JP3610533B2 - 円筒状基材の分離排出把持装置及び方法 - Google Patents

円筒状基材の分離排出把持装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3610533B2
JP3610533B2 JP17351495A JP17351495A JP3610533B2 JP 3610533 B2 JP3610533 B2 JP 3610533B2 JP 17351495 A JP17351495 A JP 17351495A JP 17351495 A JP17351495 A JP 17351495A JP 3610533 B2 JP3610533 B2 JP 3610533B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base material
cylindrical
cylindrical base
gripping
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17351495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0924325A (ja
Inventor
晃 大平
淳二 氏原
浩彦 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP17351495A priority Critical patent/JP3610533B2/ja
Publication of JPH0924325A publication Critical patent/JPH0924325A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3610533B2 publication Critical patent/JP3610533B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、垂直方向に縦列して搬送される複数の円筒状基材に連続して感光膜塗布液を塗布し、乾燥したのち、順次該円筒状基材を分離、排出する連続塗布装置に関し、特に、電子写真用感光体の円筒状基材における塗布乾燥後の分離排出把持装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンドレスに形成された連続面を有する円筒状基材の外面上への薄膜で均一な塗布液の塗布に関連してスプレー塗布法、浸漬塗布法、ブレード塗布法、ロール塗布法等の種々の方法が検討されている。特に電子写真感光体ドラムのような薄膜で均一な感光膜の塗布については生産性の優れた塗布装置を開発すべく検討されている。しかしながら、従来のエンドレスに形成された連続面を有する円筒状基材への塗布装置及び塗布方法においては、均一な塗膜が得られなかったり、生産性が悪い等の短所があった。
【0003】
スプレー塗布法では、スプレーガンより噴出した塗布液滴が該エンドレスに形成された連続面を有する円筒状基材の外周面上に到達するまでに溶媒が蒸発するために塗布液滴の固形分濃度が上昇してしまい、それにともない塗布液滴の粘度上昇が起って液滴が面に到達したとき、液滴が面上を充分に広がらないために、或いは乾燥固化してしまった粒子が表面に付着するために、塗布表面の平滑性の良いものがえられない。また、該連続面を有する円筒状基材への液滴の到達率が100%でなく塗布液のロスがあったり、部分的にも不均一であるため、膜厚コントロールが非常に困難である。更に、高分子溶液等では糸引きを起こす事があるため、使用する溶媒及び樹脂に制限がある。
【0004】
ブレード塗布法、ロール塗布法は例えば円筒状基材の長さ方向にブレード若しくはロールを配置し、該円筒状基材を回転させて塗布を行い円筒状基材を1回転させたのち、ブレード若しくはロールを後退させるものである。しかしながらブレード若しくはロールを後退させる際、塗布液の粘性により、塗布膜厚の一部に他の部分より厚い部分が生じ、均一な塗膜が得られない欠点がある。
【0005】
浸漬塗布法は、上記におけるような塗布液表面の平滑性、塗布膜の均一性の悪い点は改良される。
【0006】
しかし、塗布膜厚の制御が塗布液物性例えば粘度、表面張力、密度、温度等と塗布速度に支配され、塗布液物性の調整が非常に重要となる。また塗布速度も低いし、塗布液槽を満たすためにはある一定量以上の液量が必要である。さらに重層する場合、下層成分が溶け出し塗布液槽が汚染されやすい等の欠点がある。
【0007】
そこで特開昭58−189061号公報に記載の如く円形量規制型塗布装置(この中にはスライドホッパー型塗布装置が含まれる)が開発された。このスライドホッパー型塗布装置はエンドレスに形成された連続周面を有する円筒状基材を連続的にその長手方向に移動させながら、その周囲を環状に取り囲み、円筒状基材の外周面に対して塗布液を塗布するものであって、さらにこの塗布装置は環状の塗布液溜まり室と、この塗布液溜まり室内の一部に対して外部から塗布液を供給する供給口と、前記塗布液溜まり室の内方に開口する塗布液分配スリットとを有し、このスリットから流出した塗布液を斜め下方に傾斜する塗布液スライド面上に流下させ、塗布液スライド面の下端のホッパー塗布面と円筒状基材との僅かな間隙部分にビードを形成し、円筒状基材の移動に伴ってその外周面に塗布するものである。このスライドホッパー型塗布装置を用いることにより、少ない液量で塗布でき、塗布液が汚染されず、生産性の高い、膜厚制御の容易な塗布液の塗布が可能となった。
【0008】
感光体の円筒形基材の基体ドラムを連続状態で塗布、乾燥する場合、該基体ドラムがその端面をつき合わせて個別に載み重ねられている状態で、その表面に塗布を行い乾燥まで行うと、重ねられた基体ドラムが、乾燥塗布膜により連結された状態となり、容易に分離できない。
【0009】
