JP3610809B2 - 可動式ヘッドレスト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートに設置される可動式ヘッドレスト装置に関するもので、更に詳細に説明すると、乗員の頭部を保護するヘッドレスト本体の芯部を構成するヘッドレストフレームを車両用シートのシートバック上部に設けられるヘッドレストステーにより回動可能に支持すると共に、ヘッドレストフレーム内のラチェット機構により、所定の傾斜角度でヘッドレスト本体をロックできる可動式ヘッドレスト装置において、ラチェット部材と係止する係止部材をバネ付勢する捩りコイルバネのセット作業が容易に行なえ、組付作業性を高めた可動式ヘッドレスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両用シートにあっては、車両の走行中、乗員に最適な着座感を与え、長時間に亘る着座状態にあってもその疲労をできるだけ軽減することが望まれ、そのために種々のサポート装置が付設されている。このサポート装置として、代表的なものに乗員の頭部を支持できるようにシートバックの上端部に設けられるヘッドレスト装置がある。
【0003】
ところで、前記ヘッドレスト装置として、従来から種々の構成のものが提案されており、例えば、シートバック上端部から突設したヘッドレストステーにより支持されるヘッドレストをシートの前後方向にその傾斜角度を可変できるようにした可動式ヘッドレスト装置も知られており、この可動式ヘッドレスト装置によれば、乗員のフィーリングをより一層向上させることが可能である。
【0004】
従来の可動式ヘッドレスト装置の構成について、開平2−1083号公報に示されるロック機構を内蔵したものが一般に知られている。即ち、図12及び図13に示すように、可動式ヘッドレスト装置1は、ヘッドレストステー2及びヘッドレスト本体3を主として構成されており、ヘッドレストステー2は、ヘッドレスト本体3をシートバック上に支持するもので、ヘッドレスト本体3は、発泡体等からなる緩衝体内に剛性を有するケース状のヘッドレストフレーム3aが埋設されており、このヘッドレストフレーム3aは、ヘッドレストステー2に回動可能に支持されている。
【0005】
即ち、図12に示すように、ヘッドレストフレーム3a内部の構成としては、略U字形のヘッドレストステー2の両側部に一対の支持板4が溶接等により固着され、更にこの一対の支持板4の外側には夫々一対の囲い壁5が配置され、両囲い壁5の旋回時の中心軸となる一本のパイプ4aが差し渡し状に配され、囲い壁5は、パイプ4aを介して固着されている。そして、ヘッドレストフレーム3a内に前記支持板4並びに囲い壁5が収容されている。
【0006】
次に、前記ヘッドレスト本体3の傾動角度調整機構について説明すると、図13に示すように、一対の支持板4のうち片側の支持板4上に旋回フック6が、また一対の囲い壁5を一体に連結固着したパイプ4a上には、旋回フック6と係合する扇形のラチェット部材7が夫々配置されており、旋回フック6は、ラチェット部材7のラチェット歯7aと係合する方向に板バネ8によりバネ付勢されている。尚、この板バネ8は、カシメピン6aにより、支持板4に固定されている。
【0007】
従って、ヘッドレスト本体3を前傾方向に押圧すると、ヘッドレスト本体3は、パイプ4aを回転軸として旋回し、旋回フック6の爪部6bは、ラチェット部材7の各ラチェット歯7aと順次係合し、前傾傾斜角度を次第に深めて行き、その時旋回フック6の上端側6cは板バネ8に押圧され、旋回フック6はカシメピン6aを中心に反時計方向に旋回力が加えられ、旋回フック6の爪部6bは、ラチェット部材7との係合を確実なものとする。
【0008】
