JP2003130377A - 床暖房用パネル - Google Patents
床暖房用パネルInfo
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Landscapes
- Floor Finish (AREA)
- Central Heating Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 暖房床の施工時の作業性を高め、かつ床暖房
用パネルまたはフローリング材を床材に釘打ちするとき
の釘打ち直下部分の断熱材の損傷を防止する。 【解決手段】 フィルム状の絶縁基板41上の複数箇所
に発熱素子と電極を印刷して面状発熱体42を形成した
面状発熱体シート40の上面および下面に木質板材50
および木質板材20を積層した床暖房用パネルであっ
て、面状発熱体シート40の下面に断熱材層32を介し
て木質合板20を積層するとともに断熱材層32に木質
合板製の釘打ち可能部分である木枠31を設け、面状発
熱体シート40には断熱材層32の釘打ち可能部分であ
る木枠31に対応する範囲に非導電性スペースを設け、
面状発熱体シート40の上面にベニヤ板50を積層する
とともにこのベニヤ板50の表面には木枠31に対応す
る釘打ち可能部分である範囲51を表示した。
用パネルまたはフローリング材を床材に釘打ちするとき
の釘打ち直下部分の断熱材の損傷を防止する。 【解決手段】 フィルム状の絶縁基板41上の複数箇所
に発熱素子と電極を印刷して面状発熱体42を形成した
面状発熱体シート40の上面および下面に木質板材50
および木質板材20を積層した床暖房用パネルであっ
て、面状発熱体シート40の下面に断熱材層32を介し
て木質合板20を積層するとともに断熱材層32に木質
合板製の釘打ち可能部分である木枠31を設け、面状発
熱体シート40には断熱材層32の釘打ち可能部分であ
る木枠31に対応する範囲に非導電性スペースを設け、
面状発熱体シート40の上面にベニヤ板50を積層する
とともにこのベニヤ板50の表面には木枠31に対応す
る釘打ち可能部分である範囲51を表示した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床暖房に用いられ
る面状発熱体シートと木質板材を積層した床暖房用パネ
ルに関する。
る面状発熱体シートと木質板材を積層した床暖房用パネ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、面状発熱体の上面に木質の床仕上
げ材を配置した床暖房用パネルが種々提案されている。
たとえば実公昭53−2418号公報には、木質の表板
と基板との接合面に刻設した凹所内に面状発熱体を封入
させたパネルが記載され、実開昭62−131534号
公報、特開昭63−91436号公報には、表板に特殊
処理を施したパネルが記載され、実開昭63−5228
7号公報には、面状発熱体の上面に可撓性を有する木質
シート状物を積層したパネルが記載されている。
げ材を配置した床暖房用パネルが種々提案されている。
たとえば実公昭53−2418号公報には、木質の表板
と基板との接合面に刻設した凹所内に面状発熱体を封入
させたパネルが記載され、実開昭62−131534号
公報、特開昭63−91436号公報には、表板に特殊
処理を施したパネルが記載され、実開昭63−5228
7号公報には、面状発熱体の上面に可撓性を有する木質
シート状物を積層したパネルが記載されている。
【0003】実公昭53−2418号公報、実開昭62
−131534号公報、特開昭63−91436号公報
に記載のパネルは、表板に化粧板を用いることにより、
このパネルを敷設するだけで暖房床を構成することがで
きるものである。実開昭63−52287号公報に記載
のパネルは、丸めたり折り畳んだりすることのできる暖
房床パネルであり、室内の床の上に敷いて使用すること
により暖房床を構成することができるものである。
−131534号公報、特開昭63−91436号公報
に記載のパネルは、表板に化粧板を用いることにより、
このパネルを敷設するだけで暖房床を構成することがで
きるものである。実開昭63−52287号公報に記載
のパネルは、丸めたり折り畳んだりすることのできる暖
房床パネルであり、室内の床の上に敷いて使用すること
により暖房床を構成することができるものである。
