JP3605284B2 - 垂直昇降式高所作業車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直昇降式高所作業車のマスト落下防止装置に関し、更に詳細には、
先端部に作業台を有し垂直方向に伸縮自在なマストを備えた垂直昇降式高所作業車のマスト落下防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
作業台を備えた垂直昇降式高所作業車において、作業台を上昇・下降させる機構として、複数のマスト部材を入れ子式に且つ伸縮自在に組み合わせて構成されたマストを有した垂直昇降式高所作業車がある。この高所作業車は、一番外側のマスト部材に作業台を配設し、一番内側のマスト部材の内部に油圧を供給したときにシリンダロッドが伸長する単動型の油圧シリンダを備えている。マストの伸長は、シリンダのストローク以上の作業台の上昇量を得るために、シリンダの伸長作動と、複数のマスト部材の内側に配設されたシーブとワイヤの作動により、マストが伸長する機構としている。また、マストの縮小は、シリンダの油圧を抜くと一番内側以外のマスト部材の自重及び作業台の自重でシリンダが縮小することにより行われる。
【0003】
ここで、4段式のマスト部材を備えた従来の垂直昇降式高所作業車について図3を使用して説明する。垂直昇降式高所作業車51は、自走可能な車台3の上部に内部が中空に形成された第1マスト部材5が立設されており、この第1マスト部材5の内部に油圧を与えたときにシリンダロッド17が伸長する単動型シリンダ19が配設されている。シリンダロッド17の先端は、第1マスト部材5に入れ子式に取り付けられた第2マスト部材7の天板7aの内面に固着されている。
【0004】
第2マスト部材7の内側上部には回転自在な伸用シーブ21が設けられており、第1マスト部材5の上部に一端が固着されたマスト伸長ワイヤ23が伸用シーブ21に掛け回され、このマスト伸長ワイヤ23の他端が第3マスト部材9の下部に固着されている。第3マスト部材9の内側上部には回転自在な伸用シーブ21が設けられており、第2マスト部材7の上部に一端が固着されたマスト伸長ワイヤ23が伸用シーブ21に掛け回され、マスト伸長ワイヤ23の他端が第4マスト部材11の下部に固着されている。
【0005】
また、第2マスト部材7の内側下部には回転自在な縮用シーブ25が設けられており、第1マスト部材5の上部に一端が固着されたマスト縮小ワイヤ27がこの縮用シーブ25に掛け回され、マスト縮小ワイヤ27の他端が第3マスト部材9の上部に固着されている。第3マスト部材9の内側下部には回転自在な縮用シーブ25が備えられており、第2マスト部材7の上部に一端が固着されたマスト縮小ワイヤ27が縮用シーブ25に掛け回され、マスト縮小ワイヤ27の他端が第4マスト部材11の上部に固着されている。第4マスト部材11の側壁には外側に突出する作業台15が設けられている。
【0006】
かかる構成の垂直昇降式高所作業車51において、作業台15を上昇させるには、単動型シリンダ19に油圧を供給しシリンダロッド17を伸長させることによって行われる。シリンダロッド17が伸長すると、シリンダロッド17の先端に固着された第2マスト部材7が伸長し、第2マスト部材7の上部に設けられた伸用シーブ21も第1マスト部材5に対して上昇する。従って、伸用シーブ21には他端が第3マスト部材9に固着されているマスト伸長ワイヤ23が掛け回されているため、伸用シーブ21の上昇により第3マスト部材9が引き上げられる。
【0007】
そして、第3マスト部材9が引き上げられると第3マスト部材9の上部に設けられた伸用シーブ21も第2マスト部材7に対して上昇する。この伸用シーブ21には他端が第4マスト部材11に固着されているマスト伸長ワイヤ23が掛け回されているため、第シーブ21の上昇により第4マスト部材11が引き上げられる。従って、第4マスト部材11に設けられた作業台15は単動型シリンダ19のストローク以上の移動量を有して車台3から上昇する。
【0008】
