることができる。
また、本発明による場合は、記録媒体には圧縮された楽曲データを記録し、楽曲データから抽出した特定部分は伸張した状態で記憶する構成とすることにより、特定部分の再生を行う場合に、データの伸張を行う必要がないため、より高速に楽曲データの特定部分を順次再生することができ、オーディオ装置の使い勝手を向上させることができる。
また、本発明による場合は、複数の楽曲データの特定部分を連続して再生し、再生している特定部分に係る楽曲データの全体再生を行う指示をユーザから受け付けて、楽曲データの全体再生を行う構成とすることにより、連続再生される数秒程度の特定部分を聞き、所望の楽曲の特定部分が再生されたときに、ボタン又はスイッチ等を操作することで簡単に所望の楽曲を再生できるため、オーディオ装置の使い勝手を向上させることができる。
また、本発明による場合は、楽曲データの特定部分として、音量最大位置より所定時間前の位置から音量最大位置まで、音量最大位置から音量最大位置より所定時間後の位置まで、又は音量最大位置より所定時間前の位置から音量最大位置より所定時間後の位置までを取り出す構成とすることにより、楽曲のサビの部分である可能性が高い音量最大位置前後の特徴的な部分を再生することができるため、ユーザが楽曲データの特定を行いやすく、オーディオ装置の使い勝手を向上させることができる。
また、本発明による場合は、楽曲データから特定部分を取り出す場合に、楽曲データ中の音量最大位置から前後どの程度の時間分を取り出すかを、ユーザが変更できる構成とすることにより、楽曲データの特定部分の再生時間を調整できるため、オーディオ装置の使用状況又はユーザの記憶力等に応じた楽曲の特定部分の再生を行うことができ、オーディオ装置の使い勝手を向上させることができる。
また、本発明による場合は、楽曲データから取り出す特定部分の時間をユーザが変更した場合に、変更以前に取り出したデータを更新する構成とすることにより、楽曲データの特定部分を順次再生していく場合に、再生時間の異なるデータが順次再生される虞がなく、各楽曲ごとの再生時間を統一できるため、オーディオ装置の使い勝手を向上させることができる。
また、本発明による場合は、ユーザが楽曲データの通常再生を行う場合に、楽曲データ中の音量最大位置の検索を自動的に行い、音量最大位置を含む楽曲データの特定部分を再生することにより、楽曲データ中のユーザが記憶している可能性が高い部分を再生することができるため、記録された多くの楽曲データから1つの楽曲データを特定する場合に、ユーザが特定を行いやすい。また、音量の大小のみを判断すればよいため処理が簡単であり、楽曲データの特定部分を抽出する処理を行うための高性能の演算回路等を搭載する必要がない。
また、本発明による場合は、楽曲データ中の音量最大位置を含む特定部分を予め抽出し、別に記憶しておくことにより、ユーザが楽曲データの検索を行う場合に、予め記憶した特定部分のデータを順次読み出して再生すればよいため、簡単に、且つ高速に楽曲データの特定部分を順次再生することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。なお、本実施の形態においては、オーディオ装置としてハードディスクを内蔵した携帯型音楽プレーヤを例に説明を行う。図1は、本発明に係る携帯型音楽プレーヤの構成を示すブロック図である。
図において1は携帯型音楽プレーヤの各部の制御及び演算等を行うCPUであり、CPU1には、音量取得部2、オーディオデコーダ3、D/A変換部4、ハードディスク7、メモリ8、操作受付部9、表示処理部11及びUSBコントローラ13等がバス15を介して接続されている。ハードディスク7は数十GBの記憶容量を有しており、CPU1は、ハードディスク7に数千曲程度のMP3形式で圧縮された楽曲データを記録し、記録された楽曲データをオーディオデコーダ3及びD/A変換部4等により再生する。
CPU1は、ユーザから与えられる命令に従って処理を行うものであり、ユーザは操作キー10を操作することで命令を与えることがでる。操作キー10に加えられた操作は操作受付部9にて受け付けられ、CPU1へ操作命令として与えられる。また、再生中の楽曲データの曲名の表示及び設定メニューの表示等をLCDパネル12に行うことができ、表示を行う場合は、CPU1が表示処理部11へ表示命令及び表示に必要なデータを与えることで、表示処理部11がLCDパネル12へ表示を行う。