また、ヘッドレスト本体3の傾斜量が最大となれば、ラチェット部材7の終端部に旋回フック6の爪部6bが乗り上げ、旋回フック6はカシメピン6aを中心に時計方向に旋回し、旋回フック6の爪部6bはラチェット部材7から離反する。この状態になるとヘッドレスト本体3は、引っ張りバネの引っ張り作用により、元位置、即ち直立状態への復帰運動を起こし、これに伴なうラチェット部材7の時計方向への旋回によってラチェット部材7のラチェット歯7aの始端側と旋回フック6の爪部6bが当接し、旋回フック6が反時計方向に強制旋回させられ、旋回フック6の爪部6bは再度板バネ8に押圧されてヘッドレスト本体3の直立位置を確保するラチェット部材7のラチェット歯7aと係合して、ヘッドレスト本体3は直立して元位置に復帰するという動作を行なう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の可動式ヘッドレスト装置1においては、旋回フック6をロック方向へ付勢する機能並びにロック解除状態を保持する機能として、板バネ8を使用しているが、板バネ8はバネ応力、バネ荷重を設定するのが難しく、更に、板バネ8を図示する複雑な形状に成形する加工コストが高価なものとなり、コストアップを招来するという問題点が指摘されている。
【0010】
更に、旋回フック6をロックオフ状態で保持する場合、ロックオフ状態での板バネ8の設定位置にバラツキが生じやすく、ラチェット機構の作動不良が発生するという不具合が指摘されている。
【0011】
また、図示はしないが、旋回フック6等の係止部材へのバネ付勢手段として、開昭63−133144号公報に示す如く、2個のコイルスプリングとネールで行なうロック機構を採用するものも提案されているが、部品点数が多く、コストアップとなる欠点を有していた。
【0012】
本発明の目的は、ヘッドレスト本体をヘッドレストステーに対して回動可能に支持し、ヘッドレスト本体を適宜傾倒位置でロックできる可動式ヘッドレスト装置において、係止部材のバネ付勢手段として、捩りコイルバネを使用する際、捩りコイルバネのセット作業が容易に行なえ、組付作業性を向上させた可動式ヘッドレスト装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述せる課題に鑑みてなされたもので、本発明の請求項1に記載の可動式ヘッドレスト装置は、乗員の頭部を保護するヘッドレスト本体の芯部を構成するヘッドレストフレームを車両用シートのシートバック上部に設けられるヘッドレストステーにより回動可能に支持すると共に、ヘッドレストフレーム内に支持ブラケット,ラチェット部材が収容され、支持ブラケットがヘッドレストステーの水平支持部に固着される一方、ラチェット部材はヘッドレストフレームと一体にヘッドレストステーの水平支持部の軸廻りに回動可能に支持され、支持ブラケットに回動可能に支持される係止部材の爪部がラチェット部材のラチェット歯に係止することにより、ヘッドレストステーに対してヘッドレストフレームを前後方向に傾倒操作したロック位置でロック保持できる可動式ヘッドレスト装置において、
前記支持ブラケットとラチェット部材との間に介装される係止部材をバネ付勢する捩りコイルバネの中央の巻き部が支持ブラケットの円柱状のガイド用のエンボス部に取付けられ、前記捩りコイルバネの一方端にフック状の係止片が形成され、該係止片が支持ブラケットの係止用切欠に係止され、捩りコイルバネの他方端に係止部材を付勢する付勢部が折曲形成され、前記支持ブラケットにガイド用溝部が形成され、該ガイド用溝部を利用して捩りコイルバネの付勢部を係止部材の当接部に位置決めさせることができるように構成され、前記捩りコイルバネは支持ブラケットに取付けられた状態で前記ラチェット部材,係止部材,支持ブラケットリベットにより一体化されていることを特徴とする。
【0014】
従って、請求項1に記載の発明によれば、係止部材のバネ付勢手段として、単一の捩りコイルバネを使用するため、従来の板バネに比べ、加工コストを低減でき、しかも、板バネのように全体が変形するのではなく、巻き部の中心からフリー側端末である付勢部にかけて変位するだけであり、コンパクトで精度のよいバネ付勢力が得られる。
【0015】
更に、捩りコイルバネをセットする作業としては、まず、支持ブラケットに捩りコイルバネを仮セットした後、ラチェット部材、係止部材、支持ブラケットをリベットにより一体化する際、支持ブラケットと係止部材との間で捩りコイルバネのフリー側端末である付勢部を挟込み、その後、捩りコイルバネの付勢部が軸方向、径方向等あらゆる方向に任意に撓ませることができることから、捩りコイルバネの付勢部を軸方向に撓ませ、支持ブラケットのガイド溝部内に押圧した後、更に、径方向に撓ませ、外方に拡開させれば、係止部材の当接部に捩りコイルバネの付勢部を位置決めでき、捩りコイルバネのセット作業を簡単に完了させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る可動式ヘッドレスト装置の実施形態について、図面を参照して詳述する。