即ち、塗布直後に該基体ドラムを分離する手段もあるが、このような手段を用いることは塗布液が即乾性の場合及び早く塗布膜の流下を停止させる(以下、セットと呼ぶ)為に乾燥器を通したい場合には不適当である。
【0010】
また、スペーサーを介して基体ドラムを載み重ねた方式にて塗布、分離を行う技術が、特開昭61−120662号、同61−120663号、同61−120664号、各公報に示されているが、分離手段で振動を発生させると連続塗布を行っている下方基体ドラムを介して振動が伝わり塗布時の塗布膜偏差が増大する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、感光剤塗布液塗布直後の基体ドラムは塗布液が流下するため、均一に塗られた塗布膜はすぐに乾燥工程に入れ塗布膜をセットする方が圧倒的に良い。
【0012】
しかし、塗布膜により基体ドラムが連結されてしまった場合、基体ドラム進行方向に隣接する他の基体ドラムより、速い速度で引離す手段を用いるとその隣接する下の基体ドラムまで引き上げてしまうような欠点があった。
【0013】
また、被分離基体ドラムに振動を与えたり、チャックで該基体ドラムを掴んで軸方向を変えたりする方法では、下方で塗布中の塗布膜厚に偏差を与えたり、振動で基体ドラムがずれたり倒れたりして、安定した生産を行うことが難しい。
【0014】
塗布直後に乾燥器を用いて塗布膜を早期にセットする方法は前述の通り塗布膜に対しては大変有利である。しかし塗布直後の基体ドラムを乾燥器等を用いて積極的に乾燥を行なっても、塗布液の特性、必要膜厚により分離設備の位置までに十分な乾燥が得られないケースが発生する。指触レベルに達していない場合、ドラム外側から直接保持することができず、分離回収が困難であった。
【0015】
本発明はこのような問題点を解消して連続塗布方法を用いても連続塗布された基体ドラムを下方に積み重ねられた状態にしても、該基体ドラムやその塗布部分に振動、位置ずれ等を発生することなく塗布済み感光体ドラムの安定した分離回収動作がなされるようにすることを課題目的にすると共に、更に、生産効果がより向上する方法を提供することも課題目的とする。
【0016】
即ち、本発明の目的は、基体ドラムに傷や変形を与えずに確実に把持分離ができ、複数の基体ドラム間の塗膜を引き裂く力が確実に伝わり、基体ドラムを垂直に排出させることにより基体ドラムがパレット上に倒れることなく載置でき、基体ドラムを把持解放するときの衝撃が下方の基体に伝達し影響を及ぼすことのない分離排出把持装置及び方法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的は、円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ねられた前記円筒状基材の外周面上に、垂直塗布装置により塗布液を連続的に塗布、乾燥した後、前記塗布済円筒状基材の内面を把持しながら隣り合う前記塗布済円筒状基材を相互に筒軸方向に分離排出を行う分離排出把持装置において、前記分離排出把持装置は、筒軸に沿って移動を可能とし、前記円筒状基材の内面に対して外方が接触して把持する複数の把持子を有し、前記円筒状基材を掴むとき緩衝して接触するよう作動する緩衝機構を有することを特徴とする円筒状基材の分離排出把持装置及び方法により達成される(請求項1,5の発明)
また本発明の目的は、円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ねられた前記円筒状基材の外周面上に、垂直塗布装置により塗布液を連続的に塗布、乾燥した後、前記塗布済円筒状基材の内面を把持しながら隣り合う前記塗布済円筒状基材を相互に筒軸方向に分離排出を行う分離排出把持装置において、前記分離排出把持装置は、筒軸に沿って移動を可能とし、前記円筒状基材内面と把持装置の外方が接触して把持する複数の把持子を有し、前記把持子は前記円筒状基材内面に向けて付勢されたピン部を有することを特徴とする分離排出把持装置及び方法により達成される(請求項6,8の発明)。
【0018】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の一実施例を説明する。図1は本発明による連続塗布装置の全体構成を示す斜視図である。図において、10は円筒状基材1を塗布手段の垂直下方の所定位置に供給して上方に押し上げる供給手段、20は供給された円筒状基材1の外周面を把持して筒軸を合わせて積み重ね下から上へ垂直に押し上げて搬送する搬送手段、30は前記円筒状基材1を塗布装置の環状塗布部の中心に位置合わせする位置決め手段、40は前記円筒状基材の外周面上に塗布液を連続的に塗布する塗布手段、50は円筒状基材1上に塗布された塗布液を乾燥させる乾燥手段、60は乾燥されて垂直上方に搬送されてきた積み重ね状の複数の円筒状基材を分離させて1個ずつ取り出し排出させる分離排出把持手段である。
【0019】
本発明の連続塗布装置は、上記の各手段を連続して垂直中心線Z−Z上に配置した構成であり、人手を要しない完全自動化生産が高精度で達成される。即ち、前記供給手段10は、前記円筒状基材1を載置するための複数の取り付け手段11を備えた可動テーブル12を回転させて前記搬送手段20へつながる垂直ラインZ−Z上へ送り込む駆動手段13、前記搬送手段20により既に上方に把持搬送されている円筒状基材1を積み重なるように上方に押し上げる昇降手段14、該昇降手段14の上端に設けられた円筒状基材供給用のハンド手段15及び前記駆動手段13による回転や昇降手段14による押し上げのタイミングを制御する図示しない制御手段等から構成されている。なお、前記可動テーブル12上への円筒状基材1の供給は、ロボットハンドルにより行われる。
【0020】