また、携帯型音楽プレーヤはUSB端子14を備えており、USB端子14に接続されたUSBケーブルを介してPC(パーソナルコンピュータ)又は他のオーディオ装置とデータの送受信を行うことができる。USB端子14に接続された他の装置とのデータの送受信はUSBコントローラ13により行われる。データの受信を行う場合、USB端子14にて受信したデータは、USBコントローラ13からメモリ8へ与えられ、メモリ8に一時的に記憶される。CPU1は、メモリ8に記憶された受信データを読み出して処理を行う。データの送信を行う場合は、CPU1がUSBコントローラ13へ送信データを与えることにより、送信データがUSB端子14からUSBケーブルを介して他の装置へ送信される。
ハードディスク7に楽曲データの記録を行う場合は、USB端子14にPC又は他のオーディオ装置をUSBケーブルを用いて接続し、MP3形式で圧縮された楽曲データの受信を行う。受信した楽曲データは、USBコントローラ13からメモリ8へ一時的に蓄えられる。メモリ8に蓄えられた楽曲データは、メモリ8から読み出されてハードディスク7へ与えられ、ハードディスク7に記録される。
ハードディスク7に記録された楽曲データの再生を行う場合には、CPU1はハードディスク7から楽曲データを読み出してオーディオデコーダ3へ与え、オーディオデコーダ3にてMP3形式に圧縮された楽曲データの伸張を行う。オーディオデコーダ3にて伸張された楽曲データは、一時的にメモリ8に蓄えられる。なお、メモリ8は楽曲データ中の再生を行っている再生点のデータと、その前後数秒分程度のデータとを記憶する。
メモリ8に蓄えられた楽曲データは、CPU1により読み出されてD/A変換部4へ与えられ、D/A変換部4にてデジタルの楽曲データからアナログの音声信号に変換される。D/A変換部4にて変換されたアナログの音声信号は、アンプ(AMP)5に与えられ、アンプ5にて増幅される。増幅された音声信号は、出力端子6から、出力端子6に接続されたイヤホン、ヘッドホン又はスピーカ等に出力される。
また、本実施の形態に係る携帯型音楽プレーヤは、ハードディスク7に記録された楽曲データのサビ部分数秒間のみを再生する「サビ再生」機能を有している。このとき再生されるサビ部分は、楽曲データ中の最も音量が大きい部分であり、オーディオデコーダ3が伸張した楽曲データから音量取得部2が音量を取得してCPU1へ与え、CPU1によりサビ部分であるか否かの判断が行われる。
図2は、本発明に係る携帯型音楽プレーヤが再生する楽曲データのサビ部分と音量との関係の一例を示すグラフであり、横軸に時間を示し、縦軸に音量を示してある。楽曲データは時間経過と共に音量が刻々と変化し、楽曲のサビの部分にて音量が最大となる。図の例では、時間T1にて音量が最大となるため、時間T1及びその近傍(T2〜T3の区間)がサビの部分であると判断される。なお、楽曲中の音量が最大の部分がサビの部分でない場合もありうるが、音量が最大の部分はユーザの記憶に残っている可能性が高いため、この部分を再生することでユーザは楽曲データを特定できる。また、サビの部分の検索を音量の大小のみで判断して行うことにより、複雑な演算処理を行う必要がないため、処理を簡単且つ高速に行うことができる。
また、携帯型音楽プレーヤは、サビ再生を行うために予め楽曲データからサビ部分の検索を行い、サビ部分のみを抽出してサビデータを作成し、サビ再生時にはこのサビデータを読み出して再生を行う。ハードディスク7には、楽曲データを記憶する楽曲データ記憶部7aと、サビデータを記憶するサビデータ記憶部7bとが設けられている。楽曲データ記憶部7aに記憶される楽曲データはMP3形式で圧縮されたデータであり、サビデータ記憶部7bに記憶されるサビデータはMP3形式で圧縮されていない、即ちオーディオデコーダ3で伸張されたデータである。サビデータは元の楽曲データから抽出された数秒程度のデータであり、データサイズが小さいため、伸張した状態で記憶しておくことにより、サビ再生の処理を高速に行なうことができるようにしてある。
