JP3942877B2 - Cadデータを管理するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびcadデータを管理するためのプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はCAD(Computer-Aided Design)データを管理するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびCADデータを管理するプログラムに関し、特に複数の部品データとアセンブリデータとで構成されるCADデータを管理するためのプログラムを記録した記録媒体および複数の部品データとアセンブリデータとで構成されるCADデータを管理するためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車部品等の設計において、3次元CADを用いた設計が行われている。3次元CADを用いた設計では、製品のパーツごとの設計が行われ、各パーツの組み合わせ方がアセンブリとして決定される。複雑な構成を有する製品の設計では、1つのグループに属する複数の作業者が協同して設計作業を行う場合がある。
【0003】
グループで設計作業を行う場合、3次元CADデータの共有等を可能にした管理システムにより、作業中のCADデータが管理される。一般の管理システムでは、複数の作業者が1つのアセンブリ内のオブジェクトを共有したり、参照し合ったりして、各自が自己の担当する部品の設計作業を進めることができる。
【0004】
3次元CADでは、複数のファイルから構成されるアセンブリと呼ばれるデータ構成を維持しながら、それぞれのファイルの所在管理を行う必要がある。多くの場合、製品を構成するアセンブリは、多段の階層構造となっている。たとえば、最終製品が複数のサブユニットで構成されており、各サブユニットがさらに細かな複数のパーツで構成される場合、アセンブリが多段階の階層構造となる。
【0005】
グループで設計を行う場合、多段階の下位構造の複数のパーツを、別々の作業者が個別に作業を行うことがある。その場合、アセンブリの下位に属する複数のパーツの各ファイルが、複数の作業者によって逐次更新されていく。そのため、各担当者は、他のメンバーの作業状況を確認しながら作業を進める必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、他のメンバーが試行錯誤中のデータを参照して自己の作業を進めてしまうと、その後、参照したデータの内容が変わった場合に、作業の後戻りが発生してしまう。そこで、3次元CADデータの管理システムにおいて、各ファイルに対して、責任者の承認の有無を設定できるようにすることが考えられている。責任者によって承認されたファイルのみを参照して自己の作業を進めれば、作業の後戻りが防止される。
【0007】
しかしながら、自己の作業に影響を及ぼす全てのファイルの承認を待って作業を進めていると、複数の作業を同時進行させることができず、開発の遅延を招くおそれがある。そこで、担当者レベルで不具合の有無の確認が行われたときのアセンブリ構成を再現できるファイル管理システムが望まれている。確認作業が行われた状態がわかれば、その状態の各パーツとの間で整合性が取れるように各自が作業を進めることができる。
【0008】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、作業者により確認されたときのアセンブリ構成を容易に再現することができるCADデータ管理のためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、および作業者により確認されたときのアセンブリ構成を容易に再現することができるCADデータ管理のためのプログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような構成の機能をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録された記録媒体が提供される。本発明の記録媒体に記録されたプログラムは、CADデータを管理するためのものであり、コンピュータに、データ保持手段1、表示制御手段2および版数情報付与手段3としての機能を実行させることができる。データ保持手段1は、部品の形状データと版数情報とを有する複数の部品データ1b,1c,1d,1eと、1以上の部品の組み合わせからなるユニットの構成を定義するアセンブリデータ1aとを保持する。表示制御手段2は、アセンブリデータ1aを指定する表示要求に応答して、指定されたアセンブリデータ1aと、そのアセンブリデータ1aで定義されたユニットを構成する部品の部品データ1b,1c,1d,1eとをデータ保持手段1から取得する。そして、表示制御手段2は、指定されたアセンブリデータ1aに定義されたユニットを表示させる。版数情報付与手段3は、表示制御手段2により表示されたユニットを構成する部品の版数情報を、そのユニットの構成を定義したアセンブリデータ1aに付与する。
【0010】
このようなプログラムをコンピュータに実行させると、ユニットの構成が表示される毎に、そのユニットを構成している部品の版数情報が更新される。これにより、表示されたときのユニットの構成を、後になって再現することが容易となる。
【0011】
また、上記課題を解決するために、CADデータを管理するためのプログラムにおいて、コンピュータに、部品の形状データと版数情報とを有する複数の部品データと、1以上の部品を含むユニットの構成を定義するアセンブリデータとが用意されており、表示要求に応答して、前記アセンブリデータと前記ユニットを構成する部品の部品データとに基づいて前記ユニットを表示させ、表示された前記ユニットを構成する部品の版数情報を、前記アセンブリデータに付与する、処理を実行させることを特徴とするプログラムが提供される。
【0012】
このようなプログラムをコンピュータに実行させると、ユニットの構成が表示される毎に、そのユニットを構成している部品の版数情報が更新される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の原理構成図である。本発明は大別して、データ保持手段1、表示制御手段2および版数情報付与手段3からなる。
【0014】
データ保持手段1には、3次元CADデータが格納されている。3次元CADデータは、アセンブリデータ1aと複数の部品データ1b,1c,1d,1eとで構成される。
【0015】
アセンブリデータ1aには、製品(ユニット)を構成する部品の組み合わせ方が定義されている。アセンブリデータ1aには、部品データの識別子と、確認作業を行った際の部品データの版数情報とが含まれている。
【0016】
部品データ1b,1c,1d,1eには、製品を構成する部品の形状が定義されている。各部品データ1b,1c,1d,1eは版数管理されており、最新版のデータに加え、旧版のデータも保持されている。
【0017】
表示制御手段2には、表示装置4が接続されている。表示制御手段2は、アセンブリデータ1aを指定した表示要求に応答して、アセンブリデータ1aで定義された製品を表示するために必要なデータを、データ保持手段1から取得する。表示要求には、最新状態の表示要求と登録時状態の表示要求とがある。
【0018】
表示制御手段2は、最新状態の表示要求であれば、アセンブリデータ1aと、アセンブリデータ1aに含まれる各部品データの最新版のデータとを、データ保持手段1から取得する。表示制御手段2は、登録時状態の表示要求であれば、アセンブリデータ1aをデータ保持手段1から取得する。登録時状態の表示要求の場合、表示制御手段2はさらに、アセンブリデータ1aに含まれる各部品データの版数情報を参照し、版数情報で示された版の部品データをデータ保持手段1から取得する。
【0019】
表示制御手段2は、データ保持手段1から取得したデータに基づいて、ユニットの画像を表示装置4の画面に表示させる。
版数情報付与手段3は、表示制御手段2で表示されたユニットを構成する部品の版数を示す版数情報を、データ保持手段1に保持されているアセンブリデータ1aに付与する。
【0020】
これにより、ユニットの構成が表示される毎に、版数情報が更新される。ただし、表示制御手段2が、登録時状態の表示要求に基づいてユニットを表示させた場合、アセンブリデータ1aに設定されている版数情報と表示されたユニットを構成する部品の版数とは同じである。この場合、版数情報は更新されない。
