JP3609623B2 - 異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法および異径コアファイバの接続方法 - Google Patents

異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法および異径コアファイバの接続方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コア径が互いに異なるコアを有する光ファイバ同士を接続した時の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法および異径コアファイバの接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9の(a)に示すように、光ファイバ3は、コア4の周りをクラッド5で覆って形成されており、同図の(b)に示すように、例えばシングルモード光ファイバ3においては、空気とクラッド5の間で約40%、クラッド5とコア4の間で約0.3%の比屈折率差を有している。
【0003】
このような光ファイバ3において、コア径が互いに異なる光ファイバ3同士は、一般に、そのモードフィールド径も互いに異なっており、モードフィールド径が互いに異なる光ファイバ3同士を接続すると、光損失が発生する。そこで、この光損失を低下させるために、例えば、特開平7―248426号報には、光ファイバ3同士を融着接続する時の光ファイバ3接続部の加熱時間を長くしたり、光ファイバ3同士を融着接続した後に光ファイバ3接続部を追加加熱したりして、双方の光ファイバ3の接続部近傍のコアドーパントを拡散させることによって、前記光損失を低下させる方法が記載されている。
【0004】
なお、上記のような異径コア3を有する光ファイバ3の接続において、光ファイバ3の融着接続時間を長くしたり、融着接続部の追加加熱を繰り返したりしていくと、前記光損失はある値まで低下した後、上昇していくため、この損失を最小の値にするためには、例えば光ファイバ3の融着接続時間の長さを適正な長さとしたり、上記追加加熱の回数を適正な回数としなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光通信などに用いられる光ファイバアンプや光カプラなどの光機能モジュールにおいては、コア径が互いに異なる光ファイバ3の接続部が数箇所存在することが多いために、これらの光ファイバアンプなどの光機能モジュールを製造する時には、各異径コア光ファイバ3の接続部の接続損失ができるだけ小さくなるように光ファイバ3同士の接続を行い、光機能モジュール全体での接続損失が例えば予め定められた接続損失許容範囲内となるようにする必要がある。
【0006】
そこで、光源と光パワー測定器を接続して各接続個所の接続損失を実測し、これらの接続損失値の合計値が前記接続損失許容範囲内となるようにして光機能モジュールを製造することが考えられるが、このように、各接続個所の接続損失を実測するには、非常に時間がかかってしまうため、問題であった。
【0007】
また、コア径が互いに異なる光ファイバ3同士を接続するに当たり、上記のように、光損失の低減を行うためにコアドーパント拡散のための加熱を行う際、例えば光ファイバ3の融着接続時間と光ファイバ3の接続損失との関係や、光ファイバ3の融着接続後の追加加熱回数と接続損失の関係を予め求めておき、これらの関係データに基づいて光ファイバ3同士の接続損失を推定することが考えられるが、融着接続時の光ファイバ3の加熱強度が加熱(電極放電による加熱)に用いられる電極棒の劣化や、気圧・気温・湿度などの環境変化などによって変動すると、加熱によるコアドーパントの拡散速度も変化するため、その相関は低くて推定誤差が大きくなってしまうといった問題が生じる。
【0008】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、異径コア光ファイバ同士の接続に際し、環境変化などに左右されずに光ファイバ接続部の接続損失を正確に、かつ、短時間で推定することが可能であり、それにより、異径コア光ファイバ同士の低接続損失での接続を可能とすることができる異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法および異径コアファイバの接続方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決する手段としている。すなわち、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第1の発明は、コア径が互いに異なるコアを有する第1の光ファイバと第2の光ファイバの接続端面同士を対向配置し、これらの光ファイバの光軸に直交するX軸方向とY軸方向の少なくとも1方向から該光ファイバの接続端面側に透過光を照射する光源を光ファイバに対して間隔を介して配置し、該光源に対して光ファイバを挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介して顕微鏡レンズと該顕微鏡レンズによって結像する光ファイバの透過光画像を撮像する画像撮像部を備えた光ファイバ観測装置を設け、該光ファイバ観測装置には前記画像撮像部で撮像した画像を処理する画像処理装置を接続し、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと当該一方側の光ファイバ同士の融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該一方側の光ファイバ同士の融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち2つの明暗コントラストをパラメータとして求められる光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失の算出データを予め求めておき、然る後に、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバのうちの前記の算出データを求めたときと同じコア径側となる一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと当該一方側の光ファイバ同士の融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該一方側の光ファイバ同士の融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち前記算出データに対応する2つの明暗コントラストを前記光ファイバ観測装置によって測定し、該測定データと前記算出データとに基づいて前記第1、第2の光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失を推定する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0010】
また、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の第2の発明は、コア径が互いに異なるコアを有する第1の光ファイバと第2の光ファイバの接続端面同士を対向配置し、これらの光ファイバの光軸に直交するX軸方向とY軸方向の少なくとも1方向から該光ファイバの接続端面側に透過光を照射する光源を光ファイバに対して間隔を介して配置し、該光源に対して光ファイバを挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介して顕微鏡レンズと該顕微鏡レンズによって結像する光ファイバの透過光画像を撮像する画像撮像部を備えた光ファイバ観測装置を設け、該光ファイバ観測装置には前記画像撮像部で撮像した画像を処理する画像処理装置を接続し、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと当該一方側の光ファイバ同士の融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該一方側の光ファイバ同士の融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち2つの明暗コントラストによるコア部コントラスト変化率をパラメータとした光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失の算出データを予め求めておき、然る後に、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバのうちの前記算出データを求めるときに用いた同じコア径側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストとこの同じコア径側同士の光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該同じコア径側の光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち前記算出データに対応する2つの明暗コントラストによるコア部コントラスト変化率を前記光ファイバ観測装置によって測定し、該測定データと前記算出データとに基づいて前記第1、第2の光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失を推定する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0011】