【0004】一方、現場施工により床材(断熱材)と面
状発熱体シートと床仕上げ材(フローリング材あるいは
畳)その他均熱板などを積層して暖房床を構成すること
も行われている。この場合は、一定の大きさの可撓性シ
ートに複数の面状発熱体を配列した面状発熱体シートが
用いられる。この面状発熱体シートは、フィルム状の絶
縁基板上の全面に導電性樹脂と特殊半導体を用いた発熱
素子を、またその外周に電解導箔の電極を特殊印刷技術
により印刷して形成したものである。この面状発熱体シ
ートは薄くて柔軟性があり、長時間の使用にも耐え、面
全体の抵抗、発熱が均一な自己温度制御形のヒータとし
て利用される。自己温度制御機能は、導電性樹脂のマト
リックスが熱膨張すると電気抵抗が増大し電流値が低下
して昇温が止まり、温度が下がるとマトリックスが収縮
して電気抵抗が減少し、これにより一定温度付近に温度
が保持されることによるものである。
状発熱体シートと床仕上げ材(フローリング材あるいは
畳)その他均熱板などを積層して暖房床を構成すること
も行われている。この場合は、一定の大きさの可撓性シ
ートに複数の面状発熱体を配列した面状発熱体シートが
用いられる。この面状発熱体シートは、フィルム状の絶
縁基板上の全面に導電性樹脂と特殊半導体を用いた発熱
素子を、またその外周に電解導箔の電極を特殊印刷技術
により印刷して形成したものである。この面状発熱体シ
ートは薄くて柔軟性があり、長時間の使用にも耐え、面
全体の抵抗、発熱が均一な自己温度制御形のヒータとし
て利用される。自己温度制御機能は、導電性樹脂のマト
リックスが熱膨張すると電気抵抗が増大し電流値が低下
して昇温が止まり、温度が下がるとマトリックスが収縮
して電気抵抗が減少し、これにより一定温度付近に温度
が保持されることによるものである。
【0005】ところで、上記の面状発熱体シートを床材
に固定する際に、フローリング材から打ち込んだ釘が発
熱素子に接触して電気が漏れたり、発火原因となってし
まうことがあり、釘の打ち込みによらずに単に床材とフ
ローリング材との間に挟むだけでは長期間の間に少しず
つ位置がずれたり、熱によるフローリング材の膨脹によ
って反り、隙間、段差が発生したりするといった問題が
ある。
に固定する際に、フローリング材から打ち込んだ釘が発
熱素子に接触して電気が漏れたり、発火原因となってし
まうことがあり、釘の打ち込みによらずに単に床材とフ
ローリング材との間に挟むだけでは長期間の間に少しず
つ位置がずれたり、熱によるフローリング材の膨脹によ
って反り、隙間、段差が発生したりするといった問題が
ある。
【0006】この問題に対し特開平10−241843
号公報にて、フィルム状の絶縁基板上の複数箇所に発熱
素子と電極を特殊印刷技術により印刷して面状発熱体を
形成したシートに、床暖房構造を形成する際に積層され
るフローリング材の規定幅寸法またはその整数倍の間隔
で非導電性スペースを設けた面状発熱体シートが提案さ
れている。この面状発熱体シートによれば、シートには
一定の間隔で非導電スペースが設けられているから、そ
のスペース上に釘を打ち込めば発熱素子部に釘が接触す
ることもなく、電気的に安全かつ安定して面状発熱体シ
ートを床材に固定できる、とされている。
号公報にて、フィルム状の絶縁基板上の複数箇所に発熱
素子と電極を特殊印刷技術により印刷して面状発熱体を
形成したシートに、床暖房構造を形成する際に積層され
るフローリング材の規定幅寸法またはその整数倍の間隔
で非導電性スペースを設けた面状発熱体シートが提案さ
れている。この面状発熱体シートによれば、シートには
一定の間隔で非導電スペースが設けられているから、そ
のスペース上に釘を打ち込めば発熱素子部に釘が接触す
ることもなく、電気的に安全かつ安定して面状発熱体シ
ートを床材に固定できる、とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平10−241843号公報に記載の面状発熱体シー
トは、面状発熱体シートのみの製品であるから、暖房床
の施工の際には、床板上の断熱材の上に面状発熱体シー
トを敷き、その上にフローリング材を配置しながらフロ
ーリング材の端部から釘を打ち込んで面状発熱体シート
を床板に固定することになる。ところが、釘打ち込み部
分の直下は軟弱な断熱材であるので、この部分の断熱材
が損傷してフローリング材の固定が緩んだり外れたりす
ることがある。フローリング材の固定が緩むと歩行時の
