JP3599770B2 - 熱搬送装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、熱媒体を用いて熱または冷熱を搬送することにより暖房または冷房が可能な熱搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱媒体を用いて熱を搬送することにより暖房を行う従来の熱搬送システムとしては、例えば図19に示すような構成のものがある。この熱搬送システムは、圧縮機1、利用側熱交換器である室内熱交換器3、熱源側熱交換器である吸熱熱交換器5、加熱器7および電子制御弁9が配管11で接続されて密閉系を構成し、密閉系内にはR22などの冷媒が充填されている。加熱器7は、バーナなどであり、冷媒を吸熱熱交換器5にて加熱し、加熱された冷媒は、圧縮機1により室内熱交換器3に搬送され、ここで室内空気と熱交換器することで暖房がなされる。
【0003】
このときの冷媒の絶対圧力Pとエンタルピhとの関係を示したものが、図20のモリエル線図である。圧縮機1による動作aは、ガスポンプとして機能しており、室内熱交換器3および吸熱熱交換器5での熱交換bおよびcは、いずれも冷媒の二相域(液相と気相とが混在する領域)で行われるため、熱搬送は潜熱搬送となる。
【0004】
図21は、熱媒体を用いて熱を搬送することにより暖房を行う他の従来の熱搬送システムの構成を示している。この熱搬送システムは、液ポンプ13、室内熱交換器15および吸熱熱交換器17が配管19で接続されて密閉系を構成し、密閉系内にはブラインが充填されている。ブラインは、バーナなどの加熱器21により吸熱熱交換器17にて加熱され、液ポンプ13により室内熱交換器15に搬送され、ここで室内空気と熱交換器することで暖房がなされる。この例では、熱搬送は液相のみとなるため、顕熱搬送となる。
【0005】
図22は、熱媒体を用いて冷熱を搬送することにより冷房を行う従来の熱搬送システムの構成を示している。この熱搬送システムは、液ポンプ23、室内熱交換器25および吸熱熱交換器27が配管29で接続されて密閉系を構成し、密閉系内にはブラインが充填されている。ブラインは、冷凍機などの冷却器31により放熱熱交換器27にて冷却されて液ポンプ23により室内熱交換器25に搬送され、ここで室内空気と熱交換器することで冷房がなされる。この例でも、前記図21のシステムと同様に、熱搬送は液相のみとなるため、顕熱搬送となる。
【0006】
図23は、熱搬送システムではなく、熱媒体の超臨界域(圧力が臨界圧以上のところ:液面を生じないで一つの相として液からガスに変化する領域)と二相域との間で作動する冷凍サイクル、すなわち遷臨界冷凍サイクルの従来例を示している。この例は、冷媒に炭酸ガスを用いたノルウェー工科大学で開発中のものであり、米国特許第5245836号に開示された技術である。圧縮機33、蒸発器35、凝縮器37、過冷却器39、膨張弁41およびレシーバタンク43が配管45で接続されて冷凍サイクルが構成され、この冷凍サイクル内に二酸化炭素が充填されている。
【0007】
図24は、二酸化炭素のモリエル線図上に、上記図23の冷凍サイクルの絶対圧力Pとエンタルピhとの関係を描いたものである。圧縮機33は、動作Aで示すように、二酸化炭素の冷媒を二相域(約4MPa)から超臨界域(約10MPa)まで昇圧する。凝縮器37,膨張弁41および蒸発器35内での冷媒の状態変化は、それぞれB,CおよびDで示してある。蒸発器35内での冷媒は二相域にあるため、蒸発圧力線と蒸発温度線が一致し、蒸発温度は一定となる。ところが、凝縮器37内の冷媒は超臨界域にあるため、凝縮圧力線と凝縮温度線とは一致しない。
【0008】
上記図24において、超臨界域における等温線tを示す。凝縮器37内での冷媒温度は連続的に変化し、凝縮器37の入口aの温度ta と凝縮器37の出口bの温度tb との関係は、ta >tb となる。このような冷凍サイクルにおいて、蒸発器35を室内熱交換器とすれば冷房ができ、凝縮器37を室内熱交換器とすれば暖房ができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来の熱搬送装置は、以下のような問題がある。
【0010】
(1)潜熱熱搬送システム(図19)
従来のエアコンの冷凍サイクルを流用しているため、地球環境問題で規制されているフロン系冷媒(HCFC,HFC)しか使えない。
【0011】
(2)顕熱熱搬送システム(図21,図22)
顕熱搬送は潜熱搬送に比較して熱搬送量が少なくなるため、ブラインン配管径を大きくしてブライン流量を多くしなければならない。ブラインン配管は、一般的に冷媒配管に比較して施工性が悪いので、配管径を大きくすると施工作業が煩雑となるうえコストアップを招くことになる。
【0012】
(3)遷臨界冷凍サイクル(図23)
二相域(約4MPa)から超臨界域(約10MPa)まで昇圧しなければならないため、搬送動力が大きくなり、消費電力が増大する。
【0013】
そこで、この発明は、地球環境問題に影響されない熱媒体を用い、熱媒体配管の施工性がよく、かつ熱媒体の搬送動力の小さい熱搬送装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、ガスポンプと熱源側熱交換器と利用側熱交換器とが配管により接続されて構成される密閉系内に熱媒体を封入し、この熱媒体の前記熱源側熱交換器および利用側熱交換器での各熱交換を、前記熱媒体の臨界点より圧力が高い超臨界域で行う構成としてある。
【0015】
【作用】
