JP3604369B2 - 床暖房用パネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
発明は、主として家屋内の床板等の床仕上材の下側に配置される床暖房用パネルの製造方法とそのパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般住宅やマンションの室内の暖房用には主としてエアコンや灯油炊きのストーブが使用されていたが、前者は天井部分の空気を主に加熱するので効率的に暖房を行うことができず、後者は室内の空気を汚染すると共に湿度が上昇するので常時換気に注意が必要であり、その上に室内を煤等で汚染するという問題があった。このような事情もあって最近は床暖房装置が多く採用されるようになっているが、この床暖房装置を大別すると電気式暖房装置と温水ないし熱媒体式暖房装置とがある。
【0003】
電気式暖房装置において床がスラブコンクリートの場合は、A)スラブコンクリート面に断熱材/モルタル層/炭素微粉末を合成樹脂に混練してシート状に成形した面状発熱体(厚手のベルト状のもの)/仕上げモルタル/仕上げ床材を順次積層した構造。
【0004】
B)スラブコンクリート/合成樹脂発泡断熱材/上面に蛇行状の溝を形成した大型の蓄熱材/前記蛇行状の溝内に嵌入配置したケーブルヒータ/床仕上げ材を順次積層した構造。
【0005】
更に、C)スラブコンクリート/合成樹脂発泡断熱材/2枚のアルミあるいは銅板の間にケーブルヒータを蛇行して配置した均熱作用を持つ面状発熱体/仕上げ床材を順次積層した構造等がある。
【0006】
前記A)の構造の床暖房装置は、スラブコンクリート上に敷いた発泡樹脂シート等の断熱材の上に面状発熱体を敷き、次に隣接する面状発熱体の間に断熱性詰め物を置いて上面を平坦にした上で配線し、更にその上にアルミ板や銅板等の均熱板を敷いて熱を面状に分散させるように構成した後に、板床仕上げ材を敷かなければならないので、面状発熱体の部分の構成とその工事がかなり煩雑になるという問題がある。
【0007】
また、このような煩雑な床暖房装置を組立てる作業には、左官によるコンクリート床仕上げ作業、大工による断熱材の敷設作業、電気工事者による面状ヒータの敷設と配線工の作業、そして再び大工による床仕上げ作業など、多段階で異なる技術の作業者によるの時間差を持たせた波状的な作業が必要である。
【0008】
特に、断熱材の上に複数枚のベルト状の面状発熱体を所定の間隔で配置し、更に電源ケーブルと個々の面状発熱体の端子に接続した導線との間を結線した上で前記面状発熱体の間隔内に、薄い詰め物を敷いて面状発熱体の表面を均一な面にした上でアルミ板等の均熱板を敷き、更に床仕上げ床材を組立て固定しなければならず、その作業は著しく煩雑で多くの時間を必要とする。
【0009】
また、B)の構造の床暖房装置の場合は、スラブコンクリート上に、上面に蛇行する溝を形成した畜熱材からなるマットを敷設し、その蛇行溝内に発熱ケーブルを嵌入配置し、更に配線した上でアルミ板や銅板からなる均熱板を配置し、その上に床仕上げ材を敷設しなければならないので、前記A)の構造の床暖房装置の敷設作業よりも更に煩雑な作業を必要とする。
【0010】
更にC)の発熱ケーブルと均熱板とを組立て構造の床暖房装置の場合は、前記A)とB)の構造の中間的な煩雑な作業が必要である。
【0011】
A)の構造の面状発熱体の場合はシート状あるいはベルト状のものが使用される関係で、これの床面への所定間隔をおいた敷設作業、その間隔の詰め物の配置作業、個々の発熱体の配線作業、そして発熱体の上面の均熱板の敷設作業、更に最上面の仕上げ床材の取り付け作業等があり、これらの各種の作業には左官や大工、そして電気工事人等の職種の異なる段階的な作業が必要である。
【0012】
