JP3602302B2 - マルチ接続ライン管理システム及びマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーブル等の配線や管路の配管などのライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインに関する情報を管理するマルチ接続ライン管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビル等の構内では、ケーブル等の配線や管路等の配管などのライン設備が完備されている。このライン設備における端点には、各種設備の接続が行われる。例えば、配線設備を例にすると、パーソナルコンピュータ、電話、FAX等の端末機器を接続するための端子であるアウトレットが、ライン設備における端点に該当し、上述のパーソナルコンピュータ、電話、FAX等の端末機器が、端点に接続される設備となる。
ところで、このライン設備における端点に接続される設備は、ビル内のレイアウト変更や機器の新規購入、接続設備の変更等により、端点までの接続ラインであるルートの変更が行われることがある。このような変更に迅速に対応するために、端点までのルート情報を含む接続ラインに関する情報の管理が行われる。また、端点に接続する設備の変更にともなう接続ラインの変更をする際には、その変更を効率的に行うために接続ラインの施工管理が行われる。
【0003】
これらの情報管理や施工管理は従来、接続される設備を基準として、手書きで処理したり、ワードプロセッサーやパーソナルコンピュータを用いた表計算、およびその結果の印刷により行われている。
すなわち、情報管理であれば、手書きあるいは表計算ソフトを用いて端点に接続される設備を情報管理の基準として、その設備が接続された端点までのルート情報を併せて管理してる。
また、施工管理であれば、新たに施工される設備を基準として接続ライン施工依頼書、施工のための指示書の作成等の施工に必用な作業を個別にデータ投入することにより行っている。配線設備を例にすると、アウトレットに端末を接続するために、基になる端子である起点端子からアウトレット間を接続するための1つまたは複数の配線パネル(DF:Distribution Frame)内の入力側端子と出力側端子との接続の施工指示が主に施工管理の対象となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ライン設備における端点に複数の設備が接続される場合にもあり、このことを「マルチ接続ライン」という。例えば、配線設備においては、バス端末接続が、マルチ接続ラインとなる。
この「バス端末接続」を、図13を用いて簡単に説明する。バス端末接続の形態としていくつかあるが、例えば図13(a)に示すように、端子間を接続するための配線パネル(DF:Distribution Frame)31に対し成端されたアウトレット32に、アウトレット33を連続して接続し、その各アウトレット33に端末34を接続したバス端末接続や、図13(b)のように配線パネル31に対して成端されたアウトレット32に、連続して端末34を接続したバス端末接続がある。なお、図13において、符号35は終端アダプタを、符号36は終端抵抗を表している。また、図13では、説明を容易にするためアウトレットが成端される配線パネル31のみが示されているが、一般的には、基となる起点端子から複数の配線パネルを介してアウトレットまでのルートが形成されている。
なお、同様に配管設備においても、配管設備における端点に1以上の設備が接続され、マルチ接続ラインとなる場合がある。
【0005】
しかし、上述の接続ラインの情報管理や施工管理では、もともと端点に1つの設備が接続されることが前提になり、接続される設備を基準とした情報管理や施工管理が行われているため、端点に複数の設備が接続されるマルチ接続ラインへの対応が困難である。
すなわち、マルチ接続ラインの情報管理においては、端点に複数の設備が接続される場合、この接続される設備ごとに端点までのルート情報を重複して持つことになるとともに、同一の端点に接続されるにもかかわらず、各設備の関連が不明確になる、という問題が生じる。
また、施工管理においては、端点に2台目以降の設備を接続する場合において、既にその端点までのルートが完成しているのか、そうでないのかの分からなかったり、施工される設備を基準として管理するために、重複した施工指示がなされるおそれがある。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、接続される設備を基準とするのではなく、設備が接続される端点までのルートを基準として情報管理もしくは施工管理を行うことで、マルチ接続ラインの情報管理もしくは施工管理を容易にするマルチ接続ライン管理システム及びマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインに関する情報を管理するマルチ接続ライン管理システムにおいて、前記端点までの接続ラインに関する情報および自身の端点に接続される設備の数を示す数情報を納めたルートテーブルと、前記端点に接続される設備に関する情報を納めた端末設備テーブルを記憶する記憶手段と、前記端点に設備が設けられる場合に前記端末設備テーブルを作成し該作成した端末設備テーブルを該設備の接続先となる端点のルートテーブルに対して関連付けして該ルートテーブルの数情報を更新し、設備が撤去される場合に該撤去される設備の端末設備テーブルと接続先の端点のルートテーブルとの関連付けを削除して該ルートテーブルの数情報を更新する情報管理手段と、を備えたことを特徴とするマルチ接続ライン管理システムである。
【0008】
次に、請求項2記載の発明は、ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインの施工を管理するマルチ接続ライン管理システムにおいて、マルチ接続ラインの施工に必用な設備データを納めた設備データテーブルおよび施工管理に必用なデータを納めた管理用テーブルを記憶する記憶手段と、施工する設備の施工種類に応じて、前記記憶手段に記憶された設備データテーブルに納められた設備データを利用して、該施工する設備が接続される端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルを必要に応じて前記管理用テーブル内に作成するとともに、該端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを前記管理用テーブル内に作成する施工指示データ作成手段と、前記施工指示データ作成手段により作成されたデータにもとづき施工指示書の作成・出力を行う指示書出力手段と、前記端末設備テーブルに納められた施工の進捗状態を示す状態フラグに基づいて、前記記憶手段に記憶されている設備データテーブルおよび管理用テーブルの更新を行うデータ更新手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、請求項2に記載のマルチ接続ライン管理システムにおいて、前記施工指示データ作成手段が、マルチ接続ルールを備え、該マルチ接続ルールを参照することで、ライン設備における端点に、マルチ接続による設備の接続が可能かを判断することを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のマルチ接続ライン管理システムにおいて、前記ルートテーブルが、前記端点までの接続ラインに関する情報を共通するルート単位で分割作成され、前記端末設備テーブルは、前記端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関する前記分割作成されたルートテーブルとの関連情報を納めたことを特徴としている。
【0010】
次に、請求項5に記載の発明は、ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインに関する情報を管理するマルチ接続ライン管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、必要に応じて前記端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルの作成を行い、前記端点に設備が設けられる場合に前記端末設備テーブルを作成し該作成した端末設備テーブルを該設備の接続先となる端点のルートテーブルに対して関連付けして該ルートテーブルの数情報を更新し、設備が撤去される場合に該撤去される設備の端末設備テーブルと接続先の端点のルートテーブルとの関連付けを削除して該ルートテーブルの数情報を更新するマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体である。
【0011】
次に、請求項6記載の発明は、ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインの施工を管理するマルチ接続ライン管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、施工する設備の施工種類に応じて、マルチ接続ラインの施工に必用な設備データを納めた設備データテーブルを利用して、該施工する設備が接続される端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルを作成するとともに、該端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを作成する施工指示データ作成手段と、前記施工指示データ作成手段により作成されたデータにもとづき施工指示書の作成・出力を行う指示書出力手段と、前記端末設備テーブルに納められた施工の進捗状態を示す状態フラグに基づいて、前記記憶手段に記憶されている設備データテーブルおよび施工管理データテーブルの更新を行うデータ更新手段と、を実現させるためのマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体である。
【0012】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体であって、前記施工指示データ作成手段が、マルチ接続ルールを備え、該マルチ接続ルールを参照することで、ライン設備における端点に、マルチ接続による設備の接続が可能かを判断することを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明は、前記ルートテーブルは、請求項5または請求項6に記載のマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体であって、前記端点までの接続ラインに関する情報を共通するルート単位で分割作成され、前記端末設備テーブルは、前記端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関する前記分割作成されたルートテーブルとの関連情報を納めたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態によるマルチ接続ライン管理システムを図面を参照して説明する。なお、以下では、ケーブル等の配線設備や管路の配管設備などのライン設備のうち、配線設備を例にして説明を行う。
図1は、本発明の一実施形態による施工管理を行うマルチ接続ライン管理システムの構成図である。同図において符号1は各種装置を制御する制御装置を、符号2はハードディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ等の記憶装置を、符号3はCRT(Cathode Ray Tube)もしくは液晶表示装置等の表示装置を、符号4はキーボードやマウス等で構成される入力装置を、符号5はプリンタ等の出力装置を、符号6は各種装置を接続するためのバスを表している。
また、制御装置1内には、ビル等の構内において、端末機器の設置、撤去、移転を行う場合の施工管理に必用となる各種処理部、すなわち、施工指示データ作成部11、指示書出力部12、データ更新部13が設けられている。なお、この施工指示データ作成部11、指示書出力部12、データ更新部13は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても、プログラムとして提供され制御装置1を構成するCPU(中央演算装置)により実行されることにより、その機能が実現されるものであってもよい。
一方、記憶装置2内には、端末や接続端子等の配線設備に関する現在の状態を示し、施工管理に必要となるデータを納めた設備データテーブル21、端末の施工依頼があった場合の施工管理を行うためのデータを納めた管理用テーブル22が記憶されている。
【0014】
次に、このマルチ接続ライン管理システムの各処理部の動作を説明する。以下の説明では、バス端末の施工依頼があった場合を中心に説明する。ここで、バス端末の場合も、アウトレットに1つの端末が接続される通常端末の場合の処理もほぼ同じであるが、違いがある点につていは必要に応じてその違いの説明を加える。なお、バス端末、通常端末を総称して単に「端末」と呼ぶものとする。
図2は、バス端末接続の施工依頼があった場合のマルチ接続ライン管理システムの各処理部による処理手順を示すフローチャートである。
はじめに、施工指示データ作成部11により、システム使用者が入力装置4を用いて施工するバス端末の指定、施工の種類(新設・移転・撤去)を行うと、この入力データに基づき管理用テーブル22に施工管理に必用となる端末設備テーブルおよびルートテーブルの作成を行う(ステップS1)。ここで、ルートテーブルはアウトレットまでの接続ラインであるルートを納め、このテーブルが施工管理の基準として使用される。一方、端末設備テーブルは、そのルートに対するバス端末施工のための情報がそのルートに関するルートテーブルとの関連情報と共に納められている。なお、この端末設備テーブルとルートテーブルについては別途詳しく説明する。