図3は、本発明に係る携帯型音楽プレーヤに記録された楽曲データ及びサビデータをCPU1が管理するための管理テーブルを示す模式図である。なお、この管理テーブルはハードディスク7に楽曲データ及びサビデータと共に記憶されるものであるが、メモリ8が不揮発性のメモリであり、容量が大きい場合には、メモリ8に記憶する構成としてもよい。
管理テーブルには「楽曲データ」、「サビ登録」、「サビ検出」及び「サビデータ」の4種の情報が管理されている。「楽曲データ」の項目には、ハードディスク7に記録された楽曲データのタイトル、ファイル名又はファイルの記録アドレス等の楽曲データを読み出す場合に必要な情報が登録される。「サビデータ」の項目には、楽曲データから抽出したサビデータのファイル名又はファイルの記録アドレス等の情報が登録される。「サビ登録」の項目は、各楽曲データのサビデータが管理テーブルに登録されているか否かを示すフラグである。「サビ検出」の項目は、各楽曲データのサビ部分の検出処理を行ったか否かを示すフラグである。
なお、図3は、PC又は他のオーディオ装置から受信したN曲の楽曲データをハードディスク7に記録した直後で、楽曲データの再生を一度も行っていない状態を示しており、「楽曲データ」の項目には楽曲1〜NのN曲のデータが登録されている。サビ部分の検出は行われていないため、「サビ検出」及び「サビ登録」のフラグは全て”未”であり、「サビデータ」の項目には、サビデータは登録されていない。
この状態で楽曲データが再生された場合には、再生処理と平行してサビ部分の検出処理が行われ、サビデータが作成されるが、再生が行われるまでは楽曲データの開始から数秒間のデータ(イントロデータ)をサビデータに代えて管理テーブルに登録する。イントロデータの登録は、例えば携帯型音楽プレーヤの電源投入時に行われる。
図4は、本発明に係る携帯型音楽プレーヤの電源投入時にCPU1が行う処理の手順を示すフローチャートである。ただし、”n”は変数であり、楽曲nは管理テーブルの「楽曲データ」の項目のn番目に登録されている楽曲データを示す。”N”は定数であり、ハードディスク7に記録されている楽曲データの数を示す。なお、1≦n≦Nである。”S”は定数であり、楽曲データから抽出するサビデータ及びイントロデータの時間を示す。なお、後述するがSの値はユーザが設定することができる。
電源投入後、まず、CPU1は変数nを”1”に設定して変数の初期化を行う(ステップS1)。次いで、楽曲nの「サビデータ」の項目にデータが登録されているか否かを「サビ登録」のフラグにより調べる(ステップS2)。データが登録されていない場合(S2:NO)、楽曲nの楽曲データをハードディスク7から読み出してオーディオデコーダ3へ与え、オーディオデコーダ3にてデータの伸張を行い、開始からS秒分のデータを抽出して、イントロデータを作成する(ステップS3)。次いで、作成したイントロデータを「サビデータ」に登録し(ステップS4)、対応する「サビ登録」のフラグを”済”に設定する(ステップS5)。
ステップS5にて「サビ登録」のフラグを設定した後、又はステップS2にてサビデータが登録されている場合(S2:YES)、変数nを1加算して(ステップS6)、変数nが定数Nより大きいか否か(n>N)、即ちハードディスク7に記録された全楽曲データに関して、サビデータが登録されているかのチェックを終了したか否かを調べる(ステップS7)。n>Nが成立しない場合(S7:NO)、ステップS2へもどり、次の楽曲データに関してチェックを行う。n>Nが成立する場合(S7:YES)、処理を終了する。
図5は、電源投入処理後の管理テーブルの状態を示す模式図であり、図3の管理テーブルの状態において図4に示す電源投入処理を行った場合の例を示す。「サビデータ」の項目には楽曲データ各楽曲データから抽出したイントロデータが登録されており、「サビ登録」のフラグは「サビデータ」にイントロデータが登録されたため全て”済”に設定されている。「サビ検出」のフラグはサビの検出処理を行っていないため、全て”未”に設定されている。
図6は、本発明に係る携帯型音楽プレーヤの楽曲再生時にCPU1が行う処理の手順を示すフローチャートである。ただし、”R”は定数であり、楽曲データ中の音量最大位置からR秒前の位置からS秒間のデータを抽出してサビデータを作成することを示す。なお、後述するがRの値はユーザが設定することができる。