【0021】
以上のようにして、ユニットの構成が表示されると、表示されたユニットを構成する部品の版数情報がアセンブリデータ1aに付与される。たとえば、各部品データ1b,1c,1d,1eの最新版がそれぞれ、第3版、第5版、第2版、第4版であるものとする。また、アセンブリデータ1aには、各部品データ1b,1c,1d,1eのそれぞれに対応付けて、第2版、第4版、第2版、第1版という版数情報が付与されているものとする。このとき、最新状態の表示要求が出されると、各部品データ1b,1c,1d,1eの最新版に基づいて、ユニットの構成が表示される。すると、版数情報付与手段3により、アセンブリデータ1aに対して、各部品データ1b,1c,1d,1eの最新版の版数情報(それぞれ第3版、第5版、第2版、第4版)が新たに付与される。
【0022】
これにより、作業者が画面上で確認したときのユニットの構成を、後になって再現することができる。その結果、最新のデータに基づく構成と、過去に確認したときの構成との比較が容易となる。
【0023】
以下に、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
図2は、CADデータの管理に用いるコンピュータの構成例を示す図である。コンピュータ10は、CPU11によって装置全体が制御されている。CPU11には、バス17を介してRAM12、ハードディスク装置(HDD)13、グラフィック処理装置14、入力インタフェース15、および通信インタフェース16が接続されている。
【0024】
RAM12は、CPU11に実行させるOS(Operating System)やCADプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM12には、CPU11による処理に必要な各種データが格納される。HDD13は、OSやCADのプログラムが格納される。また、HDD13には、CADデータが格納される。
【0025】
グラフィック処理装置14には、モニタ21が接続されている。グラフィック処理装置14は、CPU11からの命令に従って、CAD図面等の画像をモニタ21の画面に表示させる。入力インタフェース15には、キーボード22とマウス23とが接続されている。入力インタフェース15は、キーボード22やマウス23から送られてくる信号を、バス17を介してCPU11に送信する。
【0026】
通信インタフェース16は、ネットワーク24に接続されている。ネットワーク24は、たとえばインターネットのような広域ネットワークである。通信インタフェース16は、ネットワーク24を介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
【0027】
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
図3は、本実施の形態の処理機能を示すブロック図である。図3に示すように、データベース(DB)50には、CADデータ群51と構成情報52とが格納されている。CADデータ群51は、各種CAD処理部71〜73で作成された複数のCADデータである。構成情報52は、各CADデータの構成を示す情報である。構成情報52には、作業者が確認したときのアセンブリ構成を表す登録時情報が含まれる。
【0028】
CADデータ管理部60は、グループ作業により製品設計を行う際のCADデータを管理する機能を備えている。CADデータ管理部60には、GUI(Graphical User Interface)61、データ構成解析部62、ロードデータ管理部63、セーブデータ管理部64および承認処理部65が含まれている。
【0029】
GUI61は、表示装置80に対してDB50内のCADデータ群51の構成を表示させる。また、GUI61は、入力装置90から入力される信号に基づいて、ロードデータ管理部63や承認処理部65に対して各種制御コマンドを出力する。制御コマンドとしては、たとえばロードデータ管理部63へのロードコマンドがある。
【0030】
ロードデータ管理部63は、GUI61から送られるロードコマンドに応じて、ロードすべきCADデータを決定する。ロードすべきCADデータの決定は、構成情報52を参照して行われる。ロードデータ管理部63は、決定されたCADデータのロード要求を、そのCADデータを編集することが可能なCAD処理部71〜73へ出力する。
【0031】
セーブデータ管理部64は、CAD処理部71〜73からのCADデータのセーブ要求に応じて、構成情報52の登録時情報を更新する。
承認処理部65は、GUI61から送られてくる承認コマンドに応じて、CADデータを構成する部品やアセンブリ等のデータに対して、承認、非承認等のフラグを設定する。ここで承認とは、CADデータに定義されている部品等が正式なものであることを、その部品等に関する設計の責任者が認めることである。
【0032】
CAD処理部71〜73は、設計に用いられる3次元CADの処理機能を有している。CAD処理部71〜73は、それぞれ個別のアプリケーションソフトウェア(CADソフトウェア)に基づいて実行される。CAD処理部71〜73は、それぞれ異なるデータ構造のCADデータを生成する。生成されたCADデータは、DB50に格納される。
【0033】
また、CAD処理部71〜73は、ロードデータ管理部63からのロード指令に応じて、DB50からCADデータをロードする。CAD処理部71〜73は、ロードしたデータを表示装置80に表示させる。CAD処理部71〜73は、ロードしたCADデータをDB50にセーブすることができる。CAD処理部71〜73は、CADデータをセーブする際には、セーブデータ管理部64に対してセーブ要求を出力する。
【0034】
表示装置80は、CADデータ管理部60やCAD処理部71〜73等から送られてくる画像情報に基づいて、各種情報を画面に表示する。表示装置80は、たとえば、図2のモニタ21である。入力装置90は、作業者が操作するためのキーなどを備えており、作業者に応じた信号を、CADデータ管理部60やCAD処理部71〜73に対して出力する。入力装置90は、たとえば、図2に示すキーボード22やマウス23である。
【0035】
図4は、データベース(DB)内の3次元CADデータの例を示す図である。3次元CADデータは、階層構造となっている。最上位のアセンブリデータ101によって製品(ユニット)の最終的な構成が規定されている。アセンブリデータ101の下位構造として、サブアセンブリデータ111が設定されている。すなわち、アセンブリデータ101で定義される製品は、サブアセンブリデータ111で定義されるサブユニットで構成される。
【0036】
サブアセンブリデータ111の下位構造には、部品データ131,141が設定されている。すなわち、サブアセンブリデータ111で定義されるサブユニットは、部品データ131,141で定義される部品で構成される。サブアセンブリデータ111は、製品に含まれるサブユニットの構成を定義したものである。
【0037】
3次元CADデータは、版数管理が行われている。すなわち3次元CADデータに含まれる各データは、古い版数のデータも保存されている。アセンブリデータ101の最新の版数は第2版(Ver.2)であり、第1版(Ver.1)のアセンブリデータ102もDB50に保存されている。
【0038】
サブアセンブリデータ111の最新の版数は第2版(Ver.2)であり、第1版(Ver.1)のサブアセンブリデータ112もDB50に保存されている。部品データ131の最新の版数は第5版(Ver.5)であり、第4版(Ver.4)、第3版(Ver.3)、第2版(Ver.2)、第1版(Ver.1)の各部品データ132,133,134,135もDB50に保存されている。部品データ141の最新の版数は第3版(Ver.3)であり、第2版(Ver.2)、第1版(Ver.1)の各部品データ142,143もDB50に保存されている。
【0039】
アセンブリデータ101,102、およびサブアセンブリデータ111,112には登録時情報が付与されている。登録時情報は、作業者によってそのアセンブリデータに基づく部品構成の確認作業が行われた際の、各部品の版数を示す情報である。
【0040】
