JP3709666B2 - 電気自動車のクリープトルク制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気自動車のクリープトルク制御装置に係り、特に、ブレーキ操作時のクリープトルク低減制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a) 電力を充放電するバッテリと、(b) 前記バッテリから供給される前記電力を変換する電力変換手段と、(c) 前記電力変換手段により変換される前記電力により駆動輪を駆動するモータと、(d) 走行速度が零付近に低下すると前記モータにより発生される微小駆動力(クリープトルク)により前記駆動輪を僅かに駆動するように前記電力変換手段を介して前記モータに供給される電力を制御するクリープトルク発生手段とを備える電気自動車のクリープトルク制御装置において、(e) 前記電気自動車に与えられる制動指令の大きさに応じて、前記微小駆動力を減少方向または零に変化させるクリープトルク低減手段を設けた電気自動車のクリープトルク制御装置が、特開平7−154905号公報に記載されている。
【0003】
このような電気自動車のクリープトルク制御装置によれば、走行速度が零付近に低下するとクリープトルクが発生させられるため、坂路発進する場合や渋滞時に微速走行する場合に電気自動車の運転操作が容易になる。また、ブレーキペダルの踏込量に応じてクリープトルクが抑えられ、車両が確実に停止している時はクリープトルクが零にされるため、エネルギーを無駄に消費することが防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のクリープトルク制御は、電気自動車の構成によってはそのまま適用できなかったり運転操作性が悪くなったりする場合があるなど、必ずしも十分に満足できなかった。すなわち、エンジンに連結される第1回転要素、モータジェネレータに連結される第2回転要素、および出力部材に連結される第3回転要素を有して、それらの間で機械的に力を合成、分配する3軸式動力入出力手段を備えているハイブリッド型の電気自動車の場合、モータジェネレータの制御だけで適切なクリープトルク制御を行ったりエネルギーの消費量を低減したりすることはできない。また、後進発進時や後進走行時にブレーキ操作力の強弱だけで走行する場合、ブレーキ操作量(ブレーキ力)に応じてクリープトルクが制御されると、思い通りの駆動力が得られなくて操作性が悪くなる。
【0005】
本発明は以上のような事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、ブレーキ操作力の強弱で走行する場合が比較的多い後進時の操作性を損なうことなく、クリープトルクによるエネルギーの無駄な消費を防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1発明は、(a) モータジェネレータのトルク制御で駆動輪に所定のクリープトルクを発生させるクリープトルク発生手段と、(b) 車両を制動するためにブレーキ操作されている場合には、前記クリープトルク発生手段によって発生させられる前記クリープトルクを低減するクリープトルク低減手段とを有する電気自動車のクリープトルク制御装置において、(c) 車両後進時には前記クリープトルク低減手段によるクリープトルクの低減制御を制限するクリープトルク低減制限手段を設けたことを特徴とする。
第2発明は、第1発明において、 (a) 燃料の燃焼によって作動するエンジンと、(b) そのエンジンに連結される第1回転要素、前記モータジェネレータに連結される第2回転要素、および出力部材に連結される第3回転要素を有して、それらの間で機械的に力を合成、分配する3軸式動力入出力手段とを備えており、(c) 前記クリープトルク発生手段は、前記エンジンを作動させるとともに前記モータジェネレータに反力トルクを発生させることにより前記出力部材を介して前記駆動輪にクリープトルクを発生させるもので、(d) 前記クリープトルク低減手段は、前記エンジンの出力を低下させるとともに前記モータジェネレータの反力トルクを低下させることによって前記クリープトルクを低減するものであることを特徴とする。
【0007】
第3発明は、第2発明において、 (a) 前記モータジェネレータに接続された蓄電装置を有する一方、 (b) 前記クリープトルク発生手段は、前記モータジェネレータの回生制動によって前記反力トルクを発生させるとともに前記蓄電装置を充電するもので、 (c) 前記クリープトルク低減制限手段は、車両前進時においても前記蓄電装置の蓄電量SOC、または発生電力量D 1 から消費電力量D 2 を差し引いた余裕蓄電量ΔSOCを考慮して、前記クリープトルク低減手段によるクリープトルクの低減制御を制限することを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】
第1発明では、車両後進時にはブレーキ操作に伴うクリープトルクの低減制御が制限され、クリープトルクが例えば一定に維持されるため、ブレーキ操作力の強弱で車両を後進する際の操作性が向上する。
第2発明では、クリープトルク発生手段およびクリープトルク低減手段によりエンジンおよびモータジェネレータが共に制御されることにより、3軸式動力入出力手段とを備えているハイブリッド型の電気自動車においても適切なクリープトルク制御が行われる。そして、車両を制動するためにブレーキ操作されている場合には、エンジンの出力を低下させるとともにモータジェネレータの反力トルクを低下させることによりクリープトルクが低減させられるため、エンジンの燃料を無駄に消費することが防止されて燃費が向上する。また、モータジェネレータの反力トルクが力行によって発生させられる場合には、反力トルクが低下させられることにより蓄電装置等の電気エネルギーの消費も低減される。
【0010】
【発明の実施の形態】
ここで、3軸式動力入出力手段は、遊星歯車装置や傘歯車式の差動装置など、作動的に連結されて相対回転させられる3つの回転要素を有して、機械的に力の合成、分配を行うことができるもので、遊星歯車装置が好適に用いられる。遊星歯車装置を用いた場合、リングギヤを前記第1回転要素とし、サンギヤを前記第2回転要素とし、キャリアを前記第3回転要素とすることが望ましい。
【0011】