【0015】
ここで、この施工指示データ作成部11は、施工依頼の登録においてバス端末の設置場所の指定や2台目以降のバス端末を接続するアウトレットの指定を容易にするために、記憶装置2内の設備データテーブル21を読み出すことによりフロア図面を表示装置3に表示してもよい。また、システム使用者は、1回の依頼で複数のバス端末の施工依頼の登録を行うことが可能である。なお、施工依頼する際の最低限の情報として、施工するバス端末の指定と施工の種類を入力するものとする。
なお、バス端末の施工に伴いアウトレットまでの新たなルート施工が必要な場合、施工指示データ作成部11は、バス端末に接続されるアウトレット端子から起点端子までのパッチ接続による新ルートの作成を行う。ここで、”アウトレット”とは端末を接続するための端子であり、”起点端子”とは基になる端子である。また、この起点端子からアウトレット端子間を接続するために1つまたは複数の配線パネル(DF:Distribution Frame)が用いられるが、この配線パネルの入力側端子と出力側端子とを接続することにより起点端子からアウトレットまでの接続ルートが形成される。そして、この配線パネルの入力側端子と出力側端子とを接続することを”パッチ接続”と呼ぶ。
【0016】
次に、指示書出力部12により、ステップS1で作成されたデータをもとに、配線パネル内のパッチ接続の変更を示す配線の切り換え指示書およびアウトレット以降のバス端末接続のための施工ルートの作成を行い、必用に応じて出力装置5に出力する(ステップS2)。最後に、データ更新部13により、端末施工の進行状況に応じた設備データテーブル21および管理用テーブル22のデータの更新を行う(ステップS3)。
【0017】
図3は、図2の施工指示データの作成(ステップS1)をさらに詳しく表したフローチャートである。同図より、施工指示データ作成部11による施工指示データの作成(ステップS1)は、はじめに、システム使用者により指示されたバス端末の施工の区分が判断され(ステップS11)、その判断結果に応じて、新設用の施工指示データ作成(ステップS12)、撤去用の施工指示データ作成(ステップS13)、移転用の施工指示データの作成(ステップS14)のいずれかが行われる。
以下では、ステップS12からステップS14までの施工区分に応じた施工指示データの作成処理および、ステップS2の施工書データの作成・出力、ステップS3の施工指示データの更新を図面を用いてさらに詳しく説明する。
【0018】
図4は、バス端末新設の場合の施工指示データの作成(ステップS12)の詳細なフローチャートである。
はじめに、システム使用者の指示が、バス端末新設の登録か取消かを判断し、登録の場合にはステップS42へ、取消の場合にはステップS52へ進む(ステップS41)。
登録の場合には、まず、新設用の端末設備テーブルが作成される(ステップS42)。なお、このテーブルは、ステップS45もしくはステップS48で更新されるが、このテーブルの詳細に付いては別途説明する。
そして、新設されるバス端末が1台目のバス端末か否かを判断する(ステップS43)。なお、「1台目のバス端末」とは、アウトレット対して1台目の接続となるバス端末のことをいう。
1台目のバス端末の場合には、システム使用者に、バス端末を設置する位置もしくは接続するアウトレットの指定、および途中経由する端子、起点端子等の指定を促し、これら情報の確定を行う(ステップS44)。これは、起点端子から接続するアウトレットまでの新ルートを作成する為である。なお、システムの使用者はバス端末を設置する位置を指定するのみで、施工指示データ作成部11が設備データテーブル21を利用して、自動的に設置位置に近く、かつ、使用状況が”未使用”のアウトレットを選択し、起点端子からそのアウトレットまでの新ルートを作成するようにしてもよい。
【0019】
続いて、図5、図6に示すステップS42で作成された端末設備テーブルを指定された情報に合わせた更新およびルートテーブルの作成を行う(ステップS45)。
ここで、各テーブルの構成を説明する。
図5は、端末設備テーブルのデータの構成例を示した図である。同図のテーブルにおいて項目のいくつかを説明すると、符号a1に示す「施工ID」とはこのテーブルの識別番号である。なお、この「施工ID」a1は、システムにより自動的にID番号が付けられる。
符号a2に示す「レコード種別」とは、接続ルートの新旧を示すフラグを表している。すなわち、端末の新設の場合には新たに接続ルートを作成しなけらばならないので「新ルート」となり、撤去の場合には現在の接続ルートを撤去することになるので「旧ルート」となる。また、端末の移転の場合には、現在の接続ルートを撤去し、移転後の接続ルートを新たに作成しなければならないことから、1つの端末につきこの項目が「新ルート」である端末設備テーブルと、「旧ルート」である端末設備テーブルの2つのテーブルが作成される。
符号a3に示す「状態」は、端末毎の施工ルートの工事の進捗状態を示すフラグである。
【0020】
符号a4に示す「端末ID」は、設備データテーブル21に納めてある施工対象となる端末に関する情報を納めたテーブルの識別番号であり、この端末IDにより端末の詳細情報との関連付けが行われることになる。
符号a5に示す「区分」は施工区分である新設・撤去・移転のいずれかを表す。
符号a6に示す項目「アウトレット」から「起点端子」はこの間の端子の接続ルート情報を示す項目である。ただし、この項目は通常端末の場合にのみ使用され、バス端末の場合には、この項目が省略されて後述するルートテーブル内でこの情報を管理することになる。
符号a7に示す項目「特殊端子フラグ」とは端子の種類を表すものである。ここで、”通常端末”か”バス端末”かの区別が行われる。
符号a8に示す項目「ルートID」とはバス端末の場合に作成されるルートテーブルの識別番号であり、これにより施工するバス端末のアウトレットまでのルート情報と関連付けられることになる。
【0021】
図6は、ルートテーブルのデータの構成例を示した図である。なお、このテーブルはバス端末の場合のみ作成される。同図のテーブルにおいて各項目を説明すると、符号b1に示す「ルートID」とは、このテーブルの識別番号である。この「ルートID」b1は、システムにより自動的にID番号が付けられる。
符号b2に示す「バス端末台数」とは、図13におけるアウトレット32までのルートを共有するバス端末の台数をカウントした値である。なお、この値は、施工依頼されたバス端末の台数のみでなく、すでにアウトレットに接続されているバス端末の台数も含むものとする。また、”新設”または”移転による接続”の場合には”+1”(インクリメント)され、”撤去”または”移転により接続がよりはずされる”場合には”−1”(デクリンメント)される。
符号b3に示す項目「アウトレット」から「起点端子」はこの間の端子の接続ルートを示す項目である。
【0022】
ステップS45で作成されるルートテーブルは、「バス端末台数」b2が「1」となり、接続するアウトレットまでの接続ルート情報b3がステップS43の情報を利用して納められる。また、このステップで端末設備テーブルは、「レコード種別」a2が”1=新ルート”、「状態」a3が”0=未予約”、「区分」a5が”1=新設”、「特殊フラグ」a7が”1=バス端末”、「ルートID」a8が作成したルートテーブルの識別番号であるルートID(「ルートID」b1)となるように更新される。なお、「端末ID」は、施工依頼された端末について設備データテーブル21を検索し、その端末の情報を納めたテーブルのIDが納められる。
【0023】
そして、設備データテーブル21内の新設施工に関連する端子や端末の使用状況フラグを、「未使用」から「新設予定」に更新する(ステップS51)。このように「未使用」から「新設予定」に更新するのは、施工する設備の重複使用等を避けるためである。
一方、2台目以降となるバス端末の新設登録の場合には、システム使用者に接続するアウトレットを指定させ、接続するアウトレットを確定する(ステップS46)。
続いて、バス接続をするための条件を満足するか、マルチ接続ルールを用いて判断する(ステップS47)。ここで、バス端末接続の場合のマルチ接続ルールは、
1)当該接続する端末がバス端末として機能する端末であること(接続する端末情報について設備データテーブル21を検索して判断する)
2)当該アウトレットにすでに端末が接続されている、もしくは、1台目のバス端末の新設登録がなされていること(ルートテーブルがすでに存在すること)
となる。
【0024】
上記条件を満たす場合には、このステップS42で作成されたバス端末用の端末設備テーブルを指定された情報に併せて更新する(ステップS48)。なお、端末設備テーブルの更新内容は、ステップS45での更新内容と同じである。このように、2台目以降の端末設備テーブルの更新内容を1台目と同じにすることで、1台目もしくは2台目以降のバス端末という区別なく、施工依頼されたバス端末の依頼取り消しが行えるようになる。
そして、作成した端末設備テーブルの「ルートID」a8で関連付けられたルートテーブルにおける「バス端末台数」b2のインクリメントを行い(ステップS49)、設備データテーブル内の新設施工に関連する端末の使用状況フラグを、「未使用」から「新設予定」に更新する(ステップS51)。
一方、2台目以降のバス端末の接続においてバス接続条件を満足していない場合には、表示装置3にエラー表示を行い(ステップS50)、処理を終了する。
なお、1度に複数台のバス端末新設依頼も可能であり、この場合、ステップS42で依頼された台数分の端末設備テーブルの作成が行われ、依頼されたバス端末毎にステップS43からS51を繰り返し行うことで、作成された端末設備テーブルの内容更新や、ルートテーブルの作成が行われる。
【0025】
なお、登録した施工依頼の取消を行う場合には、システム使用者に施工を取り消すバス端末を選択させ、施工を取り消すバス端末を確定し(ステップS52)、そのバス端末に関する端末設備テーブルの「状態」a3を確認することで”指示済”か否かの判断を行う(ステップS53)。ここで、”指示済”とは、指示書出力部12により指示書データの作成・出力(ステップS2)が行われたことを示す状態である。
”指示済”の場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメント、および、すでに出力した施工指示に関する指示書の取消を行うための指示書の出力をする(ステップS54)。なお、取消を指示する
指示書の出力は、指示書出力部12による指示書データの作成・出力(ステップS2)で行われるものであるが、便宜上このステップ内で説明しておく。
【0026】
一方、”指示済”でない場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、および、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントをおこなう(ステップS55)。
なお、ステップS54、ステップS55において、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除のかわりに、端末設備テーブルの「状態」a3を空欄としてもよい。この欄が空欄となると、図2におけるステップS2以降の処理対象とならないからである。
そして、設備データテーブル21内の登録取消に関連する端末の使用状況フラグを、「新設予定」から「未使用」に修正する(ステップS56)。
以上のようにして、バス端末新設の場合の施工指示データの作成(ステップS12)が行われる。
【0027】
図7は、バス端末撤去の場合の施工指示データの作成(ステップS13)の詳細なフローチャートである。
はじめに、システム使用者の指示が、バス端末撤去の登録か取消かを判断し、登録の場合にはステップS62へ、取消の場合にはステップS66へ進む(ステップS61)。
登録の場合には、システム使用者に撤去するバス端末を選択させ、撤去するバス端末の確定を行う(ステップS62)。
【0028】
そして、撤去用の端末設備テーブルの作成を行う(ステップS63)。ここで作成される端末設備テーブルは、「レコード種別」a2が”1=旧ルート”、「状態」a3が”0=未予約”、「区分」a5が”3=撤去”、「特殊フラグ」a7が”1=バス端末”、「ルートID」a8が接続されているアウトレットまでのルートを納めたルートテーブルの識別番号であるルートIDとなる。
そして、端末設備テーブルの「ルートID」a8で関連付けられたルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントを行い(ステップS64)、設備データテーブル21内の撤去施工に関連する端子や端末の使用状況フラグを、「使用中」から「撤去予定」に更新する(ステップS65)。
なお、、1度に複数台のバス端末撤去依頼も可能であり、この場合、ステップS62からS65を繰り返し行うことで、撤去用の端末設備テーブルが順次作成される。
【0029】
なお、登録した施工依頼の取消を行う場合には、システム使用者に施工を取り消すバス端末を選択させ、施工を取り消すバス端末を確定し(ステップS66)、そのバス端末に関する端末設備テーブルの「状態」a3を確認することで”指示済”か否かの判断を行う(ステップS67)。
”指示済”の場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のインクリメント、および、すでに出力した施工指示に関する指示書の取消を行うための指示書の出力をする(ステップS68)。なお、取消を指示する指示書の出力は、指示書出力部12による指示書データの作成・出力(ステップS2)で行われるものであるが、便宜上このステップ内で説明しておく。
【0030】