また、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第3の発明は、コア径が互いに異なるコアを有する第1の光ファイバと第2の光ファイバの接続端面同士を対向配置し、これらの光ファイバの光軸に直交するX軸方向とY軸方向の少なくとも1方向から該光ファイバの接続端面側に透過光を照射する光源を光ファイバに対して間隔を介して配置し、該光源に対して光ファイバを挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介して顕微鏡レンズと該顕微鏡レンズによって結像する光ファイバの透過光画像を撮像する画像撮像部とを備えた光ファイバ観測装置を設け、該光ファイバ観測装置には前記画像撮像部で撮像した画像を処理する画像処理装置を接続し、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバのうちの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと前記第1、第2の光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該第1、第2の光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち2つの明暗コントラストをパラメータとして求められる光ファイバのトータル接続損失の算出データを求め、然る後にこのトータル接続損失の算出データから請求項1に記載されたコアドーパント拡散による接続損失の算出データを差し引いたデータを光ファイバのモードフィールド径差による接続損失の算出データとして予め求めておき、然る後に、このモードフィールド径差による接続損失の算出データに含まれる、前記第1、第2の対応する光ファイバの、融着接続前、融着接続後の接続部、および追加加熱後の接続部のうちの対応する透過光画像のコア部の明暗コントラストを前記光ファイバ観測装置によって測定し、該測定データと前記モードフィールド径差による接続損失の算出データとに基づいて前記第1、第2の光ファイバのモードフィールド径差による接続損失を推定する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0012】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第4の発明は、上記本第1又は第2又は第3の発明の構成に加え、光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストに代えて、光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストの平均値を融着接続前コア部明暗コントラストとし、該融着接続前コア部明暗コントラストと光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストとの差を前記融着接続前コア部明暗コントラストで割ってコア部コントラスト変化率を求め、算出データは該コア部コントラスト変化率をパラメータとする演算式とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0013】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第5の発明は、上記本第1又は第2又は第3の発明の構成に加え、光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストに代えて、光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストの平均値を融着接続前コア部明暗コントラストとし、該融着接続前コア部明暗コントラストと光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部明暗コントラストとの差を前記融着接続前コア部明暗コントラストで割ってコア部コントラスト変化率を求め、算出データは該コア部コントラスト変化率をパラメータとする演算式とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0014】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第6の発明は、上記本第1又は第2又は第3の発明の構成に加え、光ファイバ融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該光ファイバ融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストとの差を光ファイバ融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストで割ってコア部コントラスト変化率を求め、算出データは該コア部コントラスト変化率をパラメータとする演算式とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0015】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第7の発明は、上記本第1又は第2又は第4乃至第6のいずれか一つの発明の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した第1、第2の光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失の値と、上記本第3乃至第6のいずれか一つの発明の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した第1、第2の光ファイバのモードフィールド径差による接続損失の値とを加えることにより第1、第2の光ファイバのトータル接続損失を推定する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0016】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第8の発明は、第1又は第2又は第4乃至第6のいずれか一つの発明の構成を備えた上で、光ファイバの端部がコアドーパント拡散されたものであって、前記光ファイバの加熱または融着接続直後に検出される第1、第2の光ファイバの透過光画像から求められる第1、第2の光ファイバの各コア偏心量とこれらの光ファイバの融着接続直後の光ファイバ接続部の透過光画像または該光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像から求められる第1、第2の光ファイバのクラッド中心位置から第1、第2の光ファイバの融着接続後のコアずれ量を求めるコアずれ量の算出データと、接続される光ファイバのコアずれ量に基づいてコアずれによる光ファイバの接続損失を求める接続損失算出データとを予め求めておき、然る後に、前記光ファイバ観測装置によって光ファイバの融着接続前または融着接続直後に検出される第1、第2の光ファイバの透過光画像から第1、第2の光ファイバの各コア偏心量を求め、光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像または該光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像から第1、第2の光ファイバのクラッド中心位置を求めて該クラッド中心位置と前記第1、第2の光ファイバの各コア偏心量と前記コアずれ量の算出データとに基づいて光ファイバの融着接続後の第1、第2の光ファイバのコアずれ量を算出し、該コアずれ量と前記コアずれ量による光ファイバの接続損失算出データから光ファイバの融着接続後のコアずれによる接続損失を推定する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0017】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第9発明は、接続される光ファイバ同士のコアずれ量に基づいてコアずれによる光ファイバの接続損失を求める接続損失算出データを予め求めておき、光ファイバ観測装置によって測定される光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部透過光画像のコア部の明暗コントラストが予め定められた基準値よりも大きいときには該光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像から第1、第2の光ファイバのコアずれ量を求めて該コアずれ量と前記接続損失算出データからコアずれによる光ファイバの接続損失を求め、光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部透過光画像のコア部の明暗コントラストが前記基準値以下のときには上記本第8の発明の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって光ファイバの融着接続後のコアずれによる接続損失を推定する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0018】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第10の発明は、上記本第8又は第9の発明の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した光ファイバの融着接続後のコアずれによる接続損失の値に上記本第7の発明の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した光ファイバの融着接続後の接続損失を加えた値を光ファイバの融着接続後のコアずれによる損失を含むトータル接続損失として推定する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0019】