作業台15を下降させる場合には、単動型シリンダ19の油圧を抜くことによって行われる。単動型シリンダ19の油圧が抜かれると、シリンダロッド17の先端に固着された第2マスト部材7の自重によってシリンダロッド17が縮小して第2マスト部材7が降下する。このとき、第2マスト部材7の縮小速度の制御は単動型シリンダ19の油圧を抜く速度を制御することにより行われる。そして、第3マスト部材9は、伸用シーブ21に掛け回されたマスト伸長ワイヤ23に作用する第3マスト部材9の自重による張力により保持されるので、自由落下することがない。従って、第3マスト部材9は第2マスト部材7の縮小速度にともなって縮小する。第4マスト部材11も第3マスト部材9と同様に、第3マスト部材9が降下すると、第4マスト部材11は、伸用シーブ21に掛け回されたマスト伸長ワイヤ23の第4マスト部材11の自重と作業台15の自重による張力により保持されるので、自由落下することがなく、第3マスト部材9の縮小速度にともなって縮小する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、作業台は第4マスト部材の外側に突出しているので、作業台への荷重のかかり方によってはマスト全体が傾斜したり撓んだりし、マスト部材間の隙間が大きいときにマスト全体の傾斜量が大きくなり、第4マスト部材が第3マスト部材に引っ掛かかる場合が生じる。
【0010】
マストが縮小した状態から伸長する場合に第4マスト部材が第3マスト部材に引っ掛かると、第3マスト部材に設けられた縮用シーブは伸縮シリンダ19の伸長作動とともに上方に移動するが、第4マスト部材の伸長量は制限されるので、縮用シーブに掛け回されて第4マスト部材に接続されたマスト縮小ワイヤが弛んで縮用シーブから外れる虞がある、という問題が生じる。
【0011】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、マストが傾斜したりマスト部材間の隙間によりマスト部材が他のマスト部材に引っ掛かっても、マスト縮小ワイヤが縮用シーブから外れない垂直昇降式高所作業車を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の垂直昇降式高所作業車は、3段以上のマスト部材を入れ子式に互いに突出入可能に形成されたマストを車台に立設して構成され、最も内側のマスト部材の先端が車台に固設されてマストが垂直上方に延び、最も外側のマスト部材に作業台が配設されて構成される。さらに、上記3段以上のマスト部材のうち、中間に位置する中間段マスト部材の上部に設けられた伸用シーブと、中間段マスト部材の下の段に位置する下段マスト部材に一端が固着され、伸用シーブに掛け回されて中間マスト部材の上の段に位置する上段マスト部材に他端が固着されたマスト伸長ワイヤと、中間段マスト部材の下部に設けられた縮用シーブと、下段マスト部材に一端が固着され、縮用シーブに掛け回されて上段マスト部材に他端が固着されたマスト縮小ワイヤとを備える。従って、下段マスト部材に対して中間段マスト部材が上動(伸長)すると、このマスト部材の上部に設けられた伸用シーブも上昇する。そして、この伸用シーブにはマスト伸長ワイヤが掛け回されているので、伸用シーブの上昇によりマスト伸長ワイヤに引っ張られて上段マスト部材が上昇し、マスト全体が上方に伸長する。逆に、下段マスト部材に対して中間段マスト部材が下動(縮小)すると、このマスト部材の上部に設けられた伸用シーブも下動し、伸用シーブに掛け回されたマスト伸長ワイヤが張力を受けた状態で伸用シーブの下動に応じて上段マスト部材が下降し、マスト全体が下方に縮小する。
【0013】
なお、上記のように下段マスト部材に対して中間段マスト部材が上動もしくは下動してマスト伸長ワイヤにより上段マスト部材が上昇もしくは下降し、マスト全体が上下に伸長もしくは縮小するときに、中間段マスト部材に取り付けられた縮用シーブも中間段マスト部材と一緒に上動もしくは下動し、マスト縮小ワイヤは縮用シーブに掛け回された状態が保持される。
【0014】
本発明に係る垂直昇降式高所作業者においてはさらに、マスト縮小ワイヤの他端が上段マスト部材に固着される部分に設けられ、マスト縮小ワイヤに所定の張力を付与するとともにマスト縮小ワイヤの他端の固着位置がワイヤ伸縮方向に移動可能とする伸縮吸収器とを有して構成され、伸縮吸収器は、マスト縮小ワイヤの他端の固着位置がワイヤ伸長方向に所定量のみ移動することを許容し、所定量以上は移動させないように構成されている。これにより、マスト縮小ワイヤに大きな張力が作用しても、付勢手段がその張力を吸収するのでマスト縮小ワイヤに無理な力は作用しない。また、マスト縮小ワイヤを弛ませようとする方向の力が作用しても、付勢手段がこの力を吸収してマスト縮小ワイヤの弛みを防止し、マスト縮小ワイヤが縮用シーブから外れることを防止する。
