JP3606800B2 - 杭打機のトップシーブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、杭打機の回転可能なリーダ上部に設けられたトップシーブに関し、更に詳細には、掛け渡したワイヤーロープによってシーブに横引き荷重がかからないようにした杭打機のトップシーブに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばスクリューやケーシングを回転させて地盤を掘削する建築や土木などの基礎工事では、オーガなどの作業装置を装着して使用するベースマシーンとして杭打機が利用されている。図8は、そうした杭打機を示した図である。
杭打機50は、クローラ51によって移動が可能であり、旋回する杭打機本体52にオーガなどの作業装置70を装着するリーダ53が起立するように構成されている。起立したリーダ53は、フロントブラケット54によって下端が回転可能に支持され、途中、ホルダ55を介して2本のバックステー56によって支えられている。作業装置70は、このリーダ53に固定された平行な2本のガイドパイプ57に係合し、軸方向に沿って摺動するように装着される。
【0003】
杭打機本体52に設けられた不図示のウインチには、ワイヤロープWが巻回されシーブ58を経て繰り出されている。ワイヤロープWは、リーダ53に沿って上方へと送られ、上部のトップシーブ60を介して前方の作業装置70へと掛け渡される。このときワイヤロープWは、回転したときにバックステー56に干渉しないようにホルダ55に設けられたガイドシーブ59を経由して掛け渡されている。そして、作業装置70のシーブに掛けられたワイヤロープWの先端がトップシーブ60に止着され、作業装置70がこのワイヤロープWによって吊設される。従って、杭打機50では、このワイロープWの巻出し・巻戻しによって作業装置70の昇降が操作される。
【0004】
こうした杭打機50では、従来からトップシーブ60に関してリーダ53を回転させた際にワイヤロープWが斜めに走らないようにするための提案がされており、例えば本出願人による実公昭60−27153号公報などがある。ワイヤロープWがシーブの溝に沿って送り出し或いは進入せずに傾いてしまうと、横引き荷重がかかってしまい、シーブの破損や、ワイヤロープWが擦れてしまい摩耗による損傷につながるからである。
そこで、同公報では図9、図10に示すようなトップシーブ60が提案されている。トップシーブ60には、前部シーブ61と右前部シーブ62が、リーダ53と一体に回転可能なトップシーブブロック63に設けられ、後部シーブ64は、リーダ53の回転中心と同軸上に軸支されたアーム65に設けられている。そして、トップシーブブロック63上には、前部シーブ61及び右前部シーブ62へワイヤロープWを真っ直ぐ送るための水平案内シーブ66,67が所定位置に軸支されている。
【0005】
従って、こうした従来のトップシーブ60では、リーダ53が回転してもトップシーブブロック63だけを同様に回転させ、アーム65の向きを変えないようにして後部シーブ64を常時リーダ後方規定位置に配置させることができる。そのため、杭打機本体52から後部シーブ64にまで掛け渡されたワイヤロープWは、リーダ53に沿ってほぼ真っ直ぐに送られるので後部シーブ64の溝に沿って進入し、問題となる横引き荷重がかからないようになる。
そしてまた、後部シーブ64から前部シーブ61及び右前部シーブ62へ掛け渡されたワイヤロープWも、水平案内シーブ66,67を介して後部シーブ64から真っ直ぐ送り出され、前部シーブ61,62へと真っ直ぐ進入するようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来のトップシーブ60の構造は、ワイヤロープWが、図9及び図10に示す90゜回転した位置でしか後部シーブ64から真っ直ぐ送り出されない。即ち、シーブブロック63の回転が途中で止められると、図9において二点鎖線で示すように水平案内シーブ66の位置が下がってしまい、後部シーブ64から送り出されたワイヤロープWが斜めに走ることになる。そのため、リーダを45゜回転させて作業を行う場合には、斜めに走るワイヤロープWによって横引き荷重が働き、後部シーブ64に破損が生じたり、ワイヤロープW自身が摩耗によって損傷する問題があった。更には、横方向に引っ張られるワイヤロープWが後部シーブ64から外れるおそれもあった。
【0007】