このような構成の熱搬送装置によれば、熱媒体として地球環境問題で規制されていない非フロン系冷媒が使用可能であり、熱媒体は超臨界領域で作動することから、熱媒体を高密度で搬送でき、配管径が細くて済み配管の施工性が向上する。また、熱媒体の搬送は、吸込圧と吐出圧との圧力差が小さいガスポンプを使用できるので、搬送動力が小さくて済み、省エネルギ化が達成される。
【0016】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面に基づき説明する。
【0017】
図1は、この発明の第1実施例を示す熱搬送装置の構成図である。熱媒体搬送手段であるガスポンプ47、利用側熱交換器である放熱熱交換器49および、熱源側熱交換器である吸熱熱交換器51が、配管53で接続されて構成される密閉回路内に、熱媒体である二酸化炭素が充填されている。
【0018】
吸熱熱交換器51の熱媒体出口側(図1中で右側)には、熱媒体を加熱する加熱器としてバーナ55が設置されている。バーナ55の底部には熱媒体入口側(図1中で左側)に向けて延長される排気案内板57が設けられ、バーナ55による高温の排ガス59は、図示しない送風機などにより、吸熱熱交換器51の熱媒体出口側から同熱媒体入口側に向けて流れるようにしてある。これにより、吸熱熱交換器51内を流れる熱媒体は、熱媒体と熱交換を行う流体(排ガス59)と相互に対向流を形成することになる。
【0019】
一方、放熱熱交換器49の媒体出口側(図1中で左側)には、ファン61が設置されている。ファン61は、空気63を放熱熱交換器49の下流側から上流側に向けて送風するものであり、したがって、この放熱熱交換器49においても、熱媒体は、熱媒体と熱交換を行う流体(空気63)と相互に対向流を形成することになる。
【0020】
バーナ55が吸熱熱交換器51内の熱媒体を加熱し、加熱した熱媒体をガスポンプ47で放熱熱交換器49に搬送する。ファン61が送風する空気63は、放熱熱交換器49に沿って流れることで、ガスポンプ47から送られた熱媒体と熱交換して暖められて暖房に使用され、一方熱媒体は空気63により冷却されて吸熱熱交換器51に戻る。
【0021】
図2は、図1のサイクルにおいて熱媒体として用いた二酸化炭素の状態をモリエル線図上に書き表したものである。臨界点(K.P.)より圧力が高い領域を超臨界域と言っているが、一般的な目安として、臨界点を通る比容積線(vK.P.)の右側が気相、左側が液面を持たない液相とされている。この実施例における熱搬送システムでは、吸熱熱交換器51および放熱熱交換器49内の熱媒体は何れも超臨界域の気相にある。
【0022】
図2において、温度T1 は、放熱熱交換器49の出口と吸熱熱交換器51の入口の温度である。温度T2 は、温度T1 より高く、放熱熱交換器49の入口と吸熱熱交換器51の出口の温度である。つまり、吸熱熱交換器51では、入口から出口に行くに従い、図2での状態変化Pで示すように熱媒体の温度はT1 からT2 まで上昇し、逆に放熱熱交換器49では、入口から出口に行くに従い、図2の状態変化Qで示すように熱媒体の温度はT2 からT1 に低下する。したがって、超臨界域では圧力が一定でも温度は変化していることになる。
【0023】
図3は、吸熱熱交換器51側における熱媒体と排ガス59の各温度分布を、吸熱熱交換器51の入口側から出口側に沿って示したもので、図4は放熱熱交換器49側での同各温度分布を示したものである。吸熱熱交換器51において、排ガス59は、熱媒体の流れと反対方向に、つまり熱媒体に対して対向流を形成しながら流れ、排ガス59の温度は、熱媒体と同様入口側が低く、出口側が高いものとなり、熱媒体と排ガス59との温度差は入口側から出口側にわたりほぼ一定となって、熱交換効率が向上する。放熱熱交換器49においても、ファン61により送風される空気63は、熱媒体の流れと反対方向に、つまり熱媒体に対して対向流を形成しながら流れ、空気63の温度は、熱媒体と同様入口側が高く、出口側が低いものとなり、熱媒体と空気63との温度差は入口側から出口側にわたりほぼ一定となって、熱交換効率が向上する。
【0024】
上記したような熱搬送装置によれば、動作冷媒として二酸化炭素を使用しており、フロン系冷媒を使用していないので、地球環境問題への発展が回避される。また、熱媒体は、ガスポンプ47により搬送されるので、大きな動力を必要とせず、消費電力を低く抑えられる。さらに、超臨界域では二酸化炭素は高密度となるため、配管53の径を小さくできる。
【0025】
図5は、この発明の第2実施例を示す熱搬送装置の構成図である。熱媒体搬送手段であるガスポンプ65、利用側熱交換器である放熱熱交換器67および、熱源側熱交換器である吸熱熱交換器69が、配管71で接続されて構成される密閉回路内に、熱媒体である二酸化炭素を充填する。放熱熱交換器67には、チラー等の冷却装置73が設置されている。放熱熱交換器67にて冷却装置73で冷却され凝縮した熱媒体は、吸熱熱交換器69で室内空気と熱交換して室内空気を冷却し、冷房がなされる。吸熱熱交換器69で室内空気と熱交換して蒸発した熱媒体は、ガスポンプ65で放熱熱交換器67に搬送される。
【0026】
図6は、図5で使用した熱媒体の状態をモリエル線図上に書き表したものである。臨界点(K.P.)より圧力が低い二相領域で作動する。
【0027】
上記図5の熱搬送装置においても、動作冷媒として例えば二酸化炭素が使用でき、フロン系冷媒を使用する必要がないので、地球環境問題に発展することはない。また熱媒体は、ガスポンプ65により搬送されるので、大きな動力を必要としない。
