JP2000192025A - 蒸気圧縮式冷凍サイクル - Google Patents
蒸気圧縮式冷凍サイクルInfo
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- F25B9/00—Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいて冷媒の漏れ
を早期に感知できて不慮の事故を防止できるようにす
る。 【解決手段】 冷媒の二酸化炭素に、着臭剤及び／又は
着色剤を添加する。着臭剤としては、メチルメルカプタ
ン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、ブチ
ルメルカプタン、ジメチルチオエーテル、ジエチルチオ
エーテル、ピコリン、ジアセチル、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸アリル、プロピオン酸エチル、酪
酸メチル、ブテン、ビニルアセチレン、ヘキシン、ｏ−
メトキシフェノール、アンモニアのうちの少なくとも一
つを添加し、着色剤は、アゾ顔料として、β−ナフトー
ル系、β−オキシナフトエ酸系、ナフトールＡＳ系、ア
セトアセトアニリド系、ピラゾロン系のうちの少なくと
も一つを添加する。
を早期に感知できて不慮の事故を防止できるようにす
る。 【解決手段】 冷媒の二酸化炭素に、着臭剤及び／又は
着色剤を添加する。着臭剤としては、メチルメルカプタ
ン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、ブチ
ルメルカプタン、ジメチルチオエーテル、ジエチルチオ
エーテル、ピコリン、ジアセチル、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸アリル、プロピオン酸エチル、酪
酸メチル、ブテン、ビニルアセチレン、ヘキシン、ｏ−
メトキシフェノール、アンモニアのうちの少なくとも一
つを添加し、着色剤は、アゾ顔料として、β−ナフトー
ル系、β−オキシナフトエ酸系、ナフトールＡＳ系、ア
セトアセトアニリド系、ピラゾロン系のうちの少なくと
も一つを添加する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用、業務
用、或いは家庭用の空調機として好適に用いられる蒸気
圧縮式冷凍サイクルに関する。
用、或いは家庭用の空調機として好適に用いられる蒸気
圧縮式冷凍サイクルに関する。
【０００２】
【従来の技術】フロンガスによる地球温暖化を防止する
ことが世界的に求められている今日において、従来フロ
ンを冷媒として用いていた蒸気圧縮式冷凍サイクルの分
野では、冷媒の脱フロン対策の一つとして、例えば二酸
化炭素（ＣＯ2）を使用した蒸気圧縮式冷凍サイクル
（以下、ＣＯ2サイクルと略す。）が提案されている。
ことが世界的に求められている今日において、従来フロ
ンを冷媒として用いていた蒸気圧縮式冷凍サイクルの分
野では、冷媒の脱フロン対策の一つとして、例えば二酸
化炭素（ＣＯ2）を使用した蒸気圧縮式冷凍サイクル
（以下、ＣＯ2サイクルと略す。）が提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、蒸気圧縮式
冷凍サイクルで用いる冷媒としてのフロンガスと炭酸ガ
ス（ＣＯ2）とを比較した場合、毒性が低いフロンガス
に対して、炭酸ガスは毒性があり、一定量以上を吸い込
んだ場合に人体に悪影響を与えるという問題がある。
冷凍サイクルで用いる冷媒としてのフロンガスと炭酸ガ
ス（ＣＯ2）とを比較した場合、毒性が低いフロンガス
に対して、炭酸ガスは毒性があり、一定量以上を吸い込
んだ場合に人体に悪影響を与えるという問題がある。
【０００４】具体的には、炭酸ガスは、通常の空気では
その濃度が０．０４％程度であるが、当該濃度が１．５
％を越えた場合にカルシウム・リン代謝に影響を与える
場合があり、２．０％を越えた場合に呼吸が深くなって
一回あたりの呼吸量が３０％程度増加する。さらに、空
気中の炭酸ガス濃度が３．０％を越えた場合には、生理
機能の変化が体重、血圧、心拍数などの変化として現れ
ることにより作業性の低下が起こり、当該濃度が４．０
％を越えた場合には、呼吸がさらに深くなり、呼吸数の
増加及び軽度のあえぎ状態となる。さらには、炭酸ガス
濃度が５．０％を越えた場合には、極度の呼吸困難状態
となり、多くの人がほとんど耐えられない状態となる。
その濃度が０．０４％程度であるが、当該濃度が１．５
％を越えた場合にカルシウム・リン代謝に影響を与える
場合があり、２．０％を越えた場合に呼吸が深くなって
一回あたりの呼吸量が３０％程度増加する。さらに、空
