JP3603032B2 - プリンタの制御方法およびプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクリボンによって印字を行う形式のプリンタに係り、特に、インクリボンの巻き取り制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のプリンタは、キャリッジに搭載された印字ヘッドが、プラテンとの間に挟まれる用紙に対し、リボンカセットから巻き出されたインクリボンを多数のワイヤドットで打点してドットマトリックス状の印字パターンを記録する。印字ヘッドはキャリッジによりインクリボンに沿って往復動し、往動もしくは復動による1行印字と1行分の用紙送りとが交互に繰り返される。このような形式のプリンタにおいては、通常、インクリボンの巻き取りをキャリッジの移動に連動させている。それには、例えばキャリッジ移動用のタイミングベルトと、リボンカセットのインクリボン巻き取り軸とを、減速ギヤ群で連結している。この場合、減速ギヤ群の中には、キャリッジの往復いずれの場合も一方向にインクリボンが巻き取られるようにするクラッチギヤ等の切り換え手段が設けられている。また、印字時間を短縮するために、印字幅に応じて印字が可能な最小限のキャリッジ駆動を行い、キャリッジの移動量を減らす制御もなされている。
【0003】
キャリッジは、1行を実際に印字する印字領域では一定の速度で移動するように制御され、その前後では、スローアップ領域とスローダウン領域とが設定される場合が多い。スローアップ領域は、移動開始から印字領域に至るまで加速する距離であり、スローダウン領域は、印字領域が終わってから停止するまで減速する距離である。そして、総合的な印字時間を短縮する目的で、これら領域はできるだけ短く設定されることが望ましいとされている。
【0004】
ところで、インクリボンの巻き取りは、キャリッジの移動開始と同時には開始されない。これは、キャリッジの移動をインクリボン巻き取り軸に伝える減速ギヤ群のバックラッシ(歯面間の遊び)が主な原因である。図8は、キャリッジの移動(下側の線)と、これに伴うインクリボンの巻き取り状態(上側の線)との関係を示している。同図に示すように、キャリッジの移動開始位置から、実際にインクリボンが巻き取られるインクリボン巻き取り領域に至るまでには、減速ギヤ群が噛み合って作動を開始する間のタイムラグに応じたインクリボン非巻き取り領域が存在する。キャリッジがスローアップし、印字領域に入った途中で、実際にインクリボンが巻き取られるインクリボン巻き取り領域に入り、スローダウン領域が終わってキャリッジが停止すると同時にインクリボンの巻き取りも停止する。
【0005】
このような設定のプリンタにおいて、字数が少ない等により1行の印字幅が極めて短いと、図9に示すように、インクリボン非巻き取り領域を過ぎる以前にスローダウン領域が終了してしまい、インクリボンの巻き取りがなされないまま1行の印字が終了する場合があった。そして、インクリボンの巻き取りが行われない短い印字幅が何行にもわたって続くと、巻き取られないインクリボンの同一箇所を印字ヘッドのワイヤドットが打点するのでインク不足となり、印字状態がしだいに薄くなってしまうといった不具合が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような印字薄の発生を抑える手段としては、減速ギヤ群の減速比を小さくしてリボン非巻き取り領域を短縮することが考えられる。しかしながらこの手段を採ると、キャリッジを駆動するモータへの負荷が増大してしまい、これを解決するためには大容量のモータが必要となってくる。特に据え置き型のリボンカセットでは、カセット自体が大きいことからインクリボンの巻き取りの負荷が大きく、しかも、減速比を小さくしすぎると、巻き取り速度とキャリッジの移動速度が近くなってインクリボンの同一箇所を打点してしまう現象が生じてインク不足になるといった不具合が生じる場合があった。他の手段としては、スローアップ領域やスローダウン領域を一様に長く設定することが考えられるが、それでは前述した総合的な印字時間の短縮は図れなくなり、また、スローアップ領域とスローダウン領域のためのスペースが必要となるため、装置が大型化するといった問題も生じる。
【0007】
