JP3610714B2 - ハイブリッド駆動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハイブリッド駆動制御装置に係り、特に、動力源が故障した場合の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a) 動力の発生原理が異なる2種類の動力源と、(b) その2種類の動力源にそれぞれ連結された第1回転要素および第2回転要素と、駆動系に連結された第3回転要素とを有し、それ等の間で機械的に動力を合成、分配する3軸式動力入出力手段とを有するハイブリッド駆動制御装置が知られている。特開平7−135701号公報に記載されている車両はその一例で、車両走行用の動力源として、燃料の燃焼によって作動するエンジンと、電気エネルギーで作動するモータジェネレータとを備えているとともに、3軸式動力入出力手段として遊星歯車装置が用いられており、エンジンを常時作動させながらモータジェネレータの回生トルクや力行トルクを制御して駆動系へ出力するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなハイブリッド駆動制御装置は、現在多用されているオートマチック車両とは異なり、トルクコンバータを備えていないのが普通であるため、エンジンやモータジェネレータ等の動力源が故障すると、それが直接車両の駆動トルクに影響し、例えばエンジンブレーキのような制動力が発生する可能性があった。
【0004】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、動力源の故障に伴う駆動トルク変動を抑制することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 電動モータを含む2種類の動力源と、(b) その2種類の動力源にそれぞれ連結された第1回転要素および第2回転要素と、駆動系に連結された第3回転要素とを有し、それ等の間で機械的に動力を合成、分配する3軸式動力入出力手段とを有するハイブリッド駆動制御装置において、(c) 前記電動モータが故障したことを検出するフェール検出手段と、(d) そのフェール検出手段により前記電動モータの故障が検出された場合には、少なくともその電動モータと前記駆動系との動力伝達を遮断する動力源遮断手段とを有することを特徴とする。
第2発明は、第1発明のハイブリッド駆動制御装置において、前記動力源遮断手段は、車速が所定値以上の場合に前記動力伝達を遮断することを特徴とする。
【0006】
【発明の効果】
このようなハイブリッド駆動制御装置においては、フェール検出手段によって電動モータの故障が検出されると、その電動モータと駆動系との動力伝達が遮断されるため、電動モータのフリクションロスによる制動力の発生を防止できるなど、動力源の故障に伴う駆動トルク変動が抑制される。
【0007】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明は、例えば燃料の燃焼エネルギーで作動するエンジンと電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行用の動力源として備えているハイブリッド車両に好適に適用される。3軸式動力入出力手段は、例えば前記特開平7−135701号公報に記載のハイブリッド車両のように、電気トルコンとして使用できることは勿論であるが、エンジン出力を主として発電機として使用されるモータジェネレータおよび駆動系に分配する機械式分配装置として使用することもできるなど、種々の態様で使用できる。3軸式動力入出力手段としては、遊星歯車装置が好適に用いられるが、傘歯車式の差動装置などを利用することもできる。
【0008】
フェール検出手段は、2種類の動力源の故障をそれぞれ検出できるものが望ましい。動力源の故障は、モータジェネレータ等の動力源そのものの故障は勿論であるが、動力源を作動させる電気系統や蓄電装置等の故障など、動力源を使用できなくなる場合も含む。また、フェール検出手段は、例えば動力源回転数が動力源ブレーキが作用する所定値以下で、且つ動力源回転数の変化率(減速度)がマイナスの所定値以下である場合に故障と判断するように構成される。運転者の要求出力を表すアクセル操作量を考慮して判断することもできる。
【0009】
力源遮断手段は、例えば3軸式動力入出力手段と動力源との間にクラッチを設けて、そのクラッチを解放するように構成される。また、3軸式動力入出力手段の3つの回転要素のうちの任意の2つを連結して、その3軸式動力入出力手段を一体回転させる直結クラッチを有する場合は、その直結クラッチを解放するとともに、動力源の一方をフリー回転可能な状態として、ニュートラル(中立状態)にするようにしても良い。駆動系である駆動輪と3軸式動力入出力手段との間に自動変速機を有する場合は、その自動変速機をニュートラルにしても良いなど、駆動輪と3軸式動力入出力手段との間で動力伝達を遮断するようにしても良い。
【0010】
また、フェール検出手段によって故障が検出された場合には常に動力源遮断手段によって動力源を遮断するようにしても良いが、例えば車速が所定値以上で制動力が比較的大きい場合だけ動力源を遮断するようにしても良いなど、他の実行条件を設けることもできる。
【0011】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド駆動制御装置10の骨子図である。
【0012】
図1において、このハイブリッド駆動制御装置10はFR(フロントエンジン・リヤドライブ)車両用のもので、燃料の燃焼によって作動する内燃機関等のエンジン12と、電動モータおよび発電機としての機能を有するモータジェネレータ14と、シングルピニオン型の遊星歯車装置16と、自動変速機18とを車両の前後方向に沿って備えており、出力軸19から図示しないプロペラシャフトや差動装置などを介して左右の駆動輪(後輪)へ駆動力を伝達する。尚、エンジン12およびモータジェネレータ14はそれぞれ動力の発生原理の異なる2種類の動力源に相当する。