図4の例では、最新(第2版)のアセンブリデータ101の登録時情報には、第2版のサブアセンブリデータ111を示す情報<SubAssy-Ver.2>が設定されている。第1版のアセンブリデータ102の登録時情報には、第1版のサブアセンブリデータ112を示す情報<SubAssy-Ver.1>が設定されている。最新(第2版)のサブアセンブリデータ111の登録時情報には、1番目の部品に関する第3版の部品データ133を示す情報<Part1-Ver.3>と、2番目の部品に関する第2版の部品データ142を示す情報<Part2-Ver.2>とが設定されている。第1版のサブアセンブリデータ112の登録時情報には、1番目の部品に関する第1版の部品データ135を示す情報<Part1-Ver.1>と、2番目の部品に関する第1版の部品データ143を示す情報<Part2-Ver.1>とが設定されている。
【0041】
このように、本発明の実施の形態では、アセンブリデータの中に登録時情報が含まれる。アセンブリデータに含まれる登録時情報を参照することで、作業者がどの版数を確認したのかを容易に判断することができる。
【0042】
図5は、1番目の部品の形状例を示す模式図である。(A)は、第5版の部品データ131で定義された部品211を示している。(B)は、第4版の部品データ132で定義された部品212を示している。(C)は、第3版の部品データ133で定義された部品213を示している。
【0043】
この例では、第3版の部品213は単なる円筒形であるが、第4版の部品212には、側面に沿って溝212aが形成されている。第5版の部品211では溝の位置が変更され、より上面に近い位置に溝211aが形成されている。
【0044】
図6は、2番目の部品の形状例を示す模式図である。(A)は、第3版の部品データ141で定義された部品221を示している。(B)は、第2版の部品データ142で定義された部品222を示している。
【0045】
この例では、第2版の部品222は直方体をしており、上下方向に貫通する孔222aがあけられている。第3版の部品221は、第2版の部品222よりも、孔221aの径が狭められている。
【0046】
以上のような3次元CADデータをロードすることで、アセンブリデータの構成を画面に表示させることができる。3次元CADデータのロードは、たとえばCADデータ管理部60のGUI61が提供する表示画面上でアセンブリを指定し、そのアセンブリのロードコマンドを選択することで実行させることができる。
【0047】
図7は、アセンブリの構成を表示する画面例を示す図である。この表示画面30の上部には複数のメニューが設けられている。ファイルメニュー31は、データのロード等を行うためのメニューである。編集メニュー32は、ファイルのコピー等の操作を行うためのメニューである。表示メニュー33は、画面の表示方法等を設定するためのメニューである。オブジェクトメニュー34は、オブジェクトに対する専有の設定や専有解除の設定等を行うためのメニューである。ここで、オブジェクトとは、CADデータで定義される製品の構成要素(ユニット、サブユニット、部品)のことである。ツールメニュー35は、メニューバーのカスタマイズ等を行うためのメニューである。ヘルプメニュー36は、オンラインマニュアルの表示等のヘルプ機能を起動するためのメニューである。
【0048】
メニューバーの左下には、データ構成表示部37が設けられている。データ構成表示部37には、DBに格納されているデータの構成が表示される。図7の例では「Assy」という名のアセンブリ37aの下位構造として、「SubAssy」という名のサブアセンブリ37bが存在していることが表示されている。
【0049】
データ構成表示部37の右側には、データ表示部38が設けられている。データ表示部38には、データ構成表示部37で選択されたアセンブリを構成するデータが表示される。図7の例では、データ構成表示部37においてサブアセンブリ37bが選択されており、データ表示部38には、サブアセンブリ37bを構成する部品データ38a,38bが表示されている。
【0050】
図7に示したようなCADデータの構成表示処理は、図3に示すデータ構成解析部62とGUI61とによって行われる。すなわち、データ構成解析部62がDB50内のCADデータ群51の内容を解析する。解析の結果判明したCADデータの木構造に基づいて、GUI61が図7に示したような画像を表示装置80に表示させる。このようにして、CADデータの構成が、表示装置80の表示画面に表示される。
【0051】
作業者は、表示されたCADデータ中の1以上のオブジェクトを選択し、データのロード指令を入力することで、選択したオブジェクトのデータ及びそのオブジェクトに関連するデータをロードさせることができる。データのロード指令の入力は、たとえばCADデータ管理部60のGUI61が提供する表示画面30内のメニューを選択することで行われる。
【0052】
図8は、CADデータをロードする際の表示画面例を示す図である。この例では、マウス等のポインティングデバイスを用いてマウスカーソル41を移動させ、所望のコマンドを選択することで、ロード方式を指定することができる。
【0053】
メニューバーのファイルメニュー31を選択すると、開くコマンド31aや終了コマンド31bを含むプルダウンメニューが表示される。開くコマンド31aは、CADデータをロードするためのコマンドである。終了コマンド31bは、CADデータ管理部60の処理を終了させるためのコマンドである。
【0054】
作業者が開くコマンド31aを選択すると、ロード種別を指定するためのサブメニューが開く。このサブメニューには、全ロードコマンド31c、部分ロードコマンド31d、および再ロードコマンド31eが含まれている。
【0055】
全ロードコマンド31cは、選択されているアセンブリが属するCADデータの全てをコンピュータにロードさせるためのコマンドである。たとえば、サブアセンブリを選択した状態で全ロードコマンド31cが指定されると、選択されたサブアセンブリを含む製品の全てのCADデータ(最上位のアセンブリデータ、最上位のアセンブリデータ配下の各サブアセンブリデータや部品データ)がロードされる。
【0056】
部分ロードコマンド31dは、製品の一部のデータをコンピュータにロードさせるためのコマンドである。たとえば、サブアセンブリを選択して部分ロードコマンド31dが指定されると、選択されたサブアセンブリデータおよびそのサブアセンブリの下位構造のデータがロードされる。
【0057】
再ロードコマンド31eは、参照目的で開いたデータに関する最新版のデータをロードし直すためのコマンドである。たとえば、設計責任者がある部品データをロードし、その部品形状を画面に表示させている最中にも、その部品の作業者が、部品データに変更を加え改訂版を保存する場合がある。このとき、設計責任者が再ロードコマンド31eを指令することで、改訂版の部品データを画面に表示させることができる。
【0058】
全ロードコマンド31cが選択されると、さらにサブメニューが表示される。サブメニューには、最新の状態ロードコマンド31f、最新のマスタロードコマンド31g、および登録時の状態ロードコマンド31hが含まれる。
【0059】
最新の状態ロードコマンド31fが指定されると、ロードすべきオブジェクトに関する最新の版数のデータがロードされる。最新のマスタロードコマンド31gが指定されると、ロードすべきオブジェクトにおける承認されたデータの中で、最新の版数のデータがロードされる。登録時の状態ロードコマンド31hが指定されると、ロードすべきオブジェクトのアセンブリデータに含まれる登録時情報に示されている版数のデータがロードされる。
【0060】
なお、部分ロードコマンド31dが選択された場合にも、全ロードコマンド31cが選択された場合と同様のサブメニューが表示される。
[最新状態ロード処理]
次に、最新状態ロード処理の詳細を説明する。なお、以下の説明では、アセンブリデータ、サブアセンブリデータ及び部品データが、それぞれが個別のファイルとしてDB50内に格納されているものとして説明する。
【0061】
図9は、最新状態ロード処理手順を示すフローチャートである。以下に、図9に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]ロードデータ管理部63は、GUI61からのロードコマンドを受け取り、ロードコマンドの種別が全ロードか否かを判断する。全ロードであればステップS12に処理を進め、全ロードでなければ(部分ロード、再ロード)ステップS14に処理を進める。