上記エンジンは第1クラッチを介して第1回転要素に連結されるとともに、第1回転要素、第2回転要素、第3回転要素のうちの2つは第2クラッチを介して互いに連結されるようにすることが望ましく、その場合は、エンジンのみを動力源として走行するエンジン走行モード、モータジェネレータのみを動力源として走行するモータ走行モード、エンジンおよびモータジェネレータの両方を動力源として走行するエンジン+モータ走行モード、エンジンによりモータジェネレータを回転駆動して蓄電装置を充電しながらエンジンを動力源として走行する充電走行モード(クリープトルクを発生させる場合と実質的に同じ)など、種々の運転モードで走行することが可能となる。この場合、モータジェネレータは電動モータおよび発電機の両方の機能が用いられるが、本発明の実施に際しては、モータジェネレータは電動モータおよび発電機の少なくとも一方として用いられるものであれば良い。
【0012】
クリープトルク発生手段によりクリープトルクを発生させる場合、モータジェネレータの反力トルクは回生制動によって発生させることが望ましいが、蓄電装置が満充電の場合など力行トルクによって発生させることも可能である。このクリープトルク発生手段は、アクセル操作量(運転者の出力要求量)が略零の状態でも所定のクリープトルクを発生させるように構成される。
【0013】
また、ブレーキとは、フットブレーキ等の常用ブレーキ(サービスブレーキ)の他、パーキングブレーキ等の運転者によって任意に操作される種々のブレーキが対応し、エンジンの出力低下は、スロットル弁開度や燃料噴射量を低減することにより行われる。
【0014】
また、前記クリープトルク低減手段は、車両を制動する力の大きさを表すブレーキ力に比例してクリープトルクを低減させるようにしても良い。この場合にクリープトルクは、ブレーキ力に拘らず一定値に達した時点でそれ以上低減させないようにすることが望ましい。
【0015】
また、クリープトルク低減手段は、エンジン水温がエンジン回転数を低下させても問題のない所定値以上の場合や、モータジェネレータにより発電される電力量と車載装置により消費される電力量との差で表される余裕蓄電量や蓄電装置の実際の蓄電量が、エンジン回転数を低下させても電力不足の生じない所定値以上である場合に、クリープトルクを低減させるものでもよい。
【0016】
第1発明は、第2発明のように3軸式動力入出力手段を有するハイブリッド型の電気自動車に適用され得るが、エンジンおよびモータジェネレータを備えている他の形式のハイブリッド型電気自動車、エンジン以外の発電手段を有するハイブリッド型電気自動車、エンジン等の発電手段を備えていない電気自動車、複数のモータジェネレータを備えている電気自動車など、種々の電気自動車に適用できる。
【0017】
クリープトルク低減制限手段は、例えばクリープトルク低減手段によるクリープトルクの低減制御を禁止し、ブレーキ操作の有無に拘らずクリープトルクを一定に維持するように構成される。また、例えばシフトレバーが後進レンジに操作されている時には如何なる場合もクリープトルク低減手段によるクリープトルクの低減制御を制限するように構成されるが、パーキングブレーキ操作時にはクリープトルク低減手段によるクリープトルクの低減制御を許容するなど、所定の条件下で低減制御を許容するようになっていても良い。
【0018】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるクリープトルク制御装置を備えているハイブリッド型電気自動車のハイブリッド駆動装置10の骨子図である。
【0019】
図1において、このハイブリッド駆動装置10はFR(フロントエンジン・リヤドライブ)車両用のもので、燃料の燃焼によって作動する内燃機関等のエンジン12と、電動モータおよび発電機としての機能を有するモータジェネレータ14と、シングルピニオン型の遊星歯車装置16と、自動変速機18とを車両の前後方向に沿って備えており、出力軸19から図示しないプロペラシャフトや差動装置などを介して左右の駆動輪(後輪)へ駆動力を伝達する。
【0020】
遊星歯車装置16は機械的に力を合成分配する合成分配機構で、モータジェネレータ14と共に電気式トルコン24を構成しており、第1回転要素としてのリングギヤ16rは第1クラッチCE1 を介してエンジン12に連結され、第2回転要素としてのサンギヤ16sはモータジェネレータ14のロータ軸14rに連結され、第3回転要素としてのキャリア16cは自動変速機18の入力軸26に連結されている。また、サンギヤ16sおよびキャリア16cは第2クラッチCE2 によって連結されるようになっている。尚、遊星歯車装置16は3軸式動力入出力手段に対応しており、入力軸26は出力部材に対応している。
【0021】
また、エンジン12の出力は、回転変動やトルク変動を抑制するためのフライホイール28およびスプリング、ゴム等の弾性部材によるダンパ装置30を介して第1クラッチCE1 に伝達される。第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 は、何れも油圧アクチュエータによって係合、解放される摩擦式の多板クラッチである。
【0022】
自動変速機18は、前置式オーバードライブプラネタリギヤユニットから成る副変速機20と、単純連結3プラネタリギヤトレインから成る前進4段、後進1段の主変速機22とを組み合わせたものである。
【0023】
具体的には、副変速機20はシングルピニオン型の遊星歯車装置32と、油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式のクラッチC0 、ブレーキB0 と、一方向クラッチF0 とを備えて構成されている。また、主変速機22は、3組のシングルピニオン型の遊星歯車装置34、36、38と、油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式のクラッチC1 , C2 、ブレーキB1 ,B2 ,B3 ,B4 と、一方向クラッチF1 ,F2 とを備えて構成されている。
【0024】
そして、図2に示されているソレノイドバルブSL1〜SL4の励磁、非励磁により油圧回路40が切り換えられたり、シフトレバー42に連結されたマニュアルシフトバルブによって油圧回路40が機械的に切り換えられたりすることにより、クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 ,B4 がそれぞれ係合、解放制御され、図3に示されているようにニュートラル(N)と前進5段(1st〜5th)、後進1段(Rev)の各変速段が成立させられる。
【0025】
なお、上記自動変速機18や前記電気式トルコン24は、中心線に対して略対称的に構成されており、図1では中心線の下半分が省略されている。