前記供給手段10の上方に設けられた搬送手段20は、円筒状基材1の外周面に圧接離間可能で且つ垂直上下方向に移動可能な2組の把持手段21,22を有し、円筒状基材1を位置決めして把持し上方に搬送する機能を有する。以下、上記の各手段20,30,40,50,60の詳細については後述する。
【0021】
図2は本発明による連続塗布装置の他の実施例を示す斜視図である。この実施例では、前記搬送手段20の上方の垂直中心線Z−Z上には、位置決め手段30A、塗布手段40A、乾燥手段50Aとから成るユニットA、位置決め手段30B、塗布手段40B、乾燥手段50Bとから成るユニットB、位置決め手段30C、塗布手段40C、乾燥手段50Cとから成るユニットC、を複数組垂直縦列配置したもので、最上段には前記分離排出把持手段60が配置されている。各塗布手段40A,40B,40Cからそれぞれ吐出された塗布液は、円筒状基材1上に多層の塗布層を逐次形成し、各乾燥手段50A,50B,50Cにより塗布ごとに乾燥されたのち、分離排出把持手段60により最上段の円筒状基材1Aは把持されて下方の円筒状基材1Bから分離されて、機外のパレット上に載置される。
【0022】
図3は、位置決め手段30と垂直型塗布手段40とを示す断面図、図4は塗布手段40の斜視図である。
【0023】
図3に示されるように中心線Z−Zに沿って垂直状に重ね合わせた複数の円筒状基材1A,1B(以下、円筒状基材1と称す)を連続的に矢示方向に上昇移動させ、その周囲を取り囲み、円筒状基材1の外周面に対しスライドホッパー型塗布装置10の塗布に直接係わる部分(ホッパー塗布面)41により塗布液(感光液)Lが塗布される。なお、円筒状基材1としては中空ドラム例えばアルミニウムドラム、プラスチックドラムのほかシームレスベルト型の基材でも良いがアルミニウムドラムが最も好ましい。前記ホッパー塗布面41には、円筒状基材1側に開口する塗布液流出口42を有する幅狭の塗布液分配スリット(スリットと略称する)43が水平方向に形成されている。このスリット43は環状の塗布液分配室(塗布液溜り室)44に連通し、この環状の塗布液分配室44には貯留タンク2内の塗布液Lを圧送ポンプ3により供給管4を介して供給するようになっている。他方、スリット43の塗布液流出口42の下側には、連続して下方に傾斜し、円筒状基材1の外径寸法よりやや大なる寸法で終端をなすように形成された塗布液スライド面(以下、スライド面と称す)45が形成されている。さらに、このスライド面45終端より下方に延びる唇状部46が形成されている。かかる塗布手段(スライドホッパー型塗布装置)40による塗布においては、円筒状基材1を引き上げる過程で、塗布液Lをスリット43から押し出し、スライド面45に沿って流下させると、スライド面45の終端に至った塗布液は、そのスライド面45の終端と円筒状基材1の外周面との間にビードを形成した後、円筒状基材1の表面に塗布される。スライド面45の終端と円筒状基材1は、ある間隙を持って配置されているため円筒状基材1を傷つける事なく、また性質の異なる層を多層形成させる場合においても、既に塗布された層を損傷することなく塗布できる。
【0024】
一方、前記圧送ポンプ3の塗布液供給部より最も遠い位置で、前記塗布液分配室44の一部には、塗布液分配室44内の泡抜き用の空気抜き部材46が設けられている。貯留タンク2内の塗布液Lが塗布液分配室44に供給されて塗布液分配スリット43から塗布液流出口42に供給されるとき、開閉弁47を開いて空気抜き部材46より塗布液分配室44内の空気を排出する。
【0025】
前記スライドホッパー型塗布装置40の下部には、円筒状基材の円周方向を位置決めする位置決め手段30が固定されている。前記円筒状基材1の位置決め装置30の本体31には、複数の給気口32と、複数の排気口33が穿設されている。該複数の給気口32は、図示しない給気ポンプに接続され、空気等の流体が圧送される。該給気口32の一端部で円筒状基材1の外周面に対向する側には、吐出口34が貫通している。該吐出口34は前記円筒状基材1の外周面と所定の間隙を保って対向している。該間隙は、30μm〜2mmである。前記吐出口34は直径0.05〜0.5mmの小口径のノズルである。
【0026】
前記本体31の内壁下部の内周面は、入り口側が広がったテーパー面35になっている。このテーパー面35は、例えば軸方向の長さが50mmで、片側傾斜角が0.5mmの円錐面である。
【0027】
前記給気ポンプから圧送された流体は、複数の給気口32から本体31の内部に導入されて、複数の吐出口34から吐出され、前記円筒状基材1A(1B)の外周面と均一な流体膜層を形成する。吐出後の流体は複数の排気口33から装置外に排出される。
【0028】
前記吐出口34の開口直径は、例えば0.2〜0.5mmの円形に形成されている。排気口33の開口直径は、例えば3〜5mmの円形に形成されている。
【0029】
前記給気口32に供給される流体は、空気、不活性ガス例えば窒素ガスが良い。そして該流体は、JIS規格でクラス100以上の清浄な気体が良い。
【0030】
なお、本実施例の位置決め装置30に接続される垂直塗布装置40としては、スライドホッパー型、押し出し型、リングコーター等の各種装置が用いられる。
【0031】
前記塗布手段40の上方には、乾燥フード51と乾燥器53とから成る乾燥手段50が設けられている。
【0032】
図5は前記塗布手段40と該塗布手段40の上部に設けた乾燥フード51の断面図である。該乾燥フード51は環状の壁面を有し、該壁面には多数の開口51Aが穿設されている。前記円筒状基材1を矢示方向に上昇させ、前記塗布手段40のホッパー塗布面(塗布ヘッド)41で塗布液Lを塗布し、感光層5を形成する。円筒状基材1上に形成された感光層5は前記乾燥フード51内を通過しながら徐々に乾燥される。この乾燥は前記多数の開口51Aより塗布液Lに含まれている溶媒を壁面外に放出することにより行われる。前記のように、塗布手段40により円筒状基材1上に塗布液Lを塗布することにより形成された感光層5は、塗布直後において乾燥フード51により包囲されており、開口51Aからのみ溶媒が放出されるため、塗布直後における感光層5の乾燥速度は、前記開口51Aの開口面積にほぼ比例する。