一方、温水式あるいは熱媒体式床暖房装置の場合は、スラブコンクリート上、あるいは根太上に厚手の断熱材を敷設し、この断熱材の上面に蛇行状の溝を形成し、その溝の中に銅パイプ等の金属パイプ、あるいはナイロン等の合成樹脂パイプを嵌入配置し、その上に銅板等の均熱板を敷設し、更にその上に仕上げ床材の固定作業等が必要である。
【0013】
この温水式床暖房装置の場合は、前記電熱式のものに比較して運転費が安価であると言う理由から多数の一個建て住宅で採用されてきた。しかし、この装置の場合は、ボイラから供給される高温の温水あるいは熱媒体を、室の隅部にあるパイプから送込み、室内に配置されている長尺のパイプの中を蛇行循環させた上で他方の隅部のパイプより再びボイラに循環させるようにしているので、給水した場所の温度が最も高く、最後の部分はかなり温度が低下するので、床の場所によりかなりの温度差が発生する。その上に床面の温度を所定の温度に制御するためには時間差があることから長い時間を必要とするという問題がある。
【0014】
一方、ボイラの寿命は予想外に短かく、6〜8年程度で交換する必要がある上に、時間経過とともに放熱パイプの内面に汚物が付着することから、熱伝達率が次第に低下して暖房効率が悪化するので、使用中に次第に暖房効率が悪くなるという問題がある。
【0015】
本発明は、従来の面状発熱体あるいは発熱ケーブルを使用した床暖房装置の欠点である、コンクリート床面や根太床面上に断熱材、発熱体、均熱板を順次敷設して床暖房構造を形成する多数を工程を有する非能率な点を改善する暖房用パネルの組立方法と、その新規なパネル構造を提供することを目的とするものである。
【0016】
また、温水式床暖房装置に比較して施工が極めて容易であり、温度制御が正確に行なえ、更に長期に安定して使用できる電気式床暖房装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係る暖房用パネルは、次のように構成されている。
【0018】
1)長方形の天板部1aと、この天板部1aの長手方向の両縁に形成された断面がL形の係合部1b、1cと、この係合部1b、1cによって前記天板部1aの両側に形成された袋状嵌合部7、7aとを有する金属薄板製の外郭体1と、前記外郭体1の背面に積層状態で挿入され、前記袋状嵌合部7、7aに嵌合される少なくとも絶縁シート6と、導電性樹脂からなる面状発熱体5と、下部断熱板2とからなり、前記下部断熱板2を合成樹脂製ハニカム構造板で形成したことを特徴としている。
【0019】
2)長方形の天板部1aと、この天板部1aの長手方向の両縁に形成された断面がL形の係合部1b、1cと、この係合部1b、1cによって前記天板部1aの両側に形成された袋状嵌合部7、7aとを有する金属薄板製の外郭体1と、前記外郭体1の背面に積層状態で挿入される絶縁シート6と、この絶縁シート6の裏面の両側に設けられた細幅の側部断熱板4、4aと、この側部断熱板4、4aの間に配置された導電性樹脂からなる面状発熱体5と、この面状発熱体5などの下方に積層され、前記袋状嵌合部7、7aに両縁が嵌入支持される下部断熱板2とからなり、前記断熱板4、4a及び下部断熱板2は合成樹脂製ハニカム構造板で形成したことを特徴としている。
【0020】
3)前記下部断熱板2の下面を前記袋状嵌合部7、7aを形成する係合部1b、1cより下方に僅かに突出する厚さに形成したことを特徴としている。
【0021】
4)前記導電性樹脂からなる面状発熱体5の裏面に配置された下部断熱板2の内部に蓄熱剤を配置したことを特徴としている。
【0022】
5)前記外郭体1の天板部1aの両側に形成された袋状嵌合部7、7aの少なくとも長手方向の一方の端部は開放されており、前記外郭体1の裏面に絶縁シート6、導電性樹脂からなる面状発熱体5及び下部断熱板2を滑り込ませて組立てるように構成したことを特徴としている。
【0027】