図1は本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるヘッドレストステーとヘッドレストフレームとの関係を示す正面図、図2は本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるヘッドレストフレーム内のロック機構部分を示す構成説明図、図3は本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるロック機構部の各構成部材を示す分解斜視図、図4は本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるロック機構部の構成を示す説明図、図5は本発明に係る可動式ヘッドレスト装置に使用する捩りコイルバネを示す(a)正面図、(b)側面図、図6(a),(b)は捩りコイルバネのセット前の状態を示す各断面図、図7(a),(b)は捩りコイルバネのセットが完了した状態を示す各断面図、図8乃至図11は本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるロックオン状態、ロックオフ状態、ロックオフ保持状態、ロックオン直前状態を夫々示す説明図である。
【0017】
図1乃至図3において、本発明に係る可動式ヘッドレスト装置10は、図示しない車両用シートのシートバックにヘッドレスト本体を支持するために設けられるヘッドレストステー20と、このヘッドレストステー20に支持されるヘッドレストフレーム30とから大略構成されている。
【0018】
前記ヘッドレストステー20は、水平支持部21と、水平支持部21の両端に下方に向けて伸びる一対の脚部22とを備えた鋼製パイプ材からなり、図示しないシートバックの上縁側に抜き差し自在に装着される。
【0019】
一方、このヘッドレストステー20の水平支持部21に支持されるヘッドレストフレーム30は、金属鋼板を図2及び図3に示す形状に成形してなり、中央下側にヘッドレストステー20の水平支持部21を軸受けする軸受部31としての中空円筒部を備えると共に、ヘッドレストフレーム30内に後述するロック機構部40が内装されている。
【0020】
尚、図示はしないが、ヘッドレストフレーム30の外周にポリウレタンフォーム等をモールドプレス成形により被包してヘッドレスト装置10にクッション性を付与すると共に、製品外表面にクロス等を貼着してヘッドレスト装置10の手触り感や外観意匠性を高めるように構成されている。
【0021】
次に、ロック機構部40の構成を説明すると、図2及び図3に示すように、ロック機構部40は、略扇形状のラチェット部材41と、ヘッドレストステー20の水平支持部21に取付けられる支持ブラケット42と、支持ブラケット42とラチェット部材41との間に介挿され、ラチェット部材41と係合する係止部材43と、ラチェット部材41に取付けられるテンションスプリング44と、係止部材43にスプリング付勢する捩りコイルバネ45と、支持ブラケット42とラチェット部材41とを結合するリベット46、並びにヘッドレストステー20に嵌め込まれるブッシュ47とから構成されている。
【0022】
更に詳しくは、ラチェット部材41は、下側に設けられたブッシュ孔411にブッシュ47を嵌め込み、ヘッドレストステー20の水平支持部21にブッシュ47を介して取付けられ、このブッシュ47は、支持ブラケット42の取付部421にも取付けられ、支持ブラケット42は、ヘッドレストステー20の水平支持部21に固定されるが、ラチェット部材41は、ヘッドレストフレーム30と一体にヘッドレストステー20の水平支持部21を基に回動する。
【0023】