フローリング材の床鳴りや反り、目隙、段差の発生の原
因ともなる。また緩みがひどくなったり外れたりすると
その修復は非常に厄介である。
開平10−241843号公報に記載の面状発熱体シー
トは、面状発熱体シートのみの製品であるから、暖房床
の施工の際には、床板上の断熱材の上に面状発熱体シー
トを敷き、その上にフローリング材を配置しながらフロ
ーリング材の端部から釘を打ち込んで面状発熱体シート
を床板に固定することになる。ところが、釘打ち込み部
分の直下は軟弱な断熱材であるので、この部分の断熱材
が損傷してフローリング材の固定が緩んだり外れたりす
ることがある。フローリング材の固定が緩むと歩行時の
フローリング材の床鳴りや反り、目隙、段差の発生の原
因ともなる。また緩みがひどくなったり外れたりすると
その修復は非常に厄介である。
【0008】他方、実公昭53−2418号公報、実開
昭62−131534号公報、特開昭63−91436
号公報に記載のパネルは、表板に化粧板を用いることに
より、このパネルを敷設するだけで暖房床を構成するこ
とができるものではあるが、一枚のパネルの大きさは畳
一枚の1/3程度以下のものであるので、6畳〜8畳程
度の室内の床暖房用にこのパネルを使用するとなると多
数枚のパネルを敷設しなければならず、敷設作業および
各パネル間の配線工事が繁雑となる。
昭62−131534号公報、特開昭63−91436
号公報に記載のパネルは、表板に化粧板を用いることに
より、このパネルを敷設するだけで暖房床を構成するこ
とができるものではあるが、一枚のパネルの大きさは畳
一枚の1/3程度以下のものであるので、6畳〜8畳程
度の室内の床暖房用にこのパネルを使用するとなると多
数枚のパネルを敷設しなければならず、敷設作業および
各パネル間の配線工事が繁雑となる。
【0009】本発明が解決すべき課題は、暖房床の施工
時の作業性を高め、かつ床暖房用パネルまたはフローリ
ング材を床材に釘打ちするときの釘打ち直下部分の断熱
材の損傷を防止することにある。
時の作業性を高め、かつ床暖房用パネルまたはフローリ
ング材を床材に釘打ちするときの釘打ち直下部分の断熱
材の損傷を防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、フィルム状の
絶縁基板上の複数箇所に発熱素子と電極を印刷して面状
発熱体を形成した面状発熱体シートの上面および下面に
木質板材を積層した床暖房用パネルであって、前記面状
発熱体シートの下面に断熱材層を介して木質合板を積層
するとともに前記断熱材層に木質合板製の釘打ち可能部
分を設け、前記面状発熱体シートには前記断熱材層の釘
打ち可能部分に対応する範囲に非導電性スペースを設
け、前記面状発熱体シートの上面にベニヤ板を積層する
とともに同ベニヤ板の表面に前記釘打ち可能部分に対応
する範囲を表示したことを特徴とする。
絶縁基板上の複数箇所に発熱素子と電極を印刷して面状
発熱体を形成した面状発熱体シートの上面および下面に
木質板材を積層した床暖房用パネルであって、前記面状
発熱体シートの下面に断熱材層を介して木質合板を積層
するとともに前記断熱材層に木質合板製の釘打ち可能部
分を設け、前記面状発熱体シートには前記断熱材層の釘
打ち可能部分に対応する範囲に非導電性スペースを設
け、前記面状発熱体シートの上面にベニヤ板を積層する
とともに同ベニヤ板の表面に前記釘打ち可能部分に対応
する範囲を表示したことを特徴とする。
【0011】本発明の床暖房用パネルは、面状発熱体シ
ートの下面に断熱材層を介して木質合板を積層し、上面
にベニヤ板を積層したユニット状のパネルであるので、
このパネルを床板の上に敷くだけで暖房床の基本構造部
分を構築することができる。そして、このパネルの上に
はフローリング材または畳など各種の仕上げ材を配設す
ることが可能であり、パネル配設後の養生の工程も必要
ないことから、短時間で安全、簡単な施工により暖房床
を完成させることができる。
ートの下面に断熱材層を介して木質合板を積層し、上面
にベニヤ板を積層したユニット状のパネルであるので、
このパネルを床板の上に敷くだけで暖房床の基本構造部
分を構築することができる。そして、このパネルの上に
はフローリング材または畳など各種の仕上げ材を配設す
ることが可能であり、パネル配設後の養生の工程も必要
ないことから、短時間で安全、簡単な施工により暖房床
を完成させることができる。