従来法によってコンクリートスラブ面上に床暖房装置を敷設する場合は、コンクリートスラブ面上に断熱板を敷き、その上に面状発熱体を敷き、この面状発熱体の間に絶縁シートを配置し、更にこれらを全面的に覆うように絶縁シートを敷き、更にその上に均熱板を敷いた上に、床仕上げ材(フローリング材)を固定する等、多数の工程が必要であり、そのために多くの施工時間を必要とし、コスト高とならざるを得なかった。
【0028】
本発明は、前記従来の床暖房装置の構造ないし施工方法を本質的に変更するものであって、本発明においては、金属板製の外郭体を「基礎的部材」として使用し、これの背面に絶縁シートや面状発熱体や断熱板等の各部材を支持させるプレハブ構造のものを提供するものである。
【0029】
そして、その組立には、両縁に袋状嵌合部を形成した外郭体の背面に面状発熱体と、その面状発熱体の外側側に断熱板を配置し、この断熱板の両縁部を前記袋状嵌合部内に嵌合して組立てることを特徴とするものである。
【0030】
換言すれば、従来の床暖房装置の組立工程が現場における個別部材の積み重ね方式であるとすると、本発明は工場内における嵌合組立て方式であると言える。
【0031】
特に本発明による発熱パネルは、複数の施工工程を、床暖房装置の施工現場で行うのではなく、工場においてパネル状に組立てておき、これを現場に搬入して主として大工あるいは内装業者によって敷設され、必要に応じて配線まで終了するもので、従来の方法に比較して本質的に施工工程が簡略化されるのである。
【0032】
更に、このプレハブ形の発熱パネルを組立てる際に、均熱板として機能する金属板製の「外郭体」を使用し、この外郭体の両縁部の袋状嵌合部を利用し、組立工程の最終段階で断熱板を長手方向より滑り込ませながら組立てるものである。
【0033】
従って、組立工程において前記外郭体を板金加工して面状発熱体や断熱板等の各部材を支持させるような金属板の折曲げ加工を実質的に省略したことに特徴がある。
【0034】
本発明に係る暖房用パネルはプレハブ型のものであることから、これをコンクリート等の床面に設置する際は、あたかもコンクリート床面上にパネルや広幅の厚板を並べるように、次々と敷いていけば良く、従来の床暖房工事のように複数の業種の作業者が時間をずらして行う段階的な工事に比較して、極めて簡単で特殊な作業を必要とせず、迅速に作業することができ、更に現場作業が少ないことから工場内で各部の構造や電気的特性を確認したパネルをそのまま使用して床暖房装置を完成することができるのである。
【0035】
また、施工に際してコンクリート床面の上や薄い断熱材を設けた上に、本発明に係るパネルを単に板を並べるように敷設するだけで良く、床暖房装置としての発熱部の強度が、従来の多数の部材を積み上げる方式に比較してかなり高くなり、従って最終的に暖房床として完成した時は、負担荷重がかなり高いものとすることができる。
【0036】
特に床暖房装置においては、熱を分散させる金属板製の均熱板あるいはこれに類するものが必要であるが、本発明のパネルは元々これを具備しており、部屋全体をアースしたり、面状発熱体を上方からの釘や刃物による損傷からも防止できるものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
先づ本発明によっ製造する暖房用パネルの構成について図1の横断面図を参照して説明する。
【0038】
本発明に係るパネルPは、表面の均熱板として作用するアルミ板等の金属板からなる外郭体1を基礎的構造部材として使用する点に大きな特徴がある。
【0039】
そしてこの外郭体1の両縁部の断面L形の係合部1b、1cによって袋状嵌合部7、7aを形成しておき、対向する両嵌合部の間に積層構造を構成する下部断熱板2と上部断熱板3と、更に側部断熱板4、4aと、これらの側部断熱板4、4aの間に配置した面状発熱体5と前記外郭体1の天板部1aの裏面に配置した合成樹脂製絶縁シート6等で構成されている。
【0040】
