JP3604623B2 - アニオン界面活性剤粉粒体の製造方法 - Google Patents

アニオン界面活性剤粉粒体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アニオン界面活性剤粉粒体に関する。更に詳しくは、例えば、衣料用洗剤、台所用洗剤、歯磨き用発泡剤、粉末シャンプー、重合用乳化剤、セメント用発泡剤等に好適に使用しうるアニオン界面活性剤粉粒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アニオン界面活性剤の粉末は、他の界面活性剤又はビルダーと混合することにより、衣料用洗剤、台所用洗剤等をはじめ、歯磨き用発泡剤、粉末シャンプー、洗浄剤等に使用されている。
【0003】
アニオン界面活性剤の粉末又は粒状物を製造する方法としては、(A)粘度を考慮して、水分含有量60〜70重量%の低濃度スラリーを噴霧乾燥させる方法(特開昭55−69698号公報、特開昭53−39307号公報)、(B)アルキル硫酸塩のスラリーの粘度の極小値を利用して固形分濃度60〜80重量%の高濃度スラリーを噴霧乾燥させる方法(特開昭54−106428号公報)、(C)水分含有量20〜35重量%の高濃度洗剤ペースト原料を真空薄膜乾燥機を用いて乾燥させる方法(特開平2−222498号公報)等が知られている。
【0004】
しかしながら、前記(A)の方法には、噴霧乾燥工程を有するため、大規模な乾燥装置と多大な乾燥エネルギーを要するという欠点がある。
【0005】
前記(B)の方法では、高濃度スラリーを使用するため、多大なエネルギーが必要ではないものの、大規模な乾燥装置が必要であり、また前工程の硫酸化反応による未反応アルコール等の不純物が製品に残存するという欠点がある。
【0006】
また、前記(C)の方法では、真空薄膜乾燥機を用いた高密度洗剤用ペースト原料の連続乾燥方法が使用されているが、アニオン界面活性剤そのものの粉粒化方法については、充分に技術的な解決がなされていない。
【0007】
そこで、これらの方法に鑑みて、乾燥負荷が低く、乾燥装置の規模も小さく、かつ不純物濃度の低いアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法が提案されている(特開平5−331496号公報)。
【0008】
前記文献には、乾燥装置の規模が小さく、しかも乾燥負荷が低く、また低温で短時間で乾燥させるため、熱劣化が少なく、色相が良好であり、乾燥時に、不活性ガスを供給することにより、未反応アルコールを低減させることができるという利点が述べられている。
【0009】
しかし、前記乾燥機には、外部加熱方式が使用されており、熱伝導、対流、輻射等によって、被乾燥物に熱エネルギーを供給するため、熱が被乾燥物の表面から内部へと伝導する。従って、品質の劣化を抑制するために、表面温度を抑えた場合、乾燥に長時間を要したり、伝熱面積を大きくする必要がある。また、表面温度を高くした場合には、局所加熱による被乾燥物の品質劣化が懸念される。
【0010】
また、品質面から、未反応アルコールやジオキサン等の不純物量をより低減させることができる製造方法が望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、エネルギー負荷を小さくし、短時間で効率よくアニオン界面活性剤を含有する溶剤混合物を乾燥し、品質劣化を引き起こすことがなく、かつ未反応アルコール等の不純物の含有量が少ないアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は
ニオン界面活性剤の含有量が60〜95重量%であるアニオン界面活性剤と溶剤との混合物〔以下、単に「混合物」という〕に、該混合物中の溶剤の含有量が2.0重量%以下となるまで、4〜55kPaの減圧下でマイクロ波を照射することを特徴とするアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法
に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
アニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではない。アニオン界面活性剤の例としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩等が挙げられる。これらの中では、アルキル硫酸エステル塩及びポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましい。塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。これらの塩の中では、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩やカリウム塩、及びそれら塩が利用された化合物の混合物も好ましい。
【0014】
アルキル硫酸エステル塩及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩は、いずれも、例えば、高級アルコール又は高級アルコールを酸化エチレン、酸化プロピレン等の酸化アルキレン化合物で付加させ、得られた付加物を硫酸化し、さらに中和させることによって得られる。なお、硫酸化反応時には、10重量%以下、好ましくは5重量%以下の範囲内で未反応物が存在していてもよい。