【0013】
遊星歯車装置16は機械的に力を合成分配する合成分配機構で、モータジェネレータ14と共に電気式トルコン24を構成しており、その第1回転要素としてのリングギヤ16rは第1クラッチCE1 を介してエンジン12に連結され、その第2回転要素としてのサンギヤ16sはモータジェネレータ14のロータ軸14rに連結され、その第3回転要素としてのキャリア16cは自動変速機18の入力軸26に連結されている。また、サンギヤ16sおよびキャリア16cは第2クラッチCE2 によって連結されるようになっている。尚、遊星歯車装置16は3軸式動力入出力手段に対応しており、第2クラッチCE2 は直結クラッチに対応している。
【0014】
また、エンジン12の出力は、回転変動やトルク変動を抑制するためのフライホイール28およびスプリング、ゴム等の弾性部材によるダンパ装置30を介して第1クラッチCE1 に伝達される。第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 は、何れも油圧アクチュエータによって係合、解放される摩擦式の多板クラッチである。
【0015】
自動変速機18は、前置式オーバードライブプラネタリギヤユニットから成る副変速機20と、単純連結3プラネタリギヤトレインから成る前進4段、後進1段の主変速機22とを組み合わせたものである。
【0016】
具体的には、副変速機20はシングルピニオン型の遊星歯車装置32と、油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式のクラッチC0 、ブレーキB0 と、一方向クラッチF0 とを備えて構成されている。また、主変速機22は、3組のシングルピニオン型の遊星歯車装置34、36、38と、油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式のクラッチC1 , C2 、ブレーキB1 ,B2 ,B3 ,B4 と、一方向クラッチF1 ,F2 とを備えて構成されている。
【0017】
そして、図2に示されているソレノイドバルブSL1〜SL4の励磁、非励磁により油圧回路40が切り換えられたり、図示しないシフトレバーに連結されたマニュアルシフトバルブによって油圧回路40が機械的に切り換えられたりすることにより、クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 ,B4 がそれぞれ係合、解放制御され、図3に示されているようにニュートラル(N)と前進5段(1st〜5th)、後進1段(Rev)の各変速段が成立させられる。
【0018】
なお、上記自動変速機18や前記電気式トルコン24は、中心線に対して略対称的に構成されており、図1では中心線の下半分が省略されている。
【0019】
図3のクラッチ、ブレーキ、一方向クラッチの欄の「○」は係合、「●」はシフトレバーがエンジンブレーキレンジ、たとえば「3」、「2」、及び「L」レンジ等の低速レンジへ操作された場合に係合、そして、空欄は非係合を表している。
【0020】
その場合に、ニュートラルN、後進変速段Rev、及びエンジンブレーキレンジは、シフトレバーに機械的に連結されたマニュアルシフトバルブによって油圧回路40が機械的に切り換えられることによって成立させられ、前進変速段の1st〜5thの相互間の変速はソレノイドバルブSL1〜SL4によって電気的に制御される。
【0021】
また、前進変速段の変速比は1stから5thとなるに従って段階的に小さくなり、4thの変速比i4 =1であり、5thの変速比i5 は、副変速機20の遊星歯車装置32のギヤ比をρ(=サンギヤの歯数ZS /リングギヤの歯数ZR <1)とすると1/(1+ρ)となる。後進変速段Revの変速比iR は、遊星歯車装置36、38のギヤ比をそれぞれρ2 、ρ3 とすると1−1/ρ2 ・ρ3 である。図3は各変速段の変速比の一例を示したものである。
【0022】
図3の作動表に示されているように、第2変速段(2nd)と第3変速段(3rd)との間の変速は、第2ブレーキB2 と第3ブレーキB3 との係合・解放状態を共に変えるクラッチツウクラッチ変速になる。この変速を円滑に行うために、上述した油圧回路40には図4に示す回路が組み込まれている。
【0023】
図4において符号70は1−2シフトバルブを示し、また符号71は2−3シフトバルブを示し、さらに符号72は3−4シフトバルブを示している。これらのシフトバルブ70、71、72の各ポートの各変速段での連通状態は、それぞれのシフトバルブ70、71、72の下側に示している通りである。なお、その数字は各変速段を示す。
【0024】
その2−3シフトバルブ71のポートのうち第1変速段および第2変速段で入力ポート73に連通するブレーキポート74に、第3ブレーキB3 が油路75を介して接続されている。この油路にはオリフィス76が介装されており、そのオリフィス76と第3ブレーキB3 との間にダンパーバルブ77が接続されている。このダンパーバルブ77は、第3ブレーキB3 にライン圧が急激に供給された場合に少量の油圧を吸入して緩衝作用を行うものである。
【0025】
また、符号78はB−3コントロールバルブであって、第3ブレーキB3 の係合圧PB3をこのB−3コントロールバルブ78によって直接制御するようになっている。すなわち、このB−3コントロールバルブ78は、スプール79とプランジャ80とこれらの間に介装したスプリング81とを備えており、スプール79によって開閉される入力ポート82に油路75が接続され、また、この入力ポート82に選択的に連通させられる出力ポート83が第3ブレーキB3 に接続されている。さらにこの出力ポート83は、スプール79の先端側に形成したフィードバックポート84に接続されている。
【0026】