更に、ラチェット部材41のラチェット歯412と、係止部材43の爪部431とが係止し、ラチェット部材41に設けられている円弧状のガイド孔413に差し込まれているリベット46の軸部461が、係止部材43の孔部432に入り込み係止部材43が回動自在に支持され、リベット46の小径軸462が支持ブラケット42の取付部421に取付けられて、支持ブラケット42とラチェット部材41との間に係止部材43が支持され、従来の板バネ、あるいは複数のコイルスプリングに替えて、捩りコイルバネ45によりロックオン時に係止部材43がロック方向にバネ付勢されている。
【0024】
また、ラチェット部材41の取付片414にテンションスプリング44の一端441が固定されており、テンションスプリング44の他端442は支持ブラケット42に取付けられ、ラチェット部材41はそのロック方向にテンションスプリング44によりバネ付勢され、更に、ラチェット部材41と係止部材43との係合が解除された時のテンションスプリング44によりヘッドレストフレーム30は後方側へバネ付勢される。
【0025】
このように、本発明に係る可動式ヘッドレスト装置10は、係止部材43をバネ付勢する手段として、従来の板バネ、あるいは複数のコイルスプリングに替えて、単一の捩りコイルバネ45を使用している。この捩りコイルバネ45は、図5(a),(b)に示すように、中央に巻き部451を設け、一方端をフック状の係止片452として形成し、支持ブラケット42の係止用切欠422に係止すると共に、他方端は係止部材43を付勢する付勢部453として折曲されている。
【0026】
従って、フリー端末である付勢部453は、図5(b)中矢印A方向(径方向)に撓ませることができ、図5(b)で実線で示す自由位置に対して、係止部材43にセットする時は、点線で示すセット位置にきて、所定のバネ力を与える。尚、巻き部451は、支持ブラケット42の円柱状のガイド用のエンボス部423に嵌め込み支持される。
【0027】
従って、図4に示すように、ヘッドレストフレーム30内のロック機構部40として、支持ブラケット42とラチェット部材41との間に係止部材43が回動可能に支持されているが、支持ブラケット42に取付けられるこの捩りコイルバネ45により係止部材43がバネ付勢される。
【0028】
このように、本発明によれば、従来の板バネに比べ、加工コストが低減でき、しかも、板バネのように全体が変形するのではなく、変位量としては、巻き部451から付勢部453にかけての部位のみであり、変位量が少なく、バネ応力やバネ荷重等が簡単に設定できる。
【0029】
次に、図6(a),(b)及び図7(a),(b)に基づいて、捩りコイルバネ45のセット作業について説明する。図6(a),(b)に示すように、支持ブラケット42に図5(a),(b)に示す捩りコイルバネ45の巻き部451を支持ブラケット42のエンボス部423に嵌め込み、仮セット状態にする一方、ラチェット部材41と係止部材43とリベット46により、仮アッセンブリしたものを支持ブラケット42側に移動させて、支持ブラケット42と係止部材43との間に捩りコイルバネ45を挟付ける。
【0030】
この時、捩りコイルバネ45のフリー側端末である付勢部453は、図6(a)に示すように、自由位置にあり、支持ブラケット42と係止部材43との間に挟付けられている。その後、支持ブラケット42設けられているガイド用溝部424を利用し、捩りコイルバネ45のフリー端末部である付勢部453を図5(b)中A方向(径方向)に撓ませてセット位置に位置決めさせれば、図7(a),(b)に示すように、係止部材43の当接部に捩りコイルバネ45の付勢部453をセットすることができ、捩りコイルバネ45のセット作業を簡単に行なうことができる。
【0031】
このように、支持ブラケット42にガイド用溝部424を設けるだけで、このガイド用溝部424を通じて捩りコイルバネ45の付勢部453を適正位置にロケートすることができ、組付作業を簡単且つ精度よく行なうことができる。
【0032】
図8乃至図11において、可動式ヘッドレスト装置10の操作について説明すると、図8はヘッドレストがロックオン状態であり、ラチェット部材41のラチェット歯412に対して、係止部材43の爪部431が噛合っており、テンションスプリング44並びに捩りコイルバネ45により、ラチェット部材41、係止部材43は、ロック方向にバネ付勢され、ヘッドレストフレーム30は、ロック状態である。この時、前述したように、捩りコイルバネ45の付勢部453から係止部材43に対してバネ力が加わるため、ラチェット部材41のラチェット歯412と係止部材43の爪部431との噛合状態が良好であり、強固なロック強度が確保されている。