したがって本発明は、印字時間の短縮のためにキャリッジの移動量を可能な限り短くしながら、1行の印字領域が短い場合にも確実にインクリボンの巻き取りが行われるプリンタの制御方法およびプリンタの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリンタの制御方法は、リボンカセットと、このリボンカセットから巻き出されるインクリボンに対向配置される印字ヘッドと、この印字ヘッドが搭載されるキャリッジと、印字ヘッドをインクリボンに沿ってキャリッジごと移動させるキャリッジ駆動機構と、キャリッジの移動に連動してインクリボンを巻き取るインクリボン巻き取り機構と、印字ヘッドに印字データを供給し、かつ、キャリッジ駆動機構を作動させる制御部とを備えたプリンタの制御方法であって、キャリッジの移動が開始されるキャリッジ移動開始位置から、インクリボン巻き取り機構が作動して実際にインクリボンが巻き取られるインクリボン巻き取り開始位置までを、インクリボン非巻き取り領域と定め、キャリッジが移動を開始する前に、1行印字に要するキャリッジの移動量がインクリボン非巻き取り領域を越えるか否かを判断し、越えない場合には、インクリボン非巻き取り領域を越えるまでキャリッジの移動量を増加させることを特徴とする。
【0009】
上記制御方法によれば、キャリッジが移動する前に、1行印字に要するキャリッジの移動量を予め算出し、その移動量がインクリボン非巻き取り領域を越えるか否かを判断する。そして、キャリッジの移動量がインクリボン非巻き取り領域を越えない場合、すなわちきわめて印字領域(印字幅)が短い場合にのみ、インクリボン非巻き取り領域を越えるまでキャリッジの移動量を増加させる。キャリッジがインクリボン非巻き取り領域を越えるとインクリボン巻き取り機構は作動し、したがって、印字領域が極めて短い場合にもインクリボンは確実に巻き取られる。その結果、印字幅が短い行が続いても印字ヘッドは常にフレッシュなインクリボンに作用し、印字薄は発生しない。一方、キャリッジの移動量がインクリボン非巻き取り領域を越える場合には、越えた分の距離に応じてインクリボン巻き取り機構が作動し、インクリボンは巻き取られる。以上のような制御により、印字時間の短縮のためにキャリッジの移動量を可能な限り短くすることができ、しかも、1行の印字領域が短い場合であっても確実にインクリボンの巻き取りが行われる。
【0010】
また、本発明のプリンタは、上記制御方法を好適に実施し得るプリンタであって、リボンカセットと、このリボンカセットから巻き出されるインクリボンに対向配置される印字ヘッドと、この印字ヘッドが搭載されるキャリッジと、印字ヘッドをインクリボンに沿ってキャリッジごと移動させるキャリッジ駆動機構と、キャリッジの移動に連動してインクリボンを巻き取るインクリボン巻き取り機構と、印字ヘッドに印字データを供給し、かつ、キャリッジ駆動機構を作動させる制御部とを備えたプリンタであって、制御部は、キャリッジの移動が開始されるキャリッジ移動開始位置からインクリボン巻き取り機構が作動して実際にインクリボンが巻き取られるインクリボン巻き取り開始位置までのキャリッジの移動量と、1行印字に要するキャリッジの移動量とを比較するキャリッジ移動量比較部と、1行印字に要するキャリッジの移動量の方が短いと判断した場合に、キャリッジの移動量を所定量増加させるキャリッジ移動量制御部とを含むことを特徴とする。
【0011】
上記本発明のプリンタは、特にリボンカセットが据え置き型である構成に有効である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は一実施形態に係るプリンタ1の全体を示しており、同図で符号2はケーシング、3a,3bはフレームである。フレーム3a,3bにはキャリッジガイド4が支持され、このキャリッジガイド4に沿って、印字ヘッド5を搭載したキャリッジ6が往復動自在に支持されている。キャリッジ6は、その下方に配されたタイミングベルト7の一部に固定され、タイミングベルト7の往復動作に追従して往復動するようになっている。タイミングベルト7は、従動プーリ8と図示せぬ駆動プーリに巻回されており、駆動プーリを回転させるキャリッジ駆動モータ41(図5参照)によってキャリッジ6が駆動される。キャリッジ駆動モータ41およびタイミングベルト7が、この場合のキャリッジ駆動機構である。
【0013】
図2は、キャリッジ駆動機構およびその周辺の要部を示す上面図であり、この図2にも示すように、フレーム3a,3bには、キャリッジガイド4と平行なプラテンローラ9が、印字ヘッド5に対向する状態で回転自在に支持されている。フレーム3a,3bには、インクリボン10aを備えた据え置き型のリボンカセット10が、所定箇所に着脱自在に装着される。インクリボン10aは、リボンカセット10内からエンドレスに巻き出され、巻き出し部分は印字ヘッド5とプラテンローラ9との間に挟まれる。
【0014】
プリンタ1は、印字ヘッド5が、プラテンローラ9との間に挟まれる図示せぬ用紙に対し、インクリボン10aを多数のワイヤドットで打点してドットマトリックス状の印字パターンを記録する。印字ヘッド5はキャリッジ6によってインクリボン10aに沿って往復動し、往動もしくは復動による1行印字と1行分の用紙送りとが交互に繰り返される。用紙送りは、図示せぬ用紙搬送モータを備えた用紙搬送機構によりなされる。なお、この場合、キャリッジ6はタイミングベルト7の図2において上側の直線部に固定されている。