一方、前記スプリング81を配置した箇所に開口するポート85には、2−3シフトバルブ71のポートのうち第3変速段以上の変速段でDレンジ圧を出力するポート86が油路87を介して連通させられている。また、プランジャ80の端部側に形成した制御ポート88には、リニアソレノイドバルブSLUが接続されている。
【0027】
したがって、B−3コントロールバルブ78は、スプリング81の弾性力とポート85に供給される油圧とによって調圧レベルが設定され、且つ制御ポート88に供給される信号圧が高いほどスプリング81による弾性力が大きくなるように構成されている。
【0028】
さらに、図4における符号89は、2−3タイミングバルブであって、この2−3タイミングバルブ89は、小径のランドと2つの大径のランドとを形成したスプール90と第1のプランジャ91とこれらの間に配置したスプリング92とスプール90を挟んで第1のプランジャ91とは反対側に配置された第2のプランジャ93とを有している。
【0029】
この2−3タイミングバルブ89の中間部のポート94に油路95が接続され、また、この油路95は2−3シフトバルブ71のポートのうち第3変速段以上の変速段でブレーキポート74に連通させられるポート96に接続されている。
【0030】
さらに、この油路95は途中で分岐して、前記小径ランドと大径ランドとの間に開口するポート97にオリフィスを介して接続されている。この中間部のポート94に選択的に連通させられるポート98は油路99を介してソレノイドリレーバルブ100に接続されている。
【0031】
そして、第1のプランジャ91の端部に開口しているポートにリニアソレノイドバルブSLUが接続され、また第2のプランジャ93の端部に開口するポートに第2ブレーキB2 がオリフィスを介して接続されている。
【0032】
前記油路87は第2ブレーキB2 に対して油圧を供給・排出するためのものであって、その途中には小径オリフィス101とチェックボール付きオリフィス102とが介装されている。また、この油路87から分岐した油路103には、第2ブレーキB2 から排圧する場合に開くチェックボールを備えた大径オリフィス104が介装され、この油路103は以下に説明するオリフィスコントロールバルブ105に接続されている。
【0033】
オリフィスコントロールバルブ105は第2ブレーキB2 からの排圧速度を制御するためのバルブであって、そのスプール106によって開閉されるように中間部に形成したポート107には第2ブレーキB2 が接続されており、このポート107より図での下側に形成したポート108に前記油路103が接続されている。
【0034】
第2ブレーキB2 を接続してあるポート107より図での上側に形成したポート109は、ドレインポートに選択的に連通させられるポートであって、このポート109には、油路110を介して前記B−3コントロールバルブ78のポート111が接続されている。尚、このポート111は、第3ブレーキB3 を接続してある出力ポート83に選択的に連通させられるポートである。
【0035】
オリフィスコントロールバルブ105のポートのうちスプール106を押圧するスプリングとは反対側の端部に形成した制御ポート112が油路113を介して、3−4シフトバルブ72のポート114に接続されている。このポート114は、第3変速段以下の変速段で第3ソレノイドバルブSL3の信号圧を出力し、また、第4変速段以上の変速段で第4ソレノイドバルブSL4の信号圧を出力するポートである。
【0036】
さらに、このオリフィスコントロールバルブ105には、前記油路95から分岐した油路115が接続されており、この油路115を選択的にドレインポートに連通させるようになっている。
【0037】
なお、前記2−3シフトバルブ71において第2変速段以下の変速段でDレンジ圧を出力するポート116が、前記2−3タイミングバルブ89のうちスプリング92を配置した箇所に開口するポート117に油路118を介して接続されている。また、3−4シフトバルブ72のうち第3変速段以下の変速段で前記油路87に連通させられるポート119が油路120を介してソレノイドリレーバルブ100に接続されている。
【0038】
そして、図4において、符号121は第2ブレーキB2 用のアキュムレータを示し、その背圧室にはリニアソレノイドバルブSLNが出力する油圧に応じて調圧されたアキュムレータコントロール圧が供給されている。このアキュムレータコントロール圧は、リニアソレノイドバルブSLNの出力圧が低いほど高い圧力になるように構成されている。したがって、第2ブレーキB2 の係合・解放の過渡的な油圧PB2は、リニアソレノイドバルブSLNの信号圧が低いほど高い圧力で推移するようになっている。変速用の他のクラッチC1 、C2 やブレーキB0 などにもアキュムレータが設けられ、上記アキュムレータコントロール圧が作用させられることにより、変速時の過渡油圧が入力軸26のトルクTI などに応じて制御されるようになっている。
【0039】
また、符号122はC−0エキゾーストバルブを示し、さらに符号123はクラッチC0 用のアキュムレータを示している。C−0エキゾーストバルブ122は2速レンジでの第2変速段のみにおいてエンジンブレーキを効かせるためにクラッチC0 を係合させるように動作するものである。
【0040】
したがって、上述した油圧回路40によれば、B−3コントロールバルブ78のポート111がドレインに連通していれば、第3ブレーキB3 の係合圧PB3をB−3コントロ−ルバルブ78によって直接調圧することができ、また、その調圧レベルをリニアソレノイドバルブSLUによって変えることができる。
【0041】
また、オリフィスコントロールバルブ105のスプール106が、図の左半分に示す位置にあれば、第2ブレーキB2 はこのオリフィスコントロールバルブ105を介して排圧が可能になり、したがって第2ブレーキB2 からのドレイン速度を制御することができる。
【0042】