気中の炭酸ガス濃度が３．０％を越えた場合には、生理
機能の変化が体重、血圧、心拍数などの変化として現れ
ることにより作業性の低下が起こり、当該濃度が４．０
％を越えた場合には、呼吸がさらに深くなり、呼吸数の
増加及び軽度のあえぎ状態となる。さらには、炭酸ガス
濃度が５．０％を越えた場合には、極度の呼吸困難状態
となり、多くの人がほとんど耐えられない状態となる。
【０００５】このように、空気中の炭酸ガスが数％程度
の濃度で人体に有害な影響を及ぼすことから、ＣＯ2サ
イクルでは、例えば車両用の空調装置として用いた場合
に、当該車両内の狭く密閉された空間で冷媒漏れが発生
するようなことがあれば、人命にかかわり非常に危険で
ある。これに対して、ＣＯ2サイクルにおいては、冷媒
のＣＯ2自体が無色無臭であるため、冷媒漏れがあった
場合に、それを早期に察知できないという問題があっ
た。
の濃度で人体に有害な影響を及ぼすことから、ＣＯ2サ
イクルでは、例えば車両用の空調装置として用いた場合
に、当該車両内の狭く密閉された空間で冷媒漏れが発生
するようなことがあれば、人命にかかわり非常に危険で
ある。これに対して、ＣＯ2サイクルにおいては、冷媒
のＣＯ2自体が無色無臭であるため、冷媒漏れがあった
場合に、それを早期に察知できないという問題があっ
た。
【０００６】本発明はこのような実情に鑑みて提案され
たものであって、冷媒の漏れを早期に感知できて不慮の
事故を防止できる蒸気圧縮式冷凍サイクルを提供するこ
とを目的とする。
たものであって、冷媒の漏れを早期に感知できて不慮の
事故を防止できる蒸気圧縮式冷凍サイクルを提供するこ
とを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明は、二酸化炭素を冷媒とし、少なくとも圧縮機、放熱
器、蒸発器を用いて、冷媒につきその温度及び圧力制御
を行いながら循環させる蒸気圧縮式冷凍サイクルにおい
て、冷媒の二酸化炭素には、着臭剤及び／又は着色剤が
添加される。
明は、二酸化炭素を冷媒とし、少なくとも圧縮機、放熱
器、蒸発器を用いて、冷媒につきその温度及び圧力制御
を行いながら循環させる蒸気圧縮式冷凍サイクルにおい
て、冷媒の二酸化炭素には、着臭剤及び／又は着色剤が
添加される。
【０００８】蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、着臭
剤及び／又は着色剤が冷媒の二酸化炭素に添加されるこ
とにより、冷媒漏れに対して人間の臭覚及び／又は視覚
で感知可能となる。
剤及び／又は着色剤が冷媒の二酸化炭素に添加されるこ
とにより、冷媒漏れに対して人間の臭覚及び／又は視覚
で感知可能となる。
【０００９】上記冷媒の二酸化炭素に添加する着臭剤と
しては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プ
ロピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、ジメチルチ
オエーテル、ジエチルチオエーテル、ピコリン、ジアセ
チル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸アリ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、ブテン、ビニル
アセチレン、ヘキシン、ｏ−メトキシフェノール、アン
モニアのうちの少なくとも一つを含むものとし、これら
の物質を臭いの程度に合わせた量で添加する。
しては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プ
ロピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、ジメチルチ
オエーテル、ジエチルチオエーテル、ピコリン、ジアセ
チル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸アリ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、ブテン、ビニル
アセチレン、ヘキシン、ｏ−メトキシフェノール、アン
モニアのうちの少なくとも一つを含むものとし、これら
の物質を臭いの程度に合わせた量で添加する。
【００１０】また、上記冷媒の二酸化炭素に添加する着
色剤は、アゾ顔料として、β−ナフトール系、β−オキ
シナフトエ酸系、ナフトールＡＳ系、アセトアセトアニ
リド系、ピラゾロン系のうちの少なくとも一つを含むも
のとし、これらの物質を色調の程度に合わせた量で添加
する。
色剤は、アゾ顔料として、β−ナフトール系、β−オキ