そして暖房パネルPの構造部材である外郭体1は、加工性と軽量性等を考慮して、例えば厚さが1〜2mm程度のアルミ板によって長方形の天板部1a(図2)と、その両側縁に断面がL形の係合部1b、1c(図4)を一体的に成形して天板部1aの両側に断面コ字形の袋状嵌合部7、7aを形成し、全体として偏平な箱状ないしトンネル形に形成している。
【0041】
図2は外郭体1を示すもので、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は断面形状を示す後面図である。また、図3に外郭体1の側面端部の形状を、図4に外郭体1の端部の斜視図を示している。
【0042】
この実施の形態における外郭体1の幅Bは500mm、その長さLは2500mmとして取扱い易い範囲で大型のパネル体を形成している。
【0043】
そして外郭体1の左右の両側端部1d、1eには、図3に示すように直径が5mmのパネル連結用孔1fと、縦横の大きさが7×25mmの配線用孔1gを並べて開口しており、この外郭体1を使用したパネルPを床面に敷設する際は、連結用孔1fと配線用孔1g同志を互いに対面するようにしている。
【0044】
図5は2枚の外郭体1A、1Bの連結部の断面図であって、図(A)は配線用孔1gの部分の断面図であって、この孔1gには四角形の孔を持つブッシュBuをそれぞれ嵌合しており、この部分に配線Hを通すようにしている。
【0045】
また、図5(B)は連結用孔1fを利用して連結した構造を示しており、断面L形の係合部1b、 c(側板部)の間に銅あるいはアルミ製の導電性ワッシャWを配置してボルト8とナット9で締結している。この締結部分は2枚の外郭体1A、1Bを電気的に接続する部分であって、1つの室内に敷設した多数の外郭体1・・・は一体として、あるいは複数に分割されたグループとしてアース構造を形成している。
【0046】
そして2枚の外郭体1A、1Bの間にはブッシュBu及びワッシャWの厚さに関係する間隙11(スリット)が形成されることになるが、この間隙11は、前記外郭体1A、1Bを使用して組立てたパネルPの上面から、床仕上材を介して家具や人体の重量等の圧力が付加されて上下に変形された場合に、隣接するパネル同志の縁部が接触して摩擦し合ってキシキシと言う不快な騒音を発生しないように配慮した構造である。
【0047】
また、パネルPは面状発熱体に通電しない時は常温であるが、通電によって温度が上昇すると次第に熱膨張する。そして通電しない時には騒音が発生しないような場合でも、通電すると間隙11が縮小してパネルP同志が互いに接触し合う状態になって騒音を発生することもあるので、前記のように間隙11が形成することによってこのような欠点を防止できるのである。
【0048】
本発明は前記のように、天板部1aとその両側縁に沿って係合部1b、1cを形成することによって袋状嵌合部7、7aを持つ外郭体1を「基礎的構造部材」として使用することに特徴がある。
【0049】
そしてこの外郭体1をパネルPの枠体あるいは支持部材とし、これの裏側に次々と必要な部材を載せ、そして最下層に位置する断熱板を外郭体1の下面(組立て時には上面)に組込むことによって、プレハブ型の床暖房用パネルPを効率的に完成することを目的とするものである。
(暖房用パネルの組立工程)
次に、本発明の実施の形態に係る床暖房用パネルの組立工程を図面を参照して説明する。
【0050】
図6は本発明の実施の形態に係る図1の床暖房用パネルPの1例の部品構成を示す斜視図であり、これらの部品を使用して組立てる工程について説明する。
【0051】
第1工程は、図7に示すように外郭体1の天板部1aを下側にして作業台上に配置する。なお、この作業の容易性を考慮して組立前の外郭体1の係合部1b、1cに開口した孔1gにはブッシュBuを嵌入しておくのが良いが、これはパネルPを床面に敷設する作業の時でも良い。
【0052】
第2工程は、図8に示すように外郭体1の天板1aの裏面に、両側に細幅の断熱板4、4a(図1参照)を予め固定してある合成樹脂製の絶縁シート6を敷設する。
【0053】