さらに、本発明の異径コアファイバの接続方法は、上記本第7又は第10の発明の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した接続損失推定値を、同方法によりコア部コントラスト変化率に基づいて異径コアファイバ接続部の接続損失を推定するときに用いられる接続損失の算出データの下限値と比較し、該下限値よりも前記接続損失推定値が大きく、かつ、前記接続損失推定値に対応するコア部コントラスト変化率が前記下限値に対応するコア部コントラスト変化率よりも小さいときには自動的に第1の光ファイバと第2の光ファイバの融着接続部の追加加熱を行なう構成をもって課題を解決する手段としている。
【0020】
コア径がほぼ等しい光ファイバ同士を接続した時、光ファイバの接続部を加熱すると、コアドーバントが拡散してコアプロファイル(屈折率分布)が変化するために、光ファイバ同士の接続損失は増大するが、異径コア光ファイバ同士を光接続した場合、光ファイバの接続部を加熱すると、コアドーパント拡散による光ファイバ接続損失が増大する一方で、加熱により双方の光ファイバのモードフィールド径が近づくことにより、モードフィールド径差による光ファイバの接続損失は減少する。光ファイバのトータル接続損失は、これらコアドーバント拡散による接続損失とモードフィールド径差による接続損失との合計になるため、前記の如く、光ファイバの接続部の加熱によって、接続損失は一度低下した後に上昇することになる。
【0021】
上記構成の本発明においては、光ファイバの透過光画像におけるコア部の明暗コントラスト又はその変化率をパラメータとして、本第1又は第2の発明において、コアドーパント拡散による接続損失の算出データを例えば演算式により求めておき、第3の発明において、モードフィールド径差による接続損失の算出データを例えば演算式により予め求めておき、これらの各算出データと、光ファイバ観察装置によって測定される第1、第2の光ファイバの接続部の融着接続前、融着接続後、融着接続後に行われる追加加熱後の各透過光画像におけるコア部の明暗コントラストのうち、前記算出データに対応する少なくとも2つの透過光画像のコア部の明暗コントラスト又はその変化率とに基づいて、本第1又は第2の発明においては、第1、第2の光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失が、本第3の発明においては、第1、第2の光ファイバのモードフィールド径差による接続損失がそれぞれ容易に、かつ、正確に推定される。
【0022】
そして、本第7の発明において、これらコアドーバント拡散による接続損失とモードフィールド径差による接続損失とを加えることによって、容易に、かつ、正確に、第1、第2の光ファイバのトータル接続損失を推定することが可能となり、上記課題が解決される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。図1には、本発明に係る異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法を適用する装置の一例が示されている。同図において、光ファイバ3の光軸Zに直交するX軸方向から光ファイバ3に透過光を照射する光源1が光ファイバ3に対して間隔を介して配置されており、光源1に対して光ファイバ3を挟んだ反対側には、光ファイバ3と間隔を介して顕微鏡レンズ9と、顕微鏡レンズ9によって結像する光ファイバ3の透過光画像を撮像する画像撮像部としての撮像カメラ6を備えた光ファイバ観察装置が設けられている。また、この光ファイバ観察装置には、撮像カメラ6で撮像した画像を処理する画像処理装置8が接続されている。
【0024】
このような装置構成によって、例えば図10の図中、10に示すような透過光画像が得られるようになっており、以下、光ファイバ3の透過光画像形成原理を図10および図11を用いて説明する。光ファイバ3は、光を透過させるために、例えば図10に示すように、光ファイバ3の側方に光源1を設けて、光源1から平行光(透過光)を照射すると、光ファイバ3自体がシリンドリカルレンズとして機能するようになり、空気とクラッド5との屈折率の差および、クラッド5とコア4との屈折率の差により、光ファイバ断面を通過する光は光ファイバの中心方向に曲げられて拡散し、その結果、光線の粗の部分と密の部分とその他の部分とにコントラストが生じた透過光画像10が観測される。
【0025】
光源1を発した光線は光ファイバ3を通過するものと通過しないものとに分かれ、同図のAに示すように、光ファイバ3を通過しない光線はそのまま直進し、顕微鏡レンズ9に入射して撮像カメラ6に到達する。なお、撮像カメラ6は、例えば顕微鏡レンズ9によって拡大された光ファイバ3の像の直径の3倍から10倍の大きさであるため、撮像カメラ6に結像する光線は、顕微鏡レンズ9の中心部に入射した光のみである。この光ファイバ3を通過しない光は、光ファイバ3の透過光画像の背景を成すものである。
【0026】
一方、同図のBに示すように、光ファイバ3に入射した光線は、前記の如く、光ファイバ3を通過する際に拡散し、同図のC1,C2のように進み、顕微鏡レンズ9の最大開口数(NA:Numerical Aperture)で捉えられた光線C2は撮像カメラ6まで到達して結像し、一方、顕微鏡レンズ9の最大開口数で捉えられなかった光線C1は撮像カメラ6上に結像できないので、その部分は、透過光画像10において黒くなる。したがって、この黒い部分と背景との境界である同図のDに示す部分がクラッドの外周縁として認識できる。
【0027】
さらに、図11には、図10の破線枠R内の拡大図が示されているが、光ファイバ3のクラッド5を通過する光線Gとコア4を通過する光線Fを比較すると、光線Fは、コア4とクラッド5との屈折率の差からさらに屈折するため、クラッド5とコア4との境界部においては光線が不足するために、図10の透過光画像10におけるEに示すように暗くなり、したがって、この部分Eをコア4とクラッド5との境界(コア4の外周縁)と認識できる。
【0028】
図3の(a)には、図1に示したような装置を用いて測定した光ファイバ3の融着接続前の透過光画像10の一例が示されており、同図の(b)には、同図の(a)に示した計測ラインにおいて計測した輝度レベルの一例が示されている。
【0029】
光ファイバ3の透過光画像10の明暗パターンにおけるコア部の明暗コントラストの高さ(大きさ)を比較する場合、同図に示した輝度レベルの最高輝度と最小輝度の差(図中A)の大小や、図4に示されるように、透過光画像10の暗部の輝度分布を例えば2次曲線に近似したときの、2次係数aの大小で比較することができる。すなわち、これらA,aが大きいほど透過光画像10のコア外周縁を示す暗部のコントラストが大きくなる。なお、一般に、コアドーパントの拡散が生じると、コアとクラッドの境界部での屈折率比が小さくなるため、光ファイバ3の透過光画像10における明暗パターンのコア部の明暗コントラストが小さくなる。
【0030】
以下、本発明に係る異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の第1実施形態例を説明する。本実施形態例では、図1に示した装置を用い、接続される第1、第2の光ファイバの透過光画像10におけるコア部の明暗コントラストを測定し、上記接続損失の推定を行った。なお、測定に用いた光ファイバ3は、表1に示すパラメータを有する第1の光ファイバとしての第1光ファイバ3Aと、第2の光ファイバとしての光ファイバ3Bとした。なお、表中、Δはコアのクラッドに対する比屈折率差である。
【0031】
【表1】
Figure 0003609623
【0032】
まず、はじめに、光ファイバ3A,3Bの光ファイバ透過光画像10におけるコア部の明暗コントラストを光ファイバ3A,3Bの融着接続前にそれぞれ測定し、次に、光ファイバ3A,3Bを融着接続した後に、光ファイバ接続部の透過光画像10のコア部の明暗コントラストを測定し、接続損失を実測した。次に、この光ファイバの融着接続後に追加加熱を行って、追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像10のコア部のコントラストを測定し、接続損失を実測することを繰り返し行い、これらの測定結果をもとに、図5に示すような、コア部コントラスト変化率Aに対する光損失のグラフを作製した。
【0033】
なお、コア部コントラスト変化率Aは、上記各透過光画像10から得られるコア部明暗コントラストと次式(1)により求めることができるものであり、このコア部コントラスト変化率Aを図5の横軸にとり、コア部コントラスト変化率Aに対する光損失の関係データを得ることにより、例えば環境温度変化による輝度分布の明るさ変化等をキャンセルすることができる。
【0034】
Figure 0003609623
【0035】
次に、光ファイバ3Aの接続前の透過光画像10におけるコア部の明暗コントラストを測定してから光ファイバ3Aと光ファイバ3Aを融着接続し、融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像10におけるコア部の明暗コントラストを測定してから接続損失を実測する。その後、追加加熱を行って、追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストを測定してから接続損失を実測することを繰り返し、図6に示すようなグラフデータを作製する。この図6に示すデータは、光ファイバ3A同士を融着接続したときのコア部コントラスト変化率Aと損失との関係データであるため、コア部コントラスト変化率とコアドーパント拡散による損失の関係となる。