シナフトエ酸系、ナフトールＡＳ系、アセトアセトアニ
リド系、ピラゾロン系のうちの少なくとも一つを含むも
のとし、これらの物質を色調の程度に合わせた量で添加
する。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。本発明を適用した図１に示す蒸気圧縮式
冷凍サイクル１（以下、単に冷凍サイクル１と言う。）
は、例えば乗用車などの車両用に搭載されて好適な空調
システムであって、二酸化炭素（ＣＯ 2）を冷媒とし、
この冷媒を液相状態と気相状態とに分離して蓄える気液
分離器２と、気液分離器２からの気相状態の冷媒を圧縮
する圧縮機３と、この圧縮機３で圧縮された冷媒を外気
等との間で熱交換して冷却する放熱器（ガスクーラー）
４と、ガスクーラー４からの冷媒を蒸発させて圧縮機２
に供給する蒸発器８と、ガスクーラー４出口の冷媒と蒸
発器８出口の冷媒とで熱交換を行わせる内部熱交換器５
と、内部熱交換器５の後段に配されガスクーラー４から
の冷媒の圧力を制御する高圧制御弁６と、高圧制御弁６
の後段に配され圧縮機３入口側での冷媒ＣＯ2の過熱度
が所定値となるようにガスクーラー４から蒸発器８への
冷媒の流量を調整する過熱度制御弁７とにより基本回路
が構成される。
して説明する。本発明を適用した図１に示す蒸気圧縮式
冷凍サイクル１（以下、単に冷凍サイクル１と言う。）
は、例えば乗用車などの車両用に搭載されて好適な空調
システムであって、二酸化炭素（ＣＯ 2）を冷媒とし、
この冷媒を液相状態と気相状態とに分離して蓄える気液
分離器２と、気液分離器２からの気相状態の冷媒を圧縮
する圧縮機３と、この圧縮機３で圧縮された冷媒を外気
等との間で熱交換して冷却する放熱器（ガスクーラー）
４と、ガスクーラー４からの冷媒を蒸発させて圧縮機２
に供給する蒸発器８と、ガスクーラー４出口の冷媒と蒸
発器８出口の冷媒とで熱交換を行わせる内部熱交換器５
と、内部熱交換器５の後段に配されガスクーラー４から
の冷媒の圧力を制御する高圧制御弁６と、高圧制御弁６
の後段に配され圧縮機３入口側での冷媒ＣＯ2の過熱度
が所定値となるようにガスクーラー４から蒸発器８への
冷媒の流量を調整する過熱度制御弁７とにより基本回路
が構成される。
【００１２】冷凍サイクル１では、図１に示すように、
気液分離器２と圧縮機３とが配管Ｐ 1で、圧縮機３とガ
スクーラー４とが配管Ｐ2で、ガスクーラー４と内部熱
交換器５とが配管Ｐ3で、内部熱交換器５と高圧制御弁
６とが配管Ｐ4で、高圧制御弁６と過熱度制御弁７とが
配管Ｐ5で、過熱度制御弁７と蒸発器８とが配管Ｐ6で、
蒸発器８と内部熱交換器５とが配管Ｐ7で、内部熱交換
器５と気液分離器２とが配管Ｐ8で、それぞれ接続され
る。
気液分離器２と圧縮機３とが配管Ｐ 1で、圧縮機３とガ
スクーラー４とが配管Ｐ2で、ガスクーラー４と内部熱
交換器５とが配管Ｐ3で、内部熱交換器５と高圧制御弁
６とが配管Ｐ4で、高圧制御弁６と過熱度制御弁７とが
配管Ｐ5で、過熱度制御弁７と蒸発器８とが配管Ｐ6で、
蒸発器８と内部熱交換器５とが配管Ｐ7で、内部熱交換
器５と気液分離器２とが配管Ｐ8で、それぞれ接続され
る。
【００１３】気液分離器２は、気相状態の冷媒ＣＯ2を
圧縮機３に供給するとともに、内部熱交換器５を介して
流入される蒸発器８からのＣＯ2を、液相のＣＯ2と気相
のＣＯ2とに分離して蓄える。
圧縮機３に供給するとともに、内部熱交換器５を介して
流入される蒸発器８からのＣＯ2を、液相のＣＯ2と気相
のＣＯ2とに分離して蓄える。
【００１４】圧縮機３は、気液分離器２からの気相状態
のＣＯ2をその臨界圧力以上に圧縮して吐出する。
のＣＯ2をその臨界圧力以上に圧縮して吐出する。
【００１５】ガスクーラー４は、圧縮機３によって臨界
圧力以上に圧縮されたＣＯ2を外気等の外部流体と熱交
換して冷却する。
圧力以上に圧縮されたＣＯ2を外気等の外部流体と熱交
換して冷却する。
【００１６】内部熱交換器５は、ガスクーラー４から流
出したＣＯ2と蒸発器８から流出したＣＯ2との熱交換を
行う。
出したＣＯ2と蒸発器８から流出したＣＯ2との熱交換を
行う。
【００１７】高圧制御弁６は、内部熱交換器５を通過し
たガスクーラー４からのＣＯ2を減圧するとともに、内
部熱交換器５の出口側（配管Ｐ4側）のＣＯ2の温度に応
じて内部熱交換器５の当該出口側の圧力を制御する。
たガスクーラー４からのＣＯ2を減圧するとともに、内
部熱交換器５の出口側（配管Ｐ4側）のＣＯ2の温度に応
じて内部熱交換器５の当該出口側の圧力を制御する。
【００１８】過熱度制御弁７は、圧縮機３の入口側での
ＣＯ2の吸入の過熱度が所定値となるように、蒸発器８
に流入されるＣＯ2の流量を調整する。