【0026】
図3のクラッチ、ブレーキ、一方向クラッチの欄の「○」は係合、「●」はシフトレバー42がエンジンブレーキレンジ、たとえば「3」、「2」、及び「L」レンジ等の低速レンジへ操作された場合に係合、そして、空欄は非係合を表している。
【0027】
その場合に、ニュートラルN、後進変速段Rev、及びエンジンブレーキレンジは、シフトレバー42に機械的に連結されたマニュアルシフトバルブによって油圧回路40が機械的に切り換えられることによって成立させられ、前進変速段の1st〜5thの相互間の変速はソレノイドバルブSL1〜SL4によって電気的に制御される。
【0028】
また、前進変速段の変速比は1stから5thとなるに従って段階的に小さくなり、4thの変速比i4 =1である。図3は各変速段の変速比の一例を示したものである。
【0029】
図3の作動表に示されているように、第2変速段(2nd)と第3変速段(3rd)との間の変速は、第2ブレーキB2 と第3ブレーキB3 との係合・解放状態を共に変えるクラッチツウクラッチ変速になる。この変速を円滑に行うために、上述した油圧回路40には図4に示す回路が組み込まれている。
【0030】
図4において符号70は1−2シフトバルブを示し、また符号71は2−3シフトバルブを示し、さらに符号72は3−4シフトバルブを示している。これらのシフトバルブ70、71、72の各ポートの各変速段での連通状態は、それぞれのシフトバルブ70、71、72の下側に示している通りである。なお、その数字は各変速段を示す。
【0031】
その2−3シフトバルブ71のポートのうち第1変速段および第2変速段で入力ポート73に連通するブレーキポート74に、第3ブレーキB3 が油路75を介して接続されている。この油路にはオリフィス76が介装されており、そのオリフィス76と第3ブレーキB3 との間にダンパーバルブ77が接続されている。このダンパーバルブ77は、第3ブレーキB3 にライン圧が急激に供給された場合に少量の油圧を吸入して緩衝作用を行うものである。
【0032】
また符号78はB−3コントロールバルブであって、第3ブレーキB3 の係合圧PB3をこのB−3コントロールバルブ78によって直接制御するようになっている。すなわち、このB−3コントロールバルブ78は、スプール79とプランジャ80とこれらの間に介装したスプリング81とを備えており、スプール79によって開閉される入力ポート82に油路75が接続され、またこの入力ポート82に選択的に連通させられる出力ポート83が第3ブレーキB3 に接続されている。さらにこの出力ポート83は、スプール79の先端側に形成したフィードバックポート84に接続されている。
【0033】
一方、前記スプリング81を配置した箇所に開口するポート85には、2−3シフトバルブ71のポートのうち第3変速段以上の変速段でDレンジ圧を出力するポート86が油路87を介して連通させられている。また、プランジャ80の端部側に形成した制御ポート88には、リニアソレノイドバルブSLUが接続されている。
【0034】
したがって、B−3コントロールバルブ78は、スプリング81の弾性力とポート85に供給される油圧とによって調圧レベルが設定され、且つ制御ポート88に供給される信号圧PSLU が高いほどスプリング81による弾性力が大きくなるように構成されている。
【0035】
さらに、図4における符号89は、2−3タイミングバルブであって、この2−3タイミングバルブ89は、小径のランドと2つの大径のランドとを形成したスプール90と第1のプランジャ91とこれらの間に配置したスプリング92とスプール90を挟んで第1のプランジャ91とは反対側に配置された第2のプランジャ93とを有している。
【0036】
この2−3タイミングバルブ89の中間部のポート94に油路95が接続され、また、この油路95は2−3シフトバルブ71のポートのうち第3変速段以上の変速段でブレーキポート74に連通させられるポート96に接続されている。
【0037】
さらに、この油路95は途中で分岐して、前記小径ランドと大径ランドとの間に開口するポート97にオリフィスを介して接続されている。この中間部のポート94に選択的に連通させられるポート98は油路99を介してソレノイドリレーバルブ100に接続されている。
【0038】
そして、第1のプランジャ91の端部に開口しているポートにリニアソレノイドバルブSLUが接続され、また第2のプランジャ93の端部に開口するポートに第2ブレーキB2 がオリフィスを介して接続されている。
【0039】
前記油路87は第2ブレーキB2 に対して油圧を供給・排出するためのものであって、その途中には小径オリフィス101とチェックボール付きオリフィス102とが介装されている。また、この油路87から分岐した油路103には、第2ブレーキB2 から排圧する場合に開くチェックボールを備えた大径オリフィス104が介装され、この油路103は以下に説明するオリフィスコントロールバルブ105に接続されている。
【0040】
オリフィスコントロールバルブ105は第2ブレーキB2 からの排圧速度を制御するためのバルブであって、そのスプール106によって開閉されるように中間部に形成したポート107には第2ブレーキB2 が接続されており、このポート107より図での下側に形成したポート108に前記油路103が接続されている。
【0041】
第2ブレーキB2 を接続してあるポート107より図での上側に形成したポート109は、ドレインポートに選択的に連通させられるポートであって、このポート109には、油路110を介して前記B−3コントロールバルブ78のポート111が接続されている。尚、このポート111は、第3ブレーキB3 を接続してある出力ポート83に選択的に連通させられるポートである。
【0042】
オリフィスコントロールバルブ105のポートのうちスプール106を押圧するスプリングとは反対側の端部に形成した制御ポート112が油路113を介して、3−4シフトバルブ72のポート114に接続されている。このポート114は、第3変速段以下の変速段で第3ソレノイドバルブSL3の信号圧を出力し、また、第4変速段以上の変速段で第4ソレノイドバルブSL4の信号圧を出力するポートである。
【0043】
さらに、このオリフィスコントロールバルブ105には、前記油路95から分岐した油路115が接続されており、この油路115を選択的にドレインポートに連通させるようになっている。
【0044】