さらに、第2変速段から第3変速段への変速は、第3ブレーキB3 を緩やかに解放すると共に第2ブレーキB2 を緩やかに係合する所謂クラッチツウクラッチ変速が行われるわけであるが、入力軸26への入力軸トルクTI に基づいてリニアソレノイドバルブSLUにより駆動される第3ブレーキB3 の解放過渡油圧PB3を制御することにより変速ショックを好適に軽減することができる。入力軸トルクTI に基づく油圧PB3の制御は、フィードバック制御などでリアルタイムに行うこともできるが、変速開始時の入力軸トルクTI のみを基準にして行うものであっても良い。
【0043】
ハイブリッド駆動制御装置10は、図2に示されるようにハイブリッド制御用コントローラ50及び自動変速制御用コントローラ52を備えている。これらのコントローラ50、52は、CPUやRAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを備えて構成され、車速センサ42、エンジン回転数センサ44、およびモータ回転数センサ46からそれぞれ車速V(自動変速機18の出力軸回転数NO に対応)、エンジン回転数NE 、モータ回転数NM を表す信号が供給される他、アクセル操作量θAC、入力軸回転数NI 、エンジントルクTE 、モータトルクTM 、蓄電装置58(図5参照)の蓄電量SOC、ブレーキのON、OFF、シフトレバーの操作レンジ等の各種の情報を読み込むと共に、予め設定されたプログラムに従って信号処理を行う。
【0044】
なお、エンジントルクTE はスロットル弁開度や燃料噴射量などから求められ、モータトルクTM はモータ電流などから求められ、蓄電量SOCはモータジェネレータ14がジェネレータとして機能する充電時のモータ電流や充電効率などから求められる。
【0045】
前記エンジン12は、ハイブリッド制御用コントローラ50によってスロットル弁開度や燃料噴射量、点火時期などが制御されることにより、運転状態に応じて出力が制御される。
【0046】
前記モータジェネレータ14は、図5に示すようにM/G制御器(インバータ)56を介してバッテリー等の蓄電装置58に接続されており、ハイブリッド制御用コントローラ50により、その蓄電装置58から電気エネルギーが供給されて所定のトルクで回転駆動される回転駆動状態と、回生制動(モータジェネレータ14自体の電気的な制動トルク)によりジェネレータとして機能して蓄電装置58に電気エネルギーを充電する充電状態と、ロータ軸14rが自由回転することを許容する無負荷状態とに切り換えられる。
【0047】
また、前記第1クラッチCE1 及び第2クラッチCE2 は、ハイブリッド制御用コントローラ50により電磁弁等を介して油圧回路40が切り換えられることにより、係合或いは解放状態が切り換えられる。
【0048】
前記自動変速機18は、自動変速制御用コントローラ52によって前記ソレノイドバルブSL1〜SL4、リニアソレノイドバルブSLU、SLT、SLNの励磁状態が制御され、油圧回路40が切り換えられたり油圧制御が行われることにより、予め定められた変速条件に従って変速段が切り換えられる。変速条件は、例えばアクセル操作量θACおよび車速Vなどの走行状態をパラメータとする変速マップ等により設定される。
【0049】
上記ハイブリッド制御用コントローラ50は、例えば本願出願人が先に出願した特願平7−294148号に記載されているように、図6に示すフローチャートに従って図7に示す9つの運転モードの1つを選択し、その選択したモードでエンジン12及び電気式トルコン24を作動させる。
【0050】
図6において、ステップS1ではエンジン始動要求があったか否かを、例えばエンジン12を動力源として走行したり、エンジン12によりモータジェネレータ14を回転駆動して蓄電装置58を充電したりするために、エンジン12を始動すべき旨の指令があったか否かを判断する。
【0051】
ここで、始動要求があればステップS2でモード9を選択する。モード9は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ14により遊星歯車装置16を介してエンジン12を回転駆動すると共に、燃料噴射などのエンジン始動制御を行ってエンジン12を始動する。
【0052】
このモード9は、車両停止時には前記自動変速機18をニュートラルにして行われ、モード1のように第1クラッチCE1 を解放したモータジェネレータ14のみを動力源とする走行時には、第1クラッチCE1 を係合すると共に走行に必要な要求出力以上の出力でモータジェネレータ14を作動させ、その要求出力以上の余裕出力でエンジン12を回転駆動することによって行われる。
【0053】
また、車両走行時であっても、一時的に自動変速機18をニュートラルにしてモード9を実行することも可能である。このようにモータジェネレータ14によってエンジン12が始動させられることにより、始動専用のスタータ(電動モータなど)が不要となり、部品点数が少なくなって装置が安価となる。
【0054】
一方、ステップS1の判断が否定された場合、すなわちエンジン始動要求がない場合には、ステップS3を実行することにより、制動力の要求があるか否かを、例えばブレーキがONか否か、シフトレバーの操作レンジがLや2などのエンジンブレーキレンジ(低速変速段のみで変速制御を行うと共にエンジンブレーキや回生制動が作用するレンジ)で、且つアクセル操作量θACが0か否か、或いは単にアクセル操作量θACが0か否か、等によって判断する。
【0055】
この判断が肯定された場合にはステップS4を実行する。ステップS4では、蓄電装置58の蓄電量SOCが予め定められた最大蓄電量B以上か否かを判断し、SOC≧BであればステップS5でモード8を選択し、SOC<BであればステップS6でモード6を選択する。最大蓄電量Bは、蓄電装置58に電気エネルギーを充電することが許容される最大の蓄電量で、蓄電装置58の充放電効率などに基づいて例えば80%程度の値が設定される。
【0056】