【0033】
図6に本実施例の乾燥器53の断面図を示す。乾燥器53は吸引スリット531、吸引チャンバー532、吸引ノズル533を有する吸引スリット部材534の下部に筒状部材535、上部に筒状部材536がそれぞれ同心に結合されている。
【0034】
そして、複数設けられた吸引ノズル533から吸引を行ない、周方向均一な吸引チャンバー532、周方向均一な吸引スリット531により周方向の均一化がなされた吸引エアーが流れ、更に、吸引スリット部材534、その上下の筒状部材536,535の各内径面と塗布済みの円筒状基材1の外周面との間の空気流の乱れをバッファー空間537で極く僅かにおさえて、538に示す乾燥の為の均一吸引エアーの空気流を作り出している。
【0035】
この乾燥ゾーンに矢印で示す方向に塗布済の円筒状基材1を搬送することにより、塗布膜の乾燥を行うものである。
【0036】
次に、前記連続塗布装置の工程について説明する。
【0037】
円筒状基材1は図示されていない供給ロボットにより円筒状基材収納室より可動テーブル12上にあるドラム1Aの位置に置かれる。ドラム1Aは可動テーブル12の矢印方向の回転により1Bの位置に達する。この時、昇降手段(供給アーム)14が下方より上方へ円筒状基材1Bを押し上げ、ハンド手段15の位置まで供給される。好ましくは供給アーム14による押し上げが完了する時、緩衝機構が作用し、円筒状基材1Bとの接合時のショックを無くするのが良い。このようにして円筒状基材1Bが1Cの把持搬送装置のところまで運び込まれる。
【0038】
20は搬送装置を示す。把持手段(搬送ハンド)21,22により円筒状基材1Cと1Dとの繋ぎ部が把持されかつ上方に搬送され、位置決め手段30へ至る。
【0039】
30は位置ぎめ手段であり、特開平3−280063号公報に記載されている位置ぎめ手段の他、特願平7−125230号明細書や特願平7−125231号明細書の如くリング状位置ぎめ器が好ましく用いられる。
【0040】
このようにして正確に位置決めされた円筒状基材は垂直型塗布手段40へ移行され塗布される。40は垂直型塗布手段であり、▲1▼スライドホッパー型、▲2▼押し出し型、▲3▼リングコーター型、▲4▼スプレーコーター型等ドラムを積み重ねて上方又は下方に相対的に移動する事により塗布するものであれば種類を問わないが、信頼性の高い連続安定塗布が得られる事により▲1▼のスライドホッパー型コーターが好ましく、例えば特開昭58−189061号公報に詳しい。
【0041】
このようにして塗布組成物が円筒状基材1上に塗布される。塗布された円筒状基材1は乾燥手段50に移行される。乾燥手段50は図1の如く乾燥フード51と吸引式乾燥器53を重ねて用いても良いし、塗布液の溶媒や液膜厚に応じてフードのみでも良いし、吸引式乾燥器のみでも良い。これらは特願平5−216495号あるいは特願平5−99559号明細書に記載してある。またある塗布液の場合、上記乾燥手段を特別に設けず自然乾燥に任せても良い。
【0042】
この後、分離排出手段60へ移行される。特開平7−43917号公報に詳しく述べられているものが良い。別のものとしては特開昭61−120662号、同61−120664号公報等も良い。本発明はかかる分離排出手段に改善を行うものである。
【0043】
以上のようにして塗布及び塗布膜乾燥が行われた円筒状基材(基体ドラム)1A,1B,1C・・・を分離する工程を、図7の分離過程の各プロセスの状態図及び図8の斜視図を用いて説明する。
【0044】
分離排出把持手段60は、垂直移動ロボットステーション61、エアーシリンダー62、上チャック(上把持子)63及び下チャック(下把持子)64により構成されている。
【0045】
塗布済の円筒状基材1は下方より上方へ向けて積み上げられ、上方向へ移動し図7(a)に示すように分離位置に達する。この時垂直ロボットが起動し被分離円筒状基材1と同軸、等速度で同架された分離装置全体を移動する。まず、図7(b)に示す位置で下把持子64が被分離円筒状基材1Aに隣接する円筒状基材1Bを保持する。次いで図7(c)に示す位置で上把持子63が被分離円筒状基材1Aを保持する。エアーシリンダー62により上把持子63は被分離円筒状基材1Aを保持したまま上方向へ移動して図7(d)に示す位置になる。この時、被分離円筒状基材1Aと隣接する円筒状基材1Bにまたがる塗布膜が切り裂かれ図7(d)に示すように円筒状基材1A、1Bの分離が行われる。分離済円筒状基材1Aを排出する為に図7(e)に示すように下把持子64は解放状態となり、垂直移動ロボットステージ61が急上昇を行い、隣接円筒状基材1Bの位置よりはるか上方に配置された分離装置に分離済円筒状基材1Aを置き上把持子63が解放となり工程を終了する。そして次なる円筒状基材1Bの分離の為、垂直移動ロボットステージ61が下降しまたエアーシリンダー62が下降し、初期状態の位置の図7(a)に戻る。
【0046】
その他に、被分離円筒状基材1Aと隣接する円筒状基材1Bの分離を行う際に被分離円筒状基材1Aに回転を加えながら円筒状基材1Aを引き上げる方法も有効である。これは分離される膜に引っ張り力ではなく、剪断力を加えるものであり、ウェット状態の膜では分離部近傍の塗布膜プロフィールが薄膜化する現象を低減できる。また塗布膜の切断時に発生する膜の小片の飛散が円筒状基材1内面へ引き込まれる事により低減する。
【0047】
本発明の分離排出把持装置では、垂直度や円筒状基材の端部が精度よく保持・加工されていることが必要で、この精度が保持されていないと、把持装置の中心と円筒状基材の中心とにズレが生じて、把持時の衝撃が大きくなる。
【0048】
また、分離時に発生する振動については、塗布膜の膜厚、膜質、乾燥の程度等により差はあるが、機械的に剛性を高めることにより振動低減を行えるが、塗布中の円筒状基材1が円筒状基材端部の非画像部を通過している時間内に分離操作を行うのが良い。