【0062】
[ステップS12]ロードデータ管理部63はDB50の構成情報52を参照し、選択されているオブジェクトが属するCADデータのトップアセンブリの構成情報を取得する。トップアセンブリとは、木構造を有するCADデータ中の最も上位に位置するアセンブリである。
【0063】
[ステップS13]ロードデータ管理部63は、構成情報52を参照し、ステップS12で取得したトップアセンブリとその配下の最新ファイル全ての所在情報を取得する。ファイルの所在情報とは、目的のファイルがDB50中のどこに記録されているのかを示す情報である。この処理の終了後、ステップS16に処理が進められる。
【0064】
[ステップS14]ロードデータ管理部63は、構成情報52を参照し、選択されているオブジェクト一覧を取得する。
[ステップS15]ロードデータ管理部63は、構成情報52を参照し、選択されているオブジェクトの最新ファイルと、そのオブジェクト配下の最新ファイル全ての所在情報を取得する。この処理の終了後、ステップS16に処理が進められる。
【0065】
[ステップS16]ロードデータ管理部63は、ステップS13またはステップS15で取り出した所在情報に基づいて、DB50内からファイルを取り出す。
[ステップS17]ロードデータ管理部63は、CAD処理部71〜73への命令ファイルを生成する。生成される命令ファイルは、ロードすべきファイルの指定と、ロードの種別(全ロード、部分ロード、再ロード)を示す情報とを含んでいる。
【0066】
[ステップS18]ロードデータ管理部63は、CAD処理部71〜73へのリクエストを発行する。すなわち、ステップS17で生成された命令ファイルの実行要求が、ロードすべきファイルに関連づけられているCAD処理部に対して出力される。なお、DB50に格納されている各データは、そのデータを保存する際に、セーブデータ管理部64により、そのデータを取り扱うCAD処理部に対する関連づけが行われる。
【0067】
[ステップS19]ロードデータ管理部63からのリクエストを受け取ったCAD処理部は、ステップS16でロードデータ管理部63が取り出したファイルをロードし、ロード処理の種別に応じた画像を、表示装置80の画面に表示させる。
【0068】
このようにして、アセンブリの最新状態をロードすることができる。
図10は、最新状態ロード処理でロードされるデータの一例を示す図である。図10は、図4に示した構成のCADデータの最新状態を全ロードした場合の例を示している。図10に示すように、最新状態ロード処理が行われると、各オブジェクトの最新版のファイル(データ)がロードされる。トップアセンブリに関しては、第2版のサブアセンブリデータ101がロードされる。サブアセンブリに関しては第2版のサブアセンブリデータ111がロードされる。1番目の部品に関しては、第5版の部品データ131がロードされる。2番目の部品に関しては、第3版の部品データ141がロードされる。
【0069】
図11は、最新状態ロード処理により表示される画面例を示す図である。この例は、図10のロードデータに基づいて表示される画面81である。画面81には、1番目の部品に関する第5版の部品データ131に基づく部品211と、2番目の部品に関する第3版の部品データ141に基づく部品221とが表示されている。
【0070】
部品211は、部品221にあけられた孔に挿入されている。部品211と部品221との位置関係は、サブアセンブリデータ111に定義されている。
[登録時状態ロード処理]
次に、登録時状態ロード処理について説明する。
【0071】
図12は、登録時状態ロード処理手順を示すフローチャートである。以下に、図12に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS21]ロードデータ管理部63は、GUI61からのロードコマンドを受け取り、ロードコマンドの種別が全ロードか否かを判断する。全ロードであればステップS22に処理を進め、全ロードでなければ(部分ロード、再ロード)ステップS25に処理を進める。
【0072】
[ステップS22]ロードデータ管理部63は、DB50の構成情報52を参照し、選択されているオブジェクトが属するCADデータのトップアセンブリの構成情報(登録時情報を含む)を取得する。
[ステップS23]ロードデータ管理部63は、構成情報52を参照し、取得したトップアセンブリ配下の各サブアセンブリ(登録時情報に示されている版数のファイル)に設定されている登録時情報を取得する。
【0073】
[ステップS24]ロードデータ管理部63は、トップアセンブリ配下の各オブジェクトの登録時ファイル全ての所在情報を取得する。登録時ファイルとは、登録時情報で示された版のファイルである。この処理の終了後、ステップS28に処理が進められる。
[ステップS25]ロードデータ管理部63は、構成情報52を参照し、選択されているオブジェクト一覧を取得する。
【0074】
[ステップS26]ロードデータ管理部63は、DB50の構成情報52より、選択されているアセンブリオブジェクトおよびその配下のアセンブリオブジェクトの登録時情報を取得する。
[ステップS27]ロードデータ管理部63は、構成情報52を参照し、選択されているオブジェクト配下の登録時ファイルの所在情報を取得する。この処理の終了後、ステップS28に処理が進められる。
【0075】
[ステップS28]ロードデータ管理部63は、ステップS24またはステップS27で取り出した所在情報に基づいて、DB50内からファイルを取り出す。
[ステップS29]ロードデータ管理部63は、CAD処理部71〜73への命令ファイルを生成する。生成される命令ファイルは、ロードすべきファイルの指定と、ロードの種別(全ロード、部分ロード、再ロード)を示す情報とを含んでいる。
【0076】
[ステップS30]ロードデータ管理部63は、CAD処理部71〜73へのリクエストを発行する。すなわち、ステップS29で生成された命令ファイルの実行要求が、ロードすべきデータに関連づけられているCAD処理部に対して出力される。
【0077】
[ステップS31]ロードデータ管理部63からのリクエストを受け取ったCAD処理部は、ステップS28でロードデータ管理部63が取り出したファイルをロードし、ロード処理の種別に応じた画像を、表示装置80の画面に表示させる。
【0078】
このようにして、アセンブリの登録時状態をロードすることができる。
図13は、登録時状態ロード処理でロードされるデータの一例を示す図である。図13は、図4に示した構成のCADデータの登録時状態を全ロードした場合の例を示している。図13に示すように、登録時状態ロード処理が行われると、各アセンブリの登録時情報に設定されている版数のファイル(データ)がロードされる。トップのアセンブリに関しては、第2版のアセンブリデータ101がロードされる。サブアセンブリに関しては第2版のサブアセンブリデータ111がロードされる。1番目の部品に関しては、第3版の部品データ133がロードされる。2番目の部品に関しては、第2版の部品データ142がロードされる。
【0079】
図14は、登録時状態ロード処理により表示される画像例を示す図である。この例は、図13のロードデータに基づいて表示される画像である。画面81には、1番目の部品に関する第3版の部品データ133に基づく部品213と、2番目の部品に関する第2版の部品データ142に基づく部品222とが表示されている。
【0080】
部品213は、部品222にあけられた孔に挿入されている。この例では、部品213の直径よりも部品222の孔の直径の方が大きい。そのため、部品213と部品222の孔との間には隙間がある。
【0081】
以上のようにして、作業者は、最新状態のロードと登録時状態のロードとを任意に選択して、CADデータをロードさせることができる。登録時状態のロードを行えば、過去に確認した構成を画面上で再確認することができる。
【0082】
[セーブ処理]
CAD処理部により最新状態のファイルがロードがされ、ロードされたファイルのセーブ処理が行われると、セーブデータ管理部64により、そのアセンブリの登録時状態に関する情報(登録時情報)が更新される。
【0083】
図15は、セーブ処理手順を示すフローチャートである。以下に、図15の処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS41]CAD処理部が、セーブするファイルを出力する。