【0033】
次いで、ヘッドレストフレーム30を前傾操作すれば、ラチェット部材41のラチェット歯412と、係止部材43の爪部431との係合が解除され、図9に示すロックオフ状態となり、更に前傾操作を継続すれば、ラチェット部材41のラチェット歯412と係止部材43の爪部431のロックオン、オフが交互に繰り返され、ヘッドレストフレーム30の最前傾位置においては、ラチェット部材41の後端凸部415により係止部材43が図中反時計廻り方向に回動し、図10に示すように、係止部材43の下端433が捩りコイルバネ45の付勢部453に嵌まり込む。このロックオフ保持状態で係止部材43は捩りコイルバネ45により保持されている。
【0034】
そして、このロックオフ保持状態では、ラチェット部材41と係止部材43とは係合していないため、テンションスプリング44のバネ圧によりヘッドレストフレーム30は最後傾位置まで戻され、図11に示すように、係止部材43の爪部431がラチェット部材41の前端凸部416にぶつかり、係止部材43が図中時計廻り方向に回動し、ラチェット部材41と係止部材43とが噛合可能な状態となり、ヘッドレストフレーム30を前傾操作して行き、所望のロック位置でヘッドレストフレーム30を固定すれば、適正位置で図8に示すロックオン状態となる。
【0035】
このように、本発明では、このヘッドレストフレーム30のロックオン状態において、前述したように、係止部材43は捩りコイルバネ45により安定したバネ付勢状態が確保されており、また、ヘッドレストフレーム30のロックオフ状態では、係止部材43は捩りコイルバネ45により確実に保持されているため、作動不良が生じることなく、ヘッドレストフレーム30の調整作業をきわめて円滑に行なうことができる。
【0036】
【発明の効果】
以上が本発明に係わる可動式ヘッドレスト装置の実施の形態であるが、本発明の請求項1に記載の可動式ヘッドレスト装置によれば、係止部材のバネ付勢手段として、単一の捩りコイルバネを使用するため、従来の板バネに比べ、加工コストを低減でき、しかも、板バネのように全体が変形するのではなく、巻き部の中心からフリー側端末の付勢部にかけて変位するだけであり、コンパクトで精度のよいバネ付勢力が得られる。
【0037】
更に、捩りコイルバネをセットする作業としては、まず、支持ブラケットに捩りコイルバネを仮セットした後、ラチェット部材、係止部材、支持ブラケットをリベットにより一体化する際、支持ブラケットと係止部材との間で捩りコイルバネのフリー側端末である付勢部を挟込み、その後、捩りコイルバネを支持ブラケットのガイド溝に沿って径方向に撓ませれば係止部材の当接部に捩りコイルバネの付勢部を位置決めでき、捩りコイルバネのセット作業を簡単に完了させることができる。
【0038】
本発明によれば、乗員の頭部を保護するヘッドレスト本体の芯部であるヘッドレストフレームが車両用シートのシートバックに設けられているヘッドレストステーに回動可能に支持されると共に、ヘッドレストフレーム内に収容されているラチェット機構によりヘッドレストフレームは、任意のロック位置でロック保持され、且つ適宜傾動角度に調整できる可動式ヘッドレスト装置において、前記支持ブラケットとラチェット部材との間に介装される係止部材をバネ付勢する捩りコイルバネの中央の巻き部が支持ブラケットの円柱状のガイド用のエンボス部に取付けられ、前記捩りコイルバネの一方端にフック状の係止片が形成され、該係止片が支持ブラケットの係止用切欠に係止され、捩りコイルバネの他方端に係止部材を付勢する付勢部が折曲形成され、前記支持ブラケットにガイド用溝部が形成され、該ガイド用溝部を利用して捩りコイルバネの付勢部を係止部材の当接部に位置決めさせることができるように構成され、捩りコイルバネを適正位置に簡単に組付ることができ、組付作業性を向上させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるヘッドレストステーとヘッドレストフレームとの関係を示す正面図。