【0012】また本発明の床暖房用パネルにおいては、
面状発熱体シートの下面側の断熱材層に木質合板製の釘
打ち可能部分を設け、パネル表面にこの釘打ち可能部分
に対応する範囲を表示しているので、暖房床の施工時に
パネルを床板に固定するためにパネル表面から釘打ちを
行う際に、表示された釘打ち可能部分に釘を打ち込むこ
とにより、面状発熱体シート下面側の断熱材層を貫通す
ることがなく、これにより断熱材層を損傷させることな
くパネルを固定することができる。また、パネルの上に
配設したフローリング材やその他仕上げ材を床材に固定
するために仕上げ材から釘打ちを行う際も同様に、面状
発熱体シート下面側の断熱材層を損傷させることなくフ
ローリング材を固定することができる。
面状発熱体シートの下面側の断熱材層に木質合板製の釘
打ち可能部分を設け、パネル表面にこの釘打ち可能部分
に対応する範囲を表示しているので、暖房床の施工時に
パネルを床板に固定するためにパネル表面から釘打ちを
行う際に、表示された釘打ち可能部分に釘を打ち込むこ
とにより、面状発熱体シート下面側の断熱材層を貫通す
ることがなく、これにより断熱材層を損傷させることな
くパネルを固定することができる。また、パネルの上に
配設したフローリング材やその他仕上げ材を床材に固定
するために仕上げ材から釘打ちを行う際も同様に、面状
発熱体シート下面側の断熱材層を損傷させることなくフ
ローリング材を固定することができる。
【0013】面状発熱体シートには、この釘打ち可能部
分に対応した部分に非電導スペース(印刷による面状発
熱体を形成しない部分)を設けることで、釘を打ち込ん
だときに導通して短絡などが発生することを防ぐことが
できる。さらに、釘打ちは断熱材層中の木質合板製の釘
打ち可能部分に対して行われるので、釘打ち後のゆるみ
の発生と、このゆるみに起因する床鳴りや反り、目隙、
段差の発生を防止することができる。
分に対応した部分に非電導スペース(印刷による面状発
熱体を形成しない部分)を設けることで、釘を打ち込ん
だときに導通して短絡などが発生することを防ぐことが
できる。さらに、釘打ちは断熱材層中の木質合板製の釘
打ち可能部分に対して行われるので、釘打ち後のゆるみ
の発生と、このゆるみに起因する床鳴りや反り、目隙、
段差の発生を防止することができる。
【0014】ここで、前記釘打ち可能部分を、床板を支
持する根太の設置間隔またはその整数分の一の間隔で設
けるか、または床暖房用パネルの上に配設されるフロー
リング材の規定幅寸法またはその整数倍の間隔で設ける
ことが望ましい。釘打ち可能部分を根太の間隔に対応し
た間隔で設けることにより、パネルの断熱材層を損傷す
ることなくパネルを確実に固定することができる。な
お、この床暖房用パネルは根太工法以外にも、たとえば
二重床構造工法にも充分対応できる。
持する根太の設置間隔またはその整数分の一の間隔で設
けるか、または床暖房用パネルの上に配設されるフロー
リング材の規定幅寸法またはその整数倍の間隔で設ける
ことが望ましい。釘打ち可能部分を根太の間隔に対応し
た間隔で設けることにより、パネルの断熱材層を損傷す
ることなくパネルを確実に固定することができる。な
お、この床暖房用パネルは根太工法以外にも、たとえば
二重床構造工法にも充分対応できる。
【0015】また前記釘打ち可能部分をフローリング材
の規定幅に対応した間隔で設けることにより、フローリ
ング材どうしの接合端で釘打ちすると釘頭が見えないよ
うに釘打ちができ、かつパネルの断熱材層を損傷するこ
となくフローリング材を確実に固定することができる。
なお、この床暖房用パネルは表面が木質合板であるの
で、床仕上げ材の固定方法として接着ボンドで接着固定
する方法を釘打ち方法と併用することができる。
の規定幅に対応した間隔で設けることにより、フローリ
ング材どうしの接合端で釘打ちすると釘頭が見えないよ
うに釘打ちができ、かつパネルの断熱材層を損傷するこ
となくフローリング材を確実に固定することができる。
なお、この床暖房用パネルは表面が木質合板であるの
で、床仕上げ材の固定方法として接着ボンドで接着固定
する方法を釘打ち方法と併用することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態の床暖房
用パネルを床板に敷設して暖房床を構築した状態を示す
一部切欠斜視図であり、同図に示すように、床暖房パネ
ル10は下地床Y上に連続して配置され、その上にフロ