【0084】
[ステップS42]セーブデータ管理部64は、CAD処理部が出力したファイルの構成情報を抽出する。
[ステップS43]セーブデータ管理部64は、DB50に格納されている構成情報52から、CAD処理部が出力したファイルに関する構成情報を取得する。
【0085】
[ステップS44]セーブデータ管理部64は、ステップS42で抽出した構成情報と、ステップS43で取得した構成情報とを比較する。
[ステップS45]ステップS44による比較結果から、構成に変更があるか否かを判断する。構成に変更がある場合には、処理がステップS46に進められる。構成に変更がない場合には、処理がステップS51に進められる。
【0086】
[ステップS46]セーブデータ管理部64は、トップアセンブリ以下の各ファイルに対して更新ロック処理を行う。更新ロック処理とは、更新ロック処理を行ったプロセス(CAD処理部)以外のプロセスが、更新ロックされたファイルの内容を更新できないようにする処理である。更新ロック処理を行うことで、1つのファイルに対して複数のプロセスが同時にセーブ処理を実行することを防止している。
[ステップS47]CAD処理部は、ファイルをDB50に登録する。
【0087】
[ステップS48]セーブデータ管理部64は、ステップS47で登録されたファイルの構成情報をDB50の構成情報52に登録する。
[ステップS49]セーブデータ管理部64は、ステップS47で登録されたファイルの登録時情報を、ステップS48で登録した構成情報に付加的に登録する。
【0088】
[ステップS50]セーブデータ管理部64は、更新ロックを解除する。その後、処理が終了する。
[ステップS51]セーブデータ管理部64は、更新対象ファイルの1つに更新ロックを行う。
【0089】
[ステップS52]CAD処理部は、ファイルを更新する。
[ステップS53]セーブデータ管理部64は、更新対象ファイルの更新ロックを解除する。
[ステップS54]セーブデータ管理部64は、他の更新対象ファイルが有るか否かを判断する。更新対象ファイルがあれば、処理がステップS51に進められる。更新対象ファイルがなければ、処理が終了する。
【0090】
ここで、登録時情報の更新例について説明する。たとえば、図4に示した構成のCADデータの最新状態(図10に示す)がロードされ、さらにセーブされた場合を考える。図10に示すようにサブアセンブリデータ111の1番目の部品の部品データ131の最新版は第5版である。また、2番目の部品の部品データ141の最新版は第3版である。一方、サブアセンブリデータ111に登録されている登録時情報には、1番目の部品が第3版、2番目の部品が第2版と記録されている。
【0091】
図10に示した最新状態がロードされ、その状態が図11に示すように画面に表示されたことで、最新状態のアセンブリ構成が作業者によって確認されたことになる。その結果、新たに確認されたアセンブリ構成の状態が登録時状態となる。この登録時状態に基づいて、アセンブリデータの登録時情報が更新される。
【0092】
図16は、更新されたCADデータの構成例を示す図である。図4の更新前の構成と比較すると、第2版のサブアセンブリデータ111の登録時情報のみが変更されている(図中、更新された情報を下線で示している)。変更後のサブアセンブリデータ111では、登録時情報として、1番目の部品の第5版の部品データ131と、2番目の部品の第3版の部品データ141とが登録されている。
【0093】
このように、最新状態のCADデータをロードし、そのデータをセーブすることにより、登録時情報も更新される。
[承認依頼処理]
次に、承認依頼処理について説明する。承認依頼処理は、グループで製品設計を行っている場合に、製品の設計図を正式なものと認める決定権を有する者(責任者)に対して、CADデータの承認を依頼する処理である。承認依頼処理は、承認を依頼するオブジェクト(アセンブリまたは部品等)を選択し、承認依頼のコマンドを入力することで、コンピュータに実行させることができる。承認依頼のコマンド入力は、たとえば、画面にプルダウンメニューで表示された承認依頼コマンドを、作業者がマウスで指定することで行うことができる。承認依頼コマンドが入力されると、コンピュータが承認依頼処理の実行を開始する。
【0094】
図17は、承認依頼の処理手順を示すフローチャートである。以下に、図17の処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS61]承認処理部65は、DB50から承認依頼の対象となるオブジェクト(対象オブジェクト)のファイルを1つ取り出す。対象オブジェクトとは、承認依頼コマンドが入力されたときに選択されていたオブジェクトである。たとえば、アセンブリオブジェクトや部品オブジェクトである。
【0095】
[ステップS62]承認処理部65は、構成情報52を参照し、ステップS61で取り出した対象オブジェクトの登録時情報を取り出す。
[ステップS63]承認処理部65は、ステップS62で取り出した登録時情報に含まれる各オブジェクトの状態情報を取り出す。
【0096】
ここで、状態情報とは、そのオブジェクトに対する作業の進捗状況を示す情報である。状態情報には、たとえば「仕掛中」「承認依頼」「承認済」の状態がある。「仕掛中」とは、作業者が、設計作業を終了させていないことを示す状態である。「承認依頼」とは、責任者による承認をするか否かの判断待ちの状態である。「承認済」とは、責任者が承認をして、正式なデータとなったことを示す状態である。
【0097】
[ステップS64]承認処理部65は、ステップS63で取り出した状態情報に基づいて、対象オブジェクトが正式なデータであるか否かを判断する。正式なデータであるためには、たとえば、登録時情報で示される版数のデータが、全て「承認済」の状態であることが必要となる。正式なデータであればステップS65に進み、正式なデータでなければステップS68に進む。
【0098】
[ステップS65]承認処理部65は、未処理の対象オブジェクトがあるか否かを判断する。未処理の対象オブジェクトがあれば処理がステップS61に進められ、未処理の対象オブジェクトがなければ処理がステップS66に進められる。
[ステップS66]承認処理部65は、各対象オブジェクトを「承認依頼」状態に変更する。
【0099】
[ステップS67]承認処理部65は、各対象オブジェクトに対して、更新不可フラグを設定する。「承認依頼」状態となった対象オブジェクトは、更新不可フラグが解除されない限り、内容を更新することができない。その後、処理が終了する。
[ステップS68]承認処理部65は、表示装置80の画面にエラーメッセージを表示させる。たとえば、「未承認のオブジェクトが配下に存在します。」等のメッセージが表示される。その後、処理が終了する。
【0100】
このように、本実施の形態では、承認依頼は、登録時情報に基づいた版数のデータで行われる。これにより、承認依頼者が構成を確認していない版数のデータによる承認依頼が出されることを防止できる。また、指定されたオブジェクト(対象オブジェクト)の下位オブジェクトに関する登録時状態の版数のデータが承認済みでなければ、承認依頼ができないように制御される。これにより、承認されていない部位を含むアセンブリに関する承認依頼が出されることを防止できる。
【0101】
[承認処理]
製品やアセンブリ等に関して承認の権限を有する者は、CADデータ管理部60のGUI61を介して「承認依頼」状態のオブジェクトに対する承認の認否を入力することができる。承認の権限を有する責任者は、「承認依頼」状態のオブジェクトを選択し、承認コマンドを入力する。たとえば、承認コマンドが、画面のツールバー内に表示される。マウスを用いて承認コマンドを選択することで、承認コマンドがコンピュータに入力される。承認コマンドの入力を受け付けたコンピュータは、承認処理の実行を開始する。
【0102】
図18は、承認処理手順を示すフローチャートである。以下に、図18の処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS71]承認処理部65は、入力された承認コマンドが、承認することを示すコマンド(承認OK)か否かを判断する。承認OKのコマンドであれば、処理がステップS72に進められる。承認OKのコマンドでなければ(承認却下)、処理がステップS73に進められる。