【0015】
なお、伸縮吸収器は、上段マスト部材の上部に設けられる筒状の本体部と、この本体部に内装された弾性部材と、上段マスト部材の上部を貫通して本体部内に突出したマスト縮小ワイヤの他端に取り付けられ、弾性部材により突出方向に付勢される当接部材とを有して構成され、当接部材が本体部と当接するまでマスト縮小ワイヤの他端が移動可能であるがそれ以上の移動をさせないように構成されているのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1と図2に基づいて説明する。最初に、本発明のマスト落下防止装置を説明する前に、この装置を搭載する垂直昇降式高所作業車を説明する。図1は垂直昇降式高所作業車の要部を断面で示した正面図であり、垂直昇降式高所作業車1は、同図に示すように、自走可能な車台3に第1マスト部材5、第2マスト部材7、第3マスト部材9及び第4マスト部材11からなる垂直昇降式のマスト13を有している。各マスト部材5、7、9、11は入れ子式に且つ伸縮自在に組み合わされて垂直昇降式のマスト13が構成されている。第4マスト部材11の側壁には右側に突出する作業台15が設けられている。
【0017】
車台3の上部左側には内部が中空に形成された第1マスト部材5が立設され、この第1マスト部材5の内部には油圧を与えたときにシリンダロッド17が伸長する単動型シリンダ19が設けられている。そして、第1マスト部材5の外周に入れ子式に第2マスト部材7が取り付けられ、第1マスト部材5の天板5aを貫通したシリンダロッド17の先端が第2マスト部材7の天板7aの内面に固着されている。第2マスト部材7の内側上部には回転自在な伸用シーブ21が軸支されており、第1マスト部材5の上部に一端が固着されたマスト伸長ワイヤ23がこの伸用シーブ5に掛け回され、このマスト伸長ワイヤ23の他端が第3マスト部材9の下部に固着されている。第3マスト部材9の内側上部には回転自在な伸用シーブ21が軸支され、第2マスト部材7の上部に一端が固着されたマスト伸長ワイヤ23が伸用シーブ21に掛け回され、このマスト伸長ワイヤ23の他端は第4マスト部材11の下部に固着されている。
【0018】
また、第2マスト部材7の内側下部には回転自在な縮用シーブ25が軸支され、第1マスト部材5の上部に一端が固着されたマスト縮小ワイヤ27がこの縮用シーブ25に掛け回され、マスト縮小ワイヤ27の他端は第3マスト部材9の上部に固着されている。第3マスト部材9の内側下部には回転自在な縮用シーブ25が備えられており、第2マスト部材7の上部に一端が固着されたマスト縮小ワイヤ27が縮用シーブ25に掛け回され、マスト縮小ワイヤ27の他端は第4マスト部材11の上部に固着されている。
【0019】
第3マスト部材9と第4マスト部材11の各天板9a、11aの左上部には貫通孔29が設けられ、この貫通孔29の上方周辺部に伸縮吸収器(付勢手段)31が設けられている。この伸縮吸収器31は、図2(a)に示ように、第3マスト部材9の上部に設けられた本体部33と、この本体部33の内側に設けられたコイルバネ(弾性部材)35と、このコイルバネ35の上部に固着するバネ受け板37と、このバネ受け板37を貫通しマスト縮小ワイヤ27の端部に接続された接続部39を有している。
【0020】
本体部33は筒状であり、その下端部が第3マスト部材9の上部に固着されている。コイルバネ35は本体部33の内側に設けられ、コイルバネ35の底部が第3マスト部材9の上部に固着されている。コイルバネ35の上部には板状のバネ受け板37が固着されている。このバネ受け板37は中央部に上下方向に貫通する貫通孔41を有し、バネ受け板37の上部には径方向に突出する環状のフランジ部43を有している。貫通孔41には棒状の接続部39が挿通されている。この接続部39の上部にはナット45が螺合されており、このナット45を回転することで、バネ受け板37が下方に移動してコイルバネ35を圧縮し、マスト縮小ワイヤ39に一定の張力が付加されている。従って、マスト縮小ワイヤ27があばれたり、縮用シーブ25から外れることを防止する。
【0021】
第4マスト部材11の上部に設けられる伸縮吸収器31は第3マスト部材9の上部に設けられる伸縮吸収器31と同一なので、同一態様部分については同一符号を付してその説明を省略する。即ち、マスト落下防止装置47は縮用シーブ25とマスト縮小ワイヤ27と伸縮吸収器31から構成されている。