そこで本発明は、かかる問題を解消すべく、掛け渡したワイヤーロープによって横引き荷重がかからないようにした杭打機のトップシーブを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る杭打機のトップシーブは、作業装置を昇降させるべく杭打機本体から送り出されたワイヤロープを、リーダ上部で後方から前方にかけて掛け渡しするものであって、前部シーブ及び複数の水平案内シーブが設けられ、前記リーダ上部に固定されたトップシーブブロックと、後部シーブが設けられ、前記リーダ上部に軸支されたアームとを有し、後部シーブからワイヤロープが最初に送られる第1の水平案内シーブとアームとがリーダの回転中心と同軸に軸支され、後部シーブが第1の水平案内シーブへ接線方向からワイヤロープを進入させる角度をもってアームに設けられたものであることを特徴とする。
【0009】
従って、本発明によれば、後部シーブを備えたアームの回転が自由であるため、リーダが回転しても後部シーブを常時リーダ後方規定位置に配置させ、ワイヤロープを後部シーブの溝に沿って真っ直ぐ進入させるようにすることことができる。また、アームと第1の水平案内シーブとが、ともにリーダの回転中心と同軸上に軸支されているので、トップシーブブロックがどのように回転しても第1の水平案内シーブに対する後部シーブの角度は一定で、後部シーブから真っ直ぐに送られるワイヤロープが必ず水平案内シーブへ接線方向から進入する。
そのため、ワイヤロープが後部シーブへ斜めに進入し、或いは後部シーブから斜めに送り出されることがなくなり、横引き荷重がかかることがなくなる。
【0010】
また、本発明に係る杭打機のトップシーブは、前記アームを前記トップシーブブロックに対して位置決めするための固定ピンを有することが望ましい。
また、本発明に係る杭打機のトップシーブは、前記アームが、バックステーに連結された非回転のホルダにリンクを介して連結されたものであることが望ましい。
更に、本発明に係る杭打機のトップシーブは、前記アームと前記トップシーブブロックとを回転方向に連結するシリンダを有することが望ましい。
【0011】
従って、本発明によれば、こうした固定ピン、リンク、或いはシリンダによって後部シーブを常時リーダ後方規定位置に位置決めすることができ、ワイヤロープが後部シーブへ斜めに進入することがなくなり、横引き荷重がかかることがなくなる。そして、特にリンクやシリンダによれば、トップシーブブロックの回転にアームが位置ズレすることを防止でき、人手による作業を省略することができる。
【0012】
また、本発明に係る杭打機のトップシーブは、作業装置を2台以上装着することができる杭打機に対応して前部シーブが2方向以上設けられたものであって、前記第1の水平案内シーブと前記後部シーブとを2個以上有し、第1の水平案内シーブは、リーダの回転中心と同軸上に2個以上のシーブが重ねて軸支され、後部シーブは、2個以上のシーブが前記第1の水平案内シーブへ接線方向からワイヤロープを進入させる各角度をもって前記アームに軸支されたものであることを特徴とする。
従って、本発明によれば、作業装置を2台以上装着させる杭打機であっても、ワイヤロープが後部シーブへ斜めに進入し、或いは後部シーブから斜めに送り出されることがなくなり、横引き荷重がかかることがなくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る杭打機のトップシーブの一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1は、トップシーブの第1実施形態を示した平面図であり、図2は、その側面図である。本実施形態の説明において挙げる杭打機は、リーダ7が短尺な小型のものであり、特にバックステー8,8に連結されたホルダ9とトップシーブ1との距離が短いものである。これは、説明上都合の良い杭打機を選択しただけであって、図8に示すように大型の杭打機であっても問題はない。また、こうした杭打機は構造上変わることがないため説明を省略する。
【0014】
トップシーブ1は、リーダ7の上部で後方から前方にワイヤロープWを掛け渡すように後部シーブ12と前部シーブ11,11とが設けられており、その前部シーブ11,11は、リーダ7に固定されたトップシーブブロック13に、そして後部シーブ12は、そのトップシーブブロック13に対して回転できるように軸支されたアーム14に設けられている。本実施形態のトップシーブ1は、作業装置10の両側面に設けられたシーブ10a,10aへワイヤロープWを掛けるように、トップシーブブロック13両端の2箇所に前部シーブ11,11が設けられている。そうしたトップシーブブロック13に対して独立して回転可能なアーム14が後方から突設され、特にその回転軸が回転可能なリーダ7の回転中心と同軸上に設けられている。
