JP3606596B2 - 集積デバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、不揮発性メモリ及びトランジスタを含み、トンネル酸化物を保護する集積デバイスの製造方法に関するものである。
【0002】
EPROM,EEPROM及びフラッシュEEPROMに適用できるが、この発明はフラッシュEEPROMに特に有用である。
【0003】
【従来の技術】
フラッシュEEPROMは、EPROMの高密度及び低価格と電気的消去性の利点とを組み合せる電気的に消去可能でプログラマブルな読み出し専用メモリ(EEPROM)であり、携帯用コンピュータのソリッドステート・ディスクに積極的に応用するために最近最も魅力的になってきた不揮発性メモリである。
【0004】
種々のフラッシュ・メモリの概念が明らかになってきたが、大抵の製造業者は、普通のEPROMセルと良く似た構造を持つ2重ポリ(double−poly)単一トランジスタ・セルを用いる。フラッシュEEPROMメモリ・セルは、ポリシリコン又はポリサイド(ポリシリコン及びシリサイド)の制御ゲート領域に容量結合されたポリシリコンの浮動ゲート領域を有するNMOSトランジスタを備えている。EEPROMメモリとフラッシュEEPROMメモリの主な相違は浮動ゲート領域と基板の間の酸化物の厚みにあり、これがフラッシュ・セルの場合には薄い。
【0005】
フラッシュ・メモリの生産及び信頼性はトンネル酸化物の品質に極めて関係が深いことが知られており、この品質はプレ酸化クリーニング及び酸化法自体に依存するのみならず、ポスト酸化法工程によっても強く影響される。
【0006】
全ての方法工程のうち、最も重要なのは、ウェーハを光損傷させる工程すなわちイオン注入、プラズマ・エッチング、スパッタリング及びプラズマ増大化化学的蒸着である。
【0007】
現在使用されているフラッシュEEPROMメモリ製造方法は、トンネル酸化物の生長に続いてそのような工程を極めて多数有している。
【0008】
一般にインプロセス(in−process)光に受容されたモデルはいわゆる“アンテナ効果”であり、これにより電荷は導電層に捕えられてその電位を相当上昇させることになるかもしれない。
この現象を説明するため、イオン注入法及びプラズマ法は荷電粒子(電子かイオン)のウェーハ表面との衝突を含み、従ってシリコン基板から絶縁された導電性ポリシリコン層は荷電粒子を捕えることによって荷電され得ることに注目されたい。
【0009】
もしポリシリコン層がパターン化されないならば、これは静電シールドとして働く。事実、電荷はウェーハの全面に等しく分布させられ、従って低電界を生じる。また、イオン注入の場合にはビームが局限されるので、全電荷密度は低い。加えて、ウェーハを保持する金属製グリップは捕えた荷電粒子を少なくとも一部除去するための放電線として働き得るので、ポリシリコンの下層の誘電層には少しの危険しかない。
【0010】
他方、もしポリシリコン層がパターン化されて“島”すなわちポリシリコン層の残部から電気的に絶縁され且つゲート領域の場合のように薄い酸化物層によって基板から分離された区域を備えているならば、ポリシリコン層は集電区域及びその対基板容量すなわち薄い酸化物の区域に依存する電位まで充電される。もし集電区域と薄い酸化物の区域との比が望ましくない(高い)ならば、ゲート領域は薄い酸化物のブレイクダウン電圧よりも高い電位まで容易に達することができ、従って酸化物が破損することになり、ひいてはデバイスの“ゼロ・タイム”故障すなわちデバイスの使用前故障になるか、或は酸化物自体にトラップが形成されて酸化物破損になり、これはデバイスの“潜在的な”故障になって信頼性を害う。
【0011】
上述したモデルはフラッシュ・セルにも適用される。事実、幾らかの状況では、制御ゲート領域と浮動ゲート領域の容量性結合及び制御ゲート領域と浮動ゲート領域を分離する誘電層に関するトンネル酸化物の低い誘電抵抗のせいで、トンネル酸化物は、破損し得る。これが起こる見込みは、制御ゲートを形成するポリシリコン・ストリップによって定められた広い集電区域及び各セルのトンネル酸化物の小さな面積に鑑みて、大きすぎる。その結果、制御ゲート領域がその結合係数によって除算されたトンネル酸化物ブレイクダウン電圧よりも高い電位まで充電される場合に、トンネル酸化物は破壊ないし破損し得る。