【0022】
次に、本発明のマスト落下防止装置47の作用を図1と図2を用いて説明する。上記構成の垂直昇降式高所作業車1において、マスト13が伸長した状態から作業台15を下降させる場合には、単動型シリンダ19の油圧を抜くことによって行われる。単動型シリンダ19の油圧が抜かれると、シリンダロッド17の先端に固着された第2マスト部材7の自重によってシリンダロッド17が縮小して第2マスト部材7が降下する。このとき、第2マスト部材7の縮小速度の制御は単動型シリンダ19の油圧を抜く速度を制御することにより行われる。そして、第3マスト部材9は、伸用シーブ21に掛け回されたマスト伸長ワイヤ23に作用する第3マスト部材9の自重による張力により保持されるので、自由落下することはない。従って、第3マスト部材9は第2マスト部材7の縮小速度にともなって縮小する。
【0023】
第4マスト部材11も第3マスト部材9と同様に、第3マスト部材9が降下すると、第4マスト部材11は、伸用シーブ21に掛け回されたマスト伸長ワイヤ23の第4マスト部材11の自重と作業台15の自重による張力により保持されるので、自由落下することがなく、第3マスト部材9の縮小速度にともなって縮小する。ここで、作業台15に過大な荷重が作用して第4マスト部材11が傾いて第4マスト部材11が第3マスト部材9に引っ掛かった場合に、シリンダロッド17がさらに縮小すると、第3マスト部材9に設けられた縮用シーブ25は下方に移動するが、第4マスト部材11の第3マスト部材9に対する縮小量は制限されるので、縮用シーブ25に掛け回されて第4マスト部材11に接続されたマスト縮小ワイヤ27に張力が作用する。
【0024】
この張力が作用するマスト縮小ワイヤ27の端部は、図2(b)に示すように、伸縮吸収器31に接続されている。従って、マスト縮小ワイヤ27に下方に作用する張力が作用すると、即ち、マスト縮小ワイヤ27が図2(b)の紙面の下方に移動しようとすると、この下方に移動しようとする力が接続部39とバネ受け板37を介してコイルバネ35に伝達されて、コイルバネ35が縮小する。従って、マスト縮小ワイヤ27に作用する張力の全部又は一部がコイルバネ35で吸収されるので、マスト縮小ワイヤ27に無理な力は作用しない。
【0025】
一方、作業台15が垂直昇降式高所作業車1に格納された状態から作業台15を上昇させるには、単動型シリンダ19に油圧を供給してシリンダロッド17を伸長させることにより行われる。シリンダロッド17が伸長すると、シリンダロッド17の先端に固着された第2マスト部材7が伸長し、第2マスト部材7の上部に設けられた伸用シーブ21も第1マスト部材5に対して上昇する。従って、伸用シーブ5には他端が第3マスト部材9に固着されているマスト伸長ワイヤ23が掛け回されているため、伸用シーブ21の上昇により第3マスト部材9が引き上げられる。
【0026】
これと同時に、第3マスト部材9が引き上げられると第3マスト部材9の上部に設けられた伸用シーブ21も第2マスト部材部材7に対して上昇する。伸用シーブ21には他端が第4マスト部材11に固着されているマスト伸長ワイヤ23が掛け回されているため、伸用シーブ21の上昇により第4マスト部材11が引き上げられる。ここで、第4マスト部材11が第3マスト部材9に引っ掛かっている場合に、シリンダロッド17がさらに伸長すると、第3マスト部材9に設けられた縮用シーブ25は上方に移動するが、第4マスト部材11は伸長しないので、縮用シーブ25に掛け回されて第4マスト部材11に接続されたマスト縮小ワイヤ27が弛もうとする。
【0027】
この弛もうとするマスト縮小ワイヤ27の端部は、図2(c)に示すように、伸縮吸収器31に接続されている。従って、マスト縮小ワイヤ27が弛もうとすると、即ち、マスト縮小ワイヤ27が図2(c)の紙面の上方に移動しようとすると、この上方に移動しようとする力が接続部39とバネ受け板37を介してコイルバネ35に伝達されて、コイルバネ35が伸長する。従って、コイルバネ35はその自由長の長さになるまで伸びる。そして、マスト縮小ワイヤ27がさらに弛もうとしても、コイルバネ35はマスト縮小ワイヤ27を引き戻そうとする力が作用するので、マスト縮小ワイヤ27の弛みを防止することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の垂直昇降式高所作業車によれば、マスト縮小ワイヤの他端が上段マスト部材に固着される部分に設けられ、マスト縮小ワイヤに所定の張力を付与するとともにマスト縮小ワイヤの他端の固着位置がワイヤ伸縮方向に移動可能とする伸縮吸収器とを有して構成され、伸縮吸収器は、マスト縮小ワイヤの他端の固着位置がワイヤ伸長方向に所定量のみ移動することを許容し、所定量以上は移動させないように構成されているので、マスト縮小ワイヤに張力が作用しても付勢手段がこの張力を吸収し、マスト縮小ワイヤが弛もうとしても付勢手段がこの弛みを吸収する。従って、マスト縮小ワイヤが破損したり、縮用シーブから外れることがない。