【0036】
そして、同様に、光ファイバ3B同士を接続し、同様に、コア部コントラスト変化率Aと損失との関係データを作製する。これらの各光ファイバ3A同士、光ファイバ3B同士の接続から得られるコア部コントラスト変化率Aに対するコアドーパント拡散による損失の関係データが互いに異なる場合は、コア部コントラスト変化率Aに対する損失変化の大きい組み合わせデータをコア部コントラスト変化率Aに対するコアドーパント拡散による損失の関係データとして採用すると良い結果が得られたが、場合に応じて両者の平均値を採る等の方法も有効である。
【0037】
次に、図6に示したようなコア部コントラスト変化率に対するコアドーパント拡散損失の関係グラフデータからこの関係を表す近似曲線の関係式を求める。この式は、次式(2)に示すものであり、コア部コントラスト変化率0でコアドーパント拡散損失0、コア部コントラスト変化率1でコアドーパント拡散損失が無限大となる特徴を示す。
【0038】
コアドーパント拡散による接続損失=f(A)・・・・・(2)
【0039】
なお、本実施形態例で求めたコアドーパント拡散による光ファイバ3の接続損失は、次式(3)および、図2の特性線bに示すものとなった。
【0040】
f(A)=0.882・A・・・・・(3)
【0041】
次に、コア部コントラスト変化率Aに対する光ファイバ3A,3Bのモードフィールド径差による接続損失を求める。異径コア光ファイバ同士を光接続した場合、光ファイバ3の接続部を加熱すると、コアドーパント拡散による光ファイバ接続損失が増大する一方で、加熱により双方の光ファイバのモードフィールド径が近づくことにより、モードフィールド径差による光ファイバの接続損失は減少する。このことから、前記の如く、光ファイバ3のトータル接続損失は光ファイバ3の接続部の加熱によって一度低下した後に上昇することになる。すなわち、光ファイバ3のトータル接続損失は前記コアドーパント拡散による接続損失とモードフィールド径差による接続損失との合計になる。
【0042】
したがって、モードフィールド径差による接続損失を求めるために、図5で求めたコア部コントラスト変化率Aに対する光ファイバ3のトータル接続損失(光損失)から、図6で求めたコア部コントラスト変化率Aに対するコアドーパント拡散による接続損失の値を差し引くと、コア部コントラスト変化率Aに対するモードフィールド径差よる接続損失を得ることができる。
【0043】
そこで、本実施形態例では、まず、図5で求めたコア部コントラスト変化率に対する光損失のデータから、図6で求めたコア部コントラスト変化率に対する損失のデータを差し引き、図7に示すような、コア部コントラスト変化率に対するモードフィールド径差による接続損失のデータを求めた。そして、このグラフデータから、次式(4)に示すような、コア部コントラスト変化率Aとモードフィールド径差による接続損失の関係を表す近似曲線を求めた。
【0044】
モードフィールド径差による接続損失=g(A)・・・・・(4)
【0045】
このコア部コントラスト変化率Aに対するモードフィールド径差による接続損失は、コア部コントラスト変化率0で最大、コア部コントラスト変化率1で0となる特徴を示す。なお、本実施形態例で求めたモードフィールド径差による接続損失は、次式(5)および、図2の特性線cに示すものとなった。
【0046】
g(A)=0.384・e−8.768・A・・・・・(5)
【0047】
そして、光ファイバ3Aと光ファイバ3Bのトータル接続損失は、これら、コア部コントラスト変化率に対するコアドーパント拡散による接続損失とコア部コントラスト変化率に対するモードフィールド径差による接続損失とを加えることにより求められるため、次式(6)および、図2の特性線aに示すものとなる。
【0048】
Figure 0003609623
【0049】
なお、図2には、前記各特性線a〜cと共に、光ファイバ3A,3Bのトータル接続損失の実測値を×印で示した。
【0050】
本実施形態例では、以上のようにして、コア部コントラスト変化率Aに対するコアドーパント拡散による接続損失の算出データとしての関係式(3)と、コア部コントラスト変化率Aに対するモードフィールド径差による接続損失の算出データとしての関係式(5)と、コア部コントラスト変化率Aに対する光ファイバ3A,3Bのトータル接続損失の算出データとしての関係式(6)をそれぞれ求めておき、然る後に、図1に示した装置によって、光ファイバ3の融着接続前に検出される光ファイバ3A,3Bの少なくとも一方側の光ファイバ透過光画像10におけるコア部の明暗コントラストと、これらの光ファイバ3A,3Bの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像10のコア部の明暗コントラストを測定した。
【0051】
そして、この測定データと前記式(1)からコア部コントラスト変化率Aを求めて、このコア部コントラスト変化率Aの値を前記式(3)に代入して光ファイバ3A,3Bのコアドーパント拡散による接続損失を推定し、コア部コントラスト変化率Aの値を前記式(5)に代入して光ファイバ3A,3Bのモードフィールド径差による接続損失を推定し、これらの光ファイバ3A,3Bのコアドーパント拡散による接続損失とモードフィールド径差による接続損失の値を合計する(または、コア部コントラスト変化率Aの値を前記式(6)に代入する)ことにより、光ファイバ3A,3Bのトータル接続損失を推定した。
【0052】
本実施形態例によれば、上記のように、光ファイバ3(3A,3B)の接続損失をコアドーパント拡散による接続損失とモードフィールド径差による接続損失とに分けて解析し、それぞれでコア部コントラスト変化率Aをパラメータとした近似式を求め、この近似式に、光ファイバ観測装置によって求められる光ファイバ3A,3Bの融着接続前のコア部コントラストと追加加熱後のコア部コントラストから得られるコア部コントラスト変化率の値を代入することにより、非常に短時間で、容易に、かつ、環境変化等の影響を受けることなく正確に推定することができる。
【0053】
実際に、本実施形態例で、式(1),(3),(5),(6)を用いて推定した前記各接続損失の推定精度は、±0.05dB以内であった。また、故意にコア4の位置をずらして光ファイバ3A,3Bを接続した場合でも、接続損失推定精度を±0.09dB以内とすることができた。
【0054】
なお、本実施形態例では、コア部コントラスト変化率が1に近づくと、コア部コントラストはほとんど変化しないのに損失が増大を続けるようになり、コア部コントラスト変化率が0.75以上の領域となると、光ファイバ3A,3Bの接続損失推定誤差が大きくなった。そのため、コア部コントラスト変化率が0.75未満となるように光ファイバ3A,3Bの融着接続を行って、光ファイバ3A,3Bの接続損失推定を行うことが望ましい。
【0055】
次に、本発明に係る異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の第2実施形態例について説明する。本実施形態例も上記第1実施形態例で用いた装置と同様の、図1に示すような装置を用いて、光ファイバ接続部の接続損失を推定するものであり、本実施形態例では、光ファイバのコアずれによる接続損失を推定する。
【0056】
一般に、光ファイバ3同士の接続部でのコアの位置ずれによっても接続損失が発生することが知られており、従来から、このずれ量を測定して接続損失を推定することは行われていた。ところが、光ファイバ3同士の融着接続において、コアドーパントが拡散するまで加熱を行うと、光ファイバ3の接続部の透過光画像10におけるコア部の明暗コントラストが低くなってコア4の位置の測定精度が低下し、光ファイバ3のコアずれによる接続損失の推定精度も低下する。そこで、本実施形態例では、以下に示すように、光ファイバ3(光ファイバ3A,3B)の融着接続前のコア偏心量と融着接続後の光ファイバ3A,3Bのクラッド中心位置から光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれ量を推定し、この値からコアずれ量による光ファイバ3A,3Bの接続損失を算出するようにした。
【0057】
図8の(a)に示すように、第1の光ファイバ3Aと第2の光ファイバ3Bとを対向配置して調心すると、第1、第2の光ファイバ3A,3Bの各透過光画像10A,10Bにおけるコア部の位置は同図に示すようになり、透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストは強いので、各光ファイバ3A,3Bのコア4の位置が正確に測定できる。なお、同図においては、各光ファイバ3A,3Bのコア4が偏心していることを分かり易くするためにコア偏心量を誇張して示しているが、実際には、光ファイバ3のコア4の中心位置とクラッド5の中心位置は1μm前後ずれていることが一般的である。
【0058】
同図に示すような光ファイバ3A,3Bの透過光画像10A,10Bに基づき、第1、第2の光ファイバ3A,3Bのコア偏心量(Eccentricity)、すなわち、光ファイバ3A,3Bのコア4の中心とクラッド5の中心とのずれを、図中、α方向に座標をとって求める。光ファイバ3Aの透過光画像10Aにおけるクラッド中心11の座標をClad(L)、コア4の中心12の座標をCore(L)とし、光ファイバ3Bの透過光画像10Bにおけるクラッド中心14の座標をClad(R)、コア4の中心13の座標をCore(R)とすると、光ファイバ3Aのコア偏心量Ec(L)は、次式(7)により示され、光ファイバ3Bのコア偏心量Ec(R)は、次式(8)により示すことができる。
【0059】
Ec(L)=Core(L)−Clad(L)・・・・・(7)