【0049】
分離された円筒状基材は排出ロボットにより収納室、乾燥室あるいは次の工程に移行される。
【0050】
本発明は、円筒状基材1の内面に対し外方が接触する把持子64を用いて被分離円筒状基材1Aの内面を把持しながら隣接円筒状基材1Bと分離搬出を行う際、円筒状基材に傷や変形を与えずに確実に把持分離ができ、しかも円筒状基材を把持解放するときの衝撃が下方のドラムに伝達しない下記の構成としたものである。
【0051】
(実施例1)請求項1,5の発明の実施例
本実施例の分離排出把持装置は把持子が円筒状基材を掴むとき作動する緩衝機構を有したもので、図9は緩衝機構として減速機構を設けた実施例を示している。エアーシリンダー62Aの内面又はその軸上には上把持子63A及び下把持子64Aの把持及び解放を行う2つのサーボモータ65Aが設けられていて、各々のサーボモータ65Aの軸66A上にはそれぞれ傘歯車67Aが設けられている。エアーシリンダー62Aには上把持子63A及び下把持子64Aの半径方向への前後作動をガイドする把持子ガイド621Aが同一円周上に3〜6等分に配置されている。またエアーシリンダー62Aには間隔変更手段622Aが設けられていて、上把持子63A及び下把持子64Aの間隔が変更可能となっている。この間隔変更手段622Aは直線的に間隔変更がなされていても、また捩りの動作を加えて間隔変更がなされる構成とすることも可能である。前記の傘歯車67Aは、把持子ガイド621Aを貫通し、一端には前記傘歯車67Aと歯合する傘歯車681Aと他端にはねじ部682Aを設けた回転の伝達部材68Aがあって、ねじ部682Aは上把持子63A又は下把持子64Aに設けた把持アーム631A又は641Aの内側に設けたねじ部とねじ嵌合の関係にあり、サーボモータ65Aの左右方向の回転に伴って上把持子63A又は下把持子64Aは半径方向に前進又は後退する機構となっている。更に本実施例では2つのサーボモータ65Aの軸上にはそれぞれトルク計69Aが設けられている。
【0052】
以上の構造をなした分離排出把持装置では、既に図7で説明した作動順序に従って円筒状基材の把持及び分離が行われるが、本実施例ではサーボモータ65Aはトルク計69Aからの出力に応じて駆動の制御がなされるようにしたもので、上把持子63A又は下把持子64Aが円筒状基材の内面に接触するとトルクが発生するので、これを検知してサーボモータ65Aの速度制御を行い、トルクが所定のトルク値に達するとサーボモータ65Aは停止するように減速制御する。なおこの実施例ではトルク計69Aを用いたが、トルク計を用いないでサーボモータ65Aが負荷変動に応じて回転が変化し、一定の負荷においては停止する特性を有したモータを用いることも可能である。更にまたデジタル制御がなされるパルスモータを使用し、予め設定した条件によって円筒状基材の内面に把持子が接触する直前に減速することも可能である。
【0053】
図10は把持子が円筒状基材を掴むとき作動する緩衝機構としてスプリング緩衝機構を設けた一例を示すもので、図9で説明した把持子63A、64Aに設けた把持アーム631A、641Aの中間にスプリング緩衝機構632A、642Aとしてスポンジ部材を用いた実施例を示している。この実施例では図9におけるサーボモータ65Aに代えてパルスモータを用い、スプリング緩衝機構632A、642Aが若干の圧縮形状となり、適当な当接状態となったときモータが停止するよう予め条件設定を行うことによって、把持に当たって円筒状基材に傷や変形を与えずまた把持解放に当たってはその衝撃が下方の円筒状基材に及ぼすことがない。
【0054】
なおスプリング緩衝機構としては、金属バネ、空気バネ等があるが、金属コイルスプリング或いはスポンジが好ましい。また図10に示したスプリング緩衝機構は図9に示した減速機構と併せ用いることも好ましい。
【0055】
・実施例1テスト1
導電性支持体(円筒状基材)1としては鏡面加工を施した直径80mm、高さ355mm、283gのアルミニウムドラム支持体を用いた。又、塗布液としては下記記載の▲1▼UCL−1塗布液組成物を用い、乾燥膜厚2.0μmになるように塗布した。
【0056】
▲1▼UCL−1塗布液組成物(4.0W/V%ポリマー濃度)
共重合ナイロン樹脂(CM−8000 東レ社製)
メタノール/n−ブタノール=10/1(Vol比)
本実施例1テスト1では図8,9に示す分離装置及びゴム天然ゴム製把持子63A、64Aを用い、上述の如く図1で説明した連続塗布、乾燥、分離を行い分離把持状態を観察した。なお本実施例1テスト1では前述した下把持子63A及び上把持子64Aに用いられる3方向チャック部にサーボモータ制御による減速機構を設け、把持子がドラム内面に接触又は接触する直前に減速され無衝撃が達成された。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
Figure 0003610533
【0058】
本発明の減速機構を用いると、分離排出が良好であり、下方のドラムに振動、衝撃等の悪影響を伝達せず、ドラムが傾むくこともなく垂直状態を保持したまま排出できる。従って塗布ムラ、膜厚ムラ、キズ、ゴミ、ドラム損傷等の塗膜欠陥がなく、またドラムが倒れ傷つく事がなく、塗布性の良好な塗布ドラムが得られた。しかも長時間、多数本の安定な連続塗布や完全自動化ができるため、ホコリ、ゴミ等が混入せず高品質かつ高信頼性ある製品が可能となった。
【0059】
・実施例1テスト2
実施例1テスト1の減速機構に変えて、図8,10に示す分離装置を用い、図2の逐次連続塗布装置で塗布、分離を行った。即ち、鏡面加工を施した直径80mm、高さ355mm、283gのアルミニウムドラム支持体上に、下記の如く各々塗布液組成物▲1▼UCL−1、▲2▼CGL−1及び▲3▼CTL−1を調整し、スライドホッパー型塗布装置40A(▲1▼UCL−1用)、40B(▲2▼CGL−1用)、40C(▲3▼CTL−1用)にて、それぞれ乾燥膜厚0.5μm、1.5μm及び25μmになるように3層の逐次重層塗布、分離を行い、感光体を作成すると共に分離状態を観察した。なお本実施例1テスト2では下把持子63A及び上把持64Aに連なる把持アーム631A、641Aにスプリング緩衝機構632A,642Aを設けた。