【0029】
また、伸縮吸収器は、上段マスト部材の上部に設けられる筒状の本体部と、この本体部に内装された弾性部材と、上段マスト部材の上部を貫通して本体部内に突出したマスト縮小ワイヤの他端に取り付けられ、弾性部材により突出方向に付勢される当接部材とを有して構成され、当接部材が本体部と当接するまでマスト縮小ワイヤの他端が移動可能であるがそれ以上の移動をさせないように構成されているのが好ましく、このように構成することによりマスト縮小ワイヤに作用する張力や弛みを吸収して、マスト縮小ワイヤが破損したり縮用シーブから外れることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるマスト落下防止装置を有する垂直昇降式高所作業車の正面図を示す。
【図2】本発明のマスト落下防止装置の断面図を示し、同図(a)はワイヤに引っ張り及び弛み方向の力が作用していない状態、同図(b)はワイヤに引っ張り方向の力が作用しているときの状態、同図(c)はワイヤに弛み方向の力が作用しているときの状態を示す。
【図3】従来技術の垂直昇降式高所作業車の正面図を示す。
【符号の説明】
1 垂直昇降式高所作業車
3 車台
5 第1マスト部材
7 第2マスト部材
9 第3マスト部材
11 第4マスト部材
13 マスト
21 伸用シーブ
23 マスト伸長ワイヤ
25 縮用シーブ
27 マスト縮小ワイヤ
31 伸縮吸収器
33 本体部
35 コイルバネ(弾性部材)
37 バネ受け板(当接部材)
47 マスト落下装置

Claims (2)

  1. 3段以上のマスト部材を入れ子式に互いに突出入可能に形成されたマストを車台に立設して構成され、最も内側のマスト部材の先端が前記車台に固設されて前記マストが垂直上方に延び、最も外側の前記マスト部材に作業台が配設されてなる垂直昇降式高所作業車であって、
    前記3段以上のマスト部材のうち、中間に位置する中間段マスト部材の上部に設けられた伸用シーブと、
    前記中間段マスト部材の下の段に位置する下段マスト部材に一端が固着され、前記伸用シーブに掛け回されて前記中間マスト部材の上の段に位置する上段マスト部材に他端が固着されたマスト伸長ワイヤと、
    前記中間段マスト部材の下部に設けられた縮用シーブと、
    前記下段マスト部材に一端が固着され、前記縮用シーブに掛け回されて前記上段マスト部材に他端が固着されたマスト縮小ワイヤと、
    前記3段以上のマスト部材のうち、最下段に位置する最下段マスト部材に内装されて前記車台上に設けられ、先端部が前記最下段マスト部材の上の段に位置する前記マスト部材に連結されて伸縮作動する伸縮シリンダと、
    前記マスト縮小ワイヤの他端が前記上段マスト部材に固着される部分に設けられ、前記マスト縮小ワイヤに所定の張力を付与するとともに前記マスト縮小ワイヤの他端の固着位置がワイヤ伸縮方向に移動可能とする伸縮吸収器とを有して構成され、
    前記伸縮吸収器は、前記マスト縮小ワイヤの他端の固着位置がワイヤ伸長方向に所定量のみ移動することを許容し、前記所定量以上は移動させないように構成されていることを特徴とする垂直昇降式高所作業車。
  2. 前記伸縮吸収器は、前記上段マスト部材の上部に設けられる筒状の本体部と、この本体部に内装された弾性部材と、前記上段マスト部材の上部を貫通して前記本体部内に突出した前記マスト縮小ワイヤの他端に取り付けられ、前記弾性部材により突出方向に付勢される当接部材とを有して構成され、前記当接部材が前記本体部と当接するまで前記マスト縮小ワイヤの他端が移動可能であるがそれ以上の移動をさせないように構成されていることを特徴とする請求項1記載の垂直昇降式高所作業車。
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