JP3603640B2 - 積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗特性を保証する積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗特性を保証するための積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法としては、積層セラミックコンデンサの外部電極間に定格電圧を超える直流電圧を数回繰返し印加し、誘電体セラミック層の欠陥部分を電気的に破壊し、絶縁抵抗値が劣化したものを取り除く耐圧試験法や、直流電圧を印加した後の一定時間経過後に絶縁抵抗を測定し基準値まで復帰しないものを取り除く絶縁抵抗測定試験法や、また直流電圧を印加し一定時間後の漏洩電流値を測定し基準値を超えるものを取り除く漏洩電流測定試験法などで不良品の選別を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、積層セラミックコンデンサがより高い絶縁抵抗特性の保証が求められている中、従来のスクリーニング方法で良品として判定した積層セラミックコンデンサを高温多湿の環境下で定格電圧を超える電圧を印加する加速試験を行った場合、絶縁抵抗値が劣化するものが発生するという問題点があった。
【0004】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、絶縁抵抗特性が加速信頼性試験においても劣化することなく、高信頼性を保証することのできる積層セラミックコンデンサを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、積層セラミックコンデンサの外部電極間に直流定電流を重畳し、外部電極間の電圧を昇圧させて電圧カーブが平坦特性になった時点から更に直流定電流を所定時間通電し、その通電時間内において外部電極間の電圧が急激に降下した物を不良品として選別除去するものである。
【0006】
この方法によれば、加速信頼性試験においても絶縁抵抗特性の劣化のないものとすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、誘電体セラミック層と内部電極とを交互に複数層積層し、かつ前記内部電極の一方の端部を前記誘電体セラミック層を挟んで対向する異なる端面に交互に露出させた積層体と、前記積層体の両端面に前記内部電極と電気的に接続するように形成した外部電極を備えた積層セラミックコンデンサにおいて、前記外部電極間に直流定電流を重畳し、前記外部電極間の電圧を昇圧させて電圧カーブが平坦特性になった時点から更に直流定電流を所定時間通電し、その通電時間内において外部電極間の電圧が急激に降下した物の一次選別を行う積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法であり、外部電極間に直流定電流を重畳し、外部電極間の電圧を昇圧させて電圧カーブが平坦特性になった時点で誘電体セラミックは低抵抗体となり、そこに所定の直流電流を通電すると、誘電体セラミックの絶縁抵抗が低い欠陥部分には他の部分より大きな分流電流が通電されることになり、そのため分流電流と印加した電圧の積による電気エネルギーによって、欠陥部分が絶縁破壊されショート状態となり外部電極間の電圧が急激に降下する。そのような欠陥部分を有する不良品を選別除去するということができるものである。
【0008】
本発明の請求項2に記載の発明は、一次選別後の良品に対し、更に極性を反転させた直流定電流を外部電極間に重畳し通電させ、外部電極間の電圧を昇圧させて電圧カーブが平坦特性になった時点から更に前記極性を反転させた直流定電流を所定時間通電し、その通電時間内において外部電極間の電圧が降下する物の二次選別除去を行う積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法であり、誘電体セラミックは直流定電流を重畳し外部電極間に電位差が生じると分極し極性を持つため、双方向より直流定電流を重畳通電しスクリーニングすることで、より確実に欠陥部分を絶縁破壊させ選別除去することができるものである。
【0009】
本発明の請求項3に記載の発明は、恒湿の雰囲気中において外部電極間に直流定電流を重畳し選別を行う請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法であり、外部電極間に直流定電流を重畳し、外部電極間に電圧が生じる際、外部湿度の影響による外部電極間の表面リーク電流を防止し、誘電体セラミックの欠陥部分に確実に定電流を通電し、絶縁破壊した状態とした上で、選別除去することができるという作用を有するものである。
【0010】