【0015】
アルキル硫酸エステル塩の例としては、式(I):
(R−OSO (I)
(式中、Rは炭素数8〜24、好ましくは8〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、Mはアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子又はアルカノール置換若しくは無置換のアンモニウム基、mはMの価数であって1又は2を示す)
で表されるアルキル硫酸エステル塩等が挙げられる。
【0016】
また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩の例としては、式(II):
(RO−(AO)SO (II)
(式中、Rは炭素数8〜24、好ましくは8〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、n個のAは同一であっても異なっていてもよい。nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、0.5〜20の数である。Mはアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子又はアルカノール置換若しくは無置換のアンモニウム塩、pはMの価数であって1又は2を示す)
で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられる。
【0017】
なお、式(II)において、AOとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。AOの平均付加モル数は、1〜10であることが好ましい。
【0018】
混合物は、アニオン界面活性剤の一部又は全部が溶剤に溶解したものであってもよく、スラリー状であってもよく、あるいは流動性のない固形状であってもよい。
【0019】
溶剤としては、水、低級アルコール、ケトン等の極性有機溶剤、それらの混合溶剤等が挙げられる。それらの中では、水を含有する溶剤が好ましく、特に好ましくは水である。
【0020】
本発明において目的とするアニオン界面活性剤粉粒体とは、溶剤が充分に除去された、いわゆる乾燥状態にあるものをいう。より具体的には、混合物における溶剤の含有量は、5重量%以下が好ましく、1重量%以下がより好ましい。
【0021】
混合物におけるアニオン界面活性剤の濃度(固形分濃度、以下同じ)には、特に限定がない。かかるアニオン界面活性剤の濃度は、0重量%を超え、95重量%未満であることが好ましく、作業効率及びエネルギー負荷を考慮すれば、60〜95重量%であることがより好ましく、エネルギー負荷をより低く抑える観点から、85〜95重量%であることが更に好ましい。
【0022】
一方、混合物における溶剤の含有量にも特に限定がない。混合物における溶剤の含有量は、不純物等の量を低減させる観点から、好ましくは25重量%以下、より好ましくは15重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。なお、この溶剤の含有量は、マイクロ波の照射が行われている状態での値を示す。したがって、マイクロ波の照射の開始段階での量を示すものではない。
【0023】
したがって、マイクロ波の照射は、例えば、溶剤の含有量が25重量%以上である乾燥の開始段階から照射してもよく、あるいは乾燥の進行に伴い、溶剤の含有量が25重量%以下となった段階からマイクロ波の照射を行ってもよい。この場合、溶剤の含有量が5重量%以下、好ましくは1重量%以下となるように混合物を乾燥させたときには、未反応アルコール等の不純物(例えば、アニオン界面活性剤がアルキル硫酸エステル塩である場合)の含有量が極めて少ない高品質なアニオン界面活性剤粉粒体を収得することができる。
【0024】
混合物におけるアニオン界面活性剤の濃度を60〜95重量%に調整する方法としては、例えば、アニオン界面活性剤の濃度が60重量%未満である混合物を予備濃縮する方法、粘度の極小値を利用して、中和工程で高濃度物スラリーを直接得る方法等が挙げられるが、本発明は、かかる方法のみに限定されるものではない。
【0030】
混合物から溶剤を除去する際には、マイクロ波による加熱が採用されており、マイクロ波が直接電磁波として被乾燥物である混合物中の誘電体に作用し、極性分子が回転、分子同士の摩擦及び衝突によって熱が発生し、均一加熱(表面と内部を同時に加熱)することができるため、得られるアニオン界面活性剤粉粒体の品質の劣化を抑制することができる。
【0031】
また、混合物は、その内部からも均一に加熱されるので、内部からも溶剤が留去し、混合物がポーラスになり、溶解性に優れた粉粒体が得られる。
【0032】
また、混合物中の誘電体(溶剤)が少なくなると、マイクロ波が混合物中の不純物(アルキル硫酸エステル塩の場合には未反応アルコール)にも作用するようになり、加えて、混合物がポーラスになっているため、溶剤のみならず不純物が混合物の内部から留去しやすくなることで不純物が除去しやすくなるという優れた効果が発現されるものと推測される。
【0033】
本発明においては、まず、混合物をマイクロ波発生装置が装着された乾燥機内に導入した後、乾燥機に装着されたマイクロ波発生装置からマイクロ波を発生させる。
