JP3836464B2 - 木質部材の接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば木造建築物における柱を土台や梁または桁等の下部横架材及び梁または桁等の上部横架材に緊結固定する接合構造に関するものである。
木造建築物において、横架材と柱を緊結する手段として、柱側面に接合金物を設置し、横架材と接合金物をボルトによって接合し、接合金物と柱脚柱頭を各種接合具によって接合する方法がある。
しかし、接合金物を柱側面に設置する方法では、接合金物及び接合具の露出を免れず、筋交い金物等の他の金物との干渉や窓枠部での施工不具合等の問題がある。
そこで、下記特許文献1に示されるような、ほぞパイプ型の接合金物によって、柱脚柱頭を固定する方法がある。
この方法では、ほぞパイプが柱内に挿通されるため、施工後に柱側面に金物類が突出せず、柱側面を面一となすことができるので、美観に優れ、化粧仕上げを施すにも都合がよい。
また、その他には、下記特許文献2に示されるような、鋼板挿入型の接合金物を用いる方法もある。
特開平10−338968号公報 特開平8−68120号公報
しかしながら、特許文献1に示されるほぞパイプ型の接合金物での施工の際には、予め柱木口にほぞ孔を穿設する必要があり、その加工には熟練を要し、ほぞ孔が曲がってしまう場合も多いという問題がある。
また、この接合金物において、柱と接合される部分がパイプ形状であるため、端部のテーパー加工に手間がかかることや、パイプ自体が板状のものよりコストが高いという問題がある。
また、特許文献2に示される鋼板挿入型の接合金物を用いる方法においても、所要の厚さを有する金物から構成されており、木部との接合の際には、あらかじめ金物に加工された取り付け孔寸法に従って木部の加工を施さねばならないという問題がある。
そこで本発明は、上記問題点を解決するために、重量が軽くコストを抑えた接合構造を提供するとともに、施工が容易で、美観の優れた木質部材の接合構造を提供することを目的としている。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載の木質部材の接合構造は、一方の木質部材cと他方の木質部材bとを接合する木質部材の接合構造であって、前記一方の木質部材cの前記他方の木質部材bに対向する接合面に形成される凹部4と、前記他方の木質部材bに突設されるほぞ部6であって、該ほぞ部6の長手方向の幅が他方の木質部材bの幅と同一とされ、前記凹部4に嵌入するほぞ部6と、該ほぞ部6の少なくとも一方の長手方向の面に沿って前記他方の木質部材b内にスリット状に形成される被挿用凹部7と、前記各被挿用凹部7に上部又は下部が挿入状態となるとともに、前記ほぞ部6の表面に配置され、該ほぞ部6とともに前記凹部4に嵌入されるほぞ部と同一幅の金属薄板2と、前記両木質部材の外側面から打ち込まれ、前記金属薄板2及びほぞ部6を貫通して、前記両木質部材同士を連結させる複数の線状係合部材5と、を具備することを特徴とする。
請求項2記載の木質部材の接合構造は、前記被挿用凹部は、前記ほぞ部の長手方向の両面に沿って前記他方の木質部材内にスリット状に形成され、前記金属薄板は、その上部又は下部が被挿用凹部内に挿入状態とされるとともに、前記ほぞ部の長手方向の両面に配置されていることを特徴とする
請求項3記載の木質部材の接合構造は、請求項1又は2記載の木質部材の接合構造において、前記線状係合部材5を打ち込む位置8aが示された位置出し用部材8を具備することを特徴とする。
このような木質部材の接合構造では、木造建築物において、木質部材として、柱bと、土台や梁等の横架材cを緊結するための、柱脚柱頭のための接合構造及び接合方法とすることができ、例えば、所定厚の木材又は木質材料からなる接合具、または、木材又は木質材料1に対して金属薄板としての鋼板2を複合させた接合具aで、柱bに設けた一方のほぞ孔となる凹部3及び、横架材cに設けた他方のほぞ孔としての従来通りのほぞ孔4に嵌装し、ビス、木ねじ、タッピングスクリュー或いは釘などの線状に形成される係合部材5を用いて自由に留め付けることで、美観に優れ、化粧仕上げを施すにも都合の良いことを特徴とすることができる。
すなわち、木材又は木質柱ほぞ部6表面に有する被挿用凹部7に鋼板2を嵌装した複合ほぞを構成させ、横架材cに設けた従来通りのほぞ孔4に嵌装し、線状の係合部材5を用いて自由に留め付けることで、美観に優れ、化粧仕上げを施すにも都合の良いことを特徴とすることができる。
そして、このような構造とすることで、表面に鋼板2を複合させたほぞ部6を有する木材柱bを土台cに嵌装し、柱b及び横架材c側面からビスや釘などの線状の係合部材5を介して緊結する。本接合具a及び接合方法により、係合位置を施工者や設計者が自由に決められる。
本発明の木質部材の接合構造によれば、ほぞ部の表面に補強用の金属薄板を配置させるときに、金属薄板の上又は下部を、ほぞ部が突設される他方の木質部材内に該ほぞ部表面に沿ってスリット状に形成した被挿用凹部7内に嵌入させるようにしているので、金属薄板の配置及び嵌入作業が容易でずれることがない。また、曲げ応力が集中するほぞ部の基部の長手方向の厚さは他方の木質部材の同一幅であり、短手方向の幅部分は、金属薄板に加えるに他方の木質部材の上記被挿用凹部7の外側部分によって保護され、充分な強度が得られる。
また、被挿用凹部7は、木質部材の幅と同一とされるほぞ部の幅と同一であることから、木質部材の幅方向にグラインダーなどにより簡単に形成させることができ、その形成作業が容易である。
さらに、一方及び他方の木質部材には、線状係合部材の頭部のみが見えることとなり、美観に優れ、化粧仕上げを施すにもよい構造を得ることができる。また、木質部材の外側面には、従来のような板状の金属部品などが表出することがなく、筋交い金物等を後から施工する場合にも干渉などを起こさない構造を得ることが可能となる。
また、金属薄板と線状係合部材のみが異素材の構成であることから、接合構造として重量が増すなどの不具合がない。
さらに、線状係合部材を打ち込むための下孔などを予め設ける必要がなく、加工を施すなどの手間が減少し、施工性が向上する。また、この下孔がない構造であることから、線状係合部材との遊びがなく、締結状態での緩みなどを引き起こすことがない。
そして、この接合構造によれば、この接合部分における耐力を十分に得ることが可能である。
また、位置出し用部材を具備することで、この位置出し用部材にて、線状係合部材の打ち込む位置が特定でき、木質部材に下孔を予め形成させるなどの煩雑な手間を必要とせず、確実な位置に打ち込む作業を行うことが可能となる。特に、この位置出し用部材によれば、木質部材の素材や寸法など予めその特性が判っていれば、十分に接合効果のある位置を特定させることができ、例えば柱と梁などに対して、その設置位置に応じた有効な接合構造を得ることが可能となる。また、この位置出し用部材では、柱や梁、土台などの木質部材とは別体の構成であり、ビスや釘などの線状係合部材を打ち込む際にのみ使用されることから、打ち込み作業後には、この位置出し用部材は撤去することが可能であり、このことからも、木質部材側には、美観を損ねるようなことがなく、化粧仕上げの妨げになることがない。
そして、木造建築物においては、従来の柱脚柱頭接合金物に代わって、強度の低い軽軟木材に対して鋼板を複合させた接合具及び接合方法を使用することにより、金属部分を少なく構成できることから重量が軽くなり、またコストも抑えられるだけでなく、係合部材の係合位置を自由にきめることができるという利点がある。
なお、以下で説明する各実施の形態では、一方の木質部材を土台などの横架材cとし、他方の木質部材を柱bとして、これらの柱脚部分を図示して説明を行う。下記第1の実施の形態は本願の参考例であり、下記第2の実施の形態は本願の実施例である。
本発明の実施の形態として第1の実施の形態を、図1〜図3を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態のおける木質部材の接合構造を示す分解斜視図、図2は同接合構造を構成する接合具の分解斜視図を(a)に、接合具の斜視図を(b)に示した図、図3は同接合構造の透過斜視図を(a)に、断面図を(b)に示した図である。
本実施の形態での接合構造は、土台c及び柱bとは別体に構成される接合具a及び線状係合部材5を具備した構成とされている。
接合具aは、所定の厚さに形成される木材または木質材よりなる略矩形板状の木質板1と、金属薄板としての鋼板2とで構成される。本実施の形態では、図2に示すように、所定の厚さの木質板1と、この木質板1の両面に配置される鋼板2,2とで構成され、すなわち2枚の鋼板2にてサンドイッチ状に木質板1を挟み(図2(a)参照)、略層状に重ねた構成とされている。これら木質板1と鋼板2とは、接着等により複合させている。また、この複合構造については、例えば図6に示すように鋼板2の縁部等に鉤爪状の係止片2bを形成することで、木質板1の表面に係合させる構成としてもよい。このような係合による構造とすれば、接着剤を使用しなくともよい。なお、本体部は、土台や柱と同素材としてもよく、また、異なる木質材にて構成されることとしてもよい。また、鋼板2は、後述する線状係合部材5が、容易に直接貫通できるほどに充分に薄いものとされる。
柱bと土台cとの接合される位置である対向する接合面b1,c1には、上記接合具aの少なくとも一部、本実施の形態では半部が嵌装される凹部3,4がそれぞれに形成されている。柱bの凹部3は、柱bの幅或いは厚さ方向に貫通した略スリット状に形成されている。また土台cの凹部4は、従来と同様のほぞ孔4とされ形成されている。
また、線状係合部材5は、ビス、木ねじ、タッピングスクリュー、ピン、釘など、上記した木質部分及び鋼板を貫通可能な構成のものである。また、この線状係合部材5は、その長さが柱の幅長(或いは厚み)よりも短く設定され、本実施の形態では先端が貫通して突出することがない。なお、この線状係合部材5は、先端が貫通し突出しても良い。
さらに、本実施の形態では、図4(a)に示すような位置出し用部材が用いられる。この位置出し用部材8は、線状係合部材5を打ち込む位置8aが印刷などで示された紙よりなる。
次に、上記した接合構造による土台cと柱bとの接合手順について説明する。
まず、接合具aは予め木質板1の両面に鋼板2,2が取り付けられた状態とされ、この接合具aの上半部を柱bに予め形成された凹部3に嵌装させる。
次に、土台cの接合面c1に形成されたほぞ孔4に接合具aの下半部を嵌装させる。
この状態で、接合具aにより、柱bと土台cとは、仮連結状態である。
次に、位置出し用部材8を、接着剤、例えばスプレー糊などを用いて柱bと土台cとの外側面に貼り付ける。なお貼り付ける際には、位置出し用部材8に印刷されている境界線8bを、柱bと土台cとの境界に沿わせることで、略正確な位置が設定される。
次に、線状係合部材5を、柱b及び土台cの外側面から、位置出し用部材8にて示される打ち込み位置8aに合せて打ち込む。本実施の形態では、図4(a)に示すように、上半部の打ち込み位置8aが略正5角形状とされ、下半部が湾曲して配設された幾何学的配置とされる。これら打ち込み位置8aは、外側面からは見えない接合具aの外形内であれば、これら形状に限定されることはなく、略自由な位置に線状係合部材5を打ち込んでもよいが、接合後の引張試験などで、その最適な打ち込み位置を得ることが望ましい。
これにより、各線状係合部材5が、木質板1及び鋼板2を貫通し、この接合具aを介して、柱bと土台cとが緊結されることとなる。
なお、打ち込み作業後、位置出し用部材8は、柱b及び土台cから剥離される。
このような構成とされた接合構造では、柱b及び土台cの外側面には、線状係合部材5の頭部のみが見えることとなり、美観に優れ、化粧仕上げを施すにもよく、また、筋交い金物等を後から施工する場合にも干渉などを起こさない構造を得ることが可能となる。
また、金属部品として、厚さの薄い鋼板2とビスなどの線状係合部材5のみであることから、重量が増すなどの不具合がない。
さらに、線状係合部材5を打ち込むための下孔などを予め設ける必要がなく、加工を施すなどの手間が減少し、施工性が向上する。
また、この下孔がない構造であることから、線状係合部材5との遊びがなく、締結状態での緩みなどを引き起こすことがない。
そして、この接合構造によれば、この接合部分における耐力を十分に得ることが可能である。
なお、上述した第1の実施の形態において、接合具aの構成を、木質板1の両面に鋼板2を設けた構成として説明したが、少なくとも鋼板2を1枚、木質板1のいずれかの面に設けた構成であればよく、また、薄い木質板と鋼板とを複数で層状に構成、例えば、木質板と鋼板とを2枚或いは3枚などで構成してそれぞれを交互に挟み込むような複合構造としてもよい。このような鋼板などの金属薄板を複数で構成させる場合には、十分に厚さの薄いもので構成する。また、この接合具aにおいては、その他の素材などを組み合わせることとしてもよく、例えばカーボンクロスなどを挟み込む構成や、カーボン積層板など用いる構成などとしてもよい。
また、上述した実施の形態において、接合具aが嵌装される各凹部3,4の構成を、柱bには溝状の凹部3とし、土台cにはほぞ孔4として構成したが、どちらの凹部にもほぞ孔で構成させることとしてもよい。このような構成とすることで、柱b側においても接合具aを表出させない構成を得られ、さらに美観の優れる構造を得ることが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態を、図5を参照して説明する。図5は本発明の第2の実施の形態のおける木質部材の接合構造を示す分解斜視図である。
なお、以下に説明する第2の実施の形態において、上述した第1の実施の形態と同様若しくは同等の部分については同符号を付し説明を省略する。
この第2の実施の形態では、上記した第1の実施の形態における接合具aが独立しているものとして説明したが、同様の部分を柱bの下部に有するほぞタイプとして同様に実施した。
すなわち、図5に示すように、柱bの下端には、ほぞ部6が突設されている。このほぞ部6は、土台cのほぞ孔4に嵌入可能な大きさである。また柱bの下部には、このほぞ部6の両面に沿って、柱bに対してスリット状に形成される被挿用凹部7,7が対となって形成される。
また、本実施の形態での金属薄板としての鋼板2は、上述した第1の実施の形態と同様に2枚で構成されており、上記ほぞ部6の両面にそれぞれ配置される。この第2の実施の形態の鋼板2は、図5に示すように、略中間部分に、突片2aが形成されている。この突片2aは、例えば切り起こしなどの成形方法で形成され、一方の面に突出するように形成される。
この鋼板2は、上半部がほぞ部6の各面に沿い、各被挿用凹部7に挿入状態とされ、すなわち一対の鋼板2にてほぞ部6がサンドイッチ状態とされて複合ほぞ状に構成される。
そして、各鋼板2,2とともにほぞ部6を土台cのほぞ孔4に嵌装する。すなわち、ほぞ部6と各鋼板2,2の下半部がほぞ孔4に嵌入し、これら複合構造のほぞ部分にて、柱bと土台cとは、仮連結状態となる。なお、この状態では、ほぞ孔4の周囲となる土台cの接合面c1に鋼板2に突片2aが当接状態となり、すなわち土台cの接合面c1と柱bの接合面b1とで挟持されるようになり、鋼板2がほぞ孔4内に落ち込むことが防止される。
その後、柱b及び土台cの外側面から線状係合部材5が打ち込まれ、柱b及び土台cが緊結されることとなる。
なお、上記第1の実施の形態と同様に、位置出し用部材8を用いて、各線状係合部材5を打ち込むこととすることで、略正確な位置が設定されて、各線状係合部材5が、ほぞ部6及び鋼板2を貫通し、柱bと土台cとが緊結されることとなる。
このような構成とされた第2の実施の形態の接合構造においても、上述した第1の実施の形態と同様に、柱b及び土台cの外側面には、線状係合部材5の頭部のみが見えることとなり、美観に優れ、化粧仕上げを施すにもよく、また、筋交い金物等を後から施工する場合にも干渉などを起こさない構造を得ることが可能となる。また、厚さの薄い鋼板2により、重量が増すなどの不具合がない。
さらに、線状係合部材5を打ち込むための下孔などを予め設ける必要がなく、加工を施すなどの手間が減少し、施工性が向上する。また、この下孔がない構造であることから、線状係合部材5との遊びがなく、締結状態での緩みなどを引き起こすことがない。
そして、この接合構造によれば、この接合部分における耐力を十分に得ることが可能である。
なお、上述した第2の実施の形態では、鋼板2に突片2aを形成し、この突片2aを土台cの接合面c1に当接状態とする構成例としたが、鋼板2を、上述した第1の実施の形態と同様にほぞ部6に接着などで予め取り付けられる構成としてもよく、或いは、この鋼板2が被挿用凹部7内に係合される構成としてもよい。すなわち、鋼板2を被挿用凹部7内に圧入して、容易に脱落しない構成とすればよく、例えば、鋼板2を、長手方向に直交する方向で緩やかに湾曲した形状やS字状、波形形状として、厚み方向に凹凸を形成させ、被挿用凹部7の形成幅よりやや大きい厚みとした形成とすることで、この被挿用凹部7内に取り付ける際に、圧入させることとするような構成としてもよい。このような構成とすれば、鋼板2に対する突片2aの加工などが不要となり、また鋼板2同士を重ねて保管なども可能となる。また、被挿用凹部7に圧入される構成とされ容易に脱落などを起こさない構成とされることから、上記のような例とした場合では、予め柱bのほぞ部6に鋼板2が取り付けられた状態で施工現場に提供も可能となる。
また、上述した第2の実施の形態では、ほぞ部6の両面に沿ってそれぞれ被挿用凹部7を形成した例とし、すなわち一対の被挿用凹部7を設ける構成とした例について述べたが、被挿用凹部7は、ほぞ部6の少なくとも一方の面に沿って1つ形成されればよく、この被挿用凹部7に鋼板2が配置されれば、上記同様の効果を得られる。また、ほぞ部6が1つではなく2つなど複数突出形成される場合では、それぞれに適宜被挿用凹部7を設ければよい。
なお、上述した第1,第2の各実施の形態では、柱bと土台cとの柱脚部分における接合構造について説明したが、柱頭部分についても、上記同様に構造を適用することで、同様の効果が得られる。
また、上述した第1,第2の各実施の形態では、柱bと土台cとの接合について、すなわち縦材と横架材との接合構造として説明したが、本発明の接合構造は、縦材と縦材、或いは横架材と横架材など、同方向に長手方向となる木質部材同士を接合するために用いてもよい。例えば、縦材と縦材とを、その長手方向に継ぎ足す構造、例えば図7(a),(b)に示すように、柱bと柱bとを継ぐ構造として、上述した各実施の形態と同様の接合を行う例や、縦材同士を横に並べての接合、横架材同士を上下に重ねて接合する、或いは横架材を平面方向に接合する場合、例えば図8(a),(b)に示すように、梁材cと梁材cとを接合する構造など、さらには、斜め方向を長手方向とする木質部材であっても上記と同様に互いを接合することが可能である。