ーリング材Fを敷設して暖房床が構築される。
用パネルを床板に敷設して暖房床を構築した状態を示す
一部切欠斜視図であり、同図に示すように、床暖房パネ
ル10は下地床Y上に連続して配置され、その上にフロ
ーリング材Fを敷設して暖房床が構築される。
【0017】図2は床暖房用パネルの構造を示す図であ
り、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図
である。図3は図2(b)のB−B線矢視図であり、図
4は図2(b)のC−C線断面図である。
り、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図
である。図3は図2(b)のB−B線矢視図であり、図
4は図2(b)のC−C線断面図である。
【0018】床暖房用パネル10は、図2(b)に示す
ように、面状発熱体シート40の下面に断熱材層30を
介して木質合板20を積層するとともに、面状発熱体シ
ート40の上面に木質合板50を積層したものである。
ように、面状発熱体シート40の下面に断熱材層30を
介して木質合板20を積層するとともに、面状発熱体シ
ート40の上面に木質合板50を積層したものである。
【0019】面状発熱体シート40は、図3に示すよう
に、フィルム状の絶縁基板41上の複数箇所(図3には
12箇所の例を示している)に発熱素子と電極を印刷し
て面状発熱体42を形成している。面状発熱体42は、
一方の電極帯と他方の電極帯の間で導電性樹脂と特殊半
導体から成る発熱物質を通じて発熱作用を行う、従来公
知のものである。面状発熱体シート40は前述した特開
平10−241843号公報に記載のものと基本的には
同様なものである。
に、フィルム状の絶縁基板41上の複数箇所(図3には
12箇所の例を示している)に発熱素子と電極を印刷し
て面状発熱体42を形成している。面状発熱体42は、
一方の電極帯と他方の電極帯の間で導電性樹脂と特殊半
導体から成る発熱物質を通じて発熱作用を行う、従来公
知のものである。面状発熱体シート40は前述した特開
平10−241843号公報に記載のものと基本的には
同様なものである。
【0020】図3に示すように、面状発熱体シート40
は、面状発熱体42どうしの間43および絶縁基板41
上の周縁部44を非導電性スペースとしている。この非
導電性スペースは、床暖房パネル10の上からフローリ
ング材Fを釘打ちするときに、打ち込まれた釘が電極帯
45や面状発熱体42と導通して短絡や損傷などが発生
することを防ぐためのもので、後述する断熱材層30の
木枠31に対応する部分を釘打ち可能部分として、この
部分を非導電性スペースとしたものである。
は、面状発熱体42どうしの間43および絶縁基板41
上の周縁部44を非導電性スペースとしている。この非
導電性スペースは、床暖房パネル10の上からフローリ
ング材Fを釘打ちするときに、打ち込まれた釘が電極帯
45や面状発熱体42と導通して短絡や損傷などが発生
することを防ぐためのもので、後述する断熱材層30の
木枠31に対応する部分を釘打ち可能部分として、この
部分を非導電性スペースとしたものである。
【0021】面状発熱体シート40の下面に積層される
断熱材層30は、図2(b)および図4に示すように、
木枠31の間に発泡合成樹脂からなる断熱材32を充填
したものである。木枠31は面状発熱体シート40の非
導電性スペースと対応した位置関係で、かつ、下地床Y
を支持する根太(図示せず)の設置間隔の整数分の一の
間隔でフローリング材Fの規定幅寸法の整数倍の間隔で
設けている。この木枠31の部分を床暖房用パネル10
の釘打ち可能部分とし、この部分に釘打ちを行うこと
で、床暖房用パネル10およびフローリング材Fを根太
に強固に固定することができる。また、釘打ちによる断
熱材32の損傷がないので、フローリング材Fの張り替
えや他種の床仕上げ材への変更、床暖房用パネル10の
張り替えも可能になる。
断熱材層30は、図2(b)および図4に示すように、
木枠31の間に発泡合成樹脂からなる断熱材32を充填
したものである。木枠31は面状発熱体シート40の非
導電性スペースと対応した位置関係で、かつ、下地床Y
を支持する根太(図示せず)の設置間隔の整数分の一の
間隔でフローリング材Fの規定幅寸法の整数倍の間隔で
設けている。この木枠31の部分を床暖房用パネル10
の釘打ち可能部分とし、この部分に釘打ちを行うこと