なお、前記2−3シフトバルブ71において第2変速段以下の変速段でDレンジ圧を出力するポート116が、前記2−3タイミングバルブ89のうちスプリング92を配置した箇所に開口するポート117に油路118を介して接続されている。また、3−4シフトバルブ72のうち第3変速段以下の変速段で前記油路87に連通させられるポート119が油路120を介してソレノイドリレーバルブ100に接続されている。
【0045】
そして、図4において、符号121は第2ブレーキB2 用のアキュムレータを示し、その背圧室にはリニアソレノイドバルブSLNが出力する油圧に応じて調圧されたアキュムレータコントロール圧Pacが供給されている。このアキュムレータコントロール圧Pacは、リニアソレノイドバルブSLNの出力圧が低いほど高い圧力になるように構成されている。したがって、第2ブレーキB2 の係合・解放の過渡的な油圧PB2は、リニアソレノイドバルブSLNの信号圧が低いほど高い圧力で推移するようになっている。変速用の他のクラッチC1 、C2 やブレーキB0 などにもアキュムレータが設けられ、上記アキュムレータコントロール圧Pacが作用させられることにより、変速時の過渡油圧が入力軸26のトルクなどに応じて制御されるようになっている。
【0046】
また、符号122はC−0エキゾーストバルブを示し、さらに符号123はクラッチC0 用のアキュムレータを示している。C−0エキゾーストバルブ122は2速レンジでの第2変速段のみにおいてエンジンブレーキを効かせるためにクラッチC0 を係合させるように動作するものである。
【0047】
したがって、上述した油圧回路40によれば、B−3コントロールバルブ78のポート111がドレインに連通していれば、第3ブレーキB3 の係合圧PB3をB−3コントロ−ルバルブ78によって直接調圧することができ、また、その調圧レベルをリニアソレノイドバルブSLUによって変えることができる。また、オリフィスコントロールバルブ105のスプール106が、図の左半分に示す位置にあれば、第2ブレーキB2 はこのオリフィスコントロールバルブ105を介して排圧が可能になり、したがって第2ブレーキB2 からのドレイン速度を制御することができる。さらに、第2変速段から第3変速段への変速は、第3ブレーキB3 を緩やかに解放すると共に第2ブレーキB2 を緩やかに係合する所謂クラッチツウクラッチ変速が行われるわけであるが、入力軸26への入力軸トルクに基づいてリニアソレノイドバルブSLUにより駆動される第3ブレーキB3 の解放過渡油圧PB3を制御することにより変速ショックを好適に軽減することができる。入力軸トルクに基づく油圧PB3の制御は、フィードバック制御などでリアルタイムに行うこともできるが、変速開始時の入力軸トルクのみを基準にして行うものであっても良い。
【0048】
ハイブリッド駆動装置10は、図2に示されるようにハイブリッド制御用コントローラ50及び自動変速制御用コントローラ52を備えている。これらのコントローラ50、52は、CPUやRAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを備えて構成され、アクセル操作量センサ62、シフトポジションセンサ64、エンジン水温センサ66、ブレーキスイッチ68からそれぞれアクセル操作量θAC、シフトレバー42の操作レンジ、エンジン水温THE 、ブレーキのON、OFFを表す信号が供給される他、車速V(自動変速機18の出力軸回転数NO に相当)、自動変速機18の入力軸回転数NI 、エンジントルクTE 、モータトルクTM 、エンジン回転数NE 、モータ回転数NM 、蓄電装置58(図5参照)の蓄電量SOC等の各種の情報を読み込むと共に、予め設定されたプログラムに従って信号処理を行う。ブレーキスイッチ68は、踏力に応じた制動力を発生するサービスブレーキのブレーキペダルが踏み込み操作されたか否かを検出するもので、例えばブレーキ油圧などを検出することにより、所定の踏力以上で踏み込み操作された場合にONとなる。なお、エンジントルクTE はスロットル弁開度や燃料噴射量などから求められ、モータトルクTM はモータ電流などから求められ、蓄電量SOCはモータジェネレータ14がジェネレータとして機能する充電時のモータ電流や充電効率などから求められる。
【0049】
前記エンジン12は、ハイブリッド制御用コントローラ50によってスロットル弁開度や燃料噴射量、点火時期などが制御されることにより、運転状態に応じて出力が制御される。前記モータジェネレータ14は、図5に示すようにM/G制御器(インバータ)56を介してバッテリー等の蓄電装置58に接続されており、ハイブリッド制御用コントローラ50により、その蓄電装置58から電気エネルギーが供給されて所定のトルクで回転駆動される回転駆動状態と、回生制動(モータジェネレータ14自体の電気的な制動トルク)によりジェネレータとして機能して蓄電装置58に電気エネルギーを充電する充電状態と、ロータ軸14rが自由回転することを許容する無負荷状態とに切り換えられる。また、前記第1クラッチCE1 及び第2クラッチCE2 は、ハイブリッド制御用コントローラ50により電磁弁等を介して油圧回路40が切り換えられることにより、係合或いは解放状態が切り換えられる。
【0050】
前記自動変速機18は、自動変速制御用コントローラ52によって前記ソレノイドバルブSL1〜SL4、リニアソレノイドバルブSLU、SLT、SLNの励磁状態が制御され、油圧回路40が切り換えられたり油圧制御が行われることにより、予め定められた変速条件に従って変速段が切り換えられる。変速条件は、例えばアクセル操作量θACおよび車速Vなどの走行状態をパラメータとする変速マップ等により設定される。
【0051】
上記ハイブリッド制御用コントローラ50は、例えば本願出願人が先に出願した特願平7−294148号に記載されているように、図6に示すフローチャートに従って図7に示す9つの運転モードの1つを選択し、その選択したモードでエンジン12及び電気式トルコン24を作動させる。
【0052】
図6において、ステップS1ではエンジン始動要求があったか否かを、例えばエンジン12を動力源として走行したり、エンジン12によりモータジェネレータ14を回転駆動して蓄電装置58を充電したりするために、エンジン12を始動すべき旨の指令があったか否かを判断する。
【0053】
ここで、始動要求があればステップS2でモード9を選択する。モード9は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ14により遊星歯車装置16を介してエンジン12を回転駆動すると共に、燃料噴射などのエンジン始動制御を行ってエンジン12を始動する。