本発明の請求項4に記載の発明は、0.1mA以上の直流定電流を外部電極間に重畳し通電する請求項1から請求項3の何れか1つに記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法であり、重畳し通電する直流電流を0.1mA以上にすることで絶縁抵抗の低い欠陥部分を確実に電気エネルギーで絶縁破壊することができ、欠陥部分を有する積層セラミックコンデンサを確実に選別除去することができるという作用を有するものである。
【0011】
本発明の請求項5に記載の発明は、直流定電流を80msec以上通電する請求項1から請求項4の何れか1つに記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法であり、直流定電流を80msec以上通電することで、絶縁抵抗が低い欠陥部分を確実に電気エネルギーで絶縁破壊することができ欠陥部分を有する積層セラミックコンデンサを確実に選別除去することができるという作用を有するものである。
【0012】
本発明の請求項6に記載の発明は、一次、二次選別後の良品に対し、次に絶縁抵抗による三次選別を行う請求項2に記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法であり、直流定電流を重畳して通電することにより、電気的に破壊に至らずに誘電体セラミックの絶縁抵抗が劣化した物をも、その後の絶縁抵抗検査で確実に選別除去することができるという作用を有するものである。
【0013】
本発明の請求項7に記載の発明は、三次選別後の良品を所定温度で加熱処理を行う請求項6に記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法であり、誘電体セラミックは外部電極間に直流高電圧が生じると分極され、比誘電率が小さくなるがこの分極状態を高温で加熱処理を施すことによって、消極を行い未分極状態の比誘電率に復帰させることができるという作用を有するものである。
【0014】
本発明の請求項8に記載の発明は、加熱処理を誘電体セラミックのキュリー点以上の温度で行う請求項7に記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法であり、外部電極間に直流高電圧が生じ誘電体セラミックが分極され比誘電率が減少した積層セラミックコンデンサを、誘電体セラミックのキュリー点以上の温度で加熱処理を施すことによって、確実に消極し未分極状態の比誘電率に確実に復帰させることが可能になるという作用を有するものである。
【0015】
本発明の請求項9に記載の発明は、積層セラミックコンデンサの静電容量測定を行い一定基準特性範囲内の物に対し直流定電流を通電し選別を行う請求項1から請求項8の何れか1つに記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法であり、内部欠陥による絶縁抵抗異常により静電容量が規定値に達しない物を予め選別除去した後、誘電体セラミック内に欠陥部分が存在していて尚且つ静電容量が基準特性値範囲内にある物に、直流電流を重畳して流すことによって、欠陥部分を有する積層セラミックコンデンサの欠陥部分を電気的に破壊し選別除去するものである。
【0016】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は本発明の積層セラミックコンデンサのスクリーニングを行う際の回路図、図2は積層セラミックコンデンサに直流定電流を重畳通電した状態を示す図、図3は積層セラミックコンデンサの誘電体セラミック層の各有効層毎に発生するコンデンサの等価回路図、図4は積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗の等価回路図、図5は絶縁抵抗を各有効層毎に分割した絶縁抵抗の等価回路図、図6は内部欠陥を有する積層セラミックコンデンサに直流定電流を重畳通電した状態を示す図、図7は図6の内部欠陥部を有する積層セラミックコンデンサの各有効層毎に発生するコンデンサ等価回路図、図8は図6の内部欠陥部を有する積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗の等価回路図、図9は図8の絶縁抵抗を有効層毎に分割した絶縁抵抗の等価回路図、図10は積層セラミックコンデンサに直流定電流を重畳通電し、外部電極間に電圧が生じた時の電圧カーブ及び電流カーブを示す図、図11は積層セラミックコンデンサに直流定電流を重畳通電し、外部電極間に電圧が生じた時の電圧カーブ及び電流カーブを示す図、図12は積層セラミックコンデンサが絶縁破壊に至るまでの通電時間と電流値の関係を示す図、図13は積層セラミックコンデンサのスクリーニング実施前後及びスクリーニング後に加熱処理を行った静電容量の変化を示す図である。