で、床暖房用パネル10およびフローリング材Fを根太
に強固に固定することができる。また、釘打ちによる断
熱材32の損傷がないので、フローリング材Fの張り替
えや他種の床仕上げ材への変更、床暖房用パネル10の
張り替えも可能になる。
【0022】最下面の木質合板20および最上面の木質
合板50は、面状発熱体シート40および断熱層30の
保護板であり、本実施形態ではベニヤ板を用いている。
最上面の木質合板50には、図2(a)に示すように、
面状発熱体シート40の非導電性スペース43,すなわ
ち釘打ち可能部分51を赤色で表示している。従って実
際の施工に際しては、図1に示すように床暖房用パネル
10を下地床Y上に配置し、フローリング材Fを配置し
た後、床暖房用パネル10の釘打ち可能部分に釘打ちす
ることにより、床暖房用パネル10とフローリング材F
を強固に根太に固着することが可能となる。
合板50は、面状発熱体シート40および断熱層30の
保護板であり、本実施形態ではベニヤ板を用いている。
最上面の木質合板50には、図2(a)に示すように、
面状発熱体シート40の非導電性スペース43,すなわ
ち釘打ち可能部分51を赤色で表示している。従って実
際の施工に際しては、図1に示すように床暖房用パネル
10を下地床Y上に配置し、フローリング材Fを配置し
た後、床暖房用パネル10の釘打ち可能部分に釘打ちす
ることにより、床暖房用パネル10とフローリング材F
を強固に根太に固着することが可能となる。
【0023】図1に示すように、各床暖房用パネル10
には、リレーBOX60から電源コード61が面状発熱
体シート40の端子部46に接続され、コントロール部
70によって温度調整を行う。温度調整は各床暖房用パ
ネル10ごとに行うこともできる。たとえば外気温に応
じて暖房範囲を切り替えたり、タイマー動作により早朝
に暖房し、昼間は電源をきることも可能となる。また、
室内の場所ごとに暖房温度を変えることもできる。
には、リレーBOX60から電源コード61が面状発熱
体シート40の端子部46に接続され、コントロール部
70によって温度調整を行う。温度調整は各床暖房用パ
ネル10ごとに行うこともできる。たとえば外気温に応
じて暖房範囲を切り替えたり、タイマー動作により早朝
に暖房し、昼間は電源をきることも可能となる。また、
室内の場所ごとに暖房温度を変えることもできる。
【0024】なお、図2に示した床暖房用パネル10
は、幅910mm、長さ1820mmの寸法であるが、
もちろんこれ以外の寸法にすることも可能である。図5
は他の寸法の床暖房用パネルの例を示す図で、(a)の
床暖房用パネル10aは、釘打ち可能部分13a、13
bの配置形態は図2の床暖房用パネル10と同様で全長
を半分にした例であり、(b)の床暖房用パネル10b
はパネル内部の釘打ち可能部分13bの配置を変更した
例である。パネル内部の釘打ち可能部分13bの面積を
増やすことにより、台所や洗面所の床など面積は狭いが
熱や湿気により床の変形が起こりやすい場所でフローリ
ング材を強固に固定する場合に有効である。その他
(c),(d)のように、机の下や洗い場の前などに設
置するための狭い面積の床暖房用パネル10c,10d
とすることもできる。さらに(e)のように、廊下など
の通路を効率よく暖房するのに適当な寸法とすることも
可能である。
は、幅910mm、長さ1820mmの寸法であるが、
もちろんこれ以外の寸法にすることも可能である。図5
は他の寸法の床暖房用パネルの例を示す図で、(a)の
床暖房用パネル10aは、釘打ち可能部分13a、13
bの配置形態は図2の床暖房用パネル10と同様で全長
を半分にした例であり、(b)の床暖房用パネル10b
はパネル内部の釘打ち可能部分13bの配置を変更した
例である。パネル内部の釘打ち可能部分13bの面積を
増やすことにより、台所や洗面所の床など面積は狭いが
熱や湿気により床の変形が起こりやすい場所でフローリ
ング材を強固に固定する場合に有効である。その他
(c),(d)のように、机の下や洗い場の前などに設
置するための狭い面積の床暖房用パネル10c,10d
とすることもできる。さらに(e)のように、廊下など
の通路を効率よく暖房するのに適当な寸法とすることも
可能である。
【0025】
【発明の効果】(1)面状発熱体シートの下面に断熱材
層を介して木質合板を積層し、上面にベニヤ板を積層し