【0054】
このモード9は、車両停止時には前記自動変速機18をニュートラルにして行われ、モード1のように第1クラッチCE1 を解放したモータジェネレータ14のみを動力源とする走行時には、第1クラッチCE1 を係合すると共に走行に必要な要求出力以上の出力でモータジェネレータ14を作動させ、その要求出力以上の余裕出力でエンジン12を回転駆動することによって行われる。また、車両走行時であっても、一時的に自動変速機18をニュートラルにしてモード9を実行することも可能である。
【0055】
一方、ステップS1の判断が否定された場合、すなわちエンジン始動要求がない場合には、ステップS3を実行することにより、動力源ブレーキの要求があるか否かを、例えばシフトレバー42の操作レンジがLや2などのエンジンブレーキレンジ(低速変速段のみで変速制御を行うと共にエンジンブレーキや回生制動が作用するレンジ)で、且つアクセル操作量θACが0か否か、或いは単にアクセル操作量θACが0か否か、等によって判断する。
【0056】
この判断が肯定された場合にはステップS4を実行する。ステップS4では、蓄電装置58の蓄電量SOCが予め定められた最大蓄電量B以上か否かを判断し、SOC≧BであればステップS5でモード8を選択し、SOC<BであればステップS6でモード6を選択する。最大蓄電量Bは、蓄電装置58に電気エネルギーを充電することが許容される最大の蓄電量で、蓄電装置58の充放電効率などに基づいて例えば80%程度の値が設定される。
【0057】
上記ステップS5で選択されるモード8は、図7に示されるように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ14を無負荷状態とし、エンジン12を停止状態すなわちスロットル弁を閉じると共に燃料噴射量を0とするものであり、これによりエンジン12の引き擦り回転による制動力、すなわちエンジンブレーキが車両に作用させられ、運転者によるブレーキ操作が軽減されて運転操作が容易になる。また、モータジェネレータ14は無負荷状態とされ、自由回転させられるため、蓄電装置58の蓄電量SOCが過大となって充放電効率等の性能を損なうことが回避される。
【0058】
ステップS6で選択されるモード6は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、モータジェネレータ14を充電状態とするもので、車両の運動エネルギーでモータジェネレータ14が回転駆動されることにより、蓄電装置58を充電するとともにその車両にエンジンブレーキのような回生制動力を作用させるため、運転者によるブレーキ操作が軽減されて運転操作が容易になる。
【0059】
また、第1クラッチCE1 が解放されてエンジン12が遮断されているため、そのエンジン12の引き擦りによるエネルギー損失がないとともに、蓄電量SOCが最大蓄電量Bより少ない場合に実行されるため、蓄電装置58の蓄電量SOCが過大となって充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0060】
一方、ステップS3の判断が否定された場合、すなわち動力源ブレーキの要求がない場合にはステップS7を実行し、エンジン発進が要求されているか否かを、例えば蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより小さく、モード2やモード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両停止時か否か、すなわち車速V≒0か否か等によって判断する。尚、最低蓄電量Aはモータジェネレータ14を動力源として走行する場合に蓄電装置58から電気エネルギーを取り出すことが許容される最低の蓄電量であり、蓄電装置58の充放電効率などに基づいて例えば70%程度の値が設定される。
【0061】
この判断が肯定された場合には、ステップS8においてシフトレバー42により非駆動レンジである「P」レンジまたは「N」レンジが選択されているか否かを判断し、「P」レンジまたは「N」レンジが選択されていない場合、すなわち「D」レンジや「R」レンジ等の駆動レンジが選択されている場合はステップS9でモード5を選択し、「P」レンジまたは「N」レンジが選択されている場合はステップS10でモード7を選択する。
【0062】
上記ステップS9で選択されるモード5は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14の回生制動トルク(反力トルク)を制御することにより車両を発進させるもので、アクセルOFFすなわちアクセル操作量θACが略零の場合でも所定のクリープトルクが得られるように所定の回生制動トルクが発生させられる。尚、モード5を実行するステップS9は前記クリープトルク発生手段に対応している。
【0063】
具体的に説明すると、遊星歯車装置16のギヤ比をρE とすると、エンジントルクTE :遊星歯車装置16の出力トルク:モータトルクTM =1:(1+ρE ):ρE となるため、例えばギヤ比ρE を一般的な値である0.5程度とすると、エンジントルクTE の半分のトルクをモータジェネレータ14が分担することにより、エンジントルクTE の約1.5倍のトルクがキャリア16cから出力される。
【0064】
すなわち、モータジェネレータ14のトルクの(1+ρE )/ρE 倍の高トルク発進を行うことができるのである。また、モータ電流を遮断してモータジェネレータ14を無負荷状態とすれば、ロータ軸14rが逆回転させられるだけでキャリア16cからの出力は0となり、車両停止状態(クリープトルク=0)となる。
【0065】
すなわち、この場合の遊星歯車装置16は発進クラッチおよびトルク増幅装置として機能するのであり、モータトルク(回生制動トルク)TM を0から徐々に増大させて反力を大きくすることにより、エンジントルクTE の(1+ρE )倍の出力トルクで車両を滑らかに発進させることができるのである。
【0066】
ここで、本実施例では、エンジン12の最大トルクの略ρE 倍のトルク容量のモータジェネレータ、すなわち必要なトルクを確保しつつできるだけ小型で小容量のモータジェネレータ14が用いられており、装置が小型で且つ安価に構成される。また、本実施例ではモータトルクTM の増大に対応して、スロットル弁開度や燃料噴射量を増大させてエンジン12の出力を大きくするようになっており、反力の増大に伴うエンジン回転数NE の低下に起因するエンジンストール等を防止している。