ＣＯ2の吸入の過熱度が所定値となるように、蒸発器８
に流入されるＣＯ2の流量を調整する。
【００１９】蒸発器８は、過熱度制御弁７から流出した
ＣＯ2を蒸発させることにより、車両室内空気から蒸発
潜熱を奪って車室内空気を冷却する。
ＣＯ2を蒸発させることにより、車両室内空気から蒸発
潜熱を奪って車室内空気を冷却する。
【００２０】この冷凍サイクル１では、気液分離器２か
ら供給される冷媒の二酸化炭素（ＣＯ2）が圧縮機３に
よってその臨界圧力以上に圧縮して吐出され、このＣＯ
2は、配管Ｐ2を介してガスクーラー４に流入し、以後、
内部熱交換器５、高圧制御弁６、過熱度制御弁７、蒸発
器８、内部熱交換器５、気液分離器２、圧縮機３の順で
循環する。
ら供給される冷媒の二酸化炭素（ＣＯ2）が圧縮機３に
よってその臨界圧力以上に圧縮して吐出され、このＣＯ
2は、配管Ｐ2を介してガスクーラー４に流入し、以後、
内部熱交換器５、高圧制御弁６、過熱度制御弁７、蒸発
器８、内部熱交換器５、気液分離器２、圧縮機３の順で
循環する。
【００２１】これにより、冷凍サイクル１では、内部熱
交換器５によって、ガスクーラー４から流出した比較的
高温（例えば４０〜５０度位）のＣＯ2と蒸発器８から
流出した比較的低温（例えば５〜１０度位）のＣＯ2と
で熱交換が行われ、蒸発器８出口からのＣＯ2が温度上
昇して気液分離器２に戻されることになる。そして、冷
凍サイクル１では、内部熱交換器５で交換された温度量
に比例して、ガスクーラー出口冷媒の冷却のため、ＣＯ
Ｐが改善されることになる。
交換器５によって、ガスクーラー４から流出した比較的
高温（例えば４０〜５０度位）のＣＯ2と蒸発器８から
流出した比較的低温（例えば５〜１０度位）のＣＯ2と
で熱交換が行われ、蒸発器８出口からのＣＯ2が温度上
昇して気液分離器２に戻されることになる。そして、冷
凍サイクル１では、内部熱交換器５で交換された温度量
に比例して、ガスクーラー出口冷媒の冷却のため、ＣＯ
Ｐが改善されることになる。
【００２２】ここで、冷凍サイクル１に用いる冷媒ＣＯ
2には、以下のような物質が着臭剤及び着色剤として添
加される。
2には、以下のような物質が着臭剤及び着色剤として添
加される。
【００２３】すなわち、着臭剤としては、その臭気を人
間の嗅覚で感知できる性質を有する物質として、メチル
メルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプ
タン、ブチルメルカプタン、ジメチルチオエーテル、ジ
エチルチオエーテル、ピコリン、ジアセチル、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸アリル、プロピオン酸
エチル、酪酸メチル、ブテン、ビニルアセチレン、ヘキ
シン、ｏ−メトキシフェノール、アンモニア、等が考え
られ、これらのうちの１つを単独で或いは２つ以上を混
合させて、臭いの程度に合わせた量でＣＯ2に添加す
る。具体的には、人間の嗅覚の感知能力を考慮して、１
〜１０００ｐｐｍ程度の濃度で着臭剤を含ませることが
好ましい。
間の嗅覚で感知できる性質を有する物質として、メチル
メルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプ
タン、ブチルメルカプタン、ジメチルチオエーテル、ジ
エチルチオエーテル、ピコリン、ジアセチル、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸アリル、プロピオン酸
エチル、酪酸メチル、ブテン、ビニルアセチレン、ヘキ
シン、ｏ−メトキシフェノール、アンモニア、等が考え
られ、これらのうちの１つを単独で或いは２つ以上を混
合させて、臭いの程度に合わせた量でＣＯ2に添加す
る。具体的には、人間の嗅覚の感知能力を考慮して、１
〜１０００ｐｐｍ程度の濃度で着臭剤を含ませることが
好ましい。
【００２４】また、着色剤としては、染料、顔料の中か
ら人間の視覚で識別しやすい色調のものを選択して添加
する。特に好ましくは、アゾ顔料として、β−ナフトー
ル系、β−オキシナフトエ酸系、ナフトールＡＳ系、ア
セトアセトアニリド系、ピラゾロン系のうちの１つを単
独で或いは２つ以上を混合させて、色調の程度に合わせ
た量でＣＯ2に添加する。なお、さらに蛍光染料、蛍光
顔料をＣＯ2に添加すると、当該蛍光の発生によって色
調がより目立つことになるので、一層好ましい効果が得
られる。
ら人間の視覚で識別しやすい色調のものを選択して添加
する。特に好ましくは、アゾ顔料として、β−ナフトー
ル系、β−オキシナフトエ酸系、ナフトールＡＳ系、ア
セトアセトアニリド系、ピラゾロン系のうちの１つを単
独で或いは２つ以上を混合させて、色調の程度に合わせ