【0018】
図において、1は積層セラミックコンデンサ、2はスイッチ、3は直流電源、4は直流定電流、5はオシロスコープ、6は積層セラミックコンデンサ1の外部電極、7は同じく内部電極、8は誘電体セラミック層の有効層を示す。
【0019】
先ず、公知の積層セラミックコンデンサ1の製造方法に従って、内部電極7にNi、外部電極6にCu、有効層8にB特性を示すセラミック材料を用いて作製した長さ1.6mm×幅0.8mm×厚さ0.8mm、静電容量0.22μF、定格電圧16Vの積層セラミックコンデンサを準備する。
【0020】
次に、作製した積層セラミックコンデンサに直流定電流4を重畳通電し、外部電極6間に電圧が生じた時に積層セラミックコンデンサが絶縁破壊に至る過程について説明する。尚重畳通電した直流定電流4が積層セラミックコンデンサ1の表面に付着した湿度で表面リークせずに確実に、外部電極6間で電圧を生じ、その電圧が有効層8に印加されるようにするために50Rh%の恒湿下でスクリーニングを行った。
【0021】
また、積層セラミックコンデンサ1に重畳通電した直流定電流4のカーブ9と、外部電極6間で生じた電圧カーブ10,11をオシロスコープ5で観測し、その波形を図10と図11に示した。図10は破壊しなかった積層セラミックコンデンサ1の波形で、図11は観測時間内に絶縁破壊した積層セラミックコンデンサ1の波形である。
【0022】
図1に示す回路を用い、スイッチ2を閉じて直流電源3より積層セラミックコンデンサ1に直流定電流4を重畳した。その直後から、図10及び図11の直流電圧カーブ10,11に示すように積層セラミックコンデンサ1の外部電極6間には電圧が生じ、徐々にその電圧が昇圧していく。更に直流定電流4を重畳すると積層セラミックコンデンサ1の外部電極6間の電圧カーブ10と11は、その傾きが小さくなり、直流定電流4が通電状態となり、約40msec後には約400Vの付近で平坦となる。更にその状態を継続すると、重畳開始から約70msec後に、図11に示すように積層セラミックコンデンサ1は欠陥部12を有する有効層8の絶縁破壊が起こり電圧カーブ11が急激に降下した。
【0023】
この絶縁破壊が発生した原因を考察すると、積層セラミックコンデンサ1の絶縁抵抗13は図9に示すように、有効層8毎の絶縁抵抗14と15が並列接続したものと等価になる。その中の欠陥部12がある有効層8が存在し、その絶縁抵抗15が低抵抗の場合、直流定電流4を重畳させると、絶縁抵抗15には他の有効層8の絶縁抵抗14より大きな電流が分流される。この時、絶縁抵抗14と15の両端には同電位が生じているため、大きな分流電流が流れる絶縁抵抗15には、電圧、電流、通電時間の積により大きな電気エネルギーが消費され、終りには発熱量が極端に大きくなり電気的に絶縁破壊されショート状態となるため、外部電極6の両端の電圧は図11の電圧カーブ11に示すように急激に降下するものと思われる。
【0024】
しかしながら、欠陥部12が内部に発生していない積層セラミックコンデンサ1は図10に示すように、観測時間200msec内に外部電極6の両端の電圧カーブ10が急激に降下する現象は確認されなかった。これは有効層8毎の絶縁抵抗14が均一で、分流電流も各絶縁抵抗14間に均一に流れ発熱量が均一となり絶縁破壊に至る有効層8がないものと考えられる。即ち図6に示す積層セラミックコンデンサ1のような欠陥部12が存在するものは、一定の観測時間内に破壊し電圧カーブ11が急激に低下する。これに対し図2の積層セラミックコンデンサ1のように欠陥部12がないものは、電圧カーブ10が一定値を安定して保持した状態となる。
【0025】
そこで本発明は、この積層セラミックコンデンサ1に直流電流4を重畳通電し、外部電極6間に電圧が生じてから一定時間経過後に電圧カーブ10の挙動を観察し、急激に電圧が降下する物を選別除去する方法で、積層セラミックコンデンサ1の内部に欠陥部12の有無を精度よく検出することができるものである。
【0026】
尚、欠陥部12が絶縁破壊に至るまでの通電時間と重畳通電する直流定電流4値との関係を図12に示した。但し外部電極6間に生じた電圧カーブが平坦となった時点からの通電時間である。図12に示すように重畳通電する直流定電流4値が小さいと絶縁破壊に至るまでに長時間を要し、破壊までの通電時間のバラツキが大きい。また通電時間が短いと欠陥部12が内在しても絶縁破壊が起こり難いことが分かる。
【0027】