【0015】
リボンカセット10のインクリボン10aは、キャリッジ6の移動に連動して巻き取られるようになっており、その機構を、図3および図4を参照して説明する。図3に示すように、タイミングベルト7を支持する従動プーリ8には駆動ギヤ11が一体に設けられている。一方、図4に示すように、リボンカセット10には、インクリボン10aをリボンカセット10内に巻き取るインクリボン巻き取り軸12が挿入されている。そして、駆動ギヤ11とインクリボン巻き取り軸12とが、ギヤプレート20上に配された減速ギヤ群(インクリボン巻き取り機構)21によって連結されている。インクリボン巻き取り軸12は、ギヤプレート20に回転自在に支持されている。
【0016】
図3に示すように、減速ギヤ群21は、クラッチギヤ22と、楕円状で一端側がギヤプレート20に回動自在に支持されたクラッチプレート23と、クラッチプレート23の他端側に支持されてクラッチギヤ22に噛合する遊星ギヤ24と、第1,第2および第3の中間ギヤ25,26,27と、インクリボン巻き取り軸12の下端に固定されたリボンカセットギヤ28とから構成されている。
【0017】
クラッチギヤ22はクラッチプレート23と軸を共有しており、駆動ギヤ11に噛合している。遊星ギヤ24は、クラッチプレート23の回動端側に支持されている。第1〜第3のギヤ25〜27は、ギヤプレート20に支持されている。第1および第2のギヤ25,26は、それぞれ大ギヤ25a,26aと小ギヤ25b,26bを有する2段ギヤで、遊星ギヤ24の両側に配置されており、遊星ギヤ24はクラッチプレート23の回動に応じて、第1のギヤ25と第2のギヤ26のいずれか一方の大ギヤ25a(26a)に噛合する。そして、第1のギヤ25の小ギヤ25bがリボンカセットギヤ28に噛合しており、また、第2のギヤ26の小ギヤ26bとリボンカセットギヤ28とが第3のギヤ27を介して連結されている。
【0018】
タイミングベルト7が図3の実線矢印Aの方向に作動してキャリッジ6が図3で左方向に移動すると、従動プーリ8と一体に駆動ギヤ11が反時計方向に回転する。これに応じて、まず、クラッチプレート23が図3の時計方向に回動し、次いで、遊星ギヤ24が第1のギヤ25の大ギヤ25aに噛合する。この状態で駆動ギヤ11の回転は、クラッチギヤ22、遊星ギヤ24、第1のギヤ25を経てリボンカセットギヤ28に伝わり、インクリボン巻き取り軸12が図3の反時計方向に回転し、インクリボン10aがリボンカセット10内に巻き取られる。
【0019】
一方、タイミングベルト7が図3の破線矢印Bの方向に作動してキャリッジ6が図3で右方向に移動すると、駆動ギヤ11が時計方向に回転する。すると、クラッチプレート23が図3の反時計方向に回動して遊星ギヤ24が第2のギヤ26の大ギヤ26aに噛合する。この状態で駆動ギヤ11の回転は、クラッチギヤ22、遊星ギヤ24、第2のギヤ26、第3のギヤ27を経てリボンカセットギヤ28に伝わる。これにより、インクリボン巻き取り軸12はやはり図3の反時計方向に回転し、インクリボン10aがリボンカセット10内に巻き取られる。すなわち、キャリッジ6の移動方向の変換に応じてクラッチプレート23が回動することにより、リボンカセットギヤ28への駆動伝達経路が切り換わり、キャリッジ6がいずれの方向に移動してもインクリボン巻き取り軸12が一定方向(インクリボン10aを巻き取る方向)に回転するようになっている。
【0020】
上記駆動伝達経路の切り換えは、一方向に移動していたキャリッジ6が停止し、次いで逆方向にキャリッジ6が移動を開始すると発生する。しかしながら、減速ギヤ群21の各ギヤ間に存在するバックラッシおよびクラッチプレート23の回動代によって、キャリッジ6が移動を開始してから実際にインクリボン巻き取り軸12が回転を開始するまでには、僅かではあるがタイムラグがある。すなわちキャリッジ6が移動方向を変換する際の移動開始位置から、キャリッジ6が移動して減速ギヤ群21が連結状態となるまでに、インクリボン10aが巻き取られないインクリボン非巻き取り領域が存在する。
【0021】
さて、図5は、プリンタ1の構成をブロックで表したものである。プリンタ1は、各種周辺機能を内蔵したマイクロコントローラであるCPU(キャリッジ移動量比較部、キャリッジ移動量制御部)30a、インターフェース30b、ROM30cおよびRAM30dから構成される制御部30により、プリンタ動作(印字および用紙搬送)が制御される。インターフェース30bは、ホストコンピュータ31に対する入出力部である。また、ROM30cには制御プログラムや固定データが格納されており、RAM30dには印字データ等が必要に応じて格納される。これらインターフェース30b、ROM30cおよびRAM30dが、CPU30aに接続されている。CPU30aは、ROM30cに格納されたプログラムにしたがって各種制御を行う。CPU30aは、印字データに基づく駆動信号を印字ヘッド5に供給し、さらに、用紙搬送モータ40およびキャリッジ駆動モータ41に動作信号を供給する。