【0060】
▲1▼UCL−1塗布液組成物
共重合ナイロン樹脂(CM−8000 東レ社製)
メタノール/n−ブタノール=10/1(Vol比)
▲2▼CGL−1塗布液組成物
Figure 0003610533
上記塗布液組成物(固形分については固形分重量比CGM−2:BX−L=2:1に固定)をサンドミルを用いて20時間分散したもの。
【0061】
▲3▼CTL−1塗布液組成物
Figure 0003610533
固形分については固形分重量比CTM−1:Z−200=0.89:1に固定、
【0062】
【化1】
Figure 0003610533
【0063】
【化2】
Figure 0003610533
【0064】
テスト結果は表2に示す如くであった。
【0065】
【表2】
Figure 0003610533
【0066】
本発明のスポンジ緩衝機構を用いると分離把持が良好であり、下ドラムに振動、ショック等の影響を伝達せず、ドラムが傾むくこともなく垂直状態で把持排出できる。従って塗布ムラ、膜厚ムラ、キズ、ゴミ、ドラム損傷等の塗膜欠陥がなく、またドラムが倒れ傷つく事がなく、塗布性の良好な塗布ドラムが得られた。しかも長時間、多数本の安定な連続塗布や完全自動化ができるため、ホコリ、ゴミ等が混入せず高品質かつ高信頼性ある製品が可能となった。
【0067】
得られた感光体No.2−1をコニカ社製U−BIX 3035複写機で実写したところ膜厚ムラに起因する濃淡ムラ、カブリムラや画像欠陥(黒ポチ、白ポチ、ゴミ、スジ)等がなく良好であった。
【0068】
(実施例2)請求項6,8の発明の実施例
本実施例の分離排出把持装置は、円筒状基材内面と把持装置の外方が接触する把持子にピン部を設けたもので、図11の斜視図に示す如く、既に説明した図8の分離排出把持手段60の上チャック(上把持子)63及び下チャック(下把持子)64に押しピンとして突出方向に作動するピン部631B,641Bを設けたもので、図12は当該箇所の断面形状を示している。把持子63B(64B)の円筒状基材1A(1B)に接触する部分には、単数又は複数の突出方向に作動を可能とするピン部631Bと、該ピン部631Bを半径方向にガイドするピンガイド部632Bと、ピン部631Bを突出方向に付勢するバネ633Bと、ピン部631Bが突出方向に抜け出るのを防止する抜け防止リング634Bが設けられている。かかる構成の把持子63B(64B)では、把持子63B(64B)の円筒状基材の1A(1B)の把持に当たっては先ずピン部631Bが円筒状基材1A(1B)の内側に軽く当接したのち把持子63B(64B)が接触把持を行うこととなるので、衝撃を避けることができる。また把持子63B(64B)の把持解除に当たっては、ピン部631Bに作用するバネ633Bによるバネ力によって、基材内面と把持子63B(64B)の接触面で粘着による付着力が生じていてもこれを容易にはがして円滑で静かな作動状態で把持解除が行われる。
【0069】
ここでピン部631Bに用いる材料はセラミックス、金属、硬質ポリマー等の硬い材質が良い。また把持子63B(64B)の把持部分に用いられる材料としてはポリマー例えばナイロン、ポリカーボネート、PBT、ウレタンゴム、天然ゴム、合成ゴム等が良いがこの中でもゴム等のエラストマーが良い。ピン部の使用により粘着性のあるエラストマーを使用することが可能となり、把持力の伝達、衝撃の吸収、緩衝機能等の利点がある。本発明の分離排出把持装置にあっては、ドラム間での塗布膜を切断する必要があり、これには把持力が確実に伝わるエラストマー材を把持部分に用いることができるようになったので、塗膜に引き裂くに必要とする充分の把持力と緩衝機能とが共に得られることとなった。
【0070】
・実施例2テスト3
導電性支持体としては鏡面加工を施した直径80mm、高さ355mm、283gのアルミニウムドラム支持体を用いた。又塗布液としては下記記載の▲1▼CGL−2塗布液組成物を用い、乾燥膜厚2.0μmになるように塗布した。
【0071】
▲1▼CGL−2塗布液組成物
Figure 0003610533
上記塗布液組成物(固形分については固形分重量比CGM−2:BX−L=2:1に固定)をサンドミルを用いて20時間分散したもの。
【0072】
【化3】
Figure 0003610533
【0073】
実施例2テスト3では図11及び図12に示すピン部を有する分離把持装置を用い、上述の如く図1で説明した連続塗布、乾燥、分離を行い分離時の把持状態を観察した。この場合図に於いて把持子63B(64B)は天然ゴム製のもの、ピン部631Bは真鍮製のピンを用いた。ピン部631Bを設けた把持子63B,64Bは3方向同時に内方向より、例えば図13(a)に示した3方向チャックによりドラムを把持する。結果を表3に示す。
【0074】
【表3】
Figure 0003610533
【0075】
本発明のピン部を有する分離把持装置を用いると分離排出が良好であり、下ドラムに振動、ショック等の影響を伝達せず、ドラムが傾むくこともなく垂直状態を保持したまま排出できる。従って塗布ムラ、膜厚ムラ、キズ、ゴミ、ドラム損傷等の塗膜欠陥がなく、またドラムが倒れ傷つく事がなく、塗布性の良好な塗布ドラムが得られた。しかも長時間、多数本の安定な連続塗布や完全自動化ができるため、ホコリ、ゴミ等が混入せず高品質かつ高信頼性ある製品が可能となった。
【0076】
・実施例2テスト4