なお、前記図1に示した第1実施例および図5に示した第2実施例における熱媒体搬送回路には、膨張弁などの特別な圧力変更手段を設けていないが、配管抵抗があるため、熱媒体が配管内を通る際に、必然的に圧力損失が生じる。したがって例えば図1のものでは、放熱熱交換器49の出口部と吸熱熱交換器51の入口部との間では、上記配管抵抗による圧力損失により、圧力差が生じる。なお、勿論、この圧力差は、膨張弁などを用いるものと比べれば大幅に小さい。
【0028】
図7は、この発明の第3実施例を示す熱搬送装置の構成図である。この熱搬送装置は、熱媒体搬送手段であるガスポンプ75、利用側熱交換器である室内熱交換器77、切り替え弁としての四方弁79、熱源側熱交換器である熱媒体加熱用熱交換器81および熱媒体冷却用熱交換器83が、配管85で接続されて構成される密閉系内に、二酸化炭素からなる熱媒体が充填されている。熱媒体加熱用交換器81には熱媒体を加熱する加熱器としてのバーナ87が、熱媒体冷却用熱交換器83には熱媒体を冷却するための冷却器としての吸収式冷凍機89の蒸発器91が設置されている。
【0029】
吸収式冷凍機89は、発生器(再生器とも言う)93、分縮器94(分縮器の不要な吸収式冷凍機もある)、バーナ等の加熱器95、凝縮器97、蒸発器91、吸収器99、熱回収熱交換器100、101、103(熱回収熱交換器のない吸収式冷凍機もある)、溶液ポンプ105、膨張弁107、109等で構成される密閉系に冷媒と、冷媒の溶液(吸収剤)とが充填されている。吸収式冷凍機の冷媒と吸収剤との組み合わせは、冷媒/吸収剤と表すと、アンモニア/水、水/臭化リチウムおよびその他の多成分系の組み合わせでも構わない。
【0030】
次に、吸収式冷凍機89の動作を説明する。加熱器95で発生器93を加熱することにより冷媒と吸収剤が分離する。分離した冷媒は分縮器94を通ることで濃度が高まって凝縮器97へ入り、放熱して液化した後膨張弁107を通って減圧され、蒸発器91で蒸発して気化する際には熱媒体冷却用熱交換器83内の熱媒体を冷却し、吸収器99へ入る。一方、熱媒体冷却用熱交換器83を通って冷却された熱媒体は、四方弁79を経て室内熱交換器77へと入り室内の冷房を行う。
【0031】
発生器93で分離された吸収剤は、熱回収熱交換器101を通り、膨張弁109で減圧されて吸収器99に入り、蒸発器91から入った冷媒を吸収する。吸収剤と冷媒の混合溶液は、溶液ポンプ105から熱回収熱交換器100、103、101を通って熱回収を行い、発生器93へ戻る。
【0032】
暖房運転時においては、バーナ87にて熱媒体加熱用熱交換器81を加熱して、ガスポンプ75により熱媒体を室内熱交換器77に搬送し、吸収式冷凍機89は稼働させない。このとき、四方弁79の流路は実線状態であり、熱媒体加熱用熱交換器81を出た熱媒体は、四方弁79、ガスポンプ75、四方弁79、室内熱交換器77、熱媒体冷却用熱交換器83の順に流れる。
【0033】
冷房運転時には、バーナ87は作動させず、吸収式冷凍機89を稼働させて冷却装置とし、蒸発器91と熱媒体冷却用熱交換器83との間で熱交換を行なう。熱媒体冷却用交換器83にて冷却された熱媒体は、ガスポンプ75を用いて室内熱交換器77へ搬送される。このとき、四方弁79の流路は破線状態であり、熱媒体冷却用熱交換器83を出た熱媒体は、室内熱交換器77、四方弁79、ガスポンプ75、四方弁79、熱媒体加熱用熱交換器81の順に流れる。
【0034】
上記図7の熱搬送装置においても、動作冷媒として例えば二酸化炭素が使用でき、フロン系冷媒を使用する必要がないので、地球環境問題に発展することはなく、また熱媒体は、ガスポンプ47により搬送されるので、大きな動力を必要としない。
【0035】
図8は、上記図7の第3実施例における室内熱交換器77を3台並列に接続した例を示している。室内熱交換器77は3台に限らず、複数台でも差し支えない。暖房および冷房の動作は、前記第3実施例と同様であり、第3実施例と同様の効果を奏する。
【0036】
図9は、この発明の第4実施例を示す熱搬送装置の構成図である。この熱搬送装置は、熱媒体搬送手段である冷媒ポンプ111、利用側熱交換器である室内熱交換器113、熱源側熱交換器である熱媒体加熱用熱交換器115および熱媒体冷却用熱交換器117が、配管119で接続されて構成される密閉系内に、二酸化炭素あるいはブラインなどからなる熱媒体が充填されている。熱媒体加熱用熱交換器115には熱媒体を加熱する熱風吹出口121が、熱媒体冷却用熱交換器117には熱媒体を冷却するための吸収式冷凍機89の蒸発器91が設置されている。
【0037】
熱風吹出口121には熱風流路となるパイプ123の一端が接続され、パイプ123の他端は加熱器であるバーナ125に接続され、パイプ123の途中には切り替え弁としての二方弁127が設けられている。
【0038】
吸収式冷凍機吸89は、前記図7および図8のものとほぼ同様の構成であるが、発生器93には、分離した冷媒の濃度を高める精溜器129が設けられている。また、発生器93には、前記熱媒体加熱用熱交換器115と同様に、熱風吹出口131が設けられ、熱風吹出口131の一端には、切り替え弁としての二方弁133を備えた熱風流路となるパイプ135が接続され、パイプ135の他端は前記バーナ125に接続されている。
【0039】
冷房運転時は、バーナ125を稼働するとともに、吸収式冷凍機89も稼働し、二方弁127をOFF(閉)、二方弁133をON(開)とすることにより、バーナ125からの熱風を発生器93側に流して発生器93を加熱する。発生器93を加熱することにより、冷媒と吸収剤とが分離する。分離した冷媒は精溜器129および分縮器94を通ることで濃度が高まって凝縮器97へ入り、放熱して液化した後膨張弁107を通って減圧され、蒸発器91で蒸発して気化する際には熱媒体冷却用熱交換器117を冷却し、吸収器99へ入る。熱媒体冷却用熱交換器117を通って冷却された熱媒体は、室内熱交換器113へと入り室内の冷房を行う。室内熱交換器113で室内空気と熱交換した熱媒体は、冷媒ポンプ111に戻る。