上述した問題を解決するために、本特許出願人によってこの出願と同時に出願された特許出願「トンネル酸化物を保護する不揮発性EPROM,EEPROM又はフラッシュEEPROMメモリ」には、メモリ・セルの制御ゲート領域と基板の間にダイオードを形成することを提案し、このダイオードは、アンテナ効果のせいで制御ゲート領域の電位が動作電位(プログラミング中)よりも高いが薄いトンネル酸化物層を破損ないし破壊し得る電位よりも低い臨界レベルに達する時にターンオンされる。
【0012】
一例として、図1は、メモリ・セル2及び保護ダイオード3が形成されたシリコン・ウェーハ1の一部を示す断面図である。図1は、P型基板4に埋め込まれたP+型チャネル領域5及びN+型カソード領域6と、種々の部品を分離する厚いフィールド酸化物領域7と、このフィールド酸化物領域7の下に延びてチャネル・ストッパを定めるP+型絶縁領域8と、チャネル領域5の上の薄いトンネル酸化物層9、浮動ゲート領域10、多結晶シリコン層間誘電層11、制御ゲート領域12(第2の多結晶シリコン層すなわちポリシリコン層13及びシリサイド層14によって形成され、従ってポリサイド層を形成する)、及び保護パッシベーション酸化物層15とを示す。図1に示すように、浮動ゲート領域10を形成する第1の多結晶シリコン層はメモリ・セル2にのみ設けられるが、第2の多結晶シリコン層13はダイオード区域まで延びてカソード領域6と電気的に直接接触する。このカソード領域6は基板4と共にPNジャンクション従ってダイオード3を形成する。メモリ・セル2が行及び列に配列され且つ同一行の全てのメモリ・セルがそれぞれのポリサイド・ストリップすなわち第2の多結晶シリコン層13及びシリサイド層14によって形成された制御ゲート領域12を提供するので、各ポリサイド・ストリップ毎に1個だけのダイオード3が設けられる。このダイオード3は、シリコン・ウェーハ1の周辺すなわちそれぞれのポリサイド・ストリップの端部に在る。
【0013】
本特許出願人によって1993年11月2日に出願された別なヨーロッパ特許出願「フラッシュEEPROMメモリ及びトランジスタを含む集積デバイスの製造方法」には、信頼性及び所要のマスクの数に関して利点を呈するフラッシュEEPROM製造方法が述べられている。DPCC(短絡された2重ポリ)として知られたこの方法によれば、メモリ・セル区域では電気的に絶縁され且つ浮動ゲート領域、制御ゲート領域を定めるそれぞれ第1、第2の多結晶シリコン層は、制御回路トランジスタ区域では短絡されて、トランジスタのゲート領域を形成する(従って、他の周知の方法と違って、DPCC法では回路区域で第1の多結晶シリコン層を除去する必要がない)。EPROMメモリ用のこの方法は米国特許第4,719,184号で保護されている。
【0014】
この出願と同時に出願された特許出願「トンネル酸化物を保護する不揮発性EPROM,EEPROM又はフラッシュEEPROMメモリ」は保護ダイオードを形成するための方法に関する。しかしながら、提案されたこの方法は、特殊なマスク工程を含み、従ってデバイスの生産費を増大させる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、メモリ・セルの薄いトンネル酸化物層を保護する集積デバイスの製造方法を提供し、これによりDPCC法の基本原理及び技術的利点を活用する。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、特許請求の範囲の請求項1記載されたような、不揮発性メモリ及びトランジスタを含む集積デバイスの製造方法が提供される。
【0017】
【実施例】
この発明の望ましい一実施例を添付図面について説明する。
図2〜図9について、本特許出願人によって1993年11月2日に出願されたヨーロッパ特許出願「フラッシュEEPROMメモリ及びトランジスタを含む集積デバイスの製造方法」に係るDPCC法でまず説明する。
【0018】