【0015】
また、トップシーブブロック13上には、後部シーブ12から前部シーブ11,11へワイヤロープWを送るための水平案内シーブ15〜18が設けられている。特に本実施形態では、後部シーブ12からのワイヤロープWを最初に受ける第1の水平案内シーブ15が、アーム14と同様にリーダ7の回転中心と同軸上に軸支されている。そして、トップシーブブロック13上でワイヤロープWが斜めに走らずに前部シーブ11,11へ進入し、或いは前部シーブ11,11から送り出されるように、第2乃至第4の水平案内シーブ16,17,18が所定位置に軸支されている。
【0016】
更に、本実施形態では、後部シーブ12の溝に沿って真っ直ぐに送り出されたワイヤロープWが、水平案内シーブ15に対してその接線方向から進入するようにするため、後部シーブ12が、水平案内シーブ15に対して所定の角度でアーム14に取り付けられている。この角度は、アーム14と水平案内シーブ15とが同軸上にあることから、アーム14がトップシーブブロック13に対してどのような回転位置にあっても一定で、後部シーブ12から真っ直ぐ送り出されたワイヤロープWの進入角度は、必ず水平案内シーブ15の接線方向と重なるようになっている。
また、アーム14には、横方向に張り出した固定用ブラケット14aが形成されている。固定用ブラケット14aには貫通孔が形成され、更にトップシーブブロック13にも複数の位置決孔13b,13b…が形成されており、こうした両孔を通して固定ピン19を差し込むことで、トップシーブブロック13にアーム14を位置決め固定できるようになっている。
【0017】
そこで、杭打機のウインチからリーダ7に沿って送られたワイヤロープWは、後部シーブ12を介して前方へと送られ、水平案内シーブ15,16,17,18によって方向を変えながら前部シーブ11,11及び作業装置10のシーブ10a,10aへ掛け渡され、最後にトップシーブブロック13上のロープ止20によって先端が止着される。リーダ7に装着された作業装置10は、こうして掛け渡されたワイヤロープWによって吊設され、ウインチの巻出し・巻戻し動作によって昇降が操作される。
【0018】
杭打機は、作業装置10が杭打機の正面を向いた図1の状態と、リーダ7を回転させて、例えば作業装置10が45゜の方向を向いた図3の状態とにすることができる。本実施形態では、こうした向きの変更が高所作業車に載った作業者によって次のような手順で行われる。
先ず、不図示のストッパで作業装置10を下降しないように支え、作業装置10の重量による引張荷重を外してワイヤロープWを緩める。そして、固定ピン19を一旦外してアーム14をフリーにする。トップシーブ1は、固定ピン19が差し込まれている状態ではアーム14もリーダ7に従って回転するが、固定ピン19を外すことによってアーム14の回転を自由にできるからである。
【0019】
そこで、アーム14を回転させてトップシーブブロック13に形成された所定の位置決孔13bに合わせ、固定ピン19を再び差し込んでアーム14を位置決め固定する。位置決孔13b,13b…は、作業装置10を回転させる角度に合わせて所定位置に形成されており、本実施形態では正面と左右に45゜回転させる位置に形成されている。そのため、アーム14は45゜回転した位置でトップシーブブロック13に固定される。
次に、こうしてトップシーブブロック13に対するアーム14の位置を変更しておいてリーダ7を45゜回転させる。リーダ7が回転すればトップシーブ1も同様に回転し、図3に示すようにアーム14が再び図1に示した元の位置に戻り、後部シーブ12がリーダ後方規定位置に配置されることとなる。そして、その後ストッパを外し、ワイヤロープWで作業装置10を吊るようにする。
【0020】
こうして、本実施形態では、アーム14をトップシーブブロック13に対して回転可能にしたので、後部シーブ12の位置を回転の前後でリーダ後方規定位置に配置することができる。そのため、リーダ7に沿って送られたワイヤロープWが傾くことなく、ワイヤロープWを後部シーブ12の溝に沿って真っ直ぐ進入せることで、後部シーブ12に横引き荷重がかかることがなくなり、リーダ7の回転による後部シーブ12の破損やワイヤロープWに損傷が生じることがなくなった。また、途中のガイドシーブを介することなくバックステー8,8と干渉しないようにすることができるようになった。なお、この場合、ウインチと後部シーブ12との距離が長いため、両者間に生じるワイヤロープWの多少の傾きは問題ない。