【0060】
Ec(R)=Core(R)−Clad(R)・・・・・(8)
【0061】
次に、これらの光ファイバ3A,3Bを融着接続し、融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像10A,10Bを観測する。そうすると、例えば同図の(b)に示すようになり、光ファイバ3Aの透過光画像10Aにおけるクラッド中心11と光ファイバ3Bの透過光画像10Bにおけるクラッド中心14の位置が、同図の(a)に示した位置と異なる位置になる。このことは、クラッド中心がずれた光ファイバ3を接続すると、加熱して溶融したときに、光ファイバ3の表面張力によってクラッド5のずれが減る方向に光ファイバ3が移動する現象として既に知られていることであるが、このずれ量は光ファイバ3を融着接続するときどきにより異なる。
【0062】
また、光ファイバ3の融着接続直後であって、コアドーパントが十分に拡散されていないときには、透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストが比較的強いが、図8の(b)に示すように、コアドーパント拡散が十分に行われると、透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストが低くなってコア4の位置が正確に測定できなくなる。
【0063】
そこで、融着接続後の光ファイバ3A,3Bの透過光画像10A,10Bからは、コア4の位置を求めずに、クラッド5の中心位置のみを求める。この求めた各光ファイバ3A,3Bの透過光画像10A,10Bにおけるクラッド中心位置を、それぞれ、Clad(L)’,Clad(R)’とすると、融着接続後のコア位置は、Clad(L)’,Clad(R)’および、前記式(7),(8)から、それぞれ、次式(9),(10)に示す式により推定される。
【0064】
Figure 0003609623
【0065】
Figure 0003609623
【0066】
したがって、光ファイバ3A,3Bのコアのずれ量Sは、次式(11)により求めることができる。
【0067】
Figure 0003609623
【0068】
また、本実施形態例では、接続される光ファイバのコアずれ量に基づいて、コアずれによる光ファイバの接続損失を求める接続損失算出データとして、次式(12)に示す演算式を予め求める。
【0069】
コアずれによる接続損失=h(S)・・・・・(12)
【0070】
この式には、例えば前出の理論式を用いても良いし、実験等により求められたものを用いても良い。
【0071】
本実施形態例では、以上のようにして、第1、第2の光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれ量を求めるコアずれ量の算出データとしての式(11)と、接続される光ファイバ3A,3Bのコアずれ量に基づいてコアずれによる光ファイバの接続損失を求める接続損失算出データとしての演算式(12)を予め求めておく。
【0072】
その後、図1に示した光ファイバ観測装置によって、光ファイバ3A,3Bの融着接続前に検出される各透過光画像10A,10Bから光ファイバ3A,3Bの各コア偏心量Ec(L),Ec(R)を求め、光ファイバ3A,3Bの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像10A,10Bから光ファイバ3A,3Bのクラッド中心位置Clad(L)’,Clad(R)’を求め、このクラッド中心位置と光ファイバ3A,3Bの各コア偏心量と、前記式11に示したコアずれ量の算出データに基づいて、光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれ量を算出する。そして、この算出したコアずれ量と、式(12)に示した光ファイバ接続損失算出データから光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれによる光ファイバの接続損失を推定する。
【0073】
なお、本実施形態例では、光ファイバ観測装置によって測定される光ファイバ3A,3Bの融着接続後の透過光画像10A,10Bのコア部の明暗コントラストの基準値を予め定め、光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコア部の明暗コントラストがこの基準値よりも大きいときには、光ファイバ3A,3Bの融着接続後の透過光画像10A,10Bから直接、光ファイバ3A,3Bのコアずれ量を求めて、このコアずれ量と、式(12)に示した接続損失算出データからコアずれによる光ファイバ3A,3Bの接続損失を求めるようにしている。また、光ファイバ3A,3Bの融着接続後の透過光画像10A,10Bのコア部の明暗コントラストが、前記基準値以下のときには、前記のような、式(11)を用いてのコアずれ量の算出を行い、このコアずれ量と式(12)に基づいて光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれによる接続損失を推定するようにした。
【0074】
本実施形態例によれば、上記のように、光ファイバ3A,3Bの融着接続後の透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストが前記基準値以下で、コア部の明暗コントラストが低いときには、光ファイバ3A,3Bの融着接続前のコア部明暗コントラストが高い光ファイバ3A,3Bの透過光画像10A,10Bに基づいて検出されるコア偏心量と、前記式(11)に基づいてコアずれ量を求めるために、非常に正確に光ファイバ3A,3Bのコアずれ量を求めることが可能となり、このコアずれ量に基づいてコアずれ量による接続損失を推定するために、非常に正確にコアずれによる光ファイバの接続損失の推定を行うことができる。
【0075】
また、本実施形態例によれば、光ファイバ3A,3Bの融着接続後の透過光画像10A,10Bのコア部の明暗コントラストが前記基準値よりも大きいときには、光ファイバ3A,3Bの融着接続後の透過光画像10A,10Bから光ファイバ3A,3Bのコアずれ量を求めるために、光ファイバ3A,3Bの透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストが高いときには、より簡単に光ファイバ3A,3Bのコアずれ量を求めて、このコアずれ量による光ファイバ3A,3Bの接続損失推定を行うことができる。
【0076】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記第2実施形態例では、予め基準値を設けて、光ファイバ3A,3Bの融着接続後の透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストがこの基準値よりも大きいときには、光ファイバ3A,3Bの融着接続後の透過光画像10A,10Bから光ファイバ3A,3Bのコアずれ量を求めたが、基準値等を設けずに、常に、前記式(11)に示したような、光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれ量の算出データと、前記式(12)に示したようなコアずれによる光ファイバの接続損失算出データとに基づいて、光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれによる接続損失を推定するようにしてもよい。
【0077】
また、上記第1実施形態例で求めた光ファイバ3A,3Bのトータル接続損失の値に、上記第2実施形態例で求めたような光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれによる光ファイバの接続損失の値を加え、この値を光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれによる損失を含むトータル接続損失と推定してもよい。このようにすると、光ファイバ3A,3Bの接続損失の推定精度をより一層向上させることができる。
【0078】
さらに、上記実施形態例のように、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって、第1の光ファイバ3Aと第2の光ファイバ3Bのような異径コアファイバ接続部の接続損失を推定すれば、この接続損失推定値に基づいて、以下のようにして、接続損失が最小限になるように、異径コアファイバを接続することができる。すなわち、上記実施形態例の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法により推定した接続損失推定値を、同方法により、コア部コントラスト変化率に基づいて異径コアファイバ接続部の接続損失を推定するときに用いられる接続損失の算出データの下限値と比較し、この下限値よりも前記接続損失推定値が大きく、かつ、前記接続損失推定値に対応するコア部コントラスト変化率が前記下限値に対応するコア部コントラスト変化率よりも小さいときには、例えばコア部コントラスト変化率がほぼ前記下限値に対応するコア部コントラスト変化率となるまで、自動的に第1の光ファイバ3Aと第2の光ファイバ3Bの融着接続部の追加加熱を行なうようにする。
【0079】
具体的には、例えば図2のグラフの特性線aから予め接続損失を最小にする(算出データの下限値に対応する)コア部コントラスト変化率を求める。そうすると、同図においては、コア部コントラスト変化率が約0.23となる。この値を、第1の光ファイバ3Aと第2の光ファイバ3Bの融着接続後に測定されるコア部コントラスト変化率(言い換えれば前記接続損失推定値に対応するコア部コントラスト変化率)と比較し、この値が0.23よりも小さいときには、自動的に第1の光ファイバ3Aと第2の光ファイバ3Bの融着接続部の追加加熱を繰り返し行なって、最終的に、コア部コントラスト変化率が約0.23(例えば0.23〜0.24の範囲)となるようにすると、第1の光ファイバ3Aと第2の光ファイバ3Bの融着接続後の接続損失を最小値に抑えることができる。