図2は、P型基板4にN型ウェル16及びP+型絶縁領域すなわちチャネル・ストッパ8(フィールド酸化物領域7が重畳される)を形成することによって作られた中間構造を示す。基板4上にはゲート酸化物層18が形成されて、活性領域(回路トランジスタ及びメモリ・セル・アレイが形成される)を覆い、その他の場所はフィールド酸化物領域7と合同する。上述した全ての層及び領域は普通の方法におけるように形成される。
【0019】
EPROMセルの注入マスク(いわゆるEPMマスク)はボロン・イオンをメモリ・セル2のチャネル領域5へ注入するために形成される。これは、高電界が存在する場合に基板4のパンチスルーを防止すると共にプログラミング効率を増大させる。
この工程は図2に示され、EPMマスク19は回路部分全体(図2〜図9では右側、符号20aで示される。)を覆うが、メモリ・セル2が形成されるべき区域(図では左側、符号20bで示される。)では窓21が開けられている。図2の矢印22は、メモリ・セル2の活性区域にP+型領域5を形成するためのボロン注入を示す。
【0020】
同じEPMマスク19を使い、ゲート酸化物層18を化学的エッチングすることによってセル区域から除去し、図3の中間構造を得る。この時点でEPMマスク19が外され且つウェーハは清浄にされる。
【0021】
ウェーハは次に酸化されてセル区域では基板4の表面に薄いトンネル酸化物層25が直接生長される。なお、酸化パラメータは、薄いトンネル酸化物層25に所要の特性、特に厚みが得られるように選択される。酸化の結果、回路トランジスタのゲート酸化物18の厚みも少し増え、図4に破線でゲート酸化物18の元の厚みを示す。
回路区域での合計の酸化物層を符号26で示す。
【0022】
第1の多結晶シリコン層27が被着され、POClでドープされるか或はイオン注入され、そしてレジスト・マスク28(図5)を使って整形されることにより、第1の多結晶シリコン層27は図5に示したように回路区域20aの全体を覆い且つセル区域20bの側では第1の多結晶シリコン層27の露出部分を化学的エッチングして除去することができる。
【0023】
その後、誘電(いわゆる“多結晶シリコン層間”誘電)層29が生長され、この場合は3重ONO(熱酸化物/CVD窒化物/熱酸化物)層から成るが、図6に示したように単一の酸化物層から成っていても良い。この誘電層29は、セル区域20bを覆うが回路区域20aは露出したままにしておくマスク(アレイ・マスク)30を使って整形されることにより、図6の中間構造が得られる。マスク30を除去する前に、ボロン・イオンが注入されてNチャネル回路トランジスタの閾値を調節し且つP+型領域32(図7)を形成する。この工程はまた、Pチャネル・トランジスタ(N型ウェル16中)の活性区域の表面ドーピング濃度を低くし、もって閾値を所要値に調節する。
【0024】
マスク30の除去に続き、第2の多結晶シリコン層13が被着される。図7に示すように、回路区域20aでは第2の多結晶シリコン層13が第1の多結晶シリコン層27上に直接被着され、合同して単一の多結晶シリコン層34(明白にするために図面では破線33で2つの層に分けられている)を形成する。他方、セル区域20bでは、第2の多結晶シリコン層13は誘電層29によって第1の多結晶シリコン層27から分離されている。第2の多結晶シリコン層13はPOClでドープされ、そしてシリサイド層14例えばタングステンのシリサイドWSiは化学的に蒸着されて図7の中間構造になる。
【0025】
マスク37(第2の多結晶シリコン層用、図8)が形成されて回路トランジスタのゲート領域及びセルの制御ゲート領域を整形する。そして多結晶シリコン(メモリ・セル用には13及びトランジスタ用には34)の露出部分及び酸化物層(セル用には29及びトランジスタ用には26)は、セル区域20bでは第1の多結晶シリコン層27まで且つ回路区域20aでは基板4の大きな表面38まで化学的にエッチングされ、図8の中間構造になる。
【0026】
別なマスク(トランジスタ保護マスク39、図9)がマスク37上に被着されて回路区域20aの全体だけを覆う。マスク37又は39によって覆われない第1の多結晶シリコン層27の部分は化学的にエッチングされる(浮動ゲート領域及び制御ゲート領域と自己アライメントするため)。マスク37及び39を除去する前に、ひ素が図9の矢印40で示したように注入され、メモリ・アレイ・セルの活性区域にN型ドレイン領域及びソース領域41を形成し且つ図9の中間構造によって示されたように浮動ゲート領域及び制御ゲート領域と自己アライメントする。
