JP3611441B2 - ファクシミリ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリの操作パネルに関し、特に一群の相手先選択ボタンあるいはキーに2以上の相手先を登録可能で、これを切り換えて使用することを可能としたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリで画像情報を送信する際には、基本的には送信相手先のファクシミリの電話番号をダイヤルするのであるが、できるだけ送信の際の操作を簡略化するためにワンタッチダイヤル等と称して複数の相手先選択ボタンあるいはキー(以下単にキーという)を設けておき、ユーザーが各キー等ごとに相手先のファクシミリの電話番号を登録しておけば、いちいちダイヤルすることなく所望の相手先を登録したキーを1回押すだけで送信のための操作が済むようにしているものが殆どである。
【0003】
このようなワンタッチダイヤルのためのキーは、もちろん複数個が操作パネル上に設けられるが、操作パネルの面積上の制限から、無制限に個数を増やすわけにはいかず、またあまり個数が多いと所望の相手先のキーを見つけだすことも面倒になる。そこで、各キーに2個の相手先を登録できるようにしておき、切り換えプレートと称する部材を一群のキー上で回転させて表裏を換えることにより、各キーを押したときの相手先も切り換えられ、キーの数の2倍の相手先を登録可能としたものが普及している。
【0004】
図1はこのような切り換えプレートを備えたファクシミリの一例を示す斜視図である。このファクシミリは、装置本体1上に操作パネル2を配し、操作パネル2の一側に原稿送り部3を、他側に原稿排紙トレイ4を設け、原稿送り部3の下側に受信紙等の用紙トレイ5を配し、原稿排紙トレイ4側にはハンドセット6を、装置本体1の下には給紙ユニット7を設けて構成したものである。
【0005】
操作パネル2には、種々のキーが設けてあるが、主に、送信スタートキー8とストップキー9、複数のキーからなるワンタッチキー部10、これも複数のキーからなるテンキー部11、そして液晶表示部12やモード表示部13等を備えている。またワンタッチキー部10には、各ワンタッチキー14・・・に登録された相手先を切り換えるための切り換えプレート15が図2に示すように回転自在に軸支してある。そして、操作パネル2の表面と切り換えプレート15の表裏両面にはそれぞれワンタッチキー14・・・に対応する位置に送信先を記載し、あるいは送信先を記載したシート16、17(あるいはシール等)を貼付する部位が設けてあり、切り換えプレート15の表裏の切り換えにより、1個のワンタッチキー14に2箇所の送信相手先が登録可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のファクシミリの操作パネル2では、各ワンタッチキー14に上述のように2箇所の相手先を登録可能なので、切り換えプレート15による切り換え状態を確認しないと、同一のワンタッチキー14を操作しても異なった相手先を送信先に選択することになる。ところが従来のこの種のファクシミリでは、切り換えプレート15の表裏の切り換え状態、即ちどの使用者に送信可能な状態になっているのかを使用者に強く意識させる工夫がなされておらず、使用者が無意識的に通常頻繁に使用するワンタッチキー14の位置だけの記憶で操作すると、上述のような送信先のミスが生じてしまうことが増える。このようなミスは、送信内容が重要なものであればあるほど取り返しのつかないミスになってしまう。なお、もちろんではあるが、操作したワンタッチキー14に、切り換えプレート15による一方の切り換え状態では登録した送信先があり、他方の切り換え状態では登録がなければ、誤った送信操作を行っても送信動作が行われず、誤送信にはならないが、操作が二度手間になることは免れない。
【0007】