【0080】
なお、この時の追加加熱条件は、数値限定などされるものではなく、適宜設定されるものである。
【0081】
さらに、上記第1実施形態例では、コア部コントラスト変化率Aは、前記式(1)により求めたが、コア部コントラスト変化率は、例えば以下のようにして求めてもよい。すなわち、融着接続前の第1、第2の光ファイバのコア部のコントラストの平均値を融着接続前のコア部明暗コントラストとして求め、この第1、第2の光ファイバ3A,3Bのコア部コントラスト平均値と、光ファイバ3A,3Bの融着接続後の透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストとの差を、第1、第2の光ファイバ3A,3Bの融着接続前の透過光画像10A,10Bにおけるコア部コントラストの平均値(融着接続前のコア部明暗コントラスト)で割った値としてもよい。
【0082】
さらに、コア部コントラスト変化率は、光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバ3A,3Bの一方側の光ファイバ透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラスト又は第1、第2の光ファイバ3A,3Bの光ファイバ透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストの平均値を融着接続前コア部明暗コントラストとし、この融着接続前コア部明暗コントラストと光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像10A,10Bのコア部明暗コントラストとの差を、融着接続前コア部明暗コントラストで割った値としてもよい。
【0083】
さらに、コア部コントラスト変化率は、光ファイバ融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストと光ファイバ融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストとの差を、光ファイバ融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像10A,10Bにおけるコア部の明暗コントラストで割った値としてもよい。
【0084】
以上のようにして、コア部コントラスト変化率を求め、このコア部コントラスト変化率をパラメータとした演算式を、光ファイバ3のコアドーパント拡散による接続損失の算出データや、光ファイバ3のモードフィールド径差による接続損失の算出データとして予め求めておくことにより、上記第1実施形態例と同様の効果を奏することができる。
【0085】
さらに、光ファイバ3のコアドーパント拡散による接続損失の算出データおよび、光ファイバ3のモードフィールド径差による接続損失の算出データは、必ずしも以上のようなコア部コントラスト変化率をパラメータとする演算式とするとは限らず、光ファイバ3の融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバ3A,3Bの少なくとも一方側の光ファイバ透過光画像10におけるコア部の明暗コントラストと、これらの光ファイバ3の融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像10におけるコア部の明暗コントラストと、光ファイバ3の融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像10のコア部の明暗コントラストのうち、少なくとも2つの明暗コントラストをパラメータとして求められる、グラフデータや、表データ等のデータとしてもよい。
【0086】
ただし、これらの接続損失の算出データを、例えば上記実施形態例のような演算式により与えることにより、非常に迅速に、かつ、正確にコアドーパント拡散による接続損失やモードフィールド径差による接続損失を求めることが可能となり、それにより、光ファイバ3のトータル接続損失を迅速、かつ、正確に推定することができる。
【0087】
さらに、上記第1実施形態例において行ったコアドーパント拡散による接続損失の推定は、コア径が異なる光ファイバ3同士の接続のみに限らず、同一のコア径を有する光ファイバ3同士を接続するときにも用いることができる。
【0088】
さらに、上記第2実施形態例では、光ファイバ3A,3Bの融着接続前に検出される光ファイバ3A,3Bの透過光画像10A,10Bから光ファイバ3A,3Bの各コア偏心量を求めたが、光ファイバ3A,3Bの融着接続直後の、コアドーパント拡散が十分に行われる前に検出される光ファイバ3A,3Bの透過光画像10A,10Bから求められる光ファイバ3A,3Bの各コア偏心量と、光ファイバ3A,3Bの融着接続直後の光ファイバ接続部の透過光画像10A,10Bまたは追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像10A,10Bから求められる光ファイバ3A,3Bのクラッド中心位置から、光ファイバ3A,3Bの融着接続後のコアずれ量を求めるコアずれ量の算出データを与え、この算出データと、光ファイバ3A,3Bの融着接続直後に検出される光ファイバ3A,3Bの透過光画像10A,10Bから光ファイバ3A,3Bの各コア偏心量を求め、この値と上記コアずれ量の算出データに基づいて光ファイバ3A,3Bのコアずれ量を求めるようにしてもよい。
【0089】
さらに、上記第2実施形態例で行ったような、光ファイバ3のコアずれによる接続損失の推定方法は、コア径が異なる光ファイバ3同士の接続のみならず、コア径が等しい光ファイバ3同士の接続におけるコアずれによる接続損失の推定にも適用されるものである。
【0090】
さらに、本発明の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法および異径コアファイバの接続方法は、例えば接続される一方又は両方の光ファイバが、光ファイバ長手方向にコア径が変化して、接続端面側のコア径が光ファイバ接続端面側に向かうにつれて拡径するような光ファイバであるときにも、接続端面側のコア径が互いに異なる光ファイバ同士の接続であれば、適用されるものである。
【0091】
さらに、上記実施形態例では、光源からの透過光を光ファイバ3の光軸Zに直行するX軸方向から光ファイバ3に照射して透過光画像10を得るようにしたが、光源1からの透過光を光ファイバ3の光軸Zに直行するY軸方向から照射して光ファイバ3の透過光画像10を得るようにしてもよく、前記X軸方向とY軸方向の両方から光ファイバ3に透過光を照射して光ファイバ3の透過光画像10を得るようにしてもよい。このように、光ファイバ3にX軸方向とY軸方向の両方から透過光を照射して光ファイバ3の透過光画像10を得るようにすれば、より一層正確に光ファイバ3の接続損失を推定することができる。
【0092】
【発明の効果】
本発明の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によれば、光ファイバの透過光画像におけるコア部の明暗コントラスト又はその変化率をパラメータとして、本第1又は第2の発明においては、コアドーパント拡散による接続損失の算出データを予め求めておき、第3の発明においては、モードフィールド径差による接続損失の算出データを予め求めておき、これらの各算出データと、光ファイバ観察装置によって測定される第1、第2の光ファイバの接続部の融着接続前、融着接続後、融着接続後に行われる追加加熱後の各透過光画像におけるコア部の明暗のうち、前記算出データに対応する少なくとも2つの透過光画像のコア部の明暗コントラスト又はその変化率とに基づいて、本第1又は第2の発明においては、第1、第2の光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失を求め、本第3の発明においては、第1、第2の光ファイバのモードフィールド径差による接続損失を求めるものであるから、コアドーパント拡散による接続損失とモードフィールド径差による接続損失をそれぞれ容易に、かつ、正確に推定することができる。
【0093】
また、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第4、第5、第6の発明によれば、上記算出データをコア部コントラスト変化率をパラメータとした演算式としたものであるから、環境変化などに左右されることなくより一層正確に上記コアドーパント拡散による接続損失とモードフィールド径差による接続損失を推定することができる。
【0094】
そして、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第7の発明によれば、上記本第1から第6の発明によって求めたコアドーバント拡散による接続損失とモードフィールド径差による接続損失を加えて光ファイバのトータル接続損失を求めるものであるから、光ファイバのトータル接続損失を非常に正確に、かつ、容易に推定することができる。