【0027】
方法の残りは、回路トランジスタのソース領域及びドレイン領域、部品保護層、並びに接続を形成するための普通のCMOS法による。
【0028】
フラッシュEEPROMセル及び保護ダイオード3を作るためのこの発明に係る方法の一実施例を図10〜図16について説明する。この発明に係る方法が普通の方法を少し変更するだけなので、図2〜図9の中間構造は図2〜図9について既に説明したものと同じである。従って、以下の説明において、図10〜図16は図2〜図8の線X−X沿いの中間構造の断面図を示す。簡単化のため、図2〜図8と図10〜図16に共通の部品は同一符号を使って示し、図10〜図16の各中間構造に対し図2〜図9に示したようにシリコン・ウェーハ1を区分することによって作られた対応構造を示す。
【0029】
この発明に係る方法の初期工程は既に説明した通りであり、図10に示した中間構造を作る。これは図2の中間構造と全く同じである。
【0030】
従って、図10はP型基板4と、フィールド酸化物領域7と、P+型絶縁領域8と、ゲート酸化物層18とを示す。フィールド酸化物領域7及びP+型絶縁領域8はダイオード3が形成されるべき活性区域3aを横方向に定めるので、マスクは整形されなければならない。図10はまた、セル区域20bの上に窓21を有し且つダイオードが形成されるべき区域20cを覆うEPMマスク19を提供する。P+型チャネル領域5を形成するためにEPMマスク19を使って注入(矢印22)が行われる。こうすることによってダイオード区域を注入からさえぎるが、こうしないとダイオードのブレイクダウン電圧があまりにも低くなってしまう。
【0031】
ゲート酸化物層18(EPMマスク19でシールドされない)はエッチングされて図11の中間構造になり、ゲート酸化物層18はセル区域20bからだけ除去されそしてダイオード区域20cでは残っている。図11の構造は図3の構造に対応する。
【0032】
次にEPMマスク19を除去し、ウェーハを清浄し、そして上述したように薄い酸化物層25を生長させる。ダイオード区域20c上の酸化物の厚みは破線で示したように少し増すので、ダイオード区域20cにおける活性区域3aは合計酸化物層26を呈し、図12に示す構造になり、これは図4の構造に対応する。
【0033】
次に第1の多結晶シリコン層27が被着され、POClでドープされるかイオン注入され、そして整形される。このため、トランジスタ区域及びセル区域に対してレジスト・マスク28と同じレジスト・マスク28’が使用されるが、ダイオード区域20cでは多数の窓(図13に示すように形成されるべき各ダイオード毎に1個)が開けられる。後続の化学的エッチングによりセル区域20bの側のみならずダイオード区域20cの活性区域3aでも第1の多結晶シリコン層27の露出部分を除去し、図13に示した中間構造を得るが、これは図5に相当する。
【0034】
この場合も3重ONO層から成り得るが、単一層として図示される誘電層11が生長され、ダイオード区域20cが露出されたまま残ることを除けば、図6のアレイ・マスク30と同じアレイ・マスク30’を使って整形される。露出した酸化物層を化学的にエッチングすることによりダイオード区域20cの活性区域3a上の誘電層11及び合計酸化物26は除去され且つトランジスタ区域20a上の誘電層11も除去されて図14の中間構造になり、これは図6の中間構造に対応する。
【0035】
図7について説明したように、ボロン・イオンを注入してNチャネル回路トランジスタの閾値を調節し、アレイ・マスク30’を除去し、そして第2の多結晶シリコン層13を被着する。図15に示したように、活性区域3aのダイオード区域20cでは、第2の多結晶シリコン層13は基板4の大きな表面38に直接被着されるが、図7について説明したように、セル区域20bでは、第2の多結晶シリコン層13は誘電層11によって第1の多結晶シリコン層27から分離され、そしてトランジスタ区域20aでは、第1の多結晶シリコン層27に直接被着されて単一の多結晶シリコン層34を形成する(図15にも部分的に示すように)。第2の多結晶シリコン層13は、図15に矢印で示すようにPOClでドープされる。ダイオード区域20cの活性区域3cが(トランジスタ区域20aでのように)ゲート酸化物でシールドされていないので、ドーピング・イオンの一部は基板4の内側に侵入し且つ大きな表面38の近くに蓄積し、このようにしてダイオード(その1個が図15に示されている)のカソード領域6を形成する。図15の中間構造に対応する構造は図2〜図9には無い。