【0040】
発生器93で分離された吸収剤は、熱回収熱交換器101を通り、膨張弁109で減圧されて吸収器99に入り、蒸発器91から入った冷媒を吸収する。吸収剤と冷媒の混合溶液は、溶液ポンプ105から熱回収熱交換器100、103、101を通って熱回収を行い、発生器93へ戻ってくる。
【0041】
一方暖房運転時は、バーナ125を稼働し、吸収式冷凍機89は稼働させず、二方弁127をON(開)、二方弁133をOFF(閉)にすることにより、バーナ125からの熱風を熱媒体加熱用熱交換器115へ送る。熱媒体は、冷媒ポンプ111によって熱媒体加熱用熱交換器115へ送られ、熱風吹出口121からの熱風で加熱されて室内熱交換器113へ送られ、室内へ放熱して暖房を行い、冷媒ポンプ111へ戻る。
【0042】
上記図9の熱搬送装置においても、動作冷媒として例えば二酸化炭素が使用でき、フロン系冷媒を使用せずに済むので、地球環境問題に発展することはない。また熱媒体を搬送する手段として冷媒ポンプ111をガスポンプとして使用できるので、大きな動力を必要としない。また、熱媒体加熱用熱交換器115を加熱するためのバーナ125を、吸収式冷凍器機89の発生器93を加熱するものと共用しているので、前記図7および図8の実施例に比べてコストダウンが図れる。
【0043】
図10は、前記図9の第4実施例における二方弁127、133の代わりに、切り替え弁としての三方弁137を利用した例を示しており、この場合にも、一つのバーナ125による熱風を、冷房時は発生器93側へ、暖房時は熱媒体加熱用熱交換器115側へ流れるようにしている。その他の構成は、第4実施例と同様である。
【0044】
図11は、後述する図12に示す第5実施例の熱搬送装置に使用される吸収式冷凍サイクルの構成図である。吸収式冷凍サイクルの構成には種々の方式があるが、ここでは冷媒としてアンモニア(NH3 )を、吸収剤として水をそれぞれ用いた空冷型の吸収式冷凍式サイクルを用いて説明する。
【0045】
このサイクルの主な構成要素は、発生器139、凝縮器141、過冷却器143、膨張弁145、蒸発器147、溶液冷却吸収器149、吸収器151および溶液ポンプ153であり、これらはそれぞれ配管で接続されて密閉系を構成している。
【0046】
発生器139はバーナ155によって加熱されるように配置され、凝縮器141と吸収器153はフィンドチューブ形式で構成され、送風ファン157により同時に冷却される様に一体で構成されている。ブライン159はブラインタンク161に貯留されており、蒸発器147はブライン159と接するように配置されている。蒸発器147により冷却されたブライン159は、ブラインポンプ163によって室内熱交換器165へ搬送され、ここで室内空気と熱交換して室内を冷房する。
【0047】
過冷却器143は、蒸発器147へ向かう液冷媒と蒸発器147を出たガス冷媒による熱交換器で、溶液冷却吸収器149は、熱回収を行う熱交換器である。つまり、溶液冷却吸収器149ではガス冷媒と吸収剤とが接触し、吸収熱を発生しながらガス冷媒が吸収剤に吸収されNH3 水溶液が得られる。そしてこのNH3 水溶液は吸収器151に入って吸収過程を完結し、濃いNH3 水溶液となって溶液ポンプ153を介して溶液冷却吸収器149に配置された溶液熱交換器167に入る。ここで、濃いNH3 水溶液は吸収熱を回収し、再び発生器139に供給される。そして、再度加熱されてガス冷媒となり凝縮器141へ送られる。
【0048】
図12は、上記したような吸収式冷凍サイクルを利用した熱搬送装置の第5実施例の構成図である。
【0049】
暖房時における熱媒体である二酸化炭素の流れる順に構成要素を列挙すると、熱媒体搬送手段である圧縮機169、切り替え弁としての第1開閉弁171、熱源側熱交換器の熱媒体加熱用熱交換器である第1熱交換器173、加熱器175、第2膨張弁177、そして利用側熱交換器である室内熱交換器179となる。一方、冷房時は、圧縮機169、切り替え弁としての第2開閉弁181、熱源側熱交換器の熱媒体冷却用熱交換器である第2熱交換器183、第2膨張弁177、室内熱交換器179となる。そして、これらは媒体流路となる配管185で接続されて密閉系を構成し、熱媒体として二酸化炭素が充填される。
【0050】
第1熱交換器173は、凝縮器141および吸収器151と同様に、フィンドチューブ形式で構成され、これらと互いに接する様に一体で構成され、第1送風ファン157による冷却の際、冷却空気が凝縮器141あるいは吸収器151側から第1熱交換器173へ流れるように配置する。
【0051】
第2熱交換器183および蒸発器187も、凝縮器141等と同様にフィンドチューブ形式で構成され、第2熱交換器183と蒸発器187とは互いに接する様に一体で構成され、第2送風ファン189による冷却の際、空気は蒸発器187側から第2熱交換器183へ流れるように配置する。
【0052】
第1熱交換器173と第2膨張弁177を接続する配管に加熱器175を配置し、この加熱器175には、発生器139を加熱するバーナ155から排出された燃焼排ガスを導く排ガス導入管191が接続され、燃焼排ガスで加熱器175内を通る熱媒体を加熱する構成となっている。
【0053】