【0034】
極性溶媒の中では水が特に好ましいので、以下、水を例に説明する。
水をマイクロ波で加熱すると水の発熱量は、そのマイクロ波の周波数に比例するので、マイクロ波の周波数は高いほうが好ましい。しかし、マイクロ波の周波数が高すぎると水の誘電率が低下し、水の発熱量が低下する傾向にある。したがって、これらの事項を考慮して、乾燥機に装着されたマイクロ波発生装置から発生するマイクロ波の周波数は、300〜30000MHz、好ましくは300〜10000MHzであることが望ましい。
【0035】
乾燥時における混合物の温度には特に制限がなく、かかる温度は、常温以上であればよい。なお、アニオン界面活性剤の分解や劣化を防止する観点から、化合物の種類に応じて上限を決めることが好ましい。例えば、アニオン界面活性剤としてアルキル硫酸エステル塩を用いた場合には、乾燥時における混合物の温度は、150℃以下、好ましくは120℃以下であることが望ましい。
【0036】
また、マイクロ波の照射は、減圧下で行うことが好ましい。具体的には、乾燥機内の圧力が低いほど低温での乾燥が可能であるが、あまりにも圧力が低い場合には、乾燥機内で放電が発生し、マイクロ波のエネルギーが浪費される。したがって、かかる圧力は、4〜55kPa、好ましくは6〜30kPaである。
【0037】
かくして、混合物に、マイクロ波を照射することによって、溶剤の少なくとも一部が除去されたアニオン界面活性剤粉粒体が得られる。
【0038】
ここで、溶剤の少なくとも一部が除去されたとは、混合物中の溶剤の全部又は一部が除去されたことを意味する。なお、除去される溶剤の量は、マイクロ波照射開始段階での混合物中の溶剤の含有量によって異なるので、一概に決定することができないが、通常、最終的に目的とする粉粒体が得られる量である。
【0039】
本発明においては、マイクロ波発生装置を装着させた乾燥機に加えて、従来の外部加熱方式の乾燥機を併用することができる。このように、外部加熱方式の乾燥機を併用した場合には、乾燥時間の短縮を図ることができる。例えば、乾燥時において、恒率乾燥期間(溶剤が充分に存在し、混合物の温度が系内圧力に依存する平衡温度以上にならない期間)に従来の外部加熱方式による加熱を併用し、次に減圧乾燥期間(溶剤が少なくなり、混合物の温度が平衡温度よりも高くなる期間)にマイクロ波による加熱を行うことで、アニオン界面活性剤粉粒体の品質劣化を抑制でき、乾燥時間を短縮することができる。
【0040】
外部加熱方式の乾燥機としては、一般的に使用されている連続式やバッチ式の乾燥機を使用することができる。
【0041】
連続式の乾燥機としては、例えば、コントロ、セブコン〔以上、(株)日立製作所製、商品名〕等の回転薄膜蒸発機;ベルマックス〔(株)大川原製作所製、商品名〕等のベルト式連続真空乾燥機等が挙げられる。
【0042】
また、バッチ式の乾燥機としては、例えば、ミキサー真空乾燥機、深江バウテック(株)製のマイクロ波造粒乾燥機、タナベウィルテック(株)製の混合乾燥機等が挙げられる。
【0043】
また、乾燥機による圧力制御に加えて、粉粒化の際には、乾燥機内部の混合物に、空気、不活性気体、水蒸気等の気体を吹き込み、混合物中の未反応アルコール等の不純物をより一層低減させることができる。即ち、乾燥機内部の混合物に、空気、不活性気体、水蒸気等の気体を導入すると、未反応アルコール及び副生成物の分圧の降下作用により、混合物中の未反応アルコール及び副生成物の蒸発が促進され、それらの含有量を低減させることができる。不活性気体としては、アニオン界面活性剤と反応性を有しないものであればよく、例えば、ヘリウム、窒素、アルゴン、炭酸ガス等が挙げられる。これらの中では、窒素及び炭酸ガスが好ましい。
【0044】
乾燥機内部の混合物に、空気、不活性気体、水蒸気等の気体を吹き込む量は、該混合物の仕込み量等によって異なるので一概には決定することができないが、不純物を効果的に除去し、かつ生産効率を高める観点から、混合物100重量部あたり、1〜100重量部程度であることが好ましい。
【0045】
【実施例】
実施例1〜2
アニオン界面活性剤として、炭素数10〜16のアルキル硫酸ナトリウム塩〔平均分子量300〕を用い、その濃度が72.5重量%であるアニオン界面活性剤スラリー〔アニオン界面活性剤100重量部あたりの未反応アルコール量0.7重量部、アニオン界面活性剤スラリーにおける水分含有量26.7重量%、pH(10重量%水溶液)10.9〕20kgを、65L容のマイクロ波造粒乾燥機〔深江パウテック(株)製、FMD−65JE型)に仕込み、ジャケット温度90℃、圧力13kPa、アジテーター回転数200r/min、チョッパー回転数500r/min、マイクロ波周波数2450MHzを出力2kWの条件で粉粒化を行い、乾燥時間を表1に示すように変えて界面活性剤粉粒体を得た。
【0046】
比較例1〜2
実施例1において、マイクロ波を照射しなかったこと及び乾燥時間を表1に示すように変えたことの他は、実施例1と同様にして粉粒化を行ない、界面活性剤粉粒体を得た。
【0047】
実験例
実施例1及び比較例1のサンプルをフルイ分けし、粒子径が500μm以上で、かつ1410μm未満であるサンプルの溶解速度を以下の方法にしたがって測定した。
【0048】
また、実施例2及び比較例2においては、経時的にサンプリングを行い、未反応アルコール量及び水分含有量の経時変化を測定した。それらの結果をそれぞれ図1及び図2に示す。