た量でＣＯ2に添加する。なお、さらに蛍光染料、蛍光
顔料をＣＯ2に添加すると、当該蛍光の発生によって色
調がより目立つことになるので、一層好ましい効果が得
られる。
【００２５】このような着臭剤及び着色剤を冷媒ＣＯ2
に添加することにより、冷凍サイクル１では、運転時に
おいて高い安全性が担保される。すなわち、衝突等の強
い衝撃や長期に亘る振動などの何らかの原因により、例
えば蒸発器８から冷媒ＣＯ2が漏洩して車両の密閉され
た室内に流出したいわば最悪の場合を想定すると、従来
では無色無臭のＣＯ2により相当レベルのＣＯ2濃度にな
らないと漏洩の発見ができず人体に悪影響を及ぼしかね
ないが、この冷凍サイクル１によれば、漏洩箇所から異
臭を放ち、かつ漏洩箇所から着色された気体が噴出する
ので、乗員や外部の者は、それを嗅覚及び視覚でいち早
く感知して、速やかに車両の窓を開ける等の処理をする
ことにより、冷媒ＣＯ2を室外に排出させて不慮の事故
を防止することができる。
に添加することにより、冷凍サイクル１では、運転時に
おいて高い安全性が担保される。すなわち、衝突等の強
い衝撃や長期に亘る振動などの何らかの原因により、例
えば蒸発器８から冷媒ＣＯ2が漏洩して車両の密閉され
た室内に流出したいわば最悪の場合を想定すると、従来
では無色無臭のＣＯ2により相当レベルのＣＯ2濃度にな
らないと漏洩の発見ができず人体に悪影響を及ぼしかね
ないが、この冷凍サイクル１によれば、漏洩箇所から異
臭を放ち、かつ漏洩箇所から着色された気体が噴出する
ので、乗員や外部の者は、それを嗅覚及び視覚でいち早
く感知して、速やかに車両の窓を開ける等の処理をする
ことにより、冷媒ＣＯ2を室外に排出させて不慮の事故
を防止することができる。
【００２６】上述した実施の形態では、冷媒ＣＯ2に着
臭剤及び着色剤の双方を添加した場合であるが、着臭剤
と着色剤のどちらか一方のみを添加した場合であっても
よい。もっとも、暗い室内では色調の検知が困難となる
場合があり、一方、風邪などの体調によっては嗅覚が鈍
くなりがちで、また車室から離れた場所にいる上記外部
の者にとっては着臭剤の臭いを感知できない場合がほと
んどなので、冷媒ＣＯ 2には着臭剤と着色剤の双方を添
加することがより有効である。なお、着色剤の溶解助
剤、着臭剤の溶解助剤、潤滑油などを必要に応じて適宜
冷媒ＣＯ2に添加してもよいことは勿論である。
臭剤及び着色剤の双方を添加した場合であるが、着臭剤
と着色剤のどちらか一方のみを添加した場合であっても
よい。もっとも、暗い室内では色調の検知が困難となる
場合があり、一方、風邪などの体調によっては嗅覚が鈍
くなりがちで、また車室から離れた場所にいる上記外部
の者にとっては着臭剤の臭いを感知できない場合がほと
んどなので、冷媒ＣＯ 2には着臭剤と着色剤の双方を添
加することがより有効である。なお、着色剤の溶解助
剤、着臭剤の溶解助剤、潤滑油などを必要に応じて適宜
冷媒ＣＯ2に添加してもよいことは勿論である。
【００２７】なお、本発明は、上述の回路構成に限定さ
れるものではなく、例えば内部熱交換器を用いないで構
成した回路であってもよく、その他様々な構成の回路と
することができる。また、上述の実施の形態では冷凍サ
イクル１を特に冷媒漏れが発生しやすい車両用として使
用した例について説明したが、本発明は、一般家庭用、
業務用、その他様々な用途に使用できることは勿論であ
る。
れるものではなく、例えば内部熱交換器を用いないで構
成した回路であってもよく、その他様々な構成の回路と
することができる。また、上述の実施の形態では冷凍サ
イクル１を特に冷媒漏れが発生しやすい車両用として使
用した例について説明したが、本発明は、一般家庭用、
業務用、その他様々な用途に使用できることは勿論であ
る。
【００２８】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、着臭剤及び／又は着色剤が冷媒の二酸化炭素に添
加されることにより、冷媒漏れに対して人間の臭覚及び
／又は視覚で感知可能となるので、冷媒の漏れを早期に
感知できて不慮の事故を防止できる蒸気圧縮式冷凍サイ
クルを提供することが可能となる。
れば、着臭剤及び／又は着色剤が冷媒の二酸化炭素に添
加されることにより、冷媒漏れに対して人間の臭覚及び
／又は視覚で感知可能となるので、冷媒の漏れを早期に
感知できて不慮の事故を防止できる蒸気圧縮式冷凍サイ
クルを提供することが可能となる。
【図１】本発明の蒸気圧縮式冷凍サイクルの回路構成例
である。
である。
１ 冷凍サイクル ２ 気液分離器 ３ 圧縮機 ４ 放熱器（ガスクーラー） ５ 内部熱交換器 ６ 高圧制御弁 ７ 過熱度制御弁 ８ 蒸発器