また、加熱器175と第2膨張弁177とを接続する配管185aと、第2熱交換器183とは配管185bで接続され、この配管185bには、第2熱交換器183から配管185a側への熱媒体の流通を許容する逆止弁193が設けられている。圧縮機169から吐出された熱媒体は、暖房時は第1熱交換器173へ流れ、冷房時は第2熱交換器183へ流れるように構成されている。
【0054】
吸収式冷凍サイクルの運転は、溶液ポンプ153の駆動とともに、バーナ155を着火して行う。定常運転時、溶液熱交換器167を通って溶液冷却吸収器149内で吸収熱を回収した濃溶液(アンモニア濃度の濃い水溶液)が発生器139へ供給される。発生器139はバーナ155で加熱されているため、濃溶液はアンモニアガスと稀溶液(アンモニア濃度の薄い水溶液)に分離し、アンモニアガスは凝縮器141へ送られ、ここで第1送風ファン157で冷却され、アンモニア液となる。このアンモニア液は過冷却器143の高温側流路を介し第1膨張弁145で絞られ、蒸発器187へ入り、第2送風ファン189による吸熱過程を経て低温低圧のアンモニアガスとなり、過冷却器143の低温側流路に入る。したがって、過冷却器143では、凝縮器141を出た高温のアンモニア液が、蒸発器187を出た低温のアンモニアガスで冷却されることになる。
【0055】
低温となって過冷却器143を出たアンモニアガスは、発生器139内でアンモニアガスと分離した稀溶液とともに、溶液冷却吸収器149へ入り、アンモニアガスは稀溶液に吸収され、溶液冷却吸収器149内では吸収熱が発生することになる。
【0056】
吸収されたアンモニア溶液は吸収器151へ送られ、吸収過程を完結して濃溶液となり、この濃溶液は溶液ポンプ153を介して溶液冷却吸収器149内に配置された溶液熱交換器167を通り、ここで吸収熱を回収して再び発生器139へ供給される。
【0057】
以上のようなサイクルを繰り返し、凝縮器141および吸収器151では放熱が行われ、蒸発器187では吸熱が行われる。
【0058】
次に上記図12の熱搬送サイクルを説明する。
【0059】
暖房時は、第1開閉弁171を開、第2開閉弁181を閉とする。そして第2膨張弁177を開として圧縮機169を駆動する。これにより、第1熱交換器173内は、凝縮器141と吸収器151からの放熱熱量を回収して加熱され、第1熱交換器173内を流通するCO2 ガスが加熱される。
【0060】
加熱されたCO2 ガスは加熱器175で追加加熱され、第2膨張弁177を介して室内熱交換器179に送られ、室内を暖房する。室内熱交換器179を出たCO2 ガスは、圧縮機169により第1開閉弁171を介して再び第1熱交換器173に戻り、このサイクルを繰り返す。
【0061】
CO2 の臨界温度は約31℃であり、このときの圧力は7MPa 以上となる。暖房時はほとんどの場合、室内熱交換器179をはじめサイクル内は臨界温度以上となる。したがって、本構成の熱搬送サイクルは前述した図2に示すような超臨界サイクルとなり、圧縮機169はガスポンプとして作用するため搬送動力を少なくすることができると同時に、この領域におけるCO2 は高密度となるため配管185の径を小さくすることができ、第1熱交換器173および第2熱交換器の小型化が図れる。しがたって、従来のフロン系冷媒を用いた場合と比較すると、細径配管を用いた施工性のよい、コンパクトな熱搬送サイクルが得られることになる。
【0062】
また、従来のフロン系冷媒を用いた場合の凝縮および蒸発過程では二相流となるため、これらの過程における温度は一定であるが、本サイクルでは第1熱交換器173および室内熱交換器179内での温度は勾配を持つことになる。したがって、これらの熱交換器173、179は、内部を流れる熱媒体に対し、熱交換を行う流体と対向流を形成するように配置することで熱交換効率の向上が図れることになる。
【0063】
なお、第2熱交換器183の出口側は、逆止弁193を介して圧縮機169の吸引側に接続され、入口側に接続されている第2開閉弁181は閉となっているため、暖房運転前に第2熱交換器183内のCO2 を回収することで、充填するCO2 は低く抑えることができる。また、このときの蒸発器187での吸熱は、第2送風ファン189により空気から行うことになる。
【0064】
次に冷房時の動作を説明する。
【0065】
暖房時同様に吸収式冷凍サイクルを運転し、第1開閉弁171を閉、第2開閉弁181を開とする。そして、圧縮機169を駆動すると、圧縮機169から吐出されたCO2 ガスは第2熱交換器183へ入る。第2熱交換器183は蒸発器187での冷熱により冷却されるため、第2熱交換器183内を流通するCO2 は、低温の液となって第2膨張弁177で絞られたあと、室内熱交換器179へ送られる。室内熱交換器179では、液状のCO2 が蒸発することで室内を冷房する。
【0066】
なお、第1熱交換器173の出口側は圧縮機169の吸引側に接続され、入口側に接続されている第1開閉弁171は閉となっているため、高温側となる第1熱交換器173内にCO2 が滞留することはない。また、このときの凝縮器141および吸収器151での放熱は、第1送風ファン157により空気で行うことになる。
【0067】
したがって、冷房運転時の熱搬送サイクルは暖房時のような超臨界サイクルではなく、フロン系冷媒を用いた場合と同じく蒸発領域では二相流となる。
【0068】
図13は、この発明の第6実施例に係わる構成図である。
【0069】
吸収式冷凍サイクルは前記12の第5実施例とほぼ同じであるため、ここでは熱搬送サイクルの構成のみ説明する。第1熱交換器173と第2熱交換器183は、凝縮器141および吸収器151と同様にフィンドチューブ形式で構成されるとともに、凝縮器141および吸収器151と蒸発器187との間に挟むように配置する。つまり、各熱交換器は互いに接するように一体で構成され、凝縮器141側に設けた第1送風ファン157と、蒸発器187側に設けた第2送風ファン189により、各熱交換器間で熱の授受が行われる構成となっている。その他の構成要素は、前記図12の第5実施例と同様である。