この図12のデータを基に、(表1)に示す通電時間と直流定電流4を変化させた条件でスクリーニングを行い、各スクリーニング条件毎の良品100個の積層セラミックコンデンサ1について信頼性試験を行い、スクリーニング効果についての評価結果を(表1)に示した。尚、信頼性試験の条件は、温度85℃、湿度85%の恒温、恒湿槽中において、32Vの直流電圧を250時間印加して、絶縁抵抗13が1010Ω以下に劣化したものを不良品とした。また比較として、定格電圧16Vを1分間印加した後、絶縁抵抗13を測定し、1010Ω以上を良品とする従来のスクリーニング方法の良品についても同様な評価を行いその結果を併せて(表1)に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
(表1)に示すように、従来の試験法では信頼性試験で絶縁抵抗が劣化するものを完全にスクリーニングできないことが解る。これに対し本発明のスクリーニング方法では重畳通電させる直流定電流4が0.05mAの場合、通電時間を100msecと長くしても信頼性試験において絶縁抵抗13の劣化するものが認められる。直流定電流4が0.1mAの場合は、通電方向が一方向および双方向で通電時間が80msec以上で絶縁抵抗13の劣化品は無くなる。また、直流定電流4が0.2mAの場合も0.1mAと同様に通電時間が80msec以上で劣化品が無くなる。更に直流定電流4が0.4mAの場合は、通電方向が一方向では通電時間が80msec以上、双方向印加では50msecで劣化品が無くなる。また直流定電流4が0.8mAの場合は通電方向が一方向および双方向共に通電時間が50msec以上で、定電流が1.6mAの場合は一方向および双方向共に通電時間が10msec以上で劣化品の発生は認められなくなる。
【0030】
本発明のスクリーニング方法で発生した各条件の不良品の積層セラミックコンデンサ1を樹脂に埋め込み、内部電極7の積層方向と垂直に研磨し内部構造を解析したところ、有効層8に欠陥部12が存在し、その欠陥部12の対向する内部電極7間で短絡しているのが確認された。また、信頼性試験で絶縁抵抗13が劣化した積層セラミックコンデンサ1についても同様に解析したところ、全ての試料に欠陥部12の存在が確認された。
【0031】
この結果から本発明の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法は、信頼性の高い積層セラミックコンデンサ1を提供するのに有効な方法となることが明らかである。また、このスクリーニング条件として、直流定電流を一方向、または双方向より重畳通電し、0.1mA以上の直流定電流4を80msec以上重畳させることが最適条件となる。
【0032】
また、図13に示すように、本発明のスクリーニング後では積層セラミックコンデンサ1の静電容量が、スクリーニング前に比べて約15%低くなることが解る。これは有効層8を構成するコンデンサ16の誘電体セラミック層が外部電極6間に生じた電圧により分極され、比誘電率が小さくなるためである。従って静電容量をスクリーニング前の値に戻すためには、積層セラミックコンデンサ1を誘電体セラミックのキュリー点以上の温度で加熱処理を行い消極することが必要となる。また更に、積層セラミックコンデンサ1の静電容量を先ず測定、選別し、一定の基準特性値範囲内の物のみに対しスクリーニングを実施することで、選別の作業数を必要最小限に抑えることが可能となり、作業効率を高めることができる。
【0033】
また、重畳通電した直流定電流4が積層セラミックコンデンサ1の表面でリークすることなく、外部電極6間に電圧を発生させ、その電圧が有効層8に確実に印加するためには、恒湿の環境下で行うことが望ましい。
【0034】
以上の結果から、従来の絶縁抵抗測定試験方法では、信頼性加速試験で絶縁抵抗13を劣化させる要因の一つである欠陥部12を有する積層セラミックコンデンサ1を完全に除去することが不可能であるのに対して、本発明のスクリーニング方法では、欠陥部12を内在する積層セラミックコンデンサ1を完全に除去することが可能となり、信頼性の高い積層セラミックコンデンサ1を提供することが可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上本発明によれば、積層セラミックコンデンサの外部電極間に直流定電流を重畳し、外部電極間の電圧を上昇させて電圧カーブが平坦特性になった時点から更に直流定電流を所定時間通電し、その通電時間内において外部電極間の電圧が急激に降下した物を不良品として選別除去することで、信頼性加速試験において絶縁抵抗が劣化する要因の一つである内部欠陥を有する積層セラミックコンデンサを確実にスクリーニングすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法の一実施の形態に使用する回路図
【図2】良品の積層セラミックコンデンサに直流定電流を重畳通電する概念図
【図3】良品の積層セラミックコンデンサの有効層毎の静電容量の等価回路図