第3工程は、図9に示すように前記絶縁シート6の両側に固定(接着)した断熱板4、4aの間に面状発熱体5を敷いていく。この面状発熱体5はミサト株式会社が「商標名:プラヒート」として販売しているものが適しており、これは厚手のシートあるいはベルト状の可撓性のあるものてある。
【0054】
この面状発熱体5を、絶縁シート6の両側に固定してある2枚の断熱板4、4aの間に嵌まるように、敷物を敷くように配置する。この面状発熱体5と2枚の細幅の断熱板4、4aとは略同じ厚さに形成してこれらの部材の表面を一致させておくと、天板部1bの上方から作用する加圧力を均等に負担することができて面状発熱体5の耐久性を向上させることができる。
【0055】
なお、前記面状発熱体5(プラヒート)は特殊処理をした導電性樹脂を成形したもので、その両縁の肉部の中間部分に電極線が内蔵され、これに連結された導線5a(図9)が引出されて電力ケーブルと連線できる状態になっており、半組立体を構成している。
【0056】
第4工程は、図10に示すように図9の状態まで組立てられた半組立体の面状発熱体5の上に、上部断熱板3を矢印3aに示すように両側板部1b、1cの間に滑り込ませる。なお、図1のようにこの上部断熱板3の幅が狭い場合は、面状発熱体5の上に単に重ねるように置くだけで良い。
【0057】
次に、この上部断熱板3の上に下部断熱板2を矢印2aに示すように、その両縁部を係合部1b、1cに嵌合した状態で押込むか、滑り込ませる。この場合、この下部断熱板2(最下層を形成する部材)の両側を係合部1b、1cのL形のコーナー部分の係合部で案内させると共に、図1に示すように側部断熱板4、4aと上部断熱板3とを押圧し、この上部断熱板3で面状発熱体5を押圧した状態で組み上げることになる。
【0058】
前記のようにして組上げた暖房パネルPにおける面状発熱体5の長手方向の端部には導線5a、5aが図9に示すように延長されており、図11に示すようにコンクリート床面20等に暖房パネルP1 、P2 、P3 ・・を敷設した段階で電線Hと連結する。なお、この場合に図3、図4等に示した配線用孔1gにブッシュBが嵌合されて電線Hを電気的・機械的に保護しているいることは言うまでもない。
【0059】
図1に示すように下部断熱板2と上部断熱板3(第2の断熱板)と側部断熱板4、4a(第1の断熱板)はポリプロピレン、ポリカーボネート、ナイロン等の合成樹脂を使用したハニカム体であって、その内部に多量の空気を含むことができ、面状発熱体5の下側は十分に断熱されている。
【0060】
また、下部断熱板2と側板1b、1cの下板との間に段差dを形成しており、この段差dによって前記側板1b、1cの縦板に上方から大きな力が作用しないようにクッション性を与えている。
【0061】
前記実施の形態においては断熱板4、4a、3、2を使用しているが、この断熱板は製造する口金を考慮して3種類のものを使用しているのであり、複雑な口金を使用することが可能であれば、もっと簡略化することができる。
【0062】
要するに、本発明に係る床暖房用パネルPは、金属板からなる外郭体と面状発熱体と、少なくとも最下層を形成する断熱板を必須の要件とし、好ましくはこの断熱板はハニカム板として断熱性を高め、使用する樹脂量を低下させて原価を逓減すると共に軽量化して取扱性を向上させた、プレハブ型のものである。
【0063】
図1には面状発熱体5の下方を断熱板で支持した構成を示したが、本発明はこれに限定されることはない。例えば、断熱板3、2の部分に畜熱材を充填したものを使用して蓄熱型の暖房パネルとすることができる。
【0064】
また、断熱板3と2を一体にした厚さの変形ハニカム板、例えば下側の板を省略して下部が開放した櫛形のもの(柱状の板の間隔や厚さを調整して耐圧性を高めた構造とする)として下方に空間部を形成し、その間に偏平な袋に蓄熱剤を充填したものを配置すると、蓄熱型のパネルを形成することができる。
【0065】