上記ステップS5で選択されるモード8は、図7に示されるように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ14を無負荷状態とし、エンジン12を停止状態すなわちスロットル弁を閉じると共に燃料噴射量を0とするものであり、これによりエンジン12の引き擦り回転による制動力、すなわちエンジンブレーキが車両に作用させられ、運転者によるブレーキ操作が軽減されて運転操作が容易になる。また、モータジェネレータ14は無負荷状態とされ、自由回転させられるため、蓄電装置58の蓄電量SOCが過大となって充放電効率等の性能を損なうことが回避される。
【0057】
ステップS6で選択されるモード6は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、モータジェネレータ14を充電状態とするもので、車両の運動エネルギーでモータジェネレータ14が回転駆動されることにより、蓄電装置58を充電するとともにその車両にエンジンブレーキのような回生制動力を作用させるため、運転者によるブレーキ操作が軽減されて運転操作が容易になる。
【0058】
また、第1クラッチCE1 が開放されてエンジン12が遮断されているため、そのエンジン12の引き擦りによるエネルギー損失がないとともに、蓄電量SOCが最大蓄電量Bより少ない場合に実行されるため、蓄電装置58の蓄電量SOCが過大となって充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0059】
一方、ステップS3の判断が否定された場合、すなわち制動力の要求がない場合にはステップS7を実行し、エンジン発進が要求されているか否かを、例えばモード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両停止時か否か、すなわち車速V=0か否か等によって判断する。
【0060】
この判断が肯定された場合には、ステップS8を実行する。ステップS8ではアクセルがONか否か、すなわちアクセル操作量θACが略零の所定値より大きいか否かを判断し、アクセルONの場合にはステップS9でモード5を選択し、アクセルがONでなければステップS10でモード7を選択する。
【0061】
上記ステップS9で選択されるモード5は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14の回生制動トルクを制御することにより、車両を発進させるものである。
【0062】
具体的に説明すると、遊星歯車装置16のギヤ比をρE とすると、エンジントルクTE :遊星歯車装置16の出力トルク:モータトルクTM =1:(1+ρE ):ρE となるため、例えばギヤ比ρE を一般的な値である0.5程度とすると、エンジントルクTE の半分のトルクをモータジェネレータ14が分担することにより、エンジントルクTE の約1.5倍のトルクがキャリア16cから出力される。
【0063】
すなわち、モータジェネレータ14のトルクの(1+ρE )/ρE 倍の高トルク発進を行うことができるのである。また、モータ電流を遮断してモータジェネレータ14を無負荷状態とすれば、ロータ軸14rが逆回転させられるだけでキャリア16cからの出力は0となり、車両停止状態となる。
【0064】
すなわち、この場合の遊星歯車装置16は発進クラッチおよびトルク増幅装置として機能するのであり、モータトルク(回生制動トルク)TM を0から徐々に増大させて反力を大きくすることにより、エンジントルクTE の(1+ρE )倍の出力トルクで車両を滑らかに発進させることができるのである。
【0065】
ここで、本実施例では、エンジン12の最大トルクの略ρE 倍のトルク容量のモータジェネレータ、すなわち必要なトルクを確保しつつできるだけ小型で小容量のモータジェネレータ14が用いられており、装置が小型で且つ安価に構成される。
【0066】
また、本実施例ではモータトルクTM の増大に対応して、スロットル弁開度や燃料噴射量を増大させてエンジン12の出力を大きくするようになっており、反力の増大に伴うエンジン回転数NE の低下に起因するエンジンストール等を防止している。
【0067】
ステップS10で選択されるモード7は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を無負荷状態として電気的にニュートラルとするもので、モータジェネレータ14のロータ軸14rが逆方向へ自由回転させられることにより、自動変速機18の入力軸26に対する出力が零となる。これにより、モード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両停止時に一々エンジン12を停止させる必要がないとともに、前記モード5のエンジン発進が実質的に可能となる。
【0068】
一方、ステップS7の判断が否定された場合、すなわちエンジン発進の要求がない場合にはステップS11を実行し、要求出力Pdが予め設定された第1判定値P1以下か否かを判断する。要求出力Pdは、走行抵抗を含む車両の走行に必要な出力で、アクセル操作量θACやその変化速度、車速V(出力軸回転数NO )、自動変速機18の変速段などに基づいて、予め定められたデータマップや演算式などにより算出される。
【0069】
また、第1判定値P1はエンジン12のみを動力源として走行する中負荷領域とモータジェネレータ14のみを動力源として走行する低負荷領域の境界値であり、エンジン12による充電時を含めたエネルギー効率を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができるだけ少なくなるように実験等によって定められている。
【0070】
ステップS11の判断が肯定された場合、すなわち要求出力Pdが第1判定値P1以下の場合には、ステップS12で蓄電量SOCが予め設定された最低蓄電量A以上か否かを判断し、SOC≧AであればステップS13でモード1を選択する。一方、SOC<AであればステップS14でモード3を選択する。