【0036】
シリサイド層14例えばタングステンのシリサイドWSiが次に化学的に蒸着され、そして第2の多結晶シリコン層用マスク37が図8について説明したように被着されて回路トランジスタのゲート領域及びセルの制御ゲート領域を整形し、もって図16に示した中間構造を作る。これは図8の中間構造に対応する。第2の多結晶シリコン層用マスク37はダイオード区域20cの全体を覆い、そのため後続のエッチングで影響されない。
【0037】
次の工程は既に述べた通りであり、トランジスタ保護マスク39(これはダイオード区域20cではマスク37の上に形成されても良いし或は形成されなくても良い)を形成すること、浮動ゲート領域の自己アライメントされた化学的エッチングを行うこと、セルのドレイン領域及びソース領域を形成するためにひ素を注入すること、回路トランジスタのソース領域及びドレイン領域を形成すること、並びに部品保護層および接続を形成することを含む。
【0038】
【発明の効果】
同時出願された特許出願「トンネル酸化物を保護する不揮発性EPROM,EEPROM又はフラッシュEEPROMメモリ」に述べたように、ダイオードは各セルの制御ゲート領域が、トンネル酸化物を破損し得る電位に達するのを防止する。そのような電位に達する前に、事実、ダイオードは導通して過剰な電荷を放電させる。こうしないと、基板の電位が上昇してしまう。従って、過剰な電荷の放電は、制御ゲート領域の最高電位を安全な値に維持する。シリサイド層と共に制御ゲート領域12を形成する第2の多結晶シリコン層を整形する前にダイオードが形成されるので、多結晶シリコン層の電位を上昇させ得る重要な工程が行われる前にダイオードは動作する。
【0039】
ここに説明した方法の場合に、フラッシュEEPROMメモリ・セルのトンネル酸化物を保護するダイオードは周知のDPCC法を使い、マスクの形状だけを変更して形成される。従って、この発明の方法は、既知の信頼できる電気特性のメモリを作るために、DPCC法の利点、特にその経験及びノウハウを充分に活用する。
【0040】
更に、ここに説明した特定の解決策は、特殊なマスキング工程を要することなく保護ダイオードを作るので、フラッシュEEPROMメモリと事実上価格が変わらない。
【0041】
当業者には明らかなように、この発明の範囲から逸脱することなく、ここに例示して説明したような方法に種々の変更を加えることができる。特に、ここに説明した方法は、使用した誘電層(ONO又は単一酸化物層)又は制御ゲート領域の材料(ポリシリコン又はポリサイドすなわちポリシリコン及びシリサイド)のタイプとは無関係である。
【図面の簡単な説明】
【図1】フラッシュEEPROMメモリ・セル及び保護ダイオードを集積するデバイスの一部の断面図である。
【図2】フラッシュEEPROMメモリ・セル及びトランジスタを含み集積されるデバイスを製造するために、DPCC法を利用する第1段階での断面図である。
【図3】第2段階での断面図である。
【図4】第3段階での断面図である。
【図5】第4段階での断面図である。
【図6】第5段階での断面図である。
【図7】第6段階での断面図である。
【図8】第7段階での断面図である。
【図9】第8段階での断面図である。
【図10】この発明に係る図1の構造を製造する第1段階での断面図である。
【図11】第2段階での断面図である。
【図12】第3段階での断面図である。
【図13】第4段階での断面図である。
【図14】第5段階での断面図である。
【図15】第6段階での断面図である。
【図16】第7段階での断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン・ウェーハ
2 メモリ・セル
3 保護ダイオード
4 基板
5 チャネル領域