【0070】
上記図13の第6実施例において、第5実施例と異なる作用を主に説明する。吸収式冷凍サイクルの運転方法および動作は、第5実施例の場合と同じである。
【0071】
暖房時は、第2送風ファン189のみ駆動させ、凝縮器141側から蒸発器187側へ空気を送る。第1熱交換器173は凝縮器141および吸収器151の放熱熱量を回収し、第1熱交換器173内を流通するCO2 を加熱し、これを室内熱交換器179へ搬送して室内の暖房を行う。
【0072】
一方、冷房時は第1送風ファン157のみ駆動させ、蒸発器187側から凝縮器141側へ空気を送る。蒸発器187の冷熱により第2熱交換器183内を流通するCO2 を冷却し、これを室内熱交換器179へ搬送して室内の冷房を行う。
【0073】
上記第6実施例においても、図12の第5実施例と同様の効果を奏する。
【0074】
図14は、この発明の第7実施例を示す熱搬送装置の構成図である。この熱搬送装置は、熱媒体搬送手段であるガスポンプ195、利用側熱交換器である室内熱交換器197、熱源側熱交換器である吸熱・放熱熱交換器199、四方弁201などが配管203で接続されて構成される密閉系内に、熱媒体が充填されている。吸熱・放熱熱交換器199の熱媒体に熱を付与する手段である圧縮式冷凍機205は、圧縮機207、加熱・冷却熱交換器209、室外熱交換器211、四方弁213、膨張弁215などで構成される密閉系に冷媒が充填されている。
【0075】
この実施例は室内熱交換器197が1台の場合であるが、複数台でも差し支えない。圧縮式冷凍機205の冷媒には、非フロン系冷媒の例えばアンモニアなどを使用することができる。
【0076】
暖房時は、圧縮式冷凍機205はヒートポンプ(加熱装置)となって、加熱・冷却熱交換器209が加熱熱交換器となり、吸熱・放熱熱交換器199は吸熱熱交換器となる。吸熱・放熱熱交換器199で加熱・冷却熱交換器209から加熱された熱媒体は、実線矢印で示すように、四方弁201、ガスポンプ195を経て室内熱交換器197に達し、ここで室内空気と熱交換を行って暖房を行う。室内熱交換器197を出た熱媒体は、四方弁201を経て吸熱・放熱熱交換器199へ流れる。
【0077】
冷房時は、圧縮式冷凍機205は冷凍機(冷却装置)となって、加熱・冷却熱交換器209が冷却熱交換器となり、吸熱・放熱熱交換器199は放熱熱交換器となる。吸熱・放熱熱交換器199で加熱・冷却熱交換器209から冷却された熱媒体は、破線矢印で示すように、四方弁201を経て室内熱交換器197に達し、ここで室内空気と熱交換を行って冷房を行う。室内熱交換器197を出た熱媒体は、ガスポンプ195および四方弁201を経て吸熱・放熱熱交換器199へ流れる。
【0078】
上記図14の実施例においても、前記図7の第3実施例と同様の効果を奏する。
【0079】
図15は、この発明の第8実施例に係わるサイクル構成を示している。
【0080】
暖房時における冷媒の流れる順に構成要素を述べると、熱媒体搬送手段である圧縮機217、四方弁219、利用側熱交換器である室内熱交換器221、膨張弁223、熱源側熱交換器である第1室外熱交換器225および第2室外熱交換器227となり、これらは配管229で接続されて密閉系を構成し、この密閉系内には冷媒として二酸化炭素(CO2 )が充填されている。
【0081】
第1室外熱交換器225と第2室外熱交換器227は、フィンドチューブ形式で構成され、図16に示すようにケーシング231内で相互に接するように配置されている。第2室外熱交換器227の下方にはバーナ233が配置され、第2室外熱交換器227の上方には排気口235が形成されている。第2室外熱交換器227および第1室外熱交換器225は、第1送風ファン237による空気流に対してそれぞれ上流側および下流側となるように直列に配置され、送風される空気は第2室外熱交換器227および第1室外熱交換器225のフィン間を通過する。
【0082】
上記空気流の上流側と下流側との中間、つまり第2室外熱交換器227および第1室外熱交換器225のそれぞれのフィン間を流通する空気流路の途中に、閉時にケーシング231の一部となり、開時に大気と連通してケーシング231に開口部239を形成するダンパ241が、軸242を中心に回動可能に設けられている。
【0083】
次に動作を説明する。
【0084】
暖房時は、膨張弁223はほぼ全開状態、ダンパ241は大気と連通させる開状態とし、圧縮機217を駆動してバーナ233を着火させる。そして第2送風ファン243を駆動すると、圧縮機217を出たCO2 ガスは、四方弁219を介して室内熱交換器221に入り室内を暖房する。室内熱交換器221で放熱したCO2 は、膨張弁223、第1室外熱交換器225を経て第2室外熱交換器227に入りバーナ233で加熱され、四方弁219を経て再び圧縮機217に戻り、以降このサイクルを繰り返す。
【0085】
従来、冷媒加熱は燃焼室の外壁からの伝熱で行う方式が一般的であり、排気口のみを設け、ほぼ密閉状態の燃焼器内に配置されたバーナは専用のファンによって燃焼用空気を得て良好な燃焼を継続していた。
【0086】
本構成では、ほぼ大気中に近い状態でバーナ233が配置されているため、専用の燃焼用ファンは設けていない。バーナ233着火時は、対流によって大気と連通している下方の開口部239から空気が流入するため、この空気を燃焼用として良好な燃焼状態が継続される。そして、バーナ233の燃焼に寄与した空気は、排ガスとなって排気口235から排出される。