【0095】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第8の発明によれば、光ファイバの融着接続前または融着接続直後に検出される、明暗コントラストの高い第1、第2の光ファイバの透過光画像から第1、第2の光ファイバの各コア偏心量を求めて、このコア偏心量と光ファイバの融着接続後または追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像から求められる第1、第2の光ファイバのクラッド中心位置から光ファイバ融着接続後のコアずれ量を求めるために、第1の光ファイバと第2の光ファイバのコアずれ量を非常に正確に求めることができる。そのため、第1の光ファイバと第2の光ファイバのコアずれ量に基づいて、光ファイバの融着接続後のコアずれによる接続損失を推定することにより、非常に正確に、光ファイバの融着接続後のコアずれによる接続損失を推定することができる。
【0096】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第9の発明によれば、光ファイバ観測装置によって観測定される光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部透過光画像のコア部の明暗コントラストの基準値を予め定め、光ファイバ接続部透過光画像のコア部の明暗コントラストがこの基準値よりも大きいときには光ファイバ接続部透過光画像から第1、第2の光ファイバのコアずれ量を求め、前記透過光画像のコア部の明暗コントラストが前記基準値以下のときには、本第8の発明の方法により光ファイバのコアずれによる接続損失を推定するために、光ファイバの透過光画像の明暗コントラストに応じて、明暗コントラストが大きいときには、より一層容易に光ファイバのコアずれによる接続損失を推定することができるし、光ファイバの透過光画像におけるコア部の明暗コントラストが低いときにも、正確に光ファイバのコアずれによる接続損失を推定することができる。
【0097】
さらに、異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第10の発明によれば、第1から第9の発明により求めた光ファイバ融着接続後のトータル接続損失とコアずれによる接続損失を加えてコアずれによる損失を含むトータル接続損失として推定することにより、より一層正確に異径コア光ファイバの接続部の接続損失を推定することができる。
【0098】
さらに、本発明の異径コアファイバの接続方法によれば、上記異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の本第7又は第10の発明において、コア部コントラスト変化率に基づいて異径コアファイバ接続部の接続損失を推定するときに用いられる接続損失の算出データの下限値に対応するコア部コントラスト変化率よりも、上記方法により求めた接続損失推定値に対応するコア部コントラスト変化率が前記下限値小さいときには、例えばコア部コントラスト変化率が前記算出データの下限値に対応するコア部コントラスト変化率に近づくように自動的に第1の光ファイバと第2の光ファイバの融着接続部の追加加熱を行なうことにより、第1の光ファイバと第2の光ファイバの接続損失を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法を適用する装置の一例を示す要部構成図である。
【図2】本発明に係る異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法の第1実施形態例において求めた、コア部コントラスト変化率とコアドーパント拡散による接続損失およびモードフィールド径差による接続損失およびトータル接続損失の算出データと、光ファイバのトータル接続損失の実測値を共に示すグラフである。
【図3】図1に示した光ファイバ観測装置により観測される光ファイバの透過光画像(a)と、(a)の計測ラインで計測した輝度レベル(b)をそれぞれ示す説明図である。
【図4】図3の(b)に示した破線枠B内の輝度分布の拡大図である。
【図5】上記第1実施形態例により求めたコア部コントラスト変化率と光ファイバの接続損失の実測値との関係を示すグラフである。
【図6】上記第1実施形態例で求めたコア部コントラスト変化率と光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失の実測値との関係を示すグラフである。
【図7】上記第1実施形態例で求めたコア部コントラスト変化率と光ファイバのモードフィールド径差による接続損失の実測値との関係を示すグラフである。
【図8】コアが偏心している光ファイバの融着接続前と融着接続後の光ファイバ透過光画像を示す説明図である。
【図9】光ファイバの断面説明図(a)と、光ファイバの屈折率分布構造の説明図(b)である。
【図10】光源からの透過光を光ファイバに照射して光ファイバの透過光画像を形成する原理を模式的に示した説明図である。
【図11】図10の破線枠R内の拡大図である。
【符号の説明】
1 光源
3,3A,3B 光ファイバ
4 コア
5 クラッド
6 撮像カメラ
8 画像処理装置
9 顕微鏡レンズ
10,10A,10B 透過光画像

Claims (11)

  1. コア径が互いに異なるコアを有する第1の光ファイバと第2の光ファイバの接続端面同士を対向配置し、これらの光ファイバの光軸に直交するX軸方向とY軸方向の少なくとも1方向から該光ファイバの接続端面側に透過光を照射する光源を光ファイバに対して間隔を介して配置し、該光源に対して光ファイバを挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介して顕微鏡レンズと該顕微鏡レンズによって結像する光ファイバの透過光画像を撮像する画像撮像部を備えた光ファイバ観測装置を設け、該光ファイバ観測装置には前記画像撮像部で撮像した画像を処理する画像処理装置を接続し、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと当該一方側の光ファイバ同士の融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該一方側の光ファイバ同士の融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち2つの明暗コントラストをパラメータとして求められる光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失の算出データを予め求めておき、然る後に、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバのうちの前記の算出データを求めたときと同じコア径側となる一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと当該一方側の光ファイバ同士の融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該一方側の光ファイバ同士の融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち前記算出データに対応する2つの明暗コントラストを前記光ファイバ観測装置によって測定し、該測定データと前記算出データとに基づいて前記第1、第2の光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失を推定することを特徴とする異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  2. コア径が互いに異なるコアを有する第1の光ファイバと第2の光ファイバの接続端面同士を対向配置し、これらの光ファイバの光軸に直交するX軸方向とY軸方向の少なくとも1方向から該光ファイバの接続端面側に透過光を照射する光源を光ファイバに対して間隔を介して配置し、該光源に対して光ファイバを挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介して顕微鏡レンズと該顕微鏡レンズによって結像する光ファイバの透過光画像を撮像する画像撮像部を備えた光ファイバ観測装置を設け、該光ファイバ観測装置には前記画像撮像部で撮像した画像を処理する画像処理装置を接続し、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと当該一方側の光ファイバ同士の融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該一方側の光ファイバ同士の融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち2つの明暗コントラストによるコア部コントラスト変化率をパラメータとした光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失の算出データを予め求めておき、然る後に、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバのうちの前記算出データを求めるときに用いた同じコア径側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストとこの同じコア径側同士の光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該同じコア径側の光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち前記算出データに対応する2つの明暗コントラストによるコア部コントラスト変化率を前記光ファイバ観測装置によって測定し、該測定データと前記算出データとに基づいて前記第1、第2の光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失を推定することを特徴とする異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  