JP3610650B2 - 薬剤散布機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水田で使用される薬剤散布機に関する。
【0002】
【従来の技術】
苗移植と同時に除草剤等の薬剤を散布するように構成した水田用農作業機は既にあるが、従来のもの多くは粒状の薬剤を散布するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
粒状の薬剤は散布後、水田に張られている水に溶け出して周囲に拡散する。しかしながら、溶け出した薬剤の濃度に偏りが生じるため、薬効が均等にならないという問題があった。そこで本発明は、予め液状の薬剤(薬液)を散布することとし、その薬液を均等に拡散させようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明にかかる薬剤散布機は、水田で使用される薬剤散布機であって、薬液を滴下する薬液散布装置を備え、該薬液滴下装置による泥水面への薬液滴下位置の左右両側にフロートが設けられるとともに、前記薬液滴下位置は前記左右のフロートの間隔部に設けられた整地体の後側に位置することを特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面にあらわされた実施例について説明する。この水田用農作業機1は、苗移植と同時に施肥及び薬剤散布を行うように構成されたもので、走行車体2の後部に設けた昇降リンク装置3に6条植の植付部4が装着され、その植付部4に薬剤散布装置5が設けられ、また走行車体2の後部には施肥装置6の肥料ホッパ6a、肥料繰出部6b等が設けられている。
【0006】
走行車体2は四輪駆動車両であり、駆動輪である左右一対の前輪10,10及び後輪11,11を備えている。機体の前部に配したミッションケース12の左右側方に前輪ファイナルケース13,13が設けられ、その前輪ファイナルケースの下部から外向きに突出する前輪車軸に前輪10,10が取り付けられている。また、ミッションケース12の背面部にはメインフレーム15の前端部が固着され、そのメインフレーム15の後端左右中央部に軸心が前後水平に向いた後輪ローリング軸16が固定状態で嵌合させてあり、該後輪ローリング軸の突出部に後輪フレーム17がローリング自在に支持され、その後輪フレーム17の左右端部に設けた後輪ギヤケース18,18の外側部から外向きに突出する後輪車軸に後輪11,11が取り付けられている。
【0007】
エンジン20はメインフレーム15の上に設けられている。エンジン20の回転動力はミッションケース12へ伝達され、該ミッションケース12内のトランスミッションにより変速されて前輪駆動力、後輪駆動力、及び植付部駆動力として取り出され、前輪駆動力は前輪ファイナルケース13,13へ伝達されて前輪10,10を駆動し、後輪駆動力は後輪伝動軸24,24を介して後輪ギヤケース18,18へ伝達されて後輪11,11を駆動し、また植付部駆動力は第一植付伝動軸25を介して植付クラッチ26へ伝えられ、更にそこから第二植付伝動軸27を介して植付部4へ伝達されて植付部4の各部を駆動すると共に、施肥駆動機構28を介して施肥装置6の肥料繰出部6bを駆動する。
【0008】
操縦席30はエンジン20の上側を覆うエンジンカバー31の上に設置されている。その操縦席30の前方に位置するフロントカバー32の上方に左右の前輪10,10を変向操作する操縦ハンドル33が設けられている。フロントカバー32及び操縦席30の周辺部に、操作パネル、各種操作レバー、各種操作ペダル等が設けられている。エンジンカバー31及びフロントカバー32の下部の周りは水平状のフロアステップ34となり、その上で苗補給等の作業をできるようになっている。
【0009】
昇降リンク装置3は平行リンク構成であって、1本の上リンク40及び左右一対の下リンク41,41を備えている。これらリンク40,41,41は、その基部側がメインフレーム15の後端部に立設したリンクベースフレーム42に回動自在に取り付けられ、その先端側は縦リンク43が連結されている。縦リンク43には植付部4をローリング自在に連結するローリング軸43aが嵌合支持されている。メインフレーム15に固着した支持部材(図示せず)と上リンク40に一体形成したスイングアーム44の先端部との間に昇降作動用油圧シリンダ45が介装されており、該シリンダを油圧で伸縮させることにより、リンク40,41,41が上下に回動し、縦リンク43に装着した植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降するようになっている。この油圧シリンダ45は植付部4に設けた油圧バルブ46によって切替制御される。
【0010】
植付部4は6条植えの構成で、苗載台50、植付装置51,…等がフレームを兼ねる伝動ケース52に組み付けられていて、植付部4の各部を駆動すると、苗載台50上の苗が該苗載台の下部に設けた苗取口に1株づつ供給され、その苗を植付装置51,…が圃場に植付けてゆくようになっている。また、植付部4の下側には左右中央のセンターフロート54と、その左右両側のサイドフロート55,55とがそれぞれ前端側が上下動可能な状態で設けられていて、各フロートが泥面に接地した状態では植付部重量の一部がその接地部で受けられ、また各フロートを接地させた状態で機体を進行させるとフロートが泥面を整地しつつ滑走するようになっている。なお、センターフロート54はサイドフロート55,55よりも全体的に前側に配置されている。
【0011】
薬液散布装置5は、除草剤等の薬液の入った薬液タンク60を備え、その薬液タンク60の薬液をノズル61から滴下(流下)する構成となっている。薬液タンク60は伝動ケース52の中央後端部に固着したブラケット62に取り付けたステー63に支持されており、薬液滴下位置Pは図4に示すように、左右のサイドフロート55,55の間隔部で、且つセンターフロート54の後側に位置している。このように、薬液滴下位置の左右両側にフロート(サイドフロート55,55)があるため、滴下された薬液がする。また、薬液滴下位置は左右のフロート(サイドフロート55,55)の間隔部にある整地体(センターフロート54)の後側に位置するため、整地体の後側で発生する乱流Bによって薬液が予め攪拌された状態となり、均等に拡散するようになる。