【0067】
ステップS10で選択されるモード7は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を無負荷状態として電気的にニュートラルとするもので、モータジェネレータ14のロータ軸14rが逆方向へ自由回転させられることにより、自動変速機18の入力軸26に対する出力が零となる。これにより、モード2やモード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両停止時に一々エンジン12を停止させる必要がないとともに、前記モード5のエンジン発進が実質的に可能となる。
【0068】
一方、ステップS7の判断が否定された場合、すなわちエンジン発進の要求がない場合にはステップS11を実行し、要求出力Pdが予め設定された第1判定値P1以下か否かを判断する。要求出力Pdは、走行抵抗を含む車両の走行に必要な出力で、アクセル操作量θACやその変化速度、車速V、自動変速機18の変速段などに基づいて、予め定められたデータマップや演算式などにより算出される。
【0069】
また、第1判定値P1はエンジン12のみを動力源として走行する中負荷領域とモータジェネレータ14のみを動力源として走行する低負荷領域の境界値であり、エンジン12による充電時を含めたエネルギー効率を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができるだけ少なくなるように実験等によって定められている。
【0070】
ステップS11の判断が肯定された場合、すなわち要求出力Pdが第1判定値P1以下の場合には、ステップS12で蓄電量SOCが上述の予め設定された最低蓄電量A以上か否かを判断し、SOC≧AであればステップS13でモード1を選択する。一方、SOC<AであればステップS14でモード3を選択する。
【0071】
上記モード1は、前記図7から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、モータジェネレータ14を要求出力Pdで回転駆動させるもので、モータジェネレータ14のみを動力源として車両を発進させたり走行させる。アクセルOFFすなわちアクセル操作量θACが略零の場合でも所定のクリープトルクが得られるように、モータジェネレータ14は所定の出力で作動(トルク発生)させられる。モード1が選択された場合も、第1クラッチCE1 が解放されてエンジン12が遮断されるため、前記モード6と同様に引き擦り損失が少なく、自動変速機18を適当に変速制御することにより効率の良いモータ駆動制御が可能である。
【0072】
また、このモード1は、要求出力Pdが第1判定値P1以下の低負荷領域で且つ蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量A以上の場合に実行されるため、エンジン12を動力源として走行する場合よりもエネルギー効率が優れていて燃費や排出ガス量を低減できるとともに、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより低下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0073】
ステップS14で選択されるモード3は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を回生制動により充電状態とするもので、エンジン12の出力で車両を走行させながら、モータジェネレータ14によって発生した電気エネルギーを蓄電装置58に充電する。エンジン12は、要求出力Pd以上の出力で運転させられ、その要求出力Pdより大きい余裕動力分だけモータジェネレータ14で消費されるように、そのモータジェネレータ14の電流制御が行われる。
【0074】
一方、前記ステップS11の判断が否定された場合、すなわち要求出力Pdが第1判定値P1より大きい場合には、ステップS15において、要求出力Pdが第1判定値P1より大きく第2判定値P2より小さいか否か、すなわちP1<Pd<P2か否かを判断する。
【0075】
第2判定値P2は、エンジン12のみを動力源として走行する中負荷領域とエンジン12およびモータジェネレータ14の両方を動力源として走行する高負荷領域の境界値であり、エンジン12による充電時を含めたエネルギー効率を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができるだけ少なくなるように実験等によって予め定められている。
【0076】
そして、P1<Pd<P2であればステップS16でSOC≧Aか否かを判断し、SOC≧Aの場合にはステップS17でモード2を選択し、SOC<Aの場合には前記ステップS14でモード3を選択する。
【0077】
また、Pd≧P2であればステップS18でSOC≧Aか否かを判断し、SOC≧Aの場合にはステップS19でモード4を選択し、SOC<Aの場合にはステップS17でモード2を選択する。
【0078】
上記モード2は、前記図7から明らかなように第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を要求出力Pdで運転し、モータジェネレータ14を無負荷状態とするもので、エンジン12のみを動力源として車両を走行させる。
【0079】
また、モード4は、第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を回転駆動するもので、エンジン12およびモータジェネレータ14の両方を動力源として車両を高出力走行させる。
【0080】
このモード4は、要求出力Pdが第2判定値P2以上の高負荷領域で実行されるが、エンジン12およびモータジェネレータ14を併用しているため、エンジン12およびモータジェネレータ14の何れか一方のみを動力源として走行する場合に比較してエネルギー効率が著しく損なわれることがなく、燃費や排出ガスを低減できる。また、蓄電量SOCが最低蓄電量A以上の場合に実行されるため、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより低下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0081】