【0103】
[ステップS72]承認処理部65は、対象オブジェクト(承認コマンドが入力された際に選択されているオブジェクト)を「承認済」状態に変更し、処理を終了する。なお、承認された場合には、更新不可フラグは解除されない。
【0104】
[ステップS73]承認処理部65は、対象オブジェクトの更新不可フラグを解除する。
[ステップS74]承認処理部65は、対象オブジェクトを「仕掛中(却下)」状態に変更し、処理が終了する。
【0105】
このようにして、承認依頼されたオブジェクトに対して承認の認否を設定することができる。承認依頼が却下された場合には、そのオブジェクトは「仕掛中」の状態となる。
【0106】
以上説明したように、本実施の形態では、アセンブリデータに対して、登録時情報を付与するようにしたため、CAD上で作業者自身が最後に登録(セーブ)処理を行ったときの状態を容易に再現する事ができる。また、同じグループの他の作業者がそれぞれの担当する部品について修正を施した後であっても、作業者自身が登録したときの状態を再確認することが可能である。
【0107】
[応用例]
以下に、本実施の形態の応用例について説明する。
[登録時情報更新の例外処理]
本実施の形態では、ロードの種別として、全ロードのほかに部分ロードがある。部分ロードでは、選択されたオブジェクト(アセンブリまたは部品)と、そのオブジェクトの下位オブジェクトのデータがロードされる。したがって、部分ロードでは、製品の全体構成中の一部のオブジェクトのみがロードされる場合がある。このように、トップアセンブリの下位にロードされないオブジェクトがある場合、ロードされないサブアセンブリや部品に関しては、登録時情報の更新は行われないようにすることができる。
【0108】
以下に、登録時情報更新の例外処理の一例について説明する。
図19は、2つのサブアセンブリを有するデータ構成の例を示す図である。なお、図19には、最新版のデータのみが示されている。この例では、トップのアセンブリデータ301の下位に2つのサブアセンブリデータ310,320が設けられている。サブアセンブリデータ310の下位には、1番目の部品データ311が設けられている。サブアセンブリデータ320の下位には、2番目の部品データ321と3番目の部品データ322とが設けられている。
【0109】
トップのアセンブリデータ301の最新の版数は第2版である。このアセンブリデータ301の登録時情報には、<SubAssy1-Ver.2,SubAssy2-Ver1>が登録されている。サブアセンブリデータ310の最新の版数は第3版である。このサブアセンブリデータ310の登録時情報には、<Part1-Ver.2>が登録されている。1番目の部品データ311の最新の版数は、第3版である。サブアセンブリデータ320の最新の版数は第2版である。このサブアセンブリデータ320の登録時情報には、<Part2-Ver.2,Part3-Ver.3>が登録されている。2番目の部品データ321の最新の版数は、第3版である。3番目の部品データ322の最新の版数は、第5版である。
【0110】
図19に示すようなデータ構成のCADデータのうち、サブアセンブリデータ310を指定して、部分ロードをする場合を考える。
図20は、図19のデータ構成に基づいて部分ロードした場合のロードデータを示す図である。図20に示すように、部分ロードが行われると、トップのアセンブリデータ301、サブアセンブリデータ310、及び部品データ311のみがロードされる。その後セーブ処理が行われると、構成情報の更新処理が行われる。この構成情報の更新処理では、ロードされたデータの登録時情報のみが更新される。
【0111】
図21は、図20のデータのセーブ処理後のデータ構成を示す図である。この例では、サブアセンブリデータ310の登録時情報のみが更新されている(図中、変更された情報に下線を引いている)。すなわち、サブアセンブリデータ310の登録時情報が、<Part1-Ver.3>に変更されている。
【0112】
このように、部分ロードが行われた際には、ロードされたデータの登録時情報のみを更新することで、製品の一部の構成のみを確認し、登録時情報を更新させることができる。
【0113】
[登録時情報の一括更新処理]
指定されたアセンブリ以下の構成の登録時情報を、全て現在の最新版に更新できるようにしてもよい。たとえば、全ての登録時情報を更新させるコマンドを用意しておく。画面上でアセンブリを選択した状態で、登録時情報を更新させるコマンドが指定されると、選択されているアセンブリ以下の構成の登録時情報が、全て最新版に更新される。
【0114】
たとえば、図19に示したCADデータのトップのアセンブリデータ301を指定して、全ての登録時情報を更新させるコマンドを指定すると、次のようなCADデータに更新される。
【0115】
図22は、全ての登録時情報の更新後のCADデータを示す図である。この例では、トップのアセンブリデータ301と、2つのアセンブリデータ310,320との登録時情報が更新されている(図中、変更された情報に下線を引いている)。すなわち、アセンブリデータ301の登録時情報は、<SubAssy1-Ver.3,SubAssy2-Ver2>に更新されている。サブアセンブリデータ310の登録時情報は、<Part1-Ver.3>に更新されている。サブアセンブリデータ320の登録時情報は、<Part2-Ver.3,Part3-Ver.5>に更新されている。
【0116】
このようにデータのロード処理を行わずに登録時情報の更新処理が行えることで、たとえば、紙に印刷された図面によりアセンブリを確認した場合に、確認したアセンブリのデータロードをせずに登録時情報の更新が可能となる。この場合、CADデータをロードしないため、データをロードする場合に比べ、処理時間が短くなる。
【0117】
[登録時情報の選択更新処理]
選択されたオブジェクトの登録時情報のみを更新させることも可能である。たとえば、選択されたオブジェクトの下位オブジェクトの全ての版をオブジェクト別に表示する。そして、登録時情報として保持すべき版を、画面上で任意に指定する。指定された版が登録時情報となるように、選択されたオブジェクトの登録時情報が更新される。
【0118】
図23は、全ての版を表示する表示画面の例を示す図である。この図は、データ表示部38の表示内容を除き、図7に示した画面例と同じである。従って、図7と同じ構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0119】
図23において、データ表示部38内には、サブアセンブリ37bの下位構造の部品データ38c、38dの最新の版と旧版との部品データが表示されている。作業者は、マウスカーソル41を任意の版の部品データ上に移動させて、その部品データを選択する。そして、作業者が登録時情報更新のコマンドを入力すれば、サブアセンブリ37bの登録時情報として、選択された部品データの版数が設定される。
【0120】
このように、登録時情報の版を任意に指定できることで、登録時情報の版数を古い版数に戻すことも可能となる。
[複製オブジェクトの登録時情報初期化処理]
オブジェクトが複写される場合に、そのオブジェクトの登録時情報を初期化することも可能である。たとえば、ある製品のサブアセンブリのオブジェクトが複写され、他の製品の一部を構成する場合がある。この場合、複写されたオブジェクトに関しては、他の製品の一部を構成するという観点での確認作業は行われていない。そのため、複写されたオブジェクトの登録時情報を初期化することで、未確認のサブアセンブリの承認依頼が出されることを防ぐことができる。なお、登録時情報の初期化とは、各オブジェクトの最も古い版を、登録時情報に設定する処理である。
【0121】
[流用オブジェクトの登録時情報流用処理]
オブジェクトを流用する際には、流用元オブジェクトの登録時情報を流用先オブジェクトの登録時情報に適用するようにしてもよい。すなわち、登録時情報を含めて流用してもよい。登録時情報を流用することで、流用元の登録時情報が更新された場合、流用先の登録時情報も更新される。
【0122】
オブジェクトの流用とは、ある製品(流用先製品)の一部(流用先オブジェクト)として、他の製品(流用元製品)の一部(流用元オブジェクト)を指定することである。このとき、流用先製品のCADデータでは、流用先オブジェクトのCADデータに代えて、流用元オブジェクトを差し示す情報を有している。
【0123】
オブジェクトの流用は、たとえば、流用元製品で正式なオブジェクトであると承認されれば、流用先製品にも適用可能であることが明らかな場合に行われる。したがって、流用元製品と流用先製品とで個別に確認作業をすると、重複した作業となってしまう。そこで、流用元オブジェクトの登録時情報を流用先オブジェクトの登録時情報とすることで、流用先製品における確認の作業を簡略化することが可能となる。
【0124】
[登録時状態との差異表示処理]
ロードされた各オブジェクトの版数と登録時情報とを比較して、ロードされたオブジェクトの方の版が新しい場合、CADの画面上で新しいオブジェクトを強調表示することもできる。この処理は、次のようにして実現できる。
【0125】
たとえば、各オブジェクトが更新された場合に、新しい版のデータに対して更新フラグを立てる。上位のアセンブリにおいて登録時情報が更新されると、登録時情報に設定された版数以前のデータに対して、更新フラグを消す。そして、オブジェクトのデータをロードした際に、そのオブジェクトのデータに更新フラグが立てられていれば、そのオブジェクトを強調表示する。
【0126】
図24は、更新されたオブジェクトを強調表示する画面の例を示す図である。この図は、部品214の表示態様以外は、図11と同じである。この例は、図16に示したデータ構成のCADデータに対して、1番目の部品(Part1)の第6版の部品データが作成され、その後、最新状態を表示させたときの表示画面例である。部品214は、アセンブリの構成を前回確認したときから、変更が加えられている。従って、データをロードしたときの版(第5版)よりも新しい版(第6版)のデータに基づいて、部品214の形状が決定されている。
【0127】
図24の例では、更新された部品214に関しては、他のオブジェクトよりも太い線で表示している。強調表示の他の方法としては、たとえば、更新されたオブジェクトを他のオブジェクトと異なる色(たとえば赤)で表示したり、そのオブジェクトを他のオブジェクトより明るく表示したりすることができる。
【0128】
[クライアントサーバシステムへの適用]
なお、本実施の形態の処理は、クライアントサーバシステムで実現することができる。たとえば、図3に示すDB50をサーバに設け、他の処理機能をクライアントに設ける。クライアントサーバシステムは、複数の作業者が協同して製品設計を行う場合に有効である。
【0129】
[プログラムおよび記録媒体による実現]
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、コンピュータが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録することができる。記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理がコンピュータで実現される。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置や半導体メモリ等がある。市場へ流通させる場合には、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)やフレキシブルディスク等の可搬型記録媒体にプログラムを格納して流通させることができる。また、ネットワークを介して接続されたコンピュータの記憶装置にプログラムを格納しておき、ネットワークを介して接続された他のコンピュータにプログラムを転送することもできる。コンピュータで実行する際には、たとえば、コンピュータ内のハードディスク装置等にプログラムを格納しておき、コンピュータがプログラムをメインメモリにロードして実行することができる。
【0130】
(付記1) CADデータを管理するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、
部品の形状データと版数情報とを有する複数の部品データと、1以上の部品を含むユニットの構成を定義するアセンブリデータとが用意されており、表示要求に応答して、前記アセンブリデータと前記ユニットを構成する部品の部品データとに基づいて前記ユニットを表示させ、
表示された前記ユニットを構成する部品の版数情報を、前記アセンブリデータに付与する、
処理を実行させることを特徴とするプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0131】
(付記2) 表示された前記ユニットの前記アセンブリデータと前記部品データとを格納するときに、前記アセンブリデータに対して版数情報を付与することを特徴とする付記1記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0132】
(付記3) 前記複数の部品データそれぞれの旧版の部品データが用意されており、登録時状態の表示要求に応答して、前記アセンブリデータに付与された版数情報に応じた版の部品データを取得し、取得した部品データに基づいて前記ユニットを表示させる、ことを特徴とする付記1記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0133】
(付記4) 登録時状態の表示要求に応答して前記ユニットを表示させた場合には、最新版と異なる版数の部品データに基づいて表示された部品を強調表示させることを特徴とする付記3記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0134】
(付記5) 用意されている前記複数の部品データの一部のデータは、1以上の他の部品からなるサブユニットを定義したサブアセンブリデータであることを特徴とする付記1記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0135】
(付記6) サブアセンブリデータを指定した表示要求に応答して、指定されたサブアセンブリデータに定義されたサブユニットを表示させ、
表示されたサブユニットを構成する部品の版数情報を、指定されたサブアセンブリデータに付与することを特徴とする付記5記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0136】
(付記7) 登録時情報更新要求に応答して、前記アセンブリデータおよび前記アセンブリデータの下位構造のサブアセンブリデータの版数情報を、最新の版数に更新することを特徴とする付記5記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0137】
(付記8) 前記アセンブリデータの複製データが生成された場合には、生成された前記複製データに対して、初期化された版数情報を付与することを特徴とする付記1記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0138】
(付記9) 一製品の構成を示すアセンブリデータが他の製品に流用された場合には、前記他の製品において、前記アセンブリデータに付与された版数情報も流用させることを特徴とする付記1記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0139】
(付記10) CADデータを管理するCADデータ管理装置において、
部品の形状データと版数情報とを有する複数の部品データと、1以上の部品を含むユニットの構成を定義するアセンブリデータとを保持するデータ保持手段と、
表示要求に応答して、前記アセンブリデータと前記ユニットを構成する部品の部品データとを前記データ保持手段から取得し、前記アセンブリデータに定義された前記ユニットを表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段により表示された前記ユニットを構成する部品の版数情報を、前記アセンブリデータに付与する版数情報付与手段と、
を有することを特徴とするCADデータ管理装置。
【0140】
(付記11) CADデータを管理するCADデータ管理方法において、
部品の形状データと版数情報とを有する複数の部品データと、1以上の部品を含むユニットの構成を定義するアセンブリデータとが用意されており、表示要求に応答して、前記アセンブリデータと前記ユニットを構成する部品の部品データとに基づいて前記ユニットを表示させ、
表示された前記ユニットを構成する部品の版数情報を、前記アセンブリデータに付与する、