一方、”指示済”でない場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、および、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のインクリメントを行う(ステップS69)。
なお、ステップS68、ステップS69において、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除のかわりに、端末設備テーブルの「状態」a3を空欄としてもよい。この欄が空欄となると、図2におけるステップS2以降の処理対象とならないからである。
そして、設備データテーブル21内の登録取消に関連する端末の使用状況フラグを、「撤去予定」から「使用中」に修正する(ステップS70)。
以上のようにして、バス端末撤去の場合の施工指示データの作成(ステップS13)が行われる。
【0031】
図8は、バス端末移転の場合の施工指示データの作成(ステップS14)の詳細なフローチャートである。なお、移転は、移転前のバス端末の撤去および移転後のバス端末の新設となるので、移転および新設の組み合わせにより処理が実現される。
はじめに、システム使用者の指示が、バス端末移転の登録か取消かを判断し、登録の場合にはステップS82へ、取消の場合にはステップS93へ進む(ステップS81)。
登録の場合には、システム使用者に移転するバス端末を選択させ、移転するバス端末の確定を行う(ステップS82)。
そして、この移転するバス端末に対する移転前および移転後用の端末設備テーブルの作成が行われる(ステップ83)。ここで、作成される移転前の端末設備テーブルの内容は、バス端末撤去の場合と同様であり、「レコード種別」a2が”1=旧ルート”、「状態」a3が”0=未予約”、「区分」a5が”2=移転”、「特殊フラグ」a7が”1=バス端末”、「ルートID」a8が接続されているアウトレットまでのルートを納めたルートテーブルの識別番号であるルートIDとなる。なお、移転後用の端末設備テーブルは、バス端末新設の時と同様にこのステップで準備され、ステップS86もしくはステップS89において更新される。
次に、移転後のバス端末が接続されるアウトレットに対して1台目のバス端末となるか否かを判断する(ステップS83)。
【0032】
移転後に1台目のバス端末となる場合には、システム使用者に、移転後にバス端末を設置する位置もしくは接続するアウトレットの指定、および途中経由する端子、起点端子等の指定を行なわせる(ステップS85)。これは、起点端子から接続するアウトレットまでの新ルートを作成する為である。なお、バス端末の移転後の位置を指定することで、設備データテーブル21を利用して、自動的に設置位置に近く、かつ、使用状況が”未使用”のアウトレットを選択し、起点端子からそのアウトレットまでの新ルートを作成するようにしてもよい。
続いて、移転後の端末設備テーブルの更新と、移転後のルートテーブルの作成を行う(ステップS86)。
移転後に接続されるアウトレットに対する新ルートを納めたルートテーブルの作成では、「バス端末台数」b2が「1」となり、接続するアウトレットまでのルートがステップS84で得た情報を利用して作成される。
また移転後の端末設備テーブルは、「レコード種別」a2が”1=新ルート”、「状態」a3が”0=未予約”、「区分」a5が”2=移転”、「特殊フラグ」a7が”1=バス端末”、「ルートID」a8が作成した移転後のルートテーブルの識別番号であるルートIDとして更新される。なお、「端末ID」は、施工依頼された端末について設備データテーブル21を検索し、その端末の情報を納めたテーブルのIDが納められる。
【0033】
移転後のバス端末が2台目以降のバス端末の移転登録の場合には、システムの使用者に移転後に接続するアウトレットの指定を行なわせ、移転後に接続するアウトレットを確定する(ステップS87)。
続いて、移転後にバス接続をするための条件を満足するかを、マルチ接続ルールを用いて判断する(ステップS88)。ここで、バス端末接続の場合のマルチ接続ルールは、図4のステップS46で示したルールと同じである。
【0034】
条件を満たす場合には、このバス端末用の移転後の端末設備テーブルを更新する(ステップS89)。なお、更新される移転後の端末設備テーブルは、ステップS86で更新される端末設備テーブルと同じである。
一方、2台目以降のバス端末の接続においてバス接続条件を満足していない場合には、表示装置3にエラー表示を行い(ステップS90)、処理を終了する。
【0035】
そして、作成した端末設備テーブルの「ルートID」a8で関連付けられたルートテーブルにおける「バス端末台数」b2の更新を行う(ステップS91)。ここでは、移転前の端末設備テーブルに関連づけられるルートテーブルの「バス端末台数」b2ではデクリメントが行われる。一方、移転後の端末設備テーブルに関連づけられるルートテーブルの「バス端末台数」b2ではインクリメントが行われる。なお、ステップS86で作成されたルートテーブルに対しては更新を行わない。すでに適切な「バス端末台数」b2がステップS86にて設定されているからである。
最後に、設備データテーブル21内の移転施工に関連する端子や端末の使用状況フラグを、必要に応じてに更新する(ステップS92)。
なお、1度に複数台のバス端末移転依頼も可能であり、依頼されるバス端末毎にステップS82からS92を繰り返し行うことで、作成された端末設備テーブルの作成・更新や、ルートテーブルの作成が行われる。
【0036】
登録した施工依頼の取消を行う場合には、システム使用者に施工を取り消すバス端末の指定を行なわせ(ステップS93)、そのバス端末に関する端末設備テーブルの「状態」a3を確認することで”指示済”か否かの判断を行う(ステップS94)。
”指示済”の場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントもしくはインクリメント、および、すでに出力した施工指示に関する指示書の取消を行うための指示書の出力をする(ステップS95)。なお、取消を指示する指示書の出力は、指示書出力部12による指示書データの作成・出力(ステップS2)で行われるものであるが、便宜上このステップ内で説明しておく。
【0037】
一方、”指示済”でない場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、および、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントもしくはインクリメントを行う(ステップS96)。
なお、ステップS95、ステップS96において、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除のかわりに、端末設備テーブルの「状態」a3を空欄としてもよい。
そして、設備データテーブル21内の登録取消に関連する端末の使用状況フラグを、必要に応じて修正する(ステップS97)。
以上のようにして、バス端末移転の場合の施工指示データの作成(ステップS14)が行われる。
【0038】
次に、指示書出力部12による指示書データの作成・出力(ステップS2)を詳細に説明する。なお、図3のステップS12からステップS14で作成される端末設備テーブル、ルートテーブルは、管理用テーブル22内に作成されるものとする。
図9は、指示書データの作成・出力(ステップS2)の詳細なフローチャートである。
はじめに、管理用テーブル22内の端末設備データの検索を行い、端末設備テーブルの「状態」a3が”0=未予約”となっている端末設備テーブルをすべて選択する(ステップS21)。
次に、選択した端末設備テーブルを用いて、DF別切り換え指示書の出力対象の判断を行う(ステップS22)。なお、この判断において、
1)工事完了したバス端末があり、アウトレットまでの同一ルートを使用することができる場合
2)アウトレットまでの同一ルートに対して、端末設備テーブルの「状態」a3が”1=指示済”となっているものがある場合
には、DF別切り換え指示書の出力を行わないものとする。これにより、重複した指示書の出力が行われるのを防止することができる。
【0039】
DF別切り換え指示書の出力対象に対しては、対応する端末設備テーブルの「ルートID」a8により関連付けられているルートテーブルの起点端子とアウトレット間の接続ルート情報b3を利用して、DF別切り換え指示書の出力を行う(ステップS23)。なお、このとき同一ルートが、ある端末設備テーブルの「レコード種別」a2で”新ルート”となり、他の端末設備テーブルの「レコード種別」a2で”旧ルート”となる場合がある。例えば、ステップS1の施工指示データの作成におて、複数のバス端末の施工登録があり、同一のアウトレットに対し、バス端末の撤去登録の後、他のバス端末の新設登録があった場合がこれにあたる。このような場合には、配線パネルであるDF内の切り換え変更を必要としないので、このステップでは同一ルートに対して”新ルート”および”旧ルート”が重複しているか判断を行い、重複している場合にはこのルートに対するDF切り換え指示は出さないようにするものとする。
【0040】
そして、図13に示すようなアウトレット32以降において、アウトレット32とバス端末34との接続を行うための施工ルートの一覧の出力を行う(ステップS24)。なお、ステップS1の施工指示データの作成におてい、同一のアウトレットに対して複数のバス端末の施工登録がある場合は、このアウトレットに対するすべてのバス端末の施工ルートをまとめた形式で出力するものとする。
最後に、ステップS23で処理された端末設備テーブルの「状態」a3を”1=指示済”に変更する。これは、再度、指示書の出力がなされないようにするためである(ステップS25)。
なお、指示書データの作成・出力(ステップS2)は、1端末毎または一括で処理できるものとする。また、DF別切り換え指示書のみの出力、もしくは、施工ルート一覧のみの出力を行えるようにしてもよい。
以上のようにして、指示書データの作成・出力(ステップS2)が行われる。
なお、ステップS23およびステップS24における「出力」とは、プリンタ等である出力装置5への出力のほか、表示装置3への表示や記憶装置2への出力、図1で図示しない通信回線への出力等も含むものとする。
【0041】
次に、データ更新部13による施工指示データの更新(ステップS3)を詳細に説明する。
図10は、施工指示データの更新(ステップS3)の詳細なフローチャートである。なお、システム使用者がステップS2で出力した指示書の施工が完了したことを確認した時点で、データ更新部13を起動することで、このステップS3による処理が開始する。
はじめに、管理用テーブル22内の端末設備データの検索を行い、端末設備テーブルの「状態」a3が”1=指示済”となっている端末設備テーブルをすべて選択する(ステップS31)。なお、このステップでシステム使用者により、施工完了したバス端末の選択が行われるものとする。ここで、検索された情報を表示装置3に表示し、システムの使用者がどの施工が完了したかを容易に指示できるようにしてもよい。
【0042】
次に、完了した施工に対し、データの更新がバス端末とアウトレット端子との接続データの更新のみで済むかを判断する(ステップS32)。ここで、データの更新がアウトレット端子との接続データの変更のみで済むか否かは、選択した端末設備テーブルの「レコード種別」a2が”1=旧ルート”もしくは”2=新ルート”であるかにより判断できる。この値が設定されていないものは2台目以降となるバス端末の新設、撤去、移転のいずれであり、データの更新がアウトレット端子との接続データの更新のみで済むことになる。
データの更新がアウトレット端子との接続データの更新のみで済む場合は、設備データテーブル21内の接続完了した端末とアウトレットとの接続データを更新し、使用状況フラグを「新設予定」から「使用中」、もしくは「撤去予定」から「未使用」に更新する(ステップS33)。なお、この更新は、施工完了した端末設備テーブルを参照することによりできる。
【0043】
一方、データの更新がアウトレット端子との接続データの更新のみで済まない場合、すなわち配線パネル内の接続に関する情報の更新も必要な場合は、設備データテーブル21内の配線パネル内の接続情報であるパッチ接続データ、および、端末とアウトレットとの接続データを更新し、使用状況フラグを「新設予定」から「使用中」、もしくは「撤去予定」から「未使用」に更新する(ステップS34)。なお、この更新は、施工完了した端末設備テーブルおよび、このテーブルの項目「ルートID」a8により関連付けられているルートテーブルを参照することによりできる。
最後に、施工完了したバス端末に関する端末設備テーブルの項目「状態」a3を”2=工事完了”に変更する(ステップS35)。これは、設備データテーブル21が2重更新されることを防ぐためである。
なお、施工指示データの更新(ステップS3)は、1端末毎または一括で処理できるものとする。また、施工完了した端末設備テーブルは削除してもよいが、ログファイルとして保管しておいてもよい。
以上のようにして、施工指示データの更新(ステップS3)が行われる。
【0044】
このように、マルチ接続ラインの施工管理において、施工するバス端末に関する管理用テーブルである端末設備テーブルと、このバス端末に接続するアウトレットまでのルート情報であるルートテーブルを別にすることで、このアウトレットに接続するすべてのバス端末の端末設備テーブルを1つのルートテーブルと関連付けることができ、設備が接続される端点までのルートを基準として施工管理ができるようになる。よって、重複した施工指示がなされるおそれがなくなり、かつ、各バス端末の関連が不明確になることもなくなり、マルチ接続ラインの施工管理を容易にすることができるようになる。
また、施工指示データ作成部11は、マルチ接続ルールを備えており、このルールを参照することで、バス端末接続ができる状態であるかを的確に判断でき、誤った施工指示書の出力をすることがなくなる。