更に、本実施形態では、後部シーブ12に所定の角度をつけ、かつアーム14と水平案内シーブ15とを同軸上に設けたので、回転の前後で、後部シーブ12から真っ直ぐ送り出されたワイヤロープWの進入角度が必ず水平案内シーブ15の接線方向と重なることとなる。そのため、後部シーブ12に横引き荷重がかかることがなくなり、リーダ7の回転による後部シーブ12の破損やワイヤロープWに損傷が生じることがなくなった。
【0021】
次に、本発明に係る杭打機のトップシーブの第2実施形態について説明する。図4は、トップシーブの第2実施形態を示した側面図である。本実施形態のトップシーブ2は、前記第1実施形態のものと同様の構成をなすものであり、アーム14を位置決めするために設けられた固定ピンの構造を変更した点に特徴を有するものである。
即ち、トップシーブ2では、アーム14とホルダ9をリンク21で連結し、リーダ7に従ってトップシーブブロック13が回転する際、後部シーブ12がリーダ後方規定位置に常にあるように、アーム14の回転を制限する構成がとられている。なお、リンク21は、アーム14側とホルダ9側との上下がピン21a,21bで連結されているが、例えば上のアーム14側だけをピンで連結し、下のホルダ9側を溶接して固定するようにしてもよい。
【0022】
そこで、例えば図3に示したと同じように45゜の回転を与える場合には、リーダ7に従ってトップシーブブロック13が回転しても、リンク21に連結されたアーム14は回転することはない。そのため、本実施形態でも、リーダ7に沿って縦に送られたワイヤロープWが傾くことなく、ワイヤロープWを後部シーブ12の溝に沿って真っ直ぐ進入せることで、後部シーブ12に横引き荷重がかかることがなく、バックステー8,8と干渉しないようにすることができた。また、後部シーブ12に所定の角度をつけ、かつアーム14と水平案内シーブ15とを同軸上に設けたので、後部シーブ12から送り出されるワイヤロープWによって横引き荷重がかかることもなくなった。そして、特に本実施の形態では、アーム14とホルダ9をリンク21で連結したことにより、高所作業車に載って行う人手による作業を省略することができた。
【0023】
次に、本発明に係る杭打機のトップシーブの第3実施形態について説明する。図5は、トップシーブの第3実施形態を示した平面図である。本実施形態のトップシーブ3は、前記第1、第2実施形態のものと同様の構成をなすものであり、アーム14を位置決めするために設けられた固定ピンやリンクの構造を変更した点に特徴を有するものである。
即ち、このトップシーブ3では、トップシーブブロック13とアーム14とをシリンダ23で連結し、シリンダ23の駆動によってトップシーブブロック13に対してアーム14を回転できる構成をとっている。
【0024】
そこで、例えば図3に示したと同じように45゜の回転を与える場合には、リーダ7に従ってトップシーブブロック13が回転する際、シリンダ23の伸縮を制御してアーム14に反対方向の回転を与えるようにする。そのため、本実施形態でも、アーム14は図5に示す位置を変えることなく、取り付けられた後部シーブ12を常に時リーダ後方規定位置に配置させることができる。そのため、リーダ7に沿って縦に送られたワイヤロープWが傾くことなく、ワイヤロープWを後部シーブ12の溝に沿って真っ直ぐ進入せることで、後部シーブ12に横引き荷重がかかることがなく、バックステー8,8と干渉しないようにすることができた。また、後部シーブ12に所定の角度をつけ、かつアーム14と水平案内シーブ15とを同軸上に設けたので、後部シーブ12から送り出されるワイヤロープWによって横引き荷重がかかることもなくなった。そして、本実施の形態では、アーム14とホルダ9をシリンダ23で連結したことにより、高所作業車に載って行う人手による作業を省略することができた。
【0025】
次に、本発明に係る杭打機のトップシーブの第4実施形態について説明する。図6は、トップシーブの第4実施形態を示した平面図であり、図7は、その側面図である。本実施形態のトップシーブ4は、2台の作業装置を装着可能な杭打機に関するトップシーブであって、杭打機本体のウインチから繰り出された2本のワイヤロープW,W´をリーダ7の上部で掛け渡すようにしたものである。