【0022】
制御部30のCPU30aは、キャリッジ6が次のように移動するようキャリッジ駆動モータ41に動作信号を供給する。まず、ROM30cには、キャリッジ6の移動開始位置から実際にインクリボン10aが巻き取られる間のインクリボン非巻き取り領域の距離に応じたキャリッジ駆動モータ41のステップ数が記憶されている。CPU30aは、1行印字を行うべくキャリッジ6が移動を開始する前に、その1行印字に要するキャリッジ6の移動量、すなわちキャリッジ駆動モータ41のステップ数を予め算出するとともに、そのステップ数とインクリボン非巻き取り領域のステップ数とを比較する。そして、CPU30aは、1行印字に要するキャリッジ6の移動量に応じたステップ数がインクリボン非巻き取り領域のステップ数を越えるか否かを判断し、越える場合は、そのステップ数だけキャリッジ駆動モータ41を回転させる。また、1行印字に要するステップ数がインクリボン非巻き取り領域のステップ数を越えない場合には、インクリボン非巻き取り領域を越えてからさらにキャリッジ6が所定距離移動するように、スローダウン領域のステップ数を増加させる。
【0023】
図6を参照して、上記制御方法の具体例を説明する。
インクリボン非巻き取り領域の距離は、この場合、キャリッジ駆動モータ41の回転数に換算して264ステップである。また、キャリッジ6が印字領域に至るスローアップと、印字領域が終わって停止するまでのスローダウンは、ともに66ステップに設定されている。なお、キャリッジ駆動モータ41の1ステップは、キャリッジ6の移動量に換算すると、例えば0.1〜0.2mm程度とされる。まず、ステップS1において、次に印字する行のキャリッジ移動量が264ステップを越えるか否かを判断し、越えない場合はステップS2に進む。ステップS2では、キャリッジ駆動モータ41を66ステップ回転させてスローアップを行い、次いでステップS3で実際の印字を行う。印字が終了したら、ステップS4に進み、キャリッジ駆動モータ41を180ステップ回転させてスローダウンを行い、キャリッジ駆動モータ41を停止させる。以上で、1行印字とインクリボン10aの巻き取りが終了する。
【0024】
図7は、ステップS1〜ステップS4によるキャリッジ6の移動およびインクリボン10aの巻き取りの状態を示しており、スローダウン領域の距離が増加されたことにより、キャリッジ6はインクリボン非巻き取り領域を越えて所定距離移動する。キャリッジ6がスローダウン領域の途中においてインクリボン巻き取り領域に入り、それからキャリッジ6が停止するまでインクリボン10aの巻き取り動作が行われる。
【0025】
一方、図6のステップS1で、次に印字する行のキャリッジ移動量が264ステップを越えると判断されたらステップS5に進み、キャリッジ駆動モータ41を66ステップ回転させてスローアップを行う。次いで、ステップS6で実際の印字を行い、印字が終了したらステップS7に進んでキャリッジ駆動モータ41を66ステップ回転させてスローダウンを行い、キャリッジ駆動モータ41を停止させて1行印字とインクリボン10aの巻き取りが終了する。ステップS1〜ステップS7により、図8で示した動作が行われる。
【0026】
以上のように、本実施形態のプリンタ1に係る制御方法は、キャリッジ6の移動量がインクリボン非巻き取り領域を越えない場合、すなわちきわめて印字領域(印字幅)が短い場合にのみ、インクリボン非巻き取り領域を越えるまでキャリッジ6の移動距離を増加させる点をポイントとしている。キャリッジ6がインクリボン非巻き取り領域を越えると減速ギヤ群21は実質的に作動し、したがって、印字領域が極めて短い場合にもインクリボン10aは確実に巻き取られる。その結果、印字幅が短い行が続いても印字ヘッド5は常にフレッシュなインクリボン10aに作用し、印字薄は発生しない。一方、キャリッジ6の移動量がインクリボン非巻き取り領域を越える場合には、越えた分の距離に応じて減速ギヤ群21が作動し、インクリボン10aは巻き取られる。以上のような制御により、印字時間の短縮のためにスローアップ領域およびスローダウン領域を可能な限り短くすることができ、しかも、1行の印字領域が短い場合であっても確実にインクリボン10aの巻き取りを行うことができる。
【0027】