【0071】
最低蓄電量Aはモータジェネレータ14を動力源として走行する場合に蓄電装置58から電気エネルギーを取り出すことが許容される最低の蓄電量であり、蓄電装置58の充放電効率などに基づいて例えば70%程度の値が設定される。
【0072】
上記モード1は、前記図7から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、モータジェネレータ14を要求出力Pdで回転駆動させるもので、モータジェネレータ14のみを動力源として車両を走行させる。
【0073】
この場合も、第1クラッチCE1 が解放されてエンジン12が遮断されるため、前記モード6と同様に引き擦り損失が少なく、自動変速機18を適当に変速制御することにより効率の良いモータ駆動制御が可能である。
【0074】
また、このモード1は、要求出力Pdが第1判定値P1以下の低負荷領域で且つ蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量A以上の場合に実行されるため、エンジン12を動力源として走行する場合よりもエネルギー効率が優れていて燃費や排出ガスを低減できるとともに、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより低下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0075】
ステップS14で選択されるモード3は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を回生制動により充電状態とするもので、エンジン12の出力で車両を走行させながら、モータジェネレータ14によって発生した電気エネルギーを蓄電装置58に充電する。エンジン12は、要求出力Pd以上の出力で運転させられ、その要求出力Pdより大きい余裕動力分だけモータジェネレータ14で消費されるように、そのモータジェネレータ14の電流制御が行われる。
【0076】
一方、前記ステップS11の判断が否定された場合、すなわち要求出力Pdが第1判定値P1より大きい場合には、ステップS15において、要求出力Pdが第1判定値P1より大きく第2判定値P2より小さいか否か、すなわちP1<Pd<P2か否かを判断する。
【0077】
第2判定値P2は、エンジン12のみを動力源として走行する中負荷領域とエンジン12およびモータジェネレータ14の両方を動力源として走行する高負荷領域の境界値であり、エンジン12による充電時を含めたエネルギー効率を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができるだけ少なくなるように実験等によって予め定められている。
【0078】
そして、P1<Pd<P2であればステップS16でSOC≧Aか否かを判断し、SOC≧Aの場合にはステップS17でモード2を選択し、SOC<Aの場合には前記ステップS14でモード3を選択する。
【0079】
また、Pd≧P2であればステップS18でSOC≧Aか否かを判断し、SOC≧Aの場合にはステップS19でモード4を選択し、SOC<Aの場合にはステップS17でモード2を選択する。
【0080】
上記モード2は、前記図7から明らかなように第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を要求出力Pdで運転し、モータジェネレータ14を無負荷状態とするもので、エンジン12のみを動力源として車両を走行させる。
【0081】
また、モード4は、第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を回転駆動するもので、エンジン12およびモータジェネレータ14の両方を動力源として車両を高出力走行させる。
【0082】
このモード4は、要求出力Pdが第2判定値P2以上の高負荷領域で実行されるが、エンジン12およびモータジェネレータ14を併用しているため、エンジン12およびモータジェネレータ14の何れか一方のみを動力源として走行する場合に比較してエネルギー効率が著しく損なわれることがなく、燃費や排出ガスを低減できる。また、蓄電量SOCが最低蓄電量A以上の場合に実行されるため、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより低下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0083】
上記モード1〜4の運転条件についてまとめると、蓄電量SOC≧Aであれば、Pd≦P1の低負荷領域ではステップS13でモード1を選択してモータジェネレータ14のみを動力源として走行し、P1<Pd<P2の中負荷領域ではステップS17でモード2を選択してエンジン12のみを動力源として走行し、P2≦Pdの高負荷領域ではステップS19でモード4を選択してエンジン12およびモータジェネレータ14の両方を動力源として走行する。
【0084】
また、SOC<Aの場合には、要求出力Pdが第2判定値P2より小さい中低負荷領域でステップS14のモード3を実行することにより蓄電装置58を充電するが、要求出力Pdが第2判定値P2以上の高負荷領域ではステップS17でモード2が選択され、充電を行うことなくエンジン12により高出力走行が行われる。
【0085】
ステップS17のモード2は、P1<Pd<P2の中負荷領域で且つSOC≧Aの場合、或いはPd≧P2の高負荷領域で且つSOC<Aの場合に実行されるが、中負荷領域では一般にモータジェネレータ14よりもエンジン12の方がエネルギー効率が優れているため、モータジェネレータ14を動力源として走行する場合に比較して燃費や排出ガスを低減できる。
【0086】
また、高負荷領域では、モータジェネレータ14およびエンジン12を併用して走行するモード4が望ましいが、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより小さい場合には、上記モード2によるエンジン12のみを動力源とする運転が行われることにより、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aよりも少なくなって充放電効率等の性能を損なうことが回避される。
【0087】
次に、エンジン12の故障に伴う駆動トルク変動を抑制するための制御作動を図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0088】
図8において、ステップSA1では、図6の運転モード判断サブルーチンに基づいて、エンジン12を動力源として走行するモード2またはエンジン12およびモータジェネレータ14を動力源として走行するモード4が選択されているか否かがハイブリッド制御用コントローラ50により判断される。
【0089】
このステップSA1の判断が肯定された場合は、ステップSA2において車速センサ42により検出される車速Vが所定値Va 以上であるか否かが判断される。所定値Va は大きなエンジンブレーキが作用しない低車速では本制御を行わないようにするためのもので、予め一定値が設定されても良いが、自動変速機18の変速段や路面の摩擦係数μなどの走行状態をパラメータとして設定されるようにしても良い。この判断が肯定された場合は、ステップSA3において、エンジン回転数センサ44により検出されるエンジン回転数NE の変化率ΔNE が所定値−S以下であるか否か、即ちエンジン回転数NE が急に低下したか否かが判断される。
【0090】
このステップSA3の判断が肯定された場合は、ステップSA4において、エンジン回転数センサ44により検出されるエンジン回転数NE が所定値T以下であるか否かが判断される。所定値Tはエンジンブレーキが作用する回転数以下か否かを判断するためのもので、予め一定値が設定されても良いが、車速Vや自動変速機18の変速段などの走行状態をパラメータとして設定されるようにしても良い。かかるステップSA4は、前記ステップSA3と共に故障によってエンジン12が急に停止したか否かを判断するためのもので、この判断が肯定された場合は、ステップSA5においてエンジン12が故障(フェール)していると判定される。なお、所定値Tの設定に際して路面の摩擦係数μを考慮することもできる。
【0091】
次にステップSA6において、モータジェネレータ14に供給される電流が遮断されてモータトルクTM が0とされると共に、ステップSA7において、第2クラッチCE2 が解放(OFF)されることにより、モータジェネレータ14のロータ軸14rが逆方向へ自由回転させられることにより、エンジン12と自動変速機18の入力軸26との間の動力伝達が遮断される。続いてステップSA8において、予めインストルメントパネル等に設けられたフェールインジケータに故障表示が行われる。
【0092】
一方、ステップSA1〜SA4の何れかの判断が否定された場合、すなわち運転モードがモード2、4以外である場合、或いは車速Vが所定値Va よりも小さく急制動の可能性が小さい場合、或いはエンジン回転数NE の変化率ΔNE が所定値−Sよりも大きい場合、或いはエンジン回転数NE が所定値Tよりも大きい場合には、ステップSA9において、現在選択されている運転モードに従って通常通りの制御が実行される。尚、このようにステップSA1〜SA4の何れかの判断が否定された場合に通常通りの制御に復帰させる以外に、エンジン12の燃料噴射量或いはスロットル弁開度とエンジン回転数NE 等からエンジン12が正常に作動していると判断された場合に通常通りの制御に復帰させるなど、開始条件とは別に復帰条件を設定することも出来る。
【0093】
上述のように、ステップSA3〜SA5において、エンジン12の故障が検出されると、ステップSA6〜SA7において、その故障したエンジン12と自動変速機18の入力軸26との間の動力伝達が遮断されるため、エンジンブレーキの発生が防止されるなど、エンジン12の故障に伴う駆動トルク変動が抑制される。
【0094】
次に、本発明の実施例を図9のフローチャートに基づいて説明する。本制御作動において、ステップSC3〜SC5が前記フェール検出手段に対応しており、ステップSC6〜SC7が前記動力源遮断手段に対応しており、それぞれハイブリッド制御用コントローラ50により実行される。
【0095】
図9において、ステップSC1では、図6の運転モード判断サブルーチンに基づいて、モータジェネレータ14を動力源として走行するモード1またはエンジン12およびモータジェネレータ14を動力源として走行するモード4が選択されているか否かがハイブリッド制御用コントローラ50により判断される。
【0096】
このステップSC1の判断が肯定された場合は、ステップSC2において、車速センサ42により検出される車速Vが所定値Vb 以上であるか否かが判断される。所定値Vb は前記所定値Va と同様にして設定される。この判断が肯定された場合は、ステップSC3において、モータ回転数センサ46により検出されるモータ回転数NM の変化率ΔNM が所定値−U以下であるか否か、即ちモータ回転数NM が急に低下したか否かが判断される。
【0097】
このステップSC3の判断が肯定された場合は、ステップSC4において、モータ回転数センサ46により検出されるモータ回転数NM が所定値W以下であるか否かが判断される。所定値Wは、モータジェネレータ14のフリクションロスなどによる制動力が作用する回転数以下か否かを判断するためのもので、予め一定値が設定されても良いが、車速Vや自動変速機18の変速段などの走行状態をパラメータとして設定されるようにしても良い。かかるステップSC4は、前記ステップSC3と共に故障によってモータジェネレータ14が急に停止したか否かを判断するためのもので、この判断が肯定された場合は、ステップSC5においてモータジェネレータ14が故障(フェール)していると判定される。なお、所定値Wの設定に際して路面の摩擦係数μを考慮することもできる。