テスト3の分離把持装置の代わりに図13(b)の4個のピンを有する分離把持装置を用い、図2の逐次連続塗布装置で塗布、分離を行った、即ち、鏡面加工を施した直径80mm、高さ355mm、283gのアルミニウムドラム支持体上に、下記の如く各々塗布液組成物▲1▼UCL−1▲2▼CGL−2及び▲3▼CTL−1を調整し、スライドホッパ−型塗布装置40A(▲1▼UCL−1用)、40B(▲2▼CGL−2用)、40C(▲3▼CTL−1用)にて、それぞれ乾燥膜厚1.0μm、2.2μm及び23μmになるように3層の逐次重層塗布、分離を行い、感光体を作成すると共に分離を行った。
【0077】
▲1▼UCL−1塗布液組成物
Figure 0003610533
▲2▼CGL−2塗布液組成物
Figure 0003610533
上記塗布液組成物(固形分については固形分重量比CGM−2:BX−L=2:1に固定)をサンドミルを用いて20時間分散したもの。
【0078】
▲3▼CTL−1塗布液組成物
Figure 0003610533
固形分については固形分重量比CTM−1:Z−200=0.89:1に固定
【0079】
【化4】
Figure 0003610533
【0080】
上記の感光体ドラムの分離テストの結果を観察した結果が表4である。
【0081】
【表4】
Figure 0003610533
【0082】
本発明のピン部を有する分離把持装置を用いると分離排出が良好であり、下ドラムに振動、ショック等の影響を伝達せず、ドラムが傾むくこともなく垂直状態を保持したまま排出できる。従って塗布ムラ、膜厚ムラ、キズ、ゴミ、ドラム損傷等の塗膜欠陥がなく、またドラムが倒れ傷つく事がなく、塗布性の良好な塗布ドラムが得られた。しかも長時間、多数本の安定な連続塗布や完全自動化ができるため、ホコリ、ゴミ等が混入せず高品質かつ高信頼性ある製品が可能となった。
【0083】
得られた感光体No.4−1をコニカ社製U−BIX 3035複写機で実写したところ膜厚ムラに起因する濃淡ムラ、カブリムラや画像欠陥(黒ポチ、白ポチ、ゴミ、スジ)等がなく良好であった。
【0084】
【発明の効果】
本発明の分離排出把持装置を用いると分離把持排出が良好であり、下ドラムに振動、ショック等の影響を伝達せず、ドラムが傾むくこともなく垂直状態で把持排出できる。従って塗布ムラ、膜厚ムラ、キズ、ゴミ、ドラム損傷等の塗膜欠陥がなく、またドラムが倒れ傷つく事がなく、塗布性の良好な塗布ドラムが得られた。しかも長時間、多数本の安定な連続塗布や完全自動化ができるため、ホコリ、ゴミ等が混入せず高品質かつ高信頼性ある製品が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による連続塗布装置の全体構成を示す斜視図。
【図2】本発明による連続塗布装置の他の実施例を示す斜視図。
【図3】位置決め手段と塗布手段とを示す断面図。
【図4】上記塗布手段の斜視図。
【図5】上記塗布手段と乾燥フードとを示す断面図。
【図6】乾燥器の断面図。
【図7】分離排出把持手段による分離過程を示す状態図。
【図8】分離排出把持手段の実施例1を示す斜視図。
【図9】実施例1の分離排出把持手段の構成を示す断面図。
【図10】実施例1の分離排出把持手段の要部外観図。
【図11】分離排出把持手段の実施例2を示す斜視図。
【図12】実施例2の把持子部分を示す断面図。
【図13】(a)(b)は共に実施例2の分離排出把持手段の断面図。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,1D 円筒状基材(基体ドラム、導電性支持体)
10 供給手段
20 搬送手段
21,22 把持手段
30 位置決め手段
40,40A,40B,40C 塗布手段、垂直型塗布装置(スライドホッパ型塗布装置,)
41 塗布ヘッド(コーター、ホッパー塗布面)
50 乾燥手段
51,52 乾燥フード
53 乾燥器
54 排気乾燥装置
60 分離排出手段(分離器)
61 垂直移動ロボットステージ
62 エアーシリンダー
63 上チャック(上把持子)
64 下チャック(下把持子)
65A サーボモータ
632A,642A スプリング緩衝機構
631B ピン部
L 塗布液(感光液)

Claims (8)

  1. 円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ねられた前記円筒状基材の外周面上に、垂直塗布装置により塗布液を連続的に塗布、乾燥した後、前記塗布済円筒状基材の内面を把持しながら隣り合う前記塗布済円筒状基材を相互に筒軸方向に分離排出を行う分離排出把持装置において、
    前記分離排出把持装置は、筒軸に沿って移動を可能とし、前記円筒状基材の内面に対して外方が接触して把持する複数の把持子を有し、前記円筒状基材を掴むとき緩衝して接触するよう作動する緩衝機構を有することを特徴とする円筒状基材の分離排出把持装置。
  2. 前記円筒状基材はアルミニウムドラムであることを特徴とする請求項1記載の円筒状基材の分離排出把持装置。
  3. 前記緩衝機構は減速機構よりなることを特徴とする請求項1記載の円筒状基材の分離排出把持装置。
  4. 前記緩衝機構はスプリング緩衝機構よりなることを特徴とする請求項1記載の円筒状基材の分離排出把持装置。
  5. 円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ねられた前記円筒状基材の外周面上に、垂直塗布装置により塗布液を連続的に塗布、乾燥した後、前記塗布済円筒状基材の内面を把持しながら隣り合う前記塗布済円筒状基材を相互に筒軸方向に分離排出を行う分離排出把持方法において、
    前記分離排出把持を行うのに、筒軸に沿って移動を可能とし、前記円筒状基材の内面に対して外方が接触して把持する複数の把持子を有し、前記円筒状基材を掴むとき緩衝して接触するよう作動する緩衝機構を有することを特徴とする円筒状基材の分離排出把持方法。