なお、上記実施形態では、スローダウン領域におけるキャリッジ駆動モータ41のステップ数を増加させることによりキャリッジ6の移動距離を増加させているが、これに代えて印字領域のステップ数を増加させてもよい。このような制御を行えば、総合的な印字時間をより短くすることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、1行印字に要するキャリッジの移動量がインクリボン非巻き取り領域を越えるか否かを判断し、越えない場合にのみインクリボン非巻き取り領域を越えるまでキャリッジの移動量を増加させるので、印字時間の短縮のためにキャリッジの移動量を可能な限り短くしながら、1行の印字領域が短い場合にも確実にインクリボンの巻き取りが行われるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリンタの外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るキャリッジ駆動機構およびその周辺の要部を示す上面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るインクリボンの巻き取り機構を示す上面図である。
【図4】同巻き取り機構の側面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るプリンタの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る制御方法のフローチャートである。
【図7】キャリッジの移動とインクリボンの巻き取り状態との関係を示す図であって、キャリッジの移動量がインクリボン非巻き取り領域を越えない場合の本発明の一実施形態に係る動作を示している。
【図8】キャリッジの移動とインクリボンの巻き取り状態との関係を示す図であって、キャリッジの移動量がインクリボン非巻き取り領域を越える場合を示している。
【図9】キャリッジの移動とインクリボンの巻き取り状態との関係を示す図であって、キャリッジの移動量がインクリボン非巻き取り領域を越えない場合の従来の動作を示している。
【符号の説明】
1…プリンタ
5…印字ヘッド
6…キャリッジ
7…タイミングベルト(キャリッジ駆動機構)
10…リボンカセット
10a…インクリボン
21…減速ギヤ群(インクリボン巻き取り機構)
30…制御部
30a…CPU(キャリッジ移動量比較部、キャリッジ移動量制御部)
41…キャリッジ駆動モータ(キャリッジ駆動機構)
Claims (3)
- リボンカセットと、
このリボンカセットから巻き出されるインクリボンに対向配置される印字ヘッドと、
この印字ヘッドが搭載されるキャリッジと、
前記印字ヘッドを前記インクリボンに沿って前記キャリッジごと移動させるキャリッジ駆動機構と、
前記キャリッジの移動に連動して前記インクリボンを巻き取るインクリボン巻き取り機構と、
印字ヘッドに印字データを供給し、かつ、キャリッジ駆動機構を作動させる制御部とを備えたプリンタの制御方法であって、
前記キャリッジの移動が開始されるキャリッジ移動開始位置から、前記インクリボン巻き取り機構が作動して実際にインクリボンが巻き取られるインクリボン巻き取り開始位置までを、インクリボン非巻き取り領域と定め、
前記キャリッジが移動を開始する前に、1行印字に要するキャリッジの移動量が前記インクリボン非巻き取り領域を越えるか否かを判断し、越えない場合には、インクリボン非巻き取り領域を越えるまでキャリッジの移動量を増加させることを特徴とするプリンタの制御方法。 - リボンカセットと、
このリボンカセットから巻き出されるインクリボンに対向配置される印字ヘッドと、
この印字ヘッドが搭載されるキャリッジと、
前記印字ヘッドを前記インクリボンに沿って前記キャリッジごと移動させるキャリッジ駆動機構と、
前記キャリッジの移動に連動して前記インクリボンを巻き取るインクリボン巻き取り機構と、
印字ヘッドに印字データを供給し、かつ、キャリッジ駆動機構を作動させる制御部とを備えたプリンタであって、
前記制御部は、
前記キャリッジの移動が開始されるキャリッジ移動開始位置から前記インクリボン巻き取り機構が作動して実際にインクリボンが巻き取られるインクリボン巻き取り開始位置までのキャリッジの移動量と、1行印字に要するキャリッジの移動量とを比較するキャリッジ移動量比較部と、
1行印字に要するキャリッジの移動量の方が短いと判断した場合にキャリッジの移動量を所定量増加させるキャリッジ移動量制御部とを含むことを特徴とするプリンタ。 - 前記リボンカセットが据え置き型であることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
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