CPU1は、楽曲nの再生を開始し(ステップS21)、その後、楽曲nのサビ部分が検出済であるか否かを「サビ検出」のフラグにより調べる(ステップS22)。サビ部分が検出済みでない場合(S22:NO)、現在再生を行っている箇所の音量を音量取得部2により取得し、この音量が今までで最大の音量であるか否かを調べる(ステップS23)。
このとき、メモリ8にはオーディオデコーダ3にて伸張された楽曲データが、現在の再生個所の前後数秒分蓄えられている。ステップS23にて、音量が最大音量である場合(S23:YES)、現在再生を行っている箇所のR秒前からS秒間のデータを、メモリ8の別領域にバックアップする(ステップS24)。このとき、別のバックアップデータが存在する場合には、これを削除して、新しいバックアップデータに上書きする。なお、楽曲nの再生開始直後で、R秒前のデータが存在しない場合は、楽曲nの最初の部分からS秒間のデータをバックアップする。
ステップS24にてR秒前からS秒間のデータをバックアップした後、又はステップS23にて音量が最大でない場合(S23:NO)、楽曲nの再生が終了したか否かを調べる(ステップS25)。終了していない場合は(S25:NO)、ステップS23へ戻り、楽曲nの再生及び音量最大位置の検索を継続して行う。楽曲nの再生が終了した場合(S25:YES)、メモリ8にバックアップしたデータからサビデータを作成し(ステップS26)、ハードディスク7のサビデータ記憶部7bにサビデータを記憶し(ステップS27)、管理テーブルの「サビデータ」の項目に登録する(ステップS28)。次いで、管理データの「サビ検出」フラグを”済”に設定し(ステップS29)、処理を終了する。
ステップS22にて、楽曲nのサビ部分が検出済みであった場合(S22:YES)、楽曲nの再生が終了したか否かを調べる(ステップS30)。終了していない場合は(S30:NO)、楽曲nの再生を継続して行い、終了した場合は(S30:YES)、処理を終了する。
以上のフローにより、楽曲nのサビデータを作成することができる。なお、図6では楽曲nの1曲のみに関するフローを示したが、ユーザが続けて別の楽曲の再生を行う場合には、別の楽曲に関しても同様の処理を行ってサビデータを作成する。
図7は、サビ検索処理後の管理テーブルの状態を示す模式図である。(a)は、図5の状態から楽曲nのサビ部分の検索を行った後であり、「サビデータ」にサビnが登録され、対応する「サビ検出」フラグが”済”に設定されている。(b)は、(a)の状態から更に楽曲1及び楽曲2のサビ部分の検索を行った後であり、「サビデータ」にサビ1及びサビ2が登録され、対応する「サビ検出」フラグが”済”に設定されている。
また、本実施の形態に係る携帯型音楽プレーヤは、楽曲データから抽出したサビデータを順次再生する「サビ再生」機能を有しており、ユーザはLCDパネル12に表示されたメニューから操作キー10を操作して「サビ再生」の項目を選択することにより「サビ再生」を行うことができる。また、サビデータの再生されているときに、操作キー10の中の決定キーを押下した場合には、対応する楽曲データの再生を行うことができる。
図8は、本発明に係る携帯型音楽プレーヤのサビ再生時にCPU1が行う処理の手順を示すフローチャートである。CPU1は、LCDパネル12に表示されたメニューから「サビ再生」が選択されたか否かを調べ(ステップS41)、選択されていない場合(S41:NO)、選択されるまで待機する。「サビ再生」が選択された場合(S41:YES)、変数nを”1”に設定して初期化する(ステップS42)。
次いで、「サビデータ」に登録されたサビnの再生を開始する(ステップS43)。ただし、図示は省略するが、サビ部分の検索が行われておらず、サビデータが存在しない場合には、サビデータに代えてイントロnの再生を行う。更に、イントロデータも作成されていない場合には、次のサビデータの再生を行う。
サビnの再生開始後、操作キー10の決定キーが押下されたか否かを調べる(ステップS44)。押下されていない場合は(S44:NO)、更に、サビnの再生が終了したか否かを調べる(ステップS45)。サビnの再生が終了していない場合(S45:NO)、ステップS44へ戻り、決定キーが押下されるか、又は再生が終了するまで、サビnの再生を継続して行う。