  6. 円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ねられた前記円筒状基材の外周面上に、垂直塗布装置により塗布液を連続的に塗布、乾燥した後、前記塗布済基材の内面を把持しながら隣り合う前記塗布済円筒状基材を相互に筒軸方向に分離排出を行う分離排出把持装置において、
    前記分離排出把持装置は、筒軸に沿って移動を可能とし、前記円筒状基材内面と把持装置の外方が接触して把持する複数の把持子を有し、前記把持子は前記円筒状基材内面に向けて付勢されたピン部を有することを特徴とする円筒状基材の分離排出把持装置。
  7. 前記円筒状基材はアルミニウムドラムであることを特徴とする請求項6記載の円筒状基材の分離排出把持装置。
  8. 円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ねられた前記円筒状基材の外周面上に、垂直塗布装置により塗布液を連続的に塗布、乾燥した後、前記塗布済円筒状基材の内面を把持しながら隣り合う前記塗布済円筒状基材を相互に筒軸方向に分離排出を行う分離排出把持方法において、
    前記分離排出把持を行うのに、筒軸に沿って移動を可能とし、前記円筒状基材内面と把持装置の外方が接触して把持する複数の把持子を有し、前記把持子は前記円筒状基材内面に向けて付勢されたピン部を有することを特徴とする円筒状基材の分離排出把持方法。
JP17351495A 1995-07-10 1995-07-10 円筒状基材の分離排出把持装置及び方法 Expired - Fee Related JP3610533B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17351495A JP3610533B2 (ja) 1995-07-10 1995-07-10 円筒状基材の分離排出把持装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17351495A JP3610533B2 (ja) 1995-07-10 1995-07-10 円筒状基材の分離排出把持装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0924325A JPH0924325A (ja) 1997-01-28
JP3610533B2 true JP3610533B2 (ja) 2005-01-12

Family

ID=15961942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17351495A Expired - Fee Related JP3610533B2 (ja) 1995-07-10 1995-07-10 円筒状基材の分離排出把持装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3610533B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104001650B (zh) * 2014-05-19 2016-08-17 河南科技大学 一种全自动涂焊锡膏机用来料夹持装置
CN114378737B (zh) * 2021-12-09 2024-04-30 浙江坤博精工科技股份有限公司 一种可抽吸废液的夹具

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0924325A (ja) 1997-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006043702A (ja) 円筒状基材の位置決め方法及びその位置決め装置
JPH11197570A (ja) 塗布方法及び塗布装置
JP3610533B2 (ja) 円筒状基材の分離排出把持装置及び方法
JP4894962B1 (ja) 円筒部材の製造方法
US5707449A (en) Ring-shaped coating apparatus
JP3709634B2 (ja) 連続塗布装置及び連続塗布方法
JP3707099B2 (ja) 連続塗布装置及び連続塗布方法
JP3653805B2 (ja) 円筒状基材の塗布方法及び該装置
JP3661256B2 (ja) 連続塗布装置及び連続塗布方法
JP3613742B2 (ja) 連続塗布装置及び連続塗布方法
JPH0924326A (ja) 円筒状基材の塗布方法及び該装置
JPH10277480A (ja) 円筒状基材及び円筒状基材の連続塗布方法
JPH10263450A (ja) 連続塗布方法及び連続塗布装置
JPH0985157A (ja) 円筒状基材の分離排出把持装置及び分離排出把持方法
JPH0957178A (ja) 連続塗布円筒状基材の分離排出装置および分離排出方法
JP3666060B2 (ja) 連続塗布乾燥装置及び連続塗布乾燥方法
JPH09206658A (ja) 連続塗布装置の円筒状基材把持装置及び円筒状基材把持方法
JPH09206659A (ja) 把持装置及び把持方法
JPH0924324A (ja) 円筒状基材の分離排出把持装置及び方法
JPH1133473A (ja) 連続塗布方法及び連続塗布装置
JPH1099771A (ja) 円筒状基材の塗布装置及び塗布方法
JPH09150095A (ja) 円筒状基材の塗布装置及び塗布方法
JP3846151B2 (ja) 塗装装置
JP3622159B2 (ja) 円筒状基材塗布方法及び該装置
JPH0580206A (ja) レンズの塗装方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041008

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111029

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees