JP3599676B2 - 接合金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば木造の建築物において、二つ以上の木部材を接合するために用いられる接合金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、木造の建築物における柱や梁等の部材を接合(連結)する構造としては、それぞれの部材にほぞ及びほぞ穴を形成して、これらを嵌め合わせる構造等が知られている。しかし、このような木部材の加工による接合方法だけでは、両方の木部材を離脱させようとする力や、接合部のまで曲げ力に対して充分な強度が得られない場合がある。
【0003】
そこで、従来では、少なくとも二つの木部材を接合すべく、該結合される木部材(ほぞ及びほぞ穴を有している場合と有していない場合の両方を含む。)にまたがって固着される金属板からなる接合金具が使用される場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような接合金具は、一枚の平な金属板から構成されているだけなので、金属板の引っ張り方向には強度を得られたとしても、曲げ方向には十分な強度が得られないという欠点があった。
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、特に、接合金具の曲げ方向の強度を向上させた接合金具を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、上記課題を解決するために本発明が採った手段は、建築物の、金属の押し込みが可能な連結部材の少なくとも二つを接合すべく、該接合される連結部材にまたがって固着される金属板からなる接合金具であって、前記金属板には、それぞれの連結部材に固定される固定具を挿通させる貫通孔が設けられ、しかも、前記固定具の頭部を収納可能で前記連結部材に背面側が押し込まれる凹部が、前記貫通孔の周囲に、前記金属板の面と段差を有するように背面側に突設されると共に、前記凹部同士を連結し、かつ、前記連結部材内に押し込まれるリブが設けられたことにある。
【0007】
しかも、前記凹部及びリブは、金属板をプレス加工することにより形成されているのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本願に係る発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1(イ)及び(ロ)は、本発明の一実施形態である接合金具1を示す。
【0009】
接合金具1は、平面視略三角形状の一枚のステンレス鋼板3から構成されており、該鋼板3の適宜位置には、ステンレス鋼板3の表面と段差を有する複数の凹部5が形成され、各凹部5は鋼板3の背面側に突出している。具体的には、連結部材としての第一の木部材が取り付けられる単数又は複数の第一凹部5aと、第二の木部材が取り付けられる単数又は複数の第二凹部5bとからなる。そして、各凹部5a,5bの中央部には、締結具としてのビスを挿通するための貫通孔6a,6bがそれぞれ形成され、ここに、前記貫通孔6a,6bの周囲にはステンレス鋼板3の面と段差を有するように、各凹部5a,5bがステンレス鋼板3の背面側に突設されることとなる。
【0010】
前記接合金具1の平坦な部分1bの厚さ(第一凹部5a及び第二凹部5bの突出部分を除く厚さ)は、0.3mm〜1.0mmの範囲で設定するのが好ましく、より好ましくは、略0.4mmに設定されている。この厚さが0.3mm未満であると、接合金具の強度が十分に得られず、また、前記厚さが1.0mmを超えると、接合金具1の厚さが厚くなるため、木部材に取り付けた場合に、木部材から突出して木部材に面板を取り付けるのに不利となると共に、複数の凹部5等を形成するためのステンレス鋼板3のプレス加工上不利となる。
【0011】
前記第一凹部5a及び第二凹部5bは、リブ10a,10bで適宜連結されている。具体的には、リブ10a,10bは前記ステンレス鋼板にプレス加工を施すことにより形成するのであるが、前記第一凹部5a及び第二凹部5bと同時に設けても、あるいは、別工程で設けることも可能である。また、リブ10a,10bは、図1(イ)に示す如く第一凹部5a同士や、第二第二凹部5bであっても、または、任意の凹部5a,5b同士を連結するように設けることが可能である。
【0012】
前記リブ10a,10bの突出量は、第一凹部5a及び第二凹部5bの突出量以下に設定するのが好ましい。しかも、ステンレス鋼板3の外周部の全週又は一部分には、図1(ロ)に仮想線で示す如くステンレス鋼板3の背面側に屈曲された周リブ12を設けることも可能である。
【0013】
図2は、前記接合金具1の使用例を示す概略斜視図である。水平方向の土台20の上に柱21を垂直方向に接合する場合について説明する。土台20と柱21との側面に、双方にまたがるように接合金具1を当接させる。そして、第一凹部5aの貫通孔6aにそれぞれビス25を挿通し、接合金具1を柱21に締結固定する。
【0014】
また、第二の凹部5bの貫通孔6bにそれぞれビス27を挿通し、接合金具1を土台20に締結固定する。従って、接合金具1が土台20と柱21に跨がるように固着される。このとき、土台20と柱21にビス25,27を強く螺合することにより、第一凹部5a及び第二凹部5b及び各リブ10は木部材内に押し込まれ、接合金具1の背面側が土台20と柱21の表面に密着する。また、各ビス15の頭部もそれぞれの凹部内に納まり、金属板の表面からほとんど突出しない。従って、土台20と柱21の表面に例えば壁を構成する合板、石膏ボード等の面板を固着する際に、接合金具1が邪魔になることはほとんどない。
【0015】
一方、土台20と柱21の反対側面にも、前記接合金具1を同様にして取り付けることができる。
【0016】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、図3(イ)に示す如く、横方向等の梁22aと梁22bとを連結する場合で合っても良い。かかる場合の接合金具1は、平面視矩形状を呈しており、各梁22a,22bに対応して第一凹部5a及び第二凹部5bや、リブ10a,10bが形成されている。
【0017】
また、前記接合金具1は、2本の連結部材を連結する以外に、図3(ロ)に示す如く土台20と柱21と筋かい23を連結するものであっても良い。かかる接合金具1は、前記柱21に対応する第一凹部5aや土台20に対応する第二凹部5b以外に、筋かい23に対応する第三凹部5cを設けている。また、各第三凹部5cを連結するリブ10cが設けられている。そして、上記と同様の方法で接合金具1を固着することで、3部材を強固に接合することができる。
【0018】
以上のように、前記接合金具1はリブ10a,10b…を任意の凹部に連結して形成していることから、リブを設けていないものに比し、曲げ方向の強度が向上する。従って、接合される複数の部材の相対移動を拘束する補強部材として機能し、構造物の耐震性等を向上させることができる。しかも、前記周リブ12を設けることにより、更に補強を図ることができる。
【0019】
なお、上記実施形態では、接合金具を構成する部材としてステンレス鋼板を用いたが、これに限定されるものではなく、鋼、銅など他の金属板を用いてもよい。また、木部材接合金具を取り付ける部材としてビスを用いたが、釘を用いても同様に固定することができる。
【0020】
また、接合する木部材に関しても、上記実施形態に限定されるものではなく、2本の木部材の係合以外に、 3本以上の複数の木部材の接合に使用することも可能である。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明に係る接合金具の金属板には、それぞれの連結部材に固定される固定具を挿通させる貫通孔が設けられ、しかも、前記貫通孔の周囲には該金属板の面と段差を有するように凹部が、背面側に突設されると共に、前記凹部同士を連結するリブが設けられ、前記連結部材が接合された状態では、前記凹部及びリブが前記連結部材内に押し込まれるので、特に接合金具の曲げ方向の強度を向上させることができる。また、その接合状態では、前記固定具の頭部が前記凹部内に収納されるので、連結部材の表面に壁を構成する合板、石膏ボード等の面板を固着する際に、接合金具が邪魔にならないという利点もある。
【0022】
しかも、固定具の頭部を凹部に収容できるため、接合金具を木部材に固定する固定具が接合金具から突出するのを防止して木部材の接合部分にも面材を支障なく取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る接合金具の一実施の形態を示し、(イ)は全体斜視図、(ロ)は(イ)のX−X線矢視断面図である。
【図2】本発明に係る接合金具で土台と柱を連結した状態の斜視図である。
【図3】(イ)は本発明に係る接合金具で梁同士を連結した状態の斜視図、(ロ)は土台、柱及び筋かいを連結した状態の斜視図である。
【符号の説明】
1…接合金具、3…ステンレス鋼板(金属板)、5a…第一凹部(凹部)、5b…第二凹部(凹部)、5c…第三凹部(凹部)、20…土台(連結部材)、21…柱(連結部材)、22a,22b…梁(連結部材)、23…筋かい(連結部材)
Claims (1)
- 建築物の、金属の押し込みが可能な連結部材の少なくとも二つを接合すべく、該接合される連結部材にまたがって固着される金属板からなる接合金具であって、 前記金属板には、それぞれの連結部材に固定される固定具を挿通させる貫通孔が設けられ、しかも、前記固定具の頭部を収納可能で前記連結部材に背面側が押し込まれる凹部が、前記貫通孔の周囲に、前記金属板の面と段差を有するように背面側に突設されると共に、前記凹部同士を連結し、かつ、前記連結部材内に押し込まれるリブが設けられたことを特徴とする接合金具。
Priority Applications (1)
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JP2001071837A JP3599676B2 (ja) | 2001-03-14 | 2001-03-14 | 接合金具 |
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JP2001071837A JP3599676B2 (ja) | 2001-03-14 | 2001-03-14 | 接合金具 |
Publications (2)
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Family Applications (1)
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JP2001071837A Expired - Lifetime JP3599676B2 (ja) | 2001-03-14 | 2001-03-14 | 接合金具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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JP3836464B2 (ja) * | 2003-01-20 | 2006-10-25 | 株式会社ポラス暮し科学研究所 | 木質部材の接合構造 |
-
2001
- 2001-03-14 JP JP2001071837A patent/JP3599676B2/ja not_active Expired - Lifetime
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