上記モード1〜4の運転条件についてまとめると、蓄電量SOC≧Aであれば、Pd≦P1の低負荷領域ではステップS13でモード1を選択してモータジェネレータ14のみを動力源として走行し、P1<Pd<P2の中負荷領域ではステップS17でモード2を選択してエンジン12のみを動力源として走行し、P2≦Pdの高負荷領域ではステップS19でモード4を選択してエンジン12およびモータジェネレータ14の両方を動力源として走行する。
【0082】
また、SOC<Aの場合には、要求出力Pdが第2判定値P2より小さい中低負荷領域でステップS14のモード3を実行することにより蓄電装置58を充電するが、要求出力Pdが第2判定値P2以上の高負荷領域ではステップS17でモード2が選択され、充電を行うことなくエンジン12により高出力走行が行われる。
【0083】
ステップS17のモード2は、P1<Pd<P2の中負荷領域で且つSOC≧Aの場合、或いはPd≧P2の高負荷領域で且つSOC<Aの場合に実行されるが、中負荷領域では一般にモータジェネレータ14よりもエンジン12の方がエネルギー効率が優れているため、モータジェネレータ14を動力源として走行する場合に比較して燃費や排出ガスを低減できる。
【0084】
また、高負荷領域では、モータジェネレータ14およびエンジン12を併用して走行するモード4が望ましいが、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより小さい場合には、上記モード2によるエンジン12のみを動力源とする運転が行われることにより、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aよりも少なくなって充放電効率等の性能を損なうことが回避される。
【0085】
次に、本発明が適用された本実施例の特徴部分、即ち、ステップS9においてクリープトルク制御を実行しつつ、蓄電装置58の電力が無駄に消費されることを防止するための制御作動を図8のフローチャートに基づいて説明する。尚、本制御作動において、ステップSA6およびSA7はクリープトルク低減手段に対応し、ステップSA3、SA9、およびSA10はクリープトルク低減制限手段に対応しており、ハイブリッド制御用コントローラ50により実行される。
【0086】
図8において、ステップSA1では、図6の運転モード判断サブルーチンに従って前記モード5が選択されているか否かが、ハイブリッド制御用コントローラ50により判断される。この判断が肯定された場合は、ステップSA2において、アクセル操作量センサ62から供給される信号に基づいてアクセル操作量θACが略零であるか否かが判断される。
【0087】
このステップSA2の判断が肯定された場合は、次にステップSA3においてシフトポジションセンサ64から供給される信号に基づいて、シフトレバー42が「D」、「4」、「3」、「2」、「L」等の前進レンジに操作されているか否かが判断される。
【0088】
このステップSA3の判断が肯定された場合は、ステップSA4において、エンジン水温センサ66から供給される信号に基づいて、エンジン水温THE が所定値T1 以上であるか否かが判断される。所定値T1 は、エンジン回転数を低下させても問題のないエンジン水温で、例えば70℃程度に設定される。尚、このような判断を行うことにより、エンジン始動直後などエンジン水温が低い状態ではエンジン回転数の低下が避けられる。
【0089】
このステップSA4の判断が肯定された場合は、ステップSA5において、モード5が実行されてモータジェネレータ14により発生させられる電力量D1 と、エアコン、ヘッドライト、オーディオ等の車載装置により消費される電力量D2 との差で表される余裕蓄電量ΔSOC(=D1 −D2 )が所定値α以上であるか否かが判断される。所定値αは、エンジン回転数を低下させてモータジェネレータ14により発生させられる上記電力量D1 が減少しても電力不足が生じないような所定の正の値に設定される。尚、単に蓄電装置58の蓄電量SOCが所定値C以上であるか否かを判断しても良い。所定値Cは、エンジン回転数を低下させてモータジェネレータ14により発生させられる上記電力量D1 が減少した場合でも、一般的に電力不足が生じないような値に設定される。
【0090】
このステップSA5の判断が肯定された場合は、ステップSA6においてブレーキスイッチ68から供給される信号に基づいてブレーキがONであるか否かが判断される。
【0091】
このステップSA6の判断が肯定された場合は、ステップSA7において、スロットル弁開度や燃料噴射量を低減することによりエンジントルクTE が低下させられると共にモータジェネレータ14の回生制動トルク(反力トルク)も低下させられることにより、クリープトルクが低減させられる。ここで、本実施例では図9に実線で示すようにブレーキONとなる一定のブレーキ力以上で通常のクリープトルク値C3 よりも小さい一定値C1 に低減されるが、例えば一点鎖線で示すように車両を制動する力の大きさを表すブレーキ力(ペダル踏力やブレーキ油圧など)に比例して低減させられるようにしても良い。この場合に、クリープトルクは一定値C1 以下には低減させないように定められる。一方、ステップSA4〜SA6の何れかの判断が否定された場合は、ステップSA8において、通常通りに一定値C3 のクリープトルクが発生させられる。
【0092】
一方、ステップSA3の判断が否定された場合は、ステップSA9において、シフトポジションセンサ64から供給される信号に基づいて、シフトレバー42が「R」等の後進レンジに操作されているか否かが判断される。この判断が肯定された場合は、ステップSA10において、図9に破線で示されるように、通常通りブレーキ力に拘らず常に一定値C2 のクリープトルクが発生させられる。ここで、一定値C2 は、図9に示されるように前進時でブレーキ力0の場合の値C3 と異なる値が設定されていても良いが、後進走行に適当であればC3 と同じ値が設定されていても良い。
【0093】
上述のように本実施例によれば、エンジン12およびモータジェネレータ14が共に制御されることにより適切なクリープトルク制御が行われる。そして、車両を制動するためにブレーキ操作されている場合(ステップSA6がYES)には、ステップSA7においてエンジントルクTE が低下させられるとともにモータジェネレータ14の回生制動トルクが低下させられることによりクリープトルクが低減されるため、エンジン12の燃料を無駄に消費することが防止されて燃費が向上する。
【0094】