たユニット状の床暖房用パネルとしたことで、パネルを
床板の上に配置するだけで暖房床の基本構造部分を構築
することができる。そして、このパネルの上にフローリ
ング材または畳やその他多種の床仕上げ材を配設するこ
とにより、簡単な施工によって暖房床を完成させること
ができる。
層を介して木質合板を積層し、上面にベニヤ板を積層し
たユニット状の床暖房用パネルとしたことで、パネルを
床板の上に配置するだけで暖房床の基本構造部分を構築
することができる。そして、このパネルの上にフローリ
ング材または畳やその他多種の床仕上げ材を配設するこ
とにより、簡単な施工によって暖房床を完成させること
ができる。
【0026】(2)面状発熱体シートの下面側の断熱材
層に木質合板製の釘打ち可能部分を設け、パネル表面に
この釘打ち可能部分に対応する範囲を表示しているの
で、この表示された釘打ち可能部分に釘を打ち込むこと
により、面状発熱体シート下面側の断熱材層を損傷させ
ることなくパネルを固定することができる。また、パネ
ルの上に配設したフローリング材を床材に固定する場合
も同様に、面状発熱体シート下面側の断熱材層を損傷さ
せることなくフローリング材を固定することができる。
釘打ちは断熱材層中の木質合板製の釘打ち可能部分に対
して行われるので、釘打ち後のゆるみの発生と、このゆ
るみに起因する床鳴りや反り,目隙,段差などの発生を
防止することができる。
層に木質合板製の釘打ち可能部分を設け、パネル表面に
この釘打ち可能部分に対応する範囲を表示しているの
で、この表示された釘打ち可能部分に釘を打ち込むこと
により、面状発熱体シート下面側の断熱材層を損傷させ
ることなくパネルを固定することができる。また、パネ
ルの上に配設したフローリング材を床材に固定する場合
も同様に、面状発熱体シート下面側の断熱材層を損傷さ
せることなくフローリング材を固定することができる。
釘打ちは断熱材層中の木質合板製の釘打ち可能部分に対
して行われるので、釘打ち後のゆるみの発生と、このゆ
るみに起因する床鳴りや反り,目隙,段差などの発生を
防止することができる。
【0027】(3)面状発熱体シートに、釘打ち可能部
分に対応した非電導スペースを設けることで、釘を打ち
込んだときに導通して短絡などが発生することを防ぐこ
とができる。
分に対応した非電導スペースを設けることで、釘を打ち
込んだときに導通して短絡などが発生することを防ぐこ
とができる。
【図1】 本発明の実施形態における床暖房用パネルの
複数枚を部屋の床に敷設した状態を示す一部切欠斜視図
である。
複数枚を部屋の床に敷設した状態を示す一部切欠斜視図
である。
【図2】 本発明の実施形態における床暖房用パネルの
構造を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA
−A線断面図である。
構造を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA
−A線断面図である。
【図3】 図2の(b)におけるB−B線矢視図であ
る。
る。
【図4】 図2の(b)におけるC−C線矢視図であ
る。
る。
【図5】 床暖房用パネルの他の実施形態を示す平面図
である。
である。
10,10a,10b,10c,10d,10e 床暖
房用パネル 13a 釘打ち可能部分(外周部) 13b 釘打ち可能部分(パネル中央部) 20 木質合板 30 断熱材層 31 木枠 32 断熱材 40 面状発熱体シート 41 絶縁基板 42 面状発熱体 43 面状発熱体どうしの間 44 絶縁基板上の周縁部 46 端子部 50 木質合板 51 釘打ち可能部分 60 リレーBOX 61 電源コード 70 コントロール部 F フローリング材 Y 下地床
房用パネル 13a 釘打ち可能部分(外周部) 13b 釘打ち可能部分(パネル中央部) 20 木質合板 30 断熱材層 31 木枠 32 断熱材 40 面状発熱体シート 41 絶縁基板 42 面状発熱体 43 面状発熱体どうしの間 44 絶縁基板上の周縁部 46 端子部 50 木質合板 51 釘打ち可能部分 60 リレーBOX 61 電源コード 70 コントロール部 F フローリング材 Y 下地床
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 東田 幹章
奈良県生駒市萩の台3丁目7−28
(72)発明者 東田 吉博
奈良県生駒市萩の台3丁目7−28