また、ルートテーブルの項目として「バス端末台数」b2を設けることで、何台目のバス端末となるかを容易に判断できるようになり、1台目の場合の配線パネル内における接続変更が必要な場合と、2台目以降におけるバス端末からアウトレットまでの施工ルート変更のみで済む場合とを容易に判断することができるようになる。
【0045】
(第2の実施の形態)
前述の実施の形態と本実施の形態との相違は、前述の実施の形態がマルチ接続ラインの”施工管理”を行うのに対し、本実施の形態が図5および図6の端末設備テーブル、ルートテーブルと同様のテーブルを用いたマルチ接続ラインの”情報管理”を行う点である。以下、本発明の第2の実施形態によるマルチ接続ライン管理システムを図面を参照して説明する。
図11は、第2の実施の形態による情報管理を行うマルチ接続ライン管理システムの構成図である。同図において図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。第2の実施の形態はマルチ接続ラインの情報管理のみを行うことから、制御装置1内にはマルチ接続ラインの情報管理を行うための情報管理部14が設けられ、記憶装置2内には、現在の設備に関する設備データテーブル21が設けられる。なお、この情報管理部14は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても、プログラムとして提供され制御装置1内のCPU(中央演算装置)により実行されることにより、その機能が実現されるものであってもよい。
【0046】
次に、このマルチ接続ライン管理システムの動作を説明する。
図12は、マルチ接続ライン管理システムにおける情報管理部14の動作を示すフローチャートである。
はじめに、システム使用者にマルチ接続ラインの変更に関するバス端末の選択を促し、情報変更の対象となるバス端末を確定する(ステップS101)。
次に、情報変更が何によるかを、システム使用者に選択させる(ステップS102)。
バス端末の新設による情報変更の場合には、システム使用者に接続されたアウトレットの選択を促し、接続先のアウトレットを確定する(ステップS103)。
【0047】
次に、マルチ接続ラインの情報管理のためのテーブルの作成を行う(ステップS104)。ここで、作成されるテーブルは、図5および図6に示す端末設備テーブルおよびルートテーブルとほぼ同じである。ただし、図5に示す端末設備テーブルにおいて、施工管理のために必要となる項目である「レコード種別」a2、「状態」a3はないものとする。なお、1台目のバス端末の新設の場合には、端末設備テーブルおよび接続ルートに基づいたルートテーブルの作成が行われる。一方、2台目以降のバス端末の新設の場合には、端末設備テーブルの作成のみが行われ、関連付けられたルートテーブルの「バス端末台数」b2がインクリメントされる。
バス端末の撤去による情報変更の場合には、ステップS101で確定したバス端末に関する端末設備テーブルの削除を行い、このテーブルに関連付けら得たルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントを行う(ステップS105)。
ここで、図12においては、新設および撤去の場合の情報変更のみ示しているが、移転の場合は、はじめにバス端末の撤去を行い、次に撤去した端末の新設を行うものとする。なお、情報管理部14の動作として、撤去と新設を組み合わせた移転用の処置動作を別途設けてもよい。
以上のようにして、マルチ接続ライン管理システムにおける情報管理部14が動作する。
【0048】
このように、マルチ接続ラインの情報管理において、バス端末に関する端末設備テーブルと、このバス端末に接続するアウトレットまでのルート情報であるルートテーブルを別にすることで、このアウトレットに接続するすべてのバス端末の端末設備テーブルを1つのルートテーブルと関連付けることができ、設備が接続される端点までのルートを基準として情報管理ができるようになる。よって、各バス端末の関連が不明確になることもなくなり、マルチ接続ラインの情報管理を容易にすることができるようになる。
また、ルートテーブルの項目として「バス端末台数」b2を設けることで、何台目のバス端末となるかを容易に判断できるようになり、1台目の場合のルートテーブル作成が必要な場合と、2台目以降におけるルートテーブル作成が必要でない場合とを容易に判断することができるようになる。
【0049】
なお、上記2つの実施の形態におけるマルチ接続ライン管理システムとして、起点端子からアウトレットまでのルートを1つのルートテーブルで表すものとして説明したが、これに限定されるものではない。起点端子から複数の配線パネルを介してアウトレットまでのルートが作成される場合、途中区間のルートは一般に重複する。そのため、複数のアウトレットへのバス端末接続の施工登録をする場合、上述のルートテーブルでは、一部重複したルートを持つルートテーブルが複数できることになる。そこで、ルートテーブルの容量を少なくするために、ルートテーブルは、アウトレットまでの接続ルートに関する情報を共通するルート単位で納めるようにして、起点端子からアウトレットまでのルートを複数のルートテーブルに分割作成する。そして、端末設備テーブルは、項目「ルートID」a8を複数設け、この複数の「ルートID」a8を用いて、接続するアウトレットまでの接続ラインに関する複数のルートテーブルとの関連付けることで、起点端子からアウトレットまでの接続ルートを特定するようにすることが望ましい。
【0050】
また、上記2つの実施の形態におけるマルチ接続ライン管理システムとして、通常端末の場合には、端末設備テーブル内の接続ルート情報a6を利用するものとしたが、バス端末、通常端末の管理を同じくするために、通常端末の場合もバス端末と同様に、ルートテーブルを作成して管理するようにしてもよい。
また、上記2つの実施の形態におけるマルチ接続ライン管理システムとして、配線設備をライン設備の例として説明したが、同様にして配管設備にも適応可能である。
また、図1における施工指示データ作成部11、指示書出力部12、データ更新部13を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体をコンピュータに読み込ませ、実行することにより施工管理を行ってもよい。さらに、図11における情報管理部14を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体をコンピュータに読み込ませ、実行することにより情報管理を行ってもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるマルチ接続ライン管理システム及びマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体によれば、下記の効果を得ることができる。請求項1または請求項5に記載の発明によれば、端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルと、この端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを用いて情報管理を行う。これにより、端点に接続するすべての設備の端末設備テーブルを1つのルートテーブルと関連付けることができ、設備が接続される端点までのルートを基準として情報管理ができるようになる。よって、各設備の関連が不明確になることもなくなり、マルチ接続ラインの情報管理を容易にすることができるようになる。また、ルートテーブルが、接続ラインの端点に接続される設備の個数をさらに納めている。これにより、何台の設備が接続されるかを容易に判断できるようになる。
【0052】
次に、請求項2または請求項6に記載の発明によれば、施工する設備の施工種類に応じて、設備データテーブルに納められた設備データを利用して、施工する設備が接続される端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルを必要に応じて作成するとともに、この端点に接続される設備に関する情報およびこの端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを作成し、施工管理を行う。これにより、端点に接続するすべての設備の端末設備テーブルを1つのルートテーブルと関連付けることができ、設備が接続される端点までのルートを基準として施工管理ができるようになる。よって、重複した施工指示がなされるおそれがなくなり、かつ、各設備の関連が不明確になることもなくなり、マルチ接続ラインの施工管理を容易にすることができるようになる。
【0053】
次に、請求項3または請求項7に記載の発明によれば、施工指示データ作成手段が、マルチ接続ルールを備え、このマルチ接続ルールを参照することで、ライン設備における端点に、設備の接続が可能かを判断する。これにより、このルールを参照することで、マルチ接続ができる状態であるかを的確に判断でき、誤った施工指示書の出力をすることがなくなる。
次に、請求項4または請求項8に記載の発明によれば、ルートテーブルが、端点までの接続ラインに関する情報を共通するルート単位で分割作成され、端末設備テーブルが、端点に接続される設備に関する情報およびこの端点までの接続ラインに関する分割作成されたルートテーブルとの関連情報を納めている。これにより、一部重複したルートを共通に持つルートテーブルができ、全体的なルートテーブルの容量を少なくすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による施工管理を行うマルチ接続ライン管理システムの構成図である。
【図2】マルチ接続ライン管理システムによる処理手順の概要を表すフローチャートである。
【図3】マルチ接続ライン管理システムによる処理手順における施工指示データの作成をさらに詳しく表したフローチャートである。
【図4】施工指示データの作成における端末新設の場合の詳細なフローチャートである。
【図5】端末設備テーブルのデータの構成例を示す図である。
【図6】ルートテーブルのデータの構成例を示す図である。
【図7】施工依指示データの作成における端末撤去の場合の詳細なフローチャートである。
【図8】施工依指示ータの作成における端末移転の場合の詳細なフローチャートである。
【図9】指示書データの作成・出力の詳細なフローチャートである。
【図10】施工指示データの更新の詳細なフローチャートである。
【図11】本発明の他の実施形態による情報管理を行うマルチ接続ライン管理システムの構成図である。
【図12】情報管理部の動作を示すフローチャートである。
【図13】バス端末接続を説明するための図である。
【符号の説明】
1 制御装置 2 記憶装置 3 表示装置
4 入力装置 5 出力装置
11 施工指示データ作成部 12 指示書出力部
13 データ更新部 14 情報管理部
21 設備データテーブル 22 管理用テーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーブル等の配線や管路の配管などのライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインに関する情報を管理するマルチ接続ライン管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビル等の構内では、ケーブル等の配線や管路等の配管などのライン設備が完備されている。このライン設備における端点には、各種設備の接続が行われる。例えば、配線設備を例にすると、パーソナルコンピュータ、電話、FAX等の端末機器を接続するための端子であるアウトレットが、ライン設備における端点に該当し、上述のパーソナルコンピュータ、電話、FAX等の端末機器が、端点に接続される設備となる。
ところで、このライン設備における端点に接続される設備は、ビル内のレイアウト変更や機器の新規購入、接続設備の変更等により、端点までの接続ラインであるルートの変更が行われることがある。このような変更に迅速に対応するために、端点までのルート情報を含む接続ラインに関する情報の管理が行われる。また、端点に接続する設備の変更にともなう接続ラインの変更をする際には、その変更を効率的に行うために接続ラインの施工管理が行われる。
【0003】
これらの情報管理や施工管理は従来、接続される設備を基準として、手書きで処理したり、ワードプロセッサーやパーソナルコンピュータを用いた表計算、およびその結果の印刷により行われている。
すなわち、情報管理であれば、手書きあるいは表計算ソフトを用いて端点に接続される設備を情報管理の基準として、その設備が接続された端点までのルート情報を併せて管理してる。
また、施工管理であれば、新たに施工される設備を基準として接続ライン施工依頼書、施工のための指示書の作成等の施工に必用な作業を個別にデータ投入することにより行っている。配線設備を例にすると、アウトレットに端末を接続するために、基になる端子である起点端子からアウトレット間を接続するための1つまたは複数の配線パネル(DF:Distribution Frame)内の入力側端子と出力側端子との接続の施工指示が主に施工管理の対象となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ライン設備における端点に複数の設備が接続される場合にもあり、このことを「マルチ接続ライン」という。例えば、配線設備においては、バス端末接続が、マルチ接続ラインとなる。
この「バス端末接続」を、図13を用いて簡単に説明する。バス端末接続の形態としていくつかあるが、例えば図13(a)に示すように、端子間を接続するための配線パネル(DF:Distribution Frame)31に対し成端されたアウトレット32に、アウトレット33を連続して接続し、その各アウトレット33に端末34を接続したバス端末接続や、図13(b)のように配線パネル31に対して成端されたアウトレット32に、連続して端末34を接続したバス端末接続がある。なお、図13において、符号35は終端アダプタを、符号36は終端抵抗を表している。また、図13では、説明を容易にするためアウトレットが成端される配線パネル31のみが示されているが、一般的には、基となる起点端子から複数の配線パネルを介してアウトレットまでのルートが形成されている。
なお、同様に配管設備においても、配管設備における端点に1以上の設備が接続され、マルチ接続ラインとなる場合がある。
【0005】
しかし、上述の接続ラインの情報管理や施工管理では、もともと端点に1つの設備が接続されることが前提になり、接続される設備を基準とした情報管理や施工管理が行われているため、端点に複数の設備が接続されるマルチ接続ラインへの対応が困難である。
すなわち、マルチ接続ラインの情報管理においては、端点に複数の設備が接続される場合、この接続される設備ごとに端点までのルート情報を重複して持つことになるとともに、同一の端点に接続されるにもかかわらず、各設備の関連が不明確になる、という問題が生じる。
また、施工管理においては、端点に2台目以降の設備を接続する場合において、既にその端点までのルートが完成しているのか、そうでないのかの分からなかったり、施工される設備を基準として管理するために、重複した施工指示がなされるおそれがある。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、接続される設備を基準とするのではなく、設備が接続される端点までのルートを基準として情報管理もしくは施工管理を行うことで、マルチ接続ラインの情報管理もしくは施工管理を容易にするマルチ接続ライン管理システム及びマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインに関する情報を管理するマルチ接続ライン管理システムにおいて、前記端点までの接続ラインに関する情報および自身の端点に接続される設備の数を示す数情報を納めたルートテーブルと、前記端点に接続される設備に関する情報を納めた端末設備テーブルを記憶する記憶手段と、前記端点に設備が設けられる場合に前記端末設備テーブルを作成し該作成した端末設備テーブルを該設備の接続先となる端点のルートテーブルに対して関連付けして該ルートテーブルの数情報を更新し、設備が撤去される場合に該撤去される設備の端末設備テーブルと接続先の端点のルートテーブルとの関連付けを削除して該ルートテーブルの数情報を更新する情報管理手段と、を備えたことを特徴とするマルチ接続ライン管理システムである。
【0008】
次に、請求項2記載の発明は、ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインの施工を管理するマルチ接続ライン管理システムにおいて、マルチ接続ラインの施工に必用な設備データを納めた設備データテーブルおよび施工管理に必用なデータを納めた管理用テーブルを記憶する記憶手段と、施工する設備の施工種類に応じて、前記記憶手段に記憶された設備データテーブルに納められた設備データを利用して、該施工する設備が接続される端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルを必要に応じて前記管理用テーブル内に作成するとともに、該端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを前記管理用テーブル内に作成する施工指示データ作成手段と、前記施工指示データ作成手段により作成されたデータにもとづき施工指示書の作成・出力を行う指示書出力手段と、前記端末設備テーブルに納められた施工の進捗状態を示す状態フラグに基づいて、前記記憶手段に記憶されている設備データテーブルおよび管理用テーブルの更新を行うデータ更新手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、請求項2に記載のマルチ接続ライン管理システムにおいて、前記施工指示データ作成手段が、マルチ接続ルールを備え、該マルチ接続ルールを参照することで、ライン設備における端点に、マルチ接続による設備の接続が可能かを判断することを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のマルチ接続ライン管理システムにおいて、前記ルートテーブルが、前記端点までの接続ラインに関する情報を共通するルート単位で分割作成され、前記端末設備テーブルは、前記端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関する前記分割作成されたルートテーブルとの関連情報を納めたことを特徴としている。
【0010】
次に、請求項5に記載の発明は、ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインに関する情報を管理するマルチ接続ライン管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、必要に応じて前記端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルの作成を行い、前記端点に設備が設けられる場合に前記端末設備テーブルを作成し該作成した端末設備テーブルを該設備の接続先となる端点のルートテーブルに対して関連付けして該ルートテーブルの数情報を更新し、設備が撤去される場合に該撤去される設備の端末設備テーブルと接続先の端点のルートテーブルとの関連付けを削除して該ルートテーブルの数情報を更新するマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体である。
【0011】
次に、請求項6記載の発明は、ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインの施工を管理するマルチ接続ライン管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、施工する設備の施工種類に応じて、マルチ接続ラインの施工に必用な設備データを納めた設備データテーブルを利用して、該施工する設備が接続される端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルを作成するとともに、該端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを作成する施工指示データ作成手段と、前記施工指示データ作成手段により作成されたデータにもとづき施工指示書の作成・出力を行う指示書出力手段と、前記端末設備テーブルに納められた施工の進捗状態を示す状態フラグに基づいて、前記記憶手段に記憶されている設備データテーブルおよび施工管理データテーブルの更新を行うデータ更新手段と、を実現させるためのマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体である。
【0012】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体であって、前記施工指示データ作成手段が、マルチ接続ルールを備え、該マルチ接続ルールを参照することで、ライン設備における端点に、マルチ接続による設備の接続が可能かを判断することを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明は、前記ルートテーブルは、請求項5または請求項6に記載のマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体であって、前記端点までの接続ラインに関する情報を共通するルート単位で分割作成され、前記端末設備テーブルは、前記端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関する前記分割作成されたルートテーブルとの関連情報を納めたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態によるマルチ接続ライン管理システムを図面を参照して説明する。なお、以下では、ケーブル等の配線設備や管路の配管設備などのライン設備のうち、配線設備を例にして説明を行う。
図1は、本発明の一実施形態による施工管理を行うマルチ接続ライン管理システムの構成図である。同図において符号1は各種装置を制御する制御装置を、符号2はハードディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ等の記憶装置を、符号3はCRT(Cathode Ray Tube)もしくは液晶表示装置等の表示装置を、符号4はキーボードやマウス等で構成される入力装置を、符号5はプリンタ等の出力装置を、符号6は各種装置を接続するためのバスを表している。
また、制御装置1内には、ビル等の構内において、端末機器の設置、撤去、移転を行う場合の施工管理に必用となる各種処理部、すなわち、施工指示データ作成部11、指示書出力部12、データ更新部13が設けられている。なお、この施工指示データ作成部11、指示書出力部12、データ更新部13は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても、プログラムとして提供され制御装置1を構成するCPU(中央演算装置)により実行されることにより、その機能が実現されるものであってもよい。
一方、記憶装置2内には、端末や接続端子等の配線設備に関する現在の状態を示し、施工管理に必要となるデータを納めた設備データテーブル21、端末の施工依頼があった場合の施工管理を行うためのデータを納めた管理用テーブル22が記憶されている。
【0014】
次に、このマルチ接続ライン管理システムの各処理部の動作を説明する。以下の説明では、バス端末の施工依頼があった場合を中心に説明する。ここで、バス端末の場合も、アウトレットに1つの端末が接続される通常端末の場合の処理もほぼ同じであるが、違いがある点につていは必要に応じてその違いの説明を加える。なお、バス端末、通常端末を総称して単に「端末」と呼ぶものとする。
図2は、バス端末接続の施工依頼があった場合のマルチ接続ライン管理システムの各処理部による処理手順を示すフローチャートである。
はじめに、施工指示データ作成部11により、システム使用者が入力装置4を用いて施工するバス端末の指定、施工の種類(新設・移転・撤去)を行うと、この入力データに基づき管理用テーブル22に施工管理に必用となる端末設備テーブルおよびルートテーブルの作成を行う(ステップS1)。ここで、ルートテーブルはアウトレットまでの接続ラインであるルートを納め、このテーブルが施工管理の基準として使用される。一方、端末設備テーブルは、そのルートに対するバス端末施工のための情報がそのルートに関するルートテーブルとの関連情報と共に納められている。なお、この端末設備テーブルとルートテーブルについては別途詳しく説明する。
【0015】
ここで、この施工指示データ作成部11は、施工依頼の登録においてバス端末の設置場所の指定や2台目以降のバス端末を接続するアウトレットの指定を容易にするために、記憶装置2内の設備データテーブル21を読み出すことによりフロア図面を表示装置3に表示してもよい。また、システム使用者は、1回の依頼で複数のバス端末の施工依頼の登録を行うことが可能である。なお、施工依頼する際の最低限の情報として、施工するバス端末の指定と施工の種類を入力するものとする。
なお、バス端末の施工に伴いアウトレットまでの新たなルート施工が必要な場合、施工指示データ作成部11は、バス端末に接続されるアウトレット端子から起点端子までのパッチ接続による新ルートの作成を行う。ここで、”アウトレット”とは端末を接続するための端子であり、”起点端子”とは基になる端子である。また、この起点端子からアウトレット端子間を接続するために1つまたは複数の配線パネル(DF:Distribution Frame)が用いられるが、この配線パネルの入力側端子と出力側端子とを接続することにより起点端子からアウトレットまでの接続ルートが形成される。そして、この配線パネルの入力側端子と出力側端子とを接続することを”パッチ接続”と呼ぶ。
【0016】
次に、指示書出力部12により、ステップS1で作成されたデータをもとに、配線パネル内のパッチ接続の変更を示す配線の切り換え指示書およびアウトレット以降のバス端末接続のための施工ルートの作成を行い、必用に応じて出力装置5に出力する(ステップS2)。最後に、データ更新部13により、端末施工の進行状況に応じた設備データテーブル21および管理用テーブル22のデータの更新を行う(ステップS3)。
【0017】
図3は、図2の施工指示データの作成(ステップS1)をさらに詳しく表したフローチャートである。同図より、施工指示データ作成部11による施工指示データの作成(ステップS1)は、はじめに、システム使用者により指示されたバス端末の施工の区分が判断され(ステップS11)、その判断結果に応じて、新設用の施工指示データ作成(ステップS12)、撤去用の施工指示データ作成(ステップS13)、移転用の施工指示データの作成(ステップS14)のいずれかが行われる。
以下では、ステップS12からステップS14までの施工区分に応じた施工指示データの作成処理および、ステップS2の施工書データの作成・出力、ステップS3の施工指示データの更新を図面を用いてさらに詳しく説明する。
【0018】
図4は、バス端末新設の場合の施工指示データの作成(ステップS12)の詳細なフローチャートである。
はじめに、システム使用者の指示が、バス端末新設の登録か取消かを判断し、登録の場合にはステップS42へ、取消の場合にはステップS52へ進む(ステップS41)。
登録の場合には、まず、新設用の端末設備テーブルが作成される(ステップS42)。なお、このテーブルは、ステップS45もしくはステップS48で更新されるが、このテーブルの詳細に付いては別途説明する。
そして、新設されるバス端末が1台目のバス端末か否かを判断する(ステップS43)。なお、「1台目のバス端末」とは、アウトレット対して1台目の接続となるバス端末のことをいう。
1台目のバス端末の場合には、システム使用者に、バス端末を設置する位置もしくは接続するアウトレットの指定、および途中経由する端子、起点端子等の指定を促し、これら情報の確定を行う(ステップS44)。これは、起点端子から接続するアウトレットまでの新ルートを作成する為である。なお、システムの使用者はバス端末を設置する位置を指定するのみで、施工指示データ作成部11が設備データテーブル21を利用して、自動的に設置位置に近く、かつ、使用状況が”未使用”のアウトレットを選択し、起点端子からそのアウトレットまでの新ルートを作成するようにしてもよい。
【0019】
続いて、図5、図6に示すステップS42で作成された端末設備テーブルを指定された情報に合わせた更新およびルートテーブルの作成を行う(ステップS45)。
ここで、各テーブルの構成を説明する。
図5は、端末設備テーブルのデータの構成例を示した図である。同図のテーブルにおいて項目のいくつかを説明すると、符号a1に示す「施工ID」とはこのテーブルの識別番号である。なお、この「施工ID」a1は、システムにより自動的にID番号が付けられる。
符号a2に示す「レコード種別」とは、接続ルートの新旧を示すフラグを表している。すなわち、端末の新設の場合には新たに接続ルートを作成しなけらばならないので「新ルート」となり、撤去の場合には現在の接続ルートを撤去することになるので「旧ルート」となる。また、端末の移転の場合には、現在の接続ルートを撤去し、移転後の接続ルートを新たに作成しなければならないことから、1つの端末につきこの項目が「新ルート」である端末設備テーブルと、「旧ルート」である端末設備テーブルの2つのテーブルが作成される。
符号a3に示す「状態」は、端末毎の施工ルートの工事の進捗状態を示すフラグである。
【0020】
符号a4に示す「端末ID」は、設備データテーブル21に納めてある施工対象となる端末に関する情報を納めたテーブルの識別番号であり、この端末IDにより端末の詳細情報との関連付けが行われることになる。
符号a5に示す「区分」は施工区分である新設・撤去・移転のいずれかを表す。
符号a6に示す項目「アウトレット」から「起点端子」はこの間の端子の接続ルート情報を示す項目である。ただし、この項目は通常端末の場合にのみ使用され、バス端末の場合には、この項目が省略されて後述するルートテーブル内でこの情報を管理することになる。
符号a7に示す項目「特殊端子フラグ」とは端子の種類を表すものである。ここで、”通常端末”か”バス端末”かの区別が行われる。
符号a8に示す項目「ルートID」とはバス端末の場合に作成されるルートテーブルの識別番号であり、これにより施工するバス端末のアウトレットまでのルート情報と関連付けられることになる。
【0021】
図6は、ルートテーブルのデータの構成例を示した図である。なお、このテーブルはバス端末の場合のみ作成される。同図のテーブルにおいて各項目を説明すると、符号b1に示す「ルートID」とは、このテーブルの識別番号である。この「ルートID」b1は、システムにより自動的にID番号が付けられる。
符号b2に示す「バス端末台数」とは、図13におけるアウトレット32までのルートを共有するバス端末の台数をカウントした値である。なお、この値は、施工依頼されたバス端末の台数のみでなく、すでにアウトレットに接続されているバス端末の台数も含むものとする。また、”新設”または”移転による接続”の場合には”+1”(インクリメント)され、”撤去”または”移転により接続がよりはずされる”場合には”−1”(デクリンメント)される。
符号b3に示す項目「アウトレット」から「起点端子」はこの間の端子の接続ルートを示す項目である。
【0022】
ステップS45で作成されるルートテーブルは、「バス端末台数」b2が「1」となり、接続するアウトレットまでの接続ルート情報b3がステップS43の情報を利用して納められる。また、このステップで端末設備テーブルは、「レコード種別」a2が”1=新ルート”、「状態」a3が”0=未予約”、「区分」a5が”1=新設”、「特殊フラグ」a7が”1=バス端末”、「ルートID」a8が作成したルートテーブルの識別番号であるルートID(「ルートID」b1)となるように更新される。なお、「端末ID」は、施工依頼された端末について設備データテーブル21を検索し、その端末の情報を納めたテーブルのIDが納められる。
【0023】
そして、設備データテーブル21内の新設施工に関連する端子や端末の使用状況フラグを、「未使用」から「新設予定」に更新する(ステップS51)。このように「未使用」から「新設予定」に更新するのは、施工する設備の重複使用等を避けるためである。
一方、2台目以降となるバス端末の新設登録の場合には、システム使用者に接続するアウトレットを指定させ、接続するアウトレットを確定する(ステップS46)。
続いて、バス接続をするための条件を満足するか、マルチ接続ルールを用いて判断する(ステップS47)。ここで、バス端末接続の場合のマルチ接続ルールは、
1)当該接続する端末がバス端末として機能する端末であること(接続する端末情報について設備データテーブル21を検索して判断する)
2)当該アウトレットにすでに端末が接続されている、もしくは、1台目のバス端末の新設登録がなされていること(ルートテーブルがすでに存在すること)
となる。
【0024】
上記条件を満たす場合には、このステップS42で作成されたバス端末用の端末設備テーブルを指定された情報に併せて更新する(ステップS48)。なお、端末設備テーブルの更新内容は、ステップS45での更新内容と同じである。このように、2台目以降の端末設備テーブルの更新内容を1台目と同じにすることで、1台目もしくは2台目以降のバス端末という区別なく、施工依頼されたバス端末の依頼取り消しが行えるようになる。
そして、作成した端末設備テーブルの「ルートID」a8で関連付けられたルートテーブルにおける「バス端末台数」b2のインクリメントを行い(ステップS49)、設備データテーブル内の新設施工に関連する端末の使用状況フラグを、「未使用」から「新設予定」に更新する(ステップS51)。
一方、2台目以降のバス端末の接続においてバス接続条件を満足していない場合には、表示装置3にエラー表示を行い(ステップS50)、処理を終了する。
なお、1度に複数台のバス端末新設依頼も可能であり、この場合、ステップS42で依頼された台数分の端末設備テーブルの作成が行われ、依頼されたバス端末毎にステップS43からS51を繰り返し行うことで、作成された端末設備テーブルの内容更新や、ルートテーブルの作成が行われる。
【0025】
なお、登録した施工依頼の取消を行う場合には、システム使用者に施工を取り消すバス端末を選択させ、施工を取り消すバス端末を確定し(ステップS52)、そのバス端末に関する端末設備テーブルの「状態」a3を確認することで”指示済”か否かの判断を行う(ステップS53)。ここで、”指示済”とは、指示書出力部12により指示書データの作成・出力(ステップS2)が行われたことを示す状態である。
”指示済”の場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメント、および、すでに出力した施工指示に関する指示書の取消を行うための指示書の出力をする(ステップS54)。なお、取消を指示する
指示書の出力は、指示書出力部12による指示書データの作成・出力(ステップS2)で行われるものであるが、便宜上このステップ内で説明しておく。
【0026】
一方、”指示済”でない場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、および、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントをおこなう(ステップS55)。
なお、ステップS54、ステップS55において、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除のかわりに、端末設備テーブルの「状態」a3を空欄としてもよい。この欄が空欄となると、図2におけるステップS2以降の処理対象とならないからである。
そして、設備データテーブル21内の登録取消に関連する端末の使用状況フラグを、「新設予定」から「未使用」に修正する(ステップS56)。
以上のようにして、バス端末新設の場合の施工指示データの作成(ステップS12)が行われる。
【0027】
図7は、バス端末撤去の場合の施工指示データの作成(ステップS13)の詳細なフローチャートである。
はじめに、システム使用者の指示が、バス端末撤去の登録か取消かを判断し、登録の場合にはステップS62へ、取消の場合にはステップS66へ進む(ステップS61)。
登録の場合には、システム使用者に撤去するバス端末を選択させ、撤去するバス端末の確定を行う(ステップS62)。
【0028】
そして、撤去用の端末設備テーブルの作成を行う(ステップS63)。ここで作成される端末設備テーブルは、「レコード種別」a2が”1=旧ルート”、「状態」a3が”0=未予約”、「区分」a5が”3=撤去”、「特殊フラグ」a7が”1=バス端末”、「ルートID」a8が接続されているアウトレットまでのルートを納めたルートテーブルの識別番号であるルートIDとなる。
そして、端末設備テーブルの「ルートID」a8で関連付けられたルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントを行い(ステップS64)、設備データテーブル21内の撤去施工に関連する端子や端末の使用状況フラグを、「使用中」から「撤去予定」に更新する(ステップS65)。
なお、、1度に複数台のバス端末撤去依頼も可能であり、この場合、ステップS62からS65を繰り返し行うことで、撤去用の端末設備テーブルが順次作成される。
【0029】
なお、登録した施工依頼の取消を行う場合には、システム使用者に施工を取り消すバス端末を選択させ、施工を取り消すバス端末を確定し(ステップS66)、そのバス端末に関する端末設備テーブルの「状態」a3を確認することで”指示済”か否かの判断を行う(ステップS67)。
”指示済”の場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のインクリメント、および、すでに出力した施工指示に関する指示書の取消を行うための指示書の出力をする(ステップS68)。なお、取消を指示する指示書の出力は、指示書出力部12による指示書データの作成・出力(ステップS2)で行われるものであるが、便宜上このステップ内で説明しておく。
【0030】
一方、”指示済”でない場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、および、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のインクリメントを行う(ステップS69)。
なお、ステップS68、ステップS69において、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除のかわりに、端末設備テーブルの「状態」a3を空欄としてもよい。この欄が空欄となると、図2におけるステップS2以降の処理対象とならないからである。
そして、設備データテーブル21内の登録取消に関連する端末の使用状況フラグを、「撤去予定」から「使用中」に修正する(ステップS70)。
以上のようにして、バス端末撤去の場合の施工指示データの作成(ステップS13)が行われる。
【0031】
図8は、バス端末移転の場合の施工指示データの作成(ステップS14)の詳細なフローチャートである。なお、移転は、移転前のバス端末の撤去および移転後のバス端末の新設となるので、移転および新設の組み合わせにより処理が実現される。
はじめに、システム使用者の指示が、バス端末移転の登録か取消かを判断し、登録の場合にはステップS82へ、取消の場合にはステップS93へ進む(ステップS81)。
登録の場合には、システム使用者に移転するバス端末を選択させ、移転するバス端末の確定を行う(ステップS82)。
そして、この移転するバス端末に対する移転前および移転後用の端末設備テーブルの作成が行われる(ステップ83)。ここで、作成される移転前の端末設備テーブルの内容は、バス端末撤去の場合と同様であり、「レコード種別」a2が”1=旧ルート”、「状態」a3が”0=未予約”、「区分」a5が”2=移転”、「特殊フラグ」a7が”1=バス端末”、「ルートID」a8が接続されているアウトレットまでのルートを納めたルートテーブルの識別番号であるルートIDとなる。なお、移転後用の端末設備テーブルは、バス端末新設の時と同様にこのステップで準備され、ステップS86もしくはステップS89において更新される。
次に、移転後のバス端末が接続されるアウトレットに対して1台目のバス端末となるか否かを判断する(ステップS83)。
【0032】
移転後に1台目のバス端末となる場合には、システム使用者に、移転後にバス端末を設置する位置もしくは接続するアウトレットの指定、および途中経由する端子、起点端子等の指定を行なわせる(ステップS85)。これは、起点端子から接続するアウトレットまでの新ルートを作成する為である。なお、バス端末の移転後の位置を指定することで、設備データテーブル21を利用して、自動的に設置位置に近く、かつ、使用状況が”未使用”のアウトレットを選択し、起点端子からそのアウトレットまでの新ルートを作成するようにしてもよい。
続いて、移転後の端末設備テーブルの更新と、移転後のルートテーブルの作成を行う(ステップS86)。
移転後に接続されるアウトレットに対する新ルートを納めたルートテーブルの作成では、「バス端末台数」b2が「1」となり、接続するアウトレットまでのルートがステップS84で得た情報を利用して作成される。
また移転後の端末設備テーブルは、「レコード種別」a2が”1=新ルート”、「状態」a3が”0=未予約”、「区分」a5が”2=移転”、「特殊フラグ」a7が”1=バス端末”、「ルートID」a8が作成した移転後のルートテーブルの識別番号であるルートIDとして更新される。なお、「端末ID」は、施工依頼された端末について設備データテーブル21を検索し、その端末の情報を納めたテーブルのIDが納められる。
【0033】
移転後のバス端末が2台目以降のバス端末の移転登録の場合には、システムの使用者に移転後に接続するアウトレットの指定を行なわせ、移転後に接続するアウトレットを確定する(ステップS87)。
続いて、移転後にバス接続をするための条件を満足するかを、マルチ接続ルールを用いて判断する(ステップS88)。ここで、バス端末接続の場合のマルチ接続ルールは、図4のステップS46で示したルールと同じである。
【0034】
条件を満たす場合には、このバス端末用の移転後の端末設備テーブルを更新する(ステップS89)。なお、更新される移転後の端末設備テーブルは、ステップS86で更新される端末設備テーブルと同じである。
一方、2台目以降のバス端末の接続においてバス接続条件を満足していない場合には、表示装置3にエラー表示を行い(ステップS90)、処理を終了する。
【0035】
そして、作成した端末設備テーブルの「ルートID」a8で関連付けられたルートテーブルにおける「バス端末台数」b2の更新を行う(ステップS91)。ここでは、移転前の端末設備テーブルに関連づけられるルートテーブルの「バス端末台数」b2ではデクリメントが行われる。一方、移転後の端末設備テーブルに関連づけられるルートテーブルの「バス端末台数」b2ではインクリメントが行われる。なお、ステップS86で作成されたルートテーブルに対しては更新を行わない。すでに適切な「バス端末台数」b2がステップS86にて設定されているからである。
最後に、設備データテーブル21内の移転施工に関連する端子や端末の使用状況フラグを、必要に応じてに更新する(ステップS92)。
なお、1度に複数台のバス端末移転依頼も可能であり、依頼されるバス端末毎にステップS82からS92を繰り返し行うことで、作成された端末設備テーブルの作成・更新や、ルートテーブルの作成が行われる。
【0036】
登録した施工依頼の取消を行う場合には、システム使用者に施工を取り消すバス端末の指定を行なわせ(ステップS93)、そのバス端末に関する端末設備テーブルの「状態」a3を確認することで”指示済”か否かの判断を行う(ステップS94)。
”指示済”の場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントもしくはインクリメント、および、すでに出力した施工指示に関する指示書の取消を行うための指示書の出力をする(ステップS95)。なお、取消を指示する指示書の出力は、指示書出力部12による指示書データの作成・出力(ステップS2)で行われるものであるが、便宜上このステップ内で説明しておく。
【0037】
一方、”指示済”でない場合には、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除、および、その端末に関するルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントもしくはインクリメントを行う(ステップS96)。
なお、ステップS95、ステップS96において、取消対象となる端末の端末設備テーブルの削除のかわりに、端末設備テーブルの「状態」a3を空欄としてもよい。
そして、設備データテーブル21内の登録取消に関連する端末の使用状況フラグを、必要に応じて修正する(ステップS97)。
以上のようにして、バス端末移転の場合の施工指示データの作成(ステップS14)が行われる。
【0038】
次に、指示書出力部12による指示書データの作成・出力(ステップS2)を詳細に説明する。なお、図3のステップS12からステップS14で作成される端末設備テーブル、ルートテーブルは、管理用テーブル22内に作成されるものとする。
図9は、指示書データの作成・出力(ステップS2)の詳細なフローチャートである。
はじめに、管理用テーブル22内の端末設備データの検索を行い、端末設備テーブルの「状態」a3が”0=未予約”となっている端末設備テーブルをすべて選択する(ステップS21)。
次に、選択した端末設備テーブルを用いて、DF別切り換え指示書の出力対象の判断を行う(ステップS22)。なお、この判断において、
1)工事完了したバス端末があり、アウトレットまでの同一ルートを使用することができる場合
2)アウトレットまでの同一ルートに対して、端末設備テーブルの「状態」a3が”1=指示済”となっているものがある場合
には、DF別切り換え指示書の出力を行わないものとする。これにより、重複した指示書の出力が行われるのを防止することができる。
【0039】
DF別切り換え指示書の出力対象に対しては、対応する端末設備テーブルの「ルートID」a8により関連付けられているルートテーブルの起点端子とアウトレット間の接続ルート情報b3を利用して、DF別切り換え指示書の出力を行う(ステップS23)。なお、このとき同一ルートが、ある端末設備テーブルの「レコード種別」a2で”新ルート”となり、他の端末設備テーブルの「レコード種別」a2で”旧ルート”となる場合がある。例えば、ステップS1の施工指示データの作成におて、複数のバス端末の施工登録があり、同一のアウトレットに対し、バス端末の撤去登録の後、他のバス端末の新設登録があった場合がこれにあたる。このような場合には、配線パネルであるDF内の切り換え変更を必要としないので、このステップでは同一ルートに対して”新ルート”および”旧ルート”が重複しているか判断を行い、重複している場合にはこのルートに対するDF切り換え指示は出さないようにするものとする。
【0040】
そして、図13に示すようなアウトレット32以降において、アウトレット32とバス端末34との接続を行うための施工ルートの一覧の出力を行う(ステップS24)。なお、ステップS1の施工指示データの作成におてい、同一のアウトレットに対して複数のバス端末の施工登録がある場合は、このアウトレットに対するすべてのバス端末の施工ルートをまとめた形式で出力するものとする。
最後に、ステップS23で処理された端末設備テーブルの「状態」a3を”1=指示済”に変更する。これは、再度、指示書の出力がなされないようにするためである(ステップS25)。
なお、指示書データの作成・出力(ステップS2)は、1端末毎または一括で処理できるものとする。また、DF別切り換え指示書のみの出力、もしくは、施工ルート一覧のみの出力を行えるようにしてもよい。
以上のようにして、指示書データの作成・出力(ステップS2)が行われる。
なお、ステップS23およびステップS24における「出力」とは、プリンタ等である出力装置5への出力のほか、表示装置3への表示や記憶装置2への出力、図1で図示しない通信回線への出力等も含むものとする。
【0041】
次に、データ更新部13による施工指示データの更新(ステップS3)を詳細に説明する。
図10は、施工指示データの更新(ステップS3)の詳細なフローチャートである。なお、システム使用者がステップS2で出力した指示書の施工が完了したことを確認した時点で、データ更新部13を起動することで、このステップS3による処理が開始する。
はじめに、管理用テーブル22内の端末設備データの検索を行い、端末設備テーブルの「状態」a3が”1=指示済”となっている端末設備テーブルをすべて選択する(ステップS31)。なお、このステップでシステム使用者により、施工完了したバス端末の選択が行われるものとする。ここで、検索された情報を表示装置3に表示し、システムの使用者がどの施工が完了したかを容易に指示できるようにしてもよい。
【0042】
次に、完了した施工に対し、データの更新がバス端末とアウトレット端子との接続データの更新のみで済むかを判断する(ステップS32)。ここで、データの更新がアウトレット端子との接続データの変更のみで済むか否かは、選択した端末設備テーブルの「レコード種別」a2が”1=旧ルート”もしくは”2=新ルート”であるかにより判断できる。この値が設定されていないものは2台目以降となるバス端末の新設、撤去、移転のいずれであり、データの更新がアウトレット端子との接続データの更新のみで済むことになる。
データの更新がアウトレット端子との接続データの更新のみで済む場合は、設備データテーブル21内の接続完了した端末とアウトレットとの接続データを更新し、使用状況フラグを「新設予定」から「使用中」、もしくは「撤去予定」から「未使用」に更新する(ステップS33)。なお、この更新は、施工完了した端末設備テーブルを参照することによりできる。
【0043】
一方、データの更新がアウトレット端子との接続データの更新のみで済まない場合、すなわち配線パネル内の接続に関する情報の更新も必要な場合は、設備データテーブル21内の配線パネル内の接続情報であるパッチ接続データ、および、端末とアウトレットとの接続データを更新し、使用状況フラグを「新設予定」から「使用中」、もしくは「撤去予定」から「未使用」に更新する(ステップS34)。なお、この更新は、施工完了した端末設備テーブルおよび、このテーブルの項目「ルートID」a8により関連付けられているルートテーブルを参照することによりできる。
最後に、施工完了したバス端末に関する端末設備テーブルの項目「状態」a3を”2=工事完了”に変更する(ステップS35)。これは、設備データテーブル21が2重更新されることを防ぐためである。
なお、施工指示データの更新(ステップS3)は、1端末毎または一括で処理できるものとする。また、施工完了した端末設備テーブルは削除してもよいが、ログファイルとして保管しておいてもよい。
以上のようにして、施工指示データの更新(ステップS3)が行われる。
【0044】
このように、マルチ接続ラインの施工管理において、施工するバス端末に関する管理用テーブルである端末設備テーブルと、このバス端末に接続するアウトレットまでのルート情報であるルートテーブルを別にすることで、このアウトレットに接続するすべてのバス端末の端末設備テーブルを1つのルートテーブルと関連付けることができ、設備が接続される端点までのルートを基準として施工管理ができるようになる。よって、重複した施工指示がなされるおそれがなくなり、かつ、各バス端末の関連が不明確になることもなくなり、マルチ接続ラインの施工管理を容易にすることができるようになる。
また、施工指示データ作成部11は、マルチ接続ルールを備えており、このルールを参照することで、バス端末接続ができる状態であるかを的確に判断でき、誤った施工指示書の出力をすることがなくなる。
また、ルートテーブルの項目として「バス端末台数」b2を設けることで、何台目のバス端末となるかを容易に判断できるようになり、1台目の場合の配線パネル内における接続変更が必要な場合と、2台目以降におけるバス端末からアウトレットまでの施工ルート変更のみで済む場合とを容易に判断することができるようになる。
【0045】
(第2の実施の形態)
前述の実施の形態と本実施の形態との相違は、前述の実施の形態がマルチ接続ラインの”施工管理”を行うのに対し、本実施の形態が図5および図6の端末設備テーブル、ルートテーブルと同様のテーブルを用いたマルチ接続ラインの”情報管理”を行う点である。以下、本発明の第2の実施形態によるマルチ接続ライン管理システムを図面を参照して説明する。
図11は、第2の実施の形態による情報管理を行うマルチ接続ライン管理システムの構成図である。同図において図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。第2の実施の形態はマルチ接続ラインの情報管理のみを行うことから、制御装置1内にはマルチ接続ラインの情報管理を行うための情報管理部14が設けられ、記憶装置2内には、現在の設備に関する設備データテーブル21が設けられる。なお、この情報管理部14は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても、プログラムとして提供され制御装置1内のCPU(中央演算装置)により実行されることにより、その機能が実現されるものであってもよい。
【0046】
次に、このマルチ接続ライン管理システムの動作を説明する。
図12は、マルチ接続ライン管理システムにおける情報管理部14の動作を示すフローチャートである。
はじめに、システム使用者にマルチ接続ラインの変更に関するバス端末の選択を促し、情報変更の対象となるバス端末を確定する(ステップS101)。
次に、情報変更が何によるかを、システム使用者に選択させる(ステップS102)。
バス端末の新設による情報変更の場合には、システム使用者に接続されたアウトレットの選択を促し、接続先のアウトレットを確定する(ステップS103)。
【0047】
次に、マルチ接続ラインの情報管理のためのテーブルの作成を行う(ステップS104)。ここで、作成されるテーブルは、図5および図6に示す端末設備テーブルおよびルートテーブルとほぼ同じである。ただし、図5に示す端末設備テーブルにおいて、施工管理のために必要となる項目である「レコード種別」a2、「状態」a3はないものとする。なお、1台目のバス端末の新設の場合には、端末設備テーブルおよび接続ルートに基づいたルートテーブルの作成が行われる。一方、2台目以降のバス端末の新設の場合には、端末設備テーブルの作成のみが行われ、関連付けられたルートテーブルの「バス端末台数」b2がインクリメントされる。
バス端末の撤去による情報変更の場合には、ステップS101で確定したバス端末に関する端末設備テーブルの削除を行い、このテーブルに関連付けら得たルートテーブルの「バス端末台数」b2のデクリメントを行う(ステップS105)。