また、ステップSA3がNOでステップSA9がYESとなる車両後進時には、通常のクリープトルク制御が行われることにより、ブレーキ操作に伴うクリープトルクの低減制御が行われず、クリープトルクが一定に維持されるため、ブレーキ操作力の強弱で車両を後進走行させる際の操作性が向上する。
【0095】
次に、本発明が適用された他の実施例の特徴部分を図10のフローチャートに基づいて説明する。尚、本制御作動において、ステップSB4およびSB5はクリープトルク低減手段に対応し、ステップSB3、SB7、およびSB8はクリープトルク低減制限手段に対応しており、ハイブリッド制御用コントローラ50により実行される。
【0096】
図10において、ステップSB1では、図6の運転モード判断サブルーチンに従って前記モード1または5が選択されているか否かが、ハイブリッド制御用コントローラ50により判断される。このステップSB1の判断が肯定された場合は、ステップSB2〜SB4が前記ステップSA2〜SA3、SA6と同様に実行される。
【0097】
次にステップSB5では、モード1が選択されている場合には、モータジェネレータ14の出力トルク(モータトルクTM )が低下させられることにより、モード5が選択されている場合には、前記ステップSA7と同様にして、それぞれクリープトルクが低減させられる。続いて、ステップSB6〜SB8は前記ステップSA8〜SA10と同様に実行される。
【0098】
本実施例においても、前述の実施例と同様の効果が得られる。加えて、本実施例ではモータジェネレータ14のみを動力源として走行するモード1でもクリープトルクが発生させられるとともに、ブレーキ操作時にはそのクリープトルクが低減されるため、蓄電装置58の電気エネルギーの無駄な消費、ひいてはその蓄電装置58を充電するエンジン12の燃料の無駄な消費が防止される。
【0099】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0100】
例えば、前述の実施例においては、後進1段および前進5段の変速段を有する自動変速機18が用いられていたが、図11に示されるように、前記副変速機20を省略して前記主変速機22のみから成る自動変速機60を採用し、図12に示されるように前進4段および後進1段で変速制御を行うようにすることも可能である。
【0101】
本発明は、その主旨を逸脱しない範囲において、その他種々の態様で適用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるクリープトルク制御装置を備えているハイブリッド型電気自動車のハイブリッド駆動装置の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動装置に備えられている制御系統を説明する図である。
【図3】図1の自動変速機の各変速段を成立させる係合要素の作動を説明する図である。
【図4】図1の自動変速機の油圧回路の一部を示す図である。
【図5】図2のハイブリッド制御用コントローラと電気式トルコンとの接続関係を説明する図である。
【図6】図1のハイブリッド駆動装置の基本的な作動を説明するフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートにおける各モード1〜9の作動状態を説明する図である。
【図8】本発明が適用された本実施例の特徴となる制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図9】図8の制御作動が実行された場合のクリープトルクとブレーキ力との関係を前進時と後進時についてそれぞれ示した図である。
【図10】本発明が適用された他の実施例の特徴となる制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図11】図1の自動変速機とは異なる自動変速機を備えているハイブリッド型電気自動車のハイブリッド駆動装置の構成を説明する骨子図である。
【図12】図11の自動変速機の各変速段を成立させる係合要素の作動を説明する図である。
【符号の説明】
12:エンジン
14:モータジェネレータ
16:遊星歯車装置(3軸式動力入出力手段)
16r:リングギヤ(第1回転要素)
16s:サンギヤ(第2回転要素)
16c:キャリア(第3回転要素)
26:入力軸(出力部材)
50:ハイブリッド制御用コントローラ
58:蓄電装置
ステップS9:クリープトルク発生手段
ステップSA6、SA7、SB4、SB5:クリープトルク低減手段
ステップSA3、SA9、SA10、SB3、SB7、SB8:クリープトルク低減制限手段
Claims (3)
- モータジェネレータのトルク制御で駆動輪に所定のクリープトルクを発生させるクリープトルク発生手段と、
車両を制動するためにブレーキ操作されている場合には、前記クリープトルク発生手段によって発生させられる前記クリープトルクを低減するクリープトルク低減手段と
を有する電気自動車のクリープトルク制御装置において、
車両後進時には前記クリープトルク低減手段によるクリープトルクの低減制御を制限するクリープトルク低減制限手段を設けた
ことを特徴とする電気自動車のクリープトルク制御装置。 - 請求項1において、
燃料の燃焼によって作動するエンジンと、
該エンジンに連結される第1回転要素、前記モータジェネレータに連結される第2回転要素、および出力部材に連結される第3回転要素を有して、それらの間で機械的に力を合成、分配する3軸式動力入出力手段と
を備えており、
前記クリープトルク発生手段は、前記エンジンを作動させるとともに前記モータジェネレータに反力トルクを発生させることにより前記出力部材を介して前記駆動輪にクリープトルクを発生させるもので、
前記クリープトルク低減手段は、前記エンジンの出力を低下させるとともに前記モータジェネレータの反力トルクを低下させることによって前記クリープトルクを低減するものである
ことを特徴とする電気自動車のクリープトルク制御装置。 - 請求項2において、
前記モータジェネレータに接続された蓄電装置を有する一方、
前記クリープトルク発生手段は、前記モータジェネレータの回生制動によって前記反力トルクを発生させるとともに前記蓄電装置を充電するもので、
前記クリープトルク低減制限手段は、車両前進時においても前記蓄電装置の蓄電量SOC、または発生電力量D 1 から消費電力量D 2 を差し引いた余裕蓄電量ΔSOCを考慮して、前記クリープトルク低減手段によるクリープトルクの低減制御を制限する
ことを特徴とする電気自動車のクリープトルク制御装置。
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