サビnの再生が終了した場合(S45:YES)、変数nの値を1加算する(ステップS46)。次いで、変数nが定数Nより大きいか否か(n>N)、即ちハードディスク7に記録された全楽曲データに関して、サビデータの再生を終了したか否かを調べる(ステップS47)。n>Nが成立しない場合(S47:NO)、ステップS43へもどり、次のサビデータの再生を行う。n>Nが成立する場合(S47:YES)、処理を終了する。
ステップS44にて、決定キーが押下された場合(S44:YES)、サビnに対応する楽曲nをハードディスク7から読み出して、楽曲nの再生を行い(ステップS48)、楽曲nの再生が終了後、処理を終了する。なお、楽曲nの再生が終了した後に、次の楽曲を再生してもよい。
例えば、図7(b)の状態で「サビ再生」を行った場合、サビ1、サビ2、イントロ3、・・・、サビn、・・・、イントロNの順に順次再生が行われる。サビnの再生中に操作キー10の中の決定キーを押下した場合には、「サビ再生」が中断され、楽曲nの再生がスタートする。
また、本実施の形態に係る携帯型音楽プレーヤは、楽曲データの音量最大位置よりR秒前の位置からS秒間のデータを抽出してサビデータを作成するが、このときの定数R及びSの値をユーザが好みの値に設定することができる。定数R及びSの値を設定する場合には、LCDパネル12に表示されたメニューから「抽出時間設定」の項目を選択することにより行うことができる。
図9は、本発明に係る携帯型音楽プレーヤの抽出時間設定処理時にCPU1が行う処理の手順を示すフローチャートである。CPU1は、LCDパネル12に表示したメニューから「抽出時間設定」の項目が選択されたか否かを調べ(ステップS61)、選択されていない場合は(S61:NO)、選択されるまで待機する。「抽出時間設定」の項目が選択された場合(S61:YES)、表示処理部11に設定画面の表示命令を与えて、LCDパネル12に設定画面の表示を行う(ステップS62)。設定画面が表示された状態では、ユーザは操作キー10を操作することにより、サビ部分として抽出する時間の設定、即ち定数R及び定数Sの値の変更を行うことができ、変更後に決定キーを押下することで値を確定し、設定を終了することができる。
設定画面の表示を行った後、ユーザにより決定キーが押下され、設定が終了されたか否かを調べる(ステップS63)。設定が終了されていない場合(S63:NO)、ステップS62へ戻り、設定画面の表示を継続して、設定が終了するまで待機する。設定が終了された場合(S63:YES)、管理テーブルの「サビ検出」フラグを全楽曲に関して”未”に設定し(ステップS64)、R及びSの値を変更して(ステップS65)、処理を終了する。
例えば、Rの値を3秒に設定し、Sの値を5秒に設定した場合は、音量最大位置より前に3秒の位置から、音量最大位置より後ろに2秒の位置までの5秒間がサビデータとして抽出される。また、Rの値を3秒に設定し、Sの値を3秒に設定した場合は、音量最大位置より前に3秒の位置から、音量最大位置までの3秒間がサビデータとして抽出される。また、Rの値を0秒に設定し、Sの値を3秒に設定した場合は、音量最大位置から、音量最大位置より後ろに3秒の位置までの3秒間がサビデータとして抽出される。
図10は、抽出時間設定処理後の管理テーブルの状態を示す模式図であり、図7(b)の状態から抽出時間設定処理を行った場合である。処理が終了した後、「サビ検出」フラグが全て”未”に設定されている。このように、定数R及びSの値が変更された場合、管理テーブルの「サビ検索」フラグを全て”未”に設定することで、次に楽曲データが再生されたときに、自動的にサビデータが自動的に作成されるため、新しい定数R及びSの値のサビデータに更新することができる。
以上の構成の携帯型音楽プレーヤにおいては、楽曲データの音量が最大となる位置を検索し、この位置近傍を楽曲のサビ部分とすることにより、簡単な処理で楽曲のサビ部分を抽出することができる。また、音量最大位置の検索処理を楽曲データの再生処理と平行して行うことにより、検索処理を行うためにユーザが処理の終了を待つ必要がない。また、楽曲データから特定部分を抽出してサビデータを作成し、ハードディスク7のサビデータ記憶部7bに予め記憶しておくことにより、「サビ再生」を行う場合に、処理を高速化できる。更に、サビデータを非圧縮のデータとすることにより、より「サビ再生」処理を高速に行なうことができる。また、サビデータとして抽出する時間を決定する定数R及びSの値をユーザが設定可能とすることにより、携帯型音楽プレーヤの使用状況又はユーザの記憶力等に応じた設定に変更することができる。また、定数R及びSの値を変更した場合に、管理テーブルの「サビ検出」フラグを全て”未”に設定し、次に楽曲データが再生された場合に、サビデータが更新されるようにすることにより、「サビ再生」を行う場合に、各サビデータの再生時間を統一することができる。
なお、本実施の形態においては、楽曲データからのサビ部分の検出を、楽曲データの再生時に行う構成を示したが、これに限るものではなく、例えば、PC又は他のオーディオ装置からハードディスク7に楽曲データの転送を行う場合に行う構成としてもよく、また、LCDパネル12に表示されるメニューにサビ部分の検出を行う項目を設けて、ユーザがこの項目を選択した場合に行う構成としてもよい。また、楽曲データ中のサビ部分をユーザが手動で設定する機能を追加してもよい。
また、ハードディスク7に楽曲データが記録された後、楽曲データが一度も再生されていない場合に、楽曲の始めの部分数秒を抽出して、サビデータの代わりにイントロデータを作成する構成を示したが、これは必ずしも行わなくてもよく、イントロデータを作成しない構成として、サビデータが作成されていない楽曲は、「サビ再生」時に再生を行わないようにしてもよい。また、イントロデータの作成を電源投入時に行う構成を示したが、これに限るものではなく、例えば、PC又は他のオーディオ装置からハードディスク7に楽曲データの転送を行う場合に行う構成としてもよい。
また、楽曲データからサビ部分を抽出してサビデータを作成する構成を示したが、これに限るものではなく、サビ部分の開始時刻及び終了時刻を記憶しておき、「サビ再生」時にはこの時刻から楽曲データの一部を再生する構成としてもよい。また、サビデータは非圧縮の状態でサビデータ記憶部7bに記憶する構成を示したが、これに限るものではなく、圧縮した状態で記憶する構成としてもよい。
また、楽曲データから抽出するサビデータの時間を規定する定数R及びSの値をユーザが変更可能である構成を示したが、これに限るものではなく、予め定められた変更不可能な固定値としてもよい。また、定数R及びSの値が変更された場合に、管理テーブルの「サビ検索」フラグを”未”に設定し、次に楽曲データが再生された場合にサビデータを更新する構成を示したが、これに限るものではなく、サビデータを更新しない構成としてもよく、設定が変更されたときに全てのデータを更新する構成としてもよい。特に、サビデータを抽出するのではなく、サビ部分の時間情報のみを記憶する構成の場合には、定数R及びSの値が変更されたときに、簡単に時間情報を更新できる。
また、オーディオ装置としてハードディスク7を内蔵した携帯型音楽プレーヤを例に説明を行ったが、他のオーディオ装置であってもよい。例えば、メモリICを内蔵した携帯型音楽プレーヤ、又は自動車に搭載されるオーディオ装置等であってもよい。
本発明に係る携帯型音楽プレーヤの構成を示すブロック図である。 本発明に係る携帯型音楽プレーヤが再生する楽曲データのサビ部分と音量との関係の一例を示すグラフである。 本発明に係る携帯型音楽プレーヤに記録された楽曲データ及びサビデータをCPUが管理するための管理テーブルを示す模式図である。 本発明に係る携帯型音楽プレーヤの電源投入時にCPUが行う処理の手順を示すフローチャートである。 電源投入処理後の管理テーブルの状態を示す模式図である。 本発明に係る携帯型音楽プレーヤの楽曲再生時にCPUが行う処理の手順を示すフローチャートである。 サビ検索処理後の管理テーブルの状態を示す模式図である。 本発明に係る携帯型音楽プレーヤのサビ再生時にCPUが行う処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る携帯型音楽プレーヤの抽出時間設定処理時にCPUが行う処理の手順を示すフローチャートである。 抽出時間設定処理後の管理テーブルの状態を示す模式図である。