【0098】
次にステップSC6において、第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 が解放(OFF)されると共に、ステップSC7においてモータジェネレータ14に供給される電流が遮断されてモータトルクTM が0とされることにより、エンジン12およびモータジェネレータ14と自動変速機18の入力軸26との間の動力伝達が遮断される。続いて、ステップSC8では、予めインストルメントパネル等に設けられたフェールインジケータに故障表示が行われる。
【0099】
一方、ステップSC1〜SC4の何れかの判断が否定された場合、すなわち運転モードがモード1、4以外である場合、或いは車速Vが所定値Vb よりも小さく急制動の可能性が小さい場合、或いはモータ回転数NM の変化率ΔNM が所定値−Uよりも大きい場合、或いはモータ回転数NM が所定値Wよりも大きい場合には、ステップSC9において、現在選択されている運転モードに従って通常通りの制御が実行される。尚、このようにステップSC1〜SC4の何れかの判断が否定された場合に通常通りの制御に復帰させる以外に、モータ電流およびモータ回転数NE 等からモータジェネレータ14が正常に作動していると判断された場合に通常通りの制御に復帰させるなど、開始条件とは別に復帰条件を設定することも出来る。
【0100】
上述のように本実施例によれば、フェール検出手段に対応するステップSC3〜SC5において、モータジェネレータ14の故障が検出されると、動力源遮断手段に対応するステップSC6〜SC7において、その故障したモータジェネレータ14と自動変速機18の入力軸26との間の動力伝達が遮断されるため、モータジェネレータ14のフリクションロスによる制動力の発生を防止できるなど、モータジェネレータ14の故障に伴う駆動トルク変動が抑制される。
【0101】
また、本実施例では、クラッチCE1 およびCE2 が共に解放されるため、例えばモータジェネレータ14の故障でロータ軸14rが回転不可(ロック)となった場合でも、リングギヤ16rのフリー回転によって大きな制動力が駆動系に作用することが防止される。
【0102】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0103】
例えば、前述の実施例においては、後進1段および前進5段の変速段を有する自動変速機18が用いられていたが、図10に示されるように、前記副変速機20を省略して前記主変速機22のみから成る自動変速機60を採用し、図11に示されるように前進4段および後進1段で変速制御を行うようにすることも可能である。
【0104】
また、前記図8では、モード2または4の場合にエンジン故障時の制御を実施するようになっていたが、モード3などエンジン12が作動させられる他のモードについても、同様の制御を実施することができる。図9の実施例についても、モード3などモータジェネレータ14が作動させられる他のモードで同様の制御を実施することが可能である。
【0105】
本発明は、その主旨を逸脱しない範囲において、その他種々の態様で適用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるハイブリッド駆動制御装置の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動制御装置に備えられている制御系統を説明する図である。
【図3】図1の自動変速機の各変速段を成立させる係合要素の作動を説明する図である。
【図4】図1の自動変速機の油圧回路の一部を示す図である。
【図5】図2のハイブリッド制御用コントローラと電気式トルコンとの接続関係を説明する図である。
【図6】図1のハイブリッド駆動制御装置の基本的な作動を説明するフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートにおける各モード1〜9の作動状態を説明する図である。
【図8】エンジン故障時の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の特徴となる制御作動の要部を説明するフローチャートである。
図10】図1の実施例とは異なる自動変速機を備えているハイブリッド駆動制御装置の構成を説明する骨子図である。
図11図10の自動変速機の各変速段を成立させる係合要素の作動を説明する図である。
【符号の説明】
12:エンジン(動力源)
14:モータジェネレータ(動力源、電動モータ)
16:遊星歯車装置(3軸式動力入出力手段)
16r:リングギヤ(第1回転要素)
16s:サンギヤ(第2回転要素)
16c:キャリア(第3回転要素)
50:ハイブリッド制御用コントロー
ステップSC3〜SC5:フェール検出手段
ステップSC6〜SC7:動力源遮断手段

Claims (2)

  1. 電動モータを含む2種類の動力源と、
    該2種類の動力源にそれぞれ連結された第1回転要素および第2回転要素と、駆動系に連結された第3回転要素とを有し、それ等の間で機械的に動力を合成、分配する3軸式動力入出力手段と
    を有するハイブリッド駆動制御装置において、
    前記電動モータが故障したことを検出するフェール検出手段と、
    該フェール検出手段により前記電動モータの故障が検出された場合には、少なくとも該電動モータと前記駆動系との動力伝達を遮断する動力源遮断手段と
    を有することを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  2. 前記動力源遮断手段は、車速が所定値以上の場合に前記動力伝達を遮断する
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド駆動制御装置。
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