6 カソード領域
7 フィールド酸化物領域
8 絶縁領域
9 トンネル酸化物領域
10 浮動ゲート領域
11,29 誘電層
12 制御ゲート領域
13 第2の多結晶シリコン層
14 シリサイド層
15 保護パッシベーション層
18 ゲート酸化物層
19 EPMマスク
20a トランジスタ区域
20b セル区域
20c ダイオード区域
25,26 酸化物層
27 第1の多結晶シリコン層
28 レジスト・マスク
30 マスク
32 P+型領域
34 単一の多結晶シリコン層

Claims (6)

  1. 大きな表面(38)を有し且つメモリ・セル(2)が形成されるべきセル区域(20b)及び回路トランジスタが形成されるべきトランジスタ区域(20a)を定める基板(4)から不揮発性メモリ及びトランジスタを含む集積デバイスの製造方法において、
    前記基板(4)の大きな表面(38)の所定部分にフィールド酸化物領域(7)を生長させる工程と、
    前記トランジスタ区域(20a)にて、前記基板(4)の大きな表面(38)にゲート酸化物層(26)を形成する工程と、
    前記セル区域(20b)にて、前記基板(4)の大きな表面に薄いトンネル酸化物層(25)を形成する工程と、
    第1の多結晶シリコン層(27)を被着する工程と、
    前記セル区域(20b)及び前記トランジスタ区域(20a)の両側と、ダイオード (3) が形成されるべき前記基板 (4) のダイオード区域 (20c)にて、前記第1の多結晶シリコン層(27)の一部を選択的に除去する工程と、
    誘電材料の層(11)を被着する工程と、
    前記誘電材料層(11)を前記トランジスタ区域(20a)及び前記ダイオード区域 (20c)から除去する工程と、
    第2の多結晶シリコン層(13)を被着する工程と、
    マスキングして、前記セル区域(20b)の両側では前記第2の多結晶シリコン層(13)及びその下層の前記誘電材料層(11)を、そして前記トランジスタ区域(20a)の両側では前記第2の多結晶シリコン層(13)及び前記第1の多結晶シリコン層(27)並びに前記ゲート酸化物層(26)を選択的に除去して前記メモリ・セル(2)の制御ゲート領域(12)及び前記回路トランジスタのゲート領域を整形する工程と、
    同一のマスクを使い、前記セル区域(20b)の両側では前記第1の多結晶シリコン層(27)及び前記薄いトンネル酸化物層(25)を選択的に除去して前記メモリ・セル(2)の浮動ゲート領域(10)を整形する工程と、
    前記メモリ・セル(2)の浮動ゲート領域(10)を整形した後、前記セル区域(20b)の両側でイオン注入により前記メモリ・セル(2)のドレイン領域及びソース領域(41)を形成する工程と、
    を含み、
    マスキングして、前記第2の多結晶シリコン層(13)及び前記誘電材料層(11)を選択的に除去する前記工程の前に、前記薄いトンネル酸化物層(25)を保護し且つ前記第2の多結晶シリコン層(13)を前記基板(4)へ接続するダイオード(3)を前記ダイオード区域 (20c) 形成する工程が行われる、
    ことを特徴とする集積デバイスの製造方法。
  2. 前記フィールド酸化物領域(7)を生長させる前記工程は、前記ダイオード(3)が形成されるべき区域のまわりに他のフィールド酸化物領域を生長させることであり、これが前記基板(4)中で且つ前記他のフィールド酸化物領域の下に絶縁領域(8)を形成する工程であることを特徴とする請求項1の集積デバイスの製造方法。
  3. 前記ゲート酸化物層(26)を形成する前記工程及び前記トンネル酸化物層(25)を形成する前記工程の前に、前記セル区域(20b)にチャネル領域(5)を形成する工程を行う請求項1又は2の集積デバイスの製造方法において、
    前記チャネル領域(5)を形成する前記工程の前に、前記ダイオード(3)が形成されるべきダイオード区域(20c)における前記基板(4)をマスキングする工程を行うことを特徴とする集積デバイスの製造方法。
  4. 大きな表面 (38) を有し且つメモリ・セル( 2 )が形成されるべきセル区域 (20b) 及び回路トランジスタが形成されるべきトランジスタ区域 (20a) を定める基板 (4) から不揮発性メモリ及びトランジスタを含む集積デバイスの製造方法において、