【0087】
CO2 の臨界温度は前述したように約31℃であり、このサイクル中の圧力は7MPa以上となる。暖房時はほとんどの場合、室内熱交換器221をはじめサイクル内は臨界温度以上となる。したがって、本構成のサイクルは前記図2に示すような超臨界サイクルとなり、圧縮機217はガスポンプとして作用するため搬送動力を少なくすることができると同時に、この領域におけるCO2 は高密度となるため配管径を小さくすることができる。
【0088】
また、従来のフロン系冷媒を用いた場合の凝縮および蒸発過程では二相流となるため、これらの過程における温度は一定であるが、本サイクルでは第2室外熱交換器227、第1室外熱交換器225および室内熱交換器221内での温度は勾配を持つことになる。したがって、これらの熱交換器は熱交換を行う流体と対向流を形成するように配置することで熱交換効率の向上が図れる。
【0089】
なお、暖房時は第1送風ファン237は停止しており、第1室外熱交換器225からの放熱は熱損失となる。しかしながら、上述の理由からコンパクトな熱交換器として構成できるためこの熱損失は低く抑えられる。
【0090】
次に、冷房時の動作を説明する。
【0091】
ダンパ241は閉とする。この状態のダンパ241はケーシング231を構成する一部となり、開口部239は閉塞される。そして圧縮機217、第2送風ファン243および第1送風ファン237を駆動すると、圧縮機217から吐出された高温高圧のCO2 ガスは、四方弁219を経て第2室外熱交換器227、第1室外熱交換器225で凝縮し、その後膨張弁223で絞られ低温低圧となって室内熱交換器221に入り、蒸発して室内を冷房する。室内熱交換器221を出たCO2 ガスは、再び四方弁219を経て、圧縮機217で圧縮される。
【0092】
第2室外熱交換器227と第1室外熱交換器225を一体に構成するケーシング231内では、第1送風ファン237により、空気が排気口235から流入し、第2室外熱交換器227のフィン間を流れ、その後第1室外熱交換器225のフィン間を流れ、凝縮熱を放出する。つまり、冷房時はダンパ241を閉とすることで、第1室外熱交換器225とともに第2室外熱交換器227が凝縮器として利用できることになる。
【0093】
以上のように、上記図15に示したサイクルによれば、暖房サイクルは超臨界サイクルとなり、CO2 ガスは高密度となるため配管径が小さくできるとともに各熱交換器は小型化が図れることになる。また、各熱交換器は熱交換を行う空気と対向流を形成することで熱交換効率の向上が図れる。
【0094】
したがって、従来のフロン系冷媒を用いた場合と比較すると、細径配管を用いた施工性の良い、コンパクトで熱損失の少ない熱搬送サイクルを得ることが可能となる。
【0095】
次に、以上のような各実施例による熱搬送装置において、熱媒体としてCO2 を使用した場合に配管径を細くできる理由を図18を用いて説明する。
【0096】
図18(b)および(c)は、冷房能力約IHP(2800kW)クラスの空気調和装置における熱媒体が、それぞれR22およびCO2 の場合の配管径を示す。図18(b)のように、R22が熱媒体の場合、通常、ガス配管Gは3/8インチ、液配管Lは1/4インチのものが用いられる。図18(c)のように、CO2 が熱媒体の場合、作動圧力が高いために比容積がR22の約1/2になり、配管長を一定とすると配管径がR22の約0.7倍で済む。そのため、CO2 を熱媒体とした場合には、ガス配管Gは1/4インチ、液配管は約4.5mmのものを用いることができる。
【0097】
図18(a)に示すように、冷房負荷、暖房負荷、配管長を一定とし、比体積が最大時の体積冷媒循環量[m3 /h]を求めると、CO2 はR22の約1/2である。配管長が一定であるので、CO2 を使用した場合の配管は、R22を使用した場合の配管に対し、断面積比が1/2になり、直径比は約0.7となる。
【0098】
細径化した配管として図18(d)に示すように、キャピラリチューブ245を使用してもよい。また、配管を図18(e)に示すような二重管247とし、内側配管249内に比容積の小さい熱媒体(液体)を流通させ、外側配管251内に比容積の大きい冷媒を(気体)流通させるようにしてもよい。内側配管249、外側配管251のそれぞれの外周には、断熱材253が設けられている。
【0099】
キャピラリチューブ245、二重管247共に、細径化・小型化が可能なため、作業性・施工性が向上する。
【0100】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によれば、
(1)熱搬送サイクルの熱媒体には、地球環境問題で規制されていない非フロン系冷媒を用いることができる。
【0101】
(2)熱搬送サイクルは熱媒体の超臨界域で作動することが可能なため、熱媒体を高密度で搬送できることから、配管径を細くでき施工性が向上する。
【0102】
(3)熱搬送サイクルは吸込圧と吐出圧との圧力差の小さいガスポンプを用いて熱媒体を搬送するため、搬送動力を小さくでき省エネルギー化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図2】図1の熱搬送装置で使用した熱媒体の状態をモリエル線図上に書き表した説明図である。
【図3】図1の熱搬送装置における吸熱熱交換器での熱媒体および排ガスの温度分布図である。
【図4】図1の熱搬送装置における放熱熱交換器での熱媒体および排ガスの温度分布図である。