3. コア径が互いに異なるコアを有する第1の光ファイバと第2の光ファイバの接続端面同士を対向配置し、これらの光ファイバの光軸に直交するX軸方向とY軸方向の少なくとも1方向から該光ファイバの接続端面側に透過光を照射する光源を光ファイバに対して間隔を介して配置し、該光源に対して光ファイバを挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介して顕微鏡レンズと該顕微鏡レンズによって結像する光ファイバの透過光画像を撮像する画像撮像部とを備えた光ファイバ観測装置を設け、該光ファイバ観測装置には前記画像撮像部で撮像した画像を処理する画像処理装置を接続し、前記光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバのうちの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと前記第1、第2の光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該第1、第2の光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部の明暗コントラストのうち2つの明暗コントラストをパラメータとして求められる光ファイバのトータル接続損失の算出データを求め、然る後にこのトータル接続損失の算出データから請求項1に記載されたコアドーパント拡散による接続損失の算出データを差し引いたデータを光ファイバのモードフィールド径差による接続損失の算出データとして予め求めておき、然る後に、このモードフィールド径差による接続損失の算出データに含まれる、前記第1、第2の対応する光ファイバの、融着接続前、融着接続後の接続部、および追加加熱後の接続部のうちの対応する透過光画像のコア部の明暗コントラストを前記光ファイバ観測装置によって測定し、該測定データと前記モードフィールド径差による接続損失の算出データとに基づいて前記第1、第2の光ファイバのモードフィールド径差による接続損失を推定することを特徴とする異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  4. 光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストに代えて、光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストの平均値を融着接続前コア部明暗コントラストとし、該融着接続前コア部明暗コントラストと光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストとの差を前記融着接続前コア部明暗コントラストで割ってコア部コントラスト変化率を求め、算出データは該コア部コントラスト変化率をパラメータとする演算式としたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  5. 光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの一方側の光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストに代えて、光ファイバの融着接続前に検出される第1、第2の光ファイバの光ファイバ透過光画像におけるコア部の明暗コントラストの平均値を融着接続前コア部明暗コントラストとし、該融着接続前コア部明暗コントラストと光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像のコア部明暗コントラストとの差を前記融着接続前コア部明暗コントラストで割ってコア部コントラスト変化率を求め、算出データは該コア部コントラスト変化率をパラメータとする演算式としたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  6. 光ファイバ融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストと該光ファイバ融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストとの差を光ファイバ融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像におけるコア部の明暗コントラストで割ってコア部コントラスト変化率を求め、算出データは該コア部コントラスト変化率をパラメータとする演算式としたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  7. 請求項1又は請求項2又は請求項4乃至請求項6のいずれか一つに記載の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した第1、第2の光ファイバのコアドーパント拡散による接続損失の値と、請求項3乃至請求項6いずれか一つに記載の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した第1、第2の光ファイバのモードフィールド径差による接続損失の値とを加えることにより第1、第2の光ファイバのトータル接続損失を推定することを特徴とする異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  8. 請求項1又は請求項2又は請求項4乃至請求項6のいずれか一つに記載の異径コアファイバの融着接続において、光ファイバの端部がコアドーパント拡散されたものであって、前記光ファイバの加熱または融着接続直後に検出される第1、第2の光ファイバの透過光画像から求められる第1、第2の光ファイバの各コア偏心量とこれらの光ファイバの融着接続直後の光ファイバ接続部の透過光画像または該光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像から求められる第1、第2の光ファイバのクラッド中心位置から第1、第2の光ファイバの融着接続後のコアずれ量を求めるコアずれ量の算出データと、接続される光ファイバのコアずれ量に基づいてコアずれによる光ファイバの接続損失を求める接続損失算出データとを予め求めておき、然る後に、前記光ファイバ観測装置によって光ファイバの融着接続前または融着接続直後に検出される第1、第2の光ファイバの透過光画像から第1、第2の光ファイバの各コア偏心量を求め、光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像または該光ファイバの融着接続後に行われる追加加熱後の光ファイバ接続部の透過光画像から第1、第2の光ファイバのクラッド中心位置を求めて該クラッド中心位置と前記第1、第2の光ファイバの各コア偏心量と前記コアずれ量の算出データとに基づいて光ファイバの融着接続後の第1、第2の光ファイバのコアずれ量を算出し、該コアずれ量と前記コアずれ量による光ファイバの接続損失算出データから光ファイバの融着接続後のコアずれによる接続損失を推定することを特徴とする異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  9. 接続される光ファイバ同士のコアずれ量に基づいてコアずれによる光ファイバの接続損失を求める接続損失算出データを予め求めておき、光ファイバ観測装置によって測定される光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部透過光画像のコア部の明暗コントラストが予め定められた基準値よりも大きいときには該光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部の透過光画像から第1、第2の光ファイバのコアずれ量を求めて該コアずれ量と前記接続損失算出データからコアずれによる光ファイバの接続損失を求め、光ファイバの融着接続後の光ファイバ接続部透過光画像のコア部の明暗コントラストが前記基準値以下のときには請求項8記載の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって光ファイバの融着接続後のコアずれによる接続損失を推定することを特徴とする異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  10. 請求項8又は請求項9記載の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した光ファイバの融着接続後のコアずれによる接続損失の値に請求項7記載の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した光ファイバの融着接続後のトータル接続損失を加えた値を光ファイバの融着接続後のコアずれによる損失を含むトータル接続損失として推定することを特徴とする異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法。
  11. 請求項7又は請求項10記載の異径コアファイバ接続部の接続損失推定方法によって推定した接続損失推定値を、同方法によりコア部コントラスト変化率に基づいて異径コアファイバ接続部の接続損失を推定するときに用いられる接続損失の算出データの下限値と比較し、該下限値よりも前記接続損失推定値が大きく、かつ、前記接続損失推定値に対応するコア部コントラスト変化率が前記下限値に対応するコア部コントラスト変化率よりも小さいときには自動的に第1の光ファイバと第2の光ファイバの融着接続部の追加加熱を行なうことを特徴とする異径コアファイバの接続方法。
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