さらに、上述した各実施の形態では、位置出し用部材8を紙で構成する例について述べたが、その他の素材で構成されてもよく、例えば樹脂フィルムなどとしてもよく、また、上記例ではスプレー糊を用いて貼り付ける例として説明したが、予め接着糊などが裏面に塗布された構成や、この接着面に剥離紙などを備えた構成としてもよい。また、打ち込み位置をくり抜いた樹脂板など、所謂テンプレートなどで構成し、線状係合部材5を打ち込む前にこのテンプレートを柱と土台の外側面に一時的に展着して、着色スプレーなどでマーキングを行い、直接に外側面に打ち込み位置を記すなどの方法としてもよい。このようなテンプレートによれば、複数回使用可能である。なお、このような位置出し用部材8を用いずに、線状係合部材5を直接打ち込むこととしても良く、その場合には、各線状係合部材5を接合具aの外形内となるように打ち込む。
本発明の第1の実施の形態のおける木質部材の接合構造を示す分解斜視図であって、本願の参考例である。 同接合構造を構成する接合具の分解斜視図を(a)に、接合具の斜視図を(b)に示した図である。 同接合構造の透過斜視図を(a)に、断面図を(b)に示した図である。 同接合構造の位置出し用部材の正面図を(a)に、使用状態を示す斜視図を(b)に示した図である。 本発明の第2の実施の形態における木質部材の接合構造を示す分解斜視図であって、本願の実施例である。 他の実施の形態における接合具の分解斜視図を示した図である。 第1の実施の形態の接合構造を縦材と縦材との接合構造に適用した実施の形態の斜視図を(a)に、第2の実施の形態の接合構造を縦材と縦材との接合構造に適用した実施の形態の斜視図を(b)に示した図である。 第1の実施の形態の接合構造を横架材と横架材との接合構造に適用した実施の形態の斜視図を(a)に、第2の実施の形態の接合構造を横架材と横架材との接合構造に適用した実施の形態の斜視図を(b)に示した図である。
符号の説明
a…接合具
b…他方の木質部材(柱)
b1…接合面
c…一方の木質部材(土台)
c1…接合面
1…木質板
2…金属薄板(鋼板)
3…凹部
4…凹部(ほぞ孔)
5…線状係合部材
6…ほぞ部
7…被挿用凹部
8…位置出し用部材
8a…打ち込み位置

Claims (3)

  1. 一方の木質部材と他方の木質部材とを接合する木質部材の接合構造であって、
    前記一方の木質部材の前記他方の木質部材に対向する接合面に形成される凹部と、
    前記他方の木質部材に突設されるほぞ部であって、該ほぞ部の長手方向の幅が他方の木質部材の幅と同一とされ、前記凹部に嵌入するほぞ部と、
    該ほぞ部の少なくとも一方の長手方向の面に沿って前記他方の木質部材スリット状に形成される被挿用凹部と、
    前記各被挿用凹部に上部又は下部が挿入状態となるとともに、前記ほぞ部の表面に配置され、該ほぞ部とともに前記凹部に嵌入されるほぞ部と同一幅の金属薄板と、
    前記両木質部材の外側面から打ち込まれ、前記金属薄板及びほぞ部を貫通して、前記両木質部材同士を連結させる複数の線状係合部材と、
    を具備することを特徴とする木質部材の接合構造。
  2. 前記被挿用凹部は、前記ほぞ部の長手方向の両面に沿って前記他方の木質部材内にスリット状に形成され、前記金属薄板は、その上部又は下部が被挿用凹部内に挿入状態とされるとともに、前記ほぞ部の長手方向の両面に配置されていることを特徴とする請求項1記載の木質部材の接合構造。
  3. 前記線状係合部材を打ち込む位置が示された位置出し用部材を具備することを特徴とする請求項1又は2記載の木質部材の接合構造。
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