【図5】この発明の第2実施例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図6】図5の熱媒体の状態をモリエル線図上に書き表した説明図である。
【図7】この発明の第3実施例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図8】図7の第3実施例の変形例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図9】この発明の第4実施例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図10】図9の第4実施例の変形例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図11】吸収式冷凍機の一般的な構成図である。
【図12】図11の吸収式冷凍機を利用したこの発明の第5実施例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図13】この発明の第6実施例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図14】この発明の第7実施例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図15】この発明の第8実施例を示す熱搬送装置の構成図である。
【図16】図15の実施例における相互に一体化した加熱器および室外熱交換器の断面図である。
【図17】図16の右側面図である。
【図18】(a)は、冷暖房負荷、配管長さを一定とした場合、冷媒循環量などを、R22とCO2 とで比較して示した説明図である。(b)は、熱媒体としてR22を使用した場合の配管径を示し、(c)は熱媒体としてCO2 を使用した場合の配管径を示し、(d)は配管にキャピラリを使用した場合、(e)は二重管を使用した場合を示す。
【図19】熱媒体を用いて熱を搬送することにより暖房を行う従来の熱搬送システムの構成図である。
【図20】図1の熱媒体の絶対圧力Pとエンタルピhとの関係を示したモリエル線図である。
【図21】熱媒体を用いて熱を搬送することにより暖房を行う他の従来の熱搬送システムの構成図である。
【図22】熱媒体を用いて冷熱を搬送することにより冷房を行う従来の熱搬送システムの構成図である。
【図23】熱媒体の超臨界域と二相域との間で作動する冷凍サイクル、即ち遷臨界冷凍サイクルの従来例の構成図である。
【図24】二酸化炭素のモリエル線図上に冷凍サイクルの絶対圧力Pとエンタルピhとの関係を描いたものである。
【符号の説明】
47,75,195 ガスポンプ(熱媒体搬送手段)
49 放熱熱交換器(利用側熱交換器)
51 吸熱熱交換器(熱源側熱交換器)
53,85,119,185,203 配管
55,87,125 バーナ(加熱器)
77,113,179,197,221 室内熱交換器(利用側熱交換器)
79 四方弁(切り替え弁)
81,115 熱媒体加熱用熱交換器(熱源側熱交換器)
83,117 熱媒体冷却用熱交換器(熱源側熱交換器)
89 吸収式冷凍機
93 発生器
111 冷媒ポンプ(熱媒体搬送手段)
123,135 パイプ(熱風流路)
127,133 二方弁(切り替え弁)
137 三方弁(切り替え弁)
141 凝縮器
151 吸収器
169,217 圧縮機(熱媒体搬送手段)
171 第1開閉弁(切り替え弁)
181 第2開閉弁(切り替え弁)
173 第1熱交換器(熱媒体加熱用熱交換器)
183 第2熱交換器(熱媒体冷却用熱交換器)
187 蒸発器
199 吸熱・放熱熱交換器(熱源側熱交換器)
205 圧縮式冷凍機
225 第1室外熱交換器(熱源側熱交換器)
227 第2室外熱交換器(熱源側熱交換器)
231 ケーシング
233 バーナ(冷媒加熱器)
237 第1送風ファン(送風機)
239 開口部
241 ダンパ
245 キャピラリチューブ
247 二重管
249 内側配管
251 外側配管
253 断熱材
Claims (4)
- 熱媒体搬送手段と熱源側熱交換器と利用側熱交換器とが配管により接続されて構成される密閉系内に熱媒体を封入し、この熱媒体の前記熱源側熱交換器および利用側熱交換器での各熱交換を、前記熱媒体の臨界点より圧力が高い超臨界域で行うことを特徴とする熱搬送装置。
- 熱媒体は、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1記載の熱搬送装置。
- 熱媒体搬送手段と熱源側熱交換器と利用側熱交換器とが配管により接続されて構成される密閉系内に熱媒体として二酸化炭素を封入し、暖房時に前記熱源側熱交換器を加熱する加熱器と、冷房時に前記熱源側熱交換器を冷却する冷却器とをそれぞれ有し、暖房時に前記熱媒体の前記熱源側熱交換器および前記利用側熱交換器での熱交換を、前記熱媒体の臨界点より圧力が高い超臨界域で行うことを特徴とする熱搬送装置。
- 熱媒体搬送手段と四方弁と熱源側熱交換器と膨張弁と利用側熱交換器とが配管により接続されて構成される密閉系内に熱媒体として二酸化炭素を封入するとともに、前記熱源側熱交換器を加熱する加熱器を設け、暖房時には前記膨張弁を全開にし前記加熱器を作動させて前記熱源側熱交換器を加熱して熱媒体の前記熱源側熱交換器および前記利用側熱交換器での熱交換を、前記熱媒体の臨界点より圧力が高い超臨界域で行い、冷房時には、前記加熱器の作動を停止するとともに、前記膨張弁の通路を絞ることを特徴とする熱搬送装置。
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