【図2】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるヘッドレストステーとヘッドレストフレーム並びにロック機構部の構成を示す説明図。
【図3】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるヘッドレストフレーム並びにロック機構部の構成を示す分解斜視図。
【図4】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるロック機構部分を示す説明図。
【図5】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置に使用する捩りコイルバネを示す(a)は正面図、(b)は側面図。
【図6】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置に使用する捩りコイルバネのセット前の状態を示す(a)車両の前後方向に切断した断面図、(b)車両の幅方向に切断した断面図。
【図7】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置に使用する捩りコイルバネのセットを完了した状態を示す(a)車両の前後方向に切断した断面図、(b)車両の幅方向に切断した断面図。
【図8】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるロックオン状態を示す説明図。
【図9】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるロックオフ状態を示す説明図。
【図10】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるロックオフ保持状態を示す説明図。
【図11】本発明に係る可動式ヘッドレスト装置におけるロックオン直前状態を示す説明図。
【図12】従来の可動式ヘッドレスト装置を示す斜視図。
【図13】従来の可動式へッドレスト装置におけるロック機構部分の分解斜視図。
【符号の説明】
10 可動式ヘッドレスト装置
20 ヘッドレストステー
21 水平支持部
22 脚部
30 ヘッドレストフレーム
31 軸受部
40 ロック機構部
41 ラチェット部材
412 ラチェット歯
42 支持ブラケット
423 エンボス部
424 ガイド用溝部
43 係止部材
431 爪部
44 テンションスプリング
45 捩りコイルバネ
451 巻き部
452 係止片
453 付勢部
46 リベット
47 ブッシュ

Claims (1)

  1. 乗員の頭部を保護するヘッドレスト本体の芯部を構成するヘッドレストフレームを車両用シートのシートバック上部に設けられるヘッドレストステーにより回動可能に支持すると共に、ヘッドレストフレーム内に支持ブラケット,ラチェット部材が収容され、支持ブラケットがヘッドレストステーの水平支持部に固着される一方、ラチェット部材はヘッドレストフレームと一体にヘッドレストステーの水平支持部の軸廻りに回動可能に支持され、支持ブラケットに回動可能に支持される係止部材の爪部がラチェット部材のラチェット歯に係止することにより、ヘッドレストステーに対してヘッドレストフレームを前後方向に傾倒操作したロック位置でロック保持できる可動式ヘッドレスト装置において、
    前記支持ブラケットとラチェット部材との間に介装される係止部材をバネ付勢する捩りコイルバネの中央の巻き部が支持ブラケットの円柱状のガイド用のエンボス部に取付けられ、前記捩りコイルバネの一方端にフック状の係止片が形成され、該係止片が支持ブラケットの係止用切欠に係止され、捩りコイルバネの他方端に係止部材を付勢する付勢部が折曲形成され、前記支持ブラケットにガイド用溝部が形成され、該ガイド用溝部を利用して捩りコイルバネの付勢部を係止部材の当接部に位置決めさせることができるように構成され、前記捩りコイルバネは支持ブラケットに取付けられた状態で前記ラチェット部材,係止部材,支持ブラケットリベットにより一体化されていることを特徴とする可動式ヘッドレスト装置。
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