トップシーブ4は、リーダ7に固定されたトップシーブブロック31に、前部シーブ32,32と右前部シーブ33とが2方向に設けられている。アーム34は、2個の後部シーブ35,36を取り付けるように二股で形成され、トップシーブブロック31に対して回転できるように軸支され、その回転軸がリーダ7の回転中心と同軸上に設けられている。
【0026】
トップシーブブロック31上には、後部シーブ35,36から前部シーブ32,32及び右前部シーブ33へワイヤロープW,W´を送るための水平案内シーブ37〜40が設けられている。ワイヤロープW,W´を最初に受ける第1の水平案内シーブ37は上下2段で形成され、アーム34と同様にリーダ7の回転中心と同軸上に軸支されている。右前部シーブ33へは、この水平案内シーブ37から1本のワイヤロープW´が直接送られる。また、第2乃至第4の水平案内シーブ38,39,40は、ワイヤロープWが傾かずに前部シーブ32,32へ進入、或いはそこから送り出しできる位置に軸支されている。
【0027】
そして、水平案内シーブ37に対してその接線方向からワイヤロープW,W´が進入するように、後部シーブ35,36がそれぞれ所定の角度をもってアーム34に取り付けられている。このようにアーム34と水平案内シーブ37とが同軸上にあるため、後部シーブ35,36の角度によってアーム34がトップシーブブロック33に対してどのような回転位置にあっても必ずワイヤロープW,W´の進入角度は水平案内シーブ37の接線方向と重なる。
アーム34には、第1実施形態と同様に固定用ブラケット34aが形成され、固定ピン41を差し込んでトップシーブブロック31に固定できるように構成されている。なお、固定ピン41の構造に替えて前記第2、第3実施形態のようにリンクやシリンダを用いるようにしてもよい。
【0028】
杭打機のウインチからリーダ7の上部に送られたワイヤロープW,W´は、それぞれ後部シーブ35,36を介して前方へと送られる。一方のワイヤロープWは、水平案内シーブ37〜40を通り、方向を変えながら前部シーブ32,32及び作業装置10に設けられた両シーブ10a,10aへ掛け渡される。もう一方のワイヤロープW´は、水平案内シーブ37を通って直接右前部シーブ33へ送られ、例えばハンマー等の作業装置10´のシーブに掛け渡される。
こうして送られたワイヤロープWによってリーダ7に装着された作業装置10,10´が吊設され、その作業装置10,10´は、ウインチの巻出し・巻戻し動作によって昇降が操作される。
【0029】
そして、杭打機は、図6に示す状態から例えば図3に示したと同じように45゜回転させて作業装置10,10´の向きを変えることができる。そのときの作業手順は前記第1実施形態の場合と同様である。
不図示のストッパで作業装置10,10´を支えてワイヤロープW,W´を緩め、固定ピン41を外してアーム34を回転させ、所定の位置決孔31bに合わせて再びアーム34を固定ピン41で位置決め固定する。こうした後にリーダ7が回転すると、トップシーブ4も同様に回転し、作業装置10,10´の向きが変えられ、アーム34が再び図6に示す位置に戻って後部シーブ35,36はリーダ後方規定位置に配置されることとなる。その後、ストッパを外し、ワイヤロープW,W´で作業装置10,10´を吊るようにする。
【0030】
こうして、本実施形態では、アーム34をトップシーブブロック31に対して回転可能にしたので、後部シーブ35,36の位置を回転の前後でリーダ後方規定位置に配置させることができる。そのため、リーダ7に沿って縦に送られたワイヤロープW,W´が傾くことなく、ワイヤロープW,W´を後部シーブ35,36の溝に沿って真っ直ぐ進入せることで、後部シーブ35,36に横引き荷重がかかることがなくなり、リーダ7の回転による後部シーブ35,36の破損やワイヤロープW,W´に損傷が生じることがなくなった。また、途中のガイドシーブを介することなくバックステー8,8と干渉しないようにすることができるようになった。
また、本実施形態では、後部シーブ35,36に所定の角度をつけ、かつアーム34と水平案内シーブ37とを同軸上に設けたので、回転の前後で、後部シーブ35,36から真っ直ぐ送り出されたワイヤロープW,W´の進入角度が必ず水平案内シーブ37の接線方向と重なることとなる。そのため、後部シーブ35,36に横引き荷重がかかることがなくなり、リーダ7の回転による後部シーブ35,36の破損やワイヤロープWに損傷が生じることがなくなった。
【0031】