【0049】
得られたアニオン界面活性剤粉粒体の性状及び溶解速度を表1に示す。
【0050】
〔分析方法〕
各実施例及び比較例で得られたアニオン界面活性剤粉粒体の分析は、以下の方法に準じて行った。
【0051】
(A)アニオン界面活性剤濃度
ISO 2271の方法に準じて定量した。
【0052】
(B)未反応アルコール量
アニオン界面活性剤粉粒体を、1%水酸化ナトリウム水溶液でアニオン界面活性剤濃度が20重量%になるように溶解した。ついで内部標準としてステアリルアルコールを添加し、石油エーテルを加えて抽出操作を行った。石油エーテル相をガスクロマトグラフィーで分析し、定量した。
【0053】
(C)水分含有量
カールフィッシャー法により定量した。
【0054】
(D)pH
アニオン界面活性剤濃度が10重量%となるように水で希釈した水溶液を使用し測定した。
【0055】
(E)溶解速度
2L容のビーカーに温度30℃のイオン交換水を950g仕込み、マグネットスターラー(900r/min)で攪拌した。ついで、これに界面活性剤粉粒体50gを一括添加し、電気伝導度が一定になるまでの時間を測定し、溶解速度とした。
【0056】
【表1】
Figure 0003604623
【0057】
表1に示された結果から、実施例1と比較例1とを対比して、同じ水分含有量まで乾燥するのに要する乾燥時間は、実施例1の場合には45分間と短時間であるのに対して、比較例1の場合には62分間と長時間を要した。このことから、マイクロ波を照射することにより、乾燥時間を短縮し、効率的に乾燥を行うことができることがわかる。
【0058】
また、実施例1で得られた粉粒体のpHは10.8であることから、熱分解等の品質劣化が起こっていないことがわかる。
【0059】
更に、実施例1で得られた粉粒体は、比較例1で得られた粉粒体と対比して、溶解速度が速いことから、マイクロ波を照射することにより、得られる粉粒体がポーラスとなり、水に溶解しやすいものとなっていることがわかる。
【0060】
なお、比較例1の方法でもジャケット温度を高くすれば、乾燥時間を短縮することが可能である。しかし、ジャケット温度を高くした場合、ジャケットの伝熱面に接した部分で混合物の温度が高くなり、熱分解等の品質劣化を起こしやすくなることが容易に予想される。このことから、実施例1の方法は、比較例1の方法と対比して、優位であることがわかる。
【0061】
また、図1〜2及び表1に示された結果から、乾燥時間が80分間であるとき、実施例2では粉粒体の未反応アルコール量を0.2重量%にまで低減させることができたのに対し、比較例2では粉粒体の未反応アルコール量を0.5重量%にまでしか低減させることができなかったことがわかる。このことから、マイクロ波を照射することにより、不純物である未反応アルコール量を効率よく除去することができることがわかる。
【0062】
また、表1に示されているように、実施例2で得られた粉粒体のpHは10.8であることから、熱分解等の品質劣化が起こっていないことがわかる。
【0063】
また、図1及び図2に示された結果から、未反応アルコール量が除去されはじめるときの水分含有量は、実施例2及び比較例2のいずれにおいても16重量%程度であることから、水分含有量が16重量%程度に達した時点で、混合物にマイクロ波を照射することが好ましいことがわかる。言い換えれば、実施例2に使用されているアルキル硫酸ナトリウム塩に対しては、マイクロ波の照射は、水分含有量が16重量%以上であるときには、乾燥速度を速め、乾燥時間を短縮し、効率よく乾燥を行なうことができることがわかる。更に、水分含有量が16重量%未満であるときには、効率的に乾燥することができることに加えて、同時に不純物である未反応アルコール量も効率的に除去することができることがわかる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、エネルギー負荷が小さく、短時間で効率よくアニオン界面活性剤を含有する溶剤混合物を乾燥し、品質劣化を引き起こすことなく、不純物(例えば、アルキル硫酸エステル塩の場合には未反応アルコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩の場合には副生する1,4−ジオキサン等)の含有量が少ないアニオン界面活性剤粉粒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例2及び比較例2における未反応アルコール量の経時変化を示す図である。
【図2】図2は、実施例2及び比較例2における水分含有量の経時変化を示す図である。

Claims (3)

  1. アニオン界面活性剤の含有量が60〜95重量%であるアニオン界面活性剤と溶剤との混合物に、該混合物中の溶剤の含有量が2.0重量%以下となるまで、4〜55kPaの減圧下でマイクロ波を照射することを特徴とするアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法。
  2. 前記混合物における溶剤の含有量が25重量%以下であるときにマイクロ波の照射を行う請求項1記載の製造方法。
  3. アニオン界面活性剤がアルキル硫酸ナトリウム塩である請求項1又は2記載の製造方法。
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