Fターム(参考) 3L072 AA01 AB03 AC02 AD04 AD13
Claims (2)
- 【請求項1】 フィルム状の絶縁基板上の複数箇所に発
熱素子と電極を印刷して面状発熱体を形成した面状発熱
体シートの上面および下面に木質板材を積層した床暖房
用パネルであって、前記面状発熱体シートの下面に断熱
材層を介して木質合板を積層するとともに前記断熱材層
に木質合板製の釘打ち可能部分を設け、前記面状発熱体
シートには前記断熱材層の釘打ち可能部分に対応する範
囲に非導電性スペースを設け、前記面状発熱体シートの
上面にベニヤ板を積層するとともに同ベニヤ板の表面に
前記釘打ち可能部分に対応する範囲を表示したことを特
徴とする床暖房用パネル。 - 【請求項2】 前記釘打ち可能部分を、床板を支持する
根太の設置間隔またはその整数分の一の間隔で設ける
か、または床暖房用パネルの上に配設されるフローリン
グ材の規定幅寸法またはその整数倍の間隔で設けた請求
項1記載の床暖房用パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001331409A JP2003130377A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 床暖房用パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001331409A JP2003130377A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 床暖房用パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003130377A true JP2003130377A (ja) | 2003-05-08 |
Family
ID=19146992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001331409A Pending JP2003130377A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 床暖房用パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003130377A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007139294A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Motoaki Higashida | 床暖房用パネル |
JP2009299989A (ja) * | 2008-06-12 | 2009-12-24 | Ecotech:Kk | 床暖房パネル及びその施工方法 |
JP2012246663A (ja) * | 2011-05-26 | 2012-12-13 | Asahi Woodtec Corp | リフォーム用の床材構造 |
CN102877631A (zh) * | 2012-09-26 | 2013-01-16 | 天津好为节能环保科技发展有限公司 | 一种地板采暖隔热板 |
-
2001
- 2001-10-29 JP JP2001331409A patent/JP2003130377A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007139294A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Motoaki Higashida | 床暖房用パネル |
JP2009299989A (ja) * | 2008-06-12 | 2009-12-24 | Ecotech:Kk | 床暖房パネル及びその施工方法 |
JP2012246663A (ja) * | 2011-05-26 | 2012-12-13 | Asahi Woodtec Corp | リフォーム用の床材構造 |
CN102877631A (zh) * | 2012-09-26 | 2013-01-16 | 天津好为节能环保科技发展有限公司 | 一种地板采暖隔热板 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040511 |