以上、本発明に係る杭打機のトップシーブ関して4つの実施形態を示して説明したが、本発明はこれらに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前部シーブの個数やそれに対する水平案内シーブの個数及び位置などは、例示したもの以外であってもよい。
また、アーム14をトップシーブブロック13に位置決め固定するための位置決孔13bを45゜の回転に合わせた位置にしか形成していないが、その他の回転位置に形成するようにしてもよい。
また、第4実施形態では、右前部シーブ33を加えた2方向に作業装置を装着する杭打機に関するものを示したが、更に左前部シーブを加えて3方向に作業装置を装着できる杭打機に対応するものであってもよい。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、第1の水平案内シーブと、その第1の水平案内シーブへ接線方向からワイヤロープを進入させる角度をもって後部シーブを備えたアームとをリーダの回転中心と同軸に軸支した構成としたので、掛け渡したワイヤーロープによって横引き荷重がかからないようにした杭打機のトップシーブを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る杭打機のトップシーブの第1実施形態を示した平面図である。
【図2】本発明に係る杭打機のトップシーブの第1実施形態を示した側面図である。
【図3】回転した状態の第1実施形態のトップシーブを示した平面図である。
【図4】本発明に係る杭打機のトップシーブの第2実施形態を示した側面図である。
【図5】本発明に係る杭打機のトップシーブの第3実施形態を示した平面図である。
【図6】本発明に係る杭打機のトップシーブの第4実施形態を示した平面図である。
【図7】本発明に係る杭打機のトップシーブの第4実施形態を示した側面図である。
【図8】杭打機を示した図である。
【図9】従来のトップシーブを示した平面図である。
【図10】回転させた状態の従来のトップシーブを示した平面図である。
【符号の説明】
1 トップシーブ
10 作業装置
11 前部シーブ
12 後部シーブ
13 トップシーブブロック
14 アーム
15,16,17,18 水平案内シーブ
19 固定ピン
W ワイヤロープ

Claims (5)

  1. 作業装置を昇降させるべく杭打機本体から送り出されたワイヤロープを、リーダ上部で後方から前方にかけて掛け渡しする杭打機のトップシーブにおいて、
    前部シーブ及び複数の水平案内シーブが設けられ、前記リーダ上部に固定されたトップシーブブロックと、後部シーブが設けられ、前記リーダ上部に軸支されたアームとを有し、後部シーブからワイヤロープが最初に送られる第1の水平案内シーブとアームとがリーダの回転中心と同軸に軸支され、後部シーブが第1の水平案内シーブへ接線方向からワイヤロープを進入させる角度をもってアームに設けられたものであることを特徴とする杭打機のトップシーブ。
  2. 請求項1に記載する杭打機のトップシーブにおいて、
    前記アームを前記トップシーブブロックに対して位置決めするための固定ピンを有することを特徴とする杭打機のトップシーブ。
  3. 請求項1に記載する杭打機のトップシーブにおいて、
    前記アームが、バックステーに連結された非回転のホルダにリンクを介して連結されたものであることを特徴とする杭打機のトップシーブ。
  4. 請求項1に記載する杭打機のトップシーブにおいて、
    前記アームと前記トップシーブブロックとを回転方向に連結するシリンダを有することを特徴とする杭打機のトップシーブ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の杭打機のトップシーブにおいて、
    作業装置を2台以上装着することができる杭打機に対応して前部シーブが2方向以上設けられたものであって、
    前記第1の水平案内シーブと前記後部シーブとを2個以上有し、第1の水平案内シーブは、リーダの回転中心と同軸上に2個以上のシーブが重ねて軸支され、後部シーブは、2個以上のシーブが前記第1の水平案内シーブへ接線方向からワイヤロープを進入させる各角度をもって前記アームに軸支されたものであることを特徴とする杭打機のトップシーブ。
JP2000318140A 2000-10-18 2000-10-18 杭打機のトップシーブ Expired - Fee Related JP3606800B2 (ja)

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