Claims (3)
- 【請求項１】 二酸化炭素を冷媒とし、少なくとも圧縮
機、放熱器、蒸発器を用いて、上記冷媒につきその温度
及び圧力制御を行いながら循環させる蒸気圧縮式冷凍サ
イクルにおいて、 上記冷媒の二酸化炭素には、着臭剤及び／又は着色剤が
添加されたことを特徴とする蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 【請求項２】 上記冷媒の二酸化炭素に添加された着臭
剤は、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロ
ピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、ジメチルチオ
エーテル、ジエチルチオエーテル、ピコリン、ジアセチ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸アリル、
プロピオン酸エチル、酪酸メチル、ブテン、ビニルアセ
チレン、ヘキシン、ｏ−メトキシフェノール、アンモニ
アのうち少なくともいずれか一つを含むことを特徴とす
る請求項１記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 【請求項３】 上記冷媒の二酸化炭素には、上記着色剤
として、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、
ナフトールＡＳ系、アセトアセトアニリド系、ピラゾロ
ン系のうち少なくともいずれか一つを含むアゾ顔料が添
加されたことを特徴とする請求項１記載の蒸気圧縮式冷
凍サイクル。
Priority Applications (2)
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|---|---|---|---|
| JP10369722A JP2000192025A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 蒸気圧縮式冷凍サイクル |
| EP99125219A EP1013738A1 (en) | 1998-12-25 | 1999-12-17 | Vapor compression type refrigeration cycle |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10369722A JP2000192025A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 蒸気圧縮式冷凍サイクル |
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|---|---|
| JP2000192025A true JP2000192025A (ja) | 2000-07-11 |
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ID=18495162
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10369722A Pending JP2000192025A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 蒸気圧縮式冷凍サイクル |
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| Country | Link |
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| JP (1) | JP2000192025A (ja) |
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1998
- 1998-12-25 JP JP10369722A patent/JP2000192025A/ja active Pending
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1999
- 1999-12-17 EP EP99125219A patent/EP1013738A1/en not_active Withdrawn
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| EP1013738A1 (en) | 2000-06-28 |
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