そして、この蓄熱型の暖房パネルを使用した床暖房装置は、夜間電力を利用して夜間の電気料金の安い時に、この蓄熱剤と床材とに十分に蓄熱しておき、昼間にこの蓄熱を放出しながら電気料金の高い昼間の電力を節約しながら暖房することによって電気暖房費を節減することがてきる。
(暖房パネルの敷設工程)
前記図7〜図10と図1から理解できるように、本発明に係る暖房用パネルPは薄板、特にアルミ等の金属板製の外郭体1を使用し、これの背面に敷設と滑り込みによって断熱板や蓄熱剤を有する板材を効率的に組立てることができるのである。
【0066】
図11は床暖房装置の施工工程を示すもので、床暖房する室内のレベリング加工したスラブコンクリート20の上の隅部の必要な個所にコンパネ21を枠状に配置する。
【0067】
そしてコンクリート20の表面に枕木22を置き、この上に前記のように組上げた暖房パネルP1、P2、パネルP3・・を載せてこれらのパネルの一端をコンクリート面から浮かせた状態に支持する。
【0068】
そして図5(B)に示した構成で2枚のパネル(外郭体1A、1B)の係合部1b、1cの間にワッシャWを挟持させた状態で連結用孔1fにボルト8を通してナット9を締結して連結して一体とすると共に、連結されたパネルが電気的に導通状態とする。
【0069】
一方、前記連結用孔1fに隣接して設けた配線用孔1gの周囲をゴム製で中央に長孔をあけたブッシュBuでカバーし、図5(A)に示すようにその長孔に配線H(給電線)を通し、この配線Hに面状発熱体5より引出されている配線5a、5aを図10に示すように前記配線Hに結線する。
【0070】
この場合、各電線Hをピンチ型のコネクターC(例えば合成樹脂製の枠体の内部に刃板を持ち、枠体の一部である蓋状部を電線Hを抱くように閉止すると同時に電線Hと配線5aとが前記刃板を介して結線される構造のもの)によって結線する。
【0071】
そして枕木22を外して反対側の端部にこれを配置してその端部側を前記のようにボルトで締結するか、あるいはパネルPの前後を枕木22で支持させた状態で締結と配線作業を行う。
【0072】
そして枕木22を外してパネルの端部をコンパネ21に当接して所定位置に配置する。このような作業を繰返し、最後に部屋の隅部に伸びている配線Hを配電盤や安全装置に連結すると共に、パネルPに接続したアース線をアースする等、必要な配線を行なって1つの室内の床暖房装置を完成する。
【0073】
前記のようにして床暖房装置の組立てと配線が終了するとコンパネ21とパネルPの上面が平坦な状態となる。次に床仕上材によって床面の仕上げを行なって1つの室内の床暖房装置が完成する。
【0074】
なお、パネルPは軽量のものであるので、枕木22を使用することなく、手で持ちながらでも連結することも可能である。
【0075】
前記暖房パネルの敷設工程には、ボルトを使用して締結する共に、全パネルをアース構造とすることができるものであり、この組立方法は工程上有利なものである。しかし、本発明のパネルの敷設はこれ以外に、簡便法としてパネル同志の間を両面接着テープに接着すると共に、各パネルの間をアース線で連結しても同様な装置とすることができる。
【0076】
【発明の効果】
本発明に係る暖房、特に床暖房用パネルの製造方法は、長方形の天板部と、この天板部の長手方向の両縁に断面がL形の係合部を形成し、この係合部によって前記天板部の両側部に袋状嵌合部を形成した薄板からなる外郭体を準備し、
この外郭体の背面と両縁に沿って延びる前記袋状嵌合部を利用して、前記背面に面状発熱体と、この面状発熱体の上面(使用状態では下面)に少なくとも断熱板を積層配置し、更にこの断熱板の両縁部を前記袋状嵌合部に嵌入した状態で、この断熱板を長手方向に前進させて組立てることを特徴としている。
【0077】
従って、従来のように施工現場において各部材を積み重ねて床暖房装置を完成することなく、工場において板状の外郭体を基本的部材とし、これに必要な部品を積層し、最後に断熱板によって全体をプレハブ型に組上げるために、効率的にパネルを組上げることができる。