ここで、図12においては、新設および撤去の場合の情報変更のみ示しているが、移転の場合は、はじめにバス端末の撤去を行い、次に撤去した端末の新設を行うものとする。なお、情報管理部14の動作として、撤去と新設を組み合わせた移転用の処置動作を別途設けてもよい。
以上のようにして、マルチ接続ライン管理システムにおける情報管理部14が動作する。
【0048】
このように、マルチ接続ラインの情報管理において、バス端末に関する端末設備テーブルと、このバス端末に接続するアウトレットまでのルート情報であるルートテーブルを別にすることで、このアウトレットに接続するすべてのバス端末の端末設備テーブルを1つのルートテーブルと関連付けることができ、設備が接続される端点までのルートを基準として情報管理ができるようになる。よって、各バス端末の関連が不明確になることもなくなり、マルチ接続ラインの情報管理を容易にすることができるようになる。
また、ルートテーブルの項目として「バス端末台数」b2を設けることで、何台目のバス端末となるかを容易に判断できるようになり、1台目の場合のルートテーブル作成が必要な場合と、2台目以降におけるルートテーブル作成が必要でない場合とを容易に判断することができるようになる。
【0049】
なお、上記2つの実施の形態におけるマルチ接続ライン管理システムとして、起点端子からアウトレットまでのルートを1つのルートテーブルで表すものとして説明したが、これに限定されるものではない。起点端子から複数の配線パネルを介してアウトレットまでのルートが作成される場合、途中区間のルートは一般に重複する。そのため、複数のアウトレットへのバス端末接続の施工登録をする場合、上述のルートテーブルでは、一部重複したルートを持つルートテーブルが複数できることになる。そこで、ルートテーブルの容量を少なくするために、ルートテーブルは、アウトレットまでの接続ルートに関する情報を共通するルート単位で納めるようにして、起点端子からアウトレットまでのルートを複数のルートテーブルに分割作成する。そして、端末設備テーブルは、項目「ルートID」a8を複数設け、この複数の「ルートID」a8を用いて、接続するアウトレットまでの接続ラインに関する複数のルートテーブルとの関連付けることで、起点端子からアウトレットまでの接続ルートを特定するようにすることが望ましい。
【0050】
また、上記2つの実施の形態におけるマルチ接続ライン管理システムとして、通常端末の場合には、端末設備テーブル内の接続ルート情報a6を利用するものとしたが、バス端末、通常端末の管理を同じくするために、通常端末の場合もバス端末と同様に、ルートテーブルを作成して管理するようにしてもよい。
また、上記2つの実施の形態におけるマルチ接続ライン管理システムとして、配線設備をライン設備の例として説明したが、同様にして配管設備にも適応可能である。
また、図1における施工指示データ作成部11、指示書出力部12、データ更新部13を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体をコンピュータに読み込ませ、実行することにより施工管理を行ってもよい。さらに、図11における情報管理部14を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体をコンピュータに読み込ませ、実行することにより情報管理を行ってもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるマルチ接続ライン管理システム及びマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体によれば、下記の効果を得ることができる。請求項1または請求項5に記載の発明によれば、端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルと、この端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを用いて情報管理を行う。これにより、端点に接続するすべての設備の端末設備テーブルを1つのルートテーブルと関連付けることができ、設備が接続される端点までのルートを基準として情報管理ができるようになる。よって、各設備の関連が不明確になることもなくなり、マルチ接続ラインの情報管理を容易にすることができるようになる。また、ルートテーブルが、接続ラインの端点に接続される設備の個数をさらに納めている。これにより、何台の設備が接続されるかを容易に判断できるようになる。
【0052】
次に、請求項2または請求項6に記載の発明によれば、施工する設備の施工種類に応じて、設備データテーブルに納められた設備データを利用して、施工する設備が接続される端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルを必要に応じて作成するとともに、この端点に接続される設備に関する情報およびこの端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを作成し、施工管理を行う。これにより、端点に接続するすべての設備の端末設備テーブルを1つのルートテーブルと関連付けることができ、設備が接続される端点までのルートを基準として施工管理ができるようになる。よって、重複した施工指示がなされるおそれがなくなり、かつ、各設備の関連が不明確になることもなくなり、マルチ接続ラインの施工管理を容易にすることができるようになる。
【0053】
次に、請求項3または請求項7に記載の発明によれば、施工指示データ作成手段が、マルチ接続ルールを備え、このマルチ接続ルールを参照することで、ライン設備における端点に、設備の接続が可能かを判断する。これにより、このルールを参照することで、マルチ接続ができる状態であるかを的確に判断でき、誤った施工指示書の出力をすることがなくなる。
次に、請求項4または請求項8に記載の発明によれば、ルートテーブルが、端点までの接続ラインに関する情報を共通するルート単位で分割作成され、端末設備テーブルが、端点に接続される設備に関する情報およびこの端点までの接続ラインに関する分割作成されたルートテーブルとの関連情報を納めている。これにより、一部重複したルートを共通に持つルートテーブルができ、全体的なルートテーブルの容量を少なくすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による施工管理を行うマルチ接続ライン管理システムの構成図である。
【図2】マルチ接続ライン管理システムによる処理手順の概要を表すフローチャートである。
【図3】マルチ接続ライン管理システムによる処理手順における施工指示データの作成をさらに詳しく表したフローチャートである。
【図4】施工指示データの作成における端末新設の場合の詳細なフローチャートである。
【図5】端末設備テーブルのデータの構成例を示す図である。
【図6】ルートテーブルのデータの構成例を示す図である。
【図7】施工依指示データの作成における端末撤去の場合の詳細なフローチャートである。
【図8】施工依指示ータの作成における端末移転の場合の詳細なフローチャートである。
【図9】指示書データの作成・出力の詳細なフローチャートである。
【図10】施工指示データの更新の詳細なフローチャートである。
【図11】本発明の他の実施形態による情報管理を行うマルチ接続ライン管理システムの構成図である。
【図12】情報管理部の動作を示すフローチャートである。
【図13】バス端末接続を説明するための図である。
【符号の説明】
1 制御装置 2 記憶装置 3 表示装置
4 入力装置 5 出力装置
11 施工指示データ作成部 12 指示書出力部
13 データ更新部 14 情報管理部
21 設備データテーブル 22 管理用テーブル
Claims (8)
- ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインに関する情報を管理するマルチ接続ライン管理システムにおいて、
前記端点までの接続ラインに関する情報および自身の端点に接続される設備の数を示す数情報を納めたルートテーブルと、前記端点に接続される設備に関する情報を納めた端末設備テーブルを記憶する記憶手段と、
前記端点に設備が設けられる場合に前記端末設備テーブルを作成し該作成した端末設備テーブルを該設備の接続先となる端点のルートテーブルに対して関連付けして該ルートテーブルの数情報を更新し、設備が撤去される場合に該撤去される設備の端末設備テーブルと接続先の端点のルートテーブルとの関連付けを削除して該ルートテーブルの数情報を更新する情報管理手段と、
を備えたことを特徴とするマルチ接続ライン管理システム。 - ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインの施工を管理するマルチ接続ライン管理システムにおいて、
マルチ接続ラインの施工に必用な設備データを納めた設備データテーブルおよび施工管理に必用なデータを納めた管理用テーブルを記憶する記憶手段と、
施工する設備の施工種類に応じて、前記記憶手段に記憶された設備データテーブルに納められた設備データを利用して、該施工する設備が接続される端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルを必要に応じて前記管理用テーブル内に作成するとともに、該端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを前記管理用テーブル内に作成する施工指示データ作成手段と、
前記施工指示データ作成手段により作成されたデータにもとづき施工指示書の作成・出力を行う指示書出力手段と、
前記端末設備テーブルに納められた施工の進捗状態を示す状態フラグに基づいて、前記記憶手段に記憶されている設備データテーブルおよび管理用テーブルの更新を行うデータ更新手段と、
を備えたことを特徴とするマルチ接続ライン管理システム。 - 前記施工指示データ作成手段は、
マルチ接続ルールを備え、該マルチ接続ルールを参照することで、ライン設備における端点に、マルチ接続による設備の接続が可能かを判断することを特徴とする請求項2に記載のマルチ接続ライン管理システム。 - 前記ルートテーブルは、前記端点までの接続ラインに関する情報を共通するルート単位で分割作成され、
前記端末設備テーブルは、前記端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関する前記分割作成されたルートテーブルとの関連情報を納めたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマルチ接続ライン管理システム。 - ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインに関する情報を管理するマルチ接続ライン管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
必要に応じて前記端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルの作成を行い、
前記端点に設備が設けられる場合に前記端末設備テーブルを作成し該作成した端末設備テーブルを該設備の接続先となる端点のルートテーブルに対して関連付けして該ルートテーブルの数情報を更新し、設備が撤去される場合に該撤去される設備の端末設備テーブルと接続先の端点のルートテーブルとの関連付けを削除して該ルートテーブルの数情報を更新する
マルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体。 - ライン設備における端点に1以上の設備が接続されるマルチ接続ラインの施工を管理するマルチ接続ライン管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
施工する設備の施工種類に応じて、マルチ接続ラインの施工に必用な設備データを納めた設備データテーブルを利用して、該施工する設備が接続される端点までの接続ラインに関する情報を納めたルートテーブルを作成するとともに、該端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関するルートテーブルとの関連情報を納めた端末設備テーブルを作成する施工指示データ作成手段と、
前記施工指示データ作成手段により作成されたデータにもとづき施工指示書の作成・出力を行う指示書出力手段と、
前記端末設備テーブルに納められた施工の進捗状態を示す状態フラグに基づいて、前記記憶手段に記憶されている設備データテーブルおよび施工管理データテーブルの更新を行うデータ更新手段と、
を実現させるためのマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体。 - 前記施工指示データ作成手段は、マルチ接続ルールを備え、該マルチ接続ルールを参照することで、ライン設備における端点に、マルチ接続による設備の接続が可能かを判断することを特徴とする請求項6に記載のマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体。
- 前記ルートテーブルは、
前記端点までの接続ラインに関する情報を共通するルート単位で分割作成され、前記端末設備テーブルは、
前記端点に接続される設備に関する情報および該端点までの接続ラインに関する前記分割作成されたルートテーブルとの関連情報を納めたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のマルチ接続ライン管理プログラムを記録した記録媒体。
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