【0012】
薬液は所定のタイミングごとにノズル61から一定量づつ滴下(流下)する構成で、そのタイミングは苗載台50の左右横移動を利用して決定されるようになっている。すなわち、図5に示すように、苗載台50に裏面に対向して苗載台フレーム50aにリミットスイッチ65を設けると共に、苗載台50側には前記スイッチ65を作動させるスイッチプレート66を設け、苗載台50が左右横移動するとスイッチプレート66の凸部66a,…がリミットスイッチ65のアクチュエータ65aを押してスイッチがONになるようになっている。図示例は、スイッチプレート66に凸部66aが3つ設けられているので、苗載台50が一方向に1回移動するとスイッチ65が3度ONになる。そして、そのスイッチがONになった回数をコントローラ67でカウントし、一定カウント数(例えば3回)になるとノズル61から薬液が滴下される。この一定カウント数の値を変更することにより、薬液の散布量を正確に調整することができる。
【0013】
前記ステー63はストッパ69,70で規制される範囲内で前後に回動自在にブラケット62に取り付けられていて、スプリング71によってステー63が回動範囲の両端に位置する状態で安定するようになっている。薬液散布時は、薬液タンク60が垂直姿勢となるよう、ステー63が回動範囲の前端部に位置する状態にする(図3において実線で示す)。作業終了時に苗載台50から苗を取り出す時は、ステー63が回動範囲の後端部に位置する状態にして薬液タンク60を後方に傾斜させ、苗押え50bを起こす際に薬液タンク60と干渉しないようにする(図3において鎖線で示す)。
【0014】
なお、図6に示すように、薬液タンク60を苗押え50bの下端軌跡よりも外側に固定して設けた構成としてもよい。
【0015】
施肥装置6は、肥料を入れておく肥料タンク6aと該肥料タンク内の肥料を一定量づつ順次下方に繰り出す肥料繰出部6b…とを走行車体1の後部に設け、該肥料繰出部から繰り出される肥料を、フレキシブルな施肥ホース6c,…を介して、フロート54,55,55に取り付けた施肥体6d…に導くようになっている。施肥体6d…の前側には、植付条の側部近傍に施肥用の溝を形成する作溝具6e…が設けられている。肥料は除草剤等の薬剤に比べて消費量が多いので、肥料タンク6aが大きく、補給回数も多くなる。このため、肥料タンク6aを走行車体1側に設けることで、重量バランスを保つと共に、補給の容易化を図っている。
【0016】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明にかかる薬剤散布機は、予め液状の薬剤(薬液)を散布するものであり、機体の進行に伴って左右のフロート間に生じる泥水の流れに乗せて薬液を機体の後方に運ばせる構成とすることにより、薬液が均等に拡散するようになり、水田のどの位置でも同程度の薬効が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】水田用農作業機の側面図である。
【図2】水田用農作業機の平面図である。
【図3】薬液散布装置の側面図である。
【図4】薬液滴下位置を示す平面図である。
【図5】薬液散布のタイミングを制御する機構を表す図である。
【図6】異なる薬液散布装置の側面図である。
【符号の説明】
P 薬液滴下位置
1 水田用農作業機(薬剤散布機)
2 走行車体
3 昇降リンク装置
4 植付部
5 薬液散布装置
6 施肥装置
54 センターフロート(整地体)
55 サイドフロート(フロート)
60 薬液タンク
61 ノズル
Claims (1)
- 水田で使用される薬剤散布機であって、薬液を滴下する薬液散布装置を備え、該薬液滴下装置による泥水面への薬液滴下位置の左右両側にフロートが設けられるとともに、前記薬液滴下位置は前記左右のフロートの間隔部に設けられた整地体の後側に位置することを特徴とする薬剤散布機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP32363895A JP3610650B2 (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 薬剤散布機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32363895A JP3610650B2 (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 薬剤散布機 |
Publications (2)
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JPH09140313A JPH09140313A (ja) | 1997-06-03 |
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Family
ID=18156964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32363895A Expired - Fee Related JP3610650B2 (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 薬剤散布機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3610650B2 (ja) |
-
1995
- 1995-11-17 JP JP32363895A patent/JP3610650B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09140313A (ja) | 1997-06-03 |
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