【0078】
また、本発明によって得られた暖房用パネルは床材と同様な形状をしており、例えばコンクリート床面に板を床板を次々と敷いていくように、効率的に工事することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】床暖房用パネルの例を示す断面図である。
【図2】パネルの基礎部材である外郭体を示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図をそれぞれ示している。
【図3】外郭体の端部の形状を示す側面図である。
【図4】外郭体の両側に形成した袋状嵌合部の斜視図である。
【図5】(A)はパネルの電線の通過部分の断面図、(B)はボルト締結部分の断面図である。
【図6】図1に示すパネルの部品構成を示す分解図である。
【図7】外郭体の裏面の形状を示す斜視図である。
【図8】パネル組立工程を示す斜視図である。
【図9】パネル組立工程を示す斜視図である。
【図10】パネル組立工程を示す斜視図である。
【図11】パネルの敷設工程を示す斜視図である。
【符号の簡単な説明】
P、P1 ・・暖房用パネル
1 外郭体 1a 天板部 1b、1c 係合部(側板部)
1d、1e 側端部 1f パネル連結孔 1g 配線用孔
2 下部断熱板 3 上部断熱板 4 側部断熱板
5a 導線 6 絶縁シート 7、7a 袋状嵌合部
8 ボルト 9 ナット 11 間隙 20 スラブコンクリート
21 コンパネ
Bu ブッシュ H 配線

Claims (5)

  1. 長方形の天板部1aと、この天板部1aの長手方向の両縁に形成された断面がL形の係合部1b、1cと、この係合部1b、1cによって前記天板部1aの両側に形成された袋状嵌合部7、7aとを有する金属薄板製の外郭体1と、
    前記外郭体1の背面に積層状態で挿入され、前記袋状嵌合部7、7aに嵌合される少なくとも絶縁シート6と、導電性樹脂からなる面状発熱体5と、下部断熱板2とからなり、前記下部断熱板2を合成樹脂製ハニカム構造板で形成したことを特徴とする暖房用パネル。
  2. 長方形の天板部1aと、この天板部1aの長手方向の両縁に形成された断面がL形の係合部1b、1cと、この係合部1b、1cによって前記天板部1aの両側に形成された袋状嵌合部7、7aとを有する金属薄板製の外郭体1と、
    前記外郭体1の背面に積層状態で挿入される絶縁シート6と、この絶縁シート6の裏面の両側に設けられた細幅の側部断熱板4、4aと、この側部断熱板4、4aの間に配置された導電性樹脂からなる面状発熱体5と、この面状発熱体5などの下方に積層され、前記袋状嵌合部7、7aに両縁が嵌入支持される下部断熱板2とからなり、前記断熱板4、4a及び下部断熱板2は合成樹脂製ハニカム構造板で形成したことを特徴とする暖房用パネル。
  3. 前記下部断熱板2の下面を前記袋状嵌合部7、7aを形成する係合部1b、1cより下方に僅かに突出する厚さに形成したことを特徴とする請求項1あるいは2記載の床暖房用パネル。
  4. 前記導電性樹脂からなる面状発熱体5の裏面に配置された下部断熱板2の内部に蓄熱剤を配置したことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の床暖房用パネル。
  5. 前記外郭体1の天板部1aの両側に形成された袋状嵌合部7、7aの少なくとも長手方向の一方の端部は開放されており、前記外郭体1の裏面に絶縁シート6、導電性樹脂からなる面状発熱体5及び下部断熱板2を滑り込ませて組立てるように構成したことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の床暖房用パネル。
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