【図4】良品の積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗の等価回路図
【図5】良品の積層セラミックコンデンサの有効層毎の絶縁抵抗の等価回路図
【図6】不良品の積層セラミックコンデンサに直流定電流を重畳通電する概念図
【図7】不良品の積層セラミックコンデンサの有効層毎の静電容量の等価回路図
【図8】不良品の積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗の等価回路図
【図9】不良品の積層セラミックコンデンサの有効層毎の絶縁抵抗の等価回路図
【図10】良品の積層セラミックコンデンサに重畳した直流定電流と外部電極間電圧の特性図
【図11】不良品の積層セラミックコンデンサに重畳した直流定電流と外部電極間電圧の特性図
【図12】不良品の積層セラミックコンデンサが絶縁破壊に至るまでの通電時間と電流値の関係を示す図
【図13】スクリーニング実施前後および加熱処理後の静電容量の変化を示す図
【符号の説明】
1 良品の積層セラミックコンデンサ
2 スイッチ
3 直流電源
4 直流定電流
5 オシロスコープ
6 外部電極
7 内部電極
8 有効層
12 欠陥部
13 良品の積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗
14 良品の積層セラミックコンデンサ有効層毎の絶縁抵抗
15 内部欠陥を有する有効層の絶縁抵抗
16 コンデンサ
Claims (9)
- 誘電体セラミック層と内部電極とを交互に複数層積層し、かつ前記内部電極の一方の端部を前記誘電体セラミック層を挟んで対向する異なる端面に交互に露出させた積層体と、前記積層体の両端面に前記内部電極と電気的に接続するように形成した外部電極を備えた積層セラミックコンデンサにおいて、前記外部電極間に直流定電流を重畳し、前記外部電極間の電圧を昇圧させて電圧カーブが平坦特性になった時点から更に直流定電流を所定時間通電し、その通電時間内において外部電極間の電圧が急激に降下した物の一次選別を行う積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法。
- 誘電体セラミック層と内部電極とを交互に複数層積層し、かつ前記内部電極の一方の端部を前記誘電体セラミック層を挟んで対向する異なる端面に交互に露出させた積層体と、前記積層体の両端面に前記内部電極と電気的に接続するように形成した外部電極を備えた積層セラミックコンデンサにおいて、前記外部電極間に直流定電流を重畳し、前記外部電極間の電圧を昇圧させて電圧カーブが平坦特性になった時点から更に直流定電流を所定時間通電し、その通電時間内において外部電極間の電圧が急激に降下した物の一次選別を行った後、前記一次選別後の良品に対し、更に極性を反転させた直流定電流を外部電極間に重畳し通電させ、前記外部電極間の電圧を昇圧させて電圧カーブが平坦特性になった時点から更に前記極性を反転させた直流定電流を所定時間通電し、その通電時間内において外部電極間の電圧が降下する物の二次選別除去を行う積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法。
- 恒湿の雰囲気中において外部電極間に直流定電流を重畳し選別を行う請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法。
- 0.1mA以上の直流定電流を外部電極間に重畳し通電する請求項1から請求項3の何れか1つに記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法。
- 直流定電流を80msec以上通電する請求項1から請求項4の何れか1つに記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法。
- 一次、二次選別後の良品に対し、次に絶縁抵抗による三次選別を行う請求項2に記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法。
- 三次選別後の良品を所定温度で加熱処理を行う請求項6に記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法。
- 加熱処理を誘電体セラミックのキュリー点以上の温度で行う請求項7に記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法。
- 積層セラミックコンデンサの静電容量測定を行い一定基準特性範囲内の物に対し直流定電流を通電し選別を行う請求項1から請求項8の何れか1つに記載の積層セラミックコンデンサのスクリーニング方法。
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