ことを特徴とするCADデータ管理方法。
【0141】
(付記12) CADデータを管理するためのプログラムにおいて、
コンピュータに、
部品の形状データと版数情報とを有する複数の部品データと、1以上の部品を含むユニットの構成を定義するアセンブリデータとが用意されており、表示要求に応答して、前記アセンブリデータと前記ユニットを構成する部品の部品データとに基づいて前記ユニットを表示させ、
表示された前記ユニットを構成する部品の版数情報を、前記アセンブリデータに付与する、
処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【0142】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、ユニットの構成が表示された場合には、表示されたユニットを構成する部品の版数情報をアセンブリデータに付与するようにした。アセンブリデータに付与された版数情報を参照することで、構成を確認したときのユニットの再現ができる。その結果、以前確認した構成を、容易に再確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】CADデータの管理に用いるコンピュータの構成例を示す図である。
【図3】本実施の形態の処理機能を示すブロック図である。
【図4】データベース(DB)内の3次元CADデータの例を示す図である。
【図5】1番目の部品の形状例を示す模式図である。(A)は、第5版の部品データで定義された部品を示している。(B)は、第4版の部品データで定義された部品を示している。(C)は、第3版の部品データで定義された部品を示している。
【図6】2番目の部品の形状例を示す模式図である。(A)は、第3版の部品データで定義された部品を示している。(B)は、第2版の部品データで定義された部品を示している。
【図7】アセンブリの構成を表示する画面例を示す図である。
【図8】CADデータをロードする際の表示画面例を示す図である。
【図9】最新状態ロード処理手順を示すフローチャートである。
【図10】最新状態ロード処理でロードされるデータの一例を示す図である。
【図11】最新状態ロード処理により表示される画面例を示す図である。
【図12】登録時状態ロード処理手順を示すフローチャートである。
【図13】登録時状態ロード処理でロードされるデータの一例を示す図である。
【図14】登録時状態ロード処理により表示される画像例を示す図である。
【図15】セーブ処理手順を示すフローチャートである。
【図16】更新されたCADデータの構成例を示す図である。
【図17】承認依頼の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】承認処理手順を示すフローチャートである。
【図19】2つのサブアセンブリを有するデータ構成の例を示す図である。
【図20】図19のデータ構成に基づいて部分ロードした場合のロードデータを示す図である。
【図21】図20のデータのセーブ処理後のデータ構成を示す図である。
【図22】全ての登録時情報の更新後のCADデータを示す図である。
【図23】全ての版を表示する表示画面の例を示す図である。
【図24】更新されたオブジェクトを強調表示する画面の例を示す図である。
【符号の説明】
1 データ保持手段
1a アセンブリデータ
1b,1c,1d,1e 部品データ
2 表示制御手段
3 版数情報付与手段
4 表示装置
10 コンピュータ
11 CPU
12 RAM
13 ハードディスク装置(HDD)
14 グラフィック処理装置
15 入力インタフェース
16 通信インタフェース
17 バス
21 モニタ
22 キーボード
23 マウス
24 ネットワーク
Claims (4)
- 1以上の版数が存在する部品、1以上の部品から構成されるサブユニット、および1以上の部品またはサブユニットから構成されるユニットのCADデータを管理するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記部品の形状データと前記部品の版数情報とを有する部品データと、前記サブユニットの版数情報と該サブユニットを構成する前記部品を定義するサブユニット構成定義と該サブユニットを構成する該部品の版数情報とを有するサブアセンブリデータと、前記ユニットの版数情報と該ユニットを構成する前記部品または前記サブユニットを定義するユニット構成定義と該ユニットを構成する該部品または該サブユニットの版数情報とを有するアセンブリデータとを記憶するデータ保持手段が用意されており、
前記サブユニットの表示要求に応答して、該サブユニットに対応する前記サブユニット構成定義に基づき、該サブユニットを構成する前記部品を抽出し、該部品の形状データにより該サブユニットを表示させ、
表示された前記サブユニットを構成する前記部品の版数情報を、該サブユニットの前記サブアセンブリデータに対して、該サブユニットを構成する該部品の版数情報として付与し、
前記ユニットの表示要求に応答して、該ユニットに対応する前記ユニット構成定義に基づき、該ユニットを構成する前記部品または前記サブユニットを抽出し、該部品の形状データまたは該サブユニットを構成する前記部品の形状データにより該ユニットを表示させ、
表示された前記ユニットを構成する前記部品または前記サブユニットの版数情報を、該ユニットの前記アセンブリデータに対して、該アセンブリデータが有する該ユニットを構成する該部品または該サブユニットの版数情報として付与する、
処理を実行させることを特徴とするプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 前記ユニットの登録時状態の表示要求に応答して、該ユニットの前記アセンブリデータに付与された前記部品または前記サブユニットの版数情報に応じた版数の前記部品または前記サブユニットを抽出し、該部品の形状データまたは該サブユニットを構成する前記部品の形状データにより該ユニットを表示させる、ことを特徴とする請求項1記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 前記アセンブリデータの複製データが生成された場合には、生成された前記複製データに対して、最も古い版の前記部品または前記サブユニットの版数情報を付与することを特徴とする請求項1記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 1以上の版数が存在する部品、1以上の部品から構成されるサブユニット、および1以上の部品またはサブユニットから構成されるユニットのCADデータを管理するためのプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記部品の形状データと前記部品の版数情報とを有する部品データと、前記サブユニットの版数情報と該サブユニットを構成する前記部品を定義するサブユニット構成定義と該サブユニットを構成する該部品の版数情報とを有するサブアセンブリデータと、前記ユニットの版数情報と該ユニットを構成する前記部品または前記サブユニットを定義するユニット構成定義と該ユニットを構成する該部品または該サブユニットの版数情報とを有するアセンブリデータとを記憶するデータ保持手段が用意されており、
前記サブユニットの表示要求に応答して、該サブユニットに対応する前記サブユニット構成定義に基づき、該サブユニットを構成する前記部品を抽出し、該部品の形状データにより該サブユニットを表示させ、
表示された前記サブユニットを構成する前記部品の版数情報を、該サブユニットの前記サブアセンブリデータに対して、該サブユニットを構成する該部品の版数情報として付与 し、
前記ユニットの表示要求に応答して、該ユニットに対応する前記ユニット構成定義に基づき、該ユニットを構成する前記部品または前記サブユニットを抽出し、該部品の形状データまたは該サブユニットを構成する前記部品の形状データにより該ユニットを表示させ、
表示された前記ユニットを構成する前記部品または前記サブユニットの版数情報を、該ユニットの前記アセンブリデータに対して、該アセンブリデータが有する該ユニットを構成する該部品または該サブユニットの版数情報として付与する、
処理を実行させることを特徴とするプログラム。
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