そこで本発明は、使用者において送信先の切り換えを視覚的に強く認識するようになり、上述のような誤送信をなくせるファクシミリの操作パネルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のファクシミリのうち請求項1に係るものは、上記目的を達成するために、それぞれ2箇所の相手先を登録可能な相手先選択ボタンあるいはキーを複数列備える操作パネルと、これら相手先選択ボタンあるいはキー上で表裏を回転させることによって上記相手先選択ボタンあるいはキーが指定する相手先を切り換える切り換えプレートを備えるファクシミリにおいて、上記操作パネルの上記相手先選択ボタンあるいはキーの周囲部位の色を、上記切り換えプレートの回転方向で半分の列ごとに異ならせ、上記切り換えプレートを、上記周囲部位の色が異なる相手先選択ボタンあるいはキーの一群の配置に対応して上記回転を行ってそれらの相手先選択ボタンあるいはキーが指定する相手先を切り換え得るように配置し、かつ表になる面の色が上記操作パネルの上記相手先選択ボタンあるいはキーの周囲部位の色と同色となるように表裏面の色を異ならせて表裏を識別可能としてなることを特徴とする。
【0009】
同請求項2に係るものは、上記相手先選択ボタンあるいはキーの周囲部位の色や上記切り換えプレートの表裏面の色を異ならせることに代えて、上記相手先選択ボタンあるいはキーの周囲部位や上記該切り換えプレートに設ける文字、数字、枠線等の表示内容の少なくともいずれかの色を異ならせて表裏を識別可能としてなることを特徴とする。
【0010】
同請求項3に係るものは、記切り換えプレートに表裏のマークや色を異ならせた判別部をて表裏を識別可能としてなることを特徴とする。
【0011】
同請求項4に係るものは、上記判別部、上記切り換えプレートのコーナー部に突設してなる円形部分であることを特徴とする。
【0012】
同請求項5に係るものは、記各相手先選択ボタンあるいはキーに対応する2箇所の相手先名を音声で読み上げる手段を備え、該読み上げ手段の発声内容を上記切り換えプレートの表裏の切り換えで変更可能としてなることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお以下では従来と共通する部分には共通する符号を付すに止め、重複する説明は省略する。
図3は本発明に係るファクシミリの操作パネルの第1の実施形態を示す斜視図である。この実施形態では、操作パネル2の表面の4箇所と切り換えプレート20の表面と裏面それぞれに2箇所ずつ設ける送信相手先を記入するためのシート21〜24の色を変えてある。詳細には、操作パネル2の手前側の2列のシート21、21と奥側の2列のシート22、22の色を異ならせ、切り換えプレート20を操作パネル2上に立てた状態での手前側のシート23、23を操作パネルの手前側のシート21と同色とし、奥側のシート24、24を操作パネルの奥側のシート22と同色として互いに異ならせてある。
【0014】
このため、図3(B)のように切り換えプレート20を奥側へ倒すと、操作パネル2の表面上に現れる色は同色のシート21、23の色となり、図3(C)のように切り換えプレート20を手前側へ倒すと、操作パネル2の表面上に現れる色は同色のシート22、24の色となり、切り換えプレート20の倒し方で異なる色が操作パネル2上に広がって、使用者はこの色の違いにより送信先の切り換えを視覚的に強く認識するようになる。従って使用者が自分が覚えているワンタッチキー14の位置だけでの操作をしにくくなり、誤送信をなくせるようになる。
【0015】
なお上述の第1の実施形態では、操作パネル2の表面と切り換えプレート20の表、裏面に設ける送信相手先を記入するシート21〜24の色を変えているが、操作パネル2の記入箇所の下地の色を変えたり、文字、数字、記号等の色を変えたり、あるいは記入箇所の枠線の色を変えたりしてもよい。また使用者が色の違いによって送信先の切り換えを視覚的に認識すればよいので、切り換えプレート20の表、裏面の色を異ならせるだけで、操作パネル2に貼付するシートやパネル面の色は異ならせなくてもよい。
【0016】
図4は本発明に係るファクシミリの操作パネルの第2の実施形態を示す斜視図である。図4に示す操作パネル2は、切り換えプレート30の形態を異ならせている。すなわち、切り換えプレート30の先端側のコーナー部分に円形の突出部分31を設け、この突出部分31を判別部とし、その表裏の色や記号を異ならせ、これによって使用者が送信先の切り換えを視覚的に認識するようにしている。なお図示の例では突出部分31の色と文字を両方とも異ならせているが、異ならせるのは色だけでも、あるいは文字や記号だけでもよい。また突出部分31の形状は図示の実施形態のものには限定されないが、使用者がつまみやすい形状にすると、切り換えプレート30のめくり操作がしやすくなるので好ましい。
【0017】