    前記基板 (4) の大きな表面 (38) の所定部分にフィールド酸化物領域 (7) を生長させる工程と、
    前記トランジスタ区域 (20a) にて、前記基板 (4) の大きな表面 (38) にゲート酸化物層 (26) を形成する工程と、
    前記セル区域 (20b) にて、前記基板 (4) の大きな表面に薄いトンネル酸化物層 (25) を形成する工程と、
    第1の多結晶シリコン層 (27) を被着する工程と、
    前記セル区域 (20b) 及び前記トランジスタ区域 (20a) の両側と、ダイオード (3) が形成されるべき前記基板 (4) のダイオード区域 (20c) にて、前記第1の多結晶シリコン層 (27) の一部を選択的に除去する工程と、
    誘電材料の層 (11) を被着する工程と、
    前記誘電材料層 (11) を前記トランジスタ区域 (20a) 及び前記ダイオード区域 (20c) から除去する工程と、
    第2の多結晶シリコン層 (13) を被着する工程と、
    マスキングして、前記セル区域 (20b) の両側では前記第2の多結晶シリコン層 (13) 及びその下層の前記誘電材料層 (11) を、そして前記トランジスタ区域 (20a) の両側では前記第2の多結晶シリコン層 (13) 及び前記第1の多結晶シリコン層 (27) 並びに前記ゲート酸化物層 (26) を選択的に除去して前記メモリ・セル (2) の制御ゲート領域 (12) 及び前記回路トランジスタのゲート領域を整形する工程と、
    同一のマスクを使い、前記セル区域 (20b) の両側では前記第1の多結晶シリコン層 (27) 及び前記薄いトンネル酸化物層 (25) を選択的に除去して前記メモリ・セル( 2 )の浮動ゲート領域 (10) を整形する工程と、
    前記メモリ・セル( 2 )の浮動ゲート領域( 10 )を整形した後、前記セル区域( 20 b)の両側でイオン注入により前記メモリ・セル( 2 )のドレイン領域及びソース領域( 41 )を形成する工程と、
    を含み、
    マスキングして、前記第2の多結晶シリコン層 (13) 及び前記誘電材料層 (11) を選択的に除去する前記工程の前に、前記薄いトンネル酸化物層 (25) を保護し且つ前記第2の多結晶シリコン層 (13) を前記基板 (4) へ接続するダイオード (3) を前記ダイオード区域 (20c) に形成する工程が行われ、
    前記ゲート酸化物層 (26) を形成する前記工程が、前記基板 (4) の大きな表面 (38) の全体にゲート酸化物層 (26) を生長させる工程、及び前記セル区域 (20b) から前記ゲート酸化物層 (26) の一部を選択的に除去する工程を含み、
    前記誘電材料層 (11) の他の部分を除去する前記工程に続き、前記ゲート酸化物層 (26) の他の部分が前記ダイオード区域 (20c) の活性区域 (3a) から除去され、そして前記第2の多結晶シリコン層 (13) を被着する前記工程は、前記ダイオード区域 (20c) の前記活性区域にて前記基板 (4) に前記第2の多結晶シリコン層 (13) を直接被着することを含むのを特徴とする集積デバイスの製造方法。
  5. 所定導電型のイオンをドーピングする工程を前記第2の多結晶シリコン層 (13) が受ける請求項4の集積デバイスの製造方法において、前記ドーピング工程の途中で、前記ドーピング・イオンが前記ダイオード区域 (20c) の前記活性区域 (3c) に侵入し且つ前記導電型の領域 (6) を形成して前記基板 (4) と共にPNジャンクションを定めることを特徴とする集積デバイスの製造方法。
  6. マスキングして、前記第2の多結晶シリコン層 (13) を選択的に除去する前記工程は、前記第2の多結晶シリコン層 (13) によって形成され且つ前記制御ゲート領域 (12) を前記ダイオード区域 (20c) に直接接続する行を形成することを含むのを特徴とする請求項5の集積デバイスの製造方法。
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