符号の説明
1 CPU
2 音量取得部
3 オーディオデコーダ
4 D/A変換部
5 アンプ
6 出力端子
7 ハードディスク
7a 楽曲データ記憶部
7b サビデータ記憶部
8 メモリ
9 操作受付部
10 操作キー
11 表示処理部
12 LCDパネル
13 USBコントローラ
14 USB端子

Claims (10)

  1. 楽曲データを記録する記録手段と、楽曲データの再生を行う再生手段とを備えるオーディオ装置において、
    楽曲データの音量情報を取得する取得手段と、
    該取得手段が取得した音量情報を基に、楽曲データ中の音量が最大である最大位置を検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した最大位置を含む楽曲データの特定部分に係る情報を、前記記録手段が記録した楽曲データに対応付けて記憶する記憶手段と
    を備え、
    前記特定部分の再生を行うようにしてあること
    を特徴とするオーディオ装置。
  2. 前記検出手段は、前記再生手段により楽曲データの再生が行われた場合に検出を行うようにしてある請求項1に記載のオーディオ装置。
  3. 前記検出手段が検出した最大位置を含む楽曲データの特定部分を抽出する抽出手段を備え、
    前記記憶手段は、前記抽出手段が抽出した楽曲データの特定部分を記憶するようにしてあり、
    前記記憶手段が記憶した楽曲データの特定部分の再生を行うようにしてある請求項1又は請求項2に記載のオーディオ装置。
  4. 前記記録手段は、圧縮された楽曲データを記録するようにしてあり、
    前記記憶手段は、圧縮されていない楽曲データの特定部分を記憶するようにしてある請求項3に記載のオーディオ装置。
  5. 前記記録手段により記録された複数の楽曲データそれぞれの特定部分を連続して再生する手段と、
    該手段による再生を行うための指示を受け付ける手段と、
    特定部分の再生中に、該特定部分に係る楽曲データの全体を再生するための指示を受け付ける手段と、
    該手段が指示を受け付けた場合に、前記特定部分に係る楽曲データを開始部分から再生する手段と
    を備える請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のオーディオ装置。
  6. 前記特定部分は、
    前記最大位置より所定時間前の位置から、前記最大位置まで、
    前記最大位置から、前記最大位置より所定時間後の位置まで、
    又は前記最大位置より所定時間前の位置から、前記最大位置より所定時間後の位置まで
    である請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載のオーディオ装置。
  7. 前記所定時間は変更可能にしてあり、
    所定時間の値を受け付ける受付手段を備える請求項6に記載のオーディオ装置。
  8. 前記受付手段が所定時間の値を受け付けた場合、前記記憶手段に記憶された情報を更新するようにしてある請求項7に記載のオーディオ装置。
  9. 楽曲データを記録する記録手段と、楽曲データの再生を行う再生手段とを備えるオーディオ装置を用いて、楽曲データの特定部分の再生を行う楽曲再生方法において、
    前記記録手段に記録された楽曲データが再生された場合に、楽曲データの音量情報を取得するステップと、
    取得した音量情報を基に、楽曲データ中の音量が最大である最大位置を検出するステップと、
    検出した最大位置を含む楽曲データの特定部分に係る情報を記憶するステップと、
    記憶した情報を基に、前記特定部分を再生するステップとを含むこと
    を特徴とする楽曲再生方法。
  10. 前記最大位置を検出するステップの後に、検出した最大位置を含む楽曲データの特定部分を抽出するステップを実行し、
    前記情報を記憶するステップは、抽出された前記特定部分のデータを記憶し、
    前記再生するステップは、記憶された前記特定部分のデータを読み出して再生する請求項9に記載の楽曲再生方法。
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