さらに図示は省略するが、各ワンタッチキー14・・・に対応する2箇所の相手先名を音声で読み上げる手段を備え、切り換えプレートの状態と操作されるワンタッチキー14の組み合わせによって読み上げ手段が読み上げる発声内容を切り換えて、使用者に送信先を音声で認識させるようにしてもよい。ボタンやキーの操作に応じて音声を出力する手段や、切り換えプレートの操作に応じてボタンやキーに対応する音声の出力内容を切り換える手段等は適宜の技術を採用すればよいので、説明は省略する。
【0018】
また本発明は、上述してきたいくつかの実施例を適宜に組み合わせて実施することも可能であり、本発明が以上の説明及び図示の例のものに限定されることはない。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係る画像形成装置の操作部は、以上説明してきたように、相手先選択ボタンあるいはキーが指定する相手先を切り換える切り換えプレートの表裏面の色を異ならせて表裏を識別可能としてなるので、使用者が送信先の切り換えを視覚的に強く認識し、記憶しているボタンやキーの位置だけでの操作をしにくくなり、誤送信をなくせるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】切り換えプレートを備えたファクシミリの一例を示す斜視図である。
【図2】図1のファクシミリの操作パネルと切り換えプレートを示す拡大斜視図である。
【図3】本発明に係るファクシミリの操作パネルの第1の実施形態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係るファクシミリの操作パネルの第2の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 装置本体
2 操作パネル
3 原稿送り部
4 原稿排紙トレイ
5 用紙トレイ
6 ハンドセット
7 給紙ユニット
8 送信スタートキー
9 ストップキー
10 ワンタッチキー部
11 テンキー部
12 液晶表示部
13 モード表示部
14 ワンタッチキー
15 切り換えプレート
16、17 シート
20 切り換えプレート
21〜24 送信相手先記入用のシート
30 切り換えプレート
31 突出部分

Claims (5)

  1. それぞれ2箇所の相手先を登録可能な相手先選択ボタンあるいはキーを複数列備える操作パネルと、これら相手先選択ボタンあるいはキー上で表裏を回転させることによって上記相手先選択ボタンあるいはキーが指定する相手先を切り換える切り換えプレートを備えるファクシミリにおいて、
    上記操作パネルの上記相手先選択ボタンあるいはキーの周囲部位の色を、上記切り換えプレートの回転方向で半分の列ごとに異ならせ、
    上記切り換えプレートを、
    上記周囲部位の色が異なる相手先選択ボタンあるいはキーの一群の配置に対応して上記回転を行ってそれらの相手先選択ボタンあるいはキーが指定する相手先を切り換え得るように配置し、
    かつ表になる面の色が上記操作パネルの上記相手先選択ボタンあるいはキーの周囲部位の色と同色となるように表裏面の色を異ならせて表裏を識別可能としてなることを特徴とするファクシミリ。
  2. 上記相手先選択ボタンあるいはキーの周囲部位の色や上記切り換えプレートの表裏面の色を異ならせることに代えて、上記相手先選択ボタンあるいはキーの周囲部位や上記該切り換えプレートに設ける文字、数字、枠線等の表示内容の少なくともいずれかの色を異ならせて表裏を識別可能としてなることを特徴とする請求項1のファクシミリ。
  3. 記切り換えプレートに表裏のマークや色を異ならせた判別部をて表裏を識別可能としてなることを特徴とする請求項1または2のファクシミリ。
  4. 上記判別部、上記切り換えプレートのコーナー部に突設してなる円形部分であることを特徴とする請求項3のファクシミリの操作パネル。
  5. 記各相手先選択ボタンあるいはキーに対応する2箇所の相手先名を音声で読み上げる手段を備え、該読み上げ手段の発声内容を上記切り換えプレートの表裏の切り換えで